JP6032425B2 - トランクリッドの開閉構造 - Google Patents
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Description
ところが、ヒンジベースに形成した一対の受け部は、捻り力の加わる折り返し部を受け止めて、トーションバーの捻り方向の動きを規制するだけなので、トランクリッドを開閉操作すると、折り返し部の各部が一対の受け部からずれる挙動が生じる。折り返し部がずれると、同折り返し部の先端側部分や基端側部分が一対の受け部とこすれ、異音が発生することがある。
そこで、本発明の目的は、簡単な構造で、トランクリッドが開閉する際の折り返し部のずれが防げるトランクリッドの開閉構造を提供することにある。
それ故、トランクリッドの開閉の際、折り返し部の先端側部分および基端側部分と受け部とがこすれるのが防げ、こすれを要因とした異音の発生を防ぐことができる。しかも、異音の発生防止は、受け部と当接する折り返し部の二箇所の部位(先端側部分、基端側部分)に係止部を設けるだけなので、簡単な構造ですむ。
図1は、本発明を適用した車両、例えばセダンタイプの車両の後部を示していて、図1中1は、中央に客室2aを有し、後部にトランクルーム2bを有した車体、3は同トランクルーム2bの上方の開口部(図示しない)を開閉するトランクリッドである。
トランクリッド3は、トランクルーム2bの客室2a側の開口縁部(車体部分)に据付けた左右一対のヒンジ5によって上下開き可能(開閉可能)に支持されている。一対のヒンジ5には、二本のトーションバー7a,7b(例えば金属製の棒部材)が組み込まれ、トランクリッド3の開操作を補助している。
まず、図2および図3を参照して、トーションバー7a,7bの取付構造を含むトランクリッド3の開閉構造について説明する。
左右(車幅方向両側)一対のヒンジ5は、いずれもトランクルーム2bの開口縁部(車体部分)にボルト止め(固定)される板金製のヒンジベース6と、ヒンジベース6に形成してある一対の縦壁部9間で、一端部が上下方向に回動自在に支持されたC形のヒンジアーム11を有している。各ヒンジアーム11の他端部は、トランクルーム2b側へ突き出る。これらヒンジアーム11の各他端部に、トランクリッド3の裏面がボルト止め(固定)され、トランクリッド3を図1〜図3中のαで示す閉位置(全閉)からβで示す開位置(全開)まで開閉可能に支持している。
すなわち、ヒンジベース6に組み付くトーションバー7aの一端部は、端部をU字形状に折り返した折り返し部13で形成され、反対側のヒンジアーム9に組み付くトーションバー7aの他端部は、例えばクランク形に曲げたクランク形端部14で形成される。
具体的には、図5に示されるように支持壁15は、車体前後方向に端面が向く縦壁形状でなり、車両前後方向両側の各端部には、一対の切欠き部17a,17bが形成されている。折り返し部13の基端側を形成する基端側部分13bは、これら切欠き部17a,17bの他方、ここでは手前側の例えばU形の切欠き部17b内に挿通される。残る基端側部分13bから折り返された先端側部分13a(基端側部分13bと並行に配置される部分)は、切欠き部17a,17bの他方、ここでは奥側の例えばL形の切欠き部17a内に挿通される。クランク形端部14は、例えばヒンジアーム11の支点寄りのアーム部分に係止される。
ところで、単にトーションバー7a,7bの折り返し部13を一対の切欠き部17a,17b(受け部19a,19)で受け止める構造は、図4に示されるようトランクリッド3を「開」から「閉」へ、「閉」から「開」へ操作すると、折り返し部13が、切欠き部17a、17bの端面部18a,18bに押し付けられたまま、トランクリッド3の動きに追従して変位する(ずれ)。このため、折り返し部13が、切欠き部17a、17bの端面部18a,18b(上側や下側)とこすれ、異音が発生することがある。
この規制構造は、図5および図7(a),(b)に示されるように折り返し部13の先端側部分13aと基端側部分とに、受け部19a,19bと係止する係止部21a,21bを設ける構造で形成されている。係止部21a,21bには、トーションバー7aの捻じり力で受け部19a,19bと当接する先端側部分13aおよび基端側部分13bの部位を互いに対向する方向から係止する構造が用いられている。これは、受け部19a,19bをなす切欠き部17a(L形)の上側の端面部18a、切欠き部17b(U形)の下側の端部18bと係止する係止部21a,21bで形成される。
これにより、図2および図3に示されるようにトランクリッド3を開閉しても、トーションバー7a,7bの折り返し部13は、当初の捻り力で受け部19a,19bと係止している状態から動くことはない。すなわち、変位しない。
なお、本発明は、上述した一実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々可変して実施しても構わない。例えば一実施形態では、係止部の一例として、三角形状の曲げ部を挙げたが、これに限らず、係止部は、別途、斜面をもつ部品を先端側部分、基端側部分を設けたり、受け部を挟んだ両側に突起部を配置したりする構造でもよい。
3 トランクリッド
5 ヒンジ
6 ヒンジベース
7a,7b トーションバー
11 ヒンジアーム
13 折り返し部
13a 先端側部分
13b 基端側部分
19a,19b 一対の受け部
23a,23b 三角形状の曲げ部(係止部)
Claims (1)
- 車体に固定されたヒンジベースと同ヒンジベースに回動自在に連結されてトランクリッドを開閉可能に支持するヒンジアームとを有する左右一対のヒンジと、前記一対のヒンジの一方側のヒンジベースと他方側のヒンジアーム間に架け渡され、前記トランクリッドを捻り力により開方向に付勢するトーションバーとを有するトランクリッドの開閉構造において、
前記トーションバーは、前記ヒンジベース側の端部をU字形状に折り返して形成され、基端側部分と当該基端側部分から折り返された先端側部分との二箇所で前記ヒンジベースに当接される折り返し部を備え、
前記ヒンジベースは、前記先端側部分と前記基端側部分とを受け止める一対の受け部を備え、
前記先端側部分および基端側部分に、前記受け部とそれぞれ係止して、前記先端側部分、前記基端側部分の軸方向の動きを規制する係止部が設けられ、
前記係止部は、前記先端側部分および基端側部分に、前記受け部と当接される部位を頂部とし前記受け部を挟む方向へ傾斜させた三角形状の曲げ部が形成され、前記先端側部分および基端側部分で前記受け部と当接される部位の向きが互いに対向する方向とされるとともに、前記折り返し部の正面視において前記曲げ部のそれぞれの頂部が互いに対向する
ことを特徴とするトランクリッドの開閉構造。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2013034722A JP6032425B2 (ja) | 2013-02-25 | 2013-02-25 | トランクリッドの開閉構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013034722A JP6032425B2 (ja) | 2013-02-25 | 2013-02-25 | トランクリッドの開閉構造 |
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JP6032425B2 true JP6032425B2 (ja) | 2016-11-30 |
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2013
- 2013-02-25 JP JP2013034722A patent/JP6032425B2/ja active Active
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