JP6030918B2 - 凹凸パターン形成用フィルム、そのフィルムを形成するための樹脂組成物、そのフィルムを有する成形体及びそのフィルムを有する成形体の製造方法 - Google Patents

凹凸パターン形成用フィルム、そのフィルムを形成するための樹脂組成物、そのフィルムを有する成形体及びそのフィルムを有する成形体の製造方法 Download PDF

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本発明は、凹凸パターン形成用フィルム、そのフィルムを形成するための樹脂組成物、そのフィルムを有する成形体及びそのフィルムを有する成形体の製造方法に関するものである。
従来、基材の表面にナノメーターからマイクロメーターサイズの凹凸パターンを形成する技術として、フォトリソグラフィ法に代表されるパターニング方法が知られている。
一方、フォトリソグラフィ法に比べ簡便且つ低コストな凹凸パターン形成方法としてナノインプリント法が検討されている。ナノインプリント法としては、光ナノインプリント方式、熱ナノインプリント方式に大別される。
熱ナノインプリント方式は、一般に、成形材料として熱可塑性樹脂を使用し、成形型を押し付けるとともに、樹脂を加熱することにより軟化・流動させ、成形型のパターンに樹脂を充填した後、冷却し、成形型を剥離することにより凹凸パターンを形成する。この方法を用いる場合、熱可塑性樹脂の耐熱性(ガラス転移温度)が高いと、樹脂を軟化・流動させるためには、成形型を押し付ける温度がさらに高い温度でなければならず、高温とするための特殊な装置が必要となったり、生産性が低くなるといった問題がある。
このような高耐熱性を必要とする樹脂に凹凸パターンを形成するために、成形材料として熱可塑性樹脂に代えて熱硬化性樹脂を基材上に塗布し、成形型を押し付け、加熱により樹脂を硬化させた後、成形型を剥離することにより凹凸パターンを形成する方法も提案されている(特許文献1)。
特許文献1では、ポリアミド酸塗膜に成形型を押圧した状態で加熱し、イミド化して熱硬化させているが、イミド化の際に副生する水は、樹脂と成形型のパターンとの間に残留してしまうため、得られる凹凸パターンの表面にボイドが発生する問題がある。
一方、このようなボイドの発生を抑えるために、成形型に熱硬化性樹脂の溶液を塗布し、乾燥及び硬化することにより、熱硬化性樹脂による凹凸パターンを形成する方法が提案されている(特許文献2)。
特許文献2では、凹凸構造を有する転写型(成形型)にアミド酸状態のフッ素化ポリイミド溶液を塗布、焼成によりイミド化を行い、離型性が良好ではないことから転写型ごと温水に浸漬することにより、凹凸パターンを有するフッ素化ポリイミドフィルムを得ている。この方法では、凹凸パターンを形成したフィルムを得るために、温水に浸漬する等の剥離工程、排水処理、乾燥工程等の後工程が必要となるために生産性が低くなる、またフィルムの吸水によってフィルム強度や透明性等が低下する、といった問題がある。
また、インプリントに使用する型は、離型剤等を使用して離型処理を行い、汚染されることなくフィルムから外れることが理想的である。例えば、型の離型処理では、表面活性化処理を行い、次に離型剤への浸漬・リンス・脱水ベークといった多数の工程を必要とする。このため、離型剤が均一に塗布できない他に、多数の工程内での汚染、取り扱いによる型の破損等の問題がある。
さらに、型の離型処理を行った場合でも、インプリントを重ねるとともに離型効果が弱くなり、再び離型処理する必要があるため、型の洗浄に加えて、上記の工程を繰り返し行わなければならなかった。
特開2010−192702号公報 特開2005−321611号公報
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、成形体の凹凸パターン表面へのボイドの発生がなく、成形型からのフィルムの剥離性が向上し、フィルムの凹凸パターンが良好であり、さらに耐熱性を発現することができる凹凸パターン形成用フィルム、前記フィルムを形成するための樹脂組成物、前記フィルムを有する成形体及びその製造方法を提供することを課題する。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、上記フィルムにフッ素原子を含有させて、その含有量を1〜60質量%とし、フィルムのイミド化率を20%以上とした時に、凹凸パターン形成時のボイドの発生を抑制でき、さらに、成形型からの離型性及び凹凸パターンに優れるフィルムが得られ、また、前記フィルムから得られる成形体が耐熱性に優れることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明に係る凹凸パターン形成用フィルムは、成形型を用いて凹凸パターンをフィルムに形成するために用いられる含フッ素ポリイミド樹脂を含んでなる凹凸パターン形成用フィルムであって、該フィルム中のフッ素含有量が1〜60質量%であり、フィルムのイミド化率が20%以上であることを特徴とする。また、前記フィルムを形成するための樹脂組成物であって、含フッ素芳香族ポリアミド酸樹脂または含フッ素芳香族ポリイミド樹脂を含んでなる樹脂組成物も好ましい態様である。さらに、表面に凹凸パターンを形成してなるフィルムを有する成形体であって、該フィルムが前記フィルムからなる成形体と、前記フィルムに成形型を押し当てる工程を含むことを特徴とする表面に凹凸パターンを形成してなるフィルムを有する成形体の製造方法も本発明の好ましい別の態様である。
本発明によれば、上記フィルムが特定のフッ素含有量及びイミド化率を有することにより、例えば、熱ナノインプリント法を用いてポリイミドフィルム表面に凹凸パターンを形成する場合でも、イミド化の際に副生する水がフィルム中あるいはフィルムと成形型との間に残留しないことにより、ボイドの発生がなく、成形型からのパターンの転写精度に優れ、フィルムの強度や透明性の低下などの問題も生じず、また、生産性を低下させることなく成形型からフィルムを容易に剥離でき、耐熱性が高い凹凸パターンを有する成形体を製造することができる。
本発明に係る凹凸パターン形成用フィルムは、成形型を用いて凹凸パターンをフィルムに形成するために用いられる含フッ素ポリイミド樹脂を含んでなる凹凸パターン形成用フィルムであって、該フィルム中のフッ素含有量が1〜60質量%であり、フィルムのイミド化率が20%以上であることを特徴とする。
前記フィルム中のフッ素含有量は、1〜60質量%、好ましくは5〜60質量%、より好ましくは10〜60質量%、さらに好ましくは15〜50質量%である。上記フッ素含有量とするためには、使用される酸二無水物又はジアミンの一方又は両方が1個以上のフッ素原子を含めばよい。かかるフッ素含有量であれば、成形体の凹凸パターン表面へのボイド発生の抑制及び離型性の向上に寄与する。
前記フィルムを形成するための樹脂組成物は、含フッ素ポリイミド樹脂を含んでなることが好ましく、含フッ素芳香族ポリイミド樹脂を含んでなることがより好ましい。また、上記樹脂組成物には、含フッ素ポリアミド酸樹脂が含まれてもよく、より好ましくは含フッ素芳香族ポリアミド酸樹脂が含まれる。本明細書中では、イミド化率が0%のものをポリアミド酸、イミド化率が0%を超えるものをポリイミドと称する。
また、本明細書中で、「含フッ素ポリアミド酸樹脂」を「ポリアミド酸樹脂」、「含フッ素芳香族ポリアミド酸樹脂」を「芳香族ポリアミド酸樹脂」、「含フッ素ポリイミド樹脂」を「ポリイミド樹脂」、「含フッ素芳香族ポリイミド樹脂」を「芳香族ポリイミド樹脂」と各々称することがある。
前記含フッ素ポリアミド酸樹脂または前記含フッ素ポリイミド樹脂は、加熱処理または環化触媒処理を行うことによりイミド化率を高めることができる。
前記フィルムのイミド化率は、20%以上であり、好ましくは25%以上、より好ましくは30%以上、さらに好ましくは35%以上、特に好ましくは40%以上であり、好ましくは100%以下、より好ましくは99.5%以下、さらに好ましくは99%以下である。かかるイミド化率であれば、成形体の凹凸パターン表面へのボイド発生の抑制及び成形型の凹凸パターンの高精度な転写に寄与する。なお、イミド化率は、後述の実施例に記載の方法で測定することができる。ここで、イミド化率を上記範囲に調節するため、後述されるようにポリアミド酸樹脂をポリイミド化する条件と同様な条件を使用してもよいが、例えば、以下のいずれかの基準を満たせばよい。(1)加熱処理によりイミド化率を高める場合には、好ましくは温度100〜400℃、より好ましくは200〜380℃、好ましくは時間0.5〜10時間、より好ましくは0.75〜5時間の条件下で処理する、(2)環化触媒処理によりイミド化率を高める場合には、脱水環化触媒と反応させる温度は、室温で良いが、好ましくは温度5〜40℃、より好ましくは20〜30℃、混合時間は、後述の条件で処理する。混合後の静置時間は好ましくは24時間以上、より好ましくは48時間以上である。
凹凸パターン形成用フィルムの表面の接触角は、通常の疎水性を示す程度の角度であればよく、好ましくは70°以上、より好ましくは75°以上、さらに好ましくは80°以上である。かかる接触角の範囲であれば、成形型からのフィルムの剥離性の向上に寄与する。なお、接触角は自動接触角計(協和界面科学製:DM−500)を用いた水による接触角測定を行うことにより算出できる。
前記ポリイミド樹脂は、溶媒存在下で、ジアミンと酸二無水物とを重合させて合成されるポリアミド酸樹脂に由来し、ジアミンと酸二無水物の一方又は両方が1分子中に1個以上のフッ素原子を含むことが好ましい。さらに、前記ポリアミド酸樹脂は、ジアミンと酸二無水物の一方又は両方が1分子中に1個以上のフッ素原子及び1個以上の芳香族環構造を有する芳香族ポリアミド酸樹脂を含んでなることが好ましく、前記芳香族ポリアミド酸樹脂は、下記式(I)で表される構造を有することが好ましい。
Figure 0006030918
[上記式(I)中、X及びYは互いに独立して2価の有機基を示し;Z、Z及びZは互いに独立して水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子のいずれかを示し、X、Y、Z、Z及びZの少なくとも1つはフッ素原子を1個以上含み、pは0又は1である。]
上記式(I)中、p=0である場合にはXは存在していなくても(換言すれば、左右のベンゼン環が直接結合していても)よいが、p=1である場合には、左右のベンゼン環はXを介して結合する。
Xで示される2価の有機基としては、具体的には、アルキレン基、アリーレン基、アリーレンオキシ基、アリーレンチオ基等が挙げられ、これらの中でも、アルキレン基、アリーレンオキシ基、アリーレンチオ基が好ましく、アルキレン基、アリーレンオキシ基がより好ましく、これらはハロゲン原子(フッ素原子)で置換されていてもよい。
Xの例であるアルキレン基としては、例えば、−C(CA32−,−C(CA32−C(CA32−等を例示することができ、式中Aはフッ素原子である。
Xの例である上述したアルキレン基の中では、−C(CA32−が好適である。かかるフッ素置換アルキレン基は、嵩高い構造を取り接触角が大きくなるため、離型性の向上に寄与する。
Xの例であるアリーレン基としては、例えば、以下のものを例示することができる。
Figure 0006030918
Xの例であるアリーレンオキシ基としては、例えば、以下のものを例示することができる。
Figure 0006030918
Xの例であるアリーレンチオ基としては、例えば、以下のものを例示することができる。
Figure 0006030918
Xの例である上述したアリーレン基、アリーレンオキシ基及びアリーレンチオ基は、各々独立して、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、好ましくはフッ素原子又は塩素原子、より好ましくはフッ素原子である。)、メチル基及びトリフルオロメチル基よりなる群から選択される基により置換されていてもよい。これら置換基は複数であってもよく、その場合には置換基の種類は互いに同一であっても異なっていてもよい。アリーレン基、アリーレンオキシ基及びアリーレンチオ基に置換している好適な置換基は、フッ素原子及び/又はトリフルオロメチル基であり、最も好適にはフッ素原子である。アリーレン基、アリーレンオキシ基及びアリーレンチオ基は、Yにフッ素原子が含まれない場合、少なくとも1つ以上のフッ素原子で置換されることが好ましい。
Xの例である上述したアリーレン基、アリーレンオキシ基及びアリーレンチオ基の中では、以下の基が好適である。
Figure 0006030918
[上記式中、W1及びW2はそれぞれ独立して酸素原子又は硫黄原子を示す。]
この場合、W1とW2は同一である、即ちW1とW2は共に酸素原子であるか或いは硫黄原子であることが好ましく、共に酸素原子であることがより好ましい。
上記式(I)中、Yで示される2価の有機基としては、特に制限されないが、例えば、芳香環を有する2価の有機基が挙げられる。詳しくは、1個のベンゼン環からなる基もしくは、2個以上のベンゼン環が炭素原子、酸素原子、硫黄原子を介して又は直接結合した構造を有する基が挙げられる。具体的には、以下の基を例示することができる。
Figure 0006030918
Yの例である上述した芳香環を有する2価の有機基は、置換可能であれば、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、好ましくはフッ素原子又は塩素原子、より好ましくはフッ素原子である。)、メチル基及びトリフルオロメチル基からなる群から選択される基により置換されていてもよい。これら置換基は複数であってもよく、その場合には置換基の種類は互いに同一であっても異なっていてもよい。芳香環を有する2価の有機基に置換している好適な置換基は、特にXにフッ素原子が含まれない場合は、フッ素原子及び/又はトリフルオロメチル基であり、最も好適にはフッ素原子である。
上記式(I)中、Z、Z及びZは、各々同じであってもよく異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子から選ばれ、X、Yにフッ素原子が含まれない場合、Z、Z及びZの少なくとも1つはフッ素原子である。
X、Y、Z、Z及びZの少なくとも1つはフッ素原子を1個以上含むことが好ましく、Xはフッ素原子含有アリーレンオキシ基、Yはフッ素原子含有フェニレン基、Z、Z及びZは全てフッ素原子であることがより好ましく、あるいはXはフッ素原子含有アリーレンオキシ基、Yはフッ素原子を含有しないフェニルエーテル基、Z、Z及びZは全て水素原子がより好ましく、あるいはXはフッ素原子含有アルキレン基、Yはフッ素原子を含有しないフェニルエーテル基、Z、Z及びZは全て水素原子がより好ましく、あるいはXはフッ素原子含有アルキレン基、Yはフッ素原子含有フェニレン基、Z、Z及びZは全て水素原子であることがより好ましい。
前記ポリアミド酸樹脂は、酸二無水物とジアミンとを溶媒中で公知の手法によりアミド化反応させることにより、製造することができる。ここで、原料として用いる酸二無水物及びジアミン化合物は、得ようとするポリアミド酸樹脂の構造に応じて適宜選択すればよい。アミド化反応は、例えば、窒素等の不活性ガス雰囲気中、室温で攪拌して均一溶液とすることにより進行する。溶媒は、原料として用いる酸二無水物及びジアミン化合物に応じて適宜選択すればよい。後述する溶媒をポリアミド酸樹脂と混合した場合、アミド化反応で得られた反応液をそのままポリアミド酸樹脂組成物として用いることができる。
本発明の凹凸パターン形成用フィルムにおいて、ポリアミド酸樹脂は、熱イミド化又は化学イミド化のいずれかによりイミド化される。熱イミド化によりイミド化する場合では、例えば、基材上にポリアミド酸樹脂組成物を塗布した後、窒素雰囲気下で、好ましくは温度100〜400℃、より好ましくは200〜380℃、好ましくは時間0.5〜10時間、より好ましくは0.75〜5時間の条件下で焼成してイミド化反応を行うことにより、凹凸パターン形成用フィルムとすることができる。
化学イミド化によりイミド化する場合では、後述の脱水環化試薬の使用によりポリアミド酸樹脂組成物中のポリアミド酸樹脂を直接イミド化することができる。化学イミド化処理により得られたポリイミド樹脂組成物は、例えば、基材上に塗布して、窒素雰囲気下、好ましくは100〜400℃、より好ましくは100〜300℃、好ましくは10分〜5時間、より好ましくは30分〜3時間の条件下で焼成して凹凸パターン形成用フィルムとすることができる。なお、ポリイミド樹脂組成物は、少なくともポリイミド樹脂及び溶媒を含む。該ポリイミド樹脂としては、ポリアミド酸樹脂組成物中のポリアミド酸樹脂をイミド化して得られたポリイミド樹脂溶液から精製されるものを使用することができる。この他、「ポリアミド酸樹脂組成物」又は「ポリイミド樹脂組成物」には、前述の通りに「芳香族」及び/又は「含フッ素」なる用語が含まれるものとする。
化学イミド化において、前記脱水環化試薬は、ポリアミド酸樹脂を化学的に脱水環化してポリイミド樹脂とする作用を有するものであれば、特に制限なく用いることができる。このような脱水環化試薬としては、3級アミンを単独で用いるか、又は、3級アミンとカルボン酸無水物とを組合せて用いることが、イミド化を効率よく促進させうる点で好ましい。
3級アミンとしては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、N,N,N’,N’−テトラメチルジアミノメタン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,4−フェニレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,6−ヘキサンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチルエチレンジアミン等が挙げられる。これらの中でも特に、ピリジン、DABCO、N,N,N’,N’−テトラメチルジアミノメタンが好ましく、DABCOがより好ましい。3級アミンは1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
カルボン酸無水物としては、例えば、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水イソ酪酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等が挙げられる。これらの中でも特に、無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸が好ましく、無水酢酸がより好ましい。カルボン酸無水物は1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
前記溶媒としては、溶解性に優れる極性溶媒が好適である。例えば、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、これらの中でも特に、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド及びN−メチルピロリドンからなる群より選ばれる1種以上であることが、製膜時の溶媒除去が容易である点で好ましい。
前記ポリイミド樹脂溶液を調製するに際しては、上述したポリアミド酸樹脂、脱水環化試薬及び溶媒を混合すればよく、混合によりイミド化が進行し、ポリイミド樹脂溶液が得られる。
ポリアミド酸樹脂の混合量は、ポリイミド樹脂組成物とした際に室温でポリイミド樹脂が析出しない程度の濃度であれば良い。かかる観点から、ポリアミド酸樹脂の混合量は、ポリアミド酸樹脂、脱水環化試薬及び溶媒の合計質量に対し、ポリアミド酸樹脂の濃度として45質量%以下が好ましく、より好ましくは40質量%以下である。ポリアミド酸樹脂の濃度の下限は特に制限されず、例えば、5質量%以上が好ましく、より好ましくは10質量%以上である。いずれにしても、具体的な濃度は予備実験により決定すればよい。
脱水環化試薬の混合量は、ポリアミド酸樹脂の混合量に応じて適宜設定すればよく、例えば、脱水環化試薬として3級アミンを用いる場合には、ポリアミド酸樹脂中のアミド単位に対して、0.005当量以上、0.3当量以下とすることが好ましく、より好ましくは0.01当量以上、0.2当量以下である。3級アミンが0.005当量未満であると、イミド化が充分に進行しない虞があり、一方、0.3当量を超えて添加してもその触媒効果は飽和し経済的に不利になることが懸念される。また脱水環化試薬としてカルボン酸無水物をも併用する場合には、ポリアミド酸樹脂中のアミド単位に対して、カルボン酸無水物を1当量以上、20当量以下とすることが好ましく、より好ましくは1.1当量以上、15当量以下である。カルボン酸無水物が1当量未満であるとアミド結合が残り脱水剤としての効果を十分に発揮できない虞があり、一方、20当量を超えて添加してもその触媒効果は飽和し経済的に不利になることが懸念される。
溶媒の混合量は、ポリアミド酸樹脂の濃度が上述した範囲になるよう適宜設定すればよい。
前記ポリイミド樹脂溶液を調製するにあたり、ポリアミド酸樹脂(ポリアミド酸樹脂溶液)、脱水環化試薬及び溶媒の混合順序には、特に制限はなく、例えば、ポリアミド酸樹脂と溶媒との混合物に対して、脱水環化試薬を直接加えるか、もしくは脱水環化試薬を溶媒に溶解してポリアミド酸樹脂(ポリアミド酸樹脂溶液)に加えるようにすればよい。また、脱水環化試薬として3級アミンとカルボン酸無水物との組合せを用いる場合の両者の混合順序も特に制限されず、例えば、3級アミンとカルボン酸無水物を同時に加えてもよいし、まず何れか一方をポリアミド酸樹脂と溶媒との混合物に加え、ある程度攪拌した後に、他方を加えるようにしてもよい。
前記ポリアミド酸樹脂(ポリアミド酸樹脂溶液)、脱水環化試薬及び溶媒の混合は、通常、特段加熱や冷却を行うことなく、好ましくは5〜40℃、より好ましくは20〜30℃で行われるが、イミド化を促進するために必要に応じて100℃程度以下の範囲で加温してもよい。
前記ポリアミド酸樹脂(ポリアミド酸樹脂溶液)、脱水環化試薬及び溶媒を混合する際の混合時間は、特に制限されないが、自転公転式混合法を用いた場合には極めて効率よく混合が進むので、例えば1分間〜30分間程度とすることができる。具体的な混合時間は、予備実験により決定すればよい。その後、得られたポリイミド樹脂は、脱水環化触媒等の成分を除去する観点から、アセトンなどの有機溶媒に溶解させて希釈し、水含有メタノール中に再沈させて、精製することもできる。化学的にイミド化したポリイミド樹脂は、溶媒可溶性があるため、精製された粉末状ポリイミド樹脂を合成時とは別の有機溶媒に溶解させてポリイミド樹脂組成物を調製してもよい。
以上のようにして得られた樹脂組成物は、繰り返し単位構造中に1個以上のフッ素原子を有するポリイミド樹脂を含み、好ましくは、さらに繰り返し単位構造中に1個以上のフッ素原子及び1個以上の芳香族環構造を有する芳香族ポリイミド樹脂を含み、より好ましくは、下記式(II)で表される芳香族ポリイミド樹脂を含むポリイミド樹脂組成物である。かかる特定構造を有するポリイミド樹脂は、ポリイミドが本来有する高耐熱性などの特性に加え、離型性を発現しうるものである。例えば、離型性を発現させるため、ポリイミド樹脂は、フッ素含有量を多くする以外に、芳香族環にフッ素置換基、芳香族置換基等の嵩高い構造を含んでいてもよい。
Figure 0006030918
[上記式(II)中、X、Y、Z、Z、Z及びpの定義と好適な具体例は、化合物(I)の定義で説明したものと同様とする。]
前記樹脂組成物は、さらに必要に応じて、通常用いられる各種添加剤、例えば、分散剤、有機溶媒、無機充填材、離型剤、カップリング剤、難燃剤等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜含有していてもよい。
前記樹脂組成物から凹凸パターン形成用フィルムを製造する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、溶液流延法、溶液キャスト法などの溶液製膜法;溶融押出法、押出成形法などの溶融製膜法;カレンダー法;プレス成形法などが挙げられる。これらの方法のなかでは、当該フィルムの生産性に優れていることから、溶液製膜法および溶融製膜法が好ましい。
また、前記フィルムは、延伸されていてもよい。前記フィルムの延伸は、一軸延伸であってもよく、二軸延伸であってもよい。一軸延伸は、縦延伸(フィルムの巻取り方向の延伸)であってもよく、横延伸(フィルムの幅方向の延伸)であってもよい。縦延伸の場合、フィルムの幅方向の変化を自由とする自由端一軸延伸であってもよく、フィルムの幅方向の変化を固定とする固定端一軸延伸であってもよい。二軸延伸は、縦延伸後に横延伸を行なう逐次二軸延伸であってもよく、縦横延伸を同時に行なう同時二軸延伸であってもよい。また、フィルムの厚さ方向の延伸またはフィルムのロールに対して斜め方向の延伸を行なってもよい。延伸方法、延伸温度および延伸倍率は、目的とする前記フィルムの光学特性、機械的強度などに応じて適宜選択することが好ましい。
前記フィルムを溶液製膜法により製造する場合において、前記樹脂組成物を基材に塗布する際の塗布方法としては、特に制限はなく、例えば、スピンコーティング法、キャスティング法、ロールコーティング法、ダイコーティング法、グラビアコーティング法、スプレイコーティング法、バーコーティング法、フレキソ印刷法、ディップコーティング法等の通常の方法を採用することができる。また前記樹脂組成物を基材に塗布する際の塗布量は、乾燥膜厚が0.2μm以上、100μm以下となるようにすることが好ましく、0.5μm以上、50μm以下となるように調整することがより好ましい。その後、溶媒を除去し、必要に応じて熱イミド化又は化学イミド化されたフィルムに成形型を押圧することによって、表面に凹凸パターンを形成してなるフィルムを有する成形体であって、該フィルムが前記フィルムからなる成形体を得ることができる。当該フィルムは、基材を含んでいてもよく、基材から剥がしたものであってもよい。
基材を構成する材料としては、例えば、石英;ホウ珪酸ガラス、ソーダガラス等の無機ガラス;カーボン;金、銀、銅、シリコン、ニッケル、チタン、アルミニウム、タングステン等の金属;ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル;環状オレフィン開環重合/水素添加体(COP)、環状オレフィン共重合体(COC)等の環状オレフィン系樹脂;ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等のアクリル系樹脂;エポキシ樹脂;AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ビニルエーテル、ポリアセタール(POM)、ポリアミド、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリアリールエーテル、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリスルホン(PS)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアリールエーテルケトン(PEK)、ポリイミド(PI)、ポリアミド酸(PAA)、ポリアミドイミドアクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、フェノール樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルニトリル(PEN)樹脂等の樹脂;上記金属、又はその酸化物若しくは混合酸化物等を表面に有するガラス、金属、樹脂等が挙げられる。前記混合酸化物としては、例えば、ITO(酸化インジウムスズ)等の透明導電性酸化物、SiO2等が挙げられる。混合酸化物等を表面に有する金属としては、SiO2/Si基材等が挙げられる。基材は、板状、フィルム状のいずれも使用できる。
凹凸パターン形成用フィルムの厚みは、0.2μm以上、100μm以下とすることが好ましく、0.5μm以上、50μm以下とすることがより好ましい。かかる厚みの範囲であれば、成形型の凹凸パターンの高精度な転写及び成形型からのフィルムの剥離性の向上に寄与する。
本発明の成形体は、表面に凹凸パターンを形成してなる前記フィルムを有する。前記凹凸パターンの形状としては、形状の底部又は頭頂部を基準して、凸部又は凹部が形成されてなる。前記凸部の立体形状としては、多角柱形、多角錐形、多角錐台形、円柱形、円錐形、円錐台形、モスアイ形状、複数の突条が略平行に延設されたストライプ形状、突条がハニカム状に配設されたハニカム形状等が挙げられる。前記ストライプ形状及びハニカム形状において、前記突条の基材法線方向を含む断面形状としては、円形、三角形、四角形、台形等が挙げられる。また、前記凹部の立体形状としては、前記凸部の立体形状として挙げた形状を彫りこんだ形状となっているものが挙げられる。
前記凸部又は凹部は、その基底面の平均円相当径(ストライプ形状の場合は断面に於ける基底辺の長さ)が好ましくは100μm以下、より好ましくは10μm以下、さらに好ましくは5μm以下、さらにより好ましくは1μm以下である。本発明において、平均円相当径とは、各凸部又は凹部について基底面形状(平面視形状)の面積を測定し、それらの平均面積を求め、該平均面積から算出される円相当径である。
前記凸部の平均高さ又は前記凹部の平均深さは、50nm以上が好ましく、より好ましくは100nm以上、さらに好ましくは200nm以上であり、1mm以下が好ましく、より好ましくは100μm以下、さらに好ましくは10μm以下、さらにより好ましくは2μm以下である。
前記凸部又は凹部は、その基底面の平均円相当径と、平均高さ又は平均深さとの比(平均高さ又は平均深さ/平均円相当径)が好ましくは0.5以上、より好ましくは1以上、さらに好ましくは2以上であり、10以下が好ましく、より好ましくは8以下、さらに好ましくは5以下である。前記比が10以下であれば、形状が自立することができ、折れ、倒れや潰れ等が抑制される。
前記凸部又は凹部は、基材上に、規則的に配されていてもよいし、不規則に配されていてもよい。凸部又は凹部の配列態様としては、格子状、千鳥状等が挙げられる。
本発明において、表面に凹凸パターンを形成してなるフィルムを有する成形体の製造方法は、前記フィルムに成形型を押し当てる工程を含むことを特徴とする。得られる成形体は、上記基材を含んでいても含んでいなくともよい。
前記フィルムに凹凸パターンを形成させる際には、前記成形体の表面が有する凹凸パターンに対応するパターンを表面に有する成形型を用いることができる。前記成形型を用いる場合、前記フィルムの表面に当該成形型を押し付けることにより、成形型の表面に形成されている凹凸形状を前記フィルムの表面に転写することができる。したがって、前記フィルムの表面に凸部を形成させる場合には、当該凸部の形状に対応した凹部の形状を有する成形型を用いることができる。凹部を形成させる場合には、当該凹部の形状に対応した凸部の形状を有する成形型を用いることができる。また、前記フィルムの表面に凸部および凹部を形成させる場合には、当該凸部および凹部の形状に対応した凹部および凸部の形状を有する成形型を用いることができる。
前記成形体の表面が有する凹凸パターンに対応するパターンを表面に有する成形型は、特に限定されるものではないが、例えば、マスクとしてフォトリソグラフィ、電子線リソグラフィなどによって形成されたレジストパターンを介し、シリコン、石英などからなる基板の表面をドライエッチングする方法、前記シリコン、石英などからなる基板の表面をドライエッチングした型をマスターとして用い、凹凸構造が反転した凸凹構造を有する複製品をめっきによって製造する方法などが挙げられる。
前記成形型を構成する材料としては、一般に使用される物であれば限定されないが、石英、Si、SiC、Niなどが挙げられる。
成形型は離型処理を行ってもよく、離型処理を行わなくともよい。離型処理をしなくとも含フッ素ポリイミド樹脂自体が離型性に優れるため、成形型に積層した離型層が剥がれても離型不良が発生しないという効果を奏する。
成形型をフィルムに押圧する条件は、特に限定されず、材料の状態と使用される型の材質に応じて適宜調節することができるが、押圧力は好ましくは500Pa〜30MPa、より好ましくは1MPa〜20MPa、さらに好ましくは5MPa〜15MPaであり、その際の温度は好ましくは50〜500℃、より好ましくは60〜300℃、さらに好ましくは80〜250℃である。
<用途>
本発明の表面に凹凸パターンを形成してなるフィルムを有する成形体は、ディスプレイ、太陽電池等の反射防止及び/又は光線透過率向上部材、プリズムシート、マイクロレンズアレイ等のナノ・マイクロ光学要素、DNAアレイ、流体キャピラリー、μTASチップ、細胞培養フィルム、モールドフィルム、光学素子、表示素子、電子ペーパー、ストレージ、マイクロ電気機械システム(MEMS)、センサ素子などに好適に使用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお、以下においては、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味する。
<フッ素含有量の測定方法>
元素分析装置(ジェイサイエンス製 マイクロコーダー JM−10)によるフィルム分析で、フィルム中のフッ素含有量の定量を行った。
<イミド化率の測定方法>
FT−IR(サーモフィッシャーサイエンティフィック製 Nicolet Nexus670)によるフィルム分析で、ポリイミドのCN伸縮振動に由来する1370cm-1付近の吸光度(A(1370cm-1))とベンゼン環骨格振動に由来する1500cm-1付近の吸光度(A(1500cm-1))との吸光度比(A(1370cm-1)/A(1500cm-1))を用いて、以下の式に基づいてフィルムのイミド化率を算出した。
イミド化率(%)
=[試料フィルムの(A(1370cm-1))/(A(1500cm-1))]
÷[熱処理後の試料フィルムの(A(1370cm-1))/(A(1500cm-1))]×100
なお、上記「熱処理後の試料フィルムの(A(1370cm-1))/(A(1500cm-1))」は、試料フィルムを、完全イミド化(イミド化率:100%)する温度および時間の条件で処理したフィルムにおける測定値である。
<成形体に関する評価>
実施例および比較例において得られた表面に凹凸パターンを形成してなるフィルムを有する成形体について、成形型からのフィルムの離型性、凹凸パターンの精度、およびボイドの発生を、以下の基準に基づいて評価した。
[離型性の評価]
成形型からのフィルムの剥離の状況を目視にて観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
○:成形型が容易に剥離できる
△:成形型が剥離できるが、容易には剥離しない
×:成形型が剥離できない又は剥離するとフィルムが破損する
[凹凸パターン精度の評価]
成形体の凹凸パターンおよび成形型の凹凸パターンを原子間力顕微鏡にて観察し、成形型の凹凸パターンに相当する凹凸パターンが成形体に形成されているかについて、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
○:凹凸パターンに欠陥なし
△:凹凸パターンに若干の崩れあり
×:成形型相当の凹凸パターンが得られず
[ボイド発生の評価]
成形体の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
○:ボイドなし
△:わずかにボイドがみられる
×:ボイドが多い
≪調製例1≫
100ml容量の三口フラスコに1,3−ジアミノ−2,4,5,6−テトラフルオロベンゼン4.489g(24.9ミリモル)、4,4’−[(2,3,5,6−テトラフルオロ−1,4−フェニレン)ビス(オキシ)]ビス(3,5,6−トリフルオロフタル酸無水物)14.51g(24.9ミリモル)、N−メチルピロリドン31.0gを仕込んだ。窒素雰囲気下、室温で、5日間攪拌することで、含フッ素ポリアミド酸樹脂組成物(固形分濃度38.0質量%)を得た。
≪調製例2≫
100ml容量の三口フラスコに1,4−ビス(アミノフェノキシ)ベンゼン2.976g(10.2ミリモル)、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物4.524g(10.2ミリモル)、N−メチルピロリドン42.5gを仕込んだ。窒素雰囲気下、室温で、5日間攪拌することで、含フッ素ポリアミド酸樹脂組成物(固形分濃度15.0質量%)を得た。
≪比較調製例1≫
100ml容量の三口フラスコに4,4−ジアミノジフェニルエーテル2.393g(12.0ミリモル)、無水ピロメリット酸2.607g(12.0ミリモル)、N−メチルピロリドン45.0gを仕込んだ。窒素雰囲気下、室温で、5日間攪拌することで、フッ素原子を含まないポリアミド酸樹脂組成物(固形分濃度10.0質量%)を得た。
≪実施例1≫
調製例1において得られた含フッ素ポリアミド酸樹脂組成物を、基材としてSiウェハ上に、スピンコーター(ミカサ製 1H−DX2)を用いて、焼成後のフィルム厚みが20μmとなるように製膜し、320℃で1時間、窒素雰囲気下で焼成を行った後、Siウェハより剥離し、凹凸パターン形成用フィルムを得た。得られたフィルムのフッ素含有量は36質量%であり、イミド化率は90%であり、水接触角は78°であった。
得られたフィルムに対し、簡易インプリント装置(東芝機械製:ST−02)を用いて、石英製の成形型(NTTアドバンステクノロジ製:NIM−PH350)を200℃、10MPaで5分間押圧した。押圧後、成形型を剥離し、表面に凹凸パターンを形成してなるフィルムを有する成形体を得た。成形型からの離型性、凹凸パターンの精度、ボイドの発生について評価を行った。その結果を表1に示す。
≪実施例2≫
調製例1において得られた含フッ素ポリアミド酸樹脂組成物20gを100mlガラス容器に移し、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン0.035g(0.31ミリモル)、無水酢酸2.14g(0.02モル)を加え、5分間撹拌反応させた後24時間静置することで、含フッ素ポリイミド樹脂溶液を得た。得られた含フッ素ポリイミド樹脂溶液をアセトンで希釈し、水及びメタノール中に再沈させて、精製し、得られた粉末状含フッ素ポリイミド樹脂を15%濃度の2−ブタノン溶液に溶解させて含フッ素ポリイミド樹脂組成物を得た。この含フッ素ポリイミド樹脂組成物を、基材としてSiウェハ上に、スピンコーター(ミカサ製 1H−DX2)を用いて、焼成後のフィルム厚みが20μmとなるように製膜し、200℃で1時間、窒素雰囲気下で焼成を行った後、Siウェハより剥離し、凹凸パターン形成用フィルムを得た。得られたフィルムのフッ素含有量は36質量%であり、イミド化率は98%であり、水接触角は78°であった。
得られたフィルムに対し、簡易インプリント装置(東芝機械製:ST−02)を用いて、石英製の成形型(NTTアドバンステクノロジ製:NIM−PHシリーズ)を200℃、10MPaで5分間押圧した。押圧後、成形型を剥離し、表面に凹凸パターンを形成してなるフィルムを有する成形体を得た。成形型からの離型性、凹凸パターンの精度、ボイドの発生について評価を行った。その結果を表1に示す。
≪実施例3≫
調製例2において得られた含フッ素ポリアミド酸樹脂組成物を、基材としてSiウェハ上に、スピンコーター(ミカサ製 1H−DX2)を用いて、焼成後のフィルム厚みが20μmとなるように製膜し、320℃で1時間、窒素雰囲気下で焼成を行った後、Siウェハより剥離し、凹凸パターン形成用フィルムを得た。得られたフィルムのフッ素含有量は17質量%であり、イミド化率は90%であり、水接触角は90°であった。
得られたフィルムに対し、簡易インプリント装置(東芝機械製:ST−02)を用いて、石英製の成形型(NTTアドバンステクノロジ製:NIM−PHシリーズ)を200℃、10MPaで5分間押圧した。押圧後、成形型を剥離し、表面に凹凸パターンを形成してなるフィルムを有する成形体を得た。成形型からの離型性、凹凸パターンの精度、ボイドの発生について評価を行った。その結果を表1に示す。
≪実施例4≫
調製例2において得られた含フッ素ポリアミド酸樹脂組成物20gを50mlガラス容器に移し、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン0.013g(0.122ミリモル)、無水酢酸0.832g(8.15ミリモル)を加え、5分間撹拌反応させた後24時間静置することで、含フッ素ポリイミド樹脂溶液を得た。得られた含フッ素ポリイミド樹脂溶液をアセトンで希釈し、水及びメタノール中に再沈させて、精製し、得られた粉末状含フッ素ポリイミド樹脂を15%濃度の2−ブタノン溶液に溶解させて含フッ素ポリイミド樹脂組成物を得た。この含フッ素ポリイミド樹脂組成物を、基材としてSiウェハ上に、スピンコーター(ミカサ製 1H−DX2)を用いて、焼成後のフィルム厚みが20μmとなるように製膜し、200℃で1時間、窒素雰囲気下で焼成を行った後、Siウェハより剥離し、凹凸パターン形成用フィルムを得た。得られたフィルムのフッ素含有量は17質量%であり、イミド化率は98%であり、水接触角は90°であった。
得られたフィルムに対し、簡易インプリント装置(東芝機械製:ST−02)を用いて、石英製の成形型(NTTアドバンステクノロジ製:NIM−PHシリーズ)を200℃、10MPaで5分間押圧した。押圧後、成形型を剥離し、表面に凹凸パターンを形成してなるフィルムを有する成形体を得た。成形型からの離型性、凹凸パターンの精度、ボイドの発生について評価を行った。その結果を表1に示す。
≪実施例5≫
調製例2において得られた含フッ素ポリアミド酸樹脂組成物を、基材としてSiウェハ上に、スピンコーター(ミカサ製 1H−DX2)を用いて、焼成後のフィルム厚みが20μmとなるように製膜し、130℃で1時間、窒素雰囲気下で焼成を行った後、Siウェハより剥離し、凹凸パターン形成用フィルムを得た。得られたフィルムのフッ素含有量は17質量%であり、イミド化率は30%であり、水接触角は75°であった。
得られたフィルムに対し、簡易インプリント装置(東芝機械製:ST−02)を用いて、石英製の成形型(NTTアドバンステクノロジ製:NIM−PHシリーズ)を200℃、10MPaで5分間押圧した。押圧後、成形型を剥離し、表面に凹凸パターンを形成してなるフィルムを有する成形体を得た。成形型からの離型性、凹凸パターンの精度、ボイドの発生について評価を行った。その結果を表1に示す。
≪比較例1≫
比較調製例1において得られたポリアミド酸樹脂組成物を、基材としてSiウェハ上に、スピンコーター(ミカサ製 1H−DX2)を用いて、焼成後のフィルム厚みが20μmとなるように製膜し、340℃で1時間、窒素雰囲気下で焼成を行った後、Siウェハより剥離し、凹凸パターン形成用フィルムを得た。得られたフィルムのフッ素含有量は0質量%であり、イミド化率は90%であり、水接触角は68°であった。
得られたフィルムに対し、簡易インプリント装置(東芝機械製:ST−02)を用いて、石英製の成形型(NTTアドバンステクノロジ製:NIM−PHシリーズ)を200℃、10MPaで5分間押圧した。押圧後、成形型を剥離し、表面に凹凸パターンを形成してなるフィルムを有する成形体を得た。成形型からの離型性、凹凸パターンの精度、ボイドの発生について評価を行った。その結果を表1に示す。
≪比較例2≫
比較例1における焼成温度を60℃とした以外は、比較例1と同様にして凹凸パターン形成用フィルムを得た。得られたフィルムのフッ素含有量は0質量%であり、イミド化率は18%であり、水接触角は59°であった。
得られたフィルムに対し、簡易インプリント装置(東芝機械製:ST−02)を用いて、石英製の成形型(NTTアドバンステクノロジ製:NIM−PHシリーズ)を200℃、10MPaで5分間押圧した。押圧後、成形型を剥離し、表面に凹凸パターンを形成してなるフィルムを有する成形体を得た。成形型からの離型性、凹凸パターンの精度、ボイドの発生について評価を行った。その結果を表1に示す。
≪比較例3≫
比較調製例1において得られたポリアミド酸樹脂組成物20gを50mlガラス容器に移し、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン6.8g(0.061ミリモル)、無水酢酸0.4155g(4.06gミリモル)を加え、5分間撹拌反応させた後24時間静置することで、ポリイミド樹脂溶液を得た。得られたポリイミド樹脂溶液をアセトンで希釈し、水及びメタノール中に再沈させて、精製し、得られた粉末状ポリイミド樹脂を10%濃度の2−ブタノン溶液に溶解させてポリイミド樹脂組成物を得た。このポリイミド樹脂組成物を、基材であるSiウェハ上に、スピンコーター(ミカサ製 1H−DX2)を用いて、焼成後のフィルム厚みが30μmとなるように製膜し、200℃で1時間、窒素雰囲気下で焼成を行った後、Siウェハより剥離し、凹凸パターン形成用フィルムを得た。得られたフィルムのフッ素含有量は0質量%であり、イミド化率は98%であり、水接触角は68°であった。
得られたフィルムに対し、簡易インプリント装置(東芝機械製:ST−02)を用いて、石英製の成形型(NTTアドバンステクノロジ製:NIM−PHシリーズ)を200℃、10MPaで5分間押圧した。押圧後、成形型を剥離し、表面に凹凸パターンを形成してなるフィルムを有する成形体を得た。成形型からの離型性、凹凸パターンの精度、ボイドの発生について評価を行った。その結果を表1に示す。
≪比較例4≫
実施例1における焼成温度を60℃とした以外は、実施例1と同様にして凹凸パターン形成用フィルムを得た。得られたフィルムのフッ素含有量は36質量%であり、イミド化率は14%であり、水接触角は68°であった。
得られたフィルムに対し、簡易インプリント装置(東芝機械製:ST−02)を用いて、石英製の成形型(NTTアドバンステクノロジ製:NIM−PHシリーズ)を200℃、10MPaで5分間押圧した。押圧後、成形型を剥離し、表面に凹凸パターンを形成してなるフィルムを有する成形体を得た。成形型からの離型性、凹凸パターンの精度、ボイドの発生について評価を行った。その結果を表1に示す。
Figure 0006030918
実施例1〜5のポリイミドフィルムは、所定のフッ素含有量及びイミド化率の両方を満たすため、ボイドがなく、成形型が容易に剥離し、凹凸パターンに欠陥がない。
一方、比較例1〜3のポリイミドフィルムは、所定のフッ素含有量を満たさないため、成形型が剥離できない又は剥離するとフィルムが破損する。また、比較例2のポリイミドフィルムは、所定のフッ素含有量及びイミド化率を満たさないため、ボイドが多く、成形型が剥離できない又は剥離するとフィルムが破損し、成形型相当の凹凸パターンが得られない。さらに、比較例4のポリイミドフィルムは、所定のイミド化率を満たさないため、ボイドが多く、成形型が剥離できるが容易には剥離せず、成形型相当の凹凸パターンが得られない。
加えて、離型性の観点から、実施例1〜5のポリイミドフィルムは、70°以上の水接触角を示す。特に、実施例3及び4のポリイミドフィルムは、上記式(II)のXとしてフッ素置換アルキレン基(−C(CF32−)を芳香族環に含んで嵩高い構造を有するため、実施例1、2の水接触角よりも大きな水接触角を示す。また、比較例1〜3のポリイミドフィルムでは、フッ素含有量が0質量%であり水接触角も実施例1〜5のものより小さいことから、フッ素含有量が水接触角に寄与することが分かる。さらに、比較例2のポリイミドフィルムでは、比較例1よりもイミド化率が低下して水接触角も小さくなるため、イミド化率も水接触角に寄与することが分かる。
以上のことから、ポリイミドフィルムが所定のフッ素含有量及びイミド化率の両方を満足すれば、水接触角を大きくすることができ、結果として、離型性を向上させることもできると考えられる。

Claims (8)

  1. 成形型を用いて凹凸パターンをフィルムに形成するために用いられる含フッ素ポリイミド樹脂を含んでなる凹凸パターン形成用フィルムであって、
    該フィルム中のフッ素含有量が1〜60質量%であり、フィルムのイミド化率が20%以上であり、該フィルムの表面の接触角が70°以上であることを特徴とする凹凸パターン形成用フィルム。
  2. 凸部又は凹部の基底面の平均円相当径、又は凸部又は凹部の断面における基底辺の長さが、100μm以下であり、
    凸部の平均高さ又は凹部の平均深さが、50nm以上1mm以下であり、
    凸部又は凹部の基底面の平均円相当径と平均高さ又は平均深さとの比(平均高さ又は平均深さ/平均円相当径)が、0.5以上10以下である請求項1に記載の凹凸パターン形成用フィルム。
  3. 凹凸パターンが熱ナノインプリントの凹凸パターンである請求項1又は2に記載の凹凸パターン形成用フィルム。
  4. 含フッ素ポリイミド樹脂が、下記式(II)で表される芳香族ポリイミド樹脂を含む請求項1〜3のいずれかに記載の凹凸パターン形成用フィルム。
    Figure 0006030918
    [上記式(II)中、
    (1)Xはフッ素原子含有アリーレンオキシ基、Yはフッ素原子含有フェニレン基であり、(2)Xはフッ素原子含有アリーレンオキシ基、Yはフッ素原子を含有しないフェニルエーテル基であり、(3)Xはフッ素原子含有アルキレン基、Yはフッ素原子を含有しないフェニルエーテル基であり、又は(4)Xはフッ素原子含有アルキレン基、Yはフッ素原子含有フェニレン基である。Z 1 、Z 2 、及びZ 3 は全て水素原子であり、pは1である。]
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のフィルムを形成するための樹脂組成物であって、含フッ素芳香族ポリアミド酸樹脂を含んでなる樹脂組成物。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載のフィルムを形成するための樹脂組成物であって、含フッ素芳香族ポリイミド樹脂を含んでなる樹脂組成物。
  7. 表面に凹凸パターンを形成してなるフィルムを有する成形体であって、前記フィルムが請求項1〜4のいずれかに記載のフィルムからなる成形体。
  8. 請求項1〜4のいずれかに記載のフィルムに成形型を押し当てる工程を含むことを特徴とする表面に凹凸パターンを形成してなるフィルムを有する成形体の製造方法。
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