JP6029724B1 - ロータリ形スケール - Google Patents

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Abstract

【課題】セクターパターンピッチに起因する内挿誤差及びロータリトランスとの干渉誤差を低減し、高精度な位置検出を実現するとともに、製造時の作業工数を低減するロータリ形スケールを提供する。【解決手段】ステータ10に配設された複数のステータ側コイル11,12と、ステータ10に平行に向かい合うロータ30に配設されたロータ側コイル13とを備えるロータリ形スケールであって、複数のステータ側コイル11,12を1ピッチずつ交互に配設し、各パターンピッチは、それぞれロータ側コイル13のパターンピッチの2/3の長さとする、ロータリ形スケールを用いることで、セクターパターンピッチに起因する内挿誤差、及び、ロータリトランスとの干渉誤差を低減し、高精度な位置検出を実現するとともに、製造時の作業工数を低減することができる。【選択図】図7

Description

本発明は、電磁誘導式の位置検出器に関するものであり、特にロータリ形スケールに関するものである。
電磁誘導式位置検出器であるインダクトシン方式のスケールは、工作機械、自動車及びロボットなどの各種機械の位置検出部に適用される。インダクトシン方式のスケールにはロータリ形スケールとリニア形スケールがあり、ロータリ形スケールは、例えば工作機械の回転軸に適用されて当該回転軸の回転角度を検出し、リニア形スケールは、例えば工作機械の直線移動軸に適用されて当該直線移動軸上の移動位置を検出する。
ロータリ形スケールは、平行に向かい合ったコイルパターンの電磁誘導により角度(位置)を検出するものである。この検出原理を図10の原理図に基づいて説明する。図10(a)は、ロータリ形スケールのステータ及びロータを並べて示した概念図、図10(b)は、このステータとロータの電磁結合度を示したグラフである。
ロータリ形スケールの検出部は、ステータ100及びロータ120を有している。ステータ100には、cos励振用の第1ステータ側コイル101、及び、sin励振用の第2ステータ側コイル102が配設されている。また、ロータ120にはロータ側コイル121がジグザグ状に折り返される(櫛型パターン)ように配設されている。
また、ステータ100は、円環状の固定部であり、ロータ120は、ステータ100と平行に向かい合わせて配設された円環状の回転部である。図10(c)の側面図は、ステータ100とロータ120との位置関係を示している。ステータ100に配設された第1ステータ側コイル101及び第2ステータ側コイル102と、ロータ120に配設されたロータ側コイル121は、これらの間に規定の範囲内のギャップを保持した状態で平行に向かい合わせて配設されている。
さらに、図10(a)に示すように、第1ステータ側コイル101と第2ステータ側コイル102は、ロータ側コイル121との位置関係が1/4ピッチずれているものとする。
これにより、第1ステータ側コイル101及び第2ステータ側コイル102にそれぞれcos励振、sin励振を与え、ロータ120が回転すると、第1ステータ側コイル101及び第2ステータ側コイル102とロータ側コイル121との相対的な位置関係の変化に応じて、図10(b)に示すように、第1ステータ側コイル101及び第2ステータ側コイル102と、ロータ側コイル121との電磁結合度が周期的に変化するため、ロータ側コイル121には周期的に変化する電圧が発生する。したがって、当該電圧に基づいてステータ100に対するロータ120の回転角度(位置)を検出することができる。
特開2015−117998号公報
しかしながら、実際のロータリ形スケールは、製造誤差や組付誤差により、検出値に角度誤差が伴う。一般的に角度誤差として顕著に現れるのは、コイルパターンピッチ周期の誤差であり、これを内挿誤差という。内挿誤差は、信号の干渉、パターン幅及びパターンピッチに起因するものが多い。
また、従来のロータリ形スケールでは、作業工数を抑制するため、数ピッチ分のステータ側コイルパターンを一纏めにし、セクターパターンとして配置している。このような従来のロータリスケールにおいては、セクターパターンピッチに起因する内挿誤差も発生する。
さらに、ロータリ形スケールにおけるステータの内周側には、ロータリトランスが配設されており、このロータリトランスとの干渉による誤差も発生する(例えば特許文献1参照)。
本発明では、セクターパターンピッチに起因する内挿誤差、及び、ロータリトランスとの干渉誤差を低減し、高精度な位置検出を実現するとともに、製造時の作業工数を低減することができる、ロータリ形スケールを提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係るロータリ形スケールは、
ステータに配設された複数のステータ側コイルと、前記ステータに平行に向かい合うロータに配設されたロータ側コイルと、ロータ側コイルに誘起された信号をフィードバック信号として伝達するロータリトランスとを、備えるロータリスケールであって、
前記ステータ側コイルに励振を与える励振回路と、
前記ロータリトランスから入力された前記フィードバック信号に基づき、前記励振回路にフィードバック制御を行うことで位置を検出する、制御回路と、
前記励振回路が前記ステータ側コイルに与える励振の信号に基づき補正係数を算出し、該補正係数を前記制御回路に入力される前記フィードバック信号に加算する、補正係数算出回路を備える
ことを特徴とする。
本発明に係るロータリ形スケールによれば、セクターパターンピッチに起因する内挿誤差、及び、ロータリトランスとの干渉誤差を低減し、高精度な位置検出を実現するとともに、製造時の作業工数を低減することができる。
本発明の参考例に係るロータリ形スケールのステータの一部を拡大した概念図である。 プリント基板にパターン形成された第1ステータ側コイル及び第2ステータ側コイルの配線図であり、(a)はステータの全体図、(b)は(a)のA部分の拡大図を示している。 ステータの径が小さい場合の角度誤差を説明するグラフである。(a)は、従来のロータリ形スケールの角度誤差を表すグラフであり、(b)は、本発明の参考例に係るロータリ形スケールを(a)と同径としたときの角度誤差を表すグラフである。 ステータ側コイルのロータ側コイルに対するピッチ長さの比率と、ステータ側コイルのパターンピッチによる誤差との関係を示すグラフである。 (a)は、ロータリトランスを図示したロータリ形スケールの正面図であり、(b)は、誘起電圧の振幅変化すなわち誤差を示すグラフである。 ギャップが異なる場合の相対的な干渉誤差の変化を説明するグラフであり、(a)がギャップ0.15、(b)がギャップ0.23の場合を示している。 従来のロータリ形スケールにおける位置検出を説明するブロック図である。 本発明の実施例に係るロータリ形スケールにおける位置検出を説明するブロック図である。 本発明の実施例に係るロータリ形スケールによるギャップ変動における干渉誤差の変化を説明するグラフであり、(a)はギャップ0.15の場合、(b)はギャップ0.23の場合を示している。 (a)は、ロータリ形スケールのステータ及びロータを並べて示した概念図、(b)は、このステータとロータの電磁結合度を示したグラフ、(c)は、ステータとロータとの位置関係を示す側面図である。 従来のロータリ形スケールにおけるステータ側コイルパターンについて説明する概略図であり、(a)はステータの全体図、(b)は(a)のB部分の拡大図を表している。 ステータの径が大きい場合と小さい場合の内挿誤差を比較した図である。(a)は、同じコイルパターンで径の異なるステータ側コイルの誤差を比較した概略図である。なお、図中のステータ側コイルのパターン形状は簡略化して表している。(b)は、径が大きい場合の誤差を表すグラフ、(c)は、径が小さい場合の誤差を表すグラフである。
以下、本発明に係るロータリ形スケールを参考例及び実施例にて図面を用いて説明する。
参考例
図11は、従来のロータリ形スケールにおけるステータ側コイルパターンについて説明する概略図であり、図11(a)はステータ100の全体図を、図11(b)は図11(a)のB部分の拡大図を表している。
従来のロータリ形スケールでは、図11(b)に示すように、円環状の固定部であるステータ100に、複数(図中では3つ)のcos励振の第1ステータ側コイル101を一纏めにして(繋げて)、第1セクターパターン111として配設し、同様に、複数のsin励振の第2ステータ側コイル102を第2セクターパターン112として配設している。図11(a)に示すステータ100には、このcos励振の第1セクターパターン111とsin励振の第2セクターパターン112とが全周に亘って交互に配設されている。
また、図11ではロータを省略しているが、既に説明したごとく、ロータは円環状の回転部であり、ステータ100に対し平行に向かい合うように配設されており、ロータにはロータ側コイルが配設されている。
従来のロータリ形スケールでは、セクターパターンを設けることによって、最適なパターンピッチとすることができず、セクターパターンピッチに起因する内挿誤差が発生してしまうという問題があった。
図12は、ステータの径が大きい場合と小さい場合の内挿誤差を比較した図である。図12(a)は、同じコイルパターンで径の異なるステータ側コイルの誤差を比較した概略図である。なお、図中のステータ側コイルのパターン形状は簡略化して表している。図12(b)は、径が大きい場合の誤差を表すグラフ、図12(c)は、径が小さい場合の誤差を表すグラフである。図12(b)(c)において、横軸は角度(位置)[deg.]、縦軸は角度誤差[deg.]を表しており、縦軸の数値は省略している。
図12(a)(b)(c)に示すように、ステータの径が大きい場合と小さい場合とを比較すると、パターン誤差(円周方向の長さとしての誤差)が同じδであっても、径が小さい場合の方が角度誤差は大きくなる。すなわち、パターン誤差が同じδのときの、径の大きい場合の角度誤差Δθ1と径の小さい場合の角度誤差Δθ2との間には、Δθ2>Δθ1の関係が成り立つ。
すなわち、従来のロータリ形スケールでは、径が大きい場合には角度に換算した内挿誤差は小さく影響は少ないが、径が小さい場合にはこの内挿誤差が無視できない大きさとなる。
そこで本参考例では、上述のセクターパターンピッチに起因する内挿誤差を無くすことで、径が小さいロータリ形スケールであっても内挿誤差を低減するものである。
参考例に係るロータリ形スケールは、平行に向かい合った円環状のステータ及びロータを備えている。なお、ロータについては従来と同様の構成であるため、以下では図1,2を用いてステータを中心に説明する。
図1は、本参考例に係るロータリ形スケールのステータ10の一部を拡大した概念図である。図2は、プリント基板にパターン形成された第1ステータ側コイル及び第2ステータ側コイルの配線図であり、図2(a)はステータ10の全体図、図2(b)は図2(a)のA部分の拡大図を示している。
円環状のステータ10には、図1に示すように、cos励振の第1ステータ側コイル11及びsin励振の第2ステータ側コイル12が、全周に亘って交互に配設されている。また、ステータ側コイル11,12はコの字型で両端が外周側を向くように配設されている。さらに、図1では示していないが、第1ステータ側コイル11同士、第2ステータ側コイル12同士は、それぞれ電気的に接続されている。
すなわち、本参考例では、従来のようにセクターパターンを設けることなく、第1ステータ側コイル11及び第2ステータ側コイル12が1ピッチずつ交互に配設する。
このとき、ステータ側コイルとロータ側コイルとのピッチ長さの比率を鋭意検討することによって、内挿誤差を低減することができる。図4は、ステータ側コイルのロータ側コイルに対するパターンピッチ長さの比率と、ステータ側コイルのパターンピッチによる誤差との関係を示すグラフである。横軸が該比率、縦軸が該誤差[%]を表している。ただし、該誤差については、ステータ側コイルがロータ側コイルと同じピッチ長さのときを100%としている。
このグラフに示すように、ステータ側コイルのパターンピッチをロータ側コイルのパターンピッチの2/3の長さとすることで、ステータ側コイルのパターンピッチによる誤差を低減し、内挿精度を向上させることができる。
しかしながら、このようにセクターパターンを廃止し1ピッチずつ配線するとなると、製造時の作業工数が多くなる。そのため、本参考例においては、各コイル間を電気的に接続するために、プリント基板にそれぞれパターン形成された接続回路を用いる。
すなわち、まず、図2(b)に示す、ステータ側コイル11,12は、プリント基板にパターン形成されている。また、ステータ側コイル11,12の両端には、それぞれスルーホール22が配設されている。
そして、ステータ側コイル11,12の外周側には、上記プリント基板にステータ周方向に延伸するようにしてパターン形成された接続回路21が複数配設されている。プリント基板は(ステータ軸方向に積層された)多層板であるものとし、各層において、それぞれ複数の接続回路21がステータ周方向に配設されている。図2(b)に示す複数の接続回路21は、第1ステータ側コイル11同士を電気的に接続するもので、多層板中の一つの層に配設されているものである。
図2(b)中の一つの接続回路21に着目すると、接続回路21の一端は、スルーホール22を介して、一つの第1ステータ側コイル11の片端に接続されており、該接続回路21の他端は、スルーホール22を介して、別の第1ステータ側コイル11の片端に接続されている。これにより、第1ステータ側コイル11同士は、互いの電気的接続がなされている。
なお、全第1ステータ側コイル11間を一纏めにして電気的に接続する(第1ステータ側コイル11用の接続回路21を一つの層のみに設ける)こともできるが、本参考例では、電気的に接続される第1ステータ側コイル11を2グループに分ける(第1ステータ側コイル11用の接続回路21を2つの層に分けて設ける)ようにしている。これは、プラス結合とマイナス結合2種類の励振パターンを配置しているためである。
つまり、図2(b)に示された複数の第1ステータ側コイル11の中には、接続回路21によって接続状態が表されていないものがあるが、これらは、別の層において逆向きに接続回路21によって接続されている。
また、第2ステータ側コイル12においても上述と同様に接続回路21によって互いに電気的に接続されている。さらに、第2ステータ側コイル12のcos励振にも2種類の励振パターンが配置され、上述と同様にして、電気的に接続される第2ステータ側コイル12を2グループに分ける(第2ステータ側コイル12用の接続回路21を2つの層に設ける)ようにしている。
すなわち、ステータ側コイルは、少なくとも2つ以上(上述ではsin励振の励振パターン2つとcos励振の励振パターン2つの計4つ)の励振パターンを有し、該励振パターン毎に、接続回路21による電気的接続がなされているということである。また、接続回路21は、この励振パターン毎に(プリント基板の)異なる層に形成されている。
なお、本参考例では、プリント基板の絶縁層を挟んだ接続回路21間でsin/cosの干渉が起きないよう、sin/cosの重なりが等しくなるようにしている。
図3は、図12(c)におけるステータの径が小さい場合の角度誤差Δθ2を説明するグラフである。図3(a)は、従来のロータリ形スケールの角度誤差Δθ2を表すグラフであり、図3(b)は、上記構成とした本参考例に係るロータリ形スケールを図3(a)と同径としたときの角度誤差Δθ2を表すグラフである。図3(a)(b)において、横軸は角度(位置)[deg.]、縦軸は角度誤差Δθ2[deg.]を表しており、縦軸の数値は省略している。
図3(a)(b)を比較すると、従来のロータリ形スケールよりも本参考例に係るロータリ形スケールの方が、明らかに角度誤差が小さくなっている。
すなわち、本参考例に係るロータリ形スケールでは、セクターパターンを廃止し、第1ステータ側コイル11及び第2ステータ側コイル12を1ピッチずつ交互に配設することで、ステータセクターピッチによる誤差を無くし、結果として内挿誤差を低減することができる。また、第1ステータ側コイル11同士及び第2ステータ側コイル12同士の電気的接続をプリント基板にパターン形成された接続回路21によって行うことで、配線数を抑え、製造時の作業工数を低減することができる。
なお、本参考例では、ステータ側コイル11,12及び接続回路21の全てが、一つのプリント基板(多層板)にパターン形成されるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、プリント基板を用いず、ステータ側コイル11,12を直接ステータに生成し、接続回路21を配線で接続してもよい。
また、プリント基板を単層板とし、ステータ側コイル11,12及び接続回路21を、同一面上にパターン形成することも当然可能であるが、本参考例のように、プリント基板を多層板として、接続回路21は励振パターン毎に異なる層に形成されるものとし、スルーホールによりステータ側コイル11,12と接続回路21とを接続することで、一層当たりの面積の縮小及び回路パターンの簡略化を図ることができる。
[実施例]
ロータリ形スケールには、ロータリトランスが設けられている。ロータリトランスは、ステータ側コイル及びロータ側コイルとの間に一定間隔を有して配設され、励振が与えられたステータ側コイルからロータ側コイルに誘起された信号をフィードバック信号として出力(詳しくは後述)するものである。
図5(a)は、ロータリトランスを図示したロータリ形スケールの正面図である。この図に示すように、ロータリ形スケールのステータ10の、第1ステータ側コイル11及び第2ステータ側コイル12から内周側に離間した位置に、円環状のロータリトランス片33bが配されている。なお、ロータリトランスは、このロータリトランス片33bと、後述するロータ30側のロータリトランス片33aとから成る。
従来のロータリ形スケールは、このロータリトランス片33bへの干渉による誤差も生じる。つまり、ロータリトランス片33bとステータ側コイル11,12との距離が短くなると、ステータ10に印加している信号がロータリトランス片33bに干渉し誤差となる。
ここで、例えばsin励振干渉強度=1,cos励振干渉強度=0.5のときの、誘起電圧の振幅変化すなわち誤差を、図5(b)のグラフに示す。該グラフでは、横軸が位置、縦軸が誤差を示しており、単位は省略している。該グラフには、sin励振干渉信号とcos励振干渉信号とが合成されて、干渉誤差となる様子が示されている。
特に、ロータリ形スケールの径が小さくなると、ロータリトランス片33bとステータ側コイル11,12との距離が短くなり、ステータ側コイル11,12に印加している信号が、ロータリトランス片33bに直接干渉し、誤差が大きくなる。
この干渉誤差は固定の誤差ではなく、例えばステータとロータとのギャップ(ステータ側コイルとロータ側コイルとの間隔)の変動により正規に伝達される信号が弱まると、相対的に干渉信号が大きくなり、干渉誤差が大きくなる。このため、干渉誤差については、固定値による補正では高精度な補正ができない。
図6(a)(b)は、上記ギャップが異なる場合の相対的な干渉誤差の変化を説明するグラフであり、(a)がギャップ0.15、(b)がギャップ0.23の場合である(ギャップの単位は省略)。また、横軸が位置(角度)[deg.]であり、縦軸が干渉誤差[deg.]である。両グラフを比較すると、ギャップの小さい図6(a)よりもギャップの大きい図6(b)の方が、相対的な干渉誤差が大きくなっていることがわかる。
図7は、従来のロータリ形スケールにおける位置検出を説明するブロック図である。従来のロータリ形スケールは、ステータ10に配設されたステータ側コイル11,12、及び、ロータ30に配設されたロータ側コイル13に加え、第1励振回路31、第2励振回路32、ロータリトランス(ロータリトランス片33a,33b)、増幅回路34、フィルタ回路35、及び、制御回路36を備えている。
第1励振回路31は、第1ステータ側コイル11にcos励振を与え、第2励振回路32は、第2ステータ側コイル12にsin励振を与える。
ロータリトランス片33aは、ロータ側コイル13の内周側に配設され、ステータ側コイル11,12からロータ側コイル13に誘起された信号を、ロータリトランス片33bへ伝達する。
ロータリトランス片33bは、ステータ側コイル11,12の内周側に配設され、ロータリトランス片33aから伝達されたフィードバック信号を制御回路36へ(増幅回路34及びフィルタ回路35を介して)出力する。
増幅回路34は、ロータリトランス片33bから出力されたフィードバック信号の信号強度を高めるものであり、フィルタ回路35は、増幅回路34から出力されたフィードバック信号の一部を通過させるものである。
制御回路36は、第1励振回路31及び第2励振回路32の出力制御を行う。また、増幅回路34及びフィルタ回路35を介してロータリトランス片33bから出力されたフィードバック信号を入力し、該信号に基づき第1励振回路31及び第2励振回路32のフィードバック制御を行うことで、位置検出を行い、検出された位置θを出力する。
図10(b)の原理図において、
第1ステータ側コイル11の結合度をcosX、第2ステータ側コイル12の結合度をsinXとし、
第1励振回路31から第1ステータ側コイル11への励振信号を、
Isin(θ)sin(ωt)とし、
第2励振回路32から第2ステータ側コイル12への励振信号を、
−Icos(θ)sin(ωt)とすると、
ロータ側コイル13に誘起される電圧Vは、下記式のようになる。
V=(Isin(θ)cosX−Icos(θ)sinX)sin(ωt)
=Isin(θ−X)sin(ωt)
(ただし、X:ロータ側コイル13の位置、すなわち、ロータ30とステータ10との相対位置、ω:励振電流の各周波数、t:時刻)
上記θが制御信号となり、制御回路36によりV=0となるようにフィードバック制御を行うことで、ロータ30とステータ10との相対位置X=θとなり、ロータ30とステータ10との相対位置Xの検出を行うことができる。
一方、本実施例に係るロータリ形スケールでは、干渉信号をキャンセルする信号を電気回路的に印加する。このキャンセル信号は、sin,cos励振信号に干渉の重みを重畳し、フィードバッグ信号に印加する。
換言すれば、従来のロータリ形スケールでは、ステータ側コイル11,12から直接ロータリトランス片33bに信号伝達されることで誤差が発生していたため、本実施例に係るロータリ形スケールでは、この(干渉)信号をキャンセルするように、フィードバック信号に補正係数を加算するものである。
図8は、本実施例に係るロータリ形スケールにおける位置検出を説明するブロック図である。図8に示すように、本実施例に係るロータリ形スケールは、ステータ10に配設されたステータ側コイル11,12、及び、ロータ30に配設されたロータ側コイル13に加え、第1励振回路31、第2励振回路32、ロータリトランス(ロータリトランス片33a,33b)、増幅回路34、フィルタ回路35、第1補正係数算出回路42、第2補正係数算出回路43、及び、制御回路46を備えている。
なお、第1励振回路31、第2励振回路32、ロータリトランス片33a,33b、増幅回路34、及び、フィルタ回路35については、従来のロータリ形スケールと同様のため、以下では、第1補正係数算出回路42、第2補正係数算出回路43、及び、制御回路46を中心に説明する。
第1補正係数算出回路42は、第1励振回路31より励振の信号を取り出し、該信号から導かれるsin励振干渉強度に基づき補正係数を算出し、(増幅回路34及びフィルタ回路35を介して)制御回路46に入力されるフィードバック信号に加算する。なお、ここでの信号とは、第1励振回路31が第1ステータ側コイル11に与える励振の信号を指す。
第2補正係数算出回路43は、第2励振回路32より励振の信号を取り出し、該信号から導かれるcos励振干渉強度に基づき補正係数を算出し、(増幅回路34及びフィルタ回路35を介して)制御回路46に入力されるフィードバック信号に加算する。なお、ここでの信号とは、第2励振回路32が第2ステータ側コイル12に与える励振の信号を指す。
制御回路46は、第1励振回路31及び第2励振回路32の出力制御を行う。また、第1補正係数算出回路42及び第2補正係数算出回路43によりそれぞれ補正係数が加算されたフィードバック信号に基づき、第1励振回路31及び第2励振回路32にフィードバック制御を行うことで、位置検出を行い、検出位置θを出力する。
図9は、本実施例に係るロータリ形スケールによるギャップ変動における誤差の変化を説明するグラフであり、図9(a)はギャップ0.15の場合、図9(b)はギャップ0.23の場合を示している。図6(a)(b)と比較すると、ギャップ0.15、0.23いずれの場合でも干渉誤差は大幅に低減されていることがわかる。
すなわち、本実施例に係るロータリ形スケールでは、ロータリトランスへの干渉信号をキャンセルするように、制御回路に入力されるフィードバック信号に補正係数を加算することで、干渉誤差を低減することができる。また、ギャップ変動により正規に伝達される信号が弱くなることで、相対的に干渉信号が大きくなり、誤差が大きくなっても、干渉信号に応じたキャンセル信号を印加するため、精度良く補償できる。
本発明は、ロータリ形スケールとして好適である。
10 ステータ
11 第1ステータ側コイル
12 第2ステータ側コイル
13 ロータ側コイル
21 接続回路
22 スルーホール
30 ロータ
31 第1励振回路
32 第2励振回路
33a (ロータ30側の)ロータリトランス片
33b (ステータ10側の)ロータリトランス片
34 増幅回路
35 フィルタ回路
36 (従来の)制御回路
42 第1補正係数算出回路
43 第2補正係数算出回路
46 (本発明の実施例2における)制御回路
100 (従来の)ステータ
101 (従来の)第1ステータ側コイル
102 (従来の)第2ステータ側コイル
111 第1セクターパターン
112 第2セクターパターン
120 (従来の)ロータ
121 (従来の)ロータ側コイル

Claims (1)

  1. ステータに配設された複数のステータ側コイルと、前記ステータに平行に向かい合うロータに配設されたロータ側コイルと、ロータ側コイルに誘起された信号をフィードバック信号として伝達するロータリトランスとを、備えるロータリスケールであって、
    前記ステータ側コイルに励振を与える励振回路と、
    前記ロータリトランスから入力された前記フィードバック信号に基づき、前記励振回路にフィードバック制御を行うことで位置を検出する、制御回路と、
    前記励振回路が前記ステータ側コイルに与える励振の信号に基づき補正係数を算出し、該補正係数を前記制御回路に入力される前記フィードバック信号に加算する、補正係数算出回路を備える
    ことを特徴とする、ロータリ形スケール。
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