JP6027860B2 - ソレノイド装置、及びその動作方法 - Google Patents
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Description
該ソレノイド装置は、
通電により磁束を発生する第1電磁コイルと、
該第1電磁コイルへの通電に伴って進退する第1プランジャ及び第2プランジャと、
上記第1プランジャの進退方向に該第1プランジャに対向配置された第1固定コアと、
上記第2プランジャの進退方向に該第2プランジャに対向配置された第2固定コアと、
上記第1プランジャ、上記第1固定コア、上記第2プランジャ、及び上記第2固定コアと共に上記磁束が流れる磁気回路を構成するヨークとを備え、
上記第1電磁コイルに通電していない非通電状態においては、上記第1プランジャと上記第1固定コアとの間に第1ギャップが形成されていると共に、上記第2プランジャと上記第2固定コアとの間に第2ギャップが形成されており、
上記第1電磁コイルに通電した通電状態においては、上記第1プランジャと上記第1固定コアと上記ヨークとを通る第1磁気回路と、上記第1プランジャと上記第1固定コアと上記第2プランジャと上記第2固定コアと上記ヨークとを通る第2磁気回路とに、それぞれ上記磁束が流れ、
上記第1磁気回路に上記磁束が流れることにより生じる磁力により、上記第1プランジャを上記第1固定コアへ吸引し、上記第2磁気回路に上記磁束が流れることにより生じる磁力により、上記第2プランジャを上記第2固定コアへ吸引できるよう構成されており、
上記非通電状態から上記通電状態に切り替わる際には、上記第1磁気回路に流れる上記磁束は上記第1ギャップを通過し、上記第2磁気回路に流れる上記磁束は上記第1ギャップと上記第2ギャップとの双方を通過するよう構成されており、
上記第1磁気回路上に存在する上記ヨークには、局所的に磁気飽和する磁気飽和部が形成されており、
上記ソレノイド装置を上記非通電状態にすることにより、上記第1プランジャが上記第1固定コアから離隔すると共に上記第2プランジャが上記第2固定コアから離隔した両離隔モードと、上記通電状態にすることにより、上記第1プランジャを上記第1固定コアに吸引し、次いで、上記第2プランジャを上記第2固定コアに吸引する順次吸引モードとを行う、ソレノイド装置の動作方法にある(請求項1)。
また、本発明の第2の態様は、通電により磁束を発生する第1電磁コイルと、
該第1電磁コイルへの通電に伴って進退する第1プランジャ及び第2プランジャと、
上記第1プランジャの進退方向に該第1プランジャに対向配置された第1固定コアと、
上記第2プランジャの進退方向に該第2プランジャに対向配置された第2固定コアと、
上記第1プランジャ、上記第1固定コア、上記第2プランジャ、及び上記第2固定コアと共に上記磁束が流れる磁気回路を構成するヨークとを備え、
上記第1電磁コイルに通電していない非通電状態においては、上記第1プランジャと上記第1固定コアとの間に第1ギャップが形成されていると共に、上記第2プランジャと上記第2固定コアとの間に第2ギャップが形成されており、
上記第1電磁コイルに通電した通電状態においては、上記第1プランジャと上記第1固定コアと上記ヨークとを通る第1磁気回路と、上記第1プランジャと上記第1固定コアと上記第2プランジャと上記第2固定コアと上記ヨークとを通る第2磁気回路とに、それぞれ上記磁束が流れ、
上記第1磁気回路に上記磁束が流れることにより生じる磁力により、上記第1プランジャを上記第1固定コアへ吸引し、上記第2磁気回路に上記磁束が流れることにより生じる磁力により、上記第2プランジャを上記第2固定コアへ吸引できるよう構成されており、
上記非通電状態から上記通電状態に切り替わる際には、上記第1磁気回路に流れる上記磁束は上記第1ギャップを通過し、上記第2磁気回路に流れる上記磁束は上記第1ギャップと上記第2ギャップとの双方を通過するよう構成され、
上記第1電磁コイルは、別々に通電可能な第1コイル部分と第2コイル部分とを有し、上記第1コイル部分は、上記第1プランジャの進退方向において上記第2コイル部分よりも上記第1固定コアに近い位置に配されており、上記ヨークには、上記第1コイル部分と上記第2コイル部分との間に配される中間ヨークと、上記第1プランジャの進退方向において上記中間ヨークよりも上記第1固定コアから遠い位置に設けられ上記第1プランジャ及び上記第2プランジャが摺接する摺接ヨークとがあり、上記第1コイル部分と上記第2コイル部分とのうち上記第1コイル部分のみに通電したときには、上記中間ヨークと上記第1プランジャと上記第1固定コアとを流れる磁束により生じる磁力によって、上記第1プランジャが上記第1固定コアに吸引され、上記第1コイル部分と上記第2コイル部分とのうち上記第2コイル部分のみに通電したときには、上記中間ヨークと上記第1プランジャと上記摺接ヨークとを流れる磁束により生じる磁力によって、上記第1プランジャが上記摺接ヨークに吸引され、該第1プランジャが上記第1固定コアから離隔するよう構成されていることを特徴とするソレノイド装置にある(請求項3)。
また、本発明の第3の態様は、通電により磁束を発生する第1電磁コイルと、
該第1電磁コイルへの通電に伴って進退する第1プランジャ及び第2プランジャと、
上記第1プランジャの進退方向に該第1プランジャに対向配置された第1固定コアと、
上記第2プランジャの進退方向に該第2プランジャに対向配置された第2固定コアと、
上記第1プランジャ、上記第1固定コア、上記第2プランジャ、及び上記第2固定コアと共に上記磁束が流れる磁気回路を構成するヨークとを備え、
上記第1電磁コイルに通電していない非通電状態においては、上記第1プランジャと上記第1固定コアとの間に第1ギャップが形成されていると共に、上記第2プランジャと上記第2固定コアとの間に第2ギャップが形成されており、
上記第1電磁コイルに通電した通電状態においては、上記第1プランジャと上記第1固定コアと上記ヨークとを通る第1磁気回路と、上記第1プランジャと上記第1固定コアと上記第2プランジャと上記第2固定コアと上記ヨークとを通る第2磁気回路とに、それぞれ上記磁束が流れ、
上記第1磁気回路に上記磁束が流れることにより生じる磁力により、上記第1プランジャを上記第1固定コアへ吸引し、上記第2磁気回路に上記磁束が流れることにより生じる磁力により、上記第2プランジャを上記第2固定コアへ吸引できるよう構成されており、
上記非通電状態から上記通電状態に切り替わる際には、上記第1磁気回路に流れる上記磁束は上記第1ギャップを通過し、上記第2磁気回路に流れる上記磁束は上記第1ギャップと上記第2ギャップとの双方を通過するよう構成され、
通電によって磁束が発生する第2電磁コイルと、該第2電磁コイルへの通電によって進退する第3プランジャと、該第3プランジャの進退方向に該第3プランジャに対向配置された第3固定コアとを備え、上記第1電磁コイルへの通電によって上記第1プランジャと上記第2プランジャとを吸引した後、上記第2電磁コイルへ通電することにより、上記第3プランジャを上記第3固定コアへ吸引するよう構成されていることを特徴とするソレノイド装置にある(請求項6)。
このように、第1プランジャを先に吸引し、その後、第2プランジャを吸引することができる。
この場合には、磁束を流した際に、2本のプランジャを確実に吸引することが可能になる。すなわち、第1プランジャが吸引された際に、第1磁気回路に流れる磁束が多くなりすぎると、第2磁気回路に流れる磁束が少なくなり、第2プランジャを吸引しにくくなるという問題が生じる。しかしながら、上述のように磁気飽和部を形成することにより、第1磁気回路に流れる磁束の量を制限することができるため、第1プランジャが吸引された後に、第2磁気回路へも充分に磁束を流すことができる。そのため、第1プランジャと第2プランジャとを両方とも、確実に吸引することができる。
そのため、第1電磁コイルの上記第1コイル部分にのみ通電することにより、第1プランジャを第1固定コアに吸引させることができ、また、第2コイル部分にのみ通電することにより、第1プランジャを摺接ヨークに吸引させることができる。すなわち、第1プランジャを、第1固定コアに接近させることもでき、第1固定コアから離隔させることもできる。そのため、第1プランジャを第1固定コアに吸引させてはいけないときには、第1プランジャを強制的に第1固定コアから離隔させることができ、これにより、第1プランジャが誤って第1固定コアに吸引されることを防止できる。
この場合には、非導通状態において、第1プランジャの鍔部が、中間ヨークよりも摺接ヨークに近い位置にあるため、第2コイル部分のみに通電したときに、鍔部と摺接ヨークとの間に強い磁力が発生する。そのため、第1プランジャを摺接ヨークに確実に吸引させることができ、第1プランジャが中間ヨークに吸引されることを防止できる。
この場合には、プランジャは、進退動作してもヨークに摺接しなくなる。そのため、プランジャの磨耗を抑制することができる。また、プランジャがヨークに摺接する場合には、プラジャの磨耗を防止するために、その表面に固体潤滑剤等の薄膜を形成することが多いが、上述のように、プランジャがヨークに摺接しないようにすれば、固体潤滑剤の薄膜を形成する必要がなくなる。そのため、プランジャの製造コストを低減できる。
この場合には、第1固定コアと第2固定コアとを一体化しているため、これらを別々に形成する場合と比べて、コアを小型化することができる。また、部品点数を低減することができるため、ソレノイド装置の製造コストを低減できる。
この場合には、非通電状態から通電状態に切り替わる際に、第2磁気回路を流れる磁束は、上記第1ギャップ〜第4ギャップの4つのギャップを通過する必要があるため、第2プランジャを吸引する力が弱くなる。そのため、第1プランジャが吸引されるまでは、第2プランジャは吸引されなくなる。したがって、確実に、先に第1プランジャを吸引し、その後に第2プランジャを吸引することができる。
そのため、第1電磁コイルへ通電することにより第1プランジャと第2プランジャとを吸引した状態(第1吸引状態)と、第1電磁コイルへの通電の後、第2電磁コイルへも通電することにより第1〜第3プランジャを吸引した状態(第2吸引状態)との、2つの吸引状態を、2つの電磁コイルへの通電、非通電によってとることができる。
この場合には、第2プランジャと第3プランジャのみが吸引されている状態(第3吸引状態)と、上記第1吸引状態と上記第2吸引状態との、3つの状態を、2つの電磁コイルへの通電、非通電によってとることができる。
また、例えば、ソレノイド装置を電磁継電器に用いた場合、第2プランジャ及び第3プランジャによって開閉するスイッチをオンにしたまま、第1プランジャによって開閉するスイッチをオフにすることができる。そのため、突発的なサージが発生した場合に、第1プランジャによって開閉するスイッチが溶着することを抑制することができる。
この場合には、第3プランジャのみを吸引できるため、例えばソレノイド装置を電磁継電器に用いた場合、第3プランジャによって開閉するスイッチのみをオンにすることができる。この状態において、例えば他のスイッチが溶着しているか否かの判定を行うことができる。
この場合には、上記非吸引状態において、上記第2プランジャと上記第2部分との間隔が上記吸引状態よりも広くなるため、これらの間の磁気抵抗を大きくすることができる。そのため、非吸引状態では、第1電磁コイルの磁束が第2部分へ流れにくくなる。したがって、第1電磁コイルの磁束が第2プランジャへ流れやすくなり、第2プランジャを強い磁力で吸引することが可能になる。
また、吸引状態では、第2プランジャと第2部分との間隔が、非吸引状態よりも狭くなるため、これらの間の磁気抵抗を小さくすることができる。そのため、第2電磁コイルへの通電により発生した磁束が第2プランジャへ流れやすくなる。したがって、第1電磁コイルへの通電を停止した際に、第2電磁コイルの磁束によって第2プランジャを確実に吸引させておくことができる。
このように、上記構成にすることにより、第1電磁コイルへ通電することにより第1プランジャと第2プランジャを確実に吸引できる。また、この後、第2電磁コイルへ通電し、第1電磁コイルへの通電を停止することにより、第2プランジャと第3プランジャのみを確実に吸引させておくことができる。
この場合には、ヨークの上記第3部分と第4部分との間に上記切欠部を形成してあるため、これら第3部分と第4部分との間に磁束が流れにくくなる。そのため、第2プランジャが上記非吸引状態であるときに第1電磁コイルに通電しても、それによって発生した磁束が第2プランジャから第2部分へ流れ、さらに第6部分、第3部分を通って第4部分へ流れることを抑制できる。そのため、第1電磁コイルの磁束が第2プランジャへ流れやすくなり、第2プランジャを強い磁力で吸引することが可能になる。また、切欠部を形成しておくと、第2電磁コイルに通電したときに、それによって発生した磁束が第3部分と第4部分との間を流れにくくなる。そのため、第2電磁コイルの磁束が第1プランジャを通って第1固定コア、第4部分、第3部分へ流れにくくなり、第1電磁コイルを通電停止したときに、第1プランジャをスムーズに吸引解除することができる。
また、上記ソレノイド装置は、上記吸引状態では、第2プランジャから第2部分までの最短距離が、非吸引状態よりも狭くなるよう構成されている。そのため、吸引状態では、第2プランジャと第2部分との間の磁気抵抗を小さくすることができ、第2電磁コイルへの通電により発生した磁束が第2プランジャへ流れやすくなる。したがって、第1電磁コイルへの通電を停止した際に、第2電磁コイルの磁束によって第2プランジャを確実に吸引させておくことができる。
このように、上記構成にすることにより、第1電磁コイルへ通電することにより第1プランジャと第2プランジャを確実に吸引できる。また、この後、第2電磁コイルへ通電し、第1電磁コイルへの通電を停止することにより、第2プランジャと第3プランジャのみを確実に吸引させておくことができる。
なお、上記「切欠部」において、上記第3部分と上記第4部分とが完全に分離していることが好ましいが、第3部分と第4部分とが磁気的に僅かに接続していてもよい。
この場合には、ソレノイド装置を、例えば車両内のように振動が生じやすい場所でも使用することができる。すなわち、振動が生じやすい場所では、3本のプランジャが同一方向を向いていると、振動によって3本のプランジャが同時に同一方向に移動することがあり、ソレノイド装置を例えば電磁継電器に使用した場合に、3個のスイッチが同時にオンしてしまうことがある。しかしながら、3本のプランジャのうち1本のプランジャを、他の2本のプランジャとは異なる方向に向けることにより、振動によって3本のプランジャが同時に同一方向へ移動することを防止できる。そのため、ソレノイド装置を電磁継電器に使用した場合でも、3個のスイッチが同時にオンする不具合を防止できる。
この場合には、磁束が鍔部を通るため、プランジャに流れる磁束の量を多くすることができる。そのため、第1電磁コイルへ通電した際に、各プランジャに発生する磁力をより強くすることができ、プランジャを強い磁力で吸引することが可能になる。また、プランジャと固定コアの接触面積が増えるため、ヨークに形成した上記磁気飽和部よりも先に固定コアやプランジャが磁気飽和することを防止できる。
上記ソレノイド装置に係る実施例について、図1〜図6を用いて説明する。図1に示すごとく、本例のソレノイド装置1は、第1電磁コイル2aと、第1プランジャ3aと、第2プランジャ3bと、第1固定コア5aと、第2固定コア5bと、ヨーク4とを備える。第1電磁コイル2aは、通電により磁束Φを発生する(図3参照)。第1プランジャ3a及び第2プランジャ3bは、第1電磁コイル2aへの通電に伴って進退する。第1固定コア5aは、第1プランジャ3aの進退方向に、該第1プランジャ3aに対向配置されている。第2固定コア5bは、第2プランジャ3bの進退方向に、該第2プランジャ3bに対向配置されている。ヨーク4は、第1プランジャ3a、第1固定コア5a、第2プランジャ3b、及び第2固定コア5bと共に磁束Φが流れる磁気回路を構成している(図3参照)。
なお、本例では、正側配線64に第1スイッチ19a、プリチャージ抵抗62、及び第2スイッチ19bを設けたが、これらを負側配線65に設けてもよい。
そして、第1プランジャ3aが吸引されて第1固定コア5aに接触すると、第1ギャップG1が無くなるため、第2磁気回路C2の磁気抵抗が小さくなり、第2磁気回路C2を流れる磁束Φの量が増加する。そのため、図5に示すごとく、第2プランジャ3bが吸引される。
このように、第1プランジャ3aを先に吸引し、その後、第2プランジャ3bを吸引することができる。
このようにすると、磁束Φを流した際に、2本のプランジャ3a,3bを確実に吸引することが可能になる。すなわち、第1プランジャ3aが吸引された際に、第1磁気回路C1に流れる磁束Φが多くなりすぎると、第2磁気回路C2に流れる磁束Φが少なくなり、第2プランジャ3bを吸引しにくくなるという問題が生じる。しかしながら、上述のように磁気飽和部49を形成することにより、第1磁気回路C1に流れる磁束Φの量を制限することができるため、第1プランジャ3aが吸引された後に、第2磁気回路C2へも充分に磁束Φを流すことができる。そのため、第1プランジャ3aと第2プランジャ3bとを両方とも、確実に吸引することができる。
このようにすると、磁束Φが鍔部38を通るため、プランジャ3を流れる磁束Φの量を多くすることができる。そのため、第1電磁コイル2aへ通電した際に、プランジャ3に発生する磁力をより強くすることができ、プランジャ3を強い磁力で吸引することが可能になる。また、プランジャ3と固定コア5の接触面積が増えるため、磁気飽和部49よりも先に固定コア5やプランジャ3が磁気飽和することを防止できる。
本例は、図7〜図12に示すごとく、プランジャ3と電磁コイル2の数を変更した例である。本例のソレノイド装置1は、図7に示すごとく、第1プランジャ3a〜第3プランジャ3cの、3本のプランジャ3を備える。また、ソレノイド装置1は、第1電磁コイル2aと第2電磁コイル2bとの、2個の電磁コイル2を備える。実施例1と同様に、第1プランジャ3aは、第1電磁コイル2aの内側に配されており、第2プランジャ3bは、第1電磁コイル2aの外側に配されている。また、本例では、第3プランジャ3cを、第2電磁コイル2bの内側に配置してある。第3プランジャ3cの進退方向(Z方向)における、該第3プランジャ3cに対向する位置には、軟磁性体からなる第3固定コア5cが設けられている。
このようにすると、第1プランジャ3aと第2プランジャ3bとを吸引した状態(第1吸引状態:図10参照)と、第1〜第3プランジャ3cを吸引した状態(第2吸引状態:図11参照)との、2つの吸引状態を、2つの電磁コイルへの通電、非通電によってとることができる。
このようにすると、第2プランジャ3bと第3プランジャ3cのみが吸引されている状態(第3吸引状態:図12参照)と、上記第1吸引状態と上記第2吸引状態との、3つの状態を、2つの電磁コイル2a,2bへの通電、非通電によってとることができる。
そのため、第2スイッチ19bと第3スイッチ19cをオンにしたまま、第1スイッチ19aをオフにすることができる。そのため、電子機器63に電力を供給している時に、突発的なサージが発生した場合に、第1スイッチ19aが溶着することを抑制することができる。
このようにすると、第3プランジャ3cのみを吸引できるため、第3スイッチ19cのみをオンにすることができる。そのため、他のスイッチ(第2スイッチ19b)が溶着しているか否かの判定を行うことができる。
このようにすると、非吸引状態において、第2プランジャ3bと第2部分41bとの間の磁気抵抗を大きくすることができる。そのため、非吸引状態では、第1電磁コイル2aの磁束Φが第2部分41bへ流れにくくなる。したがって、第1電磁コイル2aの磁束Φが第2プランジャ3bへ流れやすくなり、第2プランジャを強い磁力で吸引することが可能になる。
このようにすると、吸引状態において、第2プランジャ3bと第2部分41bとの間の磁気抵抗を小さくすることができる。そのため、第2電磁コイル2bへの通電により発生した磁束Φが第2プランジャ3bへ流れやすくなる。したがって、図12に示すごとく、第1電磁コイル2aへの通電を停止した際に、第2電磁コイル2bの磁束Φによって第2プランジャ3bを確実に吸引させておくことができる。
このように本例では、第1電磁コイル2aへの通電によって第1プランジャ3aと第2プランジャ3bを確実に吸引できる。また、この後、第2電磁コイル2bへ通電し、第1電磁コイル2aへの通電を停止する(図12参照)ことにより、第2プランジャ3bと第3プランジャ3cのみを確実に吸引させておくことができる。
また、上記構成にすると、第1電磁コイル2aへ通電する前に第2電磁コイル2bへ通電する場合には、第2プランジャ3bが非吸引状態となっているため(図7参照)、第2部分41bと第2プランジャ3bとの間の磁気抵抗を大きくすることができる。そのため、第2電磁コイル2bの磁束Φが第2プランジャ3bへ流れにくくなる。したがって、第2プランジャ3bは吸引されず、第3プランジャ3cのみを吸引させることができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、プランジャ3の向きを変えた例である。本例では図15に示すごとく、第3プランジャ3cの中心軸線を、第1プランジャ3a及び第2プランジャ3bの中心軸線と異なる方向に向けてある。第3プランジャ3cの中心軸線はX方向に平行であり、第1プランジャ3a及び第2プランジャ3bの中心軸線はZ方向に平行である。
その他、実施例2と同様の構成を有する。
本例は図16に示すごとく、第1電磁コイル1を、第1コイル部分21と第2コイル部分22との2つの部分に分けた例である。第1コイル部分21と第2コイル部分22は、それぞれ別々に通電できるよう構成されている。すなわち、第1コイル部分21または第2コイル部分22のどちらか一方だけ通電することもでき、両方同時に通電することもできる。
その他、実施例1と同様の構成を備える。
その他、実施例1と同様の構成を備える。
本例は図19に示すごとく、第1電磁コイル2aの位置を変更した例である。同図に示すごとく、本例では、第1電磁コイル2aの中心に柱状ヨーク44を配置し、この柱状ヨーク44を第1固定コア5a及び側壁ヨーク43に接触させた。そして、柱状ヨーク44と、第1固定コア5aと、第1プランジャ3aと、摺接ヨーク41と、側壁ヨーク43とによって、磁束Φが流れる第1磁気回路C1を構成してある。
その他、実施例1と同様の構成および作用効果を有する。
本例は図20に示すごとく、第2電磁コイル2bの位置を変更した例である。同図に示すごとく、本例では、第2電磁コイル2bの中心に柱状ヨーク44を配置し、この柱状ヨーク44をヨーク4の第2部分41bと、底部ヨーク42とに接触させた。そして、第2電磁コイル2bへの通電によって発生した磁束Φによって、第3プランジャ3cを吸引するよう構成した。
その他、実施例1と同様の構成および作用効果を有する。
本例は、図21に示すごとく、第2プランジャ3bに縮径部31と拡径部32を形成せず、本体部300のみ形成した例である。
その他、実施例1と同様の構成および作用効果を有する。
本例は、図22、図23に示すごとく、ヨーク4の第2部分41bに形成した貫通孔48を、拡径部32よりも小さくした例である。そして、第2プランジャ3bが吸引された時に、拡径部32が第2部分41bの表面に接触するよう構成した。
このようにすると、第2プランジャ3bが吸引された時に、第2部分41bと第2プランジャ3bとが接触するため、これらの間の磁気抵抗をより小さくすることができる。そのため、第2電磁コイル2bへ通電した際に、該第2電磁コイル2bの磁束Φが第2部分41bから拡径部32(第2プランジャ3b)へ流れやすくなる。そのため、第1電磁コイル2aへの通電を停止した際(図12参照)に、第2電磁コイル2bの磁束Φによって、第2プランジャ3bを確実に吸引することができる。
その他、実施例1と同様の構成および作用効果を有する。
本例は、図24、図25に示すごとく、スイッチ19a,19bの向きと、ばね部材11、12の配置位置を変更した例である。本例では、固定接点13と固定接点支持部15を、Z方向においてプランジャ3から遠い位置に設けてあり、可動接点14と可動接点支持部16を、Z方向においてプランジャ3に近い位置に設けてある。可動接点支持部16はプランジャ3に取り付けられている。そして、プランジャ3の進退動作に伴って、可動接点14は固定接点13に接離する。接点側ばね部材12は、可動接点支持部16を、固定接点支持部15側へ押圧している。また、プランジャ側ばね部材11は、プランジャ3aを、底壁ヨーク42側へ押圧している。
また、図25に示すごとく、第1電磁コイル2aに通電すると、プランジャ3a,3bが固定接点支持部15側へ押圧される。そのため、可動接点14が固定接点13に接触し、スイッチ19a,19bがオンになる。
その他、実施例1と同様の構成及び作用効果を有する。
本例は、第1電磁コイル2aとヨーク4の形状を変更した例である。図26に示すごとく、本例の第1電磁コイル2aは、別々に通電可能な第1コイル部分21と第2コイル部分22とを有する。第1コイル部分21は、第1プランジャ3aの進退方向において第2コイル部分22よりも第1固定コア5aに近い位置に配されている。また、ヨーク4には、中間ヨーク46と摺接ヨーク41とがある。中間ヨーク46は、第1コイル部分21と第2コイル部分22との間に配されている。摺接ヨーク41は、第1プランジャ3aの進退方向(Z方向)において中間ヨーク46よりも第1固定コア5aから遠い位置に設けられている。摺接ヨーク41には、第1プランジャ3a及び第2プランジャ3bが摺接する。
そのため、第2コイル部分22のみに通電したときに、鍔部38と摺接ヨーク41(開口壁部391)との間に強い磁力が発生する。したがって、第1プランジャ3aを摺接ヨーク41に確実に吸引させることができ、第1プランジャ3aが中間ヨーク46に吸引されることを防止できる。
本例は、第1プランジャ3a及び摺接ヨークの形状を変更した例である。図32に示すごとく、本例のソレノイド装置1は、第1摺接ヨーク411と第2摺接ヨーク412との、2つの摺接ヨークを備える。第1摺接ヨーク411は板状であり、2つの貫通孔39が形成されている。第2摺接ヨーク412は、第2コイル部分22の中心に配されており、第1摺接ヨーク411に固定されている。第2摺接ヨーク412には、Z方向に貫通した貫通孔419と、円錐面418が形成されている。第1摺接ヨーク411の貫通孔39aと、第2摺接ヨーク412の貫通孔419とは、連通している。
本例は、プランジャ3の数及びヨーク4の形状を変更した例である。本例のソレノイド装置は、図33に示すごとく、実施例2と同様に3本のプランジャ3a〜3cを備える。第2プランジャ3bは、第2固定コア5bに吸引される本体部300と、該本体部300よりも拡径した拡径部32とを備える。本体部300と拡径部32とは軟磁性体からなる。
この時、第2磁気回路C2に安定した磁束Φを流す為には、図35の状態で、第1プランジャ3aを磁気飽和させないことが重要である。そのためにも、第1磁気回路C1を構成するヨーク4(第1部分41a、第7部分41g、第4部分41d)のいずれかの部分が、第1プランジャ3aよりも先に磁気飽和するように設計することが望ましい。
なお、第2電磁コイル2bの通電の方向は、逆にしても構わない。
なお、本例では図36に示すごとく、吸引状態において、第2プランジャ3の拡径部32が第2部分41bに接触しているが、これらが若干、離れていてもよい。
本例は、プランジャ3と固定コア5の形状を変更した例である。図39に示すごとく、本例の第1プランジャ3aと第2プランジャ3bは板状に形成されている。プランジャ3は、板厚方向(Z方向)に進退する。また、本例では、固定コア5(5a,5b)を柱状に形成してある。第1固定コア5aは、第1電磁コイル2aの中心に配されており、その一端515が第1プランジャ3aの中心350に対向している。第1固定コア5aは、その一端515が、第1電磁コイル2aの中心に配された部分599よりも拡径している。
本例は、ヨーク4及びプランジャ3の形状を変更した例である。図44、図45に示すごとく、本例のヨーク4は、互いに平行な2枚の接離ヨーク415,416と、2枚の側壁ヨーク43とを備える。ヨーク4内に、第1電磁コイル2aが設けられている。接離ヨーク415,416には、実施例13と同様に、Z方向に貫通した貫通孔470が形成されている。
本例は、プランジャ3の数を変更した例である。図49に示すごとく、本例のソレノイド装置1は、3個のプランジャ3(3a〜3c)を備える。これら3個のプランジャ3a〜3cは、それぞれ板状に形成されている。本例では、2枚の側壁ヨーク43(43a,43b)のうち一方の側壁ヨーク43aを、第3固定コア439として利用している。この第3固定コア439に、第3プランジャ3cが吸引される。第3固定コア439は第1コア部439aと第2コア部439bとの2つの部分に分けられている。第3プランジャ3cが進退すると、第3プランジャ3cの一方の端部381は第1コア部439aに接離し、他方の端部382は第2コア部439bに接離する。
本例は、プランジャ3の数および位置を変更した例である。図50に示すごとく、本例のソレノイド装置1は、板状に形成された2枚のプランジャ3(3a,3b)を備える。また、実施例14と同様に、第1電磁コイル2aの中心には柱状コア59を設けてある。この柱状コア59の一方の端部に第1固定コア5aを構成してある。柱状コア59の他方の端部は磁気飽和部49に接続している。
本例は、プランジャ3の数および位置を変更した例である。図51に示すごとく、本例のソレノイド装置1は、板状に形成された2枚のプランジャ3(3a,3b)を備える。本例では、実施例16と同様に、2枚の側壁ヨーク43(43a,43b)のうち一方の側壁ヨーク43aを、第2固定コア5bとして利用している。第2固定コア5bは、接離ヨーク415に接続した第1コア部501と、磁気飽和部49に接続した第2コア部502と、これら第1コア部501と第2コア部502との間に配された第3コア部503とからなる。
2a 第1電磁コイル
3a 第1プランジャ
3b 第2プランジャ
4 ヨーク
5a 第1固定コア
5b 第2固定コア
C1 第1磁気回路
C2 第2磁気回路
G1 第1ギャップ
G2 第2ギャップ
Claims (15)
- ソレノイド装置(1)の動作方法であって、
該ソレノイド装置(1)は、
通電により磁束を発生する第1電磁コイル(2a)と、
該第1電磁コイル(2a)への通電に伴って進退する第1プランジャ(3a)及び第2プランジャ(3b)と、
上記第1プランジャ(3a)の進退方向に該第1プランジャ(3a)に対向配置された第1固定コア(5a)と、
上記第2プランジャ(3b)の進退方向に該第2プランジャ(3b)に対向配置された第2固定コア(5b)と、
上記第1プランジャ(3a)、上記第1固定コア(5a)、上記第2プランジャ(3b)、及び上記第2固定コア(5b)と共に上記磁束が流れる磁気回路を構成するヨーク(4)とを備え、
上記第1電磁コイル(2a)に通電していない非通電状態においては、上記第1プランジャ(3a)と上記第1固定コア(5a)との間に第1ギャップ(G1)が形成されていると共に、上記第2プランジャ(3b)と上記第2固定コア(5b)との間に第2ギャップ(G2)が形成されており、
上記第1電磁コイル(2a)に通電した通電状態においては、上記第1プランジャ(3a)と上記第1固定コア(5a)と上記ヨーク(4)とを通る第1磁気回路(C1)と、上記第1プランジャ(3a)と上記第1固定コア(5a)と上記第2プランジャ(3b)と上記第2固定コア(5b)と上記ヨーク(4)とを通る第2磁気回路(C2)とに、それぞれ上記磁束が流れ、
上記第1磁気回路(C1)に上記磁束が流れることにより生じる磁力により、上記第1プランジャ(3a)を上記第1固定コア(5a)へ吸引し、上記第2磁気回路(C2)に上記磁束が流れることにより生じる磁力により、上記第2プランジャ(3b)を上記第2固定コア(5b)へ吸引できるよう構成されており、
上記非通電状態から上記通電状態に切り替わる際には、上記第1磁気回路(C1)に流れる上記磁束は上記第1ギャップ(G1)を通過し、上記第2磁気回路(C2)に流れる上記磁束は上記第1ギャップ(G1)と上記第2ギャップ(G2)との双方を通過するよう構成されており、
上記第1磁気回路(C1)上に存在する上記ヨーク(4)には、局所的に磁気飽和する磁気飽和部(49)が形成されており、
上記ソレノイド装置(1)を上記非通電状態にすることにより、上記第1プランジャ(3a)が上記第1固定コア(5a)から離隔すると共に上記第2プランジャ(3b)が上記第2固定コア(5b)から離隔した両離隔モードと、上記通電状態にすることにより、上記第1プランジャ(3a)を上記第1固定コア(5a)に吸引し、次いで、上記第2プランジャ(3b)を上記第2固定コア(5b)に吸引する順次吸引モードとを行う、ソレノイド装置(1)の動作方法。 - 請求項1に記載のソレノイド装置(1)の動作方法であって、上記ソレノイド装置(1)は第1スイッチ(19a)及び第2スイッチ(19b)を備える電磁継電器(10)に用いられ、上記第1プランジャ(3a)によって上記第1スイッチ(19a)を開閉し、上記第2プランジャ(3b)によって上記第2スイッチ(19b)を開閉する、ソレノイド装置(1)の動作方法。
- 通電により磁束を発生する第1電磁コイル(2a)と、
該第1電磁コイル(2a)への通電に伴って進退する第1プランジャ(3a)及び第2プランジャ(3b)と、
上記第1プランジャ(3a)の進退方向に該第1プランジャ(3a)に対向配置された第1固定コア(5a)と、
上記第2プランジャ(3b)の進退方向に該第2プランジャ(3b)に対向配置された第2固定コア(5b)と、
上記第1プランジャ(3a)、上記第1固定コア(5a)、上記第2プランジャ(3b)、及び上記第2固定コア(5b)と共に上記磁束が流れる磁気回路を構成するヨーク(4)とを備え、
上記第1電磁コイル(2a)に通電していない非通電状態においては、上記第1プランジャ(3a)と上記第1固定コア(5a)との間に第1ギャップ(G1)が形成されていると共に、上記第2プランジャ(3b)と上記第2固定コア(5b)との間に第2ギャップ(G2)が形成されており、
上記第1電磁コイル(2a)に通電した通電状態においては、上記第1プランジャ(3a)と上記第1固定コア(5a)と上記ヨーク(4)とを通る第1磁気回路(C1)と、上記第1プランジャ(3a)と上記第1固定コア(5a)と上記第2プランジャ(3b)と上記第2固定コア(5b)と上記ヨーク(4)とを通る第2磁気回路(C2)とに、それぞれ上記磁束が流れ、
上記第1磁気回路(C1)に上記磁束が流れることにより生じる磁力により、上記第1プランジャ(3a)を上記第1固定コア(5a)へ吸引し、上記第2磁気回路(C2)に上記磁束が流れることにより生じる磁力により、上記第2プランジャ(3b)を上記第2固定コア(5b)へ吸引できるよう構成されており、
上記非通電状態から上記通電状態に切り替わる際には、上記第1磁気回路(C1)に流れる上記磁束は上記第1ギャップ(G1)を通過し、上記第2磁気回路(C2)に流れる上記磁束は上記第1ギャップ(G1)と上記第2ギャップ(G2)との双方を通過するよう構成され、
上記第1電磁コイル(2a)は、別々に通電可能な第1コイル部分(21)と第2コイル部分(22)とを有し、上記第1コイル部分(21)は、上記第1プランジャ(3a)の進退方向において上記第2コイル部分(22)よりも上記第1固定コア(5a)に近い位置に配されており、上記ヨーク(4)には、上記第1コイル部分(21)と上記第2コイル部分(22)との間に配される中間ヨーク(46)と、上記第1プランジャ(3a)の進退方向において上記中間ヨーク(46)よりも上記第1固定コア(5a)から遠い位置に設けられ上記第1プランジャ(3a)及び上記第2プランジャ(3b)が摺接する摺接ヨーク(41)とがあり、上記第1コイル部分(21)と上記第2コイル部分(22)とのうち上記第1コイル部分(21)のみに通電したときには、上記中間ヨーク(46)と上記第1プランジャ(3a)と上記第1固定コア(5a)とを流れる磁束により生じる磁力によって、上記第1プランジャ(3a)が上記第1固定コア(5a)に吸引され、上記第1コイル部分(21)と上記第2コイル部分(22)とのうち上記第2コイル部分(22)のみに通電したときには、上記中間ヨーク(46)と上記第1プランジャ(3a)と上記摺接ヨーク(41)とを流れる磁束により生じる磁力によって、上記第1プランジャ(3a)が上記摺接ヨーク(41)に吸引され、該第1プランジャ(3a)が上記第1固定コア(5a)から離隔するよう構成されていることを特徴とするソレノイド装置(1)。 - 請求項3に記載のソレノイド装置(1)において、上記第1磁気回路(C1)上に存在する上記ヨーク(4)には、局所的に磁気飽和する磁気飽和部(49)が形成されており、該磁気飽和部(49)によって、上記第1磁気回路(C1)に流れる上記磁束の量を制限するよう構成されていることを特徴とするソレノイド装置(1)。
- 請求項3又は4に記載のソレノイド装置(1)において、上記第1プランジャ(3a)には、径方向に拡径した鍔部(38)が形成されており、上記非通電状態では、上記第1プランジャ(3a)の進退方向における、上記鍔部(38)から摺接ヨーク(41)までの長さ(L1)は、上記中間ヨーク(46)から上記鍔部(38)までの長さ(L2)よりも短いことを特徴とするソレノイド装置(1)。
- 通電により磁束を発生する第1電磁コイル(2a)と、
該第1電磁コイル(2a)への通電に伴って進退する第1プランジャ(3a)及び第2プランジャ(3b)と、
上記第1プランジャ(3a)の進退方向に該第1プランジャ(3a)に対向配置された第1固定コア(5a)と、
上記第2プランジャ(3b)の進退方向に該第2プランジャ(3b)に対向配置された第2固定コア(5b)と、
上記第1プランジャ(3a)、上記第1固定コア(5a)、上記第2プランジャ(3b)、及び上記第2固定コア(5b)と共に上記磁束が流れる磁気回路を構成するヨーク(4)とを備え、
上記第1電磁コイル(2a)に通電していない非通電状態においては、上記第1プランジャ(3a)と上記第1固定コア(5a)との間に第1ギャップ(G1)が形成されていると共に、上記第2プランジャ(3b)と上記第2固定コア(5b)との間に第2ギャップ(G2)が形成されており、
上記第1電磁コイル(2a)に通電した通電状態においては、上記第1プランジャ(3a)と上記第1固定コア(5a)と上記ヨーク(4)とを通る第1磁気回路(C1)と、上記第1プランジャ(3a)と上記第1固定コア(5a)と上記第2プランジャ(3b)と上記第2固定コア(5b)と上記ヨーク(4)とを通る第2磁気回路(C2)とに、それぞれ上記磁束が流れ、
上記第1磁気回路(C1)に上記磁束が流れることにより生じる磁力により、上記第1プランジャ(3a)を上記第1固定コア(5a)へ吸引し、上記第2磁気回路(C2)に上記磁束が流れることにより生じる磁力により、上記第2プランジャ(3b)を上記第2固定コア(5b)へ吸引できるよう構成されており、
上記非通電状態から上記通電状態に切り替わる際には、上記第1磁気回路(C1)に流れる上記磁束は上記第1ギャップ(G1)を通過し、上記第2磁気回路(C2)に流れる上記磁束は上記第1ギャップ(G1)と上記第2ギャップ(G2)との双方を通過するよう構成され、
通電によって磁束が発生する第2電磁コイル(2b)と、該第2電磁コイル(2b)への通電によって進退する第3プランジャ(3c)と、該第3プランジャ(3c)の進退方向に該第3プランジャ(3c)に対向配置された第3固定コア(5c)とを備え、上記第1電磁コイル(5a)への通電によって上記第1プランジャ(3a)と上記第2プランジャ(3b)とを吸引した後、上記第2電磁コイル(2b)へ通電することにより、上記第3プランジャ(3c)を上記第3固定コア(5c)へ吸引するよう構成されていることを特徴とするソレノイド装置(1)。 - 請求項6に記載のソレノイド装置(1)において、上記第1電磁コイル(2a)への通電の後、上記第2電磁コイル(2b)へ通電することにより、該第2電磁コイル(2b)への通電によって発生した磁束が上記第2プランジャ(3b)にも流れるよう構成されており、上記第2電磁コイル(2b)へ通電した後、上記第1電磁コイル(2a)への通電を停止することにより、上記第2電磁コイル(2b)の磁束によって上記第2プランジャ(3b)と上記第3プランジャ(3c)とを吸引させた状態で、上記第1プランジャ(3a)のみを吸引解除するよう構成されていることを特徴とするソレノイド装置(1)。
- 請求項6又は請求項7に記載のソレノイド装置(1)において、上記第1電磁コイル(2a)へ通電する前に、上記第2電磁コイル(2b)へ通電した場合には、上記第1プランジャ(3a)と上記第2プランジャ(3b)と上記第3プランジャ(3c)とのうち、上記第3プランジャ(3c)のみ吸引するよう構成されていることを特徴とするソレノイド装置(1)。
- 請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載のソレノイド装置(1)において、上記第2プランジャ(3b)は、上記第2固定コア(5b)に吸引される本体部(300)と、該本体部(300)から上記進退方向における上記第2固定コア(5b)の反対側に突出する縮径部(31)と、該縮径部(31)に形成され該縮径部(31)よりも拡径した拡径部(32)とを備え、上記本体部(300)と上記縮径部(31)と上記拡径部(32)とは軟磁性体からなり、上記ヨーク(4)は、上記第2プランジャ(3b)の上記本体部(300)が摺接する第1部分(41a)と、該第1部分(41a)から離隔し上記第3プランジャ(3c)が摺接する第2部分(41b)とを有し、上記第2プランジャ(3b)が上記第2固定コア(5b)に吸引された吸引状態においては、上記拡径部(32)が上記第2部分(41b)に接近して、上記第2プランジャ(3b)と上記第2部分(41b)との間隔が相対的に狭くなり、上記第2プランジャ(3b)が上記第2固定コア(5b)に吸引されない非吸引状態においては、上記拡径部(32)が上記第2部分(41b)から離隔すると共に上記第2部分(41b)の近傍に上記縮径部(31)が移動して、上記第2プランジャ(3b)と上記第2部分(41b)との間隔が上記吸引状態よりも広くなるよう構成されていることを特徴とするソレノイド装置(1)。
- 請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載のソレノイド装置(1)において、上記第2プランジャ(3b)は、上記第2固定コア(5b)に吸引される本体部(300)と、該本体部(300)よりも拡径した拡径部(32)とを備え、上記本体部(300)と上記拡径部(32)とは軟磁性体からなり、上記ヨーク(4)は、上記第2プランジャ(3b)の上記本体部(300)および上記第1プランジャ(3a)が摺接する第1部分(41a)と、該第1部分(41a)から離隔し上記第3プランジャ(3c)が摺接する第2部分(41b)と、上記第3固定コア(5c)に接続した第3部分(41c)と、上記第2固定コア(5b)及び上記第1固定コア(5a)に接続した第4部分(41d)と、上記第1部分(41a)と上記第3部分(41c)とを接続する第5部分(41e)と、上記第2部分(41b)と上記第3部分(41c)とを接続する第6部分(41f)とを有し、上記第3部分(41c)と上記第4部分(41d)との間には、これらの間に磁束が流れることを抑制する切欠部(450)が形成されており、上記第2プランジャ(3b)が上記第2固定コア(5b)に吸引された吸引状態においては、上記拡径部(32)が上記第2部分(41b)に接近して、上記第2プランジャ(3b)から上記第2部分(41b)までの最短距離が相対的に短くなり、上記第2プランジャ(3b)が上記第2固定コア(5b)に吸引されない非吸引状態においては、上記拡径部(32)が上記第2部分(41b)から離隔して、上記第2プランジャ(3b)から上記第2部分(41b)まで最短距離が上記吸引状態よりも長くなるよう構成されていることを特徴とするソレノイド装置(1)。
- 請求項6〜請求項10のいずれか1項に記載のソレノイド装置(1)において、上記第1プランジャ(3a)と上記第2プランジャ(3b)と上記第3プランジャ(3c)との3本のプランジャ(3)のうち、1本の上記プランジャ(3)の中心軸線は、他の2本の上記プランジャ(3)の中心軸線とは異なる方向を向いていることを特徴とするソレノイド装置(1)。
- 請求項6〜請求項11のいずれか1項に記載のソレノイド装置(1)において、上記第1プランジャ(3a)と上記第2プランジャ(3b)と上記第3プランジャ(3c)との3本のプランジャ(3)のうち、少なくとも一方のプランジャ(3)には、該プランジャ(3)の径方向に突出した鍔部(38)が形成され、上記磁束が上記鍔部(38)を通るよう構成されていることを特徴とするソレノイド装置(1)。
- 請求項6〜請求項12のいずれか一項に記載のソレノイド装置(1)において、上記第1プランジャ(3a)と上記第2プランジャ(3b)との2つのプランジャ(3)は板状に形成され、該プランジャ(3)は板厚方向に進退し、該プランジャ(3)の進退動作に伴って、該プランジャ(3)が上記ヨーク(4)の表面に接離するよう構成されていることを特徴とするソレノイド装置(1)。
- 請求項13に記載のソレノイド装置(1)において、上記第1電磁コイル(2a)の中心に、上記第1固定コア(5a)と上記第2固定コア(5b)とが一体化した柱状コア(59)が挿通され、上記第1プランジャ(3a)は、上記第1電磁コイル(2a)に対して、上記柱状コア(59)の軸線方向における一方の側に設けられ、上記第2プランジャ(3b)は、上記第1電磁コイル(2a)に対して、上記軸線方向における他方の側に設けられていることを特徴とするソレノイド装置(1)。
- 請求項13または請求項14に記載のソレノイド装置(1)において、上記非通電状態において、上記第1プランジャ(3a)と上記ヨーク(4)との間に第3ギャップ(G3)が形成され、上記第2プランジャ(3b)と上記ヨーク(4)との間に第4ギャップ(G4)が形成されており、上記非通電状態から上記通電状態に切り替わる際には、上記第1磁気回路(C1)に流れる上記磁束は上記第1ギャップ(G1)と上記第3ギャップ(G3)とを通過し、上記第2磁気回路(C2)に流れる上記磁束は上記第1ギャップ(G1)と上記第3ギャップ(G3)と上記第4ギャップ(G4)と上記第2ギャップ(G2)とを通過するよう構成されていることを特徴とするソレノイド装置(1)。
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