JP6024712B2 - 加湿装置 - Google Patents
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本発明の一実施形態に係る加湿装置は、加湿機能付き空気清浄機の中に設置されている。以下、一実施形態の加湿装置を内蔵する加湿機能付き空気清浄機について図を用いて説明する。図1は、一実施形態に係る加湿機能付き空気清浄機の正面図である。以下の説明では、図1に示されている空気清浄機10を床面に設置したときの鉛直方向をZ方向、Z方向に直交する方向のうち左右方向をX方向、前後方向をY方向と呼ぶものとする。これらX方向、Y方向及びZ方向が図1において矢印で示されている。図2には、空気清浄機10のY方向の中央で切断したときの断面が示されている。図3には、図2に示されている断面における構成が模式的に示され、それらを通過する空気の流れが矢印で示されている。
(2−1)加湿装置20の概略構成
図2及び図3に示されているように、加湿装置20は、本体21、加湿トレー22、加湿タンク23、加湿用モーター24及び加湿用ローター25を備えている。本体21には加湿トレー22が着脱可能に設置されている。加湿トレー22には加湿タンク23が着脱可能に取り付けられている。また、加湿トレー22に加湿用ローター25が回転可能に取り付けられている。本体21には加湿用モーター24が取り付けられている。そして、加湿用ローター25は、加湿用モーター24によって駆動される。
図4及び図5には、メンテナンス時の加湿装置20の着脱方法の概要が示されている。図4(a)は、メンテナンス前の空気清浄機10の外観を示す斜視図である。図5(a)には、図4(a)に示されている状態の空気清浄機10の上部断面が拡大して示されている。図4(b)は、空気清浄機10から加湿タンク23を取り出している状態が示されている。加湿タンク23を取り出すときは、加湿タンク23の取っ手23aを持って取り出す。図4(b)の状態からさらに加湿タンク23を取り出した状態が図5(b)に示されている状態である。図4(c)に示されているのが図5(b)に示されている状態の次の状態であって、この状態では完全に加湿タンク23が空気清浄機10から取り出されている。図4(d)及び図5(c)に示されているように、加湿タンク23が取り出された後に、加湿トレー22と一緒に加湿用ローター25を引き出すことができるように構成されている。このとき、図5(c)に示されているように、加湿用モーター24は本体21に取り付けられた状態のままである。加湿トレー22を引き出すときは、加湿トレー22の取っ手22aを持って引き出す。
図4及び図5を使って、加湿装置20のメンテナンス時の操作によって、加湿装置20の加湿用モーター24から加湿用ローター25に動力を伝達するためのカップリングが切断されたり、回復されたりすることを説明した。次に、図7乃至図11を用いてさらに詳細に、加湿装置20の動力伝達機構を説明し、加湿用モーター24に起因する振動音の抑制について説明する。
本体21は、プラスチック製であり、左側面部21cの前後に前板21d及び後板21eを有し、これらの上側に上面部21fを有し、これらの下側に底部21gを有する。図3を用いて説明したように、気流が下から上に向かって加湿装置20に吹き込むので、その気流の向きを加湿用ローター25の方向に変えさせるために導風板21hが、左側面部21cの内側に形成されている。加湿装置20に下から吹き込んだ気流は、前板21dと後板21eと導風板21hに三方を囲まれた空間から加湿用ローター25を通過して、加湿タンク23の左側面23bに沿って上方に導かれる。
ギアケース34は、プラスチック製であり、軸受部品32を回転可能に支持しており、軸受部品32に噛み合わされるギア33を収納しており、さらにギア33を駆動する加湿用モーター24を保持している。つまり、ギアケース34は、軸受部品32を介して、加湿用ローター25の回転軸である軸部品31に対して着脱可能に装着されるモーター保持体である。
図11に示されているように、第1防振ゴム41には、被嵌合部41aの両端に鍔部41bが形成されている。被嵌合部41aの長さ、つまり鍔部41bの間隔は、ギアケース34の第1嵌合部34pの長さに等しい。このような構造によって、ギアケース34の第1嵌合部34pが第1防振ゴム41の被嵌合部41aに嵌合すると、第1防振ゴム41に対する第1嵌合部34pのX方向への相対的な移動は、鍔部41bによって規制される。その結果、ギアケース34の下端部は、X方向に移動しないように第1防振ゴム41によって固定される。
(3−1)
以上説明したように、加湿装置20は、本体21(固定フレームの例)と加湿用ローター25とギアケース34(モーター保持体の例)と第1防振ゴム41(防振部材群に含まれる第1防振部材の例)と第2防振ゴム42(防振部材群に含まれる第2防振部材の例)とを備えている。ギアケース34は、本体21に支持されており、加湿用ローター25の軸部品31(回転軸の例)に脱着可能に装着される。第1防振ゴム41及び第2防振ゴム42からなる防振部材群は、本体21の支持棒21p,21qとギアケース34の第1嵌合部34p及び第2嵌合部34qとの間にそれぞれ介装されている。
第1防振ゴム41は、第2防振ゴム42よりも下方に配置され、第1防振ゴム41と第2防振ゴム42とが上下に離れて配置されている。このように第1防振ゴム41と第2防振ゴム42とが上下に離れて配置されることにより、第1防振ゴム41が介装される位置と第2防振ゴム42が介装される位置とを結ぶ直線の周りに生じ易い回転振動の方向が、加湿用ローター25の回転軸の方向やそれに直交する方向に対して大きくずらすことができる。加湿用ローター25が軸支持部26の上に載置されているだけのため、加湿用ローター25が回転軸に沿う方向(X方向)や回転軸に直交する鉛直方向(Z方向)振動し易くなっている。しかし、第1防振ゴム41と第2防振ゴム42とが上下に離れて配置されることで、これらの方向に対する振動成分を小さくすることができ、加湿用モーター24に起因する振動を抑制し易くなる。
第1防振ゴム41及び第2防振ゴム42は、それぞれ少なくとも2方向の減衰が可能な防振ゴムであることから、比較的安価に第1防振部材及び第2防振部材を形成でき、加湿用モーター24に起因する振動音を比較的安価に抑制することができる。
ギアケース34には、加湿用ローター25の回転軸である軸部品31にトルクを伝達するためのギア33が設けられている。そのため、加湿用モーター24の配置位置の自由度が高くなり、加湿装置20の設計の自由度を高めることができる。また、ギアケース34にはギア33があって遊び部分で振動に弱いという欠点があるが、振動に弱いという欠点は第1防振ゴム41及び第2防振ゴム42によって補うことができる。その結果、加湿装置20の設計に自由度を高めながら、同時に加湿用モーター24に起因する振動音を抑制することができる。
本体21は、一方の第1角部21mと他方の第2角部21nとを結ぶ板状部分21caの中央でギアケース34を支持する、ものである。ギアケース34が本体21の中央で支持されることで、加湿用ローター25の軸部品31を加湿装置20の略中央に配置し易くなり、ひいては加湿用ローター25を加湿装置20の略中央に配置し易くなる。その結果、加湿用ローター25に対する風量を確保し易くなる。
(4−1)変形例1A
上記実施形態では、加湿用モーター24によって加湿用ローター25が回転する場合について説明したが、加湿用ローター25は、回転以外にシーソーのように往復運動をする回動動作を行うものであってもよく、加湿用ローター25の動作は回転以外の回動動作であってもよい。
上記実施形態では、防振部材群が第1防振ゴム41と第2防振ゴム42の2つの防振ゴムからなる場合について説明したが、防振ゴムの数は3つ以上であってもよい。
上記実施形態では、第1防振ゴム41がZ方向とY方向の振動を主に減衰させ、第2防振ゴム42がX方向とY方向の振動を主に減衰させる場合について説明した。しかし、振動の減衰方向の組み合わせはこれだけに限られるものではない。また、XYZ座標以外の座標で表現してもよく、2つ以上の防振部材で3次元の振動の減衰が行えればよい。
11 本体ケーシング
20 加湿装置
21 本体
22 加湿トレー
23 加湿タンク
24 加湿用モーター
25 加湿用ローター
30 動力伝達機構
31 軸部品
32 軸受部品(回動部品の例)
33 ギア
34 ギアケース(モーター保持体の例)
41 第1防振ゴム(防振部材群の第1防振部材の例)
42 第2防振ゴム(防止部材群の第2防振部材の例)
Claims (8)
- 水の吸水と脱水とを繰り返す加湿エレメントを含む加湿用ローター(25)と、
モーター(24)を保持し、前記加湿用ローターの回転軸に脱着可能に装着されて前記加湿用ローターの回転軸に前記モーターのトルクを伝達するための回動部品(32)を有するモーター保持体(34)と、
前記モーター保持体を支持する固定フレーム(21)と、
前記固定フレームと前記モーター保持体との間に介装される防振部材群と、
を備え、
前記防振部材群が、少なくとも第1防振部材(41)及び第2防振部材(42)を含み、前記加湿用ローターの回転軸方向をX方向、互いに直交するとともに共に前記X方向に直交する2つの方向をY方向及びZ方向とした場合に、前記第1防振部材が前記X方向、前記Y方向及び前記Z方向のうち2つの方向の振動を減衰し、前記第2防振部材が前記第1防振部材で減衰されない残り1つの方向を含む1つ又は2つの方向の振動を減衰する、加湿装置。 - 前記第1防振部材は、前記第2防振部材よりも下方に配置されている、
請求項1に記載の加湿装置。 - 前記第1防振部材は、少なくとも鉛直方向を減衰させ、
前記第2防振部材は、少なくとも水平方向の一方向を減衰させる、
請求項2に記載の加湿装置。 - 前記第1防振部材は、前記モーターよりも下方に配置され、
前記第2防振部材は、前記モーターよりも上方に配置されている、
請求項3に記載の加湿装置。 - 前記第1防振部材は、前記回動部品の回転軸と直交する鉛直線上に配置され、前記モーター保持体の下端部を支持し、
前記第2防振部材は、前記鉛直線上に配置され、前記モーター保持体の上端部と前記固定フレームとの間に介装されている、
請求項4に記載の加湿装置。 - 前記第1防振部材及び前記第2防振部材は、それぞれ少なくとも2方向の減衰が可能な第1防振ゴム(41)及び第2防振ゴム(42)からなる、
請求項1から5のいずれか一項に記載の加湿装置。 - 前記モーター保持体は、前記加湿用ローターの前記回転軸にトルクを伝達するためのギア(33)が設けられているギアケース(34)を有する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の加湿装置。 - 前記固定フレームは、一方の角部と他方の角部とを結ぶ板状部分の中央で前記モーター保持体を支持する、
請求項1から7のいずれか一項に記載の加湿装置。
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