JP6023005B2 - 制震装置 - Google Patents

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本発明は、ワイヤで吊り下げられた錘が振り子運動をすることで建物の振動を抑える制震装置に関する。
従来、このような分野の技術としては、特開平4−4335号公報がある。この公報には、4本の脚部と、4本の脚部の上端を連結する上枠と、上枠からワイヤによって吊り下げられたマスとを備えた振子式制震装置が開示されている。この振子式制震装置において、マスの上面はロッドによって上枠の下面と接続されており、ロッドの側面と脚部の側面との間には緩衝器(ダンパ)とバネが配置されている。この振子式制震装置では、地震で建物が揺れるとマスが振り子運動をすると共にダンパが伸縮するので建物の揺れが抑えられる。バネはロッドに対して放射状に4個設けられており、各バネのバネ定数を調整することによって、建物の揺れ方向に対応した固有周期の調整がなされている。
特開平4−4335号公報
しかしながら、前述したように各バネのバネ定数を調整して建物の固有周期を調整する場合、バネ定数が異なる複数のバネを配置するためのスペースが装置内部で必要となるので、装置内部の構成が複雑化するという課題があった。
本発明は、簡易な構成で周期の調整が行える制震装置を提供することを目的とする。
本発明の制震装置は、支持架構に吊材の上端が取り付けられ、吊材の下端が質量体に取り付けられた制震装置において、支持架構側及び質量体側の少なくとも一方には、第1の水平方向に平行に延在する吊材移動規制部が固定され、吊材移動規制部の間の溝部に吊材を挿通させることにより、第1の水平方向に吊材の移動を許容し、第1の水平方向に対して直交する第2の水平方向に吊材が当たって屈曲することで、吊材の移動が規制されることを特徴とする。
ところで、水平面上における建物の剛性や形状が建物の揺れ方向ごとに異なることに起因して、地震が発生した場合における建物の固有周期も揺れ方向ごとに異なる。例えば、一方の揺れ方向における建物の剛性が高く他方の揺れ方向における建物の剛性が低い場合には、一方の揺れ方向における建物の固有周期が短くなると共に他方の揺れ方向における建物の固有周期が長くなる。また、質量体を振り子運動させて建物の揺れを抑える制震装置で揺れを効果的に抑えるには、質量体の固有周期を建物の固有周期に合わせることが好ましい。よって、揺れ方向ごとに異なる建物の固有周期に、揺れ方向ごとに質量体の固有周期を合わせれば、建物の揺れをより効果的に抑えることが可能となる。また、一般的に、質量体の固有周期を変えるには、質量体の振れる長さを変えればよい。
上記のような事情を踏まえて本発明の制震装置では、支持架構側及び質量体側の少なくとも一方に、第1の水平方向に平行に延在する吊材移動規制部が固定されており、この吊材移動規制部の溝部に、支持架構から質量体を吊る吊材が挿通されている。この吊材は、吊材移動規制部の溝部の中において、第1の水平方向への移動は許容されるが、吊材が吊材移動規制部に当たって屈曲することにより第2の水平方向への移動は規制される。よって、吊材移動規制部で吊材の移動が第2の水平方向に規制される分、第2の水平方向における吊材の振れる長さは、第1の水平方向における吊材の振れる長さよりも短くなっている。従って、第2の水平方向における質量体の固有周期は、第1の水平方向における質量体の固有周期よりも短くなっている。このように第1の水平方向と第2の水平方向とで吊材の振れる長さを変えることによって、第1の水平方向と第2の水平方向とで質量体の固有周期を変えることができる。以上のように、本発明の制震装置では、簡易な構成をもって制震を図ることができる。
また、吊材移動規制部における吊材に対向する当接面は、鉛直方向における基端側から先端側に向かうに従って溝部の幅が広がるように形成されている。
ここで、仮に吊材移動規制部における吊材に対向する当接面の先端側が角張っている場合、吊材が第2の水平方向に移動しようとすると、吊材が角張っている部分に当接することで吊材が損傷してしまう虞がある。しかしながら、本発明においては、吊材移動規制部における吊材に対向する当接面が、先端側に向かうに従って溝部の幅が広がるように形成されている。よって、吊材が第2の水平方向に移動しようとしても、吊材は、吊材移動規制部の当接面に滑らかに接触することとなるので、吊材の摩耗を確実に防止することができる。
また、吊材移動規制部は、支持架構の下面及び質量体の上面の少なくとも一方に固定された支持台によって支持されており、吊材は、支持台を上下に貫通している。
上記の制震装置では、支持架構の下面及び質量体の上面の少なくともいずれか一方に固定された支持台で吊材移動規制部が支持されており、支持台に対して吊材が上下に貫通している。また、支持架構及び質量体に対する支持台の高さを高くすると第2の水平方向における吊材の振れる長さが短くなり、支持架構及び質量体に対する支持台の高さを低くすると第2の水平方向における吊材の振れる長さが長くなる。このように支持台の高さを変えることで第2の水平方向における吊材の振れる長さを調整することができるので、第2の水平方向における質量体の固有周期を簡単に変えることができる。
本発明によれば、簡易な構成で周期の調整を行うことができる。
本発明に係る制震装置の一実施形態を示す側面図である。 ワイヤの端部近傍を拡大させた側面図である。 建物が揺れたときの制震装置の動きを説明する側面図である。 図1の制震装置におけるワイヤ移動規制部を示す斜視図である。 ワイヤ移動規制部を示す断面図である。 ワイヤの端部を支持する支持構造の変形例を示す側面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る制震装置の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1に示されるように、建物Sの屋上に設置されて地震や風による建物Sの揺れを抑える制震装置は、ワイヤ(吊材)2に吊り下げられた錘(質量体)3とオイルダンパ4とを備えた振り子式のTMD(Tuned Mass Damper)である。制震装置1では、建物Sが揺れたときに錘3が振り子運動し、錘3の振動エネルギーはオイルダンパ4によって減衰される。これにより建物Sの振動を減衰させることができる。この制震装置1は、建物Sから上方に延在する柱5Aと、柱5Aの上端を架け渡す梁5Bとを備えた支持架構5を備えており、錘3は、支持架構5の梁5Bから下方に延びる複数のワイヤ2で吊り下げられている。そして、複数のオイルダンパ4は、錘3の側面と支持架構5における柱5Aの側面との間を架け渡すように設置され、オイルダンパ4の両端は、錘3と支持架構5の柱5Aにそれぞれ取り付けられている。
図2及び図3に示されるように、錘3の揺れ時にワイヤ2を支持するための構造100において、梁5Bにはワイヤ2の上端が取り付けられている。この取付けに当たって、受圧部材10が利用される。この受圧部材10には、ワイヤ2の上端が貫通する吊材挿通孔11が形成され、この吊材挿通孔11を形成する壁面11aは、上下方向に延在すると共に、下方に行くに従って徐々に広がるような円弧の回転体形状を有している。そして、錘3の揺れに際して、ワイヤ2は壁面11aに沿って変形する。
受圧部材10は、樹脂又は金属からなる円柱形状をなすと共に、吊材挿通孔11を含んで上下方向に延在する分割面をもって分割されている。つまり、受圧部材10は、第1の受圧半部10Aと第2の受圧半部10Bとからなる。このような構成を採用すると、支持架構5の梁5Bにワイヤ2を吊り下げた状態で、第1の受圧半部10Aと第2の受圧半部10Bとを分割面で合わせるようにして、吊材挿通孔11内にワイヤ2をセットすることができる。このような作業は、ワイヤ2に受圧部材10を容易に取り付けることができ、受圧部材10の取付け作業性の向上や交換の容易性が図られている。また、ワイヤ2を吊り下げたまま受圧部材10の交換が可能になる。
このような受圧部材10は、ケース12内に収容される。ケース12は、支持架構5の梁5Bの下面に固定されると共に、受圧部材10を下から挿入する開口部を有する円筒状のケース本体と、ケース12の上端に配置されて梁5Bの下面に当接すると共に、支圧ソケット17が挿通可能な開口部12bを有するフランジ部14とを有している。
なお、ケース12の下端には、ケース12に形成された開口部を塞ぐ着脱自在な受圧部材用脱落防止部材(不図示)が取り付けられている。この脱落防止部材は、ケース12の下端から内方に突出する部材であれば、リング状の部材であっても、複数の爪形状の部材であっても良い。なお、脱落防止部材がリング状の場合は、着脱を容易にするために分割されている。このような構成を採用すると、ケース12から脱落防止部材を取り除くことで受圧部材10をケース12の開口部から下方へ取り出すことができる。これによって、受圧部材10における吊材挿通孔11の壁面11aが長期の使用により摩耗した場合でも、受圧部材10自体の交換を可能にしている。
なお、ワイヤ2の上端には、支圧ソケット17が固定され、この支圧ソケット17は、梁5Bに形成された貫通孔5Sを下から通すことができるが、このとき、支圧ソケット17は、梁5Bの上面にネジを介して固定されるフランジ部18によって、梁5Bの上側で保持されることになる。
この制震装置1の吊材支持構造100において、受圧部材10の吊材挿通孔11の壁面11aは、下方に行くに従って徐々に広がるような回転体形状を有しているので、地震や強風により建物が揺れる度に錘(質量体)3が揺動すると、ワイヤ(吊材)2の上端も揺動する。このとき、ワイヤ2は吊材挿通孔11の壁面11aに沿って変形する。そして、ワイヤ2が壁面11aに当たる接触面積は、錘3の振幅が大きくなる程、大きくなる。すなわち、錘(質量体)3の振れ力に応じてワイヤ2が壁面11aに当たる接触面積を増減させることができる。このように、錘3の揺れに対応して接触面積を変えることができるので、ワイヤ2の応力集中が起こり難くなり、これによってワイヤ2が切れ難くなるといった効果を奏する。ワイヤ2の鉛直荷重支持部(支圧ソケット17)は、振れを生じず可動しないため、ワイヤフックのような摩耗を生じない。また、回転する部分がないため揺動時に抵抗を生じることがなくなり、振れ特性への影響をなくすことができる。なお、ワイヤ2の下端は、上述した吊材支持構造100と同一構成の吊材支持構造101によって錘3の上枠3aに支持されている。
ところで、制震装置1では、X方向(第2の水平方向)とY方向(第1の水平方向)とでワイヤ2の振れ長さを変更可能な蒲鉾状のワイヤ移動規制部(吊材移動規制部)30が設けられている。ここで、図1及び図2に示されるように、X方向とは支持架構5の梁5Bが延在する方向であり、Y方向とはX方向に対して直交する水平方向である。
図4に示されるように、Y方向に延在するワイヤ移動規制部30は、ワイヤ2と対向しワイヤ2の当接面として機能する内側面31と、内側面31の上端と連続する頂面32と、頂面32の外側に位置する外側面33と、内側面31の下端及び外側面33の下端と連続する底面34とを有しており、頂面32、外側面33及び底面34は平坦面となっている。
内側面31は、先端側に向かうに従って内側に湾曲している。2個のワイヤ移動規制部30は、それぞれの内側面31が向き合うように配置され、それぞれの内側面31の基端部31a間の長さLは、ワイヤ2の径とほぼ同程度となっている。そして、内側面31の基端部31a間にワイヤ2が上下に挿通されており、内側面31間でワイヤ2が上下に挿通する溝部35が形成されている。内側面31間の長さは、先端側に向かうに従って長くなっており、X方向に移動しようとするワイヤ2はワイヤ移動規制部30の内側面31に沿って曲がりながら滑らかに接触する。
以上のように配置される2個のワイヤ移動規制部30は、図2に示されるように、支持台40上で固定されている。支持台40は、下端が錘3の上枠3aに固定された4本の柱部41と、柱部41間を架け渡すようにY方向に延在する2本の第1の梁部42と、柱部41間を架け渡すようにX方向に延在する2本の第2の梁部43とを備えている。第1の梁部42の両端部は柱部41の上端側面に固定されており、第2の梁部43の両端部は第1の梁部42の下方位置における柱部41の側面に固定されている。
第2の梁部43の高さは第1の梁部42の高さよりも低くなっており、第2の梁部43における上側のフランジ面43aと、その両側に位置する第1の梁部42のフランジ面42aとでワイヤ移動規制部30が入り込む凹部44が形成されている。凹部44に入り込んだ2個のワイヤ移動規制部30は、それぞれの底面34がフランジ面43aに載置されると共に、それぞれの外側面33がフランジ面42aに対してX方向に接触している。このように凹部44に入り込んだ状態でワイヤ移動規制部30は、フランジ面42aの外側から挿入された複数のボルトがそれぞれ外側面33の螺合穴に螺合することによって、第1の梁部42に固定されている。
次に、地震や風で建物S(図1参照)が揺れた場合におけるワイヤ2の動作について図3及び図4を参照しながら説明する。まず、揺れ方向がX方向である場合におけるワイヤ2の動作については、図3(a)に示されるように、支持架構5に対して錘3がX方向に振り子運動する。このとき、ワイヤ2の上端は、受圧部材10の吊材挿通孔11内でX方向に移動し、湾曲した壁面11aに滑らかに接触する。
また、錘3が支持架構5に対してX方向に振り子運動すると、ワイヤ移動規制部30の溝部35に挿通されたワイヤ2は、ワイヤ移動規制部30の湾曲した内側面31に当たって屈曲する。よって、ワイヤ移動規制部30よりも基端側(錘3側)において、ワイヤ2は支持台40及び錘3側の吊材支持構造101に対して上下に貫通した状態を維持している。このように、揺れ方向がX方向の場合には、上側(支持架構5側)の受圧部材10からワイヤ移動規制部30までの長さがワイヤ2の振れ長さLとなっている。
また、図3(b)に示されるように、建物Sの揺れ方向がY方向である場合におけるワイヤ2の動作については、支持架構5に対して錘3がY方向に振り子運動する。このとき、ワイヤ2の上端は、揺れ方向がX方向である場合と同様に、受圧部材10の壁面11aに滑らかに接触する。そして、ワイヤ移動規制部30の溝部35に挿通されたワイヤ2は、溝部35内でY方向に移動する。また、ワイヤ2の下端は、吊材支持構造101における受圧部材10の吊材挿通孔11内でY方向に移動し、湾曲した壁面11aに滑らかに接触する。以上のように、揺れ方向がY方向である場合には、ワイヤ移動規制部30でワイヤ2の移動が規制されないので、側(支持架構5側)の受圧部材10から下側(錘3側)の受圧部材10までの長さがワイヤ2の振れ長さLとなっている。
また、上記のように、ワイヤ移動規制部30によってワイヤ2の移動がY方向に許容されると共にX方向に規制されるので、揺れ方向がX方向である場合におけるワイヤ2の振れ長さLは、揺れ方向がY方向である場合におけるワイヤ2の振れ長さLよりも短くなっている。従って、ワイヤ2によって支持架構5から吊られた錘3におけるX方向の固有周期はY方向の固有周期よりも短くなっている。
このように制震装置1では、錘3に支持台40が固定され、Y方向に延在するワイヤ移動規制部30が支持台40上で固定されている。そして、図4に示されるように、ワイヤ移動規制部30でY方向に延在する溝部35にワイヤ2が挿通されている。また、図3に示されるように、ワイヤ移動規制部30でワイヤ2の移動をX方向に規制することで、X方向におけるワイヤ2の振れ長さLをY方向におけるワイヤ2の振れ長さLよりも短くすることで、X方向における錘3の固有周期をY方向における錘3の固有周期よりも短くしている。このようにX方向とY方向とでワイヤ2の振れ長さを変えることによって、X方向とY方向とで錘3の固有周期を変えることができる。よって、制震装置1では、簡易な構成をもって制震を図ると共に、揺れ方向ごとに異なる建物Sの固有周期に、揺れ方向ごとに錘3の固有周期を合わせられるので、建物Sの揺れをより効果的に抑えることができる。
また、制震装置1において、ワイヤ2に対向するワイヤ移動規制部30の内側面31は、先端側に向かうに従って溝部35の幅が広がるように湾曲している。よって、ワイヤ2がX方向に移動しようとしたときに、ワイヤ2は湾曲している内側面31に滑らかに接触することとなるので、ワイヤ2の損傷を確実に防止することができる。
また、制震装置1では、錘3の上面に固定された支持台40でワイヤ移動規制部30が支持されており、支持台40に対してワイヤ2が上下に貫通している。この支持台40の高さを高くするとX方向におけるワイヤ2の振れ長さLが短くなり、錘3に対する支持台40の高さを低くするとX方向におけるワイヤ2の振れ長さLが長くなる。このように支持台40の高さを変えることでX方向におけるワイヤ2の振れ長さを調整することができるので、X方向における錘3の固有周期を簡単に変えることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
ワイヤ移動規制部30は支持台40によって錘3側に固定されていたが、支持架構5側に固定されていてもよい。この場合、ワイヤ移動規制部30は支持架構5の下面に固定された支持台40で支持されることとなり、上記同様、X方向におけるワイヤ2の振れ長さLをY方向におけるワイヤ2の振れ長さLよりも短くすることができるので、上記実施形態と同様の効果が得られる。更に、支持台40を用いずに、錘3の上面又は支持架構5の下面に、支持台40と同等の高さを有するワイヤ移動規制部30を固定させてもよい。
また、支持台40は柱部41、第1の梁部42及び第2の梁部43を備えていたが、ワイヤ移動規制部30を支持する支持台の構成は、錘3の上面又は支持架構5の下面に固定可能であって且つワイヤを上下に挿通可能であれば、適宜変更可能である。
ワイヤ移動規制部30は、先端側に向かうに従って内側に湾曲する内側面31と、平坦面である頂面32を有していたが、ワイヤ移動規制部30の形状は適宜変更することが可能である。例えば、図5(a)の断面に示されるようにサイクロイド曲線状の内側面61としたり、図5(b)の断面に示されるように曲率半径Rの円弧状の内側面62としたり、図5(c)の断面に示されるように一部に直線63aを含む内側面63としてもよい。ここで、図5(c)に示す内側面63の直線63aは湾曲した部分の接線となっているので、角張った形状となっておらずワイヤ2を内側面63に滑らかに当接させることができる。また、図2に示される受圧部材における壁面も、サイクロイド曲線状としたり、円弧状の内側面としたり、一部に直線を含む内側面とすることが可能である。
また、上側の吊材支持構造100と下側の吊材支持構造101の構成についても適宜変更することが可能である。下側の吊材支持構造101において、例えば受圧部材10を省略して図6に示されるようなワイヤ支持具70を用いても良い。このワイヤ支持具70は、錘3の上枠3aに固定されたベース71と、ワイヤ2を保持するワイヤ保持部73とを備えており、ワイヤ保持部73はボルト72によってベース71に対してY方向に回転自在に支持されている。ワイヤ保持部73の上端にはワイヤ2の下端を挿入するための挿入穴73aが設けられており、ワイヤ2の下端は、ワイヤ保持部73の挿入穴73aに挿入された状態でワイヤ保持部73内で固定されている。このようなワイヤ支持具70を錘3の上面又は支持架構5の下面に固定させた場合でも、上記実施形態と同様の効果が得られる。
上記実施形態では、図1に示されるように、吊材としてワイヤ2を用いたが、上側の吊材支持構造100とワイヤ移動規制部30の間の部分、又は下側の吊材支持構造101とワイヤ移動規制部30の間の部分では、吊材としてロッドを用いてもよい。
また、制震装置1は、ワイヤ2に吊り下げられた錘3とオイルダンパ4を備え、建物Sの屋上に設置されたTMDであった。しかしながら、制震装置1の設置場所は建物Sの内部であってもよい。また、本発明はTMD以外の制震装置にも応用可能であり、例えば錘を能動的に動かして建物の揺れを抑えるAMD(Active Mass Damper)にも本発明を適用させることができる。
1…制震装置、2…ワイヤ(吊材)、3…錘(質量体)、3a…上枠、5…支持架構、5A…柱、5B…梁、30…ワイヤ移動規制部(吊材移動規制部)、31…内側面、35…溝部、40…支持台。

Claims (3)

  1. 支持架構に吊材の上端が取り付けられ、前記吊材の下端が質量体に取り付けられた制震装置において、
    前記支持架構側及び前記質量体側の少なくとも一方には、第1の水平方向に平行に延在する吊材移動規制部が固定され、前記吊材移動規制部の間の溝部に前記吊材を挿通させることにより、前記第1の水平方向に前記吊材の移動を許容し、前記第1の水平方向に対して直交する第2の水平方向に前記吊材が当たって屈曲することで、前記吊材の移動が規制されることを特徴とする制震装置。
  2. 前記吊材移動規制部における前記吊材に対向する当接面は、鉛直方向における基端側から先端側に向かうに従って前記溝部の幅が広がるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の制震装置。
  3. 前記吊材移動規制部は、前記支持架構の下面及び前記質量体の上面の少なくとも一方に固定された支持台によって支持されており、前記吊材は、前記支持台を上下に貫通していることを特徴とする請求項1又は2に記載の制震装置。
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