JP6022211B2 - 電子機器 - Google Patents

電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP6022211B2
JP6022211B2 JP2012117003A JP2012117003A JP6022211B2 JP 6022211 B2 JP6022211 B2 JP 6022211B2 JP 2012117003 A JP2012117003 A JP 2012117003A JP 2012117003 A JP2012117003 A JP 2012117003A JP 6022211 B2 JP6022211 B2 JP 6022211B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
panel
electronic device
piezoelectric element
vibration
housing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012117003A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013243615A (ja
Inventor
健一 尾笹
健一 尾笹
智裕 稲垣
智裕 稲垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2012117003A priority Critical patent/JP6022211B2/ja
Priority to PCT/JP2013/003207 priority patent/WO2013175761A1/ja
Priority to US14/361,949 priority patent/US9363591B2/en
Publication of JP2013243615A publication Critical patent/JP2013243615A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6022211B2 publication Critical patent/JP6022211B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Audible-Bandwidth Transducers (AREA)
  • Telephone Set Structure (AREA)
  • Piezo-Electric Transducers For Audible Bands (AREA)
  • Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)

Description

本発明は、圧電素子に所定の電気信号(音声信号)を印加することでパネルを振動させ、当該パネルの振動を人体に伝達させることにより気導音と人体振動音とを利用者に伝える電子機器に関する。
特許文献1には、携帯電話などの電子機器として、気導音と骨導音とを利用者に伝えるものが記載されている。また、特許文献1には、気導音とは、物体の振動に起因する空気の振動が外耳道を通って鼓膜に伝わり、鼓膜が振動することによって利用者の聴覚神経に伝わる音であることが記載されている。また、特許文献1には、人体振動音とは、振動する物体に接触する利用者の体の一部(例えば外耳の軟骨)を介して利用者の聴覚神経に伝わる音であることが記載されている。
特許文献1に記載された電話機では、圧電バイモルフ及び可撓性物質からなる短形板状の振動体が、筐体の外面に弾性部材を介して取り付けられる旨が記載されている。また、特許文献1には、この振動体の圧電バイモルフに電圧が印加されると、圧電材料が長手方向に伸縮することにより振動体が屈曲振動し、利用者が耳介に振動体を接触させると、気導音と人体振動音とが利用者に伝えられることが記載されている。
特開2005−348193号公報
特許文献1に記載の電子機器は、携帯電話などの筐体の外面に振動体が取り付けられる。そのため、筺体に振動板としてのパネルが接着される電子機器については何ら検討されていない。
本発明の目的は、筺体に取り付けられるパネルを振動させ気導音と振動音とを発生させるタイプであって良好に動作する電子機器を提供することにある。
本発明による電子機器は、筐体と、長辺及び短辺を有する形状の圧電素子と、前記圧電素子により振動するパネルと、一部及び他部からなり、前記一部が前記パネルの外周部を周回しており、当該パネルを前記筐体に接着する第1接着部材と、を備え、記第1接着部材の前記他部は、前記一部が配された前記外周部よりも内側の領域で且つ前記圧電素子の長辺とは対向しない位置に配置されて、前記パネルを前記筺体に接着しており記圧電素子の長辺方向において該圧電素子の直上がその周囲と比較して最も高く隆起するように、前記圧電素子によって前記パネルが曲げられ、当該パネルに接触する人間の耳が振動して音を伝える。
前記第1接着部材は、非加熱型硬化性の接着剤であってもよい。
前記第1接着部材は、両面テープであってもよい。
前記圧電素子は、前記パネルに第2接着部材により接合されてもよい。
前記第2接着部材は、非加熱型硬化性の接着剤であってもよい。
前記第2接着部材は、両面テープであってもよい。
前記パネルは、人間の耳の対耳輪下脚から対耳珠までの間の距離に相当する長さと、耳珠から対耳輪までの間の距離に相当する幅とを有する領域よりも広い領域が振動してもよい。
前記パネルは、表示パネル、操作パネル、カバーパネル、充電池を取り外し可能とするためのリッドパネルのいずれかの一部または全部を構成してもよい。
前記パネルが表示パネルのとき、前記圧電素子は、前記表示パネルにおける表示領域の外側に配置されてもよい。
前記パネルは、当該パネルのいずれの箇所においても気導音と振動音とを伝えるための変形が発生してもよい。
前記パネルは、その振動領域において、当該パネルの主面と交差する方向に振動する箇所を複数有し、当該箇所の各々において、前記振動の振幅の値が時間とともにプラスからマイナスに、あるいはその逆に変動してもよい。
本発明によれば、筺体に取り付けられるパネルを振動させ気導音と振動音とを発生させるタイプであって良好に動作する電子機器を提供できる。
本発明の一実施形態に係る電子機器の要部の機能ブロックを示す図である。 パネルの好適な形状を示す図である。 第1の実施形態に係る電子機器の実装構造の要部を概略的に示す図である。 第1の実施形態に係る電子機器のパネルの振動の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る電子機器の実装構造の要部を概略的に示す図である。 第2の実施形態に係る電子機器のパネルの振動の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る電子機器のパネルの周波数特性図である。 図7の比較例におけるパネルの周波数特性図である。
以降、諸図面を参照しながら、本発明の実施態様を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電子機器1の要部の機能ブロックを示す図である。電子機器1は、例えば携帯電話であって、無線通信部5と、パネル10と、表示部20と、圧電素子30と、入力部40と、制御部50と、を備える。無線通信部5は、公知の構成からなり、基地局等を介して通信ネットワークに無線接続される。
パネル10は、振動板を構成するもので、接触を検出するタッチパネル、または表示部20を保護するカバーパネル等である。パネル10は、例えばガラス、またはアクリル等の合成樹脂により形成される。パネル10の形状は板状であるとよい。パネル10は、平板であってもよいし、表面が滑らかに傾斜する曲面パネルであってもよい。パネル10は、タッチパネルである場合、利用者の指、ペン、又はスタイラスペン等の接触を検出する。タッチパネルの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式(又は超音波方式)、赤外線方式、電磁誘導方式、及び荷重検出方式等の任意の方式を用いることができる。
表示部20は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又は無機ELディスプレイ等の表示デバイスである。表示部20は、パネル10の背面側に設けられる。例えば、表示部20は、接合部材(例えば接着剤)によりパネル10の背面に配設される。あるいは、表示部20は、パネル10と離間して、電子機器1の筐体に支持される。
圧電素子30は、電気信号(電圧)を印加することで、構成材料の電気機械結合係数に従い伸縮または湾曲する素子である。これらの素子は、例えばセラミック製や水晶からなるものが用いられる。圧電素子30は、ユニモルフ、バイモルフまたは積層型圧電素子であってよい。積層型圧電素子には、バイモルフを積層した(例えば16層または24層積層した)積層型バイモルフ素子が含まれる。積層型の圧電素子は、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる複数の誘電体層と、該複数の誘電体層間に配置された電極層との積層構造体から構成される。ユニモルフは、電気信号(電圧)が印加されると伸縮し、バイモルフは、電気信号(電圧)が印加されると湾曲する。
圧電素子30は、パネル10の背面(電子機器1の内部側の面)に配置される。圧電素子30は、接合部材(例えば両面テープ)によりパネル10に取り付けられる。圧電素子30は、中間部材(例えば板金)を介してパネル10に取り付けられてもよい。圧電素子30は、パネル10の背面に配置された状態で、筺体60の内部側の表面と所定の距離だけ離間している。圧電素子30は、伸縮または湾曲した状態でも、筺体60の内部側の表面と所定の距離だけ離間しているとよい。すなわち、圧電素子30と筺体60の内部側の面との間の距離は、圧電素子30の最大変形量よりも大きいとよい。
入力部40は、利用者からの操作入力を受け付けるものであり、例えば、操作ボタン(操作キー)から構成される。なお、パネル10がタッチパネルである場合には、パネル10も利用者からの接触を検出することにより、利用者からの操作入力を受け付けることができる。
制御部50は、電子機器1を制御するプロセッサである。制御部50は、圧電素子30に所定の電気信号(音響信号に応じた電圧)を印加する。制御部50が圧電素子30に対して印加する電圧は、例えば、人体振動音ではなく気導音による音の伝導を目的とした所謂パネルスピーカの印加電圧である±5Vよりも高い、±15Vであってよい。これにより、利用者が例えば3N以上の力(5N〜10Nの力)で自身の体にパネル10を押し付けた場合であっても、パネル10に十分な振動を発生させ、利用者の体の一部を介する人体振動音を発生させることができる。尚、どの程度の印加電圧を用いるかは、パネル10の筺体または支持部材に対する固定強度もしくは圧電素子30の性能に応じて適宜調整可能である。
制御部50が圧電素子30に電気信号を印加すると、圧電素子30は長手方向に伸縮または湾曲する。このとき、圧電素子30が取り付けられたパネル10は、圧電素子30の伸縮または湾曲にあわせて変形し、パネル10が振動する。このため、パネル10は、気導音を発生させるとともに、利用者が体の一部(例えば外耳の軟骨)を接触させた場合、体の一部を介する人体振動音を発生させる。例えば、制御部50は、例えば通話相手の音声に係る音声信号に応じた電気信号を圧電素子30に印加させ、その音声信号に対応する気導音及び人体振動音を発生させることができる。音響信号は、着信メロディ、または音楽を含む楽曲等に係るものであってもよい。なお、電気信号にかかる音響信号は、電子機器1の内部メモリに記憶された音楽データに基づくものでもよいし、外部サーバ等に記憶されている音楽データがネットワークを介して再生されるものであってもよい。
パネル10は、圧電素子30が取り付けられた取付領域だけでなく、取付領域から離れた領域も振動する。パネル10は、振動する領域において、当該パネル10の主面と交差する方向に振動する箇所を複数有し、当該複数の箇所の各々において、振動の振幅の値が、時間とともにプラスからマイナスに、あるいはその逆に変化する。パネル10は、ある瞬間において、振動の振幅が相対的に大きい部分と振動の振幅が相対的に小さい部分とがパネル10の略全体に一見ランダムに分布した振動をする。即ちパネル10全域にわたって、複数の波の振動が検出される。利用者が例えば5N〜10Nの力で自身の体にパネル10を押し付けた場合であっても、パネル10の上述したような振動が減衰しないためには、制御部50が圧電素子30に対して印加する電圧は、±15Vであってよい。そのため、利用者は、上述した圧電素子30の取付領域から離れた領域、例えばパネル10の中央部に耳を接触させて音を聞くことができる。
ここで、パネル10は、利用者の耳とほぼ同じ大きさであってよい。また、パネル10は、図2に示すように、利用者の耳よりも大きいものであってもよい。この場合、利用者が音を聞く際、電子機器1のパネル10により耳全体が覆われやすいことから、周囲音(ノイズ)を外耳道に入りにくくできる。パネル10は、対耳輪下脚(下対輪脚)から対耳珠までの間の距離に相当する長さと、耳珠から対耳輪までの間の距離に相当する幅とを有する領域よりも広い領域が振動すればよい。パネル10は、好ましくは、耳輪における対耳輪上脚(上対輪脚)近傍の部位から耳垂までの間の距離に相当する長さと、耳珠から耳輪における対耳輪近傍の部位までの間の距離に相当する幅を有する領域が振動すればよい。上記の長さおよび幅を有する領域は、長方形状の領域であってもよいし、上記の長さを長径、上記の幅を短径とする楕円形状であってもよい。日本人の耳の平均的な大きさは、社団法人 人間生活工学研究センター(HQL)作成の日本人の人体寸法データベース(1992−1994)等を参照すれば知ることができる。尚、パネル10が日本人の耳の平均的な大きさ以上の大きさであれば、パネル10は概ね外国人の耳全体を覆うことができる大きさであると考えられる。
上記の電子機器1は、パネル10の振動により、気導音と、利用者の体の一部(例えば外耳の軟骨)を介する人体振動音とを利用者に伝えることができる。そのため、従来のダイナミックレシーバと同等の音量の音を出力する場合、パネル10が振動することで空気の振動により電子機器1の周囲へ伝わる音は、ダイナミックレシーバと比較して少ない。したがって、例えば録音されたメッセージを電車内等で聞く場合等に適している。
また、上記の電子機器1は、パネル10の振動によって人体振動音を伝えるため、例えば利用者がイヤホンまたはヘッドホンを身につけていても、それらに電子機器1を接触させることで、利用者はイヤホンまたはヘッドホンおよび体の一部を介して音を聞くことができる。
上記の電子機器1は、パネルの振動により利用者に音を伝える。そのため、電子機器1が別途ダイナミックレシーバを備えない場合、音声伝達のための開口部(放音口)を筐体に形成する必要がなく、電子機器の防水構造が簡略化できる。尚、電子機器1がダイナミックレシーバを備える場合、放音口は、気体は通すが液体は通さない部材によって閉塞されるとよい。気体は通すが液体は通さない部材は、例えばゴアテックス(登録商標)である。
(第1の実施形態)
図3は第1の実施形態に係る電子機器1の実装構造の要部を概略的に示す図である。図3(a)は正面図、図3(b)は図3(a)におけるb−b線に沿った断面図である。図3(c)は図3(a)におけるc−c線に沿った断面図である。図3(d)は、図3(c)の変形例である。図3に示す電子機器1は、パネル10としてガラス板であるタッチパネルが、筐体60(例えば金属や樹脂のケース)の前面に配されたスマートフォンである。パネル10及び入力部40は筐体60に支持され、表示部20および圧電素子30は、それぞれ接合部材70によりパネル10の背面に接着されている。接合部材70は、熱硬化性あるいは紫外線硬化性等を有する接着剤や両面テープ等であり、例えば無色透明のアクリル系紫外線硬化型接着剤である光学弾性樹脂でもよい。パネル10、表示部20および圧電素子30は、それぞれ略長方形状である。
表示部20は、パネル10の短手方向におけるほぼ中央に配置される。圧電素子30は、パネル10の長手方向の一端部(上部)から所定の距離だけ離間して、当該上部の近傍に、圧電素子30の長手方向がパネル10の短辺に沿うように配置される。表示部20と圧電素子30とは、パネル10の背面に並んで配置される。入力部40は、パネル10の長手方向の他端部(下部)側において、筐体60に支持されている。また、入力部40には、破線で示すように、マイクの送話口41が形成されている。つまり、長方形状の筐体60の上部側に圧電素子30が配置され、下部側に送話口41が形成されている。
利用者は、電子機器1により音を聞く場合、パネル10に例えば耳を接触させる。以下、パネル10において人体の一部(例えば耳)の接触が想定される領域を接触領域という。パネル10は、少なくともこの接触領域が振動すればよい。接触領域は、パネル10において圧電素子30が搭載される搭載領域と一部が重なってもよい。接触領域は、搭載領域全体を含んでもよい。
筺体60には、その短手方向に沿って、パネル10に向かって突出するリブ61が設けられる。言い換えれば、リブ61は、筺体60の短手方向に延在して設けられる。リブ61は、筺体60内部において圧電素子30が配置される空間と表示部20が配置される空間とを区画するように設けられる。パネル10は、図3(a)に破線ハッチングで示すように、外周部が、接合部材70を介して筐体60に接着される。そして、パネル10は、リブ61の全部とは接着されていない。具体的には、パネル10は、リブ61と対向する領域のうち、パネルの短手方向に沿った両端部が接合部材70によりリブ61と接着される。パネル10は、リブ61と対向する領域のうち、圧電素子30が搭載される搭載領域に対して長手方向側であって表示部20側に位置する領域では、リブ61と接着されていない。
リブ61は、図3(c)に示すように、筺体60の短手方向に延在して設けられる。リブ61は、梁のような役割を果たす。そのため、筺体の強度あるいは剛性が上がり、圧電素子30の変形に起因して筺体60がビリつくことが低減される。
リブ61は、図3(d)に示すように、接合部材70によりパネル10と接着されていない部分には設けられなくてもよい。リブ61は、図3(d)に示すように、筺体60の短手方向中央部近傍に切り欠き部63が形成されていてもよい。図3(d)に示す構成によれば、筺体60内部において圧電素子30が配置される空間と表示部20が配置される空間とが、切り欠き部63によって連通される。そのため、例えば、表示部20が動作することで生じる熱が圧電素子30側の空間に導かれやすくなり、表示部20が高温となり動作不良を起こす可能性を低減できる。
図3(d)に示す切り欠き部63は、他部材は配置されず、単に切り欠かれた空間であってよい。図3(d)に示す切り欠き部63には、例えば防塵用のスポンジが配置されても良い。スポンジは、防塵性の観点からは、筺体60の底面とパネル10との間の距離に相当する厚みを有しパネル10に接触することが好ましいが、パネル10が好適に振動するためには、強く接触しないことが好ましい。スポンジの形状、厚さ、又は材質等は、ここで述べた防塵性及びパネルの振動を考慮して適宜決定される。
図4は、第1の実施形態に係る電子機器1のパネル10の振動の一例を示す図である。第1の実施形態に係る電子機器1では、表示部20がパネル10に取り付けられている。このため、パネル10の下部の剛性が上がり、圧電素子30が取り付けられたパネル10の上部の振動をパネル10の下部に比して大きく振動させることが可能となる。また、パネル10は、リブ61の延在方向中央部に接着されていない。そのため、圧電素子30の振動が、リブ61の中央部からパネル10の中央部付近まで十分に伝播される。また、パネル10の下部においては、パネル10の振動が低減される。
このように、本実施形態に係る電子機器1によれば、圧電素子30が筐体60の内部においてパネル10の背面に配設され、外部に露出していないので、携帯性を向上することができる。また、パネル10は、圧電素子30が接着された長手方向の一端部側から中央部近傍まで十分に振動する。したがって、利用者は、パネル10の中央部から上部の領域の少なくとも一部に、利用者の体の一部(例えば外耳の軟骨)を接触させることにより、パネル10の振動による気導音及び振動音を聞くことができる。これにより、利用者は、電子機器1を任意の姿勢で使用でき、使い勝手を向上することができる。また、パネル10は、下部の振動が低減されるので、音漏れも低減される。なお、圧電素子30によるパネル10の振動分布は、リブ61に対するパネル10の接着面積や接着位置によって調整することができる。したがって、パネル10をリブ61に全く接着しない構成も可能である。
本実施形態によれば、リブ61と対向する領域のうち、圧電素子30が搭載される搭載領域に対して長手方向側であって表示部20側に位置する領域に接合部材70が設けられない。そのため、パネル10の長手方向における一方側の端部近傍に搭載された圧電素子30の振動が、パネル10の長手方向における他方側の端部に向かう際に減衰されない。このことは、例えば、接触領域が搭載領域を含まない場合、つまり利用者の耳が搭載領域に接触しない場合、接合部材70が接触領域と搭載領域との間に配置されないことを意味する。つまり、接合部材70は、接触領域と搭載領域との間を除く領域に配置される。または、パネル10の振動が搭載領域と接触領域との間で低減されないように配置されることを意味する。また、例えば、接触領域と搭載領域とが一部重なる場合、もしくは搭載領域が接触領域に含まれる場合、つまり利用者の耳が搭載領域に接触する場合、接合部材70は接触領域には配置されない、つまり該接触領域を除く領域に配置されるということができる。
(第2の実施形態)
図5は第2の実施形態に係る電子機器1の実装構造の要部を概略的に示す図である。図5(a)は正面図、図5(b)は図5(a)におけるb−b線に沿った断面図、図5(c)は図5(a)におけるc−c線に沿った断面図である。図5に示す電子機器1はパネル10として表示部20を保護するカバーパネル(アクリル板)が上側の筐体60の前面に配された折りたたみ式の携帯電話である。第2の実施形態では、パネル10と圧電素子30との間に、圧電素子30よりも大きな補強部材80が配置される。補強部材80は、例えば樹脂製の板、板金またはガラス繊維を含む板である。すなわち、第2の実施形態に係る電子機器1は、圧電素子30と補強部材80とが接合部材70により接着され、さらに補強部材80とパネル10とが接合部材70で接着される構造である。また、第2の実施形態では、表示部20は、パネル10に接着されるのではなく、筐体60によって支持されている。すなわち、第2の実施形態に係る電子機器1は、表示部20がパネル10と離間しており、表示部20と筐体60の一部である支持部90とが接合部材70により接着される構造である。なお、支持部90は、筐体60の一部としての構成に限定されず、金属や樹脂等により筐体60から独立した部材として構成することが可能である。
第2の実施形態に係る電子機器1は、第1の実施形態と同様に、パネル10は、リブ61の全部とは接着されていない。具体的には、パネル10は、リブ61と対向する領域のうち、パネルの短手方向に沿った両端部が接合部材70によりリブ61と接着される。パネル10は、リブ61と対向する領域のうち、圧電素子30が搭載される搭載領域に対して長手方向側であって表示部20側に位置する領域では、リブ61と接着されていない。
図6は、第2の実施形態に係る電子機器1のパネル10の振動の一例を示す図である。第2の実施形態に係る電子機器1は、パネル10がガラス板と比較し剛性の低いアクリル板であり、また、パネル10の背面に表示部20が接着されていない。そのため、図4に示す第1の実施形態に係る電子機器1に比べ、圧電素子30により生じる振幅が大きくなる。また、パネル10は、リブ61の延在方向中央部に接着されていないため、圧電素子30の振動が、リブ61の中央部からパネル10の下部領域付近まで十分に伝播される。
したがって、本実施形態に係る電子機器1によれば、第1の実施形態の場合と同様の効果が得られる。特に、本実施形態の場合は、パネル10の下部領域付近まで圧電素子30の振動を十分な振幅で伝達することができるので、利用者は、パネル10の任意の位置に耳を接触させることにより、パネル10の振動による気導音及び人体振動音を聞くことができる。
本実施形態の作用効果について、図7および図8により説明する。図7および図8は、いずれも音声信号の周波数と出力電圧レベルとの関係を示す周波数特性図である。出力電圧レベルは、音響測定機器(HATS)の出力電圧である。図7および図8は、HATSの耳部分に対する電子機器1の当てつけ力を変化させた場合の周波数特性図である。図7は、パネル10においてリブ61と重畳する部分のうち、圧電素子30と長手方向で対向する部分を除く部分が、接合部材70によりリブ61に接着された本実施形態に係る電子機器1のパネル10の周波数特性図である。図8は、パネル10においてリブ61に重畳する部分全体が接合部材70により筺体60に対して接着された場合の周波数特性図(比較例)である。
図7と図8とを比較すると、図7では、図8に比べて、全ての周波数帯で出力電圧レベルが大きくなっている。例えば、5.5Nで当てつけた場合の1000Hzにおける出力電圧レベルは、図8では約−33dBVであるのに対して、図7では約−9dBVとなっている。
また、図7と図8とを比較すると、図7では、図8に比べて、当てつけ力を変化させた場合の周波数特性曲線のばらつきが少なくなっている。ある周波数における当てつけ力を変化させた場合の出力電圧レベルの標準偏差を算出したところ、図8では、400〜500Hz帯での標準偏差が約4dBV、1000〜2000Hz帯での標準偏差が約4dBV、2000Hz以上での標準偏差が約7dBVであった。これに対して、図7では、400〜500Hz帯での標準偏差が約2dBV、1000〜2000Hz帯での標準偏差が約2dBV、2000Hz以上での標準偏差が約3dBVであり、当てつけ力を変化させた場合の周波数特性曲線のばらつきが少なくなっていることが確認できた。
また、圧電素子30とパネル10との間に補強部材80を配置することで、例えばパネル10に不所望な外力が加わった場合に、その外力が圧電素子30に伝達され圧電素子30が破損する可能性を低減することができる。また、人体にパネル10を強く接触させても、パネル10の振動が減衰しにくくできる。また、圧電素子30とパネル10との間に補強部材80を配置することで、パネル10の共振周波数が下がり、低周波帯域の音響特性が向上する。なお、補強部材80に換えて、板状の錘を接合部材70により圧電素子30に取り付けてもよい。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各部材、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
例えば、圧電素子30は複数個搭載してもよい。また、リブ61は、長尺に形成する場合に限らず、例えば突起状部材を間欠的に配列して構成してもよい。
第1実施形態および第2実施形態に係る電子機器1は、パネル10において表示部20と重畳する領域が、利用者の耳と接触する接触領域であり、圧電素子30が取り付けられた取付領域と接触領域との間の領域が筺体と接着されていない構成を有する。しかしながら、本発明はこれに限定されない。例えば、利用者のパネル10に対する耳の当て方によっては、取付領域が接触領域に含まれる場合や、取付領域と接触領域とが一部重なり合う場合が考えられる。この場合、パネルの接触領域が接合部材により筺体60に固定されていなければよい。すなわち、パネル10は、圧電素子30の変形に起因する振動の伝達が取付領域と接触領域の間で低減(阻害)されないように接合部材70により筺体60に固定されていればよい。
パネル10は、リブ61と対向する領域のうち、圧電素子30が搭載される搭載領域に対して長手方向側であって表示部20側に位置する領域では、接合部材70に比して変形しやすい接合部材71によりリブ61と接着されていてもよい。接合部材70と、当該接合部材70に比して変形しやすい接合部材71との組み合わせとしては、以下の組み合わせが挙げられる。
接合部材70が、例えば非加熱型硬化性の接着剤からなる接着部材である場合、接着部12は、たとえば、発泡材入りの両面テープである。発泡材入りの両面テープは、例えば、微小独立気泡構造を持つポリエチレンの基材の両面に、アクリル系粘着剤を積層して成る両面テープである。発泡材入りの両面テープは、例えば、PET基材又はポリエステル基材の両面に、アクリル系粘着剤を積層して成る両面テープである。接合部材70は、例えば、空気中の水分(湿気)と反応して硬化する湿気硬化型弾性接着剤であってもよい。このような湿気硬化型弾性接着剤は、例えばシリル基を含む特殊ポリマーが主成分である。
接合部材70及び接合部材71は、上に挙げたものに限られない。接合部材70は、接合部材71より変形しにくいものであればよい。変形のしやすさは、例えば、JIS規格に準拠したスプリング式硬さ試験機又は針入度計で測定されるものである。接合部材70は、接合部材71より粘着力が強いものであってよい。ここでいう粘着力は、例えば、JISZ0237(新旧双方を含む)に規定される方法で測定されるものである。接合部材70は、接合部材71より接着強度が強いものであってもよい。ここでいう接着強度は、例えば、JISK6849に規定される方法で測定される引っ張り接着強さである。
1 電子機器
5 無線通信部
10 パネル
20 表示部
30 圧電素子
40 入力部
41 送話口
50 制御部
60 筐体
61 リブ
62 防塵部材
70 接合部材
80 補強部材
90 支持部

Claims (11)

  1. 筐体と、
    辺及び短辺を有する形状の圧電素子と、
    前記圧電素子により振動するパネルと、
    一部及び他部からなり、前記一部が前記パネルの外周部を周回しており、当該パネルを前記筐体に接着する第1接着部材と、を備え、
    記第1接着部材の前記他部は、前記一部が配された前記外周部よりも内側の領域で且つ前記圧電素子の長辺とは対向しない位置に配置されて、前記パネルを前記筺体に接着しており
    記圧電素子の長辺方向において該圧電素子の直上がその周囲と比較して最も高く隆起するように、前記圧電素子によって前記パネルが曲げられ、当該パネルに接触する人間の耳が振動して音を伝える
    電子機器。
  2. 前記第1接着部材は、非加熱型硬化性の接着剤である、
    請求項に記載の電子機器。
  3. 前記第1接着部材は、両面テープである、
    請求項に記載の電子機器。
  4. 前記圧電素子は、前記パネルに第2接着部材により接合されている、
    請求項1乃至のいずれか一項に記載の電子機器。
  5. 前記第2接着部材は、非加熱型硬化性の接着剤である、
    請求項に記載の電子機器。
  6. 前記第2接着部材は、両面テープである、
    請求項に記載の電子機器。
  7. 前記パネルは、人間の耳の対耳輪下脚から対耳珠までの間の距離に相当する長さと、耳珠から対耳輪までの間の距離に相当する幅とを有する領域よりも広い領域が振動する
    請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の電子機器。
  8. 前記パネルは、表示パネル、操作パネル、カバーパネル、充電池を取り外し可能とするためのリッドパネルのいずれかの一部または全部を構成する
    請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の電子機器。
  9. 前記パネルが表示パネルのとき、
    前記圧電素子は、前記表示パネルにおける表示領域の外側に配置されている、
    請求項記載の電子機器。
  10. 前記パネルは、当該パネルのいずれの箇所においても気導音と振動音とを伝えるための変形が発生する
    請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の電子機器。
  11. 前記パネルは、その振動領域において、当該パネルの主面と交差する方向に振動する箇所を複数有し、当該箇所の各々において、前記振動の振幅の値が時間とともにプラスからマイナスに、あるいはその逆に変動する
    請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の電子機器。
JP2012117003A 2012-05-21 2012-05-22 電子機器 Expired - Fee Related JP6022211B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012117003A JP6022211B2 (ja) 2012-05-22 2012-05-22 電子機器
PCT/JP2013/003207 WO2013175761A1 (ja) 2012-05-21 2013-05-20 電子機器
US14/361,949 US9363591B2 (en) 2012-05-21 2013-05-20 Electronic device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012117003A JP6022211B2 (ja) 2012-05-22 2012-05-22 電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013243615A JP2013243615A (ja) 2013-12-05
JP6022211B2 true JP6022211B2 (ja) 2016-11-09

Family

ID=49844071

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012117003A Expired - Fee Related JP6022211B2 (ja) 2012-05-21 2012-05-22 電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6022211B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6279314B2 (ja) * 2013-12-24 2018-02-14 京セラ株式会社 電子機器
JP6023122B2 (ja) * 2013-12-24 2016-11-09 京セラ株式会社 電子機器
WO2015098090A1 (ja) * 2013-12-26 2015-07-02 京セラ株式会社 電子機器
JP6272022B2 (ja) * 2013-12-26 2018-01-31 京セラ株式会社 電子機器
JP6370556B2 (ja) * 2014-01-29 2018-08-08 京セラ株式会社 電子機器
CN116312220A (zh) * 2022-07-04 2023-06-23 荣耀终端有限公司 电子设备

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004187031A (ja) * 2002-12-04 2004-07-02 Temuko Japan:Kk 骨伝導スピーカーを用いた携帯電話機
JP2005348193A (ja) * 2004-06-04 2005-12-15 Nec Tokin Corp 受話器
JP2006341238A (ja) * 2005-06-10 2006-12-21 Citizen Electronics Co Ltd 圧電エキサイタ及びこれを用いたパネル型スピーカ
JP4779526B2 (ja) * 2005-09-15 2011-09-28 日本電気株式会社 パネルスピーカ
JP2011091719A (ja) * 2009-10-26 2011-05-06 Authentic Ltd 撓み振動型アクチュエータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013243615A (ja) 2013-12-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5856196B2 (ja) 電子機器
JP5812925B2 (ja) 電子機器
JP5818923B2 (ja) 電子機器
JP5734473B2 (ja) 電子機器
JP5818922B2 (ja) 電子機器
JP5969817B2 (ja) 電子機器
JP6092526B2 (ja) 電子機器
WO2013145758A1 (ja) 電子機器
JP5972042B2 (ja) 電子機器
JP5968018B2 (ja) 電子機器
JP6022211B2 (ja) 電子機器
JP6282825B2 (ja) 電子機器
JP5900986B2 (ja) 電子機器
JP6073074B2 (ja) 電子機器
JP5856199B2 (ja) 電子機器
JP2013243622A (ja) 電子機器
JP5957279B2 (ja) 電子機器
JP5951355B2 (ja) 電子機器
JP2014165831A (ja) 電子機器
JP2014027633A (ja) 電子機器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150407

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150604

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160209

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160405

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160927

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161005

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6022211

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees