JP6022127B1 - 複合樹脂組成物及び平面状コネクター - Google Patents

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Abstract

耐クラック性に優れる成形品を成形できる複合樹脂組成物、及び、該複合樹脂組成物から成形された平面状コネクターを提供すること。本発明は、液晶性ポリマーと、ガラス繊維と、マイカ及びタルクからなる群より選択される1以上の板状無機充填材と、を含む複合樹脂組成物であって、前記液晶性ポリマーは、所定の溶融粘度を有し、前記ガラス繊維の含有量が、複合樹脂組成物全体に対して25.0質量%以上27.5質量%以下であり、前記ガラス繊維の重量平均繊維長が、350μm以上500μm以下であり、繊維長が800μm以上であるガラス繊維の含有量が、前記ガラス繊維全体に対して6.00質量%以上であり、前記板状無機充填材の総量が、複合樹脂組成物全体に対して20.0質量%以上25.0質量%以下である複合樹脂組成物を提供する。

Description

本発明は、複合樹脂組成物及び平面状コネクターに関する。
液晶性ポリマーは、流動性等に優れるため、従来各種電子部品の材料として採用されてきた。特に、近年のエレクトロニクス機器の高性能化に伴い、微細な構造等を有する成形品(平面状コネクター等)に対するニーズがある。このようなニーズに応えるために、例えば、特許文献1には、所定の液晶性ポリマー、無機充填剤及びガラス繊維からなる複合樹脂組成物から成形され、成形性、平面度、そり変形、耐熱性等の性能に優れ、格子部等に割れ(「クラック」とも呼ばれる。)が生じにくい平面状コネクターが提案されている。
特開2012−214652号公報
しかし、従来の技術に基づけば、製造条件等の変化に応じて、得られる成形品にクラックが生じてしまう可能性があり、安定的に耐クラック性が高い成形品を成形することは困難である可能性があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、耐クラック性に優れる成形品を成形できる複合樹脂組成物、及び、該複合樹脂組成物から成形された平面状コネクターを提供することを目的とする。
本発明者らは、液晶性ポリマー及びタルクとともに、所定の重量平均繊維長及び繊維長分布を有するガラス繊維を所定量配合した複合樹脂組成物によれば上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は下記のものを提供する。
(1) 液晶性ポリマーと、ガラス繊維と、マイカ及びタルクからなる群より選択される1以上の板状無機充填材と、を含む複合樹脂組成物であって、
前記液晶性ポリマーは、前記液晶性ポリマーの融点よりも10〜20℃高い温度において、剪断速度1000/秒で、ISO11443に準拠して測定された溶融粘度が5.00Pa・s以上13.0Pa・s以下であり、
前記ガラス繊維の含有量が、複合樹脂組成物全体に対して25.0質量%以上27.5質量%以下であり、
前記ガラス繊維の重量平均繊維長が、350μm以上500μm以下であり、
繊維長が800μm以上であるガラス繊維の含有量が、前記ガラス繊維全体に対して6.00質量%以上であり、
前記板状無機充填材の総量が、複合樹脂組成物全体に対して20.0質量%以上25.0質量%以下である複合樹脂組成物。
(2) 繊維長が200μm未満であるガラス繊維の含有量が、前記ガラス繊維全体に対して10.0質量%以上である(1)に記載の複合樹脂組成物。
(3) (1)又は(2)に記載の複合樹脂組成物から成形され、外枠部の内部に格子構造を有する、平面状コネクター。
本発明によれば、耐クラック性に優れる成形品を成形できる複合樹脂組成物、及び、該複合樹脂組成物から成形された平面状コネクターが提供される。
本発明の平面コネクターにおいて耐クラック性が生じる作用を示す図である。 実施例で成形した平面状コネクターを示す図である。(a)は平面状コネクターの平面図である。(b)は(a)中のA部の詳細である。なお、図中の数値の単位はmmである。 実施例で使用した押出機のスクリュー概略を示す図である。 実施例で検討した流動バラつきの評価方法を示す図である。 実施例で使用した別の押出機のスクリュー概略を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
[複合樹脂組成物]
本発明の複合樹脂組成物は、液晶性ポリマーと、所定の重量平均繊維長及び繊維長分布を有するガラス繊維と、タルクとを含む。以下、本発明の複合樹脂組成物を構成する成分について説明する。
(液晶性ポリマー)
本発明における液晶性ポリマーとは、溶融加工性ポリエステルであり、溶融時に光学的異方性を示す。溶融異方性の性質は直交偏光子を利用した慣用の偏光検査方法により確認することができる。より具体的には溶融異方性の確認は、オリンパス社製偏光顕微鏡を使用しリンカム社製ホットステージにのせた試料を溶融し、窒素雰囲気下で150倍の倍率で観察することにより実施できる。液晶性ポリマーは光学的に異方性であり、直交偏光子間に挿入したとき光を透過させる。試料が光学的に異方性であると、例えば溶融静止液状態であっても偏光は透過する。
〔液晶性ポリマーの構成成分〕
本発明における液晶性ポリマーは、特に限定されないが、芳香族ヒドロキジカルボン酸の縮合重合や、芳香族ジオールと芳香族ジカルボン酸との縮合重合から得られ、芳香族カルボン酸に由来する構成単位及び/又は水酸基を有する化合物に由来する構成単位を含む構成成分からなるものであってもよい。芳香族カルボン酸としては、芳香族ジカルボン酸、芳香族ヒドロキシカルボン酸等が挙げられ、水酸基を有する化合物としては、芳香族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン等が挙げられる。
液晶性ポリマーの構成成分(構成単位)の由来元となるモノマーの好ましい例は、
(i)2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン及び6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等のナフタレン化合物、
(ii)4,4’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4−ヒドロキシ−4’−ビフェニルカルボン酸等のビフェニル化合物、
(iii)下記一般式(I)、(II)又は(III)で表わされる化合物:
(但し、X:炭素数1〜4のアルキレンもしくはアルキリデン、−O−、−SO−、−SO−、−S−、−CO−より選ばれる基であり、Y:−(CH−(n=1〜4)、−O(CHO−(n=1〜4)、−O−、−SO−、−SO−、−S−、−CO−より選ばれる基)、
(iv)p−ヒドロキシ安息香酸(4−ヒドロキシ安息香酸)、テレフタル酸、ハイドロキノン、p−アミノフェノール、4−アセトキシアミノフェノール及びp−フェニレンジアミン等のパラ位置換のベンゼン化合物、及びそれらの核置換ベンゼン化合物(核置換の置換基はフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン、炭素数1〜4のアルキル、フェニル、1−フェニルエチルより選ばれる。)、及び
(v)イソフタル酸、レゾルシン等のメタ位置換のベンゼン化合物、及びそれらの核置換ベンゼン化合物(核置換の置換基は塩素、臭素、炭素数1〜4のアルキル、フェニル、1−フェニルエチルより選ばれる。)である。
上述の構成成分のうち、ナフタレン化合物に由来する構成単位、ビフェニル化合物に由来する構成単位、及びパラ位置換のベンゼン化合物に由来する構成単位からなる群より選ばれる1種又は2種以上の構成単位を必須の構成成分として含む液晶性ポリマーが好ましい。パラ位置換のベンゼン化合物のうち、p−ヒドロキシ安息香酸、メチルハイドロキノン及び1−フェニルエチルハイドロキノンが特に好ましい。
〔液晶性ポリマーの態様〕
本発明における液晶性ポリマーは、芳香族ポリエステル及び/又は芳香族ポリエステルアミドが好ましく、芳香族ポリエステル及び/又は芳香族ポリエステルアミドを同一分子鎖中に部分的に含むものであってもよい。特に好ましくは、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ヒドロキシアミン、及び芳香族ジアミンからなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物に由来する構成単位を構成成分として有する液晶性芳香族ポリエステル及び/又は液晶性芳香族ポリエステルアミドである。
本発明における液晶性ポリマーは、より具体的には、
(1)主として芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位からなるポリエステル
(2)主として芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位と、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位と、芳香族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオール、及びそれらの誘導体の少なくとも1種又は2種以上に由来する構成単位とからなるポリエステル
(3)主として芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位と、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、及びそれらの誘導体のそれぞれ1種又は2種以上に由来する構成単位と、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、及びそれらの誘導体のそれぞれ1種又は2種以上に由来する構成単位とからなるポリエステルアミド
(4)主として芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位と、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位と、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位と、芳香族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオール、及びそれらの誘導体の1種又は2種以上に由来する構成単位とからなるポリエステルアミド等が挙げられる。
上記の構成成分の由来元となるモノマーに、必要に応じて、安息香酸等の単官能モノマー、芳香族ヒドロキシジカルボン酸や芳香族トリカルボン酸等の3官能モノマー等の分子量調整剤を併用してもよい。
本発明における液晶性ポリマーは、上述の構成成分の他に、同一分子鎖中に部分的に異方性溶融相を示さないポリアルキレンテレフタレートに由来する構成単位を含んでいてもよい。この場合のアルキル基の炭素数は2〜4である。
本発明における液晶性ポリマーは、該液晶性ポリマーの融点よりも10〜20℃高い温度において、剪断速度1000/秒で、ISO11443に準拠して測定された溶融粘度が5.00Pa・s以上13.0Pa・s以下である。液晶性ポリマーの溶融粘度が上記範囲であることにより、複合樹脂組成物の溶融粘度が過度とならず、かつ、複合樹脂組成物から成形される成形品のウエルド部の傾きや位置にバラつきが生じるという後述の作用を促進できる。液晶性ポリマーの上記溶融粘度は、成形品が平面状コネクターである場合、平面状コネクターの格子部の成形時において、複合樹脂組成物の流動性を確保し、充填圧力が過度にならない点から、12.0Pa・s以下であることが好ましい。液晶性ポリマーの上記溶融粘度は、耐クラック性に優れる成形品を成形できる複合樹脂組成物を得られやすいという観点から、7.00Pa・s以上であることが好ましい。
本発明において規定される溶融粘度を実現できる好ましい液晶性ポリマーとしては、構成成分として、下記の構成単位;(I)4−ヒドロキシ安息香酸(「HBA」とも呼ばれる)に由来する構成単位、(II)2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸(「HNA」とも呼ばれる)に由来する構成単位、(III)テレフタル酸(「TA」とも呼ばれる)に由来する構成単位、(IV)イソフタル酸(「IA」とも呼ばれる)に由来する構成単位、及び(V)4,4’−ジヒドロキシビフェニル(「BP」とも呼ばれる)に由来する構成単位を含むもの等が挙げられる。
本発明において規定される溶融粘度を実現できる好ましい液晶性ポリマーには、上記の構成単位が特定の割合で含まれていてもよい。すなわち、全構成単位に対して(I)の構成単位は35〜75モル%(好ましくは40〜65モル%)であってもよい。全構成単位に対して(II)の構成単位は2〜8モル%(好ましくは3〜7モル%)であってもよい。全構成単位に対して(III)の構成単位は4.5〜30.5モル%(好ましくは13〜26モル%)であってもよい。全構成単位に対して(IV)の構成単位は2〜8モル%(好ましくは3〜7モル%)であってもよい。全構成単位に対して(V)の構成単位は12.5〜32.5モル%(好ましくは15.5〜29モル%)であってもよい。全構成単位に対して(II)及び(IV)の構成単位の総量は4〜10モル%(好ましくは5〜10モル%)であってもよい。
本発明の複合樹脂組成物は、上記の液晶性ポリマーを、複合樹脂組成物全体に対して45質量%以上55質量%以下含んでいてもよい。液晶性ポリマーの量が、複合樹脂組成物全体に対して45質量%以上であると、複合樹脂組成物の流動性が悪化しにくい。液晶性ポリマーの量が、複合樹脂組成物全体に対して55質量%以下であると、複合樹脂組成物から得られる成形品(平面状コネクター等)の耐クラック性が低下しにくい。本発明の複合樹脂組成物は、耐クラック性に優れる成形品を成形できる複合樹脂組成物を得られやすいという観点から、上記の液晶性ポリマーを、複合樹脂組成物全体に対して50質量%以上55質量%以下含むことがより好ましい。
(ガラス繊維)
本発明の複合樹脂組成物は、ガラス繊維を、複合樹脂組成物全体に対して25.0質量%以上27.5質量%以下含む。該ガラス繊維の重量平均繊維長は、350μm以上500μm以下であり、かつ、繊維長が800μm以上であるガラス繊維の含有量が、複合樹脂組成物中のガラス繊維全体に対して6.00質量%以上である。本発明者らの検討の結果、複合樹脂組成物において、該重量平均繊維長及び繊維長分布を有するガラス繊維を、上記の量で液晶性ポリマー及びタルクとともに配合することにより、ウエルド強度だけではなく、耐クラック性に優れる成形品(平面状コネクター等)を成形できる複合樹脂組成物が得られる点が見出された。
ガラス繊維の量が、複合樹脂組成物全体に対して25.0質量%未満であると、複合樹脂組成物から得られる成形品のウエルド強度が低く、成形品が平面状コネクター等である場合には、その格子部等にクラックが発生しやすい。ガラス繊維の量が、複合樹脂組成物全体に対して27.5質量%超であると、複合樹脂組成物の流動性が悪化するうえ、複合樹脂組成物から得られる成形品が平面状コネクター等である場合には、その格子部等にクラックが発生しやすい。
本発明においては、重量平均繊維長が350μm以上500μm以下であり、かつ、繊維長が800μm以上であるガラス繊維(以下、繊維長が800μm以上であるガラス繊維を「長繊維」ともいう。)の含有量がガラス繊維全体に対して6.00質量%以上であるガラス繊維を上記の量にて配合することで、耐クラック性に優れる成形品(平面状コネクター等)を安定的に成形できる複合樹脂組成物が得られる。ガラス繊維の重量平均繊維長及び長繊維の割合について、上記の条件を満たさない場合、耐クラック性に優れる成形品を成形できる複合樹脂組成物が得られにくい。
ガラス繊維の重量平均繊維長は、好ましくは380μm以上450μm以下である。ガラス繊維の重量平均繊維長は、実施例に記載した方法によって特定する。また、ガラス繊維の重量平均繊維長は、樹脂組成物の製造方法の条件を調整することで所望の値に調整できる。
長繊維の割合は、好ましくはガラス繊維全体に対して6.50質量%以上である。長繊維の割合の上限は特に限定されないが、耐クラック性に優れる成形品を成形できる複合樹脂組成物を得られやすいという観点から、ガラス繊維全体に対して好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。ガラス繊維全体に対する長繊維の割合(つまり、繊維長分布)は、実施例に記載した方法によって特定する。
ガラス繊維の重量平均繊維長を調整しやすいという観点から、長繊維の割合が上記の範囲であり、かつ、繊維長が200μm未満であるガラス繊維(以下、繊維長が200μm未満であるガラス繊維を「短繊維」ともいう。)の割合が、ガラス繊維全体に対して10.0質量%以上であることが好ましい。短繊維の割合の上限は特に限定されないが、耐クラック性に優れる成形品を成形できる複合樹脂組成物を得られやすいという観点から、ガラス繊維全体に対して好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは35質量%以下である。
ガラス繊維全体に対する短繊維の割合の特定方法は、長繊維における方法と同様である。
複合樹脂組成物中のガラス繊維の重量平均繊維長及び長繊維の割合が、該複合樹脂組成物から得られる成形品の耐クラック性に影響を及ぼす理由を、成形品として平面状コネクターを例に挙げて説明する。すなわち、重量平均繊維長及び長繊維の割合が本発明の範囲であるガラス繊維を含む複合樹脂組成物は、金型に流し込んだ際、複合樹脂組成物に含まれる長繊維が局所的かつ微小な流動阻害を引き起こすため、複合樹脂組成物の流動バラつきが生じ、均一に流動しにくい。そのため、金型に流し込まれた複合樹脂組成物のフローフロント(金型に流し込んだ複合樹脂組成物の先端部)の形状が直線状ではなく不定形となる。かかる場合、成形品が外枠部の内部に格子構造を有する平面状コネクターであると、格子構造においてウエルド部の傾きや位置にバラつきが生じる。その結果、ウエルド間の距離が一様でなくなり、平面状コネクターの強度が高まり、実装時のリフロー等を行ってもクラックが生じにくくなる(図1(A)を参照。)。他方、複合樹脂組成物中のガラス繊維の重量平均繊維長及び長繊維の割合が本発明の条件を満たさない場合、複合樹脂組成物を金型に流し込んだ際、均一に流動し、金型に流し込まれた複合樹脂組成物のフローフロントの形状が直線状となる。そのため、成形品が上記格子構造を有する平面状コネクターである場合、格子構造においてウエルド部の傾きや位置にバラつきが生じず、ウエルド間の距離が一様となり、リフロー等を行うとクラックが生じやすくなる(図1(B)を参照。)。
本発明におけるガラス繊維の繊維径は、特に制限されないが、一般的に5μm以上15μm以下程度のものが使用される。
(板状無機充填材)
本発明の複合樹脂組成物には、マイカ及びタルクからなる群より選択される1以上の板状無機充填材が含まれる。該板状無機充填材がガラス繊維とともに複合樹脂組成物に含まれることにより、複合樹脂組成物の流動性を悪化させることなく、寸法安定性を向上させて、耐クラック性に優れる成形体を成形できる複合樹脂組成物が得られる。
本発明の複合樹脂組成物中に含まれる板状無機充填材の総量は、複合樹脂組成物全体に対して20.0質量%以上25.0質量%以下である。板状無機充填材がかかる範囲で複合樹脂組成物中に含まれていると、ガラス繊維によって奏される成形体のウエルド強度の向上効果及びクラック数の低減効果が補強される。本発明の複合樹脂組成物中に含まれる板状無機充填材としては、マイカ及びタルクを組み合わせてもよいが、マイカ又はタルクを単独で使用することが本発明の効果を奏しやすいという観点から好ましい。
〔マイカ〕
マイカとは、アルミニウム、カリウム、マグネシウム、ナトリウム、鉄等を含んだケイ酸塩鉱物の粉砕物である。本発明におけるマイカとしては、白雲母、金雲母、黒雲母、人造雲母等が挙げられるが、これらのうち色相が良好であり、低価格であるという点で白雲母が好ましい。
また、マイカの製造において、鉱物を粉砕する方法としては、湿式粉砕法及び乾式粉砕法が知られている。湿式粉砕法とは、マイカ原石を乾式粉砕機にて粗粉砕した後、水を加えてスラリー状態にて湿式粉砕で本粉砕し、その後、脱水、乾燥を行う方法である。湿式粉砕法と比較して、乾式粉砕法は低コストで一般的な方法であるが、鉱物を薄く細かく粉砕することが困難である。後述する好ましい平均粒径及び厚みを有するマイカが得られるという理由で、本発明においては薄く細かい粉砕物を使用することが好ましい。従って、本発明においては、湿式粉砕法により製造されたマイカを使用するのが好ましい。
また、湿式粉砕法においては、被粉砕物を水に分散させる工程が必要であるため、被粉砕物の分散効率を高めるために、被粉砕物に凝集沈降剤及び/又は沈降助剤を加えることが一般的である。凝集沈降剤及び沈降助剤としては、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化コッパラス、ポリ硫酸鉄、ポリ塩化第二鉄、鉄−シリカ無機高分子凝集剤、塩化第二鉄−シリカ無機高分子凝集剤、消石灰(Ca(OH))、苛性ソーダ(NaOH)、ソーダ灰(NaCO)等が挙げられる。しかし、これらの凝集沈降剤及び沈降助剤は、pHがアルカリ性又は酸性である。そのため、本発明において、凝集沈降剤及び/又は沈降助剤で処理されたマイカを使用すると、複合樹脂組成物中のポリマーの分解を引き起こし、多量のガス発生やポリマーの分子量低下等を引き起こす可能性があるため、得られる成形品の性能に悪影響を及ぼし得る。そのため、本発明で使用するマイカは、湿式粉砕する際に凝集沈降剤及び/又は沈降助剤を使用していないものが好ましい。
本発明におけるマイカは、マイクロトラックレーザー回折法により測定した平均粒径が10〜100μmであるものが好ましく、平均粒径が20〜80μmであるものが特に好ましい。マイカの平均粒径が10μm以上であると、成形品の剛性が十分となりやすいため好ましい。マイカの平均粒径が100μm以下であると、成形品の剛性及びウエルド強度が十分となりやすいため好ましい。また、マイカの平均粒径が100μm以下であると、複合樹脂組成物の流動性が十分となりやすい。
本発明におけるマイカの厚みは、電子顕微鏡の観察により実測した厚みが0.01〜1μmであることが好ましく、0.03〜0.3μmであることが特に好ましい。マイカの厚みが0.01μm以上であると、複合樹脂組成物の溶融加工の際にマイカが割れにくくなるため好ましい。マイカの厚みが1μm以下であると、成形品の剛性が十分となりやすい。
本発明におけるマイカは、シランカップリング剤等で表面処理されていてもよく、かつ/又は、結合剤で造粒し顆粒状であってもよい。
〔タルク〕
本発明におけるタルクとしては、特に限定されないが、該タルクの全固形分量に対して、Fe、Al及びCaOの合計含有量が2.5質量%以下であり、Fe及びAlの合計含有量が1.0質量%超2.0質量%以下であり、かつCaOの含有量が0.5質量%未満であるものが好ましい。すなわち、本発明におけるタルクは、その主成分たるSiO及びMgOの他、Fe、Al及びCaOのうちの少なくとも1種を含み、各成分を上記の範囲で含んでいてもよい。
上記タルクにおいて、Fe、Al及びCaOの総量が2.5質量%以下であると、複合樹脂組成物の成形加工性及び該複合樹脂組成物から成形された成形品の耐熱性が悪化しにくい。Fe、Al及びCaOの総量は、1.0質量%以上2.0質量%以下が好ましい。
本発明におけるタルクの、レーザー回折法で測定した質量基準又は体積基準の累積平均粒子径(D50)は、複合樹脂組成物の流動性の維持等という観点から、4.0μm以上20.0μm以下であることが好ましく、10μm以上18μm以下であることがより好ましい。
(その他の成分)
本発明の複合樹脂組成物には、上記の成分の他に、核剤、カーボンブラック、顔料、酸化防止剤、安定剤、可塑剤、滑剤、離型剤又は難燃剤等を配合してもよい。これらの成分の配合量や種類は得ようとする効果に応じて適宜調整できる。
(複合樹脂組成物の製造方法)
本発明の複合樹脂組成物の製造方法は、本発明において規定されるガラス繊維の重量平均繊維長及び長繊維の割合、並びに、任意に、本発明において規定される短繊維の割合を実現できる方法であれば特に限定されないが、例えば以下の(1)乃至(5)に示した方法を適用することができる。
(1)シリンダーと、シリンダー内に配置されたスクリューと、シリンダーに設けられたメインフィード口と、シリンダーのメインフィード口より押出方向後方に設けられたサイドフィード口とを備えた押出機を用い、押出機のメインフィード口から、樹脂を供給し、押出機のサイドフィード口から、平均繊維長の異なる2種類以上のガラス繊維とその他無機充填材とを供給する。なお、ガラス繊維を所望の重量平均繊維長及び所望の長繊維の割合、並びに、任意に、所望の短繊維の割合に調整するために、シリンダー温度、スクリュー回転数、押出量は適宜調整する。
(2)シリンダーと、シリンダー内に配置されたスクリューと、シリンダーに設けられたメインフィード口と、シリンダーのメインフィード口より押出方向後方に設けられたサイドフィード口とを備えた押出機を用い、押出機のメインフィード口から、樹脂とガラス繊維の一部量とを供給し、押出機のサイドフィード口から、ガラス繊維の残量とその他無機充填材とを供給する。なお、ガラス繊維を所望の重量平均繊維長及び所望の長繊維の割合、並びに、任意に、所望の短繊維の割合に調整するために、シリンダー温度、スクリュー回転数、押出量は適宜調整する。
(3)シリンダーと、シリンダー内に配置されたスクリューと、シリンダーに設けられたメインフィード口と、シリンダーのメインフィード口より押出方向後方に設けられたサイドフィード口とを備えた押出機を用い、押出機のメインフィード口から、樹脂とガラス繊維含有樹脂組成物の一部量とを供給し、押出機のサイドフィード口から、ガラス繊維含有樹脂組成物の残量とその他無機充填材とを供給する。なお、ガラス繊維を所望の重量平均繊維長及び所望の長繊維の割合、並びに、任意に、所望の短繊維の割合に調整するために、シリンダー温度、スクリュー回転数、押出量は適宜調整する。
(4)シリンダーと、シリンダー内に配置されたスクリューと、シリンダーに設けられたメインフィード口と、シリンダーのメインフィード口より押出方向後方に設けられたサイドフィード口とを備えた押出機を用い、押出機のメインフィード口から、樹脂とガラス繊維含有樹脂組成物を供給し、押出機のサイドフィード口から、ガラス繊維とその他無機充填材とを供給する。なお、ガラス繊維を所望の重量平均繊維長及び所望の長繊維の割合、並びに、任意に、所望の短繊維の割合に調整するために、シリンダー温度、スクリュー回転数、押出量は適宜調整する。
(5)シリンダーと、シリンダー内に配置され、混練部にミキシングエレメントを有するスクリューと、シリンダーに設けられたメインフィード口と、シリンダーのメインフィード口より押出方向後方に設けられたサイドフィード口とを備えた押出機を用い、押出機のメインフィード口から、樹脂を供給し、押出機のサイドフィード口から、ガラス繊維とその他無機充填材とを供給する。なお、ガラス繊維を所望の重量平均繊維長及び所望の長繊維の割合、並びに、任意に、所望の短繊維の割合に調整するために、シリンダー温度、スクリュー回転数、押出量は適宜調整する。
[平面状コネクター]
本発明の複合樹脂組成物は、耐クラック性が求められる成形品の製造に好ましく適用できる。このような成形品としては平面状コネクターが挙げられる。平面状コネクターの形状としては、特に限定されないが、本発明の効果を奏しやすいという観点から、クラックの生じやすいことが知られる、外枠部の内部に格子構造を有する平面状コネクターであってもよい。該格子構造を有する平面状コネクターにおいては、格子部のピッチ間隔が1.5mm以下である平面状コネクターであってもよい。また、平面状コネクターにおける端子を保持する格子部の樹脂部分の幅が0.5mm以下、製品全体の高さが5.0mm以下という非常に薄肉の平面状コネクターであってもよい。本発明の平面状コネクターの具体的な形状としては、例えば、図2に示すようなものが挙げられる。
本発明の平面状コネクターを得るための成形方法としては特に限定されないが、得られる平面状コネクターの変形を防ぎ、良好な平面度を有する平面状コネクターを得るために、残留内部応力が少ない成形条件を選ぶことが好ましい。複合樹脂組成物に対してかかる充填圧力を低くし、得られる平面状コネクターの残留内部応力を低下させるために、成形機のシリンダー温度は、液晶性ポリマーの融点以上の温度が好ましい。
平面状コネクターの成形において、金型温度は70℃以上100℃以下が好ましい。金型温度が低いと、金型に充填された複合樹脂組成物が流動不良を起こす可能性があるため好ましくない。金型温度が高いと、バリ発生等の問題が生じる可能性があるため好ましくない。射出速度については、150mm/秒以上で成形することが好ましい。射出速度が低いと、未充填成形品しか得られない可能性があり、完全に充填した成形品が得られたとしても、充填圧力が高く残留内部応力の大きい成形品となり、平面度が劣るコネクターしか得られない可能性がある。
本発明の複合樹脂組成物から成形される平面状コネクターは、耐クラック性に優れる。平面状コネクターの耐クラック性は、実施例に記載された方法でリフロー後のクラック数を特定することで評価する。リフロー後のクラック数が少ないほど、平面状コネクターの耐クラック性が高い。
本発明の平面状コネクターの極間壁厚さは、特に限定されないが、0.18mm以上0.25mm以下が好ましい。極間壁厚さが0.25mm以下であると、複合樹脂組成物中に含まれる長繊維によりもたらされる流動バラつきが十分となりやすく、本発明の効果を奏しやすい可能性がある。極間壁厚さが0.18mm以上であると、複合樹脂組成物の流動抵抗が大きくなりすぎず、金型への複合樹脂組成物の充填が困難となりにくい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(液晶性ポリマーの製造方法)
撹拌機、還流カラム、モノマー投入口、窒素導入口、減圧/流出ラインを備えた重合容器に、以下の原料モノマー、金属触媒、アシル化剤を仕込み、窒素置換を開始した。
[実施例及び比較例1乃至6の液晶性ポリマー]
重合容器に下記の原料を仕込んだ後、反応系の温度を140℃に上げ、140℃で1時間反応させた。その後、さらに360℃まで5.5時間かけて昇温し、そこから20分かけて10Torr(すなわち1330Pa)まで減圧にして、酢酸、過剰の無水酢酸、その他の低沸分を留出させながら溶融重合を行った。撹拌トルクが所定の値に達した後、窒素を導入して減圧状態から常圧を経て加圧状態にして、重合容器の下部からポリマーを排出し、ストランドをペレタイズしてペレット化した。得られたポリマーの融点は358℃、溶融粘度は10.0Pa・sであった。
(I)4−ヒドロキシ安息香酸;1041g(48モル%)
(II)2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸;89g(3モル%)
(III)テレフタル酸;565g(21.7モル%)
(IV)イソフタル酸;78g(3モル%)
(V)4,4’−ジヒドロキシビフェニル;711g(24.3モル%)
金属触媒(酢酸カリウム触媒);110mg
アシル化剤(無水酢酸);1645g
[比較例7の液晶性ポリマー]
重合容器に下記の原料を仕込んだ後、反応系の温度を140℃に上げ、140℃で1時間反応させた。その後、さらに340℃まで4.5時間かけて昇温し、そこから15分かけて10Torr(すなわち1330Pa)まで減圧にして、酢酸、過剰の無水酢酸、その他の低沸分を留出させながら溶融重合を行った。撹拌トルクが所定の値に達した後、窒素を導入して減圧状態から常圧を経て加圧状態にして、重合容器の下部からポリマーを排出し、ストランドをペレタイズしてペレット化した。得られたペレットについて、窒素気流下、300℃で2時間の熱処理を行った。得られたポリマーの融点は334℃、溶融粘度は14.0Pa・sであった。
(I)4−ヒドロキシ安息香酸;188.4g(60モル%)
(II)2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸;21.4g(5モル%)
(III)テレフタル酸;66.8g(17.7モル%)
(IV)4,4’−ジヒドロキシビフェニル;52.2g(12.3モル%)
(V)4−アセトキシアミノフェノール;17.2g(5モル%)
金属触媒(酢酸カリウム触媒);15mg
アシル化剤(無水酢酸);226.2g
[比較例8の液晶性ポリマー]
重合容器に下記の原料を仕込んだ後、反応系の温度を140℃に上げ、140℃で1時間反応させた。その後、さらに340℃まで4.5時間かけて昇温し、そこから15分かけて10Torr(すなわち1330Pa)まで減圧にして、酢酸、過剰の無水酢酸、その他の低沸分を留出させながら溶融重合を行った。撹拌トルクが所定の値に達した後、窒素を導入して減圧状態から常圧を経て加圧状態にして、重合容器の下部からポリマーを排出し、ストランドをペレタイズしてペレット化した。得られたペレットについて、窒素気流下、300℃で4時間の熱処理を行った。得られたポリマーの融点は334℃、溶融粘度は20.0Pa・sであった。
(I)4−ヒドロキシ安息香酸;188.4g(60モル%)
(II)2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸;21.4g(5モル%)
(III)テレフタル酸;66.8g(17.7モル%)
(IV)4,4’−ジヒドロキシビフェニル;52.2g(12.3モル%)
(V)4−アセトキシアミノフェノール;17.2g(5モル%)
金属触媒(酢酸カリウム触媒);15mg
アシル化剤(無水酢酸);226.2g
(複合樹脂組成物の調製)
上記で得られた液晶性ポリマーと、下記の使用原料とを二軸押出機を使用して下記条件にて複合樹脂組成物を得た。各成分の配合量は表1及び2に示したとおりである。
(1)使用原料
ガラス繊維;日本電気硝子社製ECS03 T−786
タルク;日本タルク社製MS−K、平均粒径15μm
(2)押出機
(2−1)実施例1〜3及び比較例1〜8:
日本製鋼所(株)製、二軸スクリュー押出機TEXα(スクリュー径33mm、L/D=38.5)、押出機のスクリュー概略を図3に示す。図3に示されるスクリュー及びフィーダーの詳細な構成は下記のとおりである。
・スクリューの構成
メインフィード口1:C1
可塑化部2:C2〜C4(L/D=5.0、構成:上流側より順ニーディングエレメント(L/D=2.0)、直交ニーディングエレメント(L/D=1.0)、逆ニーディングエレメント(L/D=2.0))
サイドフィード口3:C5
混練部4:C7〜C9(L/D=6.0、構成:上流側より順ニーディングエレメント(L/D=2.0)、直交ニーディングエレメント(L/D=2.0)、逆ニーディングエレメント(L/D=2.0))
・メインフィード口へのフィーダー
液晶性樹脂用: 日本製鋼所(株)製、重量式単軸スクリュー式フィーダー
ガラス繊維用:重量式二軸スクリュー式フィーダー
・サイドフィード口へのフィーダー
ガラス繊維用:日本製鋼所(株)製、重量式単軸スクリュー式フィーダー
タルク用:重量式二軸スクリュー式フィーダー
(2−2)実施例4:
日本製鋼所(株)製、二軸スクリュー押出機TEX44αII(スクリュー径47mm、L/D=45.5)、押出機のスクリュー概略を図5に示す。図5に示されるスクリュー及びフィーダーの詳細な構成は下記のとおりである。
・スクリューの構成
メインフィード口1:C0
可塑化部2:C3〜C5(L/D=5.5、構成:上流側より順ニーディングエレメント(L/D=2.0)、逆ニーディングエレメント(L/D=3.5))
サイドフィード口3:C7
混練部4:C8〜C11(L/D=8.5、構成:上流側より順ニーディングエレメント(L/D=1.0)、逆ニーディングエレメント(L/D=3.5)、ミキシングエレメント(L/D=4.0))
・メインフィード口へのフィーダー
液晶性樹脂用: 日本製鋼所(株)製、重量式単軸スクリュー式フィーダー
ガラス繊維用:重量式二軸スクリュー式フィーダー
・サイドフィード口へのフィーダー
ガラス繊維用:日本製鋼所(株)製、重量式単軸スクリュー式フィーダー
タルク用:重量式二軸スクリュー式フィーダー
(3)押出条件
シリンダー温度:実施例1〜3及び比較例1〜6においては、メインフィード口1に設けられたシリンダーC1のみが250℃であり、他のシリンダー温度は全て370℃である。
比較例7〜8においては、メインフィード口1に設けられたシリンダーC1のみが250℃であり、他のシリンダー温度は全て350℃である。
実施例4においては、メインフィード口1に設けられたシリンダーC0が100℃であり、C8〜C11が320℃であり、他のシリンダー温度は全て370℃である。
(4)樹脂組成物の混練及び押出方法
実施例1〜3、及び比較例7〜8においては、上記二軸スクリュー押出機を用い、液晶性ポリエステルのペレットをメインフィード口1から供給し、タルクをサイドフィード口3から供給した。ガラス繊維は、その充填量の1/5をメインフィード口1より、4/5をサイドフィード口3から供給した。
比較例1〜6においては、上記二軸スクリュー押出機を用い、液晶性ポリエステルのペレットをメインフィード口1から供給し、充填材をサイドフィード口3から供給した。
実施例1〜3、及び比較例1〜8においては、スクリュー回転数及び押出量はそれぞれ300rpm、20kg/hと設定し、ダイよりストランド状に吐出させた溶融樹脂組成物を、メッシュベルトコンベアで搬送しつつ、スプレー噴霧水により冷却した後、カッティングしペレットとして得た。
実施例4においては、混練部4にミキシングエレメント(図5において図示せず)を有するスクリューを備えた二軸スクリュー押出機を用い、液晶性ポリエステルのペレットをメインフィード口1から供給し、充填材をサイドフィード口3から供給した。
実施例4においては、スクリュー回転数及び押出量はそれぞれ485rpm、383kg/hと設定し、ダイよりストランド状に吐出させた溶融樹脂組成物を、メッシュベルトコンベアで搬送しつつ、スプレー噴霧水により冷却した後、カッティングしペレットとして得た。
なお、表3に、スクリュー回転数及び押出量がガラス繊維の重量平均繊維長並びに長繊維及び短繊維の割合に与える影響を示す。
<評価>
下記の方法に基づき、得られた複合樹脂組成物又は平面状コネクターの物性を測定した。各評価結果を表1及び2に示す。
(液晶性ポリマー又は複合樹脂組成物の溶融粘度)
L=20mm、d=1mmの(株)東洋精機製キャピログラフ1B型を使用し、液晶性ポリマーの融点よりも10〜20℃高い温度で、剪断速度1000/秒で、ISO11443に準拠して、溶融粘度を測定した。
(ガラス繊維の繊維長分布及び重量平均繊維長の特定)
ペレットにした複合樹脂組成物5gを600℃で2時間加熱し、灰化した。灰化残渣を5%ポリエチレングリコール水溶液に十分分散させた後、スポイトでシャーレに移し、顕微鏡でガラス繊維を観察した。同時に、画像解析装置((株)ニレコ製 LUZEX AP)を用いてガラス繊維の重量平均長さを測定した。なお、画像解析の際には、重なり合った繊維を別々の繊維に分離し、それぞれの長さを求めるようなサブルーチンを適用した。また、100μm以下のガラス繊維は除外して測定した。さらに、上記測定データに基づき、繊維長800μm以上、及び繊維長200μm未満のガラス繊維の割合をそれぞれ算出した。
(ウエルド強度)
複合樹脂組成物を、測定用試験片(125mm×13mm×0.4mm、2点フィルムゲート)に下記成形条件で射出成形した。得られた試験片のウエルド強度を下記測定条件で測定した。
[成形条件]
成形機;住友重機械工業SE100DU
シリンダー温度;365℃−365℃−365℃−365℃−365℃−365℃
金型温度;90℃
射出速度;200mm/sec
保圧力;70MPa
保圧時間;5sec
冷却時間;8sec
スクリュー回転数;150rpm
スクリュー背圧;1MPa
[測定条件]
測定機;オリエンテック社テンシロン万能試験機製RTM−100
ロードセル;100kg
金型温度;90℃
チャック間距離;2.5mm
チャック力;2.0kgf/cm
引張り速度;0.5mm/min
(コネクター最小充填圧力)
図2の平面状コネクターを365℃で射出成形する際に良好な成形品を得られる最小の射出充填圧力を最小充填圧力として測定した。なお、図2の平面状コネクターの極間壁厚さは0.18mmである。
(格子部の流動バラつき)
図4に示すように、平面状コネクターの左下コーナーを原点とし、横方向、縦方向の辺をそれぞれX軸、Y軸として、平面状コネクター上に座標を作成した。なお、複合樹脂組成物はY軸方向に金型に流し、ショートショットの状態(金型に十分に複合樹脂組成物が充填されてない状態)で平面状コネクターを金型から取り出した。平面状コネクターの格子部に形成されたフローフロントのうち、18点を観測し、フローフロントのY座標の値から、流動バラつきを評価した。表1及び2中、「先行−遅行」とは、最先行するフローフロントと最遅行するフローフロントのY座標上の距離を指し、「Σ」とは、観測した18点のY座標より算出された標準偏差を指す。
(リフロー後のクラック数)
図2の平面状コネクターに対して、下記条件でIRリフローを行い、格子部を光学顕微鏡にて観察し、クラック数を計測した。クラック数が少ないほど、耐クラック性が高いことを示す。
[IRリフロー条件]
測定機;日本パルス技術研究所製大型卓上リフローハンダ付け装置RF−300(遠赤外線ヒーター使用)
試料送り速度;140mm/sec
リフロー炉通過時間;5min
温度条件;
プレヒートゾーン;150℃
リフローゾーン;240℃
ピーク温度;260℃
表1に示されるとおり、本発明の複合樹脂組成物から成形される平面状コネクターは、リフロー後のクラックが認められず、耐クラック性に優れる。また、本発明の複合樹脂組成物から成形される平面状コネクターは、ウエルド強度が高い傾向にあった。
表1及び2から理解されるとおり、本発明の複合樹脂組成物においては、金型に流し込まれた複合樹脂組成物のフローフロントの形状を示す指標である「格子部の流動バラつき」が高かった。このことは、本発明の複合樹脂組成物を金型に流し込むと、フローフロントの形状が不定形となるため、平面状コネクターの格子構造においてウエルド部の傾きや位置にバラつきが生じることを示す。その結果、本発明においては、平面状コネクターの強度が高まり、クラックが生じにくくなるもの推察される。

Claims (2)

  1. 液晶性ポリマーと、ガラス繊維と、マイカ及びタルクからなる群より選択される1以上の板状無機充填材と、を含む複合樹脂組成物であって、
    前記液晶性ポリマーは、前記液晶性ポリマーの融点よりも10〜20℃高い温度において、剪断速度1000/秒で、ISO11443に準拠して測定された溶融粘度が5.00Pa・s以上13.0Pa・s以下であり、
    前記ガラス繊維の含有量が、複合樹脂組成物全体に対して25.0質量%以上27.5質量%以下であり、
    前記ガラス繊維の重量平均繊維長が、350μm以上500μm以下であり、
    繊維長が800μm以上であるガラス繊維の含有量が、前記ガラス繊維全体に対して6.00質量%以上であり、
    繊維長が200μm未満であるガラス繊維の含有量が、前記ガラス繊維全体に対して10.0質量%以上であり、
    前記板状無機充填材の総量が、複合樹脂組成物全体に対して20.0質量%以上25.0質量%以下である複合樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の複合樹脂組成物から成形され、外枠部の内部に格子構造を有する、平面状コネクター。
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