JP6022099B1 - 結露または着霜抑制用担体および該担体を有する熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱交換面での高効率かつ安定的な冷却を可能とする結露または着霜抑制用担体および該担体を有する熱交換器を提供する。【解決手段】周囲との温度差が大きい熱交換面S上での物質移動を防止することにより、メンテナンスフリーな熱交換面を提供可能であり、熱交換面を介して湿り空気を冷却したり、温度境界層BL内の氷点下以下の湿り空気から吸熱する場合において、湿り空気に接する、冷却用熱交換面Sの温度Toutおよび湿り空気による気流に応じて定まる温度境界層内に、冷却用熱交換面に対して対向配置することにより、少なくとも一部が配置可能な厚みを有し、湿り空気より高い熱伝導率を有する担体Cであって、担体表面に湿り空気中の水蒸気を凝縮もしくは昇華させることにより、湿り空気を除湿させ、それにより、冷却用熱交換面上での結露または着霜を抑制することを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、結露または着霜抑制用担体および該担体を有する熱交換器に関し、より詳細には、周囲との温度差が大きい熱交換面上での物質移動を防止することにより、メンテナンスフリーな熱交換面を提供可能であり、熱交換面を介して湿り空気を冷却したり、温度境界層内の氷点下以下の湿り空気から吸熱する場合において、熱交換面での高効率かつ安定的な冷却を可能とする結露または着霜抑制用担体および該担体を有する熱交換器に関する。
熱交換面を介して、流体と湿り空気との間で熱交換を行う際、流体と湿り空気との間では、空気に接する側の熱交換面では、熱交換面温度が空気温度よりも低い場合には(以下、冷却面と記します)、結露、着霜あるいは氷結が頻繁に起きる。
以下に、図3を参照しながら、着霜現象あるいは凝縮現象の発現条件について、説明する。
空気温度0℃以上で、雰囲気の水蒸気状態が水飽和雰囲気(以上も含む)での発生現象では、雰囲気中の凝縮核へ水蒸気が凝縮することにより水滴が発生し、その後冷却面上に落下堆積して、その水滴に水蒸気が凝縮して水滴が成長・合流を繰り返して、大きな水滴となり、重力に付着力が抗しきれなくなると、冷却面を流下(落下)する。
また、空気温度0℃以下-40℃以上で、雰囲気の水蒸気状態が水飽和雰囲気(以上も含む)での発生現象では、雰囲気中の凝縮核へ水蒸気が凝縮することにより過冷却水滴が発生し、その後冷却面上に落下堆積して過冷却水滴が成長・合流後、凍結し、その凍結氷粒子に水蒸気が昇華して着霜成長する現象となる。
また、同じ空気温度0℃以下-40℃以上で、雰囲気の水蒸気状態が氷飽和以上、水飽和以下の雰囲気での発生現象では、雰囲気中の昇華核へ水蒸気が昇華することにより氷晶が発生し、その後冷却面上に落下堆積して、その氷晶に水蒸気が昇華することにより着霜成長する現象となる。
空気温度0℃以上で、雰囲気の水蒸気状態が水飽和雰囲気(以上も含む)での発生現象では、雰囲気中の凝縮核へ水蒸気が凝縮することにより水滴が発生し、その後冷却面上に落下堆積して、その水滴に水蒸気が凝縮して水滴が成長・合流を繰り返して、大きな水滴となり、重力に付着力が抗しきれなくなると、冷却面を流下(落下)する。
また、空気温度0℃以下-40℃以上で、雰囲気の水蒸気状態が水飽和雰囲気(以上も含む)での発生現象では、雰囲気中の凝縮核へ水蒸気が凝縮することにより過冷却水滴が発生し、その後冷却面上に落下堆積して過冷却水滴が成長・合流後、凍結し、その凍結氷粒子に水蒸気が昇華して着霜成長する現象となる。
また、同じ空気温度0℃以下-40℃以上で、雰囲気の水蒸気状態が氷飽和以上、水飽和以下の雰囲気での発生現象では、雰囲気中の昇華核へ水蒸気が昇華することにより氷晶が発生し、その後冷却面上に落下堆積して、その氷晶に水蒸気が昇華することにより着霜成長する現象となる。
なお、ここで凝縮や昇華の現象をもう少し説明しておく。湿り空気を冷却したときに、空気中の水蒸気が飽和状態(水飽和という)となり、それ以上の水蒸気は気体でいられなくなり、凝縮が始まる。このときの空気温度を露点温度と言う。また、気温が0℃以下の場合には、水蒸気の飽和状態は氷飽和と水飽和の二つの飽和現象がある。これは、水の状態の飽和水蒸気量と比べ、氷の状態の飽和水蒸気量は小さいので、0℃以下の湿り空気において冷却をしていくと、氷飽和状態が先にはじまり、飽和水蒸気量以上の水蒸気は、昇華により空気中の氷晶核に氷結晶(氷晶という)として出現する。そのときの空気温度を、ここでは氷点温度と定義することにする。なお、低温下ではさらに冷却をすると水飽和状態となり、0℃以上と同じように凝縮が始まるが、空気温度が-40℃までの範囲では、凝縮液滴はすぐに凍結することなく過冷却液滴になる。このときの空気温度は、0℃以上と同じに露点温度という。そして時間経過とともに過冷却液滴は確率的に凍結をする。氷となった凍結粒子には、氷の水蒸気圧が周囲の水蒸気圧よりも低くなるため、より積極的に水蒸気がこの氷面に昇華するようになり、急激に霜結晶P4が成長を開始することになる。
また、空気温度-40℃以下では、雰囲気中の水蒸気状態が水飽和雰囲気(以上も含む)での発生現象では、雰囲気中の凝結核へ水蒸気が凝縮するが即凍結粒子となり、その後冷却面上に落下堆積した凍結粒子が堆積して粉末状の着霜をする現象となる。なお、このとき冷却面が-40℃以下であるが雰囲気空気温度が-40℃以上の暖かいときには、堆積した粉末状の霜が厚くなり、その雰囲気にさらされる霜層の表面温度が-40℃以上になると、その霜に水蒸気が昇華して着霜成長する現象になることもある。
また、同じ空気温度-40℃以下で、雰囲気の水蒸気状態が氷飽和以上、水飽和以下の雰囲気での発生現象では、雰囲気の昇華核へ水蒸気が昇華することにより氷晶が発生し、その後冷却面上への落下堆積した氷晶に、水蒸気が昇華成長する着霜現象となる。
また、同じ空気温度-40℃以下で、雰囲気の水蒸気状態が氷飽和以上、水飽和以下の雰囲気での発生現象では、雰囲気の昇華核へ水蒸気が昇華することにより氷晶が発生し、その後冷却面上への落下堆積した氷晶に、水蒸気が昇華成長する着霜現象となる。
なお、上記の説明は冷却面近傍の温度境界層内の雰囲気中に凝結核や昇華核が存在したときのことを記載したが、冷却面上にも凝結核や昇華核は存在するので、その冷却面でもその凝結核や昇華核への凝縮や昇華などの現象は直接的に発生する。このように、空気中で過飽和現象が起きなくても、冷却面がその雰囲気相当となっていれば、冷却面で凝縮、昇華現象が起きると云うことになる。
結露は、かび発生などの衛生面の低下、または腐食あるいは漏電、熱交換面の汚れ等の原因となる一方、着霜あるいは氷結は、氷解すれば結露と同様な問題が起きるが、霜層あるいは氷層は熱交換における熱抵抗層であり、物理的な厚みによる通風の阻害もあり、結露における熱交換面の液膜形成による熱抵抗層とともに熱交換量の低下の大きな原因になる。そのため、従来から、熱交換面の除霜あるいは除湿のいろいろな技術が行われてきている。
この点、特許文献1には、多孔質材料を用いた調湿剤、あるいは結露防止剤が開示されている。
より詳細には、この調湿剤あるいは結露防止剤は、粒子自体が多孔質性を有する材料を用いることなしに、ナノメートルオーダーの微粒子が、その粒子間の空隙を損なうことなく充填、集積された構造体からなり、微粒子間に、ナノメートルサイズの空孔を有する多孔質材料が使用されており、細孔半径1nmから10nmの範囲にブロードな細孔分布を有する多孔質構造を有し、ケルビンの毛管凝縮理論に基づき、相対湿度75%から93%の領域で水蒸気吸着量の増加を示す。より具体的には、吸着等温線の立ち上がりは約80%付近であり、相対湿度75%から93%の範囲での吸湿量は、約12mass%であり、脱着等温線からは、相対湿度約70%において、相対湿度75%から93%の範囲で吸着していた水蒸気は放湿され、結露防止能力が回復される。
より詳細には、この調湿剤あるいは結露防止剤は、粒子自体が多孔質性を有する材料を用いることなしに、ナノメートルオーダーの微粒子が、その粒子間の空隙を損なうことなく充填、集積された構造体からなり、微粒子間に、ナノメートルサイズの空孔を有する多孔質材料が使用されており、細孔半径1nmから10nmの範囲にブロードな細孔分布を有する多孔質構造を有し、ケルビンの毛管凝縮理論に基づき、相対湿度75%から93%の領域で水蒸気吸着量の増加を示す。より具体的には、吸着等温線の立ち上がりは約80%付近であり、相対湿度75%から93%の範囲での吸湿量は、約12mass%であり、脱着等温線からは、相対湿度約70%において、相対湿度75%から93%の範囲で吸着していた水蒸気は放湿され、結露防止能力が回復される。
このような調湿剤、あるいは結露防止剤によれば、結露の原因である湿り空気中の水蒸気を吸着するとともに、脱着することにより結露防止能力を回復することで繰り返し使用可能であるが、細孔半径1nmから10nmであることから、湿り空気中の水蒸気を捕捉することは可能であるが、湿り空気が氷点下の温度の状態で、湿り空気中に過冷却凝縮液滴が生じるような場合には、過冷却凝縮液滴の径は少なくとも少なくとも1μmであることから、過冷却凝縮液滴を捕捉することにより、調湿あるいは結露防止を行うことはできない。
この点において、氷点下の湿り空気を扱う冷凍装置の湿り空気冷却器等のような場合に、周囲との温度差が大きい熱交換面上での物質移動を防止することにより、メンテナンスフリーな熱交換面を提供可能な熱交換面の保全方法の実現が要望されている。
この点において、氷点下の湿り空気を扱う冷凍装置の湿り空気冷却器等のような場合に、周囲との温度差が大きい熱交換面上での物質移動を防止することにより、メンテナンスフリーな熱交換面を提供可能な熱交換面の保全方法の実現が要望されている。
一方、特に、湿り空気冷却器等湿り空気を氷点下に冷却する場合、あるいはLNG気化器等湿り空気から吸熱する場合等、湿り空気が氷点下となる際、熱交換面である冷却面には、結露でなく、着霜あるいは氷結が起こるが、霜層は熱伝導率が低いために熱抵抗層となるとともに、成長した霜が冷却対象である湿り空気の通風を阻害することがあり、総じて、熱交換効率が低下する原因となる。
この点、特許文献2には、機械的に霜を除去しやすくすることにより、凝固熱を利用しつつ、長時間の連続運転が可能な熱交換器が開示されている。より詳細には、この熱交換器は、湿り空気から熱を吸収しうる熱交換器であって、表面に微細な凸部および凹部を有し、凸部の上面に最小の幅が100μm以上500μm以下の平面部を有し、凹部の最小の幅が100μm以上1000μm以下である。熱交換器の表面に凸部および凹部を設けることにより、凸部の上面の平面部の上に垂直方向に霜結晶P4を成長させることができ、凸部の上は霜結晶P4が成長し、凹部の上は間隙となるため、全体として櫛歯状の霜結晶P4が形成される。このような形状は構造的に弱いため、例えばブラシやスクレーパー等機械的な除去手段で容易に払い落とすことができ、これにより、凝固熱を利用しつつ、長時間の連続運転が可能な熱交換器を提供することが可能となる。
この点、特許文献2には、機械的に霜を除去しやすくすることにより、凝固熱を利用しつつ、長時間の連続運転が可能な熱交換器が開示されている。より詳細には、この熱交換器は、湿り空気から熱を吸収しうる熱交換器であって、表面に微細な凸部および凹部を有し、凸部の上面に最小の幅が100μm以上500μm以下の平面部を有し、凹部の最小の幅が100μm以上1000μm以下である。熱交換器の表面に凸部および凹部を設けることにより、凸部の上面の平面部の上に垂直方向に霜結晶P4を成長させることができ、凸部の上は霜結晶P4が成長し、凹部の上は間隙となるため、全体として櫛歯状の霜結晶P4が形成される。このような形状は構造的に弱いため、例えばブラシやスクレーパー等機械的な除去手段で容易に払い落とすことができ、これにより、凝固熱を利用しつつ、長時間の連続運転が可能な熱交換器を提供することが可能となる。
さらに、特許文献3には、霜の成長を抑制する着霜防止部材が開示されている。より詳細には、この着霜防止部材は、部材の表面に、撥水性が高い撥水部及び撥水部に比較して親水性が高い親水部を所定のパターンで形成しており、撥水部は相対的に撥水性が高いため、霜が付着しにくく、一方、親水部は霜が付着し易い。したがって、撥水部では霜は大きく成長しないが、親水部では霜は大きく成長することから、親水部の霜は、大きく成長した後、湿り空気の流れに抗しきれなくなると崩壊し、再び成長・崩壊を繰り返す。このように、部材の表面に撥水部及び親水部を所定のパターンで形成することにより、霜の成長・崩壊の繰り返しを促進して霜の成長を抑制している。
しかしながら、特許文献2および特許文献3に開示されるような、熱交換面の表面加工あるいは表面処理により、着霜防止を達成する場合、そもそも、時間経過とともに着霜が生じてしまい、長時間に亘って着霜防止を維持するのが困難である一方、冷媒あるいは湿り空気の温度条件、湿度条件、あるいは湿り空気の流れ状態の変動に応じて、着霜状況は変化するところ、このような条件の変動に対して対処することが困難である。
さらには、湿り空気の着霜自体を防止することから、冷却面での着霜防止による顕熱交換の促進は達成可能であるが、水蒸気の相変化に伴う潜熱交換(凝固熱)を排除しており、トータル的な熱交換方法としては、必ずしも改善とはいえない。
しかしながら、特許文献2および特許文献3に開示されるような、熱交換面の表面加工あるいは表面処理により、着霜防止を達成する場合、そもそも、時間経過とともに着霜が生じてしまい、長時間に亘って着霜防止を維持するのが困難である一方、冷媒あるいは湿り空気の温度条件、湿度条件、あるいは湿り空気の流れ状態の変動に応じて、着霜状況は変化するところ、このような条件の変動に対して対処することが困難である。
さらには、湿り空気の着霜自体を防止することから、冷却面での着霜防止による顕熱交換の促進は達成可能であるが、水蒸気の相変化に伴う潜熱交換(凝固熱)を排除しており、トータル的な熱交換方法としては、必ずしも改善とはいえない。
この点、特許文献4には、冷却器の着霜低減装置が開示されている。より詳細には、この装置は、伝熱管に複数の平板状のフィンを接合した冷却用熱交換器の近傍に配置され、フィンの平面方向と直角もしくは平行に複数のノズルを有する噴射手段と、噴射手段を往復運動させる駆動手段とを具え、噴射手段がフィンの平面方向と平行もしくは直角に移動し、湿り空気を噴射する。複数のノズルを一列に並設し、フィンの平面方向と平行もしくは直角に移動させ、そのノズル列を冷却器のフィン面に沿って湿り空気を吐出することにより、冷却用熱交換器のフィン全域に湿り空気を噴射し、フィン表面に付着した霜に流体の圧力抗力を作用させて、その霜になる前の過冷却状態の水滴、および氷結した霜を除去することができるので、冷却装置の運転を停止させることなく、少ない湿り空気吐出量で着霜低減する結果、冷却の運転効率を高く維持でき、除霜防止および除霜の運転コストを低減することができる。
しかしながら、この冷却器の着霜低減装置は、フィン表面に着霜した霜に対して湿り空気を噴射することにより強制的に霜を除去するもので、そもそも、着霜自体を防止するものでなく、フィン表面に着霜した霜を利霜することができず、冷却用熱交換器の近傍に別途着霜低減装置を配置する関係から、ノズル開口が塞がされないように保守する必要もある。
この点、特許文献5および6には、自動車のフロントガラスに氷または霜が張り付いた際、あるいは雪が降り積もった際に、フロントガラスから氷雪を除去する氷霜または氷雪除去ネットが開示されている。
より詳細には、この氷霜または氷雪除去ネットは、所定の線材の幅および所定のメッシュの幅を具備する平面格子状に配置された線材からなり、自動車のフロントガラスに直接敷設しておくものである。
このような氷霜または氷雪除去ネットによれば、メッシュ開口部内に形成する氷、霜ありはメッシュ開口部に降り積もる雪をネットと一体化し、ネットを引張り、あるいは剥ぎ取ることにより、メッシュ開口部を通じてフロントガラスに形成される氷、霜あるいは降り積もった雪をネットごと除去するものである。
そのため、除去すべき氷、霜あるいは雪をネットと一体化するために、形成される氷、霜あるいは雪の厚みに応じて、線材の幅を決定し、線材の氷、霜あるいは雪に対する付着力に応じて、メッシュの幅を決定している。
より詳細には、この氷霜または氷雪除去ネットは、所定の線材の幅および所定のメッシュの幅を具備する平面格子状に配置された線材からなり、自動車のフロントガラスに直接敷設しておくものである。
このような氷霜または氷雪除去ネットによれば、メッシュ開口部内に形成する氷、霜ありはメッシュ開口部に降り積もる雪をネットと一体化し、ネットを引張り、あるいは剥ぎ取ることにより、メッシュ開口部を通じてフロントガラスに形成される氷、霜あるいは降り積もった雪をネットごと除去するものである。
そのため、除去すべき氷、霜あるいは雪をネットと一体化するために、形成される氷、霜あるいは雪の厚みに応じて、線材の幅を決定し、線材の氷、霜あるいは雪に対する付着力に応じて、メッシュの幅を決定している。
より具体的には、氷、霜あるいは雪の厚みが3ミリ程度であれば、線材の幅を2ミリ以上6ミリ以下、メッシュの幅を10ミリ以上50ミリ以下と設定し(特許文献5)、氷、霜あるいは雪の厚みが2ミリ以下であれば、線材の幅を0,5ミリ以上2ミリ未満、メッシュの幅を1ミリ以上10ミリ以下と設定している(特許文献6)。
いずれにしても、氷霜または氷雪除去ネットは、駐車場の屋根がある車のフロントガラスには着霜がない現象のように、自動車のフロントガラスへの氷霜または氷雪の形成を、簡易的に形成したネットによりネット上に一体化した氷霜または氷雪を、ネットごと引っ張り、あるいは剥ぎ取ることにより、氷霜または氷雪を除去するものに過ぎない。
いずれにしても、氷霜または氷雪除去ネットは、駐車場の屋根がある車のフロントガラスには着霜がない現象のように、自動車のフロントガラスへの氷霜または氷雪の形成を、簡易的に形成したネットによりネット上に一体化した氷霜または氷雪を、ネットごと引っ張り、あるいは剥ぎ取ることにより、氷霜または氷雪を除去するものに過ぎない。
以上のように、従来の熱交換面は、長期的な熱交換面の保全ができないし、冷却面の熱交換の経時的維持もできるものではない。
以上のように、これらの凝縮、着霜などの現象を、冷却面と区別させて作用させる発想は、開示はおろか示唆すらなされていない。
以上のように、これらの凝縮、着霜などの現象を、冷却面と区別させて作用させる発想は、開示はおろか示唆すらなされていない。
以上の技術的問題点に鑑み、本発明の目的は、周囲との温度差が大きい熱交換面上での物質移動を防止することにより、メンテナンスフリーな熱交換面を提供可能であり、熱交換面を介して、熱交換面を介して湿り空気を冷却したり、温度境界層内の氷点下以下の湿り空気から吸熱する場合において、熱交換面での高効率かつ安定的な冷却を可能とする結露または着霜抑制用担体および該担体を有する熱交換器を提供することにある。
本発明は、この熱交換面での、凝縮、着霜、氷結の現象に着目し、これらの昇華・凝縮・凍結の現象を、冷却面に作用させるのではなく、冷却面と区別して作用させることを発想するものである。
上記課題を達成するために、本発明の結露または着霜抑制用担体は、湿り空気に接する、冷却用熱交換面の温度および湿り空気による気流に応じて定まる温度境界層内に、冷却用熱交換面に対して対向配置することにより、少なくとも一部が配置可能な厚みを有し、湿り空気より高い熱伝導率を有する担体であって、
担体表面に湿り空気中の水蒸気を凝縮もしくは昇華させることにより、湿り空気を除湿させ、それにより、冷却用熱交換面上での結露または着霜を抑制する、構成としている。
上記課題を達成するために、本発明の結露または着霜抑制用担体は、湿り空気に接する、冷却用熱交換面の温度および湿り空気による気流に応じて定まる温度境界層内に、冷却用熱交換面に対して対向配置することにより、少なくとも一部が配置可能な厚みを有し、湿り空気より高い熱伝導率を有する担体であって、
担体表面に湿り空気中の水蒸気を凝縮もしくは昇華させることにより、湿り空気を除湿させ、それにより、冷却用熱交換面上での結露または着霜を抑制する、構成としている。
また、前記担体は、平面状であり、定形もしくは不定形の断面をした、所定の幅と開口を交互に配列する構成をもち、冷却用熱交換面からの所定の深さを有する平面状担体とするのでもよい。
さらに、平面状担体は、メッシュ状であり、所定メッシュ開口幅、所定線材幅および厚みを有するのでもよい。
さらにまた、平面状担体のサイズは、担体の幅が100μm以上2000μm以下、開口の幅は100μm以上1000μm以下とし、担体の温度境界層側の表面から冷却用熱交換面までの深さは、100μm以上とするのでもよい。
加えて、前記担体は、定形もしくは不定形の断面をした所定長さの繊維を、不織布状に重ね合わせて、空隙をもった立体的な構成をなした立体状担体とするのでもよい。
また、前記立体状担体を、温度境界層外の主気流中にも一部を配置できるように厚くし、気流を境界層内の担体内に誘導することにより、冷却用熱交換面の伝熱促進させるのでもよい。
さらに、前記平面状担体を冷却用熱交換面の熱流方向に区分けして複数層配置し、
該複数層のうちの熱流方向上流側を温度境界層外の主気流中に配置し、熱流方向に隣接する平面状担体において、気流を境界層内の担体内に誘導するように、互いの開口が重なり合うように配置することにより、冷却用熱交換面の伝熱促進させるのでもよい。
該複数層のうちの熱流方向上流側を温度境界層外の主気流中に配置し、熱流方向に隣接する平面状担体において、気流を境界層内の担体内に誘導するように、互いの開口が重なり合うように配置することにより、冷却用熱交換面の伝熱促進させるのでもよい。
さらにまた、前記担体の表面に撥水性処理を施すことにより、担体の表面性状を変えて、担体面での水蒸気の昇華、凝縮にかかる除湿性能の向上と、液状における状態で開口を塞ぐことのないようにするのでもよい。
加えて、前記担体の表面に吸着性能を有する構成にすることにより、担体の表面性状を変えて、担体面での水蒸気の昇華、凝縮にかかる除湿性能を向上させるのでもよい。
また、前記担体に高吸水性樹脂の繊維を利用し、担体の性状として吸水性、保水性、毛管吸水性などを高めたことにより、担体面での水蒸気の昇華、凝縮にかかる除湿性能を向上させるのでもよい。
上記課題を達成するために、本発明の熱交換器は、
内部に冷媒が流れ、湿り空気に接する、冷却用熱交換面を外表面に形成する熱交換器であって、
さらに、厚みがミクロンオーダーの担体を冷却用熱交換面に対して対向させて、冷却用熱交換面の温度および湿り空気による気流に応じて定まる温度境界層内に配置するように設け、
前記担体の表面に湿り空気中の水蒸気を凝縮もしくは昇華させることにより、湿り空気を除湿させ、それにより、冷却用熱交換面上での結露または着霜を抑制する、構成としている。
内部に冷媒が流れ、湿り空気に接する、冷却用熱交換面を外表面に形成する熱交換器であって、
さらに、厚みがミクロンオーダーの担体を冷却用熱交換面に対して対向させて、冷却用熱交換面の温度および湿り空気による気流に応じて定まる温度境界層内に配置するように設け、
前記担体の表面に湿り空気中の水蒸気を凝縮もしくは昇華させることにより、湿り空気を除湿させ、それにより、冷却用熱交換面上での結露または着霜を抑制する、構成としている。
また、氷点下の冷却用熱交換面を介して湿り空気との間で熱交換する場合において、
前記担体を温度境界層内の境界層の境界面に近い位置に配置し、前記担体の表面温度を可能な限り高い温度にして、担体表面に成長する霜の成長量を抑えることが可能な熱伝導率を有する担体の材料を選定し、それにより、冷却用熱交換面の顕熱交換とともに担体面の潜熱交換をするのでもよい。
前記担体を温度境界層内の境界層の境界面に近い位置に配置し、前記担体の表面温度を可能な限り高い温度にして、担体表面に成長する霜の成長量を抑えることが可能な熱伝導率を有する担体の材料を選定し、それにより、冷却用熱交換面の顕熱交換とともに担体面の潜熱交換をするのでもよい。
さらに、氷点下の冷却用熱交換面を介して湿り空気との間で熱交換する場合において、
前記担体を金属製とし、前記担体を温度境界層内の冷却用熱交換面に近い位置に配置し、前記担体の表面温度を可能な限り低い温度にして、担体表面に成長する霜の成長量を増やすことにより、冷却用熱交換面の顕熱交換とともに担体面の潜熱交換を増大させるのでもよい。
さらにまた、前記熱交換器は、プレート式でもよい。
前記担体を金属製とし、前記担体を温度境界層内の冷却用熱交換面に近い位置に配置し、前記担体の表面温度を可能な限り低い温度にして、担体表面に成長する霜の成長量を増やすことにより、冷却用熱交換面の顕熱交換とともに担体面の潜熱交換を増大させるのでもよい。
さらにまた、前記熱交換器は、プレート式でもよい。
本発明の第1実施形態を図面を参照しながら、以下に詳細に説明する。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態について、熱交換器HXにより、冷媒を用いて空気を氷点以下に冷却する場合を例として、図面を参照しながら、以下に説明する。
図1に示すように、熱交換器HXの外側の湿り空気の雰囲気中に開口をもった平面状担体が配置されている。
熱交換器HXは、板厚tを有し、内部に温度Tcの冷媒を流し、熱交換器HXの外表面が熱交換面Sを形成する。
冷却面をながれる湿り空気の温度Tmは、熱交換面Sの表面に形成された温度境界層Bを経て、緩やかな温度分布を描き冷却面の低い温度Toutにいたる温度分布を形成している。以下、空気温度が0℃以下、―40℃以上の状態で説明することにする。
図1に示すように、熱交換器HXの外側の湿り空気の雰囲気中に開口をもった平面状担体が配置されている。
熱交換器HXは、板厚tを有し、内部に温度Tcの冷媒を流し、熱交換器HXの外表面が熱交換面Sを形成する。
冷却面をながれる湿り空気の温度Tmは、熱交換面Sの表面に形成された温度境界層Bを経て、緩やかな温度分布を描き冷却面の低い温度Toutにいたる温度分布を形成している。以下、空気温度が0℃以下、―40℃以上の状態で説明することにする。
このとき、温度境界層BL内に開口をもった平面上の担体であるCを熱交換面Sと隙間を空けて形成したときに、担体Cの反熱交換面Sの境界層内では、湿り空気中の水蒸気が温度低下により飽和状態(空気が露点温度になり)になり、空気中の凝縮核に凝縮が発生する。その浮遊している凝縮液滴P1は、担体Cの表面に落下堆積し、担体C表面に液滴群を形成する。液滴群は、さらなる落下堆積してくる液滴を合流したり、あるいは雰囲気の水蒸気を凝縮して大きな液滴になる。液滴は過冷却している場合が多いが、100μmくらいになると過冷却が解消するようになり、凍結した氷面となる。そうなると、氷面に対して、水蒸気が昇華するようになり、霜結晶P4が急激に形成するようになる。霜が形成されることにより、開口Oは塞がれ、通気性のある霜の密生した状態になる。そうなると、湿り空気中の水蒸気は、霜結晶P4に成長するようになり、この霜結晶P4表面に食われて、開口Oを通過して熱交換面Sへ到達する水蒸気量が減少し、熱交換面Sで霜が成長することはなくなる。
この状態により、境界層内に設置した担体C表面での霜成長により、熱交換面Sは安定的に、最初からの顕熱交換としての熱交換が安定的に実施されることになる。熱交換面Sに霜結晶P4が成長する現象では、霜層による熱抵抗増大により、漸次伝熱量が低下してくるが、それがなくなり、安定した熱交換ができることになる。また、担体C面では、着霜による潜熱交換が従来の熱交換面Sでの状態と同じようにできるので、全体としては熱交換面Sだけの着霜成長状態の熱交換よりも、熱交換量が増える結果となる。
このように、熱交換面Sの温度境界層BL内に、まったく新しい発想で、開口Oをもった担体Cを形成することにより、担体C面での潜熱交換と本来の熱交換面Sでの顕熱交換とに、熱交換を分離することによる、新しい熱交換形態を実施できた。
このように、熱交換面Sの温度境界層BL内に、まったく新しい発想で、開口Oをもった担体Cを形成することにより、担体C面での潜熱交換と本来の熱交換面Sでの顕熱交換とに、熱交換を分離することによる、新しい熱交換形態を実施できた。
なお、ここで説明している温度境界層BLであるが、温度境界層BLの厚さは設置環境により変化するものである。通常は、その環境温度や流体的な流れによって説明されるが、それは、ここでは省略する。ここで説明したいのは、図2(A)のように、温度境界層BL内になにもない状態での温度境界層BLがあったとき、図1のような境界層内での担体C面へ成長する霜層を説明する。図2(B)のように、図2(A)の薄い境界層が、担体Cを入れることにより、境界層が厚くなる状態を示している。また、霜成長がするようになると、さらに境界層は厚く変化するのを図2(C)に示す。このように、もともとの何もない境界層内において担体Cの設置と霜の成長ができる場合もあるだろうが、境界層が非常に薄い場合でも、担体Cの熱伝導率が空気に比して大きいときには、境界層がそれにつれて厚く変化することがあることを示した。このことにより、この担体Cを従来の境界層内に一部でも設置できれば、このように変化成長することが可能であり、この現象の利用性が大きくなるものと考えている。
(1)着霜現象や凝縮現象の発現条件について
図3を参照しながら、着霜現象や凝縮現象の発現条件について説明する。
空気温度0℃以上で、雰囲気の水蒸気状態が水飽和雰囲気(以上も含む)での発生現象(領域A)では、雰囲気中の凝縮核へ水蒸気が凝縮することにより水滴が発生し、その後熱交換面S上に落下堆積して、その水滴に水蒸気が凝縮して水滴が成長・合流を繰り返して、大きな水滴となり、重力に付着力が抗しきれなくなると、熱交換面Sを流下(落下)する。
また、空気温度0℃以下-40℃以上で、雰囲気の水蒸気状態が水飽和雰囲気(以上も含む)での発生現象(領域C)では、雰囲気中の凝縮核へ水蒸気が凝縮することにより過冷却水滴P3が発生し、その後熱交換面S上に落下堆積して過冷却水滴P3が成長・合流後、凍結し、その凍結氷粒子に水蒸気が昇華して着霜成長する。
また、同じ空気温度0℃以下-40℃以上で、雰囲気の水蒸気状態が氷飽和以上、水飽和以下の雰囲気での発生現象(領域B)では、雰囲気中の昇華核へ水蒸気が昇華することにより氷晶が発生し、その後熱交換面S上に落下堆積して、その氷晶に水蒸気が昇華することにより着霜成長する。
図3を参照しながら、着霜現象や凝縮現象の発現条件について説明する。
空気温度0℃以上で、雰囲気の水蒸気状態が水飽和雰囲気(以上も含む)での発生現象(領域A)では、雰囲気中の凝縮核へ水蒸気が凝縮することにより水滴が発生し、その後熱交換面S上に落下堆積して、その水滴に水蒸気が凝縮して水滴が成長・合流を繰り返して、大きな水滴となり、重力に付着力が抗しきれなくなると、熱交換面Sを流下(落下)する。
また、空気温度0℃以下-40℃以上で、雰囲気の水蒸気状態が水飽和雰囲気(以上も含む)での発生現象(領域C)では、雰囲気中の凝縮核へ水蒸気が凝縮することにより過冷却水滴P3が発生し、その後熱交換面S上に落下堆積して過冷却水滴P3が成長・合流後、凍結し、その凍結氷粒子に水蒸気が昇華して着霜成長する。
また、同じ空気温度0℃以下-40℃以上で、雰囲気の水蒸気状態が氷飽和以上、水飽和以下の雰囲気での発生現象(領域B)では、雰囲気中の昇華核へ水蒸気が昇華することにより氷晶が発生し、その後熱交換面S上に落下堆積して、その氷晶に水蒸気が昇華することにより着霜成長する。
なお、ここで凝縮や昇華の現象をもう少し説明しておく。湿り空気を冷却したときに、空気中の水蒸気が飽和状態(水飽和という)となり、それ以上の水蒸気は気体でいられなくなり、凝縮が始まる。このときの空気温度を露点温度と言う。また、気温が0℃以下の場合には、水蒸気の飽和状態は氷飽和と水飽和の二つの飽和現象がある。これは、水の状態の飽和水蒸気量と比べ、氷の状態の飽和水蒸気量は小さいので、0℃以下の湿り空気において冷却をしていくと、氷飽和状態が先にはじまり飽和水蒸気量以上の水蒸気は、昇華により空気中の氷晶核に氷結晶(氷晶という)として出現する。そのときの空気温度を、ここでは氷点温度と定義することにする。
なお、低温下ではさらに冷却をすると水飽和状態となり、0℃以上と同じように凝縮が始まるが、空気温度が-40℃までの範囲では、凝縮液滴P1はすぐに凍結することなく過冷却水滴P3になる。このときの空気温度は、0℃以上と同じに露点温度という。そして時間経過とともに過冷却水滴P3は確率的に凍結をする。氷となった凍結粒子には、氷の水蒸気圧が周囲の水蒸気圧よりも低くなるため、より積極的に水蒸気がこの氷面に昇華するようになり、急激に霜結晶P4が成長を開始することになる。
また、空気温度-40℃以下では、雰囲気中の水蒸気状態が水飽和雰囲気(以上も含む)での発生現象(領域D)では、雰囲気中の凝結核へ水蒸気が凝縮するが即凍結粒子となり、その後熱交換面S上に落下堆積した凍結粒子が堆積して粉末状の着霜をする。
なお、このとき熱交換面Sが-40℃以下であるが雰囲気空気温度が-40℃以上の暖かいときには、堆積した粉末状の霜が厚くなり、その雰囲気にさらされる霜層の表面温度が-40℃以上になるときには、その霜に水蒸気が昇華して着霜成長することもある。
また、同じ空気温度-40℃以下で、雰囲気の水蒸気状態が氷飽和以上、水飽和以下の雰囲気での発生現象(領域E)では、雰囲気の昇華核へ水蒸気が昇華することにより氷晶が発生し、その後熱交換面S上への落下堆積した氷晶に、水蒸気が昇華成長する着霜現象となる。
なお、このとき熱交換面Sが-40℃以下であるが雰囲気空気温度が-40℃以上の暖かいときには、堆積した粉末状の霜が厚くなり、その雰囲気にさらされる霜層の表面温度が-40℃以上になるときには、その霜に水蒸気が昇華して着霜成長することもある。
また、同じ空気温度-40℃以下で、雰囲気の水蒸気状態が氷飽和以上、水飽和以下の雰囲気での発生現象(領域E)では、雰囲気の昇華核へ水蒸気が昇華することにより氷晶が発生し、その後熱交換面S上への落下堆積した氷晶に、水蒸気が昇華成長する着霜現象となる。
なお、上記の説明は熱交換面S近傍の温度境界層BL内の雰囲気中に凝結核や昇華核が存在したときのことを記載したが、熱交換面S上にも凝結核や昇華核は存在するので、その熱交換面Sでもその凝結核や昇華核への凝縮や昇華などの現象は直接的に発生する。空気中で過飽和現象が起きなくても、熱交換面Sがその雰囲気相当となっていれば、熱交換面Sで凝縮、昇華現象は起きる。つまり、温度境界層BLの雰囲気が過飽和になっていなくても、担体Cの表面温度がその雰囲気相当の過飽和状態となっていれば、担体C表面だけで、凝縮や昇華の現象が起きる。
(2)温度境界層BL内の担体Cへの着霜と熱交換面Sへ着霜成長しない現象について
この現象はまだ解明されていないが、以下のように、推測される。
過冷却が発生するー40℃以上で説明すれば、図4に示すように、最初の状態図4(A)では担体Cを含めてその雰囲気にはたくさんの凝結核や昇華核が存在するので、過飽和状態になり雰囲気中での凝縮液滴P1などが浮遊する状態になる。その後、図4(B)のように、担体C面や熱交換面Sに凝縮液滴P1などは堆積し、水蒸気供給により凝縮や昇華などにより熱交換面Sで液滴は成長する。つぎに図4(C)のように、合流を繰り返した大きな過冷却水滴P3となった後に凍結した粒子になる。そうなると、氷粒子であるから空気中の水蒸気はその氷粒子に昇華して、図4(D)のように、霜の成長が始まる。その段階では担体C面での急激な成長が始まるので、雰囲気の水蒸気はその面に食われて、熱交換面S雰囲気への水蒸気流入量が減少して過飽和現象が緩和される。
さらに霜が成長すると、図4(E)のように、担体C間の上部にも霜成長してしまうので、担体Cと熱交換面S間には多量の水蒸気流入はできなくなり、結果的に担体C面での水蒸気の着霜成長となり、熱交換面Sの水蒸気の着霜成長はしないことになる。ただし、対流は存在するので熱交換面Sでは着霜のない顕熱交換が維持されるので、顕熱交換量は初期の状態を維持できることになる。このことにより、担体C面での潜熱交換とあわせて、最良な熱交換形態が可能となる。
この現象はまだ解明されていないが、以下のように、推測される。
過冷却が発生するー40℃以上で説明すれば、図4に示すように、最初の状態図4(A)では担体Cを含めてその雰囲気にはたくさんの凝結核や昇華核が存在するので、過飽和状態になり雰囲気中での凝縮液滴P1などが浮遊する状態になる。その後、図4(B)のように、担体C面や熱交換面Sに凝縮液滴P1などは堆積し、水蒸気供給により凝縮や昇華などにより熱交換面Sで液滴は成長する。つぎに図4(C)のように、合流を繰り返した大きな過冷却水滴P3となった後に凍結した粒子になる。そうなると、氷粒子であるから空気中の水蒸気はその氷粒子に昇華して、図4(D)のように、霜の成長が始まる。その段階では担体C面での急激な成長が始まるので、雰囲気の水蒸気はその面に食われて、熱交換面S雰囲気への水蒸気流入量が減少して過飽和現象が緩和される。
さらに霜が成長すると、図4(E)のように、担体C間の上部にも霜成長してしまうので、担体Cと熱交換面S間には多量の水蒸気流入はできなくなり、結果的に担体C面での水蒸気の着霜成長となり、熱交換面Sの水蒸気の着霜成長はしないことになる。ただし、対流は存在するので熱交換面Sでは着霜のない顕熱交換が維持されるので、顕熱交換量は初期の状態を維持できることになる。このことにより、担体C面での潜熱交換とあわせて、最良な熱交換形態が可能となる。
なお、熱交換面Sと並行に担体C面を形成することによる現象を説明したが、着霜成長により水蒸気が熱交換面Sで過飽和を形成しないので、熱交換面Sでの着霜成長がなくせたのがそのメカニズムであるから、より積極的に熱交換面Sの伝熱促進のために境界層を破壊する流れを構成する伝熱促進体を利用しても、最終的に担体Cにより水蒸気を取り去ってやると、熱交換面Sは対流がより大きくなった分、顕熱交換としての伝熱促進が図れることになる。
例えば、図5Aのように、担体Cを構成した外側に板状の伝熱促進体を設置すると、流体の流れの一部を担体C側に誘導し担体Cの開口Oを通過する流体流れを促進することができ、熱交換面Sでの着霜防止と伝熱促進を図ることができる。図5Bには、図5Aの担体Cと伝熱促進体の構成を、担体Cだけで構成した例を示す。通常の平面状担体Cを流れ方向に区分けし、その上流側の一部を境界層の外側に配置したものである。
例えば、図5Aのように、担体Cを構成した外側に板状の伝熱促進体を設置すると、流体の流れの一部を担体C側に誘導し担体Cの開口Oを通過する流体流れを促進することができ、熱交換面Sでの着霜防止と伝熱促進を図ることができる。図5Bには、図5Aの担体Cと伝熱促進体の構成を、担体Cだけで構成した例を示す。通常の平面状担体Cを流れ方向に区分けし、その上流側の一部を境界層の外側に配置したものである。
(3)着霜成長現象における担体C形状とサイズおよび開口Oと熱交換面Sの関係について
担体Cの形状とサイズおよび開口Oと、熱交換面Sとの関係について、図6A・B・Cで説明する。0℃以下-40℃以上の雰囲気での着霜成長における担体Cについては、凝縮水滴が堆積して、過冷却水滴P3群が形成されるようなサイズでよく、断面形状は任意である。開口Oは担体Cに成長した霜層が成長段階で、開口Oを塞ぐ程度が好ましい。
霜層成長により、担体C間の開口Oを両端の担体C上の霜成長により開口Oを塞ぐイメージで良い。また、担体Cの深さについては、任意であり、担体Cと熱交換面Sの空間が開いていることが重要で、熱交換面Sに担体Cが設置されている場合には、熱交換面Sの顕熱交換する面積が減るので、担体Cにより潜熱交換と顕熱交換を分離する場合には、離すのが重要と考える。
なお、熱交換面Sと担体Cとの間の空間については開口Oを通過する水蒸気の問題として説明してきたが、図示している空間の左右の方から水蒸気の侵入はないものとしている。熱交換面Sの形態は、熱交換器HXにより千差万別であるから、具体的にはここでは、説明しないが、熱交換器HX形態により具体的に侵入を防止するように形成するのは当然である。
担体Cの形状とサイズおよび開口Oと、熱交換面Sとの関係について、図6A・B・Cで説明する。0℃以下-40℃以上の雰囲気での着霜成長における担体Cについては、凝縮水滴が堆積して、過冷却水滴P3群が形成されるようなサイズでよく、断面形状は任意である。開口Oは担体Cに成長した霜層が成長段階で、開口Oを塞ぐ程度が好ましい。
霜層成長により、担体C間の開口Oを両端の担体C上の霜成長により開口Oを塞ぐイメージで良い。また、担体Cの深さについては、任意であり、担体Cと熱交換面Sの空間が開いていることが重要で、熱交換面Sに担体Cが設置されている場合には、熱交換面Sの顕熱交換する面積が減るので、担体Cにより潜熱交換と顕熱交換を分離する場合には、離すのが重要と考える。
なお、熱交換面Sと担体Cとの間の空間については開口Oを通過する水蒸気の問題として説明してきたが、図示している空間の左右の方から水蒸気の侵入はないものとしている。熱交換面Sの形態は、熱交換器HXにより千差万別であるから、具体的にはここでは、説明しないが、熱交換器HX形態により具体的に侵入を防止するように形成するのは当然である。
具体的な担体C形状の断面の例を図6A・B・Cに示す。担体Cの断面は任意であり、図6A・B・Cに示すようにどんな形状でもよい。平面状担体Cに開口Oをあけた構成であるから、それには、機械的な切削や、放電加工やサンドブラスト、エッチングなどの方法により開口Oを形成してもよいし、プレス加工によってもよい。方法を特定するものではない。また、金網などのワイヤーメッシュ状のものや、パンチングメタルやメタルラス(エキスパンドメタル)などを利用してもよい。
具体的なサイズについて、担体Cの幅Wは100μm以上2000μm以下、開口Oの幅Lは100μm以上1000μm以下。担体Cの表面から熱交換面Sまでの深さは、100μm以上とする。また、平面的な配列である必要はなく、図7Aに示すように、不織布状の担体Cでもよい。この不織布状によれば、熱交換面Sに隙間を空けることなく設置しても機能的には問題なく作用する点で有利である。さらに、図7Bのように境界層の外まで設置するような構成では、境界層外の担体C部分は、伝熱促進体として機能するようにすることもできる。
(4)担体C面の成長した霜の処理について
凝縮や昇華による担体Cでの除湿により、熱交換面Sの凝縮や昇華を抑制することが基本的なことであるが、もう一つ重要なのは、0℃以下の現象での担体C面へ成長した霜の処理である。霜は経時的には、厚く成長して熱抵抗層になり、その成長が減少してくるし、空気の通過を阻害するようになり熱交換不良が発生してくるので、現象の持続のためには、霜の処理が必要である。霜の処理は、「熱交換面Sの保全」「利霜」「潜熱・顕熱交換の分離」それぞれにおいて、処理が異なる。
「熱交換面Sの保全」や「潜熱・顕熱交換の分離」では、それぞれ目的が熱交換面S、熱交換面Sと担体C面での熱交換にあり、霜の処理については目的外である。
したがって、どんな処理をしても問題ないので、その方法は多岐にわたる。
即ち、従来からの方法であるデフロスト方法(ホットガス、散水、オフサイクル、電気ヒータ、ブライン散布など)でもよい。新しい考えである、ジェット噴流利用のエアーノズルや、機械的な処理であるブラシによる処理などでも良いものと考える。また、担体Cを振動させてもよい。
凝縮や昇華による担体Cでの除湿により、熱交換面Sの凝縮や昇華を抑制することが基本的なことであるが、もう一つ重要なのは、0℃以下の現象での担体C面へ成長した霜の処理である。霜は経時的には、厚く成長して熱抵抗層になり、その成長が減少してくるし、空気の通過を阻害するようになり熱交換不良が発生してくるので、現象の持続のためには、霜の処理が必要である。霜の処理は、「熱交換面Sの保全」「利霜」「潜熱・顕熱交換の分離」それぞれにおいて、処理が異なる。
「熱交換面Sの保全」や「潜熱・顕熱交換の分離」では、それぞれ目的が熱交換面S、熱交換面Sと担体C面での熱交換にあり、霜の処理については目的外である。
したがって、どんな処理をしても問題ないので、その方法は多岐にわたる。
即ち、従来からの方法であるデフロスト方法(ホットガス、散水、オフサイクル、電気ヒータ、ブライン散布など)でもよい。新しい考えである、ジェット噴流利用のエアーノズルや、機械的な処理であるブラシによる処理などでも良いものと考える。また、担体Cを振動させてもよい。
「利霜」の目的の場合には、霜を蓄熱体というとらえ方になるので、二次的な利用を図る必要がある。そのため、経時的に担体C面に増えた着霜物を新しい霜の付いていない担体Cと経時的に交換し、着霜物の付着した担体Cは、所定利用もしくは処理場所に移動して、物理的な剥離方法であるジェット噴流や振動、機械的な剥離であるブラシなどによる剥離を行い、利用方法に供する。また、蓄熱体としての利用を考えたときには、その利用方法によっては、そのまま担体Cごと利用してもよい。
「潜熱・顕熱交換の分離」で潜熱交換などを高効率で持続させたい場合には、担体C面の着霜成長により霜の処理を高効率で行う必要があるので、その場合には、担体Cを交換してもよい。
以下に、第2実施形態を図8を参照しながら、説明する。本実施形態との特徴は、結露現象における担体Cと熱交換面Sとの関係について、特定した点にある。
0℃以上での結露現象について、その担体Cと熱交換面Sとの関係に関し、熱交換面Sは基本的には縦面である。凝縮液滴P1が重力落下するように作用するためには、この条件が必要である。図8に示すように、重力落下する場合の現象と担体Cとの関係について、一般的に熱交換面Sの凝縮現象の問題は、その凝縮液滴P1の表面張力により、熱交換面Sに水膜を形成することによる熱交換面Sの伝熱の低下である。それを、本発明では熱交換面Sの境界層内に担体Cを設置することにより、担体C面で凝縮液滴P1を処理し、担体C面を重力落下していくことにより、熱交換面Sでは、液膜のない良好は熱交換が持続的に発現できる。担体C面での凝縮現象による潜熱交換も加味されているので、熱交換面Sだけでの熱交換よりも、高効率な熱交換現象となる。なお、担体Cの表面処理として撥水加工などをすると、滴状凝縮現象がおこり、より凝縮の熱伝達が向上することができるし、液滴も水滴径が小さい状態で重力落下するようになるので、良好な凝縮現象が発現できる。また、開口Oを液滴が塞ぐこともなくなる。
0℃以上での結露現象について、その担体Cと熱交換面Sとの関係に関し、熱交換面Sは基本的には縦面である。凝縮液滴P1が重力落下するように作用するためには、この条件が必要である。図8に示すように、重力落下する場合の現象と担体Cとの関係について、一般的に熱交換面Sの凝縮現象の問題は、その凝縮液滴P1の表面張力により、熱交換面Sに水膜を形成することによる熱交換面Sの伝熱の低下である。それを、本発明では熱交換面Sの境界層内に担体Cを設置することにより、担体C面で凝縮液滴P1を処理し、担体C面を重力落下していくことにより、熱交換面Sでは、液膜のない良好は熱交換が持続的に発現できる。担体C面での凝縮現象による潜熱交換も加味されているので、熱交換面Sだけでの熱交換よりも、高効率な熱交換現象となる。なお、担体Cの表面処理として撥水加工などをすると、滴状凝縮現象がおこり、より凝縮の熱伝達が向上することができるし、液滴も水滴径が小さい状態で重力落下するようになるので、良好な凝縮現象が発現できる。また、開口Oを液滴が塞ぐこともなくなる。
担体Cの幅W、開口Oの幅L、深さの関係について、第1実施形態の着霜現象と異なり、開口O部分が閉塞するような二次的な成長が期待できないので、水蒸気が開口Oを通って熱交換面Sに到達しやすいので、本来は、開口Oサイズは着霜よりも小さくする必要があると推察される。なお、担体C表面で凝縮により雰囲気の水蒸気を減じているので、開口Oを通過したあとの熱交換面Sとの空間での雰囲気の水蒸気は減少し、積極的に熱交換面Sで結露するようなことは無くなると予想される。
本発明者らは、熱交換面S上に霜結晶P4が付着しない現象を実現することを目的として、境界層内に微小物体を設置し、境界層内で発生する凝縮および凝固を利用して、境界層内で霜結晶P4を成長させ、これを制御する霜結晶P4の抑制技術を関する実験を行い、本発明の有効性を確認した。
(1) 実験装置および方法
本研究では、温度境界層BL内に金網を設置し、 金網上で霜結晶P4を成長させ、熱交換面S表面上での着霜の抑制に関する検討を行った。
実験小屋および実験小室内の空気の温・湿度を一定に保つための恒温恒湿系統装置、測定系統装置、観察系統装置および伝熱部によって形成した。実験小室内は空調機、加湿機、除湿機、ヒーターによって温・湿度を制御し、実験小室に設置したアスマン通風乾湿球湿度計によって温・湿度を測定した。
(1) 実験装置および方法
本研究では、温度境界層BL内に金網を設置し、 金網上で霜結晶P4を成長させ、熱交換面S表面上での着霜の抑制に関する検討を行った。
実験小屋および実験小室内の空気の温・湿度を一定に保つための恒温恒湿系統装置、測定系統装置、観察系統装置および伝熱部によって形成した。実験小室内は空調機、加湿機、除湿機、ヒーターによって温・湿度を制御し、実験小室に設置したアスマン通風乾湿球湿度計によって温・湿度を測定した。
(1−1)霜結晶P4の観察
本研究で使用した金網の写真および3D 画像を図9、図10に示した。金網は、100 メッシュの平織りで、線径が100μm、 目開きが150μm であり、 材質はSUS304 である。熱交換面Sは鏡面に研磨した無酸素銅製熱交換面S(静置液滴の接触角θ = 62° )であり、 熱交換面S上に図10に示した金網を載せて固定した。さらに、熱交換面Sと金網の間に空間を設け、境界層内に微小物体が設置されている条件とした。霜結晶P4生成・成長の観察は、デジタルマイクロスコープを用いて金網側および熱交換面S側にそれぞれ焦点を合わせて画像を取り込み、解析ソフトを用いて画像処理を行った。実験条件は、熱交換面S温度tw = -25°C、熱交換面S姿勢Θ = 0°(水平上向き)である。
(1―2) 熱流束
着霜現象は熱交換面S上に付着する霜層が時間的に変化するため非定常である。本研究では、熱交換面S温度が時間的に変化する条件で実験を行った。熱交換面Sは無酸素銅製であり、熱交換面Sが昇温する際の温度履歴を測定して、集中熱定数系近似によって熱流束qf [W/m2]を求めた。
図11に伝熱部の概略を示した。伝熱部は鏡面に研磨した横40 mm×縦18 mm、厚さ10 mm の無酸素銅製板を5 枚並べた。伝熱板の側面および裏面は、布入りベークライトを用いて断熱した。熱交換面裏側は、断熱材としてイソウール(熱伝導率k = 0.07W/(m・K)、400℃)を用いた。また、ベークライトから伝熱部への熱移動を極力小さくするために、測定部の上下、側面に無酸素銅板を埋め込んだ。伝熱部を所定の初期温度まで冷却する際には、伝熱部をポリエチレンシートで覆い、実験開始時まで着霜が起こらないようにした。実験はデュワー瓶に入れた冷却用エタノールを液体窒素で任意の温度に調節し、そこに、浸漬して所定の温度に冷却した。熱交換面S表面温度を10分間一定に保持した後、実験小室に鉛直に取り付けることによって実験を開始した。本研究で熱流束を評価する場合、熱損失を考慮する必要があるが、熱損失は伝熱部を断熱材で作成したカバーで覆った状態で実験を行い、実験条件ごとに測定を行った。
実験条件は、湿り空気温度ta = -25℃、熱交換面S初期温度two = -40℃、熱交換面S表面のぬれ性θ = 62°、前縁からの距離y = 41、61、81、101mmである。
本研究で使用した金網の写真および3D 画像を図9、図10に示した。金網は、100 メッシュの平織りで、線径が100μm、 目開きが150μm であり、 材質はSUS304 である。熱交換面Sは鏡面に研磨した無酸素銅製熱交換面S(静置液滴の接触角θ = 62° )であり、 熱交換面S上に図10に示した金網を載せて固定した。さらに、熱交換面Sと金網の間に空間を設け、境界層内に微小物体が設置されている条件とした。霜結晶P4生成・成長の観察は、デジタルマイクロスコープを用いて金網側および熱交換面S側にそれぞれ焦点を合わせて画像を取り込み、解析ソフトを用いて画像処理を行った。実験条件は、熱交換面S温度tw = -25°C、熱交換面S姿勢Θ = 0°(水平上向き)である。
(1―2) 熱流束
着霜現象は熱交換面S上に付着する霜層が時間的に変化するため非定常である。本研究では、熱交換面S温度が時間的に変化する条件で実験を行った。熱交換面Sは無酸素銅製であり、熱交換面Sが昇温する際の温度履歴を測定して、集中熱定数系近似によって熱流束qf [W/m2]を求めた。
図11に伝熱部の概略を示した。伝熱部は鏡面に研磨した横40 mm×縦18 mm、厚さ10 mm の無酸素銅製板を5 枚並べた。伝熱板の側面および裏面は、布入りベークライトを用いて断熱した。熱交換面裏側は、断熱材としてイソウール(熱伝導率k = 0.07W/(m・K)、400℃)を用いた。また、ベークライトから伝熱部への熱移動を極力小さくするために、測定部の上下、側面に無酸素銅板を埋め込んだ。伝熱部を所定の初期温度まで冷却する際には、伝熱部をポリエチレンシートで覆い、実験開始時まで着霜が起こらないようにした。実験はデュワー瓶に入れた冷却用エタノールを液体窒素で任意の温度に調節し、そこに、浸漬して所定の温度に冷却した。熱交換面S表面温度を10分間一定に保持した後、実験小室に鉛直に取り付けることによって実験を開始した。本研究で熱流束を評価する場合、熱損失を考慮する必要があるが、熱損失は伝熱部を断熱材で作成したカバーで覆った状態で実験を行い、実験条件ごとに測定を行った。
実験条件は、湿り空気温度ta = -25℃、熱交換面S初期温度two = -40℃、熱交換面S表面のぬれ性θ = 62°、前縁からの距離y = 41、61、81、101mmである。
(2) 実験結果および考察
(2―1)霜結晶P4の生成・成長機構
本発明者らは、過冷却水滴P3の寸法に着目し、数百ミクロンの微細な凹凸面を人工的に熱交換面S表面に付与することによって熱交換面S表面性状を変化させ、(熱交換面S表面の一部ではあるが、)熱交換面S表面上に霜結晶P4を成長させないことに成功した。現在、霜結晶P4が付着しない領域は熱交換面S表面全体の75%に達している。冷却却面表面に格子状の微細な溝加工を施した場合の霜結晶P4の生成・成長過程を観察した結果の代表例を図12に示した。
格子状の溝加工を施した場合、凸部は正方形であるが、実験開始後、凸部表面に過冷却水滴P3が発生し、過冷却水滴P3同士が合体して大きくなる。合体を繰り返した過冷却水滴P3は、正方形の凸部表面に1個となり、過冷却解消後、丘状の氷となった。実験開始15分後までは過冷却状態であり、中央部に照明の白い輪が確認できる。次に、丘状の氷から複数の霜結晶P4が発生した。なお、霜結晶P4が成長する際にも、溝部分には霜結晶P4が確認できなかった。
以上の観察結果に基づき、境界層内で霜結晶P4を成長させることを検討した。まず、境界層内に設置する微小物体として、図12の凸部と同程度の寸法である金網を選定し、これを熱交換面S上に設置した。図10に示した金網を平滑な熱交換面S上に載せた場合の霜結晶P4生成時の観察結果を図13に示した。なお、観察は熱交換面S表面上方から行った。観察の結果、まず、熱交換面S表面および金網表面上に過冷却水滴P3が生成し、過冷却解消後、金網側は丘状の氷から複数の霜結晶P4が発生することを確認した。一方、熱交換面S表面側は霜結晶P4を確認することはできなかった。また、金網を熱交換面Sから取り外すと、金網に付着している霜はすぐに融解した。また、金網と接触していた熱交換面S上での霜結晶P4の成長を確認することはできなかった。図14に霜結晶P4の生成・成長機構のスケッチ図を示した。霜結晶P4は金網の凸部が最も結晶の成長速度が早く、熱交換面S表面上には過冷却解消後、球状の氷が付着するが、この寸法は150μm 以下と微小であり、霜結晶P4が成長することは無かった。
(2―1)霜結晶P4の生成・成長機構
本発明者らは、過冷却水滴P3の寸法に着目し、数百ミクロンの微細な凹凸面を人工的に熱交換面S表面に付与することによって熱交換面S表面性状を変化させ、(熱交換面S表面の一部ではあるが、)熱交換面S表面上に霜結晶P4を成長させないことに成功した。現在、霜結晶P4が付着しない領域は熱交換面S表面全体の75%に達している。冷却却面表面に格子状の微細な溝加工を施した場合の霜結晶P4の生成・成長過程を観察した結果の代表例を図12に示した。
格子状の溝加工を施した場合、凸部は正方形であるが、実験開始後、凸部表面に過冷却水滴P3が発生し、過冷却水滴P3同士が合体して大きくなる。合体を繰り返した過冷却水滴P3は、正方形の凸部表面に1個となり、過冷却解消後、丘状の氷となった。実験開始15分後までは過冷却状態であり、中央部に照明の白い輪が確認できる。次に、丘状の氷から複数の霜結晶P4が発生した。なお、霜結晶P4が成長する際にも、溝部分には霜結晶P4が確認できなかった。
以上の観察結果に基づき、境界層内で霜結晶P4を成長させることを検討した。まず、境界層内に設置する微小物体として、図12の凸部と同程度の寸法である金網を選定し、これを熱交換面S上に設置した。図10に示した金網を平滑な熱交換面S上に載せた場合の霜結晶P4生成時の観察結果を図13に示した。なお、観察は熱交換面S表面上方から行った。観察の結果、まず、熱交換面S表面および金網表面上に過冷却水滴P3が生成し、過冷却解消後、金網側は丘状の氷から複数の霜結晶P4が発生することを確認した。一方、熱交換面S表面側は霜結晶P4を確認することはできなかった。また、金網を熱交換面Sから取り外すと、金網に付着している霜はすぐに融解した。また、金網と接触していた熱交換面S上での霜結晶P4の成長を確認することはできなかった。図14に霜結晶P4の生成・成長機構のスケッチ図を示した。霜結晶P4は金網の凸部が最も結晶の成長速度が早く、熱交換面S表面上には過冷却解消後、球状の氷が付着するが、この寸法は150μm 以下と微小であり、霜結晶P4が成長することは無かった。
次に、図13の観察で使用した金網と熱交換面S表面との間に空間を設け、実験を行った。側面からの観察結果を図15、観察結果に基づいて作成したスケッチ図を図16にそれぞれ示した。これらの図に示したように、霜結晶P4は金網面上から生成・成長し、熱交換面S上には霜結晶P4が生成・成長しないことが確認できた。
以上の結果から、本研究で提案する霜結晶P4の生成・成長機構を制御する方法の有効性が確認できたと考える。さらに、金網を取り去った時点で、熱交換面S表面に霜層が成長していなかったことから、熱交換面S表面への着霜を防止することも実現できたと考える。
以上の結果から、本研究で提案する霜結晶P4の生成・成長機構を制御する方法の有効性が確認できたと考える。さらに、金網を取り去った時点で、熱交換面S表面に霜層が成長していなかったことから、熱交換面S表面への着霜を防止することも実現できたと考える。
(2―2)着霜を伴う熱移動
境界層内に金網を設置した場合と設置していない(平滑面)場合の実験を行い、実験結果の比較検討を行った。熱流束と熱交換面S温度の関係を図17に示した。なお、金網を取り付けた場合の熱交換面S温度は金網の表面温度ではなく、無酸素銅製伝熱部の表面温度とした。図から明らかなように、いずれの場合においても熱流束に顕著な変化はないことから、金網が熱流束に及ぼす影響は少ないことが確認できた。
図18に霜層表面位置を基準とした温度境界層BL内の温度分布を示した。なお、霜層表面は霜層厚さの測定位置とした。霜結晶P4が付着する熱交換面Sは水平上向きである。熱交換面Sは横50mm×縦50mm の無酸素銅製角柱の端面であり、表面に厚さ1mm の銅板をエポシキ製接着剤により付加して熱交換面S表面とした。熱交換面S表面温度は、 この銅板の裏側にCA 熱電対(素線形100μm)を接着し、温度を測定した。 霜層表面温度は熱電対測定した。熱電対は断熱効果のあるベークライト製の支持部に弓形に張り、金属製の支持棒を介して熱交換面Sに対して水平および垂直方向に移動可能なトラバース装置に取り付けた。測定はデジタル顕微鏡を用いて境界層内の温度を測定しながら、霜層厚さの測定位置における湿り空気部の温度を霜層表面温度と定義して測定した。伝熱部は側面を発泡ウレタンおよびシリコン系接着剤で断熱されており、この伝熱部本体をダンプラー製の実験小室内に設置した。金網を取り付けた場合も霜層表面温度は0 ℃よりも低い温度であり、霜結晶P4が成長できることが確認できた。
境界層内に金網を設置した場合と設置していない(平滑面)場合の実験を行い、実験結果の比較検討を行った。熱流束と熱交換面S温度の関係を図17に示した。なお、金網を取り付けた場合の熱交換面S温度は金網の表面温度ではなく、無酸素銅製伝熱部の表面温度とした。図から明らかなように、いずれの場合においても熱流束に顕著な変化はないことから、金網が熱流束に及ぼす影響は少ないことが確認できた。
図18に霜層表面位置を基準とした温度境界層BL内の温度分布を示した。なお、霜層表面は霜層厚さの測定位置とした。霜結晶P4が付着する熱交換面Sは水平上向きである。熱交換面Sは横50mm×縦50mm の無酸素銅製角柱の端面であり、表面に厚さ1mm の銅板をエポシキ製接着剤により付加して熱交換面S表面とした。熱交換面S表面温度は、 この銅板の裏側にCA 熱電対(素線形100μm)を接着し、温度を測定した。 霜層表面温度は熱電対測定した。熱電対は断熱効果のあるベークライト製の支持部に弓形に張り、金属製の支持棒を介して熱交換面Sに対して水平および垂直方向に移動可能なトラバース装置に取り付けた。測定はデジタル顕微鏡を用いて境界層内の温度を測定しながら、霜層厚さの測定位置における湿り空気部の温度を霜層表面温度と定義して測定した。伝熱部は側面を発泡ウレタンおよびシリコン系接着剤で断熱されており、この伝熱部本体をダンプラー製の実験小室内に設置した。金網を取り付けた場合も霜層表面温度は0 ℃よりも低い温度であり、霜結晶P4が成長できることが確認できた。
以上、本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の範囲から逸脱しない範囲内において、当業者であれば、種々の修正あるいは変更が可能である。
たとえば、本実施形態において、熱交換面の温度に応じて定まる温度境界層BL内に平面状担体Cやメッシュ状担体Cを配置することにより、温度境界層BL内で除湿する場合として説明したが、それに限定されることなく、温度境界層BL内で除湿する限り、平面状担体Cやメッシュ状担体Cを配置しなくてもよい。
たとえば、本実施形態において、熱交換面の温度に応じて定まる温度境界層BL内にメッシュ状担体Cを配置することにより、メッシュ状担体Cの表面上で着霜させ、着霜した霜を成長させたうえで、担体Cを交換する場合として説明したが、それに限定されることなく、他の物理的な着霜成長できるものを配置することにより、熱交換面上での着霜あるいは結露が防止可能であればよい。
たとえば、本実施形態において、熱交換面の温度に応じて定まる温度境界層BL内に平面状担体Cやメッシュ状担体Cを配置することにより、温度境界層BL内で除湿する場合として説明したが、それに限定されることなく、温度境界層BL内で除湿する限り、平面状担体Cやメッシュ状担体Cを配置しなくてもよい。
たとえば、本実施形態において、熱交換面の温度に応じて定まる温度境界層BL内にメッシュ状担体Cを配置することにより、メッシュ状担体Cの表面上で着霜させ、着霜した霜を成長させたうえで、担体Cを交換する場合として説明したが、それに限定されることなく、他の物理的な着霜成長できるものを配置することにより、熱交換面上での着霜あるいは結露が防止可能であればよい。
HX 熱交換器
C 担体
S 熱交換面
O 開口
N 伝熱促進体
BL 温度境界層
Tc 冷媒温度
Tin 熱交換器の内表面側温度
Tout 熱交換器の外表面側温度
Tair 湿り空気温度
Tm 主気流温度
W メッシュ幅
L 開口幅
t 熱交換器の肉厚
Y 間隔
P1 凝縮液滴
P3 過冷却水滴
P4 霜
C 担体
S 熱交換面
O 開口
N 伝熱促進体
BL 温度境界層
Tc 冷媒温度
Tin 熱交換器の内表面側温度
Tout 熱交換器の外表面側温度
Tair 湿り空気温度
Tm 主気流温度
W メッシュ幅
L 開口幅
t 熱交換器の肉厚
Y 間隔
P1 凝縮液滴
P3 過冷却水滴
P4 霜
Claims (4)
- 内部に冷媒が流れ、湿り空気に接する、冷却用熱交換面を外表面に形成する熱交換器であって、さらに、厚みがミクロンオーダーの担体を冷却用熱交換面に対して対向させて、冷却用熱交換面の温度および湿り空気による気流に応じて定まる温度境界層内に配置するように設け、前記担体の表面に湿り空気中の水蒸気を凝縮もしくは昇華させることにより、湿り空気を除湿させ、それにより、冷却用熱交換面上での結露または着霜を抑制することを特徴とする、熱交換器。
- 氷点下の冷却用熱交換面を介して湿り空気との間で熱交換する場合において、前記担体を温度境界層内の境界層の境界面に近い位置に配置し、前記担体の表面温度を可能な限り高い温度にして、担体表面に成長する霜の成長量を抑えることが可能な熱伝導率を有する担体の材料を選定し、それにより、冷却用熱交換面の顕熱交換とともに担体面の潜熱交換をすることを特徴とする、請求項1に記載の熱交換器。
- 氷点下の冷却用熱交換面を介して湿り空気との間で熱交換する場合において、前記担体を金属製とし、前記担体を温度境界層内の冷却用熱交換面に近い位置に配置し、前記担体の表面温度を可能な限り低い温度にして、担体表面に成長する霜の成長量を増やすことにより、冷却用熱交換面の顕熱交換とともに担体面の潜熱交換を増大させたことを特徴とする、請求項1に記載の熱交換器。
- 前記熱交換器は、プレート式である、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の熱交換器。
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