JP5447438B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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本発明は、冷蔵庫に関するものであり、特に冷凍機器で使用されている蒸気圧縮式冷凍サイクルにて運転する冷蔵庫に関するものである。
従来の冷蔵庫の冷却器では、その表面温度が−30℃近くまで低下するため、冷蔵庫内の水蒸気が冷却器表面で霜となって着霜する。この着霜により冷却器の通風抵抗が増加し、冷蔵庫の冷却性能は低下し消費電力が増加するといった問題があった。そのため冷蔵庫は冷却器の霜を除去するために定期的に霜取り運転を行うが、霜取り運転中は除霜ヒータ等の余分な入力を必要とし消費電力が増加するといった問題があった。
これらの問題を解決するため、着霜による冷却器の通風抵抗軽減として、冷却器を構成するフィンアンドチューブ熱交換器と、内部を冷媒が流動する伝熱管と、その外周に螺旋状に巻きつけたフィンとからなるスパイラルチューブ熱交換器とで構成され、前記スパイラルチューブ熱交換器は、前記フィンアンドチューブ熱交換器より風向上流側に配置した構成の熱交換器ユニットが提案されている。
例えば、この熱交換器ユニットでは冷却器への着霜量の低減は可能だが、スパイラルチューブ熱交換器が着霜することで目詰まりが発生し、スパイラルチューブ熱交換器の目詰まりとともに熱交換器ユニットの通風抵抗が増加するため、冷却器の冷却性能増加にはつながらないといった問題があった(例えば、特許文献1参照。)。
また霜取り運転時間を短くし消費電力を低減させるため、冷却器の冷媒管につながるパイプと、冷却器の下部に設置された霜取り用熱輻射除霜ヒータより構成され、前記パイプを前記熱輻射除霜ヒータの下部に設置する案が提示されている。
また別の構成では、冷却器の風路への投影面上に冷却器の冷媒管につながるパイプが設置されるため、前記パイプが霜により閉塞されると冷却器への風流れが阻害され、霜取り時間は短縮されるが着霜時に通風抵抗が増加するといった問題があった(例えば、特許文献2参照。)。
特開2003−314947号公報(第1図) 特開平5−306877号公報(第2図)
従来技術では、冷却器への着霜による通風抵抗軽減のため、この冷却器とは別形態の熱交換器を追加設置し、冷却器への着霜量の低減を試みているが、追加した熱交換器への着霜により通風抵抗が増加し、冷却性能の低下につながるといった問題があった。また霜取り時間短縮のため、冷却器の冷媒管につながるパイプを除霜ヒータの下部に設置する試みがなされているが、追加したパイプへの着霜により冷却器への風流れが阻害され通風抵抗が増加するといった問題があった。
本発明に係る冷蔵庫は、上記の問題を解決するために、冷蔵室と、冷凍室とを有し、冷凍サイクルの冷却器が収納された冷蔵庫において、前記冷却器にて冷却された空気を前記冷蔵室と前記冷凍室のそれぞれへ送り循環させる循環ファンを備え、前記循環ファンにより、前記冷凍室内を循環した冷凍室戻り空気と前記冷蔵室内を循環して前記冷凍室戻り空気より高温高湿で数倍以上の水分を含有した冷蔵室戻り空気とが、一つの共通の風路から別々に前記冷却器に向かって流れるとともに、前記冷蔵室戻り空気は前記冷凍室戻り空気より下層の庫内背面側を前記循環ファンに向かって前記冷却器を通り、前記冷凍室戻り空気とは前記冷却器に流入して合流するので、前記風路内の前記冷却器よりも風上の前記冷蔵室戻り空気が通過する下層側で庫内背面側の位置のみに前記冷凍サイクルの前記冷却器内の途中を経由するサブ冷却器を設置して、前記冷蔵室戻り空気中の水分を除湿するものである。
本発明の冷蔵庫は、冷却器への着霜による通風抵抗を軽減させ、冷却性能の高い熱交換器ユニットとし、省スペースで高効率な冷蔵庫を得るものである。





この発明の実施の形態1における冷蔵庫の全体外形、全体断面の構造を示した図である。 この発明の実施の形態1における冷蔵庫の冷媒回路図である。 この発明の実施の形態1における冷蔵庫の冷却器の斜視方向、冷却器正面、及び冷却器断面の構造を示した図である。 この発明の実施の形態1における冷却器内を流れる冷蔵室戻り空気の流れを示した図である。 この発明の実施の形態1におけるサブ冷却器を備えた冷却器周辺の図である。 この発明の実施の形態1におけるサブ冷却器を含めた冷媒回路図である。 この発明の実施の形態1におけるサブ冷却器内の冷媒状態を表した図である。 この発明の実施の形態2におけるサブ冷却器を備えた冷却器周辺の図と冷媒回路図である。 この発明の実施の形態2における冷却器を表した図である。 この発明の実施の形態2における風路維持を目的としたサブ冷却器を表した図である。 この発明の実施の形態2を示すサブ冷却器を有する冷却器周辺の図である。 この発明の実施の形態3におけるサブ冷却器を備えた冷却器周辺の図と冷媒回路図である。 この発明の実施の形態3におけるサブ冷却器を備えた冷却器周辺の図と除霜中の冷媒の状態を表した図である。 この発明の実施の形態4におけるサブ冷却器を備えた冷却器周辺の図と冷媒回路図である。
実施の形態1.
以下本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。図1はこの発明の実施の形態における冷蔵庫の構造図であり、(a)は冷蔵庫の扉を前面から見た前面図、(b)は冷蔵庫の内部を説明する断面図を表す。冷蔵庫の庫内11は扉部12、断熱壁13により庫外(外気)から断熱されている。冷蔵庫は、冷蔵または冷凍する個別の部屋を備えており、冷却器15からの冷却された空気を循環ファン16により各庫内に送り庫内が冷却される。庫内11の冷凍室、冷蔵室は、蒸気圧縮式冷凍サイクルを利用して、目標温度まで冷却される。冷蔵庫の扉部の開閉や断熱壁からも多少の熱侵入があるため、冷蔵庫の冷凍サイクルにより冷却運転を行うことで所定の庫内温度に維持する。
冷蔵庫の冷媒回路図を図2に示す。イソブタンなどの冷媒を圧縮機14で圧縮し高温高圧とし、冷蔵庫筐体に設けられた断熱壁13に埋設されている配管群21へと流す。圧縮された高温高圧の冷媒はこの配管群21内で放熱し液冷媒となり、その後、キャピラリーチューブなどの膨張手段22により膨張され気液二相の冷媒となる。冷却器15で、膨張した低温の冷媒は庫内11から流れ込んだ空気23と熱交換をして、冷媒に伝熱することで空気の吸熱を行い、その後冷媒は気体となって圧縮機14へと戻る。冷却器15により吸熱され温度の低下した空気は、循環ファン16により庫内11へと再度送られる。このように冷蔵庫の冷凍サイクル装置は、庫内11の空気を循環して冷却する冷却運転を行っている。
図3に冷却器15周辺の概略図を示す。図3の(a)は冷却器15周辺部斜視図、(b)は冷却器断面図、(c)は(b)の冷却器断面図A−A'を表す。先にも述べたように庫内を冷却して温度が上昇した空気は、循環ファン16(図3には、図示せず。位置のみ示す)によって、冷却器15のフィン33の間を流れ、フィン33と熱交換を行い冷却され冷却器15の出口部から循環ファン16を通過して再度庫内へと戻し循環させる。冷却器15は、一般的にはフィン33と伝熱管34とを持つフィンアンドチューブタイプを用いるが、コルゲートフィンタイプなども用いても良い。
上記のように構成された冷却器15において、冷却器15に流入する空気、すなわち冷蔵室内を循環した冷蔵室戻り空気31と冷凍室内を循環した冷凍室戻り空気32とでは空気流入状態(空気温湿度)は大きく異なる。つまり冷蔵室は設定温度が約5℃であるのに対して、冷凍室は約−20℃であること、また冷凍室に比べ冷蔵室は容積が大きくそれに伴い表面積も大きく熱侵入量や外気侵入量も多いためである。発明者らは冷凍室戻り空気32、冷蔵室戻り空気31の温湿度とファン16から吹き出された空気の温湿度を計測し、以下の結果を得た。
流入空気状態
(冷蔵室戻り空気31)Tin=5℃、φin=80%
(冷凍室戻り空気32)Tin=−15℃、φin=60%
流出空気状態
Tout=−30℃、φout=80%
以上の結果と各戻り空気の風量から流入空気の水分量を計算したところ、冷蔵室戻り空気31が冷凍室戻り空気32の7倍以上の水分を有していることが判明した。つまり冷却器15への着霜要因は主に冷蔵室戻り空気31によって生じている。
次に冷却器15内に流入する冷蔵室戻り空気31と冷凍室戻り空気32の可視化試験及び数値流体解析によって得られた結果を図4に示す。図4は冷却器周り41を表し、冷蔵室戻り空気31の流線のみを示した。冷蔵室戻り空気31は冷却器15の背面側を通ってファン16に進むことを発明者らは見出した。また冷凍室戻り空気32と冷蔵室戻り空気31とは図4中の位置A付近にて合流することが判明した。
上述の空気流れが生じる冷却器周り41に対して、冷却器15の下部にサブ冷却器51を挿入する。なおサブ冷却器51は図4に示した冷蔵室戻り空気31が通過する位置に設置する。サブ冷却器51を含めた冷却器周りを図5に示す。図5(a)は冷却器周りの側面図、(b)は正面図を表す。図5ではサブ冷却器をフィンアンドチューブ型の熱交換器で示しているが、コルゲートフィンや他の形態の熱交換器でも以下に示す効果は十分に得られる。
サブ冷却器51を含めた冷媒回路図を図6に示す。なお冷媒流れは図6中の矢印方向である。サブ冷却器51は冷却器15の冷媒流れ方向に下流側に設置する。サブ冷却器は上述したように冷蔵室戻り空気31と熱交換を行う。従来の冷蔵庫中の冷却器では、冷却器出口の冷媒状態は乾き度1以下(つまり二相状態)で流出するが、本実施の形態では冷却器15の冷媒出口側に冷蔵室戻り空気31と熱交換を行うサブ冷却器51を設置することでサブ冷却器出口では過熱ガスで冷媒は流出する。なぜなら冷蔵室戻り空気31は先に示したように空気温度が高く、サブ冷却器51内での冷媒の蒸発温度との温度差が大きいため、熱交換量が大きく、容易に冷媒を過熱ガス状態とするためである。
サブ冷却器51の伝熱管71内の冷媒状態を図7に示す。冷却器15での冷媒温度Tetwo(低圧での気液二相温度)で流入した冷媒は、伝熱管71内で冷蔵室戻り空気31により加熱され、Tetwoより高温のTeg(低圧での過熱ガス温度)となる。これにより伝熱管71の表面温度(伝熱管71に付けられたフィン表面温度)は冷却器15の表面温度より高くなる。サブ冷却器51の熱交換量によるが、サブ冷却器51出口の冷媒温度は最大で冷蔵室戻り空気31の温度(Tin=5℃)まで上昇する。
冷却面への着霜量は一般的に流入空気の絶対湿度と冷却面表面の絶対湿度(通常表面温度で飽和とする)で決まる。それゆえ冷却面温度の上昇は着霜量の低減につながる。以上のことから、冷蔵室戻り空気31が通過する位置にサブ冷却器51を設置することで、サブ冷却器51には高温高湿の冷蔵室戻り空気31の水分が着霜するため、サブ冷却器51通過後にはその水分量が減少し、冷却器15への着霜量の低減が可能となる。さらにサブ冷却器51を冷却器15の冷媒流れ下流に設置することで、サブ冷却器51での着霜量が低減でき、冷却器15とサブ冷却器51とを含めた通風抵抗の低減が可能となる。ただし、サブ冷却器51の表面温度は冷蔵室戻り空気31の露点温度より低い(サブ冷却器51内に冷媒温度Tetwoを含むため)ので、必要量だけ冷蔵室戻り空気31中の水分を除湿でき、その温度も低下させる。これらの効果により冷却器15への着霜量低減につながり、冷却性能は向上し冷蔵庫の消費電力を低減でき省エネが得られる。
実施の形態2.
以下本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。図8(a)は実施の形態1で述べたように冷蔵室戻り空気31が通過する位置にサブ冷却器51を設置した冷却器周りの側面図、(b)はその正面図、(c)は本実施の形態における冷媒回路図を表す。本実施の形態ではサブ冷却器51を冷媒回路上で冷却器15の上流側に設置する点が実施の形態1とは異なる。
実施の形態1で述べたように、サブ冷却器51には高温高湿の冷蔵室戻り空気31が流入し熱交換を行う。図8で示したように、冷媒流れ上流側にサブ冷却器51を設置した際、サブ冷却器51の表面温度は冷却器15と同等近くまで低下する。そのためサブ冷却器51の着霜量が増加するため通風抵抗が増加し、冷却器15の冷却能力増加にはつながらない。そのため、本実施の形態ではサブ冷却器51の着霜耐力を向上させる形態とすることで通風抵抗の増加を抑制する。以下にその詳細を述べる。
冷却器15のフィン構成を図9に示す。図9に示すように冷蔵庫の冷却器15はフィン33と伝熱管34で構成されており、風流れ方向でフィンのピッチ(以下フィンピッチ)が変化している。一般的には風上側のほうが風下側に比べてフィンピッチが広い。例えば風下側がフィンピッチ5mmとすると風上側のフィンピッチは7.5mm〜10mmと1.5〜2倍近く大きい。これは流入空気の水分量が風下に進むにつれフィンとの熱交換により減少するため、主に着霜が風上側で生じ、そのため風上側の着霜による目詰まりを遅延させるためである。
本実施の形態ではサブ冷却器51での着霜による目詰まりを遅延させるため、サブ冷却器51のフィンピッチを上記の風上側と同等若しくはそれ以上にすべきである。具体的には冷却器15の風下側のフィンピッチが5mmであれば、風上側が7.5mm〜10mm(風下の1.5〜2倍)となり、サブ冷却器51では10mm若しくは15mm(風下の2〜3倍)とすることでサブ冷却器51の着霜耐力を向上することができる。
ただし、フィンピッチを広げるとサブ冷却器51の伝熱面積が減少する。伝熱面積の減少によりサブ冷却器51の熱交換量Q(Q=AKΔT A:伝熱面積、K:熱通過率、ΔT:温度差)は減少する(フィンピッチが広がるとAは小さくなる。K、ΔTは同等)。
そのため例えばフィンピッチを広げるとともに、スリットを設けるなどすることで熱交換量を維持して着霜耐力を向上できる(Aは減少するがKを大きくする)。また、例えば図10に示すようにサブ冷却器51をサブ冷却器付近風路102に対して小さくし、風路を残す形状101にすることで、サブ冷却器に着霜が生じても通風抵抗の増加につながらない構造となる。
また例えばサブ冷却器51の着霜時の通風抵抗を抑制する構造として、図11に示すように冷却器15の下部112の壁面にサブ冷却器51を密着させた構造111を設置してもよい。これは図4に示したように冷蔵室戻り空気31が下部112の壁面に沿って流れていくためである。壁面の曲面に沿ったフィン形状とすればサブ冷却器111の伝熱面積増加にもつながり、熱交換量はさらに増加する。
以上のようにサブ冷却器51を冷却器15の冷媒流れで上流側に設置し、サブ冷却器の着霜耐力を向上させることで、通風抵抗を軽減して冷却器15の却性能が向上し冷蔵庫の消費電力を低減でき省エネが得られる。
実施の形態3.
以下本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。図12(a)は実施の形態1で述べたように冷蔵室戻り空気31が通過する位置にサブ冷却器51を設置した冷却器周りの側面図、(b)はその正面図、(c)は本実施の形態における冷媒回路図を表す。本実施の形態ではサブ冷却器51を冷媒回路上で冷却器15の途中に設置する。つまり膨張手段22を通過した冷媒は冷却器15に流入し、冷却器15の途中からサブ冷却器51に流れて行き、サブ冷却器51を流出した後、再び冷却器15に流入する。
冷却器の下部には冷却器15の着霜を除去する目的で除霜用ヒータ121が設置されている。通常の冷蔵庫では除霜ヒータに電圧を印加してヒータを加熱し、加熱されたヒータ周りの空気を加熱し対流によって、また加熱したヒータにより発せられる赤外線による輻射によって冷却器15の霜を融解する。対流と輻射を利用することから通常の冷蔵庫の除霜効率(=霜の融解熱量/ヒータ入力)は20%程度である。
一方で冷蔵室戻り空気位置にサブ冷却器51が設置されている本実施の形態では、サブ冷却器51の位置は除霜用ヒータ121の近傍に設置されている。図12に示した冷媒回路構成にて除霜を行う際のサブ冷却器51の効果を図13に示す。図13(a)はサブ冷却器51を備えた冷却器周辺側面図、(b)は除霜中の伝熱管の冷媒の挙動を表している。図13に示すようにサブ冷却器51はヒータ121の近傍に設置されているため、サブ冷却器51では冷却器15に比べて早く霜が融解する。サブ冷却器51の除霜が終了すると、サブ冷却器51ではその伝熱管内の冷媒が暖められる。サブ冷却器51と冷却器15とは図11で示したように冷媒回路上でサブ冷却器51が途中に設置されている。つまりサブ冷却器51と冷却器15とは冷媒回路ではループ構造をしている。そのためサブ冷却51内の単位質量あたりの冷媒は、除霜終了後からその圧力での潜熱分の熱量をヒータから受け取ることで気体となる。気体となった単位質量冷媒は密度変化により上部に上昇する。ループ上部には冷却器15があり、冷却器15にはサブ冷却器51の霜が融解後にも霜が存在し、除霜が続いている。このときにサブ冷却器51から上昇した単位質量の気体冷媒は、ヒータで加熱されて0℃以上若しくは霜の温度以上であるため、冷却器15に上昇後、霜に放熱し再び二相若しくは液体となる。密度変化により放熱した単位質量の冷媒は下部に戻り再度ヒータで加熱される。このように本実施の形態での冷媒回路構成により、除霜時に冷媒を利用したヒートパイプ効果を付与することができ、除霜効率の向上につながる。発明者らは実際にこの効果を確認するため同一着霜量の冷却器に対してサブ冷却器51があるときとないときとで除霜時間を比較したところ、サブ冷却器51を設置することで除霜時間が25分から23分に短縮することを確認した。以上のことから本実施の形態により除霜効率が向上し、除霜時間の短縮が可能となり冷蔵庫の消費電力の低減が可能となる。
実施の形態4.
以下本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。図14(a)は実施の形態1で述べたように冷蔵室戻り空気31が通過する位置にサブ冷却器51を設置した冷却器周りの側面図、(b)はその正面図、(c)は本実施の形態における冷媒回路図を表す。本実施の形態ではサブ冷却器51を冷媒回路上で冷却器15と並列に設置する。それに伴い、膨張手段22の上部に3方弁などの流路切り替え部141が設置されており、この流路切り替え部141と冷却器15およびサブ冷却器51との間には、冷却器15の冷媒流れ上流には膨張手段22を、サブ冷却器51の冷媒流れ上流には新たな膨張手段142を設置する。
これらの機能を以下に述べる。始めに冷却器15とサブ冷却器51だが、上記で述べたようにサブ冷却器51は冷蔵室戻り空気31が通過する位置に設置されており、サブ冷却器51は冷蔵室戻り空気31と熱交換を行う。
次に流路切り替え部141は冷媒流れ方向下流に設置された膨張手段22、新たな膨張手段142に冷媒を流すまたは切り替える動作を行う。その開度構成は以下の4通りである。ここでA、B、Cは図14に示した流路切り替え部141における方向への流れを表す。
第1切替:A→B開・A→C開(冷却器とサブ冷却器の両方に冷媒を流す)
第2切替:A→B開・A→C閉(冷却器のみ冷媒を流す)
第3切替:A→B閉・A→C開(サブ冷却器のみ冷媒を流す)
第4切替:A→B閉・A→C閉(冷却器とサブ冷却器の両方に冷媒を流さない)
以下に流路切り替え部141の動作を述べる。先にも述べたがサブ冷却器51は冷蔵室戻り空気31と熱交換を行うのだが、冷蔵室への風路には通常ダンパーが設置されており、冷蔵室温度が設定温度以上であるときにダンパーを開けて冷却器15からの吹き出し空気を冷蔵室へと送風し、その温度を目標温度に低下させる。つまり冷蔵室へのダンパーが閉じているとき、サブ冷却器51には冷蔵室戻り空気31は流れない。そのためサブ冷却器51へ冷媒の供給は必要ない。以上のことから冷蔵室のダンパーが閉じているとき、流路切り替え部141は上記第2切替を動作する。一方で冷蔵室ダンパーが開いた時、流路切り替え部141は上記第1切替を動作する。なおダンパーの開閉状態は冷蔵庫の制御盤からの出力により判別可能である。
次に除霜中若しくは冷蔵庫の冷媒回路内で冷媒回収が必要となったとき、または冷媒回路内で冷媒圧力の高圧・低圧維持が必要となったとき(例えば圧縮機14が停止した時)には上記第4切替を動作する。冷蔵室への負荷が大きい、若しくは冷凍室にもダンパーが設置されているときは、冷凍室温度等が十分に目標温度以下であるとき、冷蔵室のみに送風を行うので、流路切り替え部141を上記第3切替で動作する。
上記の一連の流路切り替え部141の動作は開または閉のみとしているが、例えば開度調節が可能であれば各方向(例えば図14中のBまたはC)への流量を調節することで負荷にあった冷媒量を供給できることから上記の効果をさらに高めることが可能となる。
次にサブ冷却器51に接続する膨張手段142について述べる。冷却器15に接続する膨張手段22は、冷却器15を目標温度に低下させるため、その流路内径及び長さが適正化されている。一方で本実施の形態で設置する新たな膨張手段142は冷蔵室戻り空気31を冷却し、且つ着霜のよる目詰まりを極力抑制する必要がある。そのため冷却器15の表面温度に比べてサブ冷却器51の表面温度を高温に且つ冷蔵室戻り空気31の水分を除湿(または着霜により取り除く)する必要がある。これらを満たすためには開度を適切に調節する必要がある。冷蔵室および冷凍室にはそれぞれ庫内温度を検知する温度センサを備え、さらに冷蔵室からの冷蔵室戻り空気31が流れる風路には冷蔵室戻り空気用の温湿度検知センサを配設するとともに、膨張手段142に適切な装置として例えばLEVなどの電子膨張弁を設けることが考えられる。LEVを利用することにより冷蔵室戻り空気31の温湿度を計測することで必要冷却温度を判別でき、それに基づいて膨張手段142の開度調節を行うことが可能となる。また冷蔵室・冷凍室の負荷を各室温から判断し、必要開度の調節を行うことでサブ冷却器51と冷却器15とを適切な熱交換量とすることができ、望ましい形態となる。
以上の構成によりサブ冷却器51を設置することで冷却器15への着霜による通風抵抗を抑制でき冷蔵庫の消費電力を抑えることができる。
なお以上の実施の形態1から4で示したサブ冷却器は、冷凍空調装置の熱交換器だけではなく例えばカーエアコンにも本実施の形態は適用可能である。
なお以上の実施の形態1から4で示した冷凍空調機器のデフロスト装置は、ヒータなど外部熱源による場合や冷媒を逆に流したり吐出ガスを利用したホットガス方式でも同様の効果は得られる。
11 庫内、12 扉部、13 断熱壁、14 圧縮機、15 冷却器、16 ファン、21 配管群、22 膨張手段、23 庫内戻り空気、31 冷蔵室戻り空気、32 冷凍室戻り空気、33 フィン、34 伝熱管、41 冷却器周り、51 サブ冷却器、71 サブ冷却器伝熱管、101 風路を残したサブ冷却器、102 サブ冷却器付近風路、111 冷却器下部に密着させたサブ冷却器、112 冷却器下部位置、121 除霜用ヒータ、141 流路切り替え部、142 サブ冷却器用膨張手段。

Claims (5)

  1. 冷蔵室と冷凍室とを有し、冷凍サイクルの冷却器が収納された冷蔵庫において、
    前記冷却器にて冷却された空気を前記冷蔵室と前記冷凍室のそれぞれへ送り循環させる循環ファンを備え、
    前記循環ファンにより、前記冷凍室内を循環した冷凍室戻り空気と前記冷蔵室内を循環して前記冷凍室戻り空気より高温高湿で数倍以上の水分を含有した冷蔵室戻り空気とが、一つの共通の風路から別々に前記冷却器に向かって流れるとともに、前記冷蔵室戻り空気は前記冷凍室戻り空気より下層の庫内背面側を前記循環ファンに向かって前記冷却器を通り、前記冷凍室戻り空気とは前記冷却器に流入して合流するので、前記風路内の前記冷却器よりも風上の前記冷蔵室戻り空気が通過する下層側で庫内背面側の位置のみに前記冷凍サイクルの前記冷却器内の途中を経由するサブ冷却器を設置して、
    前記冷蔵室戻り空気中の水分を除湿する
    ことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 記サブ冷却器の近傍に外部熱源を用いて発熱する霜取りヒータを設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
  3. 前記サブ冷却器は前記冷凍サイクルの冷却器と並列に冷媒が流れるように接続され、
    一つの循環ファンにより前記冷却器と前記サブ冷却器へ戻り空気が送風される
    ことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
  4. 前記サブ冷却器はその上部に配置された前記冷却器と冷媒回路でループ構造を成し、
    前記霜取りヒータで暖められた前記サブ冷却器内の気体冷媒がループ上部の前記冷却器へ上昇した後、前記冷却器の霜に放熱して二相若しくは液体となって、冷媒を用いたヒートパイプ動作で除霜する
    ことを特徴とする請求項2記載の冷蔵庫。
  5. 前記冷蔵室に温湿度測定装置を設け、
    前記温湿度測定装置により検知された流入空気状態に基づいて、前記サブ冷却器へ流れる冷媒量を調整し、前記冷却器と前記サブ冷却器への着霜を制御する
    ことを特徴とする請求項3記載の冷蔵庫。
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