JP6021421B2 - 摩擦撹拌接合装置 - Google Patents

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Description

本発明は、長尺板状部材を突合せて接合する、摩擦撹拌接合装置に関する。
摩擦撹拌接合(FSW)は、被接合金属同士を突合わせて固定し、回転する加工ツール(丸棒)を突合せ部に押し付け、被接合金属同士を接合する方法である。摩擦撹拌接合では、回転する加工ツールを突合せ部に押し付けることにより、突合せ部の被接合金属が発熱し、軟化した被接合金属が塑性流動して被接合金属同士が固相接合される。このような摩擦撹拌接合は、特許文献1にあるように、例えば、嵌め合い構造を有する中空材同士の突合せ接合に用いられている。
摩擦撹拌接合では、加工ツールを回転しながら移動させるので、突合せ部の金属が上下に撹拌され、被接合金属の突合せ部をずらすような力が発生する。例えば、特許文献1の中空材同士の摩擦撹拌接合では、中空材の突合せ部である開先を上下左右に開こうとする力が発生する。よって、接合後の開先部分に段差を生じないようにするためには、中空材同士を突合せた後、突合せ部を上下左右から固定しながら摩擦撹拌接合をする必要がある。
突合せ部を固定する装置としては、例えば、特許文献2に、加工ツールの進行方向前方の突き合わせ部を、加圧ローラーで押さえつける装置が記載されている。このような加圧ローラーを用いれば、突合せ部が固定され、接合後の開先部分に段差を生じないようにすることができる。
一方、3本以上の長尺板状部材を、隣り合わせに突き合わせて並べ、その後、複数の突合せ部を順々に接合する場合、長尺板状部材の押さえ位置を突合せ部ごとに変えていたのでは作業効率が悪い。そこで、作業効率を良く接合するには、図5のような押え治具54を用い、ステージ52上に長尺板状部材53を隣り合わせに突合せて並べ、長尺板状部材3の長手方向両端を上面側から押さえつけて一括固定し、その後、加工ツール56aだけを移動して、突合せ部53aを順々に接合すればよいと考えられる。
特開2000−288750号公報 特開2000−202645号公報
しかし、図5の押え治具54と、特許文献2の加圧ローラーを併用すると、図6の概略図に示されるように、加圧ローラー67aと加工ツール66aとの間に間隔があるため、長尺板状部材63の端部まで接合を進めると、加工ツール66aが押え治具64に当たる前に、加圧ローラー67aが押え治具64に当たってしまい、接合されない部分(未接合部分63c)が長くなってしまう問題がある。この未接合部分63cは、接合後に切削して捨ててしまうので、長尺板状部材63を有効利用するには、未接合部分63cが小さくなるように接合するのが好ましい。
未接合部分63cを小さくするには、以下のような3つの方法が考えられる。
まずは、図7の装置71のように、押え治具74に複数の切欠き部74aを設ける方法が考えられる。この方法では、押え治具74の突合せ部73aの位置に、加圧ローラー77a以上の幅の切欠き部74aを設け、加圧ローラー77aを切欠き部74aに逃がして移動させることにより、加工ツール76aをより長尺板状部材73の端まで移動させることができ、未接合部分73cを小さくすることができると考えられる。しかしこの方法では、切欠き部74aの間隔と長尺板状部材73の幅とを同じにする必要があり、長尺板状部材73の幅寸法が変わる毎に、新たに押え治具74を設計する必要がある。そして、長尺板状部材73の幅が狭くなると、長尺板状部材73を押える、押え治具74の面積が小さくなってしまい、長尺板状部材73を固定しにくくなるという問題点もある。
また、図8の装置81のように、押え治具84にテーパーをつけ、加圧ローラー87aを押え治具84上に乗り上げさせる方法も考えられる。この方法でも、加工ツール86aをより長尺板状部材83の端まで移動させることができ、未接合部分83cを小さくすることができると考えられる。しかしこの方法では、押え治具84が加圧ローラー87aの押し付け荷重により変形して、押え治具84が長尺板状部材3を固定する力が緩んでしまう恐れがある。さらに、押え治具84が加圧ローラー87aの押し付け荷重により過度に変形して、押え治具84が破損してしまう恐れもある。
さらに、加圧ローラーが押え治具に当たる寸前に、加圧ローラーを引き抜いてしまう方法も考えられる。この方法でも、加工ツールをより長尺板状部材の端まで移動させることができ、未接合部分を小さくすることができると考えられる。しかしこの方法では、加圧ローラーを引き抜くタイミングを制御する必要があり、また、加工ツールの主軸負荷を検知し、一定の主軸負荷になるよう、加工ツールの押し付け量を制御する、トルクフィードバック制御を用いた装置に適用すると、加圧ローラーを引き抜いた瞬間に加工ツールの押し付け力が急激に高まり、接合できなくなってしまう可能性が高い。
本発明は、上記問題を解決することが可能な、摩擦撹拌接合装置を提供するものであり、長尺板状部材の長手方向両端を押え治具で固定し、加工ツールの進行方向前方を加圧ローラーで押さえつけながら摩擦撹拌接合する装置であって、未接合部分を容易に小さくできるような、摩擦撹拌接合装置を提供するものである。
本発明の摩擦撹拌接合装置は、隣り合う長尺板状部材の側面部同士を突き合わせて突合せ部を形成し、摩擦撹拌接合工具である加工ツールを前記長尺板状部材の上面側から前記突合せ部に回転させながら押しつけ、前記加工ツールを前記突合せ部に対して相対移動させて前記長尺板状部材同士を接合する摩擦撹拌装置であって、前記加工ツールと、前記加工ツールの移動方向前方に配されて前記長尺板状部材の前記突合せ部を上面側から加圧する加圧ローラーと、当該加圧ローラーの移動方向前方に配されて当該加圧ローラーの加圧方向に当該加圧ローラーと一体的に移動する補助ローラーと、前記長尺板状部材の長手方向両端にあって突き合わされた前記長尺板状部材を上面側から一括して押さえつける押え治具と、当該押え治具近傍に配された乗り上げ治具とを備え、前記加工ツールと前記加圧ローラーと前記補助ローラーとが、前記突合せ部に対して一体的に相対移動し、前記加工ツールが前記押え治具に接近した際、前記補助ローラーが前記乗り上げ治具上に乗り上がって前記乗り上げ治具上を加圧しながら移動しつつ、前記加圧ローラーが前記押え治具上に乗り上がって前記押え治具上を加圧しながら移動することを特徴としている。
そして、本発明の摩擦撹拌接合装置は、前記長尺板状部材を3本以上隣り合わせて接合することが可能であることも特徴としている。
また、本発明の摩擦撹拌接合装置では、前記加圧ローラーと前記補助ローラーとが共通の支持部により支持されているのが好ましい。
さらに、本発明の摩擦撹拌接合装置では、前記補助ローラーの実質的な幅が、前記加圧ローラーの幅より広いほうが好ましい。
また、本発明の摩擦撹拌接合装置では、前記乗り上げ治具または前記押え治具上に弾性材料が貼り付けられているか、あるいは、前記補助ローラーの外周に弾性材料が設けられていることが好ましい。
そして、本発明の摩擦撹拌接合装置は、前記長尺板状部材として押出し中空材を接合するのに用いるのが好ましい。
本発明の摩擦撹拌接合装置によれば、長尺板状部材の側面同士を突き合わせて接合する際、長尺板状部材の長手方向両端に生じる未接合部分を小さくできる。
本発明の摩擦撹拌接合装置を上方から見た概略構成図である。 本発明の摩擦撹拌接合装置を側方から見た概略構成図である。 本発明の摩擦撹拌接合装置について長尺板状部材の押さえつける構成の一例を示す図である。 本発明の摩擦撹拌接合装置の動作を説明する図である。 複数の中空材を効率よく接合作業するための中空材の固定方法の一例をを説明する図である。 従来の加圧ローラーを備えた摩擦撹拌接合装置を説明する図である。 従来の加圧ローラーを備えた摩擦撹拌接合装置の問題点を説明する図である。 従来の加圧ローラーを備えた摩擦撹拌接合装置の他の問題点を説明する図である。 本発明の摩擦撹拌接合装置に弾性材料を貼り付けた例を説明する図である。
以下、本発明の摩擦撹拌接合装置について、その実施態様を図面を参照しながら説明する。
図1に、本発明の実施態様である、摩擦撹拌接合装置1(以下装置1と略す)を上方から見たときの概略構成図を示す。装置1は、複数の長尺板状部材3が突合せ部3aを形成するよう側面同士を突き合わせて並べられるステージ2と、長尺板状部材3の長手方向両端部を上面側から一括して押さえつける押え治具4と、押え治具4に隣接して配される乗り上げ治具5と、突合せ部3a上を移動する摩擦撹拌加工機6に取付けられ、回転しながら突合せ部3aに押し付けられる加工ツール6aと、加工ツール6aの移動方向前方に配されて突合せ部3aを加圧する加圧ローラー7aと、加圧ローラー7aの移動方向前方に配される補助ローラー7bとを、基本的な構成要素としている。そして、加工ツール6aと加圧ローラー7a、補助ローラー7bが突合せ部3a上を一体的に移動することで、接合部3bが突合せ部3aに形成され、長尺板状部材3同士が接合部3bを介して摩擦撹拌接合される。なお、図1では、摩擦撹拌加工機6の支持加圧機構、加圧ローラー7aおよび補助ローラー7bの支持機構については、図示を省略している。
図2は、装置1を側方から見た概略構成図である。押え治具4は、長尺板状部材3の端部を上面側から押さえつけ、長尺板状部材3をステージ2に固定するものである。ここで、押え治具4が長尺板状部材3を押さえつける力は、長尺板状部材3に反りがあっても固定でき、かつ、長尺板状部材3の端部が座屈しない程度の力とするのが好ましい。そして、乗り上げ治具は5は、押え治具4に隣接して配され、長尺板状部材3上面から乗り上げ治具5上面までの高さhが、長尺板状部材3上面から押え治具4上面までの高さh’より高く、加圧ローラー7aと補助ローラ―7bのそれぞれが、押え治具4と乗り上げ治具5を同時に加圧可能にに設計される。そして、乗り上げ治具5の端部にはテーパー部5aが設けられ、補助ローラー7bが乗り上げ治具5に乗り上がりやすくしている。
押え治具4は、長尺板状部材3を固定するのに十分な強度になるよう設計すればよいが、乗り上げ治具5は、補助ローラー7bが乗り上がった際の衝撃に耐えるように設計する必要がある。従って、乗り上げ治具5は、セラミックスや工具鋼など、硬度が高い材料を加工して作成するのが好ましく、あるいは、ゴム等の弾性材料を表面に貼り付け、補助ローラー7bが乗り上がった際に受ける衝撃が小さくなるような構造にしてもよい。
また、図9(a)のように、シート状の弾性材料5bを乗り上げ治具5表面に貼り付け、補助ローラ7bが、弾性材料5bを押し込みつつ、乗り上げ治具5を加圧するようにしてもよい。
弾性材料5bを貼り付けない構成では、加圧ローラー7aと補助ローラー7bが、押え治具4と乗り上げ治具5を同時に加圧するためには、加圧ローラー7a下端と補助ローラー7b下端の高低差と、押え治具4と乗り上げ治具5の高低差(図2においてh−h’)が、全く同じでなければならない。このような構成では、装置に歪が生じると、加圧ローラー7aと補助ローラー7bが、押え治具4と乗り上げ治具5を、同時に加圧しなくなる可能性がある。
一方、シート状の弾性材料5bを乗り上げ治具5表面に貼り付け、その分、加圧ローラー7a下端と補助ローラー7b下端の高低差を、押え治具4と乗り上げ治具5の高低差より若干大きめに設定すれば、装置生じた歪の影響は、弾性材料5bの変形により吸収され、加圧ローラー7aと補助ローラー7bが、押え治具4と乗り上げ治具5を、確実に同時に加圧できるようになる。
上記のように、シート状の弾性材料を貼りつける効果は、図9(b)のように、シート状の弾性材料4aを押え治具4表面に貼り付けたり、図9(c)のように、補助ローラー7bの外周に弾性材料7fを設けても、同じ効果を得ることができ、図9(a)〜(c)の構成にすることで、加圧ローラ7aと補助ローラ7bが、押え治具4と乗り上げ治具5を、確実に同時に加圧できるようになる。
加工ツール6aは、摩擦撹拌加工機6に取付けられて回転し、突合せ部3aに押し付けられ、突合せ部3a上を移動することで、接合部3bを突合せ部3aに形成する。ここで加工ツール6aは、トルクフィードバック制御を用いて、主軸負荷が一定になるように制御されるのが好ましい。トルクフィードバック制御を用いると、長尺板状部材3の上面状態(高さ、平滑性等)が多少バラついていても、突合せ部3a近傍の金属を安定して摩擦撹拌できるようになるので、良好な接合部3bを形成することができ、安定的に長尺板状部材3同士を摩擦撹拌接合することが可能になる。
摩擦撹拌加工機6の移動方向前方には、加圧ローラー7aと補助ローラー7bを備えた、ローラーユニット7が取り付けられている。ローラーユニット7は、摩擦撹拌加工機6から取り外し可能であり、従来の摩擦撹拌加工機に取付けることもできる。
加圧ローラー7aは、加工ツール6aの移動方向前方に配されていて、支持部7cを介してシリンダー7dに支持され、そのシリンダー7dは、ガイド7eを介して摩擦撹拌加工機6に取付けられている。従って、加圧ローラー7aは、シリンダー7dが支持部7cを押し下げる力により、突合せ部3aを上方から加圧することができる。加圧ローラー7aは、約1000〜10000Nの荷重で突合せ部3aを加圧するのが好ましく、荷重に耐え得る材料、例えば、工具鋼などで製作するのが好ましい。そして、加圧ローラー7aは、突合せ部3aとの接触面積を小さくした方が単位接触面積当たりの荷重が高くなり、突合せ部をより強固に固定することができる。従って、加圧ローラー7aは、走行が不安定にならない程度に、幅を狭くするのが好ましい。
補助ローラー7bは、加圧ローラー7aの移動方向前方に配されて、支持部7cに支持されている。そして、補助ローラー7bの下端が押え治具4に接触しないよう、補助ローラー7bの下端が加圧ローラー7aの下端より高く配置され、その高さは、押え治具4の厚みよりも高く設定される。
加圧ローラー7aと補助ローラー7bは、シリンダー7dに接続する共通の支持部7cにより支持され、支持部7cはシリンダー7dにより常に上方から押さえつけられている。そして、加圧ローラー7aと補助ローラー7bは、共通する支持部7cにより支持されているので、加圧ローラー7aと補助ローラー7bは、加圧ローラー7aが加圧する方向に一体的に移動する。従って、補助ローラー7bが乗り上げ治具5に乗り上がって上方に移動すると、加圧ローラー7aも、補助ローラー7bおよび支持部7cとともに一体的に移動し、突合せ部3aから上方に離れた状態となる。
ここで、補助ローラー7bは、乗り上げ治具5に乗り上がった際に受ける衝撃で損傷しにくい構造にするのが好ましく、幅広にするのが好ましい。上述のように、加圧ローラー7aは幅が狭いほうが好ましいことを踏まえると、補助ローラー7bは加圧ローラー7aよりも相対的に幅が広いほうが好ましいものである。さらに、補助ローラー7bは、複数に分割されたローラーにして、実質的に加圧ローラー7aよりも幅を広くしてもよい。さらに、補助ローラー7bの外周にゴム等の弾性材料を貼り付け、乗り上げ治具5に乗り上がった際に受ける衝撃が小さくなるような構造にしてもよい。
図2の装置1は、長尺板状部材3を平坦なステージ2上に固定する装置であるが、図3のように、敷板2aをステージ2上に設け、長尺板状部材3を上方に湾曲させて固定するほうが好ましい。
長尺板状部材3を上方に湾曲させると、引張応力が長尺板状部材3の長手方向に付与されるので、接合後の長尺板状部材3が下方に湾曲しにくくなり、接合による長手方向の反りを小さくすることができる。また、長尺板状部材3を多数並べて接合する場合、並べた方向についても材料が収縮して反りが発生しやすくなるが、長尺板状部材3を上方に湾曲させると、長尺板状部材3は並べた方向にも湾曲しにくくなり、長尺板状部材3を多数並べて接合しても、並べた方向の反りも小さくすることができる。
また、長尺板状部材3が長い場合、両端を押え治具4で固定しただけでは、長尺板状部材3の長手方向中央付近を強くステージ2に押し付けることが難しく、長手方向中央付近では押し付け力が弱くなって突合せ部3aにズレが生じやすくなり、接合後に段差が生じるなどの接合欠陥が発生しやすくなる問題がある。長尺板状部材3を上方に湾曲させると、長尺板状部材3の長手方向中央付近は敷板2aに押し付けられて強く固定されるようになり、突合せ部3aにズレが生じにくくなって接合後に段差が生じるなどの接合欠陥の発生を抑制できるようになる。
図3のような固定方法は、突合せ部3aに段差が生じやすい材料、すなわち、板厚方向の押えが効きにくく変形しやすい材料の接合に有効な固定方法であり、特に、アルミニウム等の押し出し中空材を摩擦撹拌接合するのには有効である。
図4の側方から見た模式図を用いて、長尺板状部材3の長手方向端部における、加圧ローラー7aと補助ローラー7bの動きについて説明する。
図4(a)の図は、加工ツール6a、加圧ローラー7a、補助ローラー7bが、突合せ部3a上を移動して、長尺板状部材3の長手方向端部に接近しつつある状態を示したものである。加圧ローラー7aは、加工ツール6aの移動方向前方の突合せ部3aを上方から加圧し、加工ツール6aは、回転しながら突合せ部3aに押し付けられ、接合部3bを形成する。この状態において、補助ローラー7bは、長尺板状部材3の上面および押え治具4の上方を、押え治具4に接触しないような位置関係で、摩擦撹拌加工機6と一体となって移動する。
加工ツール6aが移動して、図4(b)の図の状態になると、補助ローラー7bは、乗り合げ治具5に接触する。この時点において、加圧ローラー7aは、突合せ部3bを上方から加圧した状態を維持し、加工ツール6aも、突合せ部3aに押し付けられた状態を維持している。
加工ツール6aがさらに移動して、図4(c)の図の状態になると、補助ローラー7bは、テーパー5aを加圧しながら乗り上げ治具5に乗り上げて上方に移動する。加圧ローラー7aは、補助ローラー7bとともに支持部7cに接続しているので、補助ローラー7bと共に加工ローラー7aも上方に移動し、押え治具4に乗り上がる。なお、この状態において、補助ローラー7bがテーパー5aに乗り上がるのと同時に、加圧ローラー7aが上方に移動するので、加工ツール6aが突合せ部3aを押し付ける力は急激に変化することがない。従って、本装置にトルクフィードバック制御を適用させても、長尺板状部材3どうしが接合できなくなる問題は発生しない。
その後、乗り上げ治具5に乗り上がった補助ローラー7bは、乗り上げ治具5上を加圧しながら移動し、押え治具4に乗り上がった加圧ローラー7aは、押え治具4上を加圧しながら移動する。このとき、補助ローラー7bと加圧ローラー7aは支持部7cに接続されて一体的に移動するので、支持部7cからの加圧力は、補助ローラー7bと加圧ローラー7aに分散されることになり、押え治具4が加圧ローラー7aの加圧により破損したり、押え治具5の押えが緩みにくくなる。
最後に、加工ツール6aがさらに移動し、図4(d)の状態のように、加工ツール6aが、押え治具4の端部に達して接合が完了する。このように、装置1を用いると、未接合部分3cの長さLを、図6に示す従来技術の装置61の未接合部分63cの長さL’よりも短くすることができ、長尺板状部材を有効利用することができる。
さらには、上記のような摩擦撹拌装置は、長尺板状部材の幅によらず、長尺板状部材を突合せて固定することができ、接合中、加圧ローラーが押え治具を強く加圧することがないので、押え治具が加圧により破損しにくく、押え治具の押えが緩みにくい。さらに、長尺板状部材の端部において、加工ツールの押し付け力が急激に変わることがないので、トルクフィードバック制御が付加された摩擦撹拌接合装置にも適用可能である。
1,51,61,71,81:摩擦撹拌接合装置
2,52,62,72,82:ステージ
2a:敷板
3,53,63,73,83:長尺板状部材
3a,53a,73a:突合せ部
3b,83b:接合部
3c,63c,83c:未接合部分
4,54,64,74,84:押え治具
4a:弾性材料
74a:切欠き部
5:乗り上げ治具
5a:テーパー
5b:弾性材料
6:摩擦撹拌加工機
6a,56a,66a,76a,86a:加工ツール
7:ローラーユニット
7a,67a,77a,87a:加圧ローラー
7b:補助ローラー
7c:支持部
7d:シリンダー
7e:ガイド
7f:弾性材料
L,L’,L’’:未接合部分




Claims (3)

  1. 隣り合う長尺板状部材の側面部同士を突き合わせて突合せ部を形成し、摩擦撹拌接合工具である加工ツールを前記長尺板状部材の上面側から前記突合せ部に回転させながら押しつけ、前記加工ツールを前記突合せ部に対して相対移動させて前記長尺板状部材同士を接合する摩擦撹拌装置において、
    前記加工ツールと、前記加工ツールの移動方向前方に配されて前記長尺板状部材の前記突合せ部を上面側から加圧する加圧ローラーと、当該加圧ローラーの移動方向前方に配されて当該加圧ローラーの加圧方向に当該加圧ローラーと一体的に移動する補助ローラーと、前記長尺板状部材の長手方向両端にあって突き合わされた前記長尺板状部材を上面側から一括して押さえつける押え治具と、当該押え治具近傍に配された乗り上げ治具とを備え、前記加工ツールと前記加圧ローラーと前記補助ローラーとが、前記突合せ部に対して一体的に相対移動し、前記加工ツールが前記押え治具に接近した際、前記補助ローラーが前記乗り上げ治具上に乗り上がって前記乗り上げ治具上を加圧しながら移動しつつ、前記加圧ローラーが前記押え治具上に乗り上がって前記押え治具上を加圧しながら移動することを特徴とする摩擦撹拌接合装置。
  2. 前記長尺板状部材を3本以上隣り合わせて接合することが可能な請求項1に記載の摩擦撹拌接合装置。
  3. 前記加圧ローラーと前記補助ローラーとが共通の支持部により支持されていることを特徴とする請求項1または2に記載の摩擦撹拌接合装置。
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