JP6016310B2 - アースアンカー - Google Patents

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Description

本発明は果樹園用柵、ビニールハウス等の建造物の耐力を補強して倒伏防止に使用するアースアンカーに関する。
例えばぶどう、梨等の果樹園用柵、農作物育成用のビニールハウス等の建造物の耐力を補強するために種々のアースアンカーが使用されている。
図5は、アースアンカーを地中に埋設した後に形状を変化させる従来例(特許文献1参照)を示すもので、先端側を先細り状とし該先端側を連続溶接部100aで連結するとともに後端側を加撃部101で連結された2枚の抵抗板102−1,102−2と、この抵抗板102−1,102−2の中心部に加撃部101より上方に突出して配置された芯金103と、抵抗板102−1,102−2の先端部外側に溶接100bで取り付けられた引き上げ棒104−1,104−2と、図示しないハンマーを往復動可能に有し加撃部101の上面に取り付けたロッド105を備えている。
そして、このアースアンカーを地中に埋設するには、抵抗板102−1,102−2の先細り状先端を地面に立て、ハンマーを介して加撃部101に打撃力を加え、抵抗板102−1,102−2を地中の所定位置まで侵入させる。
次いで、加撃部101より上方に突出した芯金103を加撃して抵抗板102−1,102−2に打ち込み、この芯金103の先端で抵抗板102−1,102−2の先端側の連結溶接部100aを切断する。
しかる後、引き上げ棒104−1,104−2を図示しない引き上げ装置により引き上げ、引き上げ棒104−1,104−2の上端のワイヤ取付け部104−1a,104−2aがロッド105の上端のワイヤ取付け部105aと略同一高さになるようにする。これにより、抵抗板102−1,102−2は屈曲孔106によって図5(c)に示すように左右に屈曲しながら展開して抜け止め力を増大させる。
なお、アースアンカーの埋設後は、アンカーワイヤ(図5では図示せず)の一端を、引き上げ棒104−1,104−2、ロッド105のワイヤ取付け部104−1a,104−2a,105aに締結し、耐力を補強すべき建造物にアンカーワイヤの他端を締結する。
図6は、図5に示した従来型のアースアンカーの構造と異なり、アースアンカー自体をその軸線方向に回転させながら地中に埋設させる従来例を示すものである。具体的には、同図(a)に示すようにアースアンカー111の中間部を捻じ曲げて螺旋部112を形成した構造を有したり、同図(b)に示すように棒状のアースアンカー113の中間部に螺旋翼114を形成した構造を有したりしている。
そして、このアースアンカー111,113を地中に埋設するには、アースアンカー111,113の先端を地面に垂直にして、図示しない回転工具で加圧しながら回転させることで、螺旋部112や、螺旋翼114によって地中に侵入するようになっている。
このようにして、アースアンカー自体の大部分を所定位置まで侵入させた後、図示しないアンカーワイヤの一端(図6では図示せず)をアースアンカー111,113の先端のワイヤ取付け部111a,113aに締結し、耐力を補強すべき建造物にアンカーワイヤの他端を締結する。
図7は、図5及び図6に示した従来型のアースアンカーの構造と異なり、円筒状のアースアンカーを打設して地中に埋設させる従来例を示すものである。具体的には、円筒状のアースアンカー121の下端に打撃力を受ける肉厚の受圧部122を設け、上端縁部より側方に突出してワイヤ取付け部121aを設けた構造を有している。
そして、このアースアンカー121を地中に埋設するには、まず、ワイヤ取付け部121aにアンカーワイヤ124の一端を取り付けた後、二点鎖線で示すように打設棒123をアースアンカー121に挿入し、この打設棒123で受圧部122に打撃力を加えてアースアンカー121を地中の所定位置まで侵入させる。しかる後、打設棒123を引き抜き、耐力を補強すべき建造物にアンカーワイヤ124の他端を締結する。
図8は、図5乃至図7に示す従来型のアースアンカーと異なり、複数の杭を互いに地中に連結した状態で埋設してアースアンカーとする従来例を示している。具体的には、このアースアンカーを設置するにあたって、地面に溝133を掘り、それぞれが中間部に貫通孔131を有する複数個の杭132−1〜132−3を、その貫通孔131が一直線状となるように溝133内に配置し、各杭132−1〜132−3を連結するように貫通孔131に一本の連結棒134を通して全体を一体化させる。そして、溝133を再び埋め戻すことで、地中に埋設された杭132−1〜132−3、連結棒134の全体がアースアンカーとして機能するようにする。
しかる後、地上に露出している杭132−1の上面のワイヤ取付け部132−1aにアンカーワイヤ135の一端を締結し、耐力を補強すべき建造物にその他端を締結する。
特開平9−298960号公報
しかしながら、図5に示す従来のアースアンカーは、構造が複雑なため、製作が面倒でコスト高となる。また、地面の密度が高く硬い場所、石等の障害物がある場所では、地中に埋設した時、図5(d)に示すように、抵抗板102−1,102−2が左右に確実に屈曲しながら展開しない場合が生じ、その結果十分な補強力が得られず、抜け易くなる。また、仮に抵抗板102−1,102−2が左右に屈曲しながら展開したとしても、アースアンカーの埋設後にこの補強対象物となる建造物に加わる振動によって、アースアンカーの展開部分の周囲の土の一部を無理矢理押し潰すことで地中に含まれる水分が滲み出て、埋設されたアースアンカーの周囲が液状化して抜け易くなり、補強力が低下するという問題がある。
また、図6に示す従来のアースアンカーは、埋設時に地中に小石等がある場合、地中への侵入が困難になり、地中の所定位置まで確実に埋設させることができず、その後にアースアンカーと補強すべき建造物との間をアンカーワイヤで連結しても、この建造物に過大な力が加わるとアースアンカーが地中から簡単に抜けてしまう。また、図6(b)に示すアースアンカーの場合、その地中への埋設後にこの補強対象物である建造物等から受ける振動によって、螺旋翼114が地中の土の一部を繰り返し局所的に押し潰すことで、この部分に含まれる水分が集まって、埋設されたアースアンカーの周囲が液状化して抜け易くなり、補強力が低下するという問題がある。
また、図7に示す従来のアースアンカーは、その底部の受圧部122が平面状をなしているので、アースアンカーを埋設する際に大きな打撃力を必要とし、その埋設施工を簡単かつ迅速に行うことが困難である。従って、地面の密度が高く硬い場所や、地中に小石が多く含まれたりする場所には適用できない。また、アースアンカーを埋設した後、この補強対象物である建造物等から受ける振動によって、アンカーワイヤ124を介して地面の一部が繰り返し局所的に押し潰されることで、この部分に含まれる水分が集まり、埋設されたアースアンカーの周囲が液状化して抜け易くなり、補強力が低下すると共に、埋設時とは反対方向に抜け易くなるという問題がある。
また、図8に示す従来のアースアンカーは、地面に溝133を掘り、この溝133に連結棒134で連結した複数個の杭を設置してこの溝を埋め戻す作業が必要となるので、アースアンカーとして機能する杭132−1〜132−3、連結棒134の埋設作業がきわめて面倒である。そして、埋め戻した後のアースアンカーの引き抜け強度を常に充分な強度に維持することが難しく、規定した補強力を安定して確実に得ることができないという問題がある。
本発明の目的は、簡単な形状で安価に得ることができるとともに、埋設作業が地中の密度や地中に含まれる小石の量に左右されることなく簡単かつ容易に行うことができ、埋設後は、補強すべき建造物に耐力としての十分な補強力を長期に亘って与えることができるアースアンカーを提供することにある。
上述の課題を解決するために、請求項1に係るアースアンカーは、中心部に打撃力を受ける打撃力受け部を有する円盤状本体と、補強すべき建造物と前記円盤状本体とを繋ぐアンカーワイヤを取り付けるように前記打撃力受け部に設けたワイヤ取付け部とを備えたことを特徴とする。
本発明によると、簡単な形状で安価に得ることができるとともに、埋設作業が地中の密度や地中に含まれる小石の量に左右されることなく簡単かつ容易に行うことができ、埋設後は、補強すべき建造物に耐力としての十分な補強力を長期に亘って与えることができるアースアンカーを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るアースアンカーの正面図である。 図1のII−II線に沿う横断面図である。 本発明の一実施形態に係るアースアンカーを地中に埋設した状態を説明する図である。 本発明のアースアンカーで耐力の補強を行った建造物としての果樹園用柵の一部を示す斜視図である。 地中に埋設する際に形状を変化させる従来のアースアンカーを示すもので、図5(a)は正面図、図5(b)は側面図、図5(c)は正しい埋設施工状態図、図5(d)は失敗した埋設施工状態図である。 回転させながら地中に埋設する従来のアースアンカーを示すもので、図6(a)はアースアンカー自体に螺旋部を形成した斜視図、図6(b)はアースアンカーに螺旋翼を設けた斜視図である。 打撃を加えることで地中に埋設する従来のアースアンカーを示す斜視図である。 複数の杭を連結した状態で地中に埋設する従来のアースアンカーを示す施工状態図である。
以下、果樹園用柵、農作物育成用のビニールハウス等の建造物の耐力を補強するために使用する本発明に係るアースアンカーの一実施形態を図面について説明する。
本発明のアースアンカーは、中心部に打撃力受け部を有する円盤状本体と、この円盤状本体に設けた水抜き孔と、補強すべき建造物と前記円盤状本体とを繋ぐアンカーワイヤを取り付けるように前記打撃力受け部に設けたワイヤ取付け部とを備えたことを特徴とする。
以下、本発明のアースアンカーの上述した構成について図面に基づいてより詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係るアースアンカーの正面図である。図2は図1のII−II線に沿う横断面図である。
図1及び図2に示すように、本発明の一実施形態に係るアースアンカーは、円盤状本体1の中心部に打撃力を受ける打撃力受け部となる軸2を円盤状本体1に貫通して一体に設けると共に、この軸2の一端側にアンカーワイヤを取付けるワイヤ取付け部3を設け、円盤状本体1に水抜き孔4を本実施形態では3箇所設けた構成を有している。なお、アンカーワイヤは、例えばその一端の端部を軸2に設けたワイヤ固定穴2aに挿入した状態でワイヤ取り付け部3とアンカーワイヤの端部を溶接することで、アンカーワイヤの端部を円板状本体1にしっかりと固定する。
図3は、本発明の一実施形態に係るアースアンカーを地中に埋設した状態を説明する図である。本実施形態に係るアースアンカーは、打撃力を加えて地中に直線的に侵入させながら埋設するために打撃付与工具5を用いる。この打撃付与工具5の円板状本体側先端には、2枚の打撃板6a、6bが備わり、この2枚の打撃板6a、6bに円盤状本体1が挟まれ、かつこれを引き抜き可能なように、この2枚の打撃板6a、6b同士は、円盤状本体1が嵌まる隙間tを設けて対向配置されている。2枚の打撃板6a、6bの基端側(嵌合状態にある円盤状本体1から離れた側)は、パイプ状のロッド7の下端部に結合されている。
ロッド7の長手方向略中程にはロッド7より大径でしっかりとした形状の打撃受け部6が備わり、ロッド7の上端部にはロッド7より大径でしっかりとしたロッド抜き側ストッパ9が設けられている。
2枚の打撃板6a,6bと円盤状本体1を引き離し可能に嵌合させるために、打撃板6a,6bには、円盤状本体1の軸2が嵌まり込む切込み6cが形成され、打撃板6bには、円盤状本体1の軸2が嵌まり込む切込み6dが形成されている。また、ロッド7の打撃受け部6とロッド抜き側ストッパ9とには、ロッド7にスライド係合しながらロッド7のこの範囲を往復動するスライドハンマー10を設けている。
図3は本発明のアースアンカーの施工状態を示すもので、耐力を補強すべき建造物の支柱11の近傍にアースアンカーである円盤状本体1を埋設し、埋設した円盤状本体1と補強すべき建造物の支柱11との間にアインカーワイヤ12を展張したものである。
本発明のアースアンカーを地中に埋設するには、予め、アンカーワイヤ12の一端を円盤状本体1のワイヤ取付け部3に取り付ける。そして、円盤状本体1を挟むように打撃付与工具5の打撃板6a,6bを円盤状本体1の中心に移動させて、打撃板6a,6bの先端部の切込み6c,6dを円盤状本体1の中心の軸2に係合させ、円盤状本体1を地面13に対し10°〜15°程度傾けた状態で配置する。
なお、この角度は、図3に示す角度に限定されないが、同図に示すようにアースアンカーを支柱に埋設した後、アンカーワイヤ12の地表に出た側の端部を補強対象となる建造物(図3では支柱11)に向かって引っ張って移動させ、この建造物に円盤状本体1のアンカーワイヤ12側の表面とアンカーワイヤ12とのなす角度が約60°から90°であることが好ましい。
この状態で、図示しない打設具によって、スライドハンマー10を打撃力受け部8とロッド抜き側ストッパ9との間で往復動させて打撃力受け部8に打撃力を加え、この打撃力を一体化された2枚の打撃板6a,6bを介して打撃力受け部である軸2に伝えられ、この軸2と一体の円盤状本体1が地中に侵入する。
この場合、円盤状本体1の地中埋設深さは約1m程度であるため、特に地面に溝等を形成することなく、また、仮に形成したとしても浅く形成するだけで良い。
以上説明したように、本発明に係るアースアンカーを支柱に埋め込むにあたって、本発明に係るアースアンカーは円盤状本体1を備えているので、その地中への打ち込み方向の投影面積が円盤状本体の板厚の部分のみで非常に小さいものとなっておりかつ打ち込み方向に対して円盤状本体1の外周が円弧状に形成されているため、地中からの抵抗を受けにくく円盤状本体1を無理なく地中に埋め込むことができる。
このように打ち込み方向に対して円盤状本体1の外周が円弧状に形成されていることで、この円盤状本体1の一部に多数の小石が当たったとしてもこれらの小石を横にずらしながら(撥ね退けながら)円盤状本体1を地中に埋め込んでいくことができる。なお、本発明に係るアースアンカーを地中に埋め込む際、アンカーワイヤ12は、円盤状本体1にその一端が連結され、アンカーワイヤ自体にこの円盤状本体1の埋設方向に追従していくので、にアンカーワイヤ12がアースアンカーの埋設時に抵抗になることは無い。
そして、今度は打撃付与工具5のスライドハンマー10を再びロッド抜き側ストッパ9に打撃力を加え、円盤状本体1から打撃板6a,6bを引き離すと共に、打撃付与工具5を地中から抜き去る。
次いで、スライドハンマー10を円盤状本体1から抜き取りアンカーワイヤ1に上述した円盤状本体に締結した端部と反対側の先端を、これを結びつけるべき支柱11に向かって移動させる(図3中矢印参照)。この際、アンカーワイヤを支柱に向かってずらす前に予めこのずらす方向に沿ってこれに対応する地面にある程度の溝を掘っておくと、アンカーワイヤ12の上端を支柱に向かってよりスムーズに移動させることができる。そして、このようにアンカーワイヤ12の上端を支柱11に近づけた後に、この支柱11の適所にアンカーワイヤ12を結びつけ、支柱11の倒れを防止する。
なお、スライドハンマーは、アンカーワイヤ12を支柱11に向かって移動させた後に地面から抜きとっても良い。このアンカーワイヤ12を支柱11に向かって移動させる際に、円盤状本体1もこれに伴って支柱に引っ張られ、円盤状本体1の支柱側に向かった円盤面全体によってその周辺の地面が圧縮され、液状化現象が起こる場合があるが、この際に生じた水は円盤状本体に備わった複数の(本実施形態では3つの)水抜き穴4を介して円盤状本体1の支柱側とは反対側面に抜けるので、その後に円盤状本体1が液状化現象によりずれてアンカーワイヤ12が弛むようなことは無い。
なお、円盤状本体1を地中に埋設した後に、アンカーワイヤ12を介して伝えられる建造物からの振動によって、この地中の中の土の一部が押し潰されることで、この部分に含まれる水分が集まって円盤状本体1の周囲が液状化しようとしても、円盤状本体1のアンカーワイヤ12で引っ張られる面側に生じた水分は、水抜き孔4を通じて反対面に流れる。このため、円盤状本体1のアンカーワイヤ12で引っ張られる面側は、水分がなくなり液状化することなく、常に既定の補強力を発揮してアンカーワイヤ12に長期に亘って一定の張力を与えることができる。これによって、支柱11の耐力の補強を維持することができる。
図4は果樹園用柵14の耐力を補強するために、果樹園用柵14の支柱11の近傍にアースアンカーを構成する円盤状本体1を埋設し、この円盤状本体1と支柱11との間にワイヤ12を取付けたもので、例えば、果樹園用柵14に雪が積もったり、果実が成長して支柱11の上端に張力Fが生じたりしても、該支柱にはアンカーワイヤ12によって張力Fとは反対方向に張力Fが生じてこの果樹園用柵の倒壊を防止する。
従って、上述のような工程で本発明に係るアンカーワイヤ12を支柱11に取付ければ、支柱11が倒れるのを阻止する方向に常に一定の強い張力を作用させることができ、支柱11の倒れを長期に亘って防止することが可能となる。
また、アンカーワイヤ12の上端11を支柱に結び付けた後は、支柱11からアンカーワイヤ12に作用する張力の方向が、円盤状本体1が地表に向かって抜ける方向に対してかなりずれると共に、支柱11からアンカーワイヤ12に作用する張力(引っ張り力)に対して円盤状本体1の支柱側の全面がこの周囲の地中から受ける抵抗力によって対抗することになるので、アンカーワイヤ12の弛みを効果的に防止できる。
これによって、従来のようにアンカーワイヤが緩んで再度支柱が倒れないようにアンカーワイヤを張り直す作業を行う回数が極端に少なくなるので、このアースアンカーの使用者はそのような後に生じるアンカーワイヤが十分に張っていることを維持させるというその後のメンテナンス作業に煩わされることがなくなる。
以下、本発明に係るアースアンカーを従来例として説明した各アースアンカーと比較して説明する。なお、以下の説明においては、本発明に係るアースアンカーを本実施例とし、図5に示す従来の構成を第1比較例、図6(a)に示す従来の構成を第2比較例、図6(b)に示す従来の構成を第3比較例、図7に示す従来の構成を第4比較例、図8に示す従来の構成を第5比較例とした。
最初に図5に示す第1比較例を実際に使用した場合を想定して考えてみる。第1比較例を地中に埋めてみても、地中から受ける抵抗によって地中内で芯金から両側に向かって抵抗板が規定通りに開くものは僅かで、第1比較例の多くがその抵抗板が地中の中で開かないか、又は、抵抗板自体が図5(d)に示すように地中で折れてしまったりすると考えられる。その結果、第1比較例を地中に埋めこんだ後にアンカーワイヤを規定以下の引っ張り力で引っぱっただけでも簡単に支柱から抜けてしまうものが数多く生じることが考えられる。
また、抵抗板が地中内でうまく開いた場合であっても、その後の長期の使用中に補強対象物である建造物の振動等がアンカーワイヤを介して第1比較例に伝わり、抵抗板の周囲に液状化現象が生じて、第1比較例の地中に埋まったアンカーの部分の位置が地中においてしっかりと定まらなくなると考えられる。その結果、アンカーワイヤの他端を支柱に取り付けた後に、アンカーワイヤが緩んでしまい、このアンカーワイヤを支柱に頻繁に結び直す作業が必要となることが考えられる。
また、第1比較例は、その構造自体が複雑であるため、個々の値段が高くつき、限られた予算内では数多くの第1比較例を準備できず、その結果、第1比較例を介して補強する支柱の数も限られてしまい、支柱の倒れを防止するための抵抗力もその分低下してしまうことが考えられる。
続いて、図6(a)に示す第2比較例を実際に使用した場合を想定して考えてみる。第2比較例は、金属の太い棒の一部に螺旋部を設けただけの構成であるので、地中に埋め込んだ状態で地中に接するアンカー本体の面積があまり大きくはない。その結果、地中に埋め込んだ後であっても、アンカーワイヤから受ける引っ張り力の方が第2比較例を地中から抜かせないようにする抵抗力よりもかなり勝り、地中から抜け易いことが考えられる。特に、大雨が降って地中に雨水が浸み込んだ場合に第2比較例が地中から抜けないようにする抵抗力が弱まり、簡単に地中から抜けてしまうことが考えられる。また、第2比較例を地中に埋め込む過程を考えてみても、例えば地中の螺旋部が埋め込まれる部分にこれよりも大きい石などが埋まっていると、このような石から受ける抵抗力により第2比較例をこれ以上地中に深く埋め込むことができず、第2比較例を地中から抜き出して再度埋め込むという面倒な作業が生じる可能性が考えられる。
続いて、図6(b)に示す第3比較例を実際に使用した場合を想定して考えてみる。第3比較例は、第2比較例と類似しているが第2比較例のように螺旋部の代わりにこの部分に螺旋翼を有していることが異なっている。しかしながら、このような螺旋翼をねじ込みながら第3比較例を地中に踏み込んでいく最中に螺旋翼より深い側に埋まった小石が第3比較例を埋め込んでいくに従って螺旋翼の進み方向に集まってきて、これが抵抗力となって第3比較例を地中に埋め込むことがそれ以上できなくなることが考えられる。従って、第3比較例を地上から所望の深さまで埋め込むことができなくなり、その結果、アンカーワイヤの他端を支柱に結び付けた後、アンカーワイヤに大きな張力が作用すると、地中の浅い位置に埋まった螺旋翼が地中から簡単に抜け出してしまうことが考えられる。また、上述の第2比較例と同様に大雨が降って地中に雨水が浸み込んだ場合に、第3比較例が地中から抜けないようにする抵抗力が弱まり、地中から簡単に抜けてしまうことが考えられる。
また、第3比較例を地中にうまく埋設したとしても、その後の長期の使用中に補強対象物である建造物の振動等がアンカーワイヤを介して第3比較例に伝わり、抵抗板の周囲に液状化現象が生じて、第1比較例の地中に埋まったアンカーの部分の位置が地中においてしっかりと定まらなくなると考えられる。その結果、アンカーワイヤの他端を支柱に取り付けた後に、アンカーワイヤが緩んでしまい、このアンカーワイヤを支柱に頻繁に結び直す作業が必要となることが考えられる。
続いて、図7に示す第4比較例を実際に使用した場合を想定して考えてみる。この第4比較例の構造は、地中に埋設するその底部が平面状の受圧部をなしているので、打設棒によって第4比較例を地中に埋め込むに従って受圧部より下側にある小石等が集まってきて、この受圧部に抵抗を与える。そのため、アンカー本体の打設時に地中の状態によってかなり影響を受け、特に小石等が多く含まれているような地面にこの第4比較例を埋設する場合、十分な深さまでアンカー本体を埋設することができず、アンカーワイヤに少し余分な張力が作用しただけでもアンカー本体が地中から抜けてしまうことが考えられる。また、上述の第2比較例及び第3比較例と同様に、大雨が降って地中に雨水が浸み込んだ場合に第3比較例が地中から抜けないようにする抵抗力が弱まり、地中から簡単に抜けてしまうことが考えられる。
また、第3比較例を地中にうまく埋設したとしても、その後の長期の使用中に補強対象物である建造物の振動等がアンカーワイヤを介して第3比較例に伝わり、回転翼の周囲に液状化現象が生じて、第1比較例の地中に埋まったアンカーの部分の位置が地中においてしっかりと定まらなくなると考えられる。その結果、アンカーワイヤの他端を支柱に取り付けた後に、アンカーワイヤが緩んでしまい、このアンカーワイヤを支柱に頻繁に結び直す作業が必要となることが考えられる。
続いて、図8に示す第5比較例を実際に使用した場合を想定して考えてみる。この第5比較例を使用するにあたって、図面からも明らかなように最初に大きな溝を地中に掘り、その後第5比較例に係るアンカー本体を溝の底に所定の間隔で配置すると共にこれらを互いに横棒で連結し、アンカーワイヤを地上に出した状態で再び溝を土で埋めるという大掛かりな作業を必要とし、作業の大変さや作業に係るコスト面からも実情に即していないものであると考えられる。
以上の各比較例に比べて、本発明特定される本実施例はこれらの構造と全く異なるものであり、それ故これら各比較例の有する欠点をすべて解消していることが明らかである。
具体的には、円盤状本体を地中に埋め込む際に、この直径方向を埋め込み方向としてスライドハンマーを介して打ち込んでいくので、地中から受ける抵抗が極めて少ない状態で所望の深さまで円盤状本体を打ち込むことができる。これは、アンカー本体を地中に打設する際にこの円盤状本体が地中に進入していく部分の投影面積(円盤状本体の厚み×円盤状本体の直径)が小さいことに起因している。
また、この円盤状本体の打ち込み方向先端側は円盤状本体の周方向に円弧状なしているので、仮にその先端に土の中に埋まった小石が当たってもいわゆる楔作用によりこの小石を円盤状本体の側方や周囲に逃がしながら地中さらに深くまで円盤状本体が入り込んでいくことができる。その結果、円盤状本体を地中の所望の位置まで迅速かつ余分な力をかけずに侵入させることができる。
また、円盤状本体の地表からの打設方向、即ち円盤状本体が地表に浸入していく方向と、実際に本実施例のアンカーワイヤを支柱に結びつけて所定の張力を維持しながら固定した状態となった場合のアンカーワイヤの延在方向とは、例えば図3に示すように60度乃至90度程度の所定の角度をなしているので、本実施例を地中に埋設してアンカーワイヤを支柱に締結した後、支柱が傾いてアンカーワイヤに余分な張力が作用しても、円盤状本体の周囲面ではなくアンカーワイヤが延在する側の平面部全体に地中からの大きな抗力が作用する。これによって、円盤状本体がアンカーワイヤに引っ張られてその方向に移動することはなく、支柱が倒れてしまうのを防止することができる。
更には、本実施例では円盤状本体に複数の(3つの)水抜き孔が形成されているので、本実施例を支柱に埋設した後、その後の長期の使用中に補強対象物である建造物の振動等がアンカーワイヤを介して本実施例に伝わっても、円盤状本体の周囲の圧縮される土の中に含まれる水分は複数の水抜き孔を介してこの円板状本体の反対側の地中に抜くことができるため、アースアンカーの円盤状本体によって圧縮される土中の局所的な部分に液状化現象が生じることがない。これによって、上記各比較例において問題となってきた地中に埋まったアンカーの部分の位置が液状化現象により所定位置にしっかりと定まらなくなるという問題を解決できる。その結果、アンカーワイヤの他端を支柱に取り付けた後に、アンカーワイヤに過大な引っ張り力が作用してもアンカーワイヤが緩まないようにし、アンカーワイヤが弛んで支柱が倒れるのを防止すると共に、このアンカーワイヤを支柱に頻繁に結び直す従来の煩雑な作業を必要としなくなる。
以上のことから、本発明に係るアースアンカーである本実施例によると、上述した各比較例に係るアースアンカーに比べて極めて設置し易くかつ支柱の倒れを効果的に防止することが明らかである。即ち、第1比較例のようにコストが高くつくことはなく、第2比較例乃至第4比較例のように多数のアースアンカーを設置しても支柱が倒れてしまうようなこともなく、第5比較例のように大がかりかつ設置コストの極めて嵩む設置方法をとらなくても済むという様々な利点を本発明に係るアースアンカーは有している。
なお、上述の実施形態においては、本発明に係るアースアンカーをぶどうやなしを収穫する果樹園の葡萄棚やなし棚の一部をなす支柱を支える場合について説明したが、本発明に係るアースアンカーはこれ以外の果樹園の栽培棚の支柱倒れ防止に用いても良いことは言うまでもない。特に降雪地帯における果実等の栽培棚の支柱倒れ防止に用いると効果が大きい。その理由は、積雪により棚の上に過大な重みがかかると共に、地面に積もった雪から解け始め、棚に積もった雪が解けるのはかなり後になってからであり、その間ずっと雪の重みが支柱を倒そうとするように作用するからである。
また、本発明に係るアースアンカーを上述のような果樹園の栽培棚の支柱の倒れ防止に用いる代わりに、台風時などにおける強風から様々なものを守る防風ネットの支柱の倒れ防止にも置いても良い。また、郊外の幹線道路沿いに設置した大きな広告パネルの支柱の倒れ防止などに用いても良い。
また、例えばキャンプ場などでのイベントを開催の際にテントの材質に用いる厚手の布(デニム地)を屋根材に代用した屋根付きの簡易イベント開催コーナーを設置するのに使用する支柱の倒れ防止に本発明のようなアースアンカーを適用しても良い。これにより、何らかの事情により支柱が倒れて屋根つきの簡易イベント開催コーナーが半壊又は全壊し、イベント参加者にけが人が生じたりパニックが起きたりすることを確実に防止できる。
以上のように、本発明のアースアンカーは従来例にはない特別な構成を有しているので、簡単な形状で安価に得ることができるとともに、埋設作業が地面の密度に左右されることなく簡単かつ容易に行うことができ、埋設後は十分な耐補強力を得ることができる。また、アースアンカー周囲の液状化による補強力の低下を防止できるので、長期に亘り一定の補強力を安定に維持することができる。
なお、本発明において、円盤状本体に水抜き穴を設けることは必ずしも必要としないが、このような水抜き穴を設けることで、上述した地中の液状化現象に伴うアンカーワイヤの弛みをより効果的に防止できる。
1 円盤状本体
2 軸
3 ワイヤ取付け部
4 水抜き孔
5 打撃付与工具
6a,6b 打撃板
6c,6d 切込み
7 ロッド
8 打撃力受け部
9 ロッド抜き側ストッパ
10 スライドハンマー
11 支柱
12 アンカーワイヤ
13 地面
14 果樹園用柵

Claims (1)

  1. 中心部に打撃力を受ける打撃力受け部を有する円盤状本体と、
    補強すべき建造物と前記円盤状本体とを繋ぐアンカーワイヤを取り付けるように前記打撃力受け部に設けたワイヤ取付け部とを備えたことを特徴とするアースアンカー。
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