JP2753941B2 - 法面保護工法 - Google Patents

法面保護工法

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JP2753941B2
JP2753941B2 JP5206339A JP20633993A JP2753941B2 JP 2753941 B2 JP2753941 B2 JP 2753941B2 JP 5206339 A JP5206339 A JP 5206339A JP 20633993 A JP20633993 A JP 20633993A JP 2753941 B2 JP2753941 B2 JP 2753941B2
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文雄 佐藤
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  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、造成法面や自然斜面な
どの法面の保護工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】浸食や風化を受けやすい土質の造成法面
で道路や土地造成等の工事の切土法面や、自然斜面など
では、雨水による浸食、風化や表層崩落の防止を図るた
めに、法面保護工事を行う必要があり、かかる法面保護
工として、従来、下記の表1に示すような植生工と構造
物による法面保護工とがある。
【0003】
【表1】
【0004】植生工は、法面に植物を繁茂させることに
よって法面の表層部を根でしっかり縛り、雨水による浸
食の防止、地表面の緩和ならびに凍上による表層崩落の
抑制を図るもので、緑化による美観の向上も図れる。
【0005】一方、構造物による法面保護工は、例えば
コンクリートやモルタルを吹き付けたり、石積みした
り、落石防止網を張るなどするもので、法面の風化や浸
食、あるいは表層崩落の防止を目的とした比較的規模の
大きなものや、さらには崩壊の防止を目的とした大規模
なものまで前記表1に示すように各種の工法がある。
【0006】これら各種の工法のいずれを選定するか
は、図9のフローチャートに示すとおり、法面の状況に
応じてなされるものであるが、一般的な目安としては採
択する法面の勾配の値がその法面における安定勾配より
かなり緩い場合には、浸食や表層崩落の防止を主目的と
した植生工や落石防止網程度とし、安定勾配に近い場合
にはそれよりももう少し安定度の高い法面保護工を選定
する。
【0007】そして、安定勾配よりも急な法面勾配の場
合は、抗土圧構造物である擁壁工、杭工、アンカー工な
どを選定する。但し、切土後の風化が進んだ岩や、雨水
の浸食でガリの発生が考えられる場合には、表面水を浸
透させない密閉型の法面保護工、例えば吹付コンクリー
ト工、法枠工などが採択される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】切土法面などにおいて
雨水による浸食、風化、軟弱化する土層で、表層部の崩
落が問題となる場合は、植生工だけでは植物の根が張る
までに時間を要するため、早期の段階では法面の抑制機
能が働かず、また、少崩落が生じて植物やその種子など
が流出するおそれがある。
【0009】このため、かかる法面では早期の段階で法
面の安定化を図る必要があることから、工法が簡単で比
較的低コストの吹き付けコンクリート工法が多く採用さ
れる。
【0010】しかし、前記コンクリート吹き付け工法は
早期の安定を図ることはできるが、長期的には凍結融解
や凍上などによりひび割れや剥離などが発生し、時間経
過に伴い機能が低下することが多い。また、かかる法面
で緑化復元が要求されても困難である。
【0011】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、前記のように切土法面などにおいて雨水による浸
食、風化、軟弱化する土層で、表層部の崩落が問題とな
る場合でも、早期の段階で法面の安定化を図れるととも
に、長期的にも機能低下を防止でき、緑化復元も実現で
きる法面保護工法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、型枠の高さよりも長いマットを型枠に下部が
延長するようにして巻回し、このマットの下部を法面に
押し付けて外向きに折れ曲がるようにして植生エリアを
形成するための複数の型枠を適宜間隔で法面に設置し、
前記植生エリア以外の法面にコンクリートを吹き付け、
種子を混入した緑化基盤材を前記型枠内に吹き付けるこ
とを要旨とするものである。
【0013】
【作用】本発明によれば、切土法面などにおいて雨水に
よる浸食、風化、軟弱化する土層で、表層部の崩落が問
題となる場合でも、コンクリート吹き付け工により早急
に法面を吹き付けコンクリートで被覆して土層の安定、
少崩落の防止を図り、型枠内に吹き付けた種子を混入し
た緑化基盤材により長期的には植生が機能低下するコン
クリート面を補完して植生工による法面の安定と周囲環
境に調和した緑化が図れる。
【0014】とくに、コンクリート吹き付け施工時にお
いて、掘削あるいは自然地山の法面に不陸が生じていて
も、型枠の高さよりも長いマットを型枠に下部が延長す
るようにして巻回し、このマットの下部を法面に押し付
けた状態において、型枠と法面の間に隙間がないので、
型枠内すなわち植生エリア内に吹付コンクリートが回り
込むという事態を確実に防止できる。なお、コンクリー
ト及び緑化基盤材を吹き付けた後、これらコンクリート
と緑化基盤材との間はマットでも仕切れるので、型枠の
みを転用等のために回収撤去することも考えられる。
【0015】
【実施例】以下、図面について本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は本発明の法面保護工法の実施例を示す
施工直後の状態の縦断側面図、図2は同上施工後数年経
過後の状態の縦断側面図で、本発明の法面保護工法は法
面1に吹き付けコンクリート面Aと植生エリアBとを形
成するもので、まず法面1の全面にラス網2を張り、植
生エリアBを形成するための円筒型枠5の取付治具3を
複数個、法面1に適宜間隔で据え付ける。
【0016】取付治具3は一例として図3〜図5に示す
ように、上端を水平方向に螺旋状に巻回するよう加工し
た丸鋼による支持材9の複数本(図示の例では4本)を
方形に配列してラス網2の上から法面1に突き刺し、輪
状に形成した丸鋼などによる線材10aを前記支持材9の
螺旋状部に絡ませ、この線材10aよりも一回り大きい同
じく丸鋼などによる線材10bを線材10aの外側に配置し
てなまし鉄線などによる線材11で外側の線材10bを内側
の線材10aに結合する。
【0017】次に別途用意した円筒型枠5の周面に繊維
系マット6を巻く。この場合、円筒型枠5の高さは、コ
ンクリートの吹き付け厚よりも例えば5cm程度長く形
成し、また、繊維系マット6は円筒型枠5の高さよりも
さらに5cm程度長く形成する。なお、前記繊維系マッ
ト6は円筒型枠5に下部が延長するようにして巻回する
ものとする。
【0018】こうして周面に繊維系マット6を巻回した
円筒型枠5を取付治具3の線材10a内に嵌め込んで法面
1に押し付けた状態において、前記のように繊維系マッ
ト6は円筒型枠5よりも長く形成してあるから、円筒型
枠5とラス網2と法面1との間の隙間がなくなる。そし
て、先端を鋭角に折り曲げた丸鋼などによるピン4で円
筒型枠5を法面1に固定する。
【0019】次に円筒型枠5以外の場所の法面1上にコ
ンクリート12を打設する。この吹き付けコンクリートの
施工時において、仮に掘削あるいは自然地山の法面に不
陸が生じていても、円筒型枠5は繊維系マット6で周囲
を覆っており、しかもこの繊維系マット6から下部に延
長するようにして繊維系マット6の外向き折り曲がり部
が法面と面接触しているので、円筒型枠5と法面1の間
に隙間がないため、コンクリート材料の円筒型枠5内へ
の浸入が防止され、また、ピン4で固定してあるから吹
き付け圧で移動することもない。なお、円筒型枠5はそ
の周囲の繊維系マット6でもコンクリート12と緑化基盤
材7との間を仕切れるので、この円筒型枠5のみを転用
等のために回収撤去することも考えられる。
【0020】最後に植物8の種子を混入した緑化基盤材
7を円筒型枠5により形成された穴に吹き付ける。
【0021】このようにして、吹き付けたコンクリート
12で法面1を早急に被覆することで、風化、浸食、軟弱
化する土層の安定、少崩落の防止を直ちに図る。そし
て、数年が経過して円筒型枠5内に吹き付けた種子から
植物8が成長すれば、図2のように植生による法面1の
周辺環境に調和した緑化が図れる。
【0022】この場合、経年変化による凍結溶解や凍上
が原因で吹き付けたコンクリート12にひび割れが発生
し、長期的にはコンクリート12は剥離することもある
が、円筒型枠5内に吹き付けた種子が剥離面や亀裂面に
入り込み緑化が進行するから、長期的には植生が優勢と
なり機能低下するコンクリート12の面を補完して法面1
が安定する。
【0023】なお、円筒型枠5の直径、形状、配列間隔
は施工する法面1の条件に対応して適宜決定する。
【0024】図6〜図8は取付治具の他の例を示し、上
端を輪状に曲げて挿通部9aに形成した丸鋼による支持
材5の複数本を法面1に渦巻状に配列させて突き刺し、
渦巻状に加工した丸鋼による線材10cを前記挿通部9a
に挿入し、この渦巻状の線材10cの内側に、周囲に繊維
系マット6を巻き付けた円筒型枠5を差し込むものであ
る。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように本発明の法面保護工法
は、コンクリート吹付工と植生工とを併用するから、切
土法面などにおいて雨水による浸食、風化、軟弱化する
土層で、表層部の崩落が問題となる場合でも、早期の段
階でコンクリート吹付工により法面の安定化を早急に図
れるとともに、長期的には植生工による植物の繁茂によ
り、機能低下する吹付コンクリート面を補完することで
法面の安定を図ることができるとともに、緑化復元も実
現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の法面保護工法の実施例を示す施工直後
の状態の縦断側面図である。
【図2】本発明の法面保護工法の実施例を示す施工後数
年経過後の状態の縦断側面図である。
【図3】本発明の法面保護工法が実施される円筒型枠と
取付治具の平面図である。
【図4】本発明の法面保護工法が実施される円筒型枠と
取付治具の縦断正面図である。
【図5】本発明の法面保護工法が実施される取付治具の
要部の正面図である。
【図6】本発明の法面保護工法が実施される円筒型枠と
取付治具の他の例の平面図である。
【図7】本発明の法面保護工法が実施される円筒型枠と
取付治具の他の例の縦断正面図である。
【図8】本発明の法面保護工法が実施される取付治具の
他の例の要部の正面図である。
【図9】法面保護工選定の動作を示すフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1…法面 2…ラス網 3…取付治具 4…ピン 5…円筒型枠 6…繊維系マッ
ト 7…緑化基盤材 8…植物 9…支持材 9a…挿通部 10a,10b,10c…線材 11…線材 12…コンクリート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02D 17/20 104 E02D 17/20 102

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型枠の高さよりも長いマットを型枠に下
    部が延長するようにして巻回し、このマットの下部を法
    面に押し付けて外向きに折れ曲がるようにして植生エリ
    アを形成するための複数の型枠を適宜間隔で法面に設置
    し、前記植生エリア以外の法面にコンクリートを吹き付
    け、種子を混入した緑化基盤材を前記型枠内に吹き付け
    ることを特徴とする法面保護工法。
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