JP6015824B2 - 銅製錬煙灰の処理方法 - Google Patents
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Description
本発明は、銅製錬煙灰の処理方法に関し、より詳しくは、銅製錬の転炉から発生し排出される煙灰から銅を浸出させて回収する処理方法に関する。
銅製錬の転炉工程で発生する煙灰には、銅、鉛、ビスマス、亜鉛等が含まれており、集塵機で回収されている。この煙灰を銅製錬の系内で繰返し処理すると、鉛、ビスマス、亜鉛等が不純物として系内に濃縮蓄積して製品純度に影響を及ぼすことから、これを系外で処理して有価金属を別途回収することが望ましい。
特に鉛とビスマスについては、特許文献1に一例が示されるように、銅転炉煙灰を水又は希硫酸で浸出して浸出液側へ銅を亜鉛等の可溶性塩類と共に回収し、浸出残渣側に不溶性硫酸塩としてほぼ全量濃縮した鉛及びビスマスを、乾式処理による鉛回収処理の原料として供給することによって、銅製錬系内の不純物負荷を低減させる方法がある。
しかしながら、その浸出残渣中には、銅の一部が溶出せずに残留するため、その残留分は銅として回収されないことになる。この銅の残留分を少なくしようと浸出処理における酸濃度を高めても、銅回収率はあまり向上しない上にビスマスの溶出が促進してしまい好ましくない。
希硫酸浸出で溶解しない銅は、メタル又は硫化物の形態で残渣中に存在すると推測され、塩素ガスや次亜塩素酸等の強い酸化剤を添加することにより浸出は可能であると考えられる。しかしながら、強酸化に耐えうる素材の処理設備が必要となり、試薬コストも嵩むので、経済的に効率性の高い処理方法とは言い難い。
そこで、本発明は、銅製錬において発生し排出される煙灰を硫酸酸性下で浸出する処理において、煙灰中の銅の浸出率を高めて回収率を向上させることができるとともに、煙灰中の鉛やビスマスを浸出残渣として効果的に分離することができ、経済的にも効率の良い方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述した目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、銅製錬から回収した煙灰を所定のpH条件下において3価鉄の化合物を含む鉄剤を添加して浸出させることによって、銅を選択的に回収できるとともに、鉛、ビスマスの溶出を抑制して浸出残渣として効果的に分離できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明に係る銅製錬煙灰の処理方法は、銅製錬の転炉工程で発生した、銅と共に、鉛、ビスマスを含有する煙灰を処理する銅製錬煙灰の処理方法であって、銅分として銅メタルや硫化銅を含有する上記煙灰と、3価の鉄化合物とを、pHを1.0〜2.0に調整した硫酸酸性溶液に添加し、該3価の鉄化合物によって該銅メタルや該硫化銅を酸化しながら、60℃以上で該煙灰中の銅を浸出し、該煙灰中に含まれる鉛またはビスマスを浸出残渣として分離することを特徴とする。
ここで、上記煙灰1kgあたり、上記鉄化合物を3価の鉄量として13〜35gの範囲となるように添加することが好ましい。
また、上記3価の鉄化合物が、硫酸第二鉄、塩化第二鉄、酸化水酸化鉄、鉄明礬、3価鉄を含む鉄澱物から選ばれる一種であることが好ましい。
さらに、本発明に係る銅製錬煙灰の処理方法は、銅製錬の転炉工程で発生した、銅と共に、鉛、ビスマスを含有する煙灰を処理する銅製錬煙灰の処理方法であって、銅分として銅メタルや硫化銅を含有する上記煙灰と、2価の鉄化合物とを、pHを1.0〜2.0に調整した硫酸酸性溶液に添加し、空気を吹き込んで攪拌することによって、該2価の鉄化合物を酸化して3価の鉄イオンとし、該3価の鉄イオンによって該銅メタルや該硫化銅を酸化しながら、60℃以上で該煙灰中の銅を浸出し、該煙灰中に含まれる鉛又はビスマスを浸出残渣として分離することを特徴とする。
本発明によれば、煙灰中の銅の浸出率を高めることができ、浸出残渣に残留する銅量を低減させて銅の回収率を向上させることができる。また、煙灰中の鉛やビスマスの溶出を抑制して、浸出残渣として効果的に分離することができる。
以下、本発明に係る銅製錬から発生した煙灰(以下、「銅製錬煙灰」又は単に「煙灰」ともいう。)の処理方法の具体的な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本実施の形態に係る銅製錬煙灰の処理方法は、銅製錬煙灰を浸出してその煙灰中に含まれる銅を回収する処理方法である。具体的には、銅製錬で発生した煙灰を、pHを1.0以上に調整した硫酸酸性溶液に添加し、3価の鉄化合物を用いて酸化しながら、その煙灰中の銅を浸出することを特徴とする。
ここで、処理対象となる煙灰の組成としては、特に限定されるものではなく、銅製錬から発生し集塵機により回収された如何なる組成の煙灰に対しても好適に適用することができる。具体的に、その銅製錬煙灰中の金属元素として、銅と共に、鉛、ビスマスを含有し、その他に亜鉛、カドミウム、アンチモン、砒素、セレン、鉄、スズ、硫黄等が含まれる。
このような処理方法によれば、煙灰中の銅を選択的にかつ高い浸出率で浸出させて浸出残渣への残留を抑制することができるので、銅の回収率を向上させることができるとともに、煙灰中に含まれる鉛やビスマスの溶出を抑制して浸出残渣として効果的に分離することができる。また、従来のように強い酸化剤等を用いないので、設備コストや試薬コスト等を抑制することができ、経済的にも効率の良い処理を行うことができる。
なお、煙灰に対して硫酸酸性下で浸出処理を施すと、銅と共に、亜鉛、カドミウム、砒素等の不純物も溶解して浸出液中に含まれることになる。溶解して浸出液に含まれたこれらの不純物成分は、銅製錬の他の工程から排出される銅廃液中の不純物成分と変わらないため、既存の廃液処理工程においてそれら不純物を除去する処理を行うことによって銅のみを回収することができる。
また、硫酸溶液中に添加する鉄についても、浸出溶液側に溶解されることになるが、廃液処理にて問題なく処理することができる。
以下、より詳細に銅製錬煙灰の処理方法について説明する。
銅製錬煙灰の処理方法において、煙灰に対し硫酸酸性溶液にて浸出処理を施す際のpH条件としては、1.0以上とし、好ましくは1.0〜2.0の範囲とする。なお、硫酸酸性溶液のpH調整は、用いる硫酸の濃度調整によって行えばよい。
硫酸酸性溶液のpHが1.0未満の場合、つまり酸濃度が高くなると、煙灰中に含まれるビスマスの溶出が促進して浸出液中に混入しまう一方で、銅の溶解は向上しない。また、pHの上限値に関して、pHが2.0よりも大きい場合には、銅の溶解(浸出)効率が徐々に低下する可能性がある。したがって、pH1.0以上、好ましくはpH1.0〜2.0の範囲に調整した硫酸酸性溶液で浸出することによって、ビスマスの溶出を抑制して銅を選択的に浸出させることができる。
また、銅製錬煙灰に対する浸出処理では、3価の鉄化合物を用いて浸出することを特徴とする。本実施の形態に係る銅製錬煙灰の処理方法においては、このように3価の鉄化合物を用いて浸出することにより、硫酸溶液中に添加される3価鉄イオンが、単なる硫酸浸出では溶解しない銅メタルや硫化銅に対して酸化触媒として作用し、煙灰中の銅の溶解を効果的に促進させることができる。なお、添加された3価の鉄イオン自身は、銅に対する酸化触媒作用に伴って2価鉄イオンに還元されることになる。
3価の鉄化合物としては、硫酸酸性下で溶解度を持ち3価の鉄イオンを溶液中に供給可能な化合物であれば、特に限定されるものではない。具体的には、例えば、硫酸第二鉄、塩化第二鉄、酸化水酸化鉄、鉄明礬(KFe(SO4)2・12H2O)、3価鉄を含む鉄澱物等が挙げられる。
また、3価の鉄化合物を添加することに限られず、2価の鉄化合物を溶液中に添加して、例えば酸化剤としての空気を吹き込んで攪拌することによって、添加した2価の鉄イオンを3価の鉄イオンに酸化させて溶液中に含有させるようにしてもよい。
鉄化合物の添加方法としては、特に限定されるものではなく、上述した鉄化合物を溶解させた溶解液を添加したり、固体スラリーとして添加することも可能である。
また、鉄化合物の添加量としては、特に限定されないが、煙灰1kgあたり3価の鉄量として15g〜35gの範囲となるように添加することが好ましい。また、上述のように、一部又は全部を2価の鉄化合物で添加する場合においても、3価の鉄量として上述の範囲となるように酸化剤により酸化させて硫酸溶液中に3価の鉄イオンを含有させる。
溶液中に添加する3価の鉄量が15g未満では、煙灰中の銅の溶解促進の効果が十分に得られない可能性がある。一方で、添加する3価の鉄量が35gを超えると、それ以上に溶解促進の効果は得られず、浸出液や浸出残渣に含まれることになる鉄の量が多くなり、その浸出液の廃液処理や浸出残渣から他の金属元素を分離精製する処理の負荷が高まる。
浸出に際しての温度条件としては、常温でも可能であるが、反応速度を速めるために加温することが好ましい。例えば、60℃以上、好ましくは80℃以上に溶液を加温する。ただし、設備劣化を防止するため、90℃以下で行うことが好ましい。
また、浸出処理に際しては、周知の攪拌装置を用いて硫酸溶液を攪拌しながら行うことが好ましい。これにより、煙灰中の銅の浸出効率をより高めることができる。
浸出処理の終了後、浸出処理後液に対して固液分離処理を施すことによって、銅が溶解した浸出液と、鉛やビスマス等を含む浸出残渣とに分離する。固液分離方法としては、特に限定されるものではなく、吸引ろ過や遠心分離等の周知の方法を用いることができる。
以上のように、本実施の形態に係る銅製錬煙灰の処理方法では、銅製錬で発生した煙灰を、pH1.0以上の硫酸酸性溶液に添加して、3価の鉄化合物を用いて酸化しながら、その煙灰中の銅を浸出する。この方法によれば、煙灰中の銅の浸出率を高めて浸出残渣への残留を抑制し、銅の回収率を効果的に向上させることができる。また、硫酸溶液のpHを1.0以上に制御して浸出処理を施しているので、煙灰中に含まれる鉛やビスマスの浸出液中への溶出を抑制して浸出残渣として効果的に銅と分離することができる。
また、この方法では、強い酸化剤等を用いずに銅の溶解(浸出)効率を高めることができるので、酸化剤に対する耐久性を高める等の設備対応を講じる必要がなく、また酸化剤の試薬コストを抑制することができ、経済的にも効率の良い処理を行うことができる。
なお、上述した銅製錬煙灰の処理方法においては、鉄化合物を添加して浸出処理を施していることから、浸出残渣中の鉄品位が増加することが考えられる。このように浸出残渣中の鉄品位が増加した場合には、例えば浸出残渣から鉛を回収する処理に際しては、残渣中の鉄量が多くても効果的に鉛を回収できる方法、例えば上記特許文献1に開示の方法等を用いて処理すればよい。
以下、本発明を適用した具体的な実施例と比較例について説明するが、本発明は、これらの実施例や比較例に限定されるものではない。
なお、実施例で示した液体と固体の化学分析値は、分析用試料に適切な前処理を施した後、ICP発光分析法により分析した。2価鉄の定量は、鉄鉱石酸可溶性鉄(II)定量方法(JIS‐M8213)に準じて行った。また、3価鉄の定量値は、ICP発光分析法を用いて測定した全鉄濃度から上述の方法で測定した2価鉄の濃度を引いたものとした。
[実施例1]
鉄量として35g分の硫酸第二鉄と5リットルの水をステンレス製10リットル容器に入れ、テフロン(登録商標)製攪拌羽根を用いて攪拌しながら液温80℃に昇温した。次に、これを64%硫酸を用いてpH1.0に調整した硫酸酸性溶液とし、この硫酸酸性溶液に銅製錬煙灰Aを1kg投入して、3時間の浸出処理を行った。
鉄量として35g分の硫酸第二鉄と5リットルの水をステンレス製10リットル容器に入れ、テフロン(登録商標)製攪拌羽根を用いて攪拌しながら液温80℃に昇温した。次に、これを64%硫酸を用いてpH1.0に調整した硫酸酸性溶液とし、この硫酸酸性溶液に銅製錬煙灰Aを1kg投入して、3時間の浸出処理を行った。
浸出処理後、ブフナー漏斗とろ過瓶を用いて吸引ろ過による固液分離を行った。その後、ブフナー漏斗上の沈殿にかけ水を行い、漏斗から滴下する洗浄後液に硫酸銅の着色がなくなるまで洗浄した。この洗浄後残渣を乾燥し、残渣中に残留する銅、鉛、ビスマスの量を定量分析した。
[実施例2]
鉄量として35g分の酸化鉄澱物と5リットルの水をステンレス製10リットル容器に入れ、テフロン製攪拌羽根を用いて攪拌しながら液温80℃に昇温した。次に、これを64%硫酸を用いてpH1.2に調整した硫酸酸性溶液とした。この硫酸酸性溶液(スラリー)中の2価鉄を定量分析したところ、添加した鉄35gのうち22gが2価鉄であり、残り13gが3価鉄であることが分かった。
鉄量として35g分の酸化鉄澱物と5リットルの水をステンレス製10リットル容器に入れ、テフロン製攪拌羽根を用いて攪拌しながら液温80℃に昇温した。次に、これを64%硫酸を用いてpH1.2に調整した硫酸酸性溶液とした。この硫酸酸性溶液(スラリー)中の2価鉄を定量分析したところ、添加した鉄35gのうち22gが2価鉄であり、残り13gが3価鉄であることが分かった。
次に、この硫酸酸性溶液に銅製錬煙灰Aを1kg投入して、3時間の浸出処理を行った。浸出処理後の浸出残渣は、実施例1と同様の固液分離処理とかけ水洗浄を行った後、乾燥した上で、残渣中に残留する銅、鉛、ビスマスの量を定量分析した。
[比較例1]
5リットルの水をステンレス製10リットル容器に入れ、実施例1と同様に攪拌・昇温を行い、64%硫酸を用いてpH0.7に調整した硫酸酸性溶液とした。
5リットルの水をステンレス製10リットル容器に入れ、実施例1と同様に攪拌・昇温を行い、64%硫酸を用いてpH0.7に調整した硫酸酸性溶液とした。
次に、この硫酸酸性溶液に銅製錬煙灰Aを1kg投入して、3時間の浸出処理を行った。浸出処理後の浸出残渣は、実施例1と同様の固液分離処理とかけ水洗浄を行った後、乾燥した上で、残渣中に残留する銅、鉛、ビスマスの量を定量分析した。
[比較例2]
鉄量として35g分の硫酸第一鉄と5リットルの水をステンレス製10リットル容器に入れ、テフロン製攪拌羽根を用いて攪拌しながら液温80℃に昇温した。次に、これを64%硫酸を用いてpH1.0に調整した硫酸酸性溶液とした。
鉄量として35g分の硫酸第一鉄と5リットルの水をステンレス製10リットル容器に入れ、テフロン製攪拌羽根を用いて攪拌しながら液温80℃に昇温した。次に、これを64%硫酸を用いてpH1.0に調整した硫酸酸性溶液とした。
次に、この硫酸酸性溶液に銅製錬煙灰Aを1kg投入して、3時間の浸出処理を行った。浸出処理後の浸出残渣は、実施例1と同様の固液分離処理とかけ水洗浄を行った後、乾燥した上で、残渣中に残留する銅、鉛、ビスマスの量を定量分析した。
下記表1に、上述した各実施例及び比較例の定量分析結果を示す。
表1に示されるように、pH1.0以上の硫酸酸性溶液に3価の鉄を含む硫酸第二鉄や鉄澱物スラリーを鉄剤として添加して煙灰に対する浸出処理を施した実施例1及び実施例2では、従来のように単に硫酸溶液による浸出を行った場合(例えば比較例1)よりも、大幅に銅の浸出率が改善し、浸出残渣へ残留する銅量を低減できたことが分かる。
単に硫酸溶液による浸出を行った比較例1では、多くの銅が溶解せずに浸出残渣中に残留することになり、銅の回収ロスを招くことになった。また、この比較例1では、ビスマスの浸出残渣中の重量が低下して浸出液中に溶出してしまったことが分かる。このビスマスの溶出は、pH0.7というpH1.0未満の条件で浸出処理を施したことによるものと考えられる。
また、鉄化合物であっても2価の鉄化合物を添加し、3価の鉄イオンの状態で共存させなった比較例2では、銅の浸出率の向上効果は殆どなく、比較例1と同様に多くの銅が浸出残渣中に残留して銅の回収ロスを招く結果となった。
Claims (4)
- 銅製錬の転炉工程で発生した、銅と共に、鉛、ビスマスを含有する煙灰を処理する銅製錬煙灰の処理方法であって、
銅分として銅メタルや硫化銅を含有する上記煙灰と、3価の鉄化合物とを、pHを1.0〜2.0に調整した硫酸酸性溶液に添加し、該3価の鉄化合物によって該銅メタルや該硫化銅を酸化しながら、60℃以上で該煙灰中の銅を浸出し、該煙灰中に含まれる鉛またはビスマスを浸出残渣として分離することを特徴とする銅製錬煙灰の処理方法。 - 上記煙灰1kgあたり、上記鉄化合物を3価の鉄量として13〜35gの範囲となるように添加することを特徴とする請求項1記載の銅製錬煙灰の処理方法。
- 上記3価の鉄化合物が、硫酸第二鉄、塩化第二鉄、酸化水酸化鉄、鉄明礬、3価鉄を含む鉄澱物から選ばれる一種であることを特徴とする請求項1又は2記載の銅製錬煙灰の処理方法。
- 銅製錬の転炉工程で発生した、銅と共に、鉛、ビスマスを含有する煙灰を処理する銅製錬煙灰の処理方法であって、
銅分として銅メタルや硫化銅を含有する上記煙灰と、2価の鉄化合物とを、pHを1.0〜2.0に調整した硫酸酸性溶液に添加し、空気を吹き込んで攪拌することによって、該2価の鉄化合物を酸化して3価の鉄イオンとし、該3価の鉄イオンによって該銅メタルや該硫化銅を酸化しながら、60℃以上で該煙灰中の銅を浸出し、該煙灰中に含まれる鉛又はビスマスを浸出残渣として分離することを特徴とする銅製錬煙灰の処理方法。
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