JP6015466B2 - ショット処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍により硬化する被処理対象物に対して砥粒を投射するショット処理装置に関する。
ショット処理装置として、ゴム製品等に形成されたバリを除去するために、被処理対象物であるゴム製品等を冷凍させたうえで当該製品に向けて砥粒を投射する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような装置では、例えば、軸回りに回転可能なバレルに複数の製品を収容すると共に、当該バレルの軸方向一端側の開口を斜め上向きに設定し、当該バレルの開口へ向けて砥粒を投射することで、製品に砥粒を当ててバリを除去している。
特開2010−36272公報
しかしながら、上記装置では、バレル内に収容された複数の製品の製品群がバレルの側面視で略逆三角形状を成しながら転動し、当該略逆三角形状の上方側から砥粒が当たることになるので、各製品に均等に砥粒を当てるのが難しい。また、上記装置では、バレルの開口へ向けて砥粒を投射するので、バレルの軸方向の長さによっては、投射機と製品との距離が長くなってしまう。これらの結果として、すべての製品からバリを除去するのに長時間を要することになる。
本発明は、上記事実を考慮して、被処理対象物からバリを除去するための時間を短縮することができるショット処理装置を得ることが目的である。
請求項1に記載する本発明のショット処理装置は、冷凍室と、前記冷凍室内に配置され、筒状に形成されてその軸方向が水平に設定されると共に、砥粒が投射される対象となる被処理対象物を内部に収容し、被処理対象物に投射される砥粒の径よりも大きい径の孔部が複数形成されたケージ本体と、前記冷凍室内に配置され、前記ケージ本体をその軸周りに回転可能に支持する軸支部と、前記ケージ本体の外周胴部に隣接して配置され、前記ケージ本体に対してその軸線に交差する方向へ砥粒を投射する投射機と、前記ケージ本体に対してその軸方向の一方側に設けられ、前記ケージ本体の軸方向の一方側に形成された第一開口部を閉塞する第一側板部と、前記ケージ本体に対してその軸方向の他方側に設けられ、前記ケージ本体の軸方向の他方側に形成された第二開口部を開閉可能に閉塞する第二側板部と、を有し、前記冷凍室内には、前記ケージ本体に対して前記投射機の側とは反対側でかつ前記ケージ本体の外周胴部に隣接して反射板が配置されている
請求項1に記載する本発明のショット処理装置によれば、冷凍室内に配置されるケージ本体は、筒状に形成されてその軸方向が水平に設定されると共に、砥粒が投射される対象となる被処理対象物を内部に収容する。なお、被処理対象物は、ケージ本体の軸方向の他方側に形成された第二開口部が開かれることでケージ本体の内部に入れられるようになっており、被処理対象物がケージ本体の内部に入れられた後に第二開口部は第二側板部によって閉塞可能となっている。
また、ケージ本体は、軸支部によってケージ本体の軸周りに回転可能に支持されるので、被処理対象物はケージ本体の内部で撹拌可能となっている。一方、ケージ本体には、被処理対象物に投射される砥粒の径よりも大きい径の孔部が複数形成されており、ケージ本体の外周胴部に隣接して配置される投射機は、ケージ本体に対してその軸線に交差する方向へ砥粒を投射する。よって、投射機と被処理対象物との距離が近距離になり、投射された砥粒は、ケージ本体の孔部を通過して被処理対象物に効果的に当る。
ここで、ケージ本体に対してその軸方向の一方側には第一側板部が設けられており、この第一側板部は、ケージ本体の軸方向の一方側に形成された第一開口部を閉塞する。また、ケージ本体に対してその軸方向の他方側には前述した第二側板部が設けられており、この第二側板部は、ケージ本体の軸方向の他方側に形成された第二開口部を閉塞する。このため、投射機から投射された砥粒は、ケージ本体の孔部を通過して被処理対象物に直接当たる他、砥粒の一部は、第一側板部又は第二側板部を反射して被処理対象物に当る。よって、投射された砥粒が効率的に被処理対象物に当る。
また、このショット処理装置によれば、冷凍室内には、ケージ本体に対して投射機の側とは反対側でかつケージ本体の外周胴部に隣接して反射板が配置されているので、投射機から投射された砥粒のうちケージ本体を通過した砥粒の少なくとも一部は反射板を反射して再びケージ本体の中に入って被処理対象物に当る。よって、投射された砥粒が一層効率的に被処理対象物に当る。
請求項に記載する本発明のショット処理装置は、請求項記載の構成において、前記反射板は、前記ケージ本体の軸方向に見て前記ケージ本体の外周胴部に沿った形状に形成されている。
請求項に記載する本発明のショット処理装置によれば、反射板は、ケージ本体の軸方向に見てケージ本体の外周胴部に沿った形状に形成されているので、反射板全体をケージ本体の外周胴部の至近位置に配置することができる。そして、反射板全体がケージ本体の外周胴部の至近位置に配置されることで、反射板を反射して再びケージ本体の中に入る砥粒の割合を高くすることができる。
請求項に記載する本発明のショット処理装置は、請求項又は請求項記載の構成において、前記投射機が前記ケージ本体の外周胴部の側方側に配置され、前記反射板の上端位置が前記投射機の投射範囲の上端位置に対応して設定されている。
請求項に記載する本発明のショット処理装置によれば、投射機がケージ本体の外周胴部の側方側に配置され、反射板の上端位置が投射機の投射範囲の上端位置に対応して設定されているので、投射範囲の上限近くの砥粒が反射板を反射し得る。
請求項に記載する本発明のショット処理装置は、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の構成において、前記冷凍室において前記ケージ本体よりも上方側でかつ前記ケージ本体の軸方向と平行な方向の一方側に配置され、冷媒供給源からの冷媒ガスを前記冷凍室内へ向けて下向きに噴射するノズルと、前記冷媒供給源から前記ノズルへの冷媒供給路に設けられたバルブと、前記冷凍室において前記ノズルと同等の高さ位置でかつ前記ケージ本体の軸方向と平行な方向の他方側に配置され、前記冷凍室内の温度を検出する温度検出センサと、前記温度検出センサの検出結果に基づいて前記バルブの開度を調整可能な制御部と、を有する。
請求項に記載する本発明のショット処理装置によれば、冷凍室においてケージ本体よりも上方側でかつケージ本体の軸方向と平行な方向の一方側に配置されたノズルが、冷媒供給源からの冷媒ガスを冷凍室内へ向けて下向きに噴射する。また、冷媒供給源からノズルへの冷媒供給路にはバルブが設けられると共に、冷凍室には冷凍室内の温度を検出する温度検出センサが配置され、制御部は、温度検出センサの検出結果に基づいてバルブの開度を調整可能となっている。
ここで、温度検出センサは、冷凍室においてノズルと同等の高さ位置でかつケージ本体の軸方向と平行な方向の他方側に配置されているので、ノズルに対して近過ぎずかつノズルに対して遠過ぎない位置で冷凍室内の温度を検出することになる。そして、ケージ本体内に被処理対象物が収容されている場合、ノズルから噴射されて被処理対象物で熱交換された気体が上昇すると、温度検出センサでその温度が検出される。このため、温度検出センサでは、被処理対象物の温度に近い温度を検出することができるので、バルブの開度が良好に調整される。
請求項に記載する本発明のショット処理装置は、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の構成において、前記冷凍室内において前記投射機から投射された砥粒を前記投射機へ循環させる循環経路と、前記冷凍室内を冷却する冷凍装置と、前記冷凍室内の温度を検出する温度検出部と、前記温度検出部の検出温度が常時−20℃以下になるように前記冷凍装置を制御する制御装置と、を有する。
なお、請求項において請求項を引用する構成では、請求項に記載の「ノズル」、「バルブ」、及び「冷媒供給源」が請求項に記載の「冷凍装置」の構成要素であってもよく、請求項に記載の「温度検出センサ」が請求項に記載の「温度検出部」と同一対象であってもよく、請求項に記載の「制御部」が請求項に記載の「制御装置」と同一対象であってもよい。
請求項に記載する本発明のショット処理装置によれば、冷凍室内においては、投射機から投射された砥粒は循環経路を通って投射機へ循環される。このため、投射室内から砥粒を取り出さない限り、非処理時においても冷凍室内に砥粒が存在する。一方、冷凍室内は冷凍装置によって冷却されると共に、冷凍室内の温度は温度検出部によって検出され、さらに制御装置は、温度検出部の検出温度が常時−20℃以下になるように冷凍装置を制御する。よって、非処理時に冷凍室内に砥粒が長時間入ったままとされても、砥粒に結露が生じるのを防止することができる。
請求項に記載する本発明のショット処理装置は、請求項記載の構成において、前記ケージ本体の内部に被処理対象物が収容されたことを検出可能な収容検出部が設けられると共に、前記制御装置は、前記収容検出部の検出結果に基づいて前記ケージ本体の内部に被処理対象物が収容されたと判断した場合には、前記温度検出部の検出温度が−40℃以下になるように前記冷凍装置を制御する。
請求項に記載する本発明のショット処理装置によれば、収容検出部は、ケージ本体の内部に被処理対象物が収容されたことを検出可能となっている。そして、制御装置は、収容検出部の検出結果に基づいてケージ本体の内部に被処理対象物が収容されたと判断した場合には、温度検出部の検出温度が−40℃以下になるように冷凍装置を制御する。
請求項に記載する本発明のショット処理装置は、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の構成において、前記冷凍室において前記ケージ本体の軸方向と平行な方向の一方側に配置され、冷媒供給源からの冷媒ガスを前記冷凍室内へ向けて噴射するノズルと、前記冷凍室において前記ケージ本体の軸方向と平行な方向の他方側に設けられた排気ダクトと、前記排気ダクトの排気口に設けられて開閉可能とされ、前記冷凍室の加圧時にのみ開く開閉ダンパと、を有する。
なお、請求項において請求項を引用する構成では、請求項に記載の「ノズル」は、請求項に記載の「ノズル」とは同一のノズルを意味する。
請求項に記載する本発明のショット処理装置によれば、ノズルがケージ本体の軸方向と平行な方向の一方側に配置されるのに対して、排気ダクトはケージ本体の軸方向と平行な方向の他方側に設けられている。このように、排気ダクトは、ノズルから離れた側に設けられており、排気ダクトの排気口に設けられた開閉ダンパは、冷凍室の加圧時にのみ開く。このため、ノズルから冷媒ガスが噴射されて冷凍室が加圧された場合には、ノズルから離れた位置で開閉ダンパが開いて排気がなされる。
請求項に記載する本発明のショット処理装置は、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の構成において、前記冷凍室内には、前記投射機に接続されると共に前記冷凍室内の下部に落下した砥粒を吸い上げて前記投射機に供給するための供給路を形成する吸引管が配置され、前記吸引管の下端開口部は、楕円形状又はベルマウス形状に形成されている。
請求項に記載する本発明のショット処理装置によれば、冷凍室内に配置されて投射機に接続された吸引管は、冷凍室内の下部に落下した砥粒を吸い上げて投射機に供給するための供給路を形成しており、吸引管の下端開口部は、楕円形状又はベルマウス形状に形成されている。これにより、吸引管の下端開口部の開口面積を大きくすることで、吸引管の下端開口部から吸引する場合の吸引抵抗が抑えられるので、空気輸送の効率が向上し、多量の砥粒の投射が可能となる。
請求項に記載する本発明のショット処理装置は、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の構成において、前記冷凍室内に設けられて前記ケージ本体の下方側に配置され、投射された砥粒を含む粉粒物をその大きさに応じて篩い分ける振動篩と、前記冷凍室内に設けられ、前記投射機に接続されると共に前記振動篩によって篩い分けられた砥粒と同等の大きさの粒状物を吸い上げて前記投射機に供給するための供給路を形成する吸引管と、を有する。
なお、請求項において請求項を引用する構成では、請求項に記載の「吸引管」は、請求項に記載の「吸引管」とは同一の吸引管を意味する。
請求項に記載する本発明のショット処理装置によれば、冷凍室内に設けられてケージ本体の下方側に配置された振動篩は、投射された砥粒を含む粉粒物をその大きさに応じて篩い分ける。また、冷凍室内に設けられて投射機に接続された吸引管は、振動篩によって篩い分けられた砥粒と同等の大きさの粒状物を吸い上げて投射機に供給するための供給路を形成する。このため、コンパクトな構成でありながら砥粒が循環して再利用される。また、装置全体が小型化して冷凍室の容積が小さくなることで、冷媒ガスの使用量が抑えられる。
以上説明したように、本発明に係るショット処理装置によれば、被処理対象物からバリを除去するための時間を短縮することができるという優れた効果を有する。
本発明の一実施形態に係るショットブラスト装置を示す装置正面視の断面図である。 図1の2−2線に沿った断面図である。 本発明の一実施形態に係るショットブラスト装置を示す平面図である。 図1の線に沿った拡大断面図である。 図4のケージを矢印5方向から見た状態で示す側面図である。 図1のケージと投射機との関係を示す平面図である。
本発明の一実施形態に係るショット処理装置としてのショットブラスト装置について図1〜図6を用いて説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは装置正面視の手前側を示しており、矢印UPは装置上方側を示しており、矢印LHは装置正面視の左側を示している。
図1には、ショット処理装置としてのショットブラスト装置10が装置正面視の断面図にて示されている。図2には、図1の2−2線に沿った断面図が示され、図3には、ショットブラスト装置10が平面図にて示されている。本実施形態のショットブラスト装置10では、温度を下げた場合に硬化する製品(一例としてゴム製品)を被処理対象物Wとしている。
(ショットブラスト装置の装置概要)
まず、ショットブラスト装置10の装置概要について説明する。図1及び図2に示されるように、ショットブラスト装置10は、被処理対象物Wを冷凍するための冷凍室12を備えている。図1に示される冷凍室12は、それぞれ断熱構造を備えた下壁部12A、縦壁部12B、12C、12D、12E(縦壁部12D、12Eについては図2参照)、天壁部12F、上部縦壁部12G、頂壁部12H、第一傾斜壁部12I、第二傾斜壁部12J、及び扉14によって外部空間と隔成されている。
下壁部12Aは、矩形状とされて冷凍室12の底部を構成し、縦壁部12B、12C、12D、12E(図2参照)は、下壁部12Aの四辺からそれぞれ立設されている。装置右側の縦壁部12B及び装置左側の縦壁部12Cは、装置正面側の縦壁部12D(図2参照)及び装置背面側の縦壁部12E(図2参照)に比べて上端の高さ位置が低く設定されている。装置左側の天壁部12Fは、装置左側の縦壁部12Cの上端から装置右側に水平に延びている。上部縦壁部12Gは、天壁部12Fの装置右側の端部から立設されている。上部縦壁部12Gの上端は、装置正面側の縦壁部12D(図2参照)の上端及び装置背面側の縦壁部12E(図2参照)の上端と同じ高さ位置に設定されている。装置右上側の頂壁部12Hは、上部縦壁部12Gの上端から装置右側に短く延びている。
第一傾斜壁部12Iは、頂壁部12Hの装置右側の端部からは装置右側へ向けて装置下方側に傾斜して短く延びている。また、第二傾斜壁部12Jは、装置右側の縦壁部12Bの上端から装置左側へ向けて装置上方側に傾斜して短く延び、第一傾斜壁部12Iの延長位置に設定されている。第一傾斜壁部12Iの下端縁及び第二傾斜壁部12Jの上端縁は、図2に示される装置正面側の縦壁部12Dの右側上部及び装置背面側の縦壁部12Eの右側上部と共に、図1に示される出入口部13を形成している。また、扉14は、第一傾斜壁部12Iにヒンジ15を介して取り付けられ、出入口部13を開閉することが可能となっている。
冷凍室12の上部には、上部縦壁部12Gの上端部側に冷媒ガス噴射用のノズル18が取り付けられている。ノズル18は、冷媒供給源20A(図中ではブロック化して図示)からの冷媒ガスを冷凍室12内へ向けて下向きに噴射するようになっている。このノズル18は、ショットブラスト装置10に搭載された冷凍装置16の一部を構成している。冷凍装置16は、冷凍室12内を冷却するために搭載された装置である。冷凍装置16及びこれに関連する構成部については詳細後述する。
冷凍室12内には、装置左右方向の右側で装置上下方向の上部寄りにケージ22が配置されている。なお、前述したノズル18の噴射方向は、概ねのこのケージ22の側へ向けられている。ケージ22は、ケージ本体24を備えている。ケージ本体24は、網状体で構成されて円筒状に形成され、その軸方向が装置前後方向(図1の紙面に垂直な方向)に沿って水平に設定されている。このケージ本体24は、砥粒が投射される対象となる被処理対象物Wを内部に収容するための収容部を構成している。ケージ本体24には、網目が設けられ、被処理対象物Wに投射される砥粒の径よりも大きい径(換言すれば前記砥粒が通過可能な大きさ)の孔部24A(図4参照)が多数(複数)形成されている。なお、ケージ22におけるケージ本体24以外の構成部については詳細後述する。
ケージ本体24を備えたケージ22は、軸支部としての一対のローラ30(支持ローラ機構)によって支持されている。一対のローラ30は、冷凍室12内におけるケージ本体24の左右の下方側に設けられて装置左右方向に互いに所定の間隔をおいて配置され、ケージ本体24をその軸周りに(垂直面内で)回転可能に支持する。図3に示されるように、ローラ30の軸部、及びローラ30を駆動するための駆動モータ34の軸部には、チェーン32が巻き掛けられている。これにより、駆動モータ34の駆動力がチェーン32を介してローラ30に伝達され、ローラ30がその軸周りに回転するようになっている。
図1に示されるように、ローラ30の下方側には、シュート36が設けられている。シュート36の下方側には、シュート36の直下から装置左方向へ延びる振動篩38が配置されている。振動篩38は、冷凍室12内に設けられてケージ本体24の下方側に配置され、投射された砥粒を含む粉粒物をその大きさに応じて篩い分ける。振動篩38は、シュート36の直下に張られた金網製の第一スクリーン40を備えると共に、第一スクリーン40の左端部の下方側から装置左方向へ延びるように張られた金網製の第二スクリーン42を備えており、第一スクリーン40及び第二スクリーン42を振動させる。第一スクリーン40の網目は微粉状のバリ等が通過可能な大きさに設定され、第二スクリーン42の網目は砥粒や砥粒と同じ程度の大きさのバリが通過可能な大きさに設定されている。
第一スクリーン40の下方側には、微粉バリ受け箱44が配置され、第二スクリーン42の下方側には、ホッパ46が形成されている。さらに、振動篩38の左端の下方側には、粗バリ受け箱48が配置されている。
第二スクリーン42の上方側には、投射機50が設置されている。投射機50は、ケージ本体24の外周胴部(胴体壁部)の装置左側の側方側に隣接して配置され、装置上下方向の軸周りに回転可能な羽根車50Aを備えた遠心式投射機(砥粒投射機)とされている。羽根車50Aの軸部は、電動機52の出力軸に接続されている。電動機52は、冷凍室12の天壁部12Fの上面側に設置されており、電動機52と投射機50とは、冷凍室12の天壁部12Fを貫通して接続されている。投射機50は、電動機52が作動することで羽根車50Aが回転し、羽根車50Aの回転により投射材である砥粒に遠心力を付与することが可能とされている。そして、投射機50は、羽根車50Aの回転に伴って、遠心力で加速させた砥粒をケージ本体24に対してその軸線(ケージ本体24の軸線)に交差する方向へ投射するようになっている。
投射機50の下端中央部には、吸引管54の上端が接続されている。吸引管54は、冷凍室12内において装置上下方向に延びると共に、その下端部がホッパ46内に配置されている。この吸引管54は、振動篩38によって篩い分けられて冷凍室12内の下部のホッパ46内に落下した砥粒(砥粒と同等の大きさの粒状物)を吸い上げて投射機50に供給するための供給路を形成している。砥粒を吸い上げる吸引力は、投射機50の羽根車50Aの回転に伴う負圧で生じるようになっている。なお、この吸引力を考慮すれば、投射機50の高さ位置は、装置底面に極力近いほうが好ましく、吸引管54の長さは極力短いほうが好ましい。
吸引管54の下端開口部54Aは、吸引管54をその軸方向に垂直な面に対して斜めに切断することで楕円形状に形成されている。このため、吸引管54の下端開口部54Aの開口面積は、例えば、吸引管をその軸方向に対して垂直に切断した場合の開口面積に比べて大きく設定されている。なお、変形例として、吸引管54の下端開口部54Aは、楕円形状に代えてベルマウス形状に形成されてもよい。吸引管54の下部の外周側には、閉塞防止用のパイプ56が装着されている。
また、本実施形態では、冷凍室12内において投射機50から投射された砥粒を投射機50へ循環させる循環経路35が、前述したシュート36、振動篩38、ホッパ46、及び吸引管54を含む構成要素で形成されている。
(冷凍装置等の構成)
次に、冷凍装置16及びこれに関連する構成部について詳細に説明する。
図1の左上部に示される冷凍装置16には、冷媒供給源20Aからノズル18への冷媒供給路20Cにバルブ20Bが設けられている。バルブ20Bは制御装置としての制御部60に接続されている。バルブ20Bの開閉及び開度調整は制御部60によって制御され、バルブ20Bが開かれることで冷媒ガスがノズル18から冷凍室12内へ噴射されるようになっている。
また、本実施形態では、図2に示されるように、ノズル18は、冷凍室12においてケージ本体24よりも上方側でかつ装置背面寄り(ケージ本体24の軸方向と平行な方向の一方側)に配置されている。これに対して、冷凍室12においてノズル18と同等の高さ位置でかつ装置正面側(ケージ本体24の軸方向と平行な方向の他方側)には、温度検出部としての温度検出センサ62が配置されている。温度検出センサ62は、装置正面側の縦壁部12Dの上端部側に取り付けられ、冷凍室12内の温度を検出するようになっている。温度検出センサ62は制御部60に接続されている。制御部60は、作業者が設定した設定温度(一例として、−40℃)と温度検出センサ62の検出結果に基づいてバルブ20B(図1参照)の開度を調整可能となっている。また、本実施形態では、制御部60は、温度検出センサ62の検出温度が常時−20℃以下(一例として、−20℃)になるようにバルブ20B(図1参照)の開度を調整(換言すれば冷凍装置16を制御)する。
図3に示されるローラ30は、軸受を構成してかつ計量可能な収容検出部64を介して縦壁部12D、12Eに支持されている。収容検出部64は、計量によってケージ本体24の内部に被処理対象物Wが収容されたことを検出可能となっている。収容検出部64は制御部60に接続されている。制御部60は、収容検出部46の検出結果に基づいてケージ本体24の内部に被処理対象物Wが収容されたと判断した場合には、温度検出センサ62の検出温度が−40℃以下(一例として、−40℃)になるようにバルブ20Bの開度を調整(換言すれば冷凍装置16を制御)する。
冷凍室12において装置正面側(ケージ本体24の軸方向と平行な方向の他方側)で投射機50の左部の装置手前側に排気ダクト66が設けられている。排気ダクト66は、冷凍室12の室内と室外とを連通している。この排気ダクト66の排気口66Aには、開閉可能な開閉ダンパ68が設けられている。開閉ダンパ68には、本実施形態では自重ダンパが適用されている。開閉ダンパ68は、冷凍室12の加圧時にのみ排気ダクト66の排気口66Aを開いて冷媒ガス(冷却用媒体)を排出し、それ以外の場合は排気ダクト66の排気口66Aを閉じるようになっている。なお、開閉ダンパ68は、結露の発生を防止するために外気に接した後に取り付けられている。
(ケージの構成)
次に、ケージ22の構成について詳細に説明する。図4には、図1の4−4線に沿った拡大断面図が示され、図5には、図4のケージ22を矢印5方向から見た状態の側面図が示されている。図4及び図5に示されるように、ケージ22は、ケージ本体24の軸方向の両サイドに左右一対の環状のタイヤ70が設けられている。左右一対のタイヤ70は、ケージ本体24の軸方向に延びる計四本の連結杆72によって連結されている。また、図4に示されるように、左右一対のタイヤ70には、互いの対向方向に延出する取付部材71を介してケージ本体24の軸方向の端部が取り付けられている。ケージ本体24が左右の取付部材71間に架け渡されることで、ケージ本体24は、円筒状とされている。
ケージ本体24に対してその軸方向の一方側(図中左側)には、上下の連結杆72から図中左側のタイヤ70を貫通して突出形成されたフック部72Aに対して、第一側板部としての第一開閉蓋26が上下一対の止め金具74Aによって取り付けられている。止め金具74Aには、公知の止め金具を適用することができる。一例として、本実施形態の止め金具74Aは、フック部72Aに係止される掛金74A1と、図4の紙面に垂直な軸74A2周りに回転移動することで掛金74A1を係止位置方向に引き込む操作レバー74A3と、操作レバー74A3を回転移動可能に支持すると共に第一開閉蓋26を貫通して第一開閉蓋26の内面に固定された基部74A4と、を備えている。これにより、第一開閉蓋26は、ケージ本体24の軸方向の一方側(図中左側)に形成された第一開口部24Bを開閉可能に閉塞している。
ケージ本体24に対してその軸方向の他方側(図中右側)には、上下の連結杆72から図中右側のタイヤ70を貫通して突出形成されたフック部72Bに対して、第二側板部としての第二開閉蓋28が上下一対の止め金具74Bによって取り付けられている。止め金具74Bには、公知の止め金具を適用することができる。一例として、本実施形態の止め金具74Bは、フック部72Bに係止される掛金74B1(図5参照)と、図4の紙面に垂直な軸74B2周りに回転移動することで掛金74B1を係止位置方向に引き込む操作レバー74B3と、操作レバー74B3を回転移動可能に支持すると共に第二開閉蓋28を貫通して第二開閉蓋28の内面に固定された基部74B4と、を備えている。これにより、第二開閉蓋28は、ケージ本体24の軸方向の他方側(図中右側)に形成された第二開口部24Cを開閉可能に閉塞している。
なお、本実施形態では、第一開閉蓋26及び第二開閉蓋28は、同様の形状に形成されている。よって、第一開閉蓋26及び第二開閉蓋28の両者を取り外した後に、取り外し前とは逆にこれらを取り付けても取り付け可能となっている。すなわち、作業性の向上に資する構造となっている。
図1及び図6に示されるように、冷凍室12内には、ケージ本体24に対して投射機50の側とは反対側でかつケージ本体24の外周胴部に隣接して反射板76が配置されている。図1に示されるように、反射板76は、ケージ本体24の軸方向に見てケージ本体24の外周胴部に沿った円弧形状に形成されている。反射板76の上端位置は、投射機50の投射範囲(図中では二点鎖線にて投射範囲上限及び投射範囲下限を示す)の上端位置に対応して設定されている。
(処理手順)
次に、ショットブラスト装置10を用いた処理手順について概説する。
まず、図1に示されるホッパ46内に砥粒が予め所要量供給される。また、冷凍室12の外においてケージ22の第一開閉蓋26及び第二開閉蓋28(図4参照)のいずれか一方が開かれた後、バリのある被処理対象物Wがケージ22のケージ本体24内に収容され、先に開けられた第一開閉蓋26及び第二開閉蓋28(図4参照)のいずれか一方が閉じられる。そして、扉14が開けられ、被処理対象物Wを収容したケージ22が出入口部13から冷凍室12内に入れられて一対のローラ30の上に載せられ、その後、扉14が閉められる。
次に、ノズル18から冷媒ガス(冷却用媒体)が噴射される。これにより、冷凍室12内が冷却される。そして、冷凍室12内が所定温度(一例として−40℃)まで下げられると、被処理対象物Wのバリが低温脆性化する。このように被処理対象物Wのバリが低温脆性化した時点で、電動機52が駆動されることで投射機50の羽根車50Aが回転し、これに伴ってホッパ46内の砥粒が吸引管54で吸い上げられると、投射機50からケージ本体24の外周胴部に向けて砥粒が投射される。投射された砥粒は、ケージ本体24の外周胴部を通過して被処理対象物Wに当る。
次いで、駆動モータ34(図3参照)の駆動力でローラ30が回転すると共に、図示しない駆動部の駆動力で振動篩38が作動する。ローラ30が回転すると、これに伴ってケージ22が回転するので、ケージ22内の被処理対象物Wは、撹拌されながら、砥粒が当てられてバリが粉砕され除去される。このような処理が所定時間なされると、ケージ22内の被処理対象物Wは砥粒を一様に受けて全てのバリが除去される。
ケージ本体24内に入った砥粒や被処理対象物Wから除去されたバリは、ケージ本体24の網目を通過した後、振動篩38の第一スクリーン40上に落ちて微粉物が除去されて微粉バリ受け箱44内に排出される。また、第一スクリーン40上の粉粒物が装置左方向へ移動して第二スクリーン42上に落下し、砥粒や砥粒と同等の大きさのバリがホッパ46内に排出される。さらに、第二スクリーン42上の大きなバリが装置左方向へ移動して粗バリ受け箱48内に排出される。
バリの除去処理が完了した後は、ノズル18からの冷媒ガスの噴射が停止されると共に、投射機50(電動機52)、ローラ30(駆動モータ34(図3参照))、及び振動篩38の各駆動がそれぞれ停止され、砥粒の投射及びケージ22の回転が停止する。次いで、扉14が開けられてローラ30上のケージ22が冷凍室12内から取り出される。そして、ケージ22の第一開閉蓋26及び第二開閉蓋28のいずれか一方が開かれ、バリが除去された被処理対象物Wがケージ22から取り出される。以上で1サイクルが終了する。
(作用・効果)
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態では、ケージ本体24が水平軸周りに(垂直面内で)回転可能となっており、ケージ本体24の外周胴部に隣接して配置される投射機50は、ケージ本体24に対してその軸線に交差する方向へ砥粒を投射する。よって、投射機50と被処理対象物Wとの距離が近距離になり、投射された砥粒は、ケージ本体24の孔部24A(図4参照)を通過して被処理対象物Wに効果的に当る。
ここで、図6に示されるように、ケージ本体24に対してその軸方向の一方側には第一開閉蓋26が設けられており、この第一開閉蓋26は、ケージ本体24の軸方向の一方側に形成された第一開口部24Bを閉塞する。また、ケージ本体24に対してその軸方向の他方側には第二開閉蓋28が設けられており、この第二開閉蓋28は、ケージ本体24の軸方向の他方側に形成された第二開口部24Cを閉塞する。このため、投射機50から投射された砥粒は、ケージ本体24の孔部24A(図4参照)を通過して被処理対象物Wに直接当たる他、砥粒の一部は、第一開閉蓋26又は第二開閉蓋28を反射して被処理対象物Wに当る。よって、投射された砥粒が効率的に被処理対象物Wに当る。
補足説明すると、投射機50から投射された砥粒は扇形状に広がるので、ケージ22と投射機50との距離が近くても、被処理対象物Wに直接当たらない砥粒が存在する。しかしながら、本実施形態では、このように被処理対象物Wに直接当たらない砥粒が、第一開閉蓋26又は第二開閉蓋28を反射してガイドされることで被処理対象物Wに当るので、例えば、被処理対象物に直接当たらない砥粒がケージの外へ通過してしまう対比構造に比べて投射効率が向上する。また、第一開閉蓋26及び第二開閉蓋28は、ケージ本体24と一体的に回転するためこれらの隙間に被処理対象物Wが挟み込まれる弊害も生じない。
また、本実施形態では、冷凍室12内には、ケージ本体24に対して投射機50の側とは反対側でかつケージ本体24の外周胴部に隣接して反射板76が配置されている。このため、投射機50から投射された砥粒のうちケージ本体24を通過した砥粒の少なくとも一部は反射板76を反射して再びケージ本体24の中に入って被処理対象物Wに当る。よって、投射された砥粒が一層効率的に被処理対象物Wに当る。
また、図1に示されるように、反射板76は、ケージ本体24の軸方向に見てケージ本体24の外周胴部に沿った円弧形状に形成されているので、反射板76全体をケージ本体24の外周胴部の至近位置に配置することができる。そして、反射板76全体がケージ本体24の外周胴部の至近位置に配置されることで、反射板76を反射して再びケージ本体24の中に入る砥粒の割合を高くすることができる。
また、本実施形態では、投射機50がケージ本体24の外周胴部の側方側に配置され、反射板76の上端位置が投射機50の投射範囲の上端位置に対応して設定されている。このため、投射範囲の上限近くの砥粒が反射板76を反射し得る。
以上によって、ケージ22内の被処理対象物Wに砥粒をほぼ一様に当てることができるため、例えば、前述したような対比構造に係る装置と比較して、より短い時間で被処理対象物Wのバリをほぼ完全に除去することが可能になる。
なお、例えば、ケージの軸方向を略装置上下方向に設定すると共に、その上側に投射機を配置し、さらに、ケージの下側に反射板を設けるような対比構造では、砥粒がケージ内に溜まってしまい、砥粒の循環が損なわれる可能性があるが、本実施形態では、そのような問題も生じない。
以上説明したように、本実施形態に係るショットブラスト装置10によれば、被処理対象物Wからバリを除去するための時間を短縮することができる。
また、本実施形態では、冷凍室12においてケージ本体24よりも上方側でかつ装置背面寄り(ケージ本体24の軸方向と平行な方向の一方側)に配置されたノズル18が、冷媒供給源20Aからの冷媒ガスを冷凍室12内へ向けて下向きに噴射する。また、冷媒供給源20Aからノズル18への冷媒供給路20Cにはバルブ20Bが設けられると共に、図2に示されるように、冷凍室12には冷凍室12内の温度を検出する温度検出センサ62が配置され、制御部60は、温度検出センサ62の検出結果に基づいてバルブ20B(図1参照)の開度を調整可能となっている。
ここで、温度検出センサ62は、冷凍室12においてノズル18と同等の高さ位置でかつ装置正面側に(ケージ本体24の軸方向と平行な方向の他方側でノズル18から離れて)配置されている。ノズル18に対して近過ぎずかつノズル18に対して遠過ぎない位置で冷凍室12内の温度を検出することになる。そして、ケージ本体24内に被処理対象物Wが収容されている場合、ノズル18から噴射されて被処理対象物Wで熱交換された気体が上昇すると、温度検出センサ62でその温度が検出される。このため、温度検出センサ62では、被処理対象物Wの温度に近い温度を検出することができるので、バルブ20B(図1参照)の開度が良好に調整される。その結果として、被処理対象物Wを好ましい温度(一例として、−40℃)に冷却してショットブラスト処理することができると共に、冷媒ガスの過剰な使用を抑えることもできる。
また、本実施形態では、図1に示されるように、冷凍室12内においては、投射機50から投射された砥粒は循環経路35を通って投射機50へ循環される。このため、冷凍室12内から砥粒を取り出さない限り、非処理時においても冷凍室12内に砥粒が存在する。一方、前述のように、冷凍室12内は冷凍装置16によって冷却されると共に、冷凍室12内の温度は温度検出センサ62(図2参照)によって検出され、さらに制御部60は、温度検出センサ62の検出温度が常時−20℃以下になるように冷凍装置16を制御する。よって、非処理時に冷凍室12内に砥粒が長時間入ったままとされても、砥粒に結露が発生するのを防止することができる。
補足すると、一般にゴム製品のバリ取り装置では、冷凍室内の温度設定を−40℃以下に設定してブラスト処理を行なう。一方、夜間のように装置を長時間停止している場合に砥粒(投射材)の温度が上昇すると、砥粒に結露が生じ、再度冷却した場合にこの水分が凍ってしまうので、砥粒の循環が十分になされなくなる。従って、このような装置を停止する場合には、冷凍室から砥粒が取り出され、結露による水分を乾燥させることになる。そして、使用時には取り出した砥粒を再度冷凍室内に投入することになる。これに対して、本実施形態では、冷凍室12内の温度設定を常時−20℃以下に保持して結露の発生を防止するので、砥粒の取り出し、乾燥、及び砥粒の再投入の作業を行なわなくても、再び砥粒を使用でき、効率的である。
また、図3に示される収容検出部64は、ケージ本体24の内部に被処理対象物Wが収容されたことを検出可能となっている。そして、制御部60は、収容検出部64の検出結果に基づいてケージ本体24の内部に被処理対象物Wが収容されたと判断した場合には、温度検出センサ62の検出温度が−40℃以下(一例として、−40℃)になるようにバルブ20Bの開度を調整(換言すれば冷凍装置16を制御)する。これにより、作業者が手動で冷凍室12内の温度の設定をしなくても、投射機50の作動用前及び作動中に冷凍室12内の上部の温度、ひいては被処理対象物Wの温度を−40℃以下にすることが可能となる。
また、本実施形態では、図3に示されるように、ノズル18が装置背面寄り(ケージ本体24の軸方向と平行な方向の一方側)に配置されるのに対して、排気ダクト66は装置正面側(ケージ本体24の軸方向と平行な方向の他方側)に設けられている。このように、排気ダクト66は、ノズル18から離れた側に設けられており、排気ダクト66の排気口66Aに設けられた開閉ダンパ68は、冷凍室12の加圧時にのみ開く。このため、ノズル18から冷媒ガスが噴射されて冷凍室12が加圧された場合には、ノズル18から離れて温度上昇の高い箇所で開閉ダンパ68が開いて排気がなされるので、より温度の低い冷却空気の排出が抑えられ、冷却効率が良い。そして、被処理対象物Wの温度を最適温度に保持すると共に冷媒ガスの供給を最低限に抑えることで、ランニングコストを低く抑えることが可能となる。
また、本実施形態では、図1に示される冷凍室12内に配置されて投射機50に接続された吸引管54は、冷凍室12内の下部に落下した砥粒を吸い上げて投射機50に供給するための供給路を形成しており、吸引管54の下端開口部54Aは、楕円形状に(変形例ではベルマウス形状に)形成されている。これにより、吸引管54の下端開口部54Aの開口面積を大きくすることで、吸引管54の下端開口部54Aから吸引する場合の吸引抵抗が抑えられるので、投射機50の吸引力を用いた空気輸送の効率が向上し、循環した多量の砥粒の投射が可能となる。
また、本実施形態では、冷凍室12内に設けられてケージ本体24の下方側に配置された振動篩38は、投射された砥粒を含む粉粒物をその大きさに応じて篩い分ける。また、冷凍室12内に設けられて投射機50に接続された吸引管54は、振動篩38によって篩い分けられた砥粒と同等の大きさの粒状物を吸い上げて投射機50に供給するための供給路を形成する。このため、コンパクトな構成でありながら砥粒が循環して再利用される。また、装置全体が小型化して冷凍室12の容積が小さくなることで、冷媒ガスの使用量が抑えられる。
(実施形態の補足説明)
なお、上記実施形態では、ケージ本体24は円筒状に形成されているが、ケージ本体は、例えば、多角筒状に形成されたものであってもよい。また、ケージ本体は、例えば、鋼板製のパンチングメタルが筒状に形成されたパンチングパイプが適用されることで多数の孔部が形成されたようなものであってもよい。
また、上記実施形態では、図4に示される第一側板部としての第一開閉蓋26が第一開口部24Bを開閉可能に閉塞しているが、第一側板部は、第一開口部を開閉不能に閉塞するようなものであってもよい。
また、上記実施形態では、図1に示される軸支部としてのローラ30がケージ本体24をその軸周りに回転可能に支持しているが、軸支部は、例えば、ケージ本体の軸線に沿って第一側板部及び第二側板部の中央から外側に張り出された軸と、冷凍室の縦壁部に取り付けられて前記軸を回転可能に受ける軸受と、によって構成された軸支部等のような他の軸支部であってもよい。
また、本発明の実施形態ではない参考例として、反射板(76)を備えない構成も採り得る。また、上記実施形態の変形例として、反射板は、ケージ本体の軸方向に見てケージ本体の外周胴部に沿わない形状の反射板とすることも可能である。さらに、上記実施形態の変形例として、反射板の上端位置が投射機の投射範囲の上端位置に対応していない構成も採り得る。
また、上記実施形態の変形例として、投射機(50)は、ケージ本体(24)の外周胴部の側方側ではなく当該外周胴部の斜め上側又は斜め下側に配置されてもよい。また、温度検出センサ(温度検出部)(62)の配置位置及び排気ダクト(66)の設置位置は、上記実施形態の位置には限定されない。
また、上記実施形態の変形例として、温度検出部の検出温度が常時−20℃以下になるように制御装置によって制御される冷凍装置は、上記実施形態の冷凍装置16とは別個に設けられてもよい。
また、吸引管の下端開口部が楕円形状又はベルマウス形状に形成されていない構成も採り得る。また、上記実施形態の振動篩38に代えて回転篩が設けられる構成も採り得る。さらに、図3に示される収容検出部64に代えて、単にロータ30を回転可能に支持する機能のみを有する軸受が設けられてもよい。
なお、上記実施形態及び上述の複数の変形例は、適宜組み合わされて実施可能である。
以上、本発明の一例について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10 ショットブラスト装置(ショット処理装置)
12 冷凍室
16 冷凍装置
18 ノズル
20A 冷媒供給源
20B バルブ
20C 冷媒供給路
24 ケージ本体
24A 孔部
24B 第一開口部
24C 第二開口部
26 第一開閉蓋(第一側板部)
28 第二開閉蓋(第二側板部)
30 ローラ(軸支部)
35 循環経路
38 振動篩
50 投射機
54 吸引管
54A 吸引管の下端開口部
60 制御部(制御装置)
62 温度検出センサ(温度検出部)
64 収容検出部
66 排気ダクト
66A 排気ダクトの排気口
68 開閉ダンパ
76 反射板
W 被処理対象物

Claims (9)

  1. 冷凍室と、
    前記冷凍室内に配置され、筒状に形成されてその軸方向が水平に設定されると共に、砥粒が投射される対象となる被処理対象物を内部に収容し、被処理対象物に投射される砥粒の径よりも大きい径の孔部が複数形成されたケージ本体と、
    前記冷凍室内に配置され、前記ケージ本体をその軸周りに回転可能に支持する軸支部と、
    前記ケージ本体の外周胴部に隣接して配置され、前記ケージ本体に対してその軸線に交差する方向へ砥粒を投射する投射機と、
    前記ケージ本体に対してその軸方向の一方側に設けられ、前記ケージ本体の軸方向の一方側に形成された第一開口部を閉塞する第一側板部と、
    前記ケージ本体に対してその軸方向の他方側に設けられ、前記ケージ本体の軸方向の他方側に形成された第二開口部を開閉可能に閉塞する第二側板部と、
    を有し、
    前記冷凍室内には、前記ケージ本体に対して前記投射機の側とは反対側でかつ前記ケージ本体の外周胴部に隣接して反射板が配置されている、ショット処理装置。
  2. 前記反射板は、前記ケージ本体の軸方向に見て前記ケージ本体の外周胴部に沿った形状に形成されている、請求項記載のショット処理装置。
  3. 前記投射機が前記ケージ本体の外周胴部の側方側に配置され、前記反射板の上端位置が前記投射機の投射範囲の上端位置に対応して設定されている、請求項又は請求項記載のショット処理装置。
  4. 前記冷凍室において前記ケージ本体よりも上方側でかつ前記ケージ本体の軸方向と平行な方向の一方側に配置され、冷媒供給源からの冷媒ガスを前記冷凍室内へ向けて下向きに噴射するノズルと、
    前記冷媒供給源から前記ノズルへの冷媒供給路に設けられたバルブと、
    前記冷凍室において前記ノズルと同等の高さ位置でかつ前記ケージ本体の軸方向と平行な方向の他方側に配置され、前記冷凍室内の温度を検出する温度検出センサと、
    前記温度検出センサの検出結果に基づいて前記バルブの開度を調整可能な制御部と、
    を有する請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のショット処理装置。
  5. 前記冷凍室内において前記投射機から投射された砥粒を前記投射機へ循環させる循環経路と、
    前記冷凍室内を冷却する冷凍装置と、
    前記冷凍室内の温度を検出する温度検出部と、
    前記温度検出部の検出温度が常時−20℃以下になるように前記冷凍装置を制御する制御装置と、
    を有する、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のショット処理装置。
  6. 前記ケージ本体の内部に被処理対象物が収容されたことを検出可能な収容検出部が設けられると共に、前記制御装置は、前記収容検出部の検出結果に基づいて前記ケージ本体の内部に被処理対象物が収容されたと判断した場合には、前記温度検出部の検出温度が−40℃以下になるように前記冷凍装置を制御する、請求項記載のショット処理装置。
  7. 前記冷凍室において前記ケージ本体の軸方向と平行な方向の一方側に配置され、冷媒供給源からの冷媒ガスを前記冷凍室内へ向けて噴射するノズルと、
    前記冷凍室において前記ケージ本体の軸方向と平行な方向の他方側に設けられた排気ダクトと、
    前記排気ダクトの排気口に設けられて開閉可能とされ、前記冷凍室の加圧時にのみ開く開閉ダンパと、
    を有する、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のショット処理装置。
  8. 前記冷凍室内には、前記投射機に接続されると共に前記冷凍室内の下部に落下した砥粒を吸い上げて前記投射機に供給するための供給路を形成する吸引管が配置され、前記吸引管の下端開口部は、楕円形状又はベルマウス形状に形成されている、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のショット処理装置。
  9. 前記冷凍室内に設けられて前記ケージ本体の下方側に配置され、投射された砥粒を含む粉粒物をその大きさに応じて篩い分ける振動篩と、
    前記冷凍室内に設けられ、前記投射機に接続されると共に前記振動篩によって篩い分けられた砥粒と同等の大きさの粒状物を吸い上げて前記投射機に供給するための供給路を形成する吸引管と、
    を有する請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のショット処理装置。
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