JP6015061B2 - 発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、外力による主軸の回転を増速機により増速させて発電機を駆動する発電装置に関する。
従来、風力発電装置として、ブレードにより風力を受けて当該ブレードに接続された主軸を回転させ、その主軸の回転を増速させて発電機を駆動させるために、増速機が用いられるものがある。図10に示すように、この増速機202は、主軸200の回転を入力して増速する遊星歯車機構203と、この遊星歯車機構203により増速された回転を入力して、さらにその回転を増速する高速段歯車機構204と、この高速段歯車機構204の回転トルクを出力する出力軸205とを備えている。
遊星歯車機構203は、主軸200と一体回転可能に連結された入力軸203aが回転すると、遊星キャリア203bが回転することによって、遊星歯車203cを介して太陽歯車203dが増速回転し、その回転を高速段歯車機構204の低速軸204aに伝達するようになっている。
高速段歯車機構204は、低速軸204aが回転すると、低速ギヤ204b及び第1中間ギヤ204cを介して中間軸204dを増速回転させ、さらに第2中間ギヤ204e及び高速ギヤ204fを介して出力軸205を増速回転させるようになっている。
増速機202の低速軸204a、中間軸204d及び出力軸205をそれぞれ回転自在に支持する軸受として、ころ軸受206〜211が多用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−232186号公報
従来の風力発電装置では、高速回転する出力軸を支持するころ軸受において、ころの転動面や回転輪の軌道面にスメアリング(表層焼付きが起こる現象)が発生し、ころ軸受の寿命が低下するという問題があった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、増速機の出力軸を支持するころ軸受にスメアリングが発生するのを効果的に抑制することができる発電装置を提供することを目的とする。
本願発明者は、スメアリングの発生メカニズムについて鋭意研究を重ねた。その結果、風力の低下により主軸の回転速度が急激に低下すると、重量の重い発電機のロータの慣性により、出力軸の回転速度よりも発電機の駆動軸の回転速度が上回ることによっていわゆるトルク抜け(荷重抜け)が発生し、このトルク抜けによって出力軸を支持するころ軸受に作用するラジアル荷重が減少し、ころ軸受のころと回転輪との転がり摩擦抵抗よりも、ころとそれを保持する保持器との摺動摩擦抵抗等が上回ることにより、ころの自転が遅れることを見出した。そして、この状態から風力の増加により主軸の回転速度が急激に増加したときに、増速の慣性トルクが加わり出力軸を支持するころ軸受に作用するラジアル荷重が増加するため、その瞬間にころに高荷重がかかった状態でころが回転輪との接触面で滑り、その接触面が昇温することにより、スメアリングが発生するという知見を得、かかる知見に基づいて本願発明を完成させた。
すなわち、本発明は、外力により回転する主軸と、前記主軸の回転を入力して増速する回転伝達機構と、前記回転伝達機構の回転トルクを出力する出力軸と、前記出力軸を回転自在に支持するころ軸受とを有する増速機と、前記出力軸の回転を入力として回転する駆動軸を有するとともに、当該駆動軸と一体回転するロータの回転に伴って発電する発電機と、を備えた発電装置であって、前記出力軸に一体回転可能に設けられた入力回転体と、前記駆動軸に一体回転可能に設けられ、前記入力回転体の径方向内側又は径方向外側に同心上に配置された出力回転体と、前記出力回転体に一体回転可能に設けられた慣性マスと、前記入力回転体と出力回転体との間に配置され、前記入力回転体の回転速度が前記出力回転体の回転速度を上回る状態で、前記入力回転体と出力回転体とを一体回転可能に接続し、前記入力回転体の回転速度が前記出力回転体の回転速度を下回る状態で、前記入力回転体と出力回転体との接続を遮断する一方向クラッチとを備え、前記一方向クラッチは、内輪外周面及び外輪内周面と、当該内輪外周面と外輪内周面との間に形成された複数のくさび状空間において個別に配置された複数のころと、前記複数のころを円周方向に沿って所定間隔毎に保持する環状の保持器とを有し、前記ころが前記内輪外周面及び外輪内周面に噛み合うことにより前記入力回転体と出力回転体とを一体回転可能に接続し、その噛み合いを解除することにより前記接続を遮断するものであり、前記入力回転体と出力回転体との間に配置され、当該入力回転体及び出力回転体を互いに相対回転可能に支持する転がり軸受をさらに備え、前記転がり軸受は、複数の円筒ころと、この円筒ころの端面が摺接する内輪鍔部とを有する円筒ころ軸受であり、前記円筒ころ軸受は、前記一方向クラッチの軸方向両側にそれぞれ隣接して一対配置されており、前記円筒ころ軸受の内輪鍔部に、前記一方向クラッチの保持器の軸方向両端面が当接することを特徴とする。
上記のように構成された発電装置によれば、前記一方向クラッチにより、入力回転体の回転速度が前記出力回転体の回転速度を上回るときは、入力回転体と出力回転体とを一体回転可能に接続し、入力回転体の回転速度が出力回転体の回転速度を下回ると、入力回転体と出力回転体との接続を遮断することができる。つまり、外力の低下により主軸を介して出力軸の回転速度が急激に低下しても、発電機のロータの慣性による回転が駆動軸を介して出力軸に伝達されるのを防止することができる。これにより、出力軸を支持しているころ軸受に作用するラジアル荷重の減少及びこれに伴うころの自転遅れを抑制することができる。したがって、この状態から外力変化により主軸の回転速度が急激に増加してころに高荷重がかかったときに、ころが回転輪との接触面で滑りにくくなるため、ころ軸受にスメアリングが発生するのを効果的に抑制することができる。
また、出力回転体には、慣性マスが一体回転可能に設けられているため、出力回転体の慣性モーメントを大きくすることができる。これにより、一方向クラッチにより入力回転体と出力回転体との接続が遮断されて、出力回転体がロータの慣性により減速しながら回転する際に、その減速による角加速度が小さくなるため、出力回転体の回転速度が急激に低下するのを抑えることができる。すなわち、外力が低下して主軸の回転速度が急激に低下しても、発電機のロータは、出力回転体とともにその回転速度を急激に低下させることなく慣性によって回転し続けるため、ロータの平均回転速度を上げることができる。したがって、発電機の発電効率を向上させることができる。
また、一方向クラッチのころと内輪外周面及び外輪内周面との噛み合いが解除されたときに、これらの間に隙間が生じることに起因して、入力回転体と出力回転体とが互いに径方向に相対移動するのを、転がり軸受によって防止することができる。したがって、発電装置の運転中に、入力回転体及び出力回転体が径方向にがたつくのを防止することができる。
また、一方向クラッチの保持器の軸方向両端面が、一対の転がり軸受の軸方向端部にそれぞれ当接することにより、前記保持器が軸方向両側に移動するのを規制することができる。
また、転がり軸受の内輪鍔部を、保持器の軸方向移動を規制する部材として兼用することができるため、転がり軸受の構造を簡略化することができる。
前記一方向クラッチの外輪内周面は、円筒面とされており、前記円筒ころ軸受は、前記円筒ころが転動する外輪軌道面を有し、前記出力回転体は、前記入力回転体の径方向外側に配置され、当該出力回転体の内周面に前記一方向クラッチの外輪内周面及び前記円筒ころ軸受の外輪軌道面が形成されていることが好ましい。
この場合、出力回転体を、一方向クラッチの外輪内周面を有する外輪、及び各円筒ころ軸受の外輪軌道面を有する外輪として兼用することができるため、装置全体の構造を簡略化することができる。
前記出力回転体は、前記駆動軸に着脱可能に固定されているとともに、前記入力回転体に対して軸方向に移動可能に配置されていることが好ましい。この場合、出力回転体を駆動軸から取り外して入力回転体に対して軸方向へ移動させれば、入力回転体から出力回転体を取り外すことができる。これにより、一方向クラッチの外輪及び円筒ころ軸受の外輪を同時に取り外すことができるため、一方向クラッチ及び円筒ころ軸受のメンテナンス作業を容易に行うことができる。この際、発電機を移動させる必要がないため、前記メンテナンス作業をさらに容易に行うことができる。
前記発電装置は、通電時に前記出力回転体と前記慣性マスとを一体回転可能に接続し、非通電時に前記接続を遮断する電磁クラッチと、前記出力回転体の回転数を検出する検出手段と、前記出力回転体の回転始動時に前記電磁クラッチを非通電とし、その回転始動後に前記検出手段により前記出力回転体が所定回転数に達したことを検出すると前記電磁クラッチに通電する制御手段と、をさらに備えていることが好ましい。
この場合、出力回転体がその回転始動時に所定回転数に達するまで、電磁クラッチを非通電として出力回転体と慣性マスとの接続が遮断されるため、出力回転体を所定回転数まで回転させるのに必要な回転トルクを小さくすることができる。これにより、出力回転体及び駆動軸を介してロータを所定回転数まで回転させるのに必要な時間を短縮することができるため、発電機の発電効率を向上させることができる。
また、出力回転体の回転始動後に、検出手段により出力回転体が所定回転数に達したことを検出すると、電磁クラッチに通電して出力回転体と慣性マスとが一体回転可能に接続されるため、出力回転体の慣性モーメントを大きくすることができる。これにより、一方向クラッチにより入力回転体と出力回転体との接続が遮断されたとき、発電機のロータは、出力回転体とともにその回転速度を急激に低下させることなく慣性によって回転し続けるため、ロータの平均回転速度を上げることができる。したがって、発電機の発電効率をさらに向上させることができる。
前記発電装置は、前記出力回転体と前記慣性マスとの間に配置された粘性流体継手をさらに備え、前記粘性流体継手は、前記出力回転体の低速回転時には、前記出力回転体の回転トルクを粘性抵抗により前記慣性マスに伝達する粘性流体と、前記出力回転体の高速回転時には、その高速回転に伴う遠心力を利用して前記出力回転体の回転トルクを前記慣性マスに伝達する遠心クラッチ機構とを有していることが好ましい。
この場合、出力回転体がその回転始動時に低速回転しているときは、出力回転体の回転トルクは粘性流体の粘性抵抗により慣性マスに伝達されるため、慣性マスは出力回転体の角加速度よりも低い角加速度で増速される。つまり、出力回転体の回転始動時に出力回転体に作用する慣性マスによる慣性トルクを小さくすることができるため、出力回転体を所定の回転速度まで増速させるのに必要な回転トルクを小さくすることができる。これにより、出力回転体及び駆動軸を介してロータを所定の回転速度まで増速するのに必要な時間を短縮することができるため、発電機の発電効率を向上させることができる。
また、出力回転体が所定の回転速度に達して高速回転しているときは、遠心クラッチ機構を介して出力回転体の回転トルクが慣性マスに伝達される。これにより、出力回転体と慣性マスとが一体回転可能に接続されるため、出力回転体の慣性モーメントを大きくすることができる。したがって、一方向クラッチにより入力回転体と出力回転体との接続が遮断されたとき、発電機のロータは、出力回転体とともにその回転速度を急激に低下させることなく慣性によって回転し続けるため、ロータの平均回転速度を上げることができ、発電機の発電効率をさらに向上させることができる。
本発明の発電装置によれば、増速機の出力軸を支持するころ軸受にスメアリングが発生するのを効果的に抑制することができる。
本発明の第1の実施形態に係る風力発電装置を示す概略側面図である。 上記風力発電装置における増速機のころ軸受を示す断面図である。 上記風力発電装置における増速機の出力軸と発電機の駆動軸との連結部分を示す断面図である。 上記風力発電装置における一方向クラッチを示す断面図である。 上記風力発電装置における出力回転体の回転変動を示すグラフである。 上記出力軸及び上記発電機のロータの回転変動を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る風力発電装置における増速機の出力軸と発電機の駆動軸との連結部分を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る風力発電装置における増速機の出力軸と発電機の駆動軸との連結部分を示す断面図である。 図8の風力発電装置における出力回転体及び慣性マスの回転変動を示すグラフである。 従来の増速機を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら詳述する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る風力発電装置を示す概略側面図である。この風力発電装置(発電装置)1は、風力(外力)を受けて回転する主軸2と、この主軸2に連結された増速機3と、この増速機3に連結された発電機4とを備えており、主軸2の回転を増速機3で増速した状態で、発電機4が駆動される。
主軸2の先端部には、例えばブレード(図示省略)が一体回転可能に連結されており、このブレードは風力を受けると主軸2とともに回転するようになっている。
発電機4は、増速機3により増速された回転を入力して回転する駆動軸41と、発電機4に内蔵されたロータ42と、図示しないステータ等とを有する。ロータ42は駆動軸41に一体回転可能に連結されており、駆動軸41が回転してロータ42が駆動することに伴って発電するようになっている。
増速機3は、主軸2の回転を入力してその回転を増速する歯車機構(回転伝達機構)30を備えている。この歯車機構30は、遊星歯車機構31と、この遊星歯車機構31により増速された回転を入力して、さらにその回転を増速する高速段歯車機構32とを備えている。
遊星歯車機構31は、内歯車(リングギヤ)31aと、主軸2に一体回転可能に連結された遊星キャリア(図示省略)に保持された複数の遊星歯車31bと、遊星歯車31bに噛み合う太陽歯車31cとを有している。これにより、前記主軸2とともに遊星キャリアが回転すると、遊星歯車31bを介して太陽歯車31cが回転し、その回転が高速段歯車機構32の低速軸33に伝達される。
高速段歯車機構32は、低速ギヤ33aを有する前記低速軸33と、第1中間ギヤ34a及び第2中間ギヤ34bを有する中間軸34と、高速ギヤ35aを有する出力軸35とを備えている。
低速軸33は、その直径が例えば約1mの大型の回転軸からなり、主軸2と同心上に配置されている。低速軸33の軸方向両端部はころ軸受36a,36bにより回転自在に支持されている。
中間軸34は、低速軸33の上方に配置されており、その軸方向両端部はころ軸受37a,37bにより回転自在に支持されている。中間軸34の第1中間ギヤ34aは低速ギヤ33aと噛み合い、第2中間ギヤ34bは高速ギヤ35aと噛み合っている。
出力軸35は、中間軸34の上方に配置されており、回転トルクを出力するようになっている。出力軸35の軸方向の一端部35b及び他端部(出力端部)35c側は、それぞれころ軸受38,39により回転自在に支持されている。
以上の構成により、主軸2の回転は、遊星歯車機構31のギヤ比、低速ギヤ33aと第1中間ギヤ34aとのギヤ比、及び第2中間ギヤ34bと高速ギヤ35aとのギヤ比により3段階に増速されて、出力軸35の出力端部35cから回転トルクが出力される。すなわち、風力による主軸2の回転は、増速機3により3段階に増速されて、発電機4を駆動するようになっている。
図2は、出力軸35の一端部35bを支持するころ軸受38を示す断面図である。図2において、ころ軸受38は、円筒ころ軸受からなり、出力軸35に外嵌固定された内輪38aと、ハウジング(図示省略)に固定された外輪38bと、内輪38aと外輪38bとの間に転動可能に配置された複数の円筒ころ38cと、各円筒ころ38cを円周方向に沿って所定間隔毎に保持する環状の保持器38dとを備えている。内輪38a、外輪38b、円筒ころ38cは例えば軸受鋼によって形成されており、保持器38dは例えば銅合金によって形成されている。
内輪38aは、その外周の軸方向中央部に形成された内輪軌道面38a1を有している。外輪38bは、内輪38aと同心上に配置されており、その内周の軸方向中央部に形成された外輪軌道面38b1と、この外輪軌道面38b1の軸方向両側に形成された一対の外輪鍔部38b2とを有している。外輪軌道面38b1は、内輪軌道面38a1に対向して配置されている。外輪鍔部38b2は、外輪38bの内周の軸方向両端部から径方向内側に向かって突出して形成されており、この外輪鍔部38b2に円筒ころ38cの端面が摺接するようになっている。
円筒ころ38cは、内輪38aの内輪軌道面38a1と外輪38bの外輪軌道面38b1との間に転動可能に配置されている。
保持器38dは、軸方向に離反して配置された一対の円環部38d1と、この円環部38d1の周方向に沿って等間隔おきに配置されて両円環部38d1同士を連結する複数の柱部38d2とを有している。一対の円環部38d1と隣接する柱部38d2との間には、それぞれポケット38d3が形成されており、このポケット38d3内に各円筒ころ38cが配置されている。
図1において、風力発電装置1は、増速機3の出力軸35に一体回転可能に設けられた入力回転体5と、発電機4の駆動軸41に一体回転可能に設けられた出力回転体6と、入力回転体5と出力回転体6との間に配置された一方向クラッチ7と、一方向クラッチ7の軸方向両側に配置された一対の転がり軸受8と、出力回転体6に一体回転可能に設けられた慣性マス9とをさらに備えている。前記一方向クラッチ7及び転がり軸受8は、出力軸35の回転を入力回転体5及び出力回転体6を介して駆動軸41に伝達するようになっている。なお、本実施形態の風力発電装置1は、転がり軸受8が一方向クラッチ7の軸方向両側に配置されているが、一方向クラッチ7の軸方向一方側のみに配置されたものであってもよい。
図3は、増速機3の出力軸35と発電機4の駆動軸41との連結部分を示す断面図である。図3において、入力回転体5は、出力軸35と同心上に配置されており、その軸方向一端部(図3の左端部)から軸方向他端部(図3の右端部)に向けて、フランジ部51、大径部52及び小径部53をこの順に有している。
フランジ部51は、大径部52の外周面よりも径方向外側に延びて形成されており、出力軸35の出力端部35cに着脱可能に固定されている。具体的には、フランジ部51は、前記出力端部35cに形成されたフランジ部35c1に当接した状態で、図示しないボルト・ナットにより当該フランジ部35c1に締結固定されている。小径部53の端面と駆動軸41のフランジ部41aの端面との間には、隙間S1が形成されている。
出力回転体6は、入力回転体5の径方向外側に同心上に配置されており、円筒部61と、この円筒部61の軸方向他端部(図3の右端部)に形成されたフランジ部62とを有している。
フランジ部62は、円筒部61の外周面よりも径方向外側に延びて形成されており、駆動軸41の一端部に着脱可能に固定されている。具体的には、フランジ部62は、駆動軸41の前記一端部に形成されたフランジ部41aに当接した状態で、図示しないボルト・ナットにより当該フランジ部41aに締結固定されている。
円筒部61の内周面は円筒面とされており、円筒部61の軸方向一端部(図3の左端部)の内周面と、入力回転体5の大径部52の外周面との隙間には、円筒部61と入力回転体5の小径部53との間の環状空間を密封するための環状のシール部材10が設けられている。円筒部61の前記一端部側の端面と、この端面に対向する入力回転体5のフランジ部51の端面との間には、隙間S2が形成されている。これにより、駆動軸41から出力回転体62を切り離した状態で、出力回転体6は入力回転体5に対して軸方向両側に移動可能となっている。
図4は、一方向クラッチ7を示す断面図である。図3及び図4において、一方向クラッチ7は、内輪71及び外輪72と、この内輪71の外周面71aと外輪72の内周面72aとの間に配置された複数のころ73とを備えている。
内輪71は、入力回転体5の小径部53の軸方向中央部に外嵌して固定されており、小径部53と一体回転するようになっている。出力回転体6における円筒部61の軸方向中央部の領域Bは、一方向クラッチ7の外輪72とされている。したがって、円筒部61の領域Bの内周面に、前記内周面72aが形成されている。ころ73は、円柱形状であり、本実施形態では周方向に8つ配置されている。
一方向クラッチ7は、各ころ73を円周方向に沿って所定間隔毎に保持する環状の保持器74と、各ころ73を一方向に弾性的に付勢する複数の弾性部材75とをさらに備えている。
保持器74は、軸方向に対向する一対の円環部74aと、両円環部74aの間で軸方向に延びかつ周方向等間隔に配列されて当該両円環部74aを連結する複数の柱部74bとを有している。両円環部74aと隣接する柱部74bとの間には複数のポケット74cが形成されており、各ポケット74cに各ころ73が個別に収容されている。
弾性部材75は、圧縮コイルバネからなり、保持器74の各ポケット74cに個別に収容されて柱部74bに取り付けられている。
図4において、内輪71の外周面71aにはころ73と同数(8つ)の平坦なカム面71a1が形成されており、外輪72の内周面72aは円筒面とされている。内輪71のカム面71a1と外輪72の円筒面との間には、くさび状空間Sが周方向に複数(8つ)形成されている。そして、ころ73は各くさび状空間Sに個別に配置されており、弾性部材75がころ73をくさび状空間Sが狭くなる方向に付勢している。ころ73の外周面は、内輪71のカム面71a1及び外輪72の円筒面に接触する接触面73aとなっており、この接触面73aは幅方向(軸方向)に真っ直ぐに形成されている。なお、一方向クラッチ7は、内外輪71,72間に、基油にエステル、増ちょう剤にウレア系のもの等を用いた温度変化に影響をうけにくい潤滑剤であるグリースが設けられた環境にある。
このように構成された一方向クラッチ7では、入力回転体5が増速回転することにより、入力回転体5の回転速度が、出力回転体6の回転速度を上回る場合には、内輪71が外輪72に対して一方向(図4の反時計回り方向)に相対回転しようとする。この場合、弾性部材75の付勢力により、ころ73はくさび状空間Sが狭くなる方向へ僅かに移動して、ころ73の接触面73aが内輪71の外周面71a及び外輪72の内周面72aに圧接し、一方向クラッチ7はころ73が内外輪71,72の間に噛み合った状態となる。これにより、内外輪71,72は前記一方向に一体回転可能となり、入力回転体5と出力回転体6とを一体回転可能に接続することができる。
また、入力回転体5が増速回転後に一定速回転となり、入力回転体5の回転速度が、出力回転体6の回転速度と同一になった場合には、ころ73が内外輪71,72の間に噛み合った状態で保持される。このため、一方向クラッチ7は、内外輪71,72の前記一方向への一体回転を維持し、入力回転体5及び出力回転体6は一体回転し続ける。
一方、入力回転体5が減速回転することにより、入力回転体5の回転速度が、出力回転体6の回転速度を下回る場合には、内輪71が外輪72に対して他方向(図4の時計回り方向)に相対回転しようとする。この場合には、弾性部材75の付勢力に抗して、ころ73がくさび状空間Sが広くなる方向へ僅かに移動することにより、ころ73と内外輪71,72との噛み合いが解除される。このように、ころ3の噛み合いが解除されることで、入力回転体5と出力回転体6との接続が遮断される。
図3において、一対の転がり軸受8は、入力回転体5の小径部53と出力回転体6の円筒部61との間にそれぞれ配置されており、入力回転体5及び出力回転体6を互いに相対回転可能に支持している。また、各転がり軸受8は、その軸方向端部に一方向クラッチ7の保持器74の軸方向両端面にそれぞれ当接可能に、前記一方向クラッチ7の軸方向両側にそれぞれ隣接して配置されている。
転がり軸受8は、内輪81及び外輪82と、内輪81と外輪82との間に転動可能に配置された複数の円筒ころ83とを備えた円筒ころ軸受からなる。
内輪81は、外周に形成された内輪軌道面81aと、この内輪軌道面81aの軸方向両側において径方向外側に向かって突出して形成された内輪鍔部81bとを有している。各内輪鍔部81bの内側面には、円筒ころ83の両端面がそれぞれ摺接するようになっている。また、一方向クラッチ7に隣接する内輪鍔部81bの外側面81b1は、一方向クラッチ7の保持器74の軸方向端面である円環部74aの外側面が当接する当接面とされている。
出力回転体6における円筒部61の軸方向両端部の領域A及び領域Cは、転がり軸受8の外輪82とされており、この領域A,Cの各内周面に外輪82の外輪軌道面82aが形成されている。この外輪軌道面82aと内輪軌道面81aとの間には、円筒ころ83が転動可能に配置されている。
図1及び図3において、慣性マス9は、円筒状に形成されており、出力回転体6の円筒部61に外嵌して固定されている。また、慣性マス9は、下記式(1)により算出される出力回転体6の減速による角加速度ωドットaが、実際の使用環境下における出力回転体6の減速による角加速度ωドットbよりも小さくなるように設計されている。
ωドットa=T/I ・・・(1)
ここで、Tは発電トルク、Iは発電機のロータと慣性マスの慣性モーメントである。
すなわち、慣性マス9は、上記式(1)の角加速度ωドットaを実際の使用環境下における角加速度ωドットbよりも小さくするために、出力回転体6と発電機4のロータ42の慣性モーメントIが大きくなるように設計されている。
なお、出力回転体6の回転速度ωbの実測値をグラフで表すと、図5に示すように、上下に細かく振幅する波形として表れる。そこで、各振幅の頂点よりも少し上側を通過するように引いた直線Dの傾きを、実際の使用環境下における角加速度ωドットbとすれば、慣性マス9の設計を好適に行うことができる。
図6は、増速機3の出力軸及び発電機4のロータ42の回転変動を示すグラフである。図6に示すように、風力が低下して出力軸35の回転速度が急激に低下しても、ロータ42は駆動軸41を介して出力回転体6とともにその回転速度を急激に低下させることなく、慣性によって徐々に減速しながら回転し続ける。これにより、風力が急激に変動する場合であっても、ロータ42の回転変動を抑えることができる。
以上のように構成された風力発電装置1によれば、増速機3の出力軸35とともに一体回転する入力回転体5と、発電機4の駆動軸41とともに一体回転する出力回転体6との間に配置した一方向クラッチ7により、入力回転体5の回転速度が出力回転体6の回転速度を下回ると、入力回転体5と出力回転体6との接続を遮断することができる。つまり、風力の低下により主軸2を介して出力軸35の回転速度が急激に低下しても、発電機4のロータ42の慣性による回転が駆動軸41を介して出力軸35に伝達されるのを防止することができる。これにより、出力軸35を支持しているころ軸受38に作用するラジアル荷重の減少及びこれに伴う円筒ころ38cの自転遅れを抑制することができる。したがって、この状態から風力変化により主軸2の回転速度が急激に増加して円筒ころ38cに高荷重がかかったときに、円筒ころ38cが内輪38aとの接触面で滑りにくくなるため、ころ軸受38にスメアリングが発生するのを効果的に抑制することができる。
また、ロータ42の慣性による回転が出力軸35に伝達されるのを防止することにより、増速機3のころ軸受36a,36b,37a,37b,38,39等に作用する負荷を低減することができる。これにより、遊星歯車機構31の各歯車31b,31cや、高速段歯車機構32の各軸33〜35及びころ軸受36a,36b,37a,37b,38,39をいずれも小型化することができるため、増速機3を軽量化することができ、かつ低コストで製造することができる。
さらに、入力回転体5と出力回転体6との接続を遮断することにより、発電機4のロータ42は、急激に減速することなく慣性によって回転し続けるため、ロータ42の平均回転速度を上げることができる。これにより、発電機4の発電効率を向上させることができる。
また、出力回転体6には、慣性マス9が一体回転可能に設けられているため、出力回転体6の慣性モーメントIを大きくすることができる。これにより、一方向クラッチ7により入力回転体5と出力回転体6との接続が遮断されて、出力回転体6がロータ42の慣性により減速しながら回転する際に、その減速による角加速度ωドットaが小さくなるため、出力回転体6の回転速度が急激に低下するのを抑えることができる。すなわち、風力が低下して主軸2の回転速度が急激に低下しても、発電機4のロータ42は、出力回転体6とともに慣性によってさらに回転し続けるため、ロータ42の平均回転速度を効果的に上げることができる。したがって、発電機4の発電効率をさらに向上させることができる。
また、入力回転体5と出力回転体6との間には、これらを互いに相対回転可能に支持する転がり軸受8が配置されているため、一方向クラッチ7においてころ73と内外輪71,72との噛み合いが解除されることにより、くさび状空間Sでころ73と内外輪71,72との間に隙間が発生したときに、転がり軸受8によって入力回転体5及び出力回転体6が互いに径方向に相対移動するのを防止することができる。したがって、風力発電装置1の運転中に、入力回転体5及び出力回転体6が径方向にがたつくのを防止することができる。
また、一対の転がり軸受8を、その軸方向端部に一方向クラッチ7の保持器74の軸方向両端面が当接可能に、一方向クラッチ7の軸方向両側にそれぞれ隣接して配置したので、各転がり軸受8の軸方向端部に前記保持器74の軸方向両端面を当接させることにより、前記保持器74が軸方向両側に移動するのを規制することができる。
また、転がり軸受8の内輪鍔部81bに、一方向クラッチ7の保持器74の軸方向両端面(円環部74aの外側面)を当接させるため、転がり軸受8の内輪鍔部81bを、前記保持器74の軸方向移動を規制する部材として兼用することができる。これにより、転がり軸受8の構造を簡略化することができる。
また、出力回転体6の内周面に、一方向クラッチ7の外輪内周面72a及び転がり軸受8の外輪軌道面82aを形成したので、出力回転体6を、一方向クラッチ7の外輪72、及び各転がり軸受8の外輪82として兼用することができる。これにより、風力発電装置1全体の構造を簡略化することができる。
また、出力回転体6は、発電機4の駆動軸41に着脱可能に固定されるとともに、入力回転体5に対して軸方向に移動可能に配置されているため、出力回転体6を駆動軸41から取り外して入力回転体5に対して軸方向へ移動させれば、入力回転体5から出力回転体6を取り外すことができる。これにより、一方向クラッチ7の外輪72及び転がり軸受8の外輪82を同時に取り外すことができるため、一方向クラッチ7及び転がり軸受8のメンテナンス作業を容易に行うことができる。この際、発電機4を移動させる必要がないため、前記メンテナンス作業をさらに容易に行うことができる。
図7は、本発明の第2の実施形態に係る風力発電装置における増速機の出力軸と発電機の駆動軸との連結部分を示す断面図である。図7において、本実施形態の風力発電装置1は、通電時に出力回転体6と慣性マス9とを一体回転可能に接続し、非通電時に前記接続を遮断する電磁クラッチ11と、出力回転体6の回転速度を検出する検出手段12と、電磁クラッチ11への通電を制御する制御手段13とを備えている。
電磁クラッチ11は、出力回転体6の円筒部61と慣性マス9との間に配置されたクラッチハウジング14と、クラッチハウジング14と前記円筒部61との間に配置された多板クラッチ15と、多板クラッチ15の軸方向一方側に配置された電磁石16と、多板クラッチ15の軸方向他方側に配置された押圧部材17とを備えている。クラッチハウジング14は、円筒部61に内嵌して固定された円筒状のハウジング本体14aと、このハウジング本体14aの軸方向一端部から径方向内方に屈曲した環状部14bとを有している。
多板クラッチ15は、複数の外側クラッチ板15aと、複数の内側クラッチ板15bを軸方向に交互に配置して構成されている。外側クラッチ板15aは、ハウジング本体14aの内周にスプライン嵌合により軸方向に移動可能に取り付けられている。また、内側クラッチ板15bは、出力回転体6の円筒部61の外周にスプライン嵌合により軸方向に移動可能に取り付けられている。
電磁石16は、断面コ字状に形成されたヨーク16aと、このヨーク16aに保持されたコイル16bとによって構成されている。ヨーク16aは、増速機3のハウジングに固定された円筒状の支持部材19の外周に固定されている。支持部材19には、慣性マス9を回転自在に支持する転がり軸受20が設けられている。転がり軸受20は、支持部材19に外嵌固定された内輪20aと、慣性マス9に内嵌固定された外輪20bと、内輪20aと外輪20bとの間に転動可能に配置された複数の玉(転動体)20cとを備えた玉軸受とされている。なお、転がり軸受20は、転動体として玉を用いた玉軸受とされているが、転動体としてころを用いたころ軸受としてもよい。
押圧部材17は、磁性体からなり、ハウジング本体14aの内周の図7右端側にスプライン嵌合により軸方向に移動可能に取り付けられている。また、押圧部材17は、図示しない弾性部材の付勢力により、出力回転体6のフランジ部62側に付勢されており、ハウジング本体14aの内周に固定されたストッパリング18に当接することにより、図7に示す非押圧位置に保持されている。
以上の構成により、電磁石16のコイル16bに通電していないとき、押圧部材17は弾性部材の付勢力により非押圧位置に保持されている。したがって、外側クラッチ板15a及び内側クラッチ板15bは互いに密着されていない状態、すなわち多板クラッチ15はOFF状態であるため、出力回転体6と慣性マス9との接続は遮断されている。
また、電磁石16のコイル16bに通電すると、押圧部材17が弾性部材の付勢力に抗して電磁石16に吸引されるため、押圧部材17は外側クラッチ板15a及び内側クラッチ板15bをクラッチハウジング14の環状部14b側へ押圧する。これにより、外側クラッチ板15a及び内側クラッチ板15bが互いに密着した状態、すなわち多板クラッチ15がON状態となり、出力回転体6と慣性マス9とは一体回転可能に接続される。
検出手段12は、出力回転体6の回転数を検出するために、本実施形態では出力回転体6と一体回転する発電機4の駆動軸41の回転数を検出している。具体的には、検出手段12は、図1に示す発電機4のロータ42の図中右側に突出する駆動軸41の近傍に配置され、その駆動軸41の回転数を検出するセンサからなる。
なお、検出手段12は、駆動軸41以外に、ロータ42、増速機3の出力軸35又は出力回転体6自体の回転数を検出するようにしてもよい。また、検出手段12として、発電機4を駆動制御するために発電機4に内蔵されている駆動軸41やロータ42の回転数を検出するセンサを用いてもよい。
制御手段13は、出力回転体6が回転始動する際に、電磁石16のコイル16bへの通電を制御している。具体的には、制御手段13は、出力回転体6の回転始動時に出力回転体6と慣性マス9との接続を遮断するために、コイル16bを非通電としている。そして、出力回転体6の回転始動後に、検出手段12により出力回転体6が所定回転数(例えば、300〜500回転)に達したことを検出すると、制御手段13は、出力回転体6と慣性マス9とを一体回転可能に接続するために、コイル16bに通電する。
本実施形態のその他の構成については、第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
以上のように構成された風力発電装置1によれば、出力回転体6がその回転始動時に所定回転数に達するまで、電磁クラッチ11を非通電として出力回転体6と慣性マス9との接続が遮断されるため、出力回転体6を所定回転数まで回転させるのに必要な回転トルクを小さくすることができる。これにより、出力回転体6及び駆動軸41を介してロータ42を所定回転数まで回転させるのに必要な時間を短縮することができるため、発電機4の発電効率をさらに向上させることができる。
また、出力回転体6の回転始動後に、検出手段12により出力回転体6が所定回転数に達したことを検出すると、電磁クラッチ11に通電して出力回転体6と慣性マス9とが一体回転可能に接続されるため、出力回転体6の慣性モーメントを大きくすることができる。これにより、一方向クラッチ7により入力回転体5と出力回転体6との接続が遮断されたとき、発電機4のロータ42は、出力回転体6とともにその回転速度を急激に低下させることなく慣性によって回転し続けるため、ロータ42の平均回転速度を上げることができる。したがって、発電機4の発電効率をさらに向上させることができる。
図8は、本発明の第3の実施形態に係る風力発電装置における増速機の出力軸と発電機の駆動軸との連結部分を示す断面図である。図8において、本実施形態の風力発電装置1は、第2の実施形態の電磁クラッチ11に替えて、粘性流体継手22を備えているものである。
粘性流体継手22は、出力回転体6の円筒部61と慣性マス9との間に配置されており、クラッチハウジング23、複数の外側クラッチ板24a、複数の内側クラッチ板24b、押圧部材25及びボール26を備えている。
クラッチハウジング23は、円筒部61に内嵌して固定された円筒状のハウジング本体23aと、このハウジング本体23aの軸方向一端部から径方向内方に屈曲した環状部23bとを有している。ハウジング本体23aの軸方向他方側は、環状板からなるカバー部材27により覆われている。クラッチハウジング23の環状部23bと円筒部61との隙間、及びハウジング本体23aとカバー部材27との隙間には、環状のシール部材28a,28bがそれぞれ設けられ、ハウジング本体23aと円筒部61との間に環状の密封空間が形成されている。
前記密封空間内には、シリコンオイル等の粘性流体が充填されるとともに、外側クラッチ板24a及び内側クラッチ板24bが軸方向に交互に配置されている。外側クラッチ板24aは、ハウジング本体23aの内周にスプライン嵌合により軸方向に移動可能に取り付けられている。また、内側クラッチ板24bは、出力回転体6の円筒部61の外周にスプライン嵌合により軸方向に移動可能に取り付けられている。
押圧部材25は、ハウジング本体23aの内周の図8右端側にスプライン嵌合により軸方向に移動可能に取り付けられている。押圧部材25の一側面には、径方向外側に向かうに従って押圧部材25の軸方向の厚みが漸次大きくなるように傾斜する傾斜面25aが形成されている。これにより、押圧部材25の傾斜面25aとカバー部材27との間には、径方向外側に向かうに従って幅狭となるくさび状空間Kが形成されている。くさび状空間Kには、周方向に複数のボール26が収容されている。押圧部材25は、図示しない弾性部材の付勢力により、出力回転体6のフランジ部62側に常に付勢されており、ボール26に当接することにより、図8に示す非押圧位置に保持されている。本実施形態では、前記外側クラッチ板24a、内側クラッチ板24b、押圧部材25及びボール26とにより、遠心クラッチ機構29が構成されている。
以上の構成により、出力回転体6がその回転始動時に低速回転しているときは、粘性流体継手22のボール26に作用する遠心力が小さいため、図8に示すように、ボール26は、くさび状空間Kの径方向内側に位置にあり、押圧部材25は弾性部材の付勢力により非押圧位置に保持されている。したがって、外側クラッチ板24a及び内側クラッチ板24bは互いに密着されていない状態、すなわち遠心クラッチ機構29はOFF状態であるため、出力回転体6の回転トルクは、粘性流体の粘性抵抗により慣性マス9に伝達される。
また、図8において、出力回転体6が所定の回転速度に達して高速回転しているときは、粘性流体継手22のボール26に作用する遠心力が大きくなるため、その遠心力によりボール26は押圧部材25の傾斜面25aに沿って、くさび状空間Kの径方向外側に移動する。その際、押圧部材25は、ボール26によりクラッチハウジング23の環状部23b側へ押されるため、弾性部材の付勢力に抗して、外側クラッチ板24a及び内側クラッチ板24bを環状部23b側へ押圧する。これにより、外側クラッチ板24a及び内側クラッチ板24bが互いに密着した状態、すなわち遠心クラッチ機構29がON状態となり、出力回転体6の回転トルクは、遠心クラッチ機構29を介して慣性マス9に伝達される。
図9は、本実施形態の出力回転体6及び慣性マス9の回転変動を示すグラフである。図9に示すように、出力回転体6がその回転始動時に低速回転しているとき、すなわち、出力回転体6の回転トルクが粘性流体の粘性抵抗により慣性マス9に伝達されているときには、慣性マス9は出力回転体6の角加速度(図9に示す実線の傾き)よりも低い角加速度(図9に示す破線の傾き)で増速している。また、出力回転体6が所定の回転速度ωcに達して高速回転しているとき、すなわち、出力回転体6の回転トルクが遠心クラッチ機構29を介して慣性マス9に伝達されているときには、慣性マス9は出力回転体6と同一の回転速度ωcで一体回転している。
本実施形態のその他の構成については、第1及び第2の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
以上のように構成された風力発電装置1によれば、出力回転体6がその回転始動時に低速回転しているときは、出力回転体6の回転トルクは粘性流体の粘性抵抗により慣性マス9に伝達されることで、慣性マス9は出力回転体6の角加速度よりも低い角加速度で増速される。つまり、出力回転体6の回転始動時に出力回転体6に作用する慣性マス9による慣性トルクを小さくすることができるため、出力回転体6を所定の回転速度まで増速させるのに必要な回転トルクを小さくすることができる。これにより、出力回転体6及び駆動軸41を介してロータ42を所定の回転速度まで増速するのに必要な時間を短縮することができるため、発電機4の発電効率を向上させることができる。
また、出力回転体6が所定の回転速度に達して高速回転しているときは、遠心クラッチ機構29を介して出力回転体6の回転トルクが慣性マス9に伝達される。これにより、出力回転体6と慣性マス9とが一体回転可能に接続されるため、出力回転体6の慣性モーメントを大きくすることができる。したがって、一方向クラッチ7により入力回転体5と出力回転体6との接続が遮断されたとき、発電機4のロータ42は、出力回転体6とともにその回転速度を急激に低下させることなく慣性によって回転し続けるため、ロータ42の平均回転速度を上げることができ、発電機4の発電効率をさらに向上させることができる。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく適宜変更して実施可能である。例えば、本実施形態においては、入力回転体及び出力回転体が、それぞれ出力軸及び駆動軸に対して別部材として設けられているが、それぞれ出力軸及び駆動軸と一体に形成されていてもよい。
また、出力回転体は、入力回転体の径方向外側に配置されているが、入力回転体の径方向内側に配置されていてもよい。この場合、一方向クラッチは外輪内周面をカム面とし、内輪外周面を円筒面とすればよい。さらにこの場合には、出力回転体の外周面に内輪外周面を形成し、出力回転体を内輪として兼用してもよい。
さらに、出力回転体を、一方向クラッチの外輪及び転がり軸受の外輪としているが、これらの外輪を出力回転体に対して別部材として設けてもよい。
また、入力回転体と出力回転体との間に配置される転がり軸受は、出力回転体を軸方向へ移動させるために円筒ころ軸受としているが、出力回転体を軸方向へ移動させない場合には玉軸受としてもよい。
また、一方向クラッチの保持器は、転がり軸受の内輪に当接させているが、転がり軸受の外輪を出力回転体に対して別部材として設け、この外輪に一方向クラッチの保持器を当接させてもよい。
また、本実施形態の発電装置は、外力として風力を用いる場合について例示したが、水力や火力等の他の外力を用いて発電する発電装置にも適用することができる。
また、第1の実施形態において、慣性マスは、出力回転体に対して別部材として設けられているが、出力回転体に一体に形成されていてもよい。また、出力回転体を入力回転体の径方向内側に配置した場合、慣性マスは、一方向クラッチや転がり軸受と干渉しないように、出力回転体の軸方向端部に設ければよい。
1:風力発電装置(発電装置)、2:主軸、3:増速機、4:発電機、5:入力回転体、6:出力回転体、7:一方向クラッチ、8:転がり軸受(円筒ころ軸受)、9:慣性マス、11:電磁クラッチ、12:検出手段、13:制御手段、22:粘性流体継手、29:遠心クラッチ機構、30:歯車機構(回転伝達機構)、35:出力軸、38:ころ軸受、41:駆動軸、42:ロータ、71a:外周面(内輪外周面)、72a:内周面(外輪内周面)、73:ころ、74:保持器、81b:内輪鍔部、82a:外輪軌道面、83:円筒ころ、S:くさび状空間

Claims (5)

  1. 外力により回転する主軸と、
    前記主軸の回転を入力して増速する回転伝達機構と、前記回転伝達機構の回転トルクを出力する出力軸を回転自在に支持するころ軸受とを有する増速機と、
    前記出力軸の回転を入力として回転する駆動軸を有するとともに、当該駆動軸と一体回転するロータの回転に伴って発電する発電機と、を備えた発電装置であって、
    前記出力軸に一体回転可能に設けられた入力回転体と、
    前記駆動軸に一体回転可能に設けられ、前記入力回転体の径方向内側又は径方向外側に同心上に配置された出力回転体と、
    前記出力回転体に一体回転可能に設けられた慣性マスと、
    前記入力回転体と出力回転体との間に配置され、前記入力回転体の回転速度が前記出力回転体の回転速度を上回る状態で、前記入力回転体と出力回転体とを一体回転可能に接続し、前記入力回転体の回転速度が前記出力回転体の回転速度を下回る状態で、前記入力回転体と出力回転体との接続を遮断する一方向クラッチとを備え
    前記一方向クラッチは、内輪外周面及び外輪内周面と、当該内輪外周面と外輪内周面との間に形成された複数のくさび状空間において個別に配置された複数のころと、前記複数のころを円周方向に沿って所定間隔毎に保持する環状の保持器とを有し、前記ころが前記内輪外周面及び外輪内周面に噛み合うことにより前記入力回転体と出力回転体とを一体回転可能に接続し、その噛み合いを解除することにより前記接続を遮断するものであり、
    前記入力回転体と出力回転体との間に配置され、当該入力回転体及び出力回転体を互いに相対回転可能に支持する転がり軸受をさらに備え、
    前記転がり軸受は、複数の円筒ころと、この円筒ころの端面が摺接する内輪鍔部とを有する円筒ころ軸受であり、前記円筒ころ軸受は、前記一方向クラッチの軸方向両側にそれぞれ隣接して一対配置されており、
    前記円筒ころ軸受の内輪鍔部に、前記一方向クラッチの保持器の軸方向両端面が当接することを特徴とする発電装置。
  2. 前記一方向クラッチの外輪内周面は、円筒面とされており、
    前記円筒ころ軸受は、前記円筒ころが転動する外輪軌道面を有し、
    前記出力回転体は、前記入力回転体の径方向外側に配置され、当該出力回転体の内周面に前記一方向クラッチの外輪内周面及び前記円筒ころ軸受の外輪軌道面が形成されている請求項に記載の発電装置。
  3. 前記出力回転体は、前記駆動軸に着脱可能に固定されているとともに、前記入力回転体に対して軸方向に移動可能に配置されている請求項に記載の発電装置。
  4. 通電時に前記出力回転体と前記慣性マスとを一体回転可能に接続し、非通電時に前記接続を遮断する電磁クラッチと、
    前記出力回転体の回転数を検出する検出手段と、
    前記出力回転体の回転始動時に前記電磁クラッチを非通電とし、その回転始動後に前記検出手段により前記出力回転体が所定回転数に達したことを検出すると前記電磁クラッチに通電する制御手段と、をさらに備えている請求項1〜のいずれか一項に記載の発電装置。
  5. 前記出力回転体と前記慣性マスとの間に配置された粘性流体継手をさらに備え、
    前記粘性流体継手は、前記出力回転体の低速回転時には、前記出力回転体の回転トルクを粘性抵抗により前記慣性マスに伝達する粘性流体と、前記出力回転体の高速回転時には、その高速回転に伴う遠心力を利用して前記出力回転体の回転トルクを前記慣性マスに伝達する遠心クラッチ機構とを有している請求項1〜のいずれか一項に記載の発電装置
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