JP2005321037A - 真空ポンプ用転がり軸受及び真空ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】転動体と内外輪(軌道面)との衝突音を静音化させると共に、温度上昇に影響されることなく転がり軸受を長寿命化させるための技術を提供する。
【解決手段】回転軸6に設けられた偏心部8の偏心旋回運動Mを直線運動Sに変換するためのコネクティングロッド10を備えた真空ポンプ2に用いられる転がり軸受12であって、転がり軸受12は、回転軸6の偏心部8とコネクティングロッド10との間に介挿され、偏心部8に装着された内輪14と、コネクティングロッド10に装着された外輪16と、内外輪間に組み込まれた複数の転動体18と、これら複数の転動体を転動自在に収容保持する保持器20とを備えており、転動体18はセラミック材料で形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】回転軸6に設けられた偏心部8の偏心旋回運動Mを直線運動Sに変換するためのコネクティングロッド10を備えた真空ポンプ2に用いられる転がり軸受12であって、転がり軸受12は、回転軸6の偏心部8とコネクティングロッド10との間に介挿され、偏心部8に装着された内輪14と、コネクティングロッド10に装着された外輪16と、内外輪間に組み込まれた複数の転動体18と、これら複数の転動体を転動自在に収容保持する保持器20とを備えており、転動体18はセラミック材料で形成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、真空ポンプのコネクティングロッドに使用する転がり軸受の静音化及び長寿命化を図るための技術に関する。
従来、例えば特許文献1に示されているように、真空ポンプ(特に、ダイヤフラム型真空ポンプ)は、モータの回転軸に設けられた偏心部(例えば、回転軸の一部に一体形成された偏心部や、回転軸に外付けされた偏心カムなどを含める)と、偏心部の偏心旋回運動を直線運動に変換するためのコネクティングロッドとを備えており、偏心部とコネクティングロッドとは転がり軸受を介して連結されている。転がり軸受の内輪は偏心部に装着され、外輪はコネクティングロッドに装着されており、内外輪間に保持器を介して収容保持された複数の転動体が内外輪間で転動することによって、偏心部の偏心旋回運動が転がり軸受を介してコネクティングロッドに伝達され、コネクティングロッドが直線運動するようになっている。
このような真空ポンプに適用した転がり軸受は、その構造上、内輪が回転するように構成されるが、比較的大きな外輪回転荷重が加わるため、外輪は、コネクティングロッドに対して「しまりばめ」で取り付けられる。一方、内輪は、回転軸のクリープを避けるため、偏心部に対して「しまりばめ」で取り付けられる。
しかしながら、真空ポンプのコネクティングロッドは、その回転運動中に荷重方向が逆転するため、転がり軸受に加わる荷重が抜ける瞬間が繰り返される。このため、荷重が抜けて再度荷重が加わる際に、転動体が内外輪(軌道面)に衝突し、そのとき転動体と内外輪(軌道面)との間で滑りを伴った衝突音が生ずる。
また、転動体と内外輪(軌道面)との間の滑りを伴う衝突が繰り返されると、転動体や内外輪(軌道面)における温度が上昇し、転がり軸受の耐久性の低下が早まって(短寿命になって)しまう。
本発明は、このような問題を解決するために成されており、その目的は、転動体と内外輪(軌道面)との衝突音を静音化させると共に、温度上昇に影響されることなく転がり軸受を長寿命化させるための技術を提供することにある。
また、転動体と内外輪(軌道面)との間の滑りを伴う衝突が繰り返されると、転動体や内外輪(軌道面)における温度が上昇し、転がり軸受の耐久性の低下が早まって(短寿命になって)しまう。
本発明は、このような問題を解決するために成されており、その目的は、転動体と内外輪(軌道面)との衝突音を静音化させると共に、温度上昇に影響されることなく転がり軸受を長寿命化させるための技術を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明は、回転軸に設けられた偏心部の偏心旋回運動を直線運動に変換するためのコネクティングロッドを備えた真空ポンプに用いられる転がり軸受であって、転がり軸受は、回転軸の偏心部とコネクティングロッドとの間に介挿され、偏心部に装着された内輪と、コネクティングロッドに装着された外輪と、内外輪間に組み込まれた複数の転動体と、これら複数の転動体を転動自在に収容保持する保持器とを備えており、転動体はセラミック材料で形成されている。
また、本発明は、回転軸に設けられた偏心部と、偏心部の偏心旋回運動を直線運動に変換するためのコネクティングロッドと、回転軸の偏心部とコネクティングロッドとの間に介挿された転がり軸受とを備えた真空ポンプであって、転がり軸受には、偏心部に装着された内輪と、コネクティングロッドに装着された外輪と、内外輪間に組み込まれた複数の転動体と、これら複数の転動体を転動自在に収容保持する保持器とが設けられており、転動体はセラミック材料で形成されている。
また、本発明は、回転軸に設けられた偏心部と、偏心部の偏心旋回運動を直線運動に変換するためのコネクティングロッドと、回転軸の偏心部とコネクティングロッドとの間に介挿された転がり軸受とを備えた真空ポンプであって、転がり軸受には、偏心部に装着された内輪と、コネクティングロッドに装着された外輪と、内外輪間に組み込まれた複数の転動体と、これら複数の転動体を転動自在に収容保持する保持器とが設けられており、転動体はセラミック材料で形成されている。
本発明によれば、転動体と内外輪(軌道面)との衝突音を静音化させると共に、温度上昇に影響されることなく転がり軸受を長寿命化させるための技術を提供することができる。
以下、本発明の一実施の形態に係る真空ポンプ用転がり軸受及び真空ポンプについて、図1を参照して説明する。なお、本実施の形態では、真空ポンプの一例として、ダイヤフラム型真空ポンプを例にとって説明する。
図1(a),(b)に示すように、ダイヤフラム式真空ポンプ2は、モータ4の回転軸6に設けられた偏心部8(例えば、回転軸6の一部に一体形成された偏心部や、回転軸6に外付けされた偏心カムなどを含める)と、偏心部8の偏心旋回運動(矢印M方向)を直線運動(矢印S方向)に変換するためのコネクティングロッド10とを備えており、偏心部8とコネクティングロッド10とは、転がり軸受12を介して連結されている。なお、転がり軸受12としては、使用環境や使用目的や用途に応じて、例えば玉軸受やころ軸受を任意に適用することができる。
図1(a),(b)に示すように、ダイヤフラム式真空ポンプ2は、モータ4の回転軸6に設けられた偏心部8(例えば、回転軸6の一部に一体形成された偏心部や、回転軸6に外付けされた偏心カムなどを含める)と、偏心部8の偏心旋回運動(矢印M方向)を直線運動(矢印S方向)に変換するためのコネクティングロッド10とを備えており、偏心部8とコネクティングロッド10とは、転がり軸受12を介して連結されている。なお、転がり軸受12としては、使用環境や使用目的や用途に応じて、例えば玉軸受やころ軸受を任意に適用することができる。
転がり軸受12は、回転軸6の偏心部8とコネクティングロッド10との間に介挿され、偏心部8に装着された内輪14と、コネクティングロッド10に装着された外輪16と、内外輪間に組み込まれた複数の転動体18と、これら複数の転動体18を転動自在に収容保持する保持器20とを備えている。この場合、保持器20によって収容保持された複数の転動体18が内外輪(軌道面14a,16a)間で転動することによって、偏心部8の偏心旋回運動が転がり軸受12を介してコネクティングロッド10に伝達され、コネクティングロッド10が直線運動するようになっている。そして、コネクティングロッド10が直線運動によって、ダイヤフラム1が揺動し、ハウジング3内が負圧に引かれるようになっている。
転がり軸受12は、その構造上、内輪14が回転するように構成されており、比較的大きな外輪回転荷重が加わるため、外輪16は、コネクティングロッド10に対して「しまりばめ」で取り付けられている。一方、内輪14は、回転軸6のクリープを避けるため、偏心部8に対して「しまりばめ」で取り付けられている。
また、転がり軸受12には、この転がり軸受内に異物(例えば、粉塵、水、ほこり等)が侵入するのを防止すると共に、潤滑剤の漏れを防止するための密封板22が取り付けられている。
密封板22としては、例えば、金属板製で且つ内輪14に非接触な非接触金属シールド24(図1(c))、芯金26入りのゴム製で且つ内輪14に非接触な非接触ゴムシール28(図1(d))、芯金30入りのゴム製で且つ内輪14に接触する接触ゴムシール32(図1(e))などを用いることができる。
また、転がり軸受12には、この転がり軸受内に異物(例えば、粉塵、水、ほこり等)が侵入するのを防止すると共に、潤滑剤の漏れを防止するための密封板22が取り付けられている。
密封板22としては、例えば、金属板製で且つ内輪14に非接触な非接触金属シールド24(図1(c))、芯金26入りのゴム製で且つ内輪14に非接触な非接触ゴムシール28(図1(d))、芯金30入りのゴム製で且つ内輪14に接触する接触ゴムシール32(図1(e))などを用いることができる。
このような転がり軸受12において、転動体18は、セラミック材料で形成されている。この場合、転動体を構成したセラミックの材料としては、例えばちっ化珪素(Si3N4)で常圧焼結のものを使用する。また、セラミック材料は、ちっ化珪素の加圧焼結のもの、又はジルコニアで常圧焼結のもの、又はジルコニアで加圧焼結のもの、又は炭化珪素の加圧焼結でもよい。なお、セラミック材料としては、これらに限定されるものではなく、静音性と長寿命を目的とした本発明の範囲内で、他の周知のセラミック材料が適用可能である。
このように、従来金属材料で形成されていた転動体18をセラミック材料にすると、鋼製転動体に比べて比重が小さいことから、転動体が外輪或いは内輪に衝突した際の音のレベルを小さく(静音化)することができる。
また、比重が小さいことに加えて、鋼製の内外輪と異種材料の組合せとなり、軸受内部の摩擦及び磨耗が軽減され、焼き付き寿命を延長化させることが出来る。
また、内外輪14,16は、例えばSUJ(高炭素クロム軸受鋼)やSUS(転がり軸受用ステンレス鋼)など、本発明の範囲内で任意の材料からなるものに設計変更可能である。
このように、従来金属材料で形成されていた転動体18をセラミック材料にすると、鋼製転動体に比べて比重が小さいことから、転動体が外輪或いは内輪に衝突した際の音のレベルを小さく(静音化)することができる。
また、比重が小さいことに加えて、鋼製の内外輪と異種材料の組合せとなり、軸受内部の摩擦及び磨耗が軽減され、焼き付き寿命を延長化させることが出来る。
また、内外輪14,16は、例えばSUJ(高炭素クロム軸受鋼)やSUS(転がり軸受用ステンレス鋼)など、本発明の範囲内で任意の材料からなるものに設計変更可能である。
なお、本発明の軸受内に封入される潤滑剤としては、特に限定されず本発明の範囲内においてこの種の軸受に封入される種々の潤滑剤が選択可能であるが、リチウム系グリースよりもウレア系グリースの方が耐熱性に優れ、高温環境下での長時間連続使用が可能であるため好ましい。また、運転時有効すきま(ラジアルすきま)は、例えば−5μm〜+6μm程度に設定すると好ましい。
ここで表1は、下記の条件の下で、鋼製転動体を用いた従来の転がり軸受と、セラミック製転動体を用いた本発明の転がり軸受を、図1(a)に示すダイヤフラムポンプ単体に組み込んで聴覚音響試験を行った結果である。運転時に発生する、転動体が外輪或いは内輪に衝突する際の音のレベルについて確認を行った。No.1とNo.4を基準に耳で聞いて判定した。本発明の通り、転動体を従来の鋼製からセラミック製にすることで、音のレベルを小さくすることが確認された。
[条件]
密封板付深みぞ玉軸受 呼び番号608ZZ(内径8mm,外径22mm,幅7mm)
充填グリース 協同油脂(株)製マルテンプSRLグリース
初期ラジアルすきま 10〜15μm
偏心部8の偏心量 2mm(ストローク4mm)
回転数 3000rpm(50s-1)
[条件]
密封板付深みぞ玉軸受 呼び番号608ZZ(内径8mm,外径22mm,幅7mm)
充填グリース 協同油脂(株)製マルテンプSRLグリース
初期ラジアルすきま 10〜15μm
偏心部8の偏心量 2mm(ストローク4mm)
回転数 3000rpm(50s-1)
2 真空ポンプ
6 回転軸
8 偏心部
10 コネクティングロッド
12 転がり軸受
14 内輪
16 外輪
18 転動体
20 保持器
M 偏心旋回運動
S 直線運動
6 回転軸
8 偏心部
10 コネクティングロッド
12 転がり軸受
14 内輪
16 外輪
18 転動体
20 保持器
M 偏心旋回運動
S 直線運動
Claims (2)
- 回転軸に設けられた偏心部の偏心旋回運動を直線運動に変換するためのコネクティングロッドを備えた真空ポンプに用いられる転がり軸受であって、
転がり軸受は、回転軸の偏心部とコネクティングロッドとの間に介挿され、偏心部に装着された内輪と、コネクティングロッドに装着された外輪と、内外輪間に組み込まれた複数の転動体と、これら複数の転動体を転動自在に収容保持する保持器とを備えており、
転動体は、セラミック材料で形成されていることを特徴とする真空ポンプ用転がり軸受。 - 回転軸に設けられた偏心部と、偏心部の偏心旋回運動を直線運動に変換するためのコネクティングロッドと、回転軸の偏心部とコネクティングロッドとの間に介挿された転がり軸受とを備えた真空ポンプであって、
転がり軸受には、偏心部に装着された内輪と、コネクティングロッドに装着された外輪と、内外輪間に組み込まれた複数の転動体と、これら複数の転動体を転動自在に収容保持する保持器とが設けられており、
転動体は、セラミック材料で形成されていることを特徴とする真空ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004139714A JP2005321037A (ja) | 2004-05-10 | 2004-05-10 | 真空ポンプ用転がり軸受及び真空ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004139714A JP2005321037A (ja) | 2004-05-10 | 2004-05-10 | 真空ポンプ用転がり軸受及び真空ポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005321037A true JP2005321037A (ja) | 2005-11-17 |
Family
ID=35468460
Family Applications (1)
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JP2004139714A Pending JP2005321037A (ja) | 2004-05-10 | 2004-05-10 | 真空ポンプ用転がり軸受及び真空ポンプ |
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JP (1) | JP2005321037A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013076395A (ja) * | 2011-09-12 | 2013-04-25 | Jtekt Corp | 発電装置 |
WO2015008606A1 (ja) * | 2013-07-19 | 2015-01-22 | Ntn株式会社 | インホイールモータ駆動装置 |
US9322395B2 (en) | 2011-09-12 | 2016-04-26 | Jtekt Corporation | Power generating device |
-
2004
- 2004-05-10 JP JP2004139714A patent/JP2005321037A/ja active Pending
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JP2013076395A (ja) * | 2011-09-12 | 2013-04-25 | Jtekt Corp | 発電装置 |
US9322395B2 (en) | 2011-09-12 | 2016-04-26 | Jtekt Corporation | Power generating device |
WO2015008606A1 (ja) * | 2013-07-19 | 2015-01-22 | Ntn株式会社 | インホイールモータ駆動装置 |
CN105378307A (zh) * | 2013-07-19 | 2016-03-02 | Ntn株式会社 | 轮内电动机驱动装置 |
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