JP6014281B2 - 高弾性率および環境応力亀裂に対する耐性を有する高耐衝撃性ポリスチレン - Google Patents

高弾性率および環境応力亀裂に対する耐性を有する高耐衝撃性ポリスチレン Download PDF

Info

Publication number
JP6014281B2
JP6014281B2 JP2015558357A JP2015558357A JP6014281B2 JP 6014281 B2 JP6014281 B2 JP 6014281B2 JP 2015558357 A JP2015558357 A JP 2015558357A JP 2015558357 A JP2015558357 A JP 2015558357A JP 6014281 B2 JP6014281 B2 JP 6014281B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
monovinyl aromatic
composition
polymer
aromatic polymer
weight percent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015558357A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016507630A (ja
Inventor
フェラールト ルディ
フェラールト ルディ
バウウト ギルベルト
バウウト ギルベルト
ゲオルゲス フライス マルク
ゲオルゲス フライス マルク
バン ダエル ロナルド
バン ダエル ロナルド
デボックス アレクサンデル
デボックス アレクサンデル
Original Assignee
トリンゼオ ヨーロッパ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
トリンゼオ ヨーロッパ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by トリンゼオ ヨーロッパ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング, トリンゼオ ヨーロッパ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング filed Critical トリンゼオ ヨーロッパ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
Publication of JP2016507630A publication Critical patent/JP2016507630A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6014281B2 publication Critical patent/JP6014281B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L25/00Compositions of, homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an aromatic carbocyclic ring; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L25/02Homopolymers or copolymers of hydrocarbons
    • C08L25/04Homopolymers or copolymers of styrene
    • C08L25/06Polystyrene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F279/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of monomers having two or more carbon-to-carbon double bonds as defined in group C08F36/00
    • C08F279/02Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers of monomers having two or more carbon-to-carbon double bonds as defined in group C08F36/00 on to polymers of conjugated dienes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L51/00Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L51/04Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers grafted on to rubbers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2205/00Polymer mixtures characterised by other features
    • C08L2205/06Polymer mixtures characterised by other features having improved processability or containing aids for moulding methods
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2205/00Polymer mixtures characterised by other features
    • C08L2205/22Mixtures comprising a continuous polymer matrix in which are dispersed crosslinked particles of another polymer

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Description

本発明は、環境応力亀裂に対して良好な耐性を有する高分子材料に関する。特に、本発明は、縮寸と関係するコスト利益を達成することができるように、引張特性および環境応力亀裂に対する耐性の釣合が改善された高分子材料に関する。
環境応力亀裂に対する良好な耐性(すなわち、良好なESCR)を有するゴム強化モノビニル芳香族高分子を提供するために様々な手法がなされている。これらには、多重層シート技術の使用、ゴムの増量、ゲル相の増加、ゴム粒径の最適化、ゴムの架橋量の制御、工程の最適化、ポリプロピレン、ポリブチレンおよびエチレン/α−オレフィンコポリマーなどの添加剤の使用、および高分子量ゴムの使用が含まれる。これらの手法および関連技術の幾つかは、例えば米国特許出願公開第2011/0166295A1号明細書(2011年7月7日公開)、第2010/0197863A1号明細書(2010年8月5日公開)、および第2011/0218292A1号明細書(2011年9月8日公開);ならびに米国特許第6,350,813B1号明細書(2002年2月26日発行)、第4,144,204号明細書(1979年3月13日発行)、および第6,353,066B1号明細書(2002年3月5日発行)に記載されており、これらすべては、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。しかしながら、これらの手法は、他の性能特性に色々な影響を及ぼしている。例えば、これらの手法の多くは、一般に高濃度の衝撃変性剤(ゴム)を必要とする。特に、低濃度のゴムおよび高濃度のモノビニル芳香族高分子マトリックス(例えば1種または複数のモノビニル芳香族モノマーがゴムの存在下で重合される反応器ブレンド中の)を使用する場合、良好なESCRを与えるための十分に大きなゴム粒子を得るためには、一般に低分子量モノビニル芳香族高分子マトリックスを製造する必要性がある。
環境応力亀裂に対する良好な耐性を有する多くの組成物の弾性率が低いため、これらの材料でできた剛直な部材は、一般に厚い壁を有することが必要である。したがって、ゴム強化モノビニル芳香族高分子組成物について既存の用途における部材が縮寸できるように、および/またはその材料を新しい用途に使用することができるように、引き続き、良好なESCRおよび高弾性率の組み合わせを有する高分子組成物に対する必要性がある。例えば、ESCRおよび弾性率のそのような改善された釣合は、冷蔵庫および冷凍庫において使用されるライナーの縮寸を可能にし得る。以下の特徴の1つまたは複数(例えば、すべて)を有するそのような改善された材料に対する必要性もまたある:高い熱変形温度、良好な衝撃強さ、良好な加工性、低コスト、高いビカット軟化点、良好な引張特性、良好な引張弾性率、良好な曲げ弾性率など。
1つまたは複数の前述の必要性は、本明細書の教示による組成物を使用して満たされる。好ましい組成物は、環境応力亀裂に対する良好な耐性および高弾性率の組み合わせを有する。
本発明の一態様は、組成物であって、組成物の合計重量に対して約90重量パーセント以上の剛直なモノビニル芳香族高分子マトリックスを含むゴム変性モノビニル芳香族高分子;および組成物の合計重量に対して約2から約7.5重量パーセントの1種または複数のエラストマー高分子を含む組成物を対象とする。好ましくは、エラストマー高分子は、モノビニル芳香族高分子マトリックス内に分散した、グラフト化され閉じ込められたゴム粒子として存在する。モノビニル芳香族高分子は1種または複数のモノビニル芳香族モノマーを含んでもよい。モノビニル芳香族高分子は、好ましくは、モノビニル芳香族高分子の合計重量に対して約60重量パーセント以上のスチレンモノマーを含む。モノビニル芳香族高分子は、トウモロコシ油中の1%歪みで10日後のESCR破断時の伸びが約15%以上となるように十分な高分子量を有することができる。好ましくは、モノビニル芳香族高分子の分子量は、200,000g/mol以上の重量平均分子量(より好ましくは205,000g/mol以上)、および約2以上の多分散性指数を特徴とする。
本発明の別の態様は、本明細書の教示による組成物を含む物品を対象とする。好ましい物品には、装置用のライナーなどのライナーが含まれる。
本発明の別の態様は、本明細書の教示による組成物を調製する工程を対象とする。
本発明の工程に関連する別の態様は、本明細書の教示による組成物を使用して物品を形成する方法を対象とする。
本明細書において提示される説明および例証は、本発明、その原理およびその実用化を他の当業者に知らせるように意図される。当業者は、本発明を、具体的な使用の要件に最もよく適合し得る多数の形態に適応させ応用してもよい。したがって、述べられる本発明の特定の実施形態は、本教示を網羅または限定するものとして意図されない。本教示の範囲は、したがって、上の記載を参照して判断されてはならず、その代わりに、以下の添付の特許請求の範囲を、そのような特許請求の範囲と題されているものと等価の全範囲と一緒に参照して判断されるべきである。特許出願および公開を含む、すべての物品および参考文献の開示は、すべての目的のために参照により組み込まれる。また、以下の請求項から収集される他の組み合わせも可能であり、これは参照によりこの記される記載に組み込まれる。
本明細書において使用される場合、「高分子」は、モノマーを、その種類が同じであってもなくても、重合することによって調製される高分子化合物である。したがって、高分子という総称は、ただ1種類のモノマーから調製される高分子を指すために、通常、使用されるホモポリマーという用語、ならびに以下に定義されるコポリマーおよびインターポリマーという用語を包含する。
本明細書において使用される場合、「コポリマー」、「インターポリマー」などの用語は、少なくとも2種類のモノマーを重合することによって調製される高分子を意味する。これらの総称は、コポリマーの慣用的な定義、すなわち異なる2種類のモノマーから調製される高分子、およびコポリマーのより拡張的な定義、すなわち異なる3種類以上のモノマーから調製される高分子、例えばターポリマー、テトラポリマーなどを包含する。
本明細書において使用される場合、「ブレンド」、「高分子ブレンド」などの用語は、2種類以上の化合物、典型的には2種類以上の高分子の組成物を指す。本明細書において使用される場合、「ブレンド」および「高分子ブレンド」はまた、モノマーが高分子の存在下で重合されるような「反応器ブレンド」を含む。例えば、最初は、ブレンドは第1の高分子および1種または複数のモノマーのブレンドであってよく、次いで、これは重合されて第2の高分子を形成する。ブレンドは混和性であってもなくてもよい。ブレンドは、相分離していても、していなくてもよい。ブレンドは、透過型電子顕微鏡、光散乱、X線散乱、またはその他当該技術分野で公知の任意の方法で決定される1または複数のドメイン構造を含んでも、含まなくてもよい。好ましいブレンド(例えば、好ましい反応器ブレンド)は、2以上の相を含む。例えば、ブレンドは、モノビニル芳香族高分子のいくらかまたはすべてを含む第1の相、およびゴムのいくらかまたはすべてを含む第2の相を含んでもよい。本発明の文脈においては、ブレンドは、モノビニル芳香族高分子のエラストマー高分子との化学的および/または物理的結合を含み、例えば、1つの高分子は、他の高分子にグラフト化されるか、またはそうでなければ高分子に組み込まれる。
本明細書において使用される場合、「組成物」などの用語は、2種類以上の成分の混合物またはブレンドを意味する。本発明の一組成物は、モノマーと、重合開始剤と、モノビニル芳香族高分子の製造に必要なまたは望ましい任意のその他の成分との混合物であり、本発明の別の組成物は、エラストマー高分子を含むゴム変性モノビニル芳香族高分子である。これらの組成物は、組成物の最終使用に必要なまたは望ましい、高分子または非高分子の他の成分(例えば、添加剤)を含んでもよい。
本明細書の教示による組成物は、良好な環境応力亀裂耐性および一般に高弾性率を含む性能特性の改善された釣合を達成する。これらの改善は、以下の1つまたは複数(またはさらにすべて)について叙述される:一般に低濃度のエラストマー高分子、一般に高濃度のモノビニル芳香族高分子、一般に高分子量モノビニル芳香族高分子、または一般により大きなゴム粒径。
モノビニル芳香族高分子
モノビニル芳香族ホモポリマーおよびコポリマー(別々に総体として「高分子」または「コポリマー」と呼ばれる)は、米国特許第4,666,987号明細書、第4,572,819号明細書および第4,585,825号明細書に記載されているものなどのモノビニル芳香族モノマーの重合によって製造される。モノビニル芳香族高分子は、1種または複数のモノビニル芳香族モノマーを含み、本質的にこれからなり、または、完全にこれからなる。本発明の実施において使用される高分子およびコポリマーを製造するのに適するモノビニル芳香族モノマーは、好ましくは下記式のものである:
Figure 0006014281
式中、R2は水素またはメチルであり、R1は、アルキル、ハロまたはハロアルキル置換した、またはしていない1から3の芳香環を有する芳香族環構造であり、ここで、任意のアルキル基は1から6の炭素原子を含み、ハロアルキルはハロ置換アルキル基を指す。好ましくは、R1はフェニルまたはアルキルフェニルである(ここで、フェニル環のアルキル基は1から10、好ましくは1から8、より好ましくは1から4の炭素原子を含む。)が、フェニルが最も好ましい。使用されてもよい典型的なモノビニル芳香族モノマーは、スチレン、アルファ−メチルスチレン、ビニルトルエンのすべての異性体、特にパラビニルトルエン、エチルスチレンのすべての異性体、プロピルスチレン、ビニルビフェニル、ビニルナフタレン、ビニルアントラセンなど、およびその混合物を含む。最も好ましくは、モノビニル芳香族モノマーは、スチレンを含み、本質的にこれからなり、または、完全にこれからなる。モノビニル芳香族モノマーの濃度(例えば、スチレンの濃度)は、モノビニル芳香族高分子の合計重量に対して好ましくは約60重量パーセント以上、より好ましくは約65重量パーセント以上、より一層好ましくは約70重量パーセント以上、より一層好ましくは約80重量パーセント以上、より一層好ましくは約90重量パーセント以上、最も好ましくは約93重量パーセント以上である。本明細書において使用される場合、本質的に1種または複数のモノビニル芳香族モノマーからなる(例えば、本質的にスチレンからなる)モノビニル芳香族高分子は、モノビニル芳香族高分子の合計重量に対して約95重量パーセント以上、より好ましくは約98重量パーセント以上、より一層好ましくは約99重量パーセント以上、最も好ましくは約99.5重量パーセント以上のモノビニル芳香族モノマーの濃度(例えば、スチレンの濃度)を有していてもよい。
モノビニル芳香族モノマーは、1つまたは複数の範囲の他の共重合可能なモノマーと共重合することができる。好ましいコモノマーは、アクリロニトリル、メタクリロニトリルおよびフマロニトリルなどのニトリルモノマー;メタクリル酸メチルまたはn−アクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリラートモノマー;無水マレイン酸および/またはN−フェニルマレイミドなどのN−アリールマレイミド、ならびに共役および非共役ジエンを含む。代表的なコポリマーは、スチレン−アクリロニトリル(SAN)コポリマーを含む。コポリマーは、通常、コポリマーの重量に対して約0.1重量パーセント以上、好ましくは約1重量パーセント以上、より一層好ましくは約2重量パーセント以上、最も好ましくは約5重量パーセント以上の濃度のコモノマーを含む。通常、コポリマーは、コポリマーの重量に対して40重量パーセント以下、好ましくは約35重量パーセント以下、最も好ましくは約30重量パーセント以下の濃度のコポリマーを含む。
モノビニル芳香族高分子マトリックスは、組成物に強さおよび剛性をもたらすことができる。モノビニル芳香族高分子マトリックスは、好ましくは組成物が十分な量のエラストマー高分子を含む場合でさえ、得られた組成物は薄い壁部材で使用するのに適するように十分に剛直であり、その結果、環境応力亀裂に対する良好な耐性を有する。好ましくは、モノビニル芳香族高分子マトリックスは十分に剛直であり、その結果、組成物は、(ISO178に従って測定して)約1000MPa以上、より好ましくは約1500MPa以上、より一層好ましくは約1600MPa以上、最も好ましくは約1700MPa以上の曲げ弾性率を有する。好ましくは、モノビニル芳香族高分子マトリックスは十分に剛直であり、その結果、組成物は、(ISO527−1に従って測定して)約1000MPa以上、より好ましくは約1400MPa以上、より一層好ましくは約1500MPa以上、最も好ましくは約1600MPa以上の引張弾性率を有する。
本モノビニル芳香族高分子は一般に高分子量を有する。分子量は、数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、z−平均分子量(Mz)、多分散性指数、またはその任意の組み合わせを特徴としてもよい。モノビニル芳香族高分子の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー溶媒(例えば約25℃のテトラヒドロフラン中)に可溶性である高分子の留分について測定される。低濃度(例えば、約7.5重量パーセント以下)のゴムおよび/または一般に高濃度(例えば、約90重量パーセント以上)のモノビニル芳香族高分子を有していても、組成物が環境応力亀裂に対する良好な耐性を有するように、モノビニル芳香族高分子の分子量は十分に高くなければならない。モノビニル芳香族高分子の重量平均分子量は、好ましくは200,000g/mol以上、より好ましくは205,000g/mol以上、より一層好ましくは210,000g/mol以上、最も好ましくは215,000g/mol以上である。モノビニル芳香族高分子の重量平均分子量は、材料が容易に製造および/または加工することができるように十分に低くなければならない。モノビニル芳香族高分子の重量平均分子量は、約300,000g/mol以下、約280,000g/mol以下、約260,000g/mol以下、または約240,000g/mol以下であってもよい。約300,000g/mol以上の重量平均分子量を有する高分子も用いられてもよいことは理解されよう。モノビニル芳香族高分子は、好ましくは約300,000g/mol以上、より好ましくは約330,000g/mol以上、より一層好ましくは約360,000g/mol、最も好ましくは約390,000g/mol以上のz−平均分子量を有する。モノビニル芳香族高分子は、好ましくは約1,000,000g/mol以下のz−平均分子量を有する。モノビニル芳香族高分子の多分散性指数は、高分子が環境応力亀裂に対する耐性の改善のために十分な濃度の長鎖を有するように十分に高くなければならない。好ましくは、モノビニル芳香族高分子の多分散性指数は、約2.0以上、より好ましくは約2.1以上、より一層好ましくは約2.3以上、より一層好ましくは約2.5以上、より一層好ましくは約2.7以上、最も好ましくは約3.0以上である。モノビニル芳香族高分子の多分散性指数は、好ましくは約8以下、より好ましくは約5以下、最も好ましくは約4以下である。
モノビニル芳香族高分子は、1種または複数のエラストマー高分子(ゴム粒子として存在する)を使用してゴム変性される。エラストマー高分子(すなわち、ゴム)は、モノビニル芳香族高分子中に存在する場合、衝撃耐性および/または環境応力亀裂に対する耐性を改善するのに適する任意のゴムであってもよい。エラストマー高分子は、好ましくは、モノビニル芳香族高分子の重合中にグラフトコポリマーを形成することができる不飽和ゴム状高分子または他の高分子である。エラストマー高分子は、示差走査熱量測定を使用してASTMD−756−52Tによって決定されて、好ましくは約0℃以下、より好ましくは約−10℃以下、最も好ましくは約−20℃以下のガラス転移温度(Tg)を有する。ガラス転移温度は、エラストマー高分子材料が、例えば、機械的強さおよび/または粘度を含むその物理的性質の急な変化を示す温度または温度範囲である。
例示のエラストマー高分子は、ジエンゴム、ジエンブロックゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンモノマー(EPDM)ゴム、エチレンコポリマーゴム、アクリラートゴム、イソプレンゴム、ハロゲン含有ゴム、シリコーンゴムおよびこれらのゴムの2種以上の混合物を含むがこれらに限定されない。ゴムを形成するモノマーの、他の共重合可能なモノマーとのインターポリマーも使用されてもよい。例示のジエンゴムは、共役1,3−ジエン、例えばブタジエン、イソプレン、ピペリレン、クロロプレン、またはこれらのジエンの2種以上の混合物を含むがこれらに限定されない。例示のゴムは、また、共役1,3−ジエンのホモポリマー、および共役1,3−ジエンの、1種または複数の共重合可能なモノエチレン型不飽和モノマーとのインターポリマー、例えば、イソブチレンとイソプレンのコポリマーを含む。特に好ましいエラストマー高分子は、ブタジエンを含み、本質的にこれからなり、または完全にこれからなる。例えば、エラストマー高分子中のブタジエンの濃度は、エラストマー高分子の合計重量に対して約10重量パーセント以上、約30重量パーセント以上、約50重量パーセント以上、約70重量パーセント以上、約75重量パーセント以上、または約90重量パーセント以上であってもよい。
好ましいエラストマー高分子は、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリピペリレン、ポリクロロプレンなどのジエンゴムまたはジエンゴムの混合物、すなわち、1種または複数の共役1,3−ジエン、特に好ましくは1,3−ブタジエンの任意のゴム状高分子を含む。そのようなゴムは、1,3−ブタジエンのホモポリマー、および上記のようなモノビニル芳香族モノマーなどの1種または複数の共重合可能なモノマー、好ましくはスチレンとの1,3−ブタジエンのコポリマーを含む。1,3−ブタジエンの好ましいコポリマーは、i)約30重量パーセント、より好ましくは約50重量パーセント以上、より一層好ましくは約70重量パーセント以上、最も好ましくは約90重量パーセント以上の1,3−ブタジエンゴム、およびii)約70重量パーセント以下、より好ましくは約50重量パーセント以下、より一層好ましくは約30重量パーセント以下、最も好ましくは約10重量パーセント以下のモノビニル芳香族モノマーを含むブロックまたは先細状ブロックゴムであり、ここで、すべての重量は1,3−ブタジエンコポリマーの合計重量に基づく。好ましいエラストマー高分子は、例えばASTM D1646に従って測定して約5から約300cP(20℃でスチレン中5重量パーセント)の範囲の溶液粘度および/または約5から約100のムーニー粘度(ML1+4、100℃)を有する。
本発明のゴム変性高分子中のエラストマー高分子は、低減されたコストおよび良好な物理的性質の組み合わせ(例えば、高弾性率)の維持の目的に合わせて、組成物の合計重量に対しておよび/またはゴム変性高分子の重量に対して約10重量パーセント以下、好ましくは約8重量パーセント以下、より好ましくは約7.5重量パーセント以下、より一層好ましくは約7.3重量パーセント以下、より一層好ましくは約7.1重量パーセント以下、最も好ましくは約6.9重量パーセント以下の量で存在してもよい。エラストマー高分子は、通常、所与の用途のために十分な強靭性および引張強さ、ならびに/または環境応力亀裂に対する十分な耐性を提供するのに必要とされる量で存在する。エラストマー高分子は、組成物の合計重量に対しておよび/またはゴム変性モノビニル芳香族高分子の合計重量に対して、約1重量パーセント以上、好ましくは約2重量パーセント以上、より好ましくは約3重量パーセント以上、より一層好ましくは約4重量パーセント以上、最も好ましくは約5重量パーセント以上の量で存在してもよい。通常、HIPS製品は、ABS製品より含むゴムは少ない。
好ましくは、エラストマー高分子の濃度は十分に高く、および/または鉱油の濃度は十分に高く、その結果、組成物は、(ISO527−1に従って測定して)約2200MPa以下、より好ましくは約2000MPa以下、より一層好ましくは約1950MPa以下、最も好ましくは約1900MPa以下の引張弾性率を有する。好ましくは、エラストマー高分子の濃度は十分に高く、および/または鉱油の濃度は十分に高く、その結果、組成物は、(ISO178に従って測定して)約2200MPa以下、より好ましくは約2000MPa以下、より一層好ましくは約1950MPa以下、最も好ましくは約1900MPa以下の曲げ弾性率を有する。
エラストマー高分子は、好ましくはゴム粒子として存在する。ゴム粒子の幾つかまたはすべては、モノビニル芳香族高分子マトリックス中に分散した、グラフト化されおよび/または閉じ込められたゴム粒子として存在してもよい。ゴム粒子は、好ましくは架橋される。架橋は光吸収比を特徴としてもよい。組成物中のエラストマー高分子は、好ましくは十分に高い架橋密度を有し、その結果、光吸収比は約0.5以上、より好ましくは約0.55以上、最も好ましくは約0.6以上である。エラストマー高分子は、好ましくは十分に低い架橋密度を有し、その結果、光吸収比は、約0.80以下、より好ましくは約0.75以下、最も好ましくは約0.70以下である。
本発明による組成物中のゴム粒子は、組成物が環境応力亀裂に対する良好な耐性を有するように十分に非常に大きい粒径を有しなければならない。ゴム粒子は、好ましくは少なくとも約3マイクロメートル以上、より好ましくは約4μm以上、より一層好ましくは約5μm以上、最も好ましくは約6μm以上の体積平均直径を有する。そのようなゴム粒子は、特に低濃度のエラストマー高分子および高分子量を有するモノビニル芳香族高分子を有する組成物については、驚くほど大きい粒径を有する。大きいゴム粒径は、モノビニル芳香族モノマーのいくらかを重合し、十分に大きい直径のゴム粒子を生成する第1の反応ステップ、およびゴム粒子の寸法を著しく下げずにモノビニル芳香族高分子の分子量を上げる追加の反応ステップを含む工程を使用して達成されてもよい。ゴム粒子の体積平均直径は、好ましくは約30μm以下、より好ましくは約20μm以下、より一層好ましくは約15μm以下、より一層好ましくは約10μm以下、最も好ましくは約8μm以下である。本明細書において使用される場合、体積平均ゴム粒径または直径は、吸蔵およびグラフトをすべて含むゴム粒子の直径を指す。これらの範囲中の粒径は、通常、ベックマン・コールター社によって提供される「マルチサイザー」ブランドの設備などの電気感知帯域法を使用して、または光散乱(マルバーンマスターサイザー、ベックマン・コールターLS230)に基づく測定技法を使用して測定することができる。必要ならば、透過型電子顕微鏡分析をゴム粒径および形態分析に使用することができる。ゴム粒子の種々の寸法群が、最適化精度のためにはゴム粒子測定技法の何らかの選択または修正を必要とし得ることを当業者は認識している。
本発明の組成物は、1種もしくは複数の充填剤および/または添加剤を、そうでなければ得られる所望の特性の組み合わせに不利益に影響を与えない限り、または、好ましくはそれらが1つまたは複数の特性を改善する限り、さらに含むことができる。例えば、可塑剤(好ましくは鉱油)は、HIPSのESCRを改善し得るHIPS用のそのような1つの添加剤である。これらの材料は、従来の設備および技法を使用して、公知の量で加えられる。他の代表的な充填剤には、タルク、炭酸カルシウム、有機粘土、ガラス繊維、大理石粉末、セメント粉末、長石、シリカまたはガラス、フュームドシリカ、ケイ酸塩、アルミナ、様々なリン化合物、臭化アンモニウム、三酸化アンチモン、三酸化アンチモン、酸化亜鉛、ホウ酸亜鉛、硫酸バリウム、シリコーン、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、酸化チタン、ガラス微小球体、白墨、雲母、粘土、珪灰石、オクタモリブデン酸アンモニウム、膨張性化合物、発泡性グラファイト、およびこれらの材料の2種以上の混合物が含まれる。充填剤は、シラン、脂肪酸などの様々な表面被膜または処理を担持または含有してもよい。上で論じたように、組成物は、場合によって可塑剤を含んでもよい。好ましくは、可塑剤の濃度(例えば、鉱油の濃度)は、組成物の合計重量に対して2重量パーセントを超え、より好ましくは約2.3重量パーセント以上、最も好ましくは約2.6重量パーセント以上である。可塑剤(例えば、鉱油の濃度)の濃度は、用いられる場合、組成物の合計重量に対して、好ましくは約8重量パーセント以下、より好ましくは約6重量パーセント以下、より一層好ましくは約5重量パーセント以下、より一層好ましくは約4重量パーセント以下、最も好ましくは約3.6重量パーセント以下である。
なお他の添加剤はハロゲン化有機化合物などの難燃剤を含む。組成物はまた、添加剤、例えば、抗酸化剤(例えば、ヒンダードフェノール、例えば、IRGANOX(商標)1076、BASF樹脂の登録商標)、離型剤、鉱油以外の加工助剤(他の油など、ステアリン酸などの有機酸、有機酸の金属塩)、色素または顔料などを、それらが本発明の組成物の所望の物理的または機械的性質を妨害しない程度に含むことができる。
ゴム変性高分子を調製する工程
ゴム変性モノビニル芳香族高分子を製造するための一般に周知の工程のいずれかを使用することができるが、好ましい工程は、ゴムの存在下で高分子を製造するためにモノビニル芳香族モノマー(複数可)(および任意選択のコモノマー)を重合することに基づく。工程は、1つまたは複数の反応器および/または1つまたは複数の反応帯域を使用してもよい。例えば、工程は、複数の反応器および/または直列に連結された複数の反応帯域を含んでもよい。当業者には公知であるが、これらの反応器/帯域は、モノビニル芳香族高分子の範囲の特色および変形を与えるために、同じまたは異なる開始剤/反応体を使用し、および/または、異なる条件、例えば、異なる反応体濃度、温度、圧力などで運転することができる。この工程は、モノビニル芳香族高分子マトリックス中に、好ましくはモノビニル芳香族高分子とグラフト化されたゴム粒子の分散液を含む、望ましいゴム変性モノビニル芳香族高分子組成物を提供する。工程は、米国特許第4,144,204号明細書(例えばカラム2、行21からカラム8、行16を参照)、第4,666,987号明細書(例えばカラム2、行56からカラム5、行52を参照)、第4,572,819号明細書(例えば、図1、図2、図3およびカラム2、行25からカラム7、行57を参照)、および第4,585,825号明細書(例えば、図1、図2、図3、図4、およびカラム4、行44からカラム21、行24を参照)、第6,353,066B1号明細書(例えば、図1、図2、図3、およびカラム2、行18からカラム5、行24を参照)、第6,350,813号明細書(例えばカラム1、行66からカラム6、行48を参照)、ならびに米国特許出願公開第2011/218292号明細書(例えば段落0018から0068を参照)に記載されているステップおよび/または特色の1つまたは任意の組み合わせを含んでもよく、これらすべては、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本工程は、ゴムを架橋する1つまたは複数のステップを含んでもよい。架橋ステップは工程中のどこに存在してもよい(例えば、モノビニル芳香族モノマーの重合の前、後または間)。好ましくは、工程は、モノビニル芳香族モノマーの重合ステップに続いて、架橋反応を含む。例えば、ゴムの架橋反応は、生成物の形成中、脱揮発ステップ中、またはその両方で行われてもよい。
本エラストマー高分子の濃度は、好ましくは、組成物が機械的性能を損なわずに縮寸を可能にする高い引張弾性率を有するように、十分に低い。エラストマー高分子の濃度は十分に低くてよく、その結果、組成物は、約1400MPa以上、好ましくは約1500MPa以上、最も好ましくは約1600MPa以上の引張弾性率を有する。
本明細書の教示による組成物は、1または複数(例えば、2以上、3以上、またはさらにすべて)の以下により特徴づけられてもよい:約50g/10分以下(好ましくは約10g/10分以下、より好ましくは約5g/10分以下)のメルトフローレイト;約0.5g/10分以上(好ましくは約1g/10分以上、より好ましくは約2g/10分以上)のメルトフローレイト;約60℃以上、より好ましくは約75℃以上、最も好ましくは約90℃以上のビカット軟化点(120/1で測定して);約12.0MPa以上(好ましくは約14.5以上、より好ましくは約15.5MPa以上、最も好ましくは約16.0MPa以上)の引張降伏;約30%以上(好ましくは約40%以上、より好ましくは約50%以上)の引張伸び;約1000MPa以上(好ましくは約1400MPa以上、より好ましくは約1500MPa以上、最も好ましくは約1600MPa以上)の引張弾性率;約3kJ/m2以上(好ましくは約4kJ/m2以上、より好ましくは約5kJ/m2以上)の−20℃で測定された切欠き付きアイゾット;または約60℃以上(好ましくは約70℃以上、より好ましくは約80℃以上)の熱変形温度(0.45MPaの応力で測定して)。
特に好ましい組成物は、50℃以上の溶融温度および/または約10%以上の結晶化度を有する熱可塑性ポリオレフィンを実質的に含まないか、または完全に含まない。例えば、組成物は、以下の熱可塑性ポリオレフィン:ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/α−オレフィンコポリマー、またはプロピレンα−オレフィンコポリマーの1つまたは任意の組み合わせを実質的に含まないか、または完全に含まなくてもよい。存在する場合、任意の熱可塑性ポリオレフィンの濃度は、好ましくは、約5重量パーセント以下、より好ましくは約2重量パーセント以下、より一層好ましくは約1重量パーセント以下、最も好ましくは約0.5重量パーセント以下である。
用途
本明細書の教示による組成物は、任意の形成および/または成形工程を使用して、物品に形成されてもよい。例えば、組成物は、押出、射出成形、ブロー成形、注型、熱成形またはその任意の組み合わせを含む工程を使用して物品に形成されてもよい。物品は、高分子組成物を形成するのに一般に使用される任意の形態であってもよい。物品は、膜、繊維、シート構造、成形品、吹込み成形物体、押出加工されたプロファイル、熱成形された形状などであってもよいが、これらに限定されない。組成物は、輸送(例えば自動車)、または産業上の用途および装置用途などの他の非輸送用途に使用されてもよい。本明細書の教示による組成物は、ホース、冷蔵庫ライナーおよび他のライナー(装置またはそれ以外)、衣料および履物部材、ガスケットなどに使用されてもよい。
試験法
分子量分布
小さな分子と異なり、高分子の分子量は一般に1つの一義的な値ではない。そうではなくて、所与の高分子は分子量分布を有する。分布は、一般に、高分子が製造される方法に依存する。高分子に関して、分子量分布は関数P(M)であり、P(Mi)は確率、または分子量Miを有する分子の留分である。本明細書において使用される場合、分子量分布は、高分子の分子量分布を記載する。モノビニル芳香族高分子の分子量は、マトリックスの可溶性留分の分子量を指す。分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーを使用して測定されてもよい。種々の溶媒を使用することができるが、典型的な溶媒はテトラヒドロフランである。ポリスチレン標準が較正のために使用されてもよい。平均分子量は、数平均分子量(すなわち、Mn)、重量平均分子量(すなわち、Mw)、z−平均分子量(すなわち、Mz)、またはその任意の組み合わせを特徴としてよい。多分散性指数は、重量平均分子量、Mwと、数平均分子量、Mnの比として定義される。
膨潤指数
膨潤指数Qは、米国特許第4,144,204号明細書(カラム5、行35−54)に記載されている方法に従って測定される。組成物は25℃でトルエン中に置かれる。可溶性高分子がトルエンに溶解した後、溶液は液体高分子溶液および溶解しない高分子(例えば、不溶性ゲル構成分子)を分離するために遠心分離機にかけられる。遠心分離後、液体は傾瀉され、それにより膨潤した不溶性高分子(すなわち含湿ゲル)を単離する。含湿ゲルの質量が測定される。含湿ゲルは乾燥されてトルエンを除去する。次いで、乾燥したゲルの質量が測定される。膨潤指数Qは、含湿ゲルの質量と乾燥したゲルの質量の比として定義される。膨潤指数はゴム粒子中の架橋濃度と関係がある。高い膨潤指数は、低濃度の架橋を有する高分子の特徴である。低い膨潤指数は、高濃度の架橋を有する高分子の特徴である。
ゲル含有率
ゲル含有率は、架橋されたゴム、グラフト層および吸蔵量の尺度である。組成物は初めに秤量し、次いで、窒素下に約280℃の温度に約2時間加熱して完全にゴムを架橋する。次いで、組成物は25℃でトルエン中に置かれる。トルエンおよび可溶性高分子が除去される。残存するゲルは乾燥され、次いで、再び秤量される。ゲル含有率は、重量パーセントの単位で表現される乾燥したゲル中に残存する組成物の重量パーセントである。
吸光度比(すなわち、LAR)
ゴム架橋の量は吸光度比(LAR)によって定量化されてもよい。LARは、ジメチルホルムアミド(DMF)中のゴム粒子の懸濁液の吸光度とジクロロメタン(DCM)中のゴム粒子の懸濁液の吸光度との比である。LARは、ブリンクマンインストルメンツ社(ウェストベリー、ニューヨーク)からの、450nmの波長フィルターを装備したブリンクマンモデルPC800プローブ比色計または相当物を使用して決定されてもよい。第1のバイアル中で、ゴム変性コポリマー0.4グラム(g)の試料がDMF40ミリリットル(ml)に溶解される。第1のバイアルから、得られたDMF溶液5mlは、DMF40mlを含有する第2のバイアルに加えられる。第1のバイアルから、得られたDMF溶液5mlは、DCM20mlを含有する第3のバイアルに加えられる。プローブは、ニートのDMF中でゼロ設定される。第2のバイアル中のDMF溶液(すなわち、ADMF)の吸収および第3のバイアル中のDCM溶液(すなわち、ADCM)の吸収が決定される。吸光度比は以下の式によって計算される:
LAR=A DCM /A DMF
メルトフローレイト
組成物のメルトフローレイトはISO1133、条件Gに従って200℃/5kgで測定される。
引張特性
引張弾性率(すなわち、弾性モジュラス)、引張伸び、および引張破壊はすべてISO527−2に従って測定される。伸び速度は、約50mm/分(例えばABSについて)または約5mm/分(例えばHIPSについて)であってもよい。試験片は試験の24時間前に23℃および50パーセントの相対湿度で調整されてもよい。試験は、Zwick Z010機械的試験機、または相当する試験装置を使用して、23℃で実施されてもよい。他に明示しない限り、引張特性は、射出成形試料で、試料の縦を強い方向にして測定される。
曲げ弾性率
曲げ弾性率はISO178に従って測定される。他に明示しない限り、曲げ弾性率は、射出成形試料で、試料の縦を強い方向にして測定される。
シャルピー衝撃強さ
シャルピー衝撃強さは、ISO148に従って、寸法10mmx10mmx55mmを有する試験片を使用して23℃または−20℃の試験温度で測定される。切欠き付き(V切欠き)シャルピーはISO179 1eAに従って23℃で決定される。
アイゾット衝撃強さ
切欠き付きアイゾット衝撃耐性は、ISO180/1Aに従って23℃または−20℃の試験温度で測定される。切欠き付きアイゾットは以下の標準:ISO180/1の1つに従って決定されてもよい。
ビカット軟化温度
ビカット軟化温度は、ISO306に従って加熱速度120℃/時間および10Nの荷重で測定される。
熱変形温度
熱変形温度はISO78に従って測定される。
ゴム粒径
ゴム粒径は、電気感知技法を使用するコールターマルチサイザーIIまたはIIeを使用して測定される。セットアップは、ACCUCOMPTMソフトウェア2.01版を用いてもよい。高分子試料の約3個の顆粒(30−70mg)を、超音波処理をおよそ15から20分間使用して、DMF5mlに溶解する。電解質溶液(DMF中の1パーセントのNH4SCN)約10mlを試料溶液0.2mlと混合する。好適なコールター管(例えばHIPSに対して口径30μm)が較正材料と組み合わせて使用される。装置の一致水準指標は、5から10パーセントと理解するべきである。一致水準が10パーセントを超える場合、試料溶液は電解質溶液で希釈される。一致水準が低すぎる場合、DMF中に高分子溶液のさらに数滴が加えられる。体積平均粒径は、マイクロメートル(μm)で報告される。
ESCR(環境応力亀裂に対する耐性)
「ESCR」は国際規格ISO−4599と整合して測定される。試験片はISO−527と整合する引張試験用に成形される。試験手順は、候補樹脂(複数可)の試験片(バー)の引張特性(例えば、破断時の伸び)を、それらが測定される歪みの下でトウモロコシ油中に浸される前および後に測定することを必要とする。試験中の温度は23±2℃であり、試験バー試料は、1.0%歪み(時には、0.5%歪みが印加される)を印加する枠へクランプされる。試験片は、枠中で歪み下に保持されつつ、n日(ここで、nは4および10日である)間トウモロコシ油中に沈められて保持される。規定時間の後、バーはトウモロコシ油から取り出され、枠から取り出され、浄化され、引張試験を使用して試験される。破断時のパーセント伸び、破損応力、降伏応力および引張弾性率が測定される。引張試験(例えば、伸び試験)前後の結果から、保持パーセントは、ESCR試料の引張試験値を沈めなかったバーの引張試験値で除し、次いで100をかけてパーセントの単位に変換することにより計算される。この特性保持値は「環境応力亀裂耐性」と呼ばれ、印加される歪みに応じて「ESCR 1%歪み」、または「ESCR 0.5%歪み」と示される。一般に成功する、または十分なESCR性能に対する基準は、10日浸漬後に1%歪みで曝露された試験片が、曝露されない試験片で測定した試験引張特性(例えば、伸び)の値の少なくとも15%、好ましくは、少なくとも約30%を保持することである。
ゴム濃度/組成
樹脂の組成は、フーリエ変換赤外分光法を使用して決定されてもよい。試料は、プレスされるか、そうでなければ薄膜に変形されてもよい。この技法は、アクリロニトリル(すなわち、AN)、N−フェニルマレイミド(すなわち、N−PMI)、アクリル酸n−ブチル(すなわち、nBA)、ポリブタジエン、またはその任意の組み合わせの量の測定に用いられてもよい。例えば、赤外分光法は、ゴムに由来するポリブタジエンの量を決定するために使用されてもよい。
ポリブタジエンの量はまた、滴定技法を使用して決定されてもよい。例えば、試料の既知量がオルトジクロロベンゼンに溶解されてもよい。既知量のウィイス(Wijs)の溶液を加え、試料中に存在するポリブタジエンの不飽和結合と反応させる。暗所での反応の60分後に、反応しなかった量のヨウ素一塩化物をヨウ化カリウムと反応させてヨウ素にする。次いで、ヨウ素はチオ硫酸ナトリウムを用いて滴定されてもよい。ポリブタジエン含有率は、ヨウ素を滴定するために必要なチオ硫酸ナトリウムの量から計算されてもよい。
本明細書において記述された数値は、任意の下側値と任意の上側値との間が少なくとも2単位離れていることを条件として、下側値から上側値までの全数値を1単位の増分で包含する。例として、成分の量または例えば温度、圧力、時間などの工程変数の値は、例えば1〜90、好ましくは20〜80、より好ましくは30〜70が記載される場合、15〜85、22〜68、43〜51、30〜32などの値が本明細書において明白に列挙されることを意図する。1未満である値については、1単位は、0.0001、0.001、0.01または0.1と適宜考えられる。これらは具体的に意図されるものの例に過ぎず、列挙される下限値と上限値との間の数値のすべての可能な組み合わせが本出願において同様の様式で明白に記載されていると考えるべきである。明らかであるが、本明細書において「重量部」として表現される量の教示は、また、重量パーセントで表現される同一の範囲を企図する。したがって、[発明を実施するための形態]における「`x`:結果として得られた高分子のブレンド組成物の重量部」の範囲の表現もまた、結果として得られた高分子のブレンド組成物の重量パーセントでの同一の列挙された量の「x」の範囲の教示を企図する。
他に明示しない限り、範囲はすべて終点および終点間のすべての数の両方を含む。範囲に関する「約」または「近似的に」の使用は、その範囲の両端に当てはまる。したがって、「約20から30」は、少なくとも指定された終点の両端を含む「約20から約30」をカバーするように意図される。
特許出願および公開を含む、すべての物品および参考文献の開示は、すべての目的のために参照により組み込まれる。組み合わせを記載するための用語「本質的にからなる」は、特定された要素、原料、成分またはステップ、ならびに組み合わせの基本的および新規な特徴に物質的に作用しないような他の要素、原料、成分またはステップを包含するものとする。本明細書において要素、原料、成分またはステップの組み合わせを記載するための用語「含む(”comprising”または”including”)」の使用は、本質的にその要素、原料、成分またはステップからなる実施形態も企図する。
複数の要素、原料、成分またはステップは、単一の統合された要素、原料、成分またはステップによって与えることができる。代替として、単一の統合された要素、原料、成分またはステップは、別個の複数の要素、原料、成分またはステップに分割されてもよい。要素、原料、成分またはステップを記載するための”a”または”one”の開示は、追加の要素、原料、成分またはステップの排除を意図しない。
上の記載が例証となり限定的でないように意図されることは理解される。提供される実施例に加えて多くの応用だけでなく多くの実施形態も、上の記載を読めば当業者には明瞭になるであろう。したがって、本発明の範囲は、上の記載を参照して判断されてはならず、その代わりに、以下の添付の特許請求の範囲を、そのような特許請求の範囲と題されているものと等価の全範囲と一緒に参照して判断されるべきである。特許出願および公開を含む、すべての物品および参考文献の開示は、すべての目的のために参照により組み込まれる。本明細書において開示される主題の任意の態様の以下の請求項における省略は、そのような主題の放棄ではなく、本発明者らがそのような主題を、開示した発明の主題の一部であると考えなかったと見なすべきでもない。
実施例
実施例1は、結果的に最終組成物中に7.8重量パーセントの最終ゴム濃度になるように十分な量のポリブタジエンゴムを使用して調製する。転相後、重合は進むにつれてスチレンモノマーを、ゴム粒径を制御するための動的条件下でゴムの存在下で重合する。スチレンの重合は、ゴムにグラフト化されるモノビニル芳香族高分子、およびゴムにグラフト化されないモノビニル芳香族高分子をもたらす。重合中の初期の時間に、ゴム粒子はなく、ゴム相は連続相である。この初期の時間には、ポリスチレンは粒子として存在する。後になって、転相後、ポリスチレンは連続相になり、ゴム相は不連続相(すなわち、離散的粒子)として存在する。約3.0重量パーセントの鉱油は、スチレンの重合前に加えて、ゴム変性モノビニル芳香族高分子中に存在する。実施例1の組成および特性は、以下の表1および表2に示される。
実施例2
実施例2は、結果的に最終組成物中に6.6重量パーセントの最終ゴム濃度になるように十分な量のポリブタジエンゴムを使用して調製する。転相後、重合は進むにつれて、スチレンモノマーを、ゴム粒径を制御するための動的条件下でゴムの存在下で重合する。ポリスチレンの重合は、ゴム粒子にグラフト化されるモノビニル芳香族高分子、およびゴム粒子にグラフト化されないモノビニル芳香族高分子をもたらす。重合中の初期の時間には、ゴム粒子はなく、ゴム相は連続相である。この初期の時間に、ポリスチレンは粒子として存在する。後になって、転相後、ポリスチレンは連続相になり、ゴム相は不連続相として存在する。約2.7重量パーセントの鉱油は、スチレンの重合前に加えて、ゴム変性モノビニル芳香族高分子中に存在する。実施例2の組成および特性は、以下の表1および表2に示される。実施例1と比較して、実施例2の曲げ弾性率は約10%以上(例えば、約15%以上)増加する。実施例1と比較して、実施例2の引張弾性率は約10%以上(例えば、約15%以上)増加する。一般に高濃度のモノビニル芳香族高分子および一般に低濃度のエラストマー高分子を有するにもかかわらず、実施例2は、実施例1と比較して、4および10日でトウモロコシ油中での浸漬後の特性の保持の増加によって示されるように、環境応力亀裂に対する耐性を改善した。
Figure 0006014281
Figure 0006014281
本開示は以下も包含する。
[1] 組成物であって、
i)前記組成物の合計重量に対して約90重量パーセント以上の剛直なモノビニル芳香族高分子マトリックス;および
ii)前記組成物の合計重量に対して約2から約7.5重量パーセントの1種または複数のエラストマー高分子を含むゴム変性モノビニル芳香族高分子を含み、
ここで、前記モノビニル芳香族高分子は1種または複数のモノビニル芳香族モノマーを含み、前記モノビニル芳香族高分子は、トウモロコシ油中の1%歪みで10日後の破断時の伸びにおける保持が約15%以上となるように十分な高分子量を有し、ここで、前記モノビニル芳香族高分子の分子量は、200,000g/mol以上の重量平均分子量を特徴とする組成物。
[2] 前記モノビニル芳香族高分子は、205,000g/mol以上の重量平均分子量および約2.0以上の多分散性指数を有する、上記態様1に記載の組成物。
[3] 前記エラストマー高分子は、前記モノビニル芳香族高分子マトリックス内に分散した、グラフト化され架橋されたゴム粒子として存在する、上記態様1または2に記載の組成物。
[4] 前記モノビニル芳香族高分子は2.3以上の多分散性指数を特徴とし、前記1種または複数のモノビニル芳香族モノマーはスチレンを含む、上記態様2または3に記載の組成物。
[5] 前記ゴム変性モノビニル芳香族高分子は、前記1種または複数のモノビニル芳香族モノマーを前記1種または複数のエラストマー高分子の存在下で重合した反応器ブレンドである、上記態様1から4のいずれかに記載の組成物。
[6] 前記モノビニル芳香族高分子は2.7以上の多分散性指数を特徴とする、上記態様1から5のいずれかに記載の組成物。
[7] 前記モノビニル芳香族高分子は、前記モノビニル芳香族高分子の合計重量に対して約60重量パーセント以上のスチレンを含む、上記態様1から6のいずれかに記載の組成物。
[8] 前記モノビニル芳香族高分子は約95重量パーセント以上のスチレンを含む、上記態様7に記載の組成物。
[9] 前記エラストマー高分子の濃度は、前記組成物が約1600MPa以上の引張弾性率を有するように十分に低い、上記態様7に記載の組成物。
[10] 前記エラストマー高分子の濃度は、前記組成物が約1700MPa以上の引張弾性率を有するように十分に低い、上記態様7に記載の組成物。
[11] 前記組成物は、前記組成物の合計重量に対して2重量パーセントを超える可塑剤を含む、上記態様1から10のいずれかに記載の組成物。
[12] 前記組成物は約0.5以上の吸光度比を有する、上記態様7に記載の組成物。
[13] 前記組成物は約0.75以下の吸光度比を有する、上記態様12に記載の組成物。
[14] 前記モノビニル芳香族高分子は、約360,000g/mol以上のz−平均分子量を特徴とする、上記態様1から13のいずれかに記載の組成物。
[15] 前記エラストマー高分子の濃度は、前記組成物の合計重量に対して7.1重量パーセント以下である、上記態様1から14のいずれかに記載の組成物。
[16] 前記エラストマー高分子の濃度は組成物の合計重量に対して約4重量パーセント以上である、上記態様1から15のいずれかに記載の組成物。
[17] 前記エラストマー高分子は、前記エラストマー高分子の合計重量に対して少なくとも75重量パーセントのブタジエンモノマーを含む、上記態様16に記載の組成物。
[18] 上記態様1から17のいずれかに記載の組成物を含む冷蔵庫ライナー。
[19] 前記冷蔵庫ライナーは、トウモロコシ油中に1%歪みで10日後に破断時の伸びにおける約15%以上の保持によって決定されたESCR性能を特徴とする、上記態様18に記載の冷蔵庫ライナー。
[20] 上記態様1から17のいずれかに記載の組成物を使用して、冷蔵庫ライナーを押出および/または熱成形するステップを含む工程。

Claims (15)

  1. 組成物であって、
    i)前記組成物の合計重量に対して90重量パーセント以上の剛直なモノビニル芳香族高分子マトリックス;および
    ii)前記組成物の合計重量に対して2から7.5重量パーセントの1種または複数のエラストマー高分子であって、架橋されており体積平均直径6μm〜30μmを有する、エラストマー高分子
    を含むゴム変性モノビニル芳香族高分子、ならびに
    前記組成物の合計重量に対して2重量パーセント超から8重量パーセントの鉱油
    を含み、
    ここで、前記モノビニル芳香族高分子は1種または複数のモノビニル芳香族モノマーを含み、前記モノビニル芳香族高分子は、トウモロコシ油中の1%歪みで10日後の破断時の伸びにおける保持が15%以上となるように十分な高分子量を有し、
    ここで、前記モノビニル芳香族高分子の分子量は、200,000g/mol以上の重量平均分子量を特徴とし、前記モノビニル芳香族高分子の分子量分布は、2.7以上の多分散性指数を特徴とする組成物。
  2. 前記モノビニル芳香族高分子は、205,000g/mol以上の重量平均分子量およびトウモロコシ油中の1%歪みで10日後の破断時の伸びにおける保持30%以上を有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記エラストマー高分子は、前記モノビニル芳香族高分子マトリックス内に分散した、グラフト化され架橋されたゴム粒子として存在する、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記1種または複数のモノビニル芳香族モノマーはスチレンを含み、前記モノビニル芳香族高分子は3.0以上の多分散性指数を有する、請求項2または3に記載の組成物。
  5. 前記ゴム変性モノビニル芳香族高分子は、前記1種または複数のモノビニル芳香族モノマーを前記1種または複数のエラストマー高分子の存在下で重合した反応器ブレンドである、請求項1から4のいずれかに記載の組成物。
  6. 前記モノビニル芳香族高分子の分子量分布は、3.0以上の多分散性指数を特徴とし、前記モノビニル芳香族高分子は、360,000g/mol以上のz−平均分子量を特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の組成物。
  7. 前記モノビニル芳香族高分子は、前記モノビニル芳香族高分子の合計重量に対して60重量パーセント以上のスチレンを含む、請求項1から6のいずれかに記載の組成物。
  8. 前記エラストマー高分子の濃度は、前記組成物が1600MPa以上の引張弾性率を有するように十分に低い、請求項7に記載の組成物。
  9. 前記組成物は、前記組成物の合計重量に対して2重量パーセントを超える可塑剤を含む、請求項1から8のいずれかに記載の組成物。
  10. 前記組成物は0.5〜0.8の吸光度比を有する、請求項7に記載の組成物。
  11. 前記エラストマー高分子の濃度は、前記組成物の合計重量に対して4重量パーセント〜7.1重量パーセントであり、前記エラストマー高分子は平均直径6μm〜15μmを有する、請求項1から10のいずれかに記載の組成物。
  12. 前記エラストマー高分子は、前記エラストマー高分子の合計重量に対して少なくとも75重量パーセントのブタジエンモノマーを含む、請求項11に記載の組成物。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載の組成物を含む冷蔵庫ライナー。
  14. 前記冷蔵庫ライナーは、トウモロコシ油中に1%歪みで10日後に破断時の伸びにおける15%以上の保持によって決定されたESCR性能を特徴とする、請求項13に記載の冷蔵庫ライナー。
  15. 請求項1から12のいずれかに記載の組成物を使用して、冷蔵庫ライナーを押出および/または熱成形するステップを含む方法。
JP2015558357A 2013-02-26 2013-02-26 高弾性率および環境応力亀裂に対する耐性を有する高耐衝撃性ポリスチレン Expired - Fee Related JP6014281B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/EP2013/053801 WO2014131431A1 (en) 2013-02-26 2013-02-26 High impact polystryene having high modulus and resistance to environmental stress cracking

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016507630A JP2016507630A (ja) 2016-03-10
JP6014281B2 true JP6014281B2 (ja) 2016-10-25

Family

ID=47754504

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015558357A Expired - Fee Related JP6014281B2 (ja) 2013-02-26 2013-02-26 高弾性率および環境応力亀裂に対する耐性を有する高耐衝撃性ポリスチレン

Country Status (10)

Country Link
US (2) US9453125B2 (ja)
EP (1) EP2961781B1 (ja)
JP (1) JP6014281B2 (ja)
KR (2) KR101941756B1 (ja)
CN (1) CN104981491B (ja)
BR (1) BR112015018394A2 (ja)
ES (1) ES2638968T3 (ja)
MX (1) MX2015011042A (ja)
RU (1) RU2647865C2 (ja)
WO (1) WO2014131431A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6367758B2 (ja) * 2015-05-27 2018-08-01 住友ゴム工業株式会社 架橋ゴムの架橋疎密を評価する方法
HUE047667T2 (hu) * 2016-09-06 2020-05-28 Total Res & Technology Feluy Biopolimert tartalmazó javított monovinilaromás polimer kompozíció
WO2018106398A1 (en) 2016-12-05 2018-06-14 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Poly(vinylbiphenyl) and poly(vinylcyclohexylstyrene) polymers and articles therefrom
EP4148076A1 (en) 2021-09-14 2023-03-15 Trinseo Europe GmbH Ionomers and/or chain extended/branched copolymers of impact modified vinylidene aromatic monomer and unsaturated compounds
EP4147871A1 (en) 2021-09-14 2023-03-15 Trinseo Europe GmbH Monovinylidene aromatic multilayer sheet containing impact modifiers

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2525019B1 (de) 1975-06-05 1975-12-04 Basf Ag Schlagfeste thermoplastische Formmassen mit erhoehter Spannungsrissbestaendigkeit
US4572819A (en) 1983-08-24 1986-02-25 The Dow Chemical Company Apparatus for anionic polymerization wherein the molecular weight of the polymer is closely controlled
US4585825A (en) 1983-09-30 1986-04-29 The Dow Chemical Company Monovinylidene aromatic polymer resins having added amounts of high molecular weight polymer
US4666987A (en) 1985-02-22 1987-05-19 The Dow Chemical Company In-mold polymerization of vinyl aromatic compound
US20040001962A1 (en) * 1995-10-25 2004-01-01 Reddy B. Raghava Monovinylaromatic polymer with improved stress crack resistance
BR9915093B1 (pt) * 1998-10-23 2009-01-13 composição polimérica modificada com borracha melhorada.
US6350813B1 (en) 1999-02-09 2002-02-26 The Dow Chemical Company High impact monovinylidene aromatic polymers
DE60030328T2 (de) * 1999-12-28 2007-08-30 Lanxess Corp. Verfahren zur herstellung eines extrusionsfähigen abs-polymeren mit verbesserten eigenschaften
US6353066B1 (en) 2001-02-09 2002-03-05 Fina Technology, Inc. Method for producing copolymers in the presence of a chain transfer agent
US7312277B2 (en) * 2004-04-21 2007-12-25 Dow Global Technologies Inc. Mass polymerized rubber-modified monovinylidene aromatic copolymer composition
RU2294941C2 (ru) * 2005-04-06 2007-03-10 Открытое акционерное общество "Пластполимер" Способ получения стойкого к растрескиванию ударопрочного полистирола
ES2388702T3 (es) * 2005-10-12 2012-10-17 Styron Europe Gmbh Composición mejorada de copolímero aromático de monivinilideno modificado con caucho polimerizado en masa
JP5365513B2 (ja) * 2007-03-27 2013-12-11 日本ゼオン株式会社 ゴムラテックスの製造方法
KR20100033540A (ko) * 2007-07-17 2010-03-30 다우 글로벌 테크놀로지스 인크. 높은 escr을 나타내고 모노비닐리덴 방향족 중합체 및 에틸렌/알파―올레핀 공중합체를 포함하는 조성물
KR20110073529A (ko) 2008-09-19 2011-06-29 스타이런 유럽 게엠베하 폴리-알파-올레핀 첨가제를 포함하는 개선된 모노비닐리덴 방향족 중합체 조성물
EP2230260A1 (en) 2009-03-10 2010-09-22 Total Petrochemicals Research Feluy Rubber modified monovinylaromatic polymer composition
EP2308906A1 (en) * 2009-10-07 2011-04-13 Styron Europe GmbH Impact-modified monovinylidene aromatic polymer having low rubber crosslinking
US20110218292A1 (en) 2010-03-08 2011-09-08 Ineos Nova Llc Monovinyl aromatic polymer compositions with a novel combination of stiffness and stress crack resistance

Also Published As

Publication number Publication date
RU2647865C2 (ru) 2018-03-21
EP2961781A1 (en) 2016-01-06
KR20150090274A (ko) 2015-08-05
WO2014131431A1 (en) 2014-09-04
US9453125B2 (en) 2016-09-27
BR112015018394A2 (pt) 2017-07-18
ES2638968T3 (es) 2017-10-24
CN104981491B (zh) 2017-07-04
EP2961781B1 (en) 2017-08-02
RU2015131834A (ru) 2017-03-31
KR101941756B1 (ko) 2019-01-23
JP2016507630A (ja) 2016-03-10
KR20160057498A (ko) 2016-05-23
US10066094B2 (en) 2018-09-04
US20150376394A1 (en) 2015-12-31
MX2015011042A (es) 2015-10-26
CN104981491A (zh) 2015-10-14
US20160355674A1 (en) 2016-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10066094B2 (en) High impact polystyrene having high modulus and resistance to environmental stress cracking
US6380304B1 (en) Mass polymerized rubber-modified monovinylidene aromatic copolymer compositions
US20110040035A1 (en) Low Gloss Mass Polymerized Rubber-Modified Monovinylidene Aromatic Copolymer Composition
US20130144013A1 (en) Process for Preparing High Impact Monovinylaromatic Polymers in the Presence of a Borane Complex
JPH11335433A (ja) 新規なゴム状重合体及びその製造方法及びその樹脂組成物
JP6353148B2 (ja) 低ゴム架橋を有する耐衝撃性改質モノビニリデン芳香族ポリマー
US9127149B2 (en) Process for preparing a polymer to make refrigerator interior liners
KR20150123709A (ko) 내열성 스티렌계 공중합체 및 이를 포함하는 스티렌계 수지 조성물
KR102143893B1 (ko) 폴리비닐 클로라이드를 기재로 하는 열가소성 물질을 함유하고 히드록실 기로 개질된 가교 nbr 마이크로겔을 함유하는 조성물
KR100651620B1 (ko) 개질된 유동 카보네이트 중합체 블렌드 및 이의 제조방법
KR20000029738A (ko) 내충격성열가소성성형재료
KR20200053813A (ko) 열가소성 수지 조성물
EA040086B1 (ru) Модифицированный каучуком моновинилароматический полимер, способ его получения, изделие, содержащее модифицированный каучуком моновинилароматический полимер, и способ получения указанного изделия
JPH05132529A (ja) グラフト共重合体の製造法
JP2014108996A (ja) 熱可塑性樹脂、および熱可塑性樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151008

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150909

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151008

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20151008

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20160307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160315

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20160615

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160628

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160823

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160923

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6014281

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees