JP6011231B2 - 飲料供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、カップ式自動販売機や給茶機等の飲料ディスペンサに備えられる飲料供給装置に関する。
今日、様々な種類の自動販売機や飲料ディスペンサが様々な場所に設置されており、日々の生活を便利なものにしている。
例えば利用者が選択した飲料を機体内で調理し、カップに注いで利用者に提供するカップ式自動販売機や給茶機等の飲料ディスペンサが知られている。
これらのカップ式自動販売機や給茶機は、水を貯留しておくための貯水タンクや、湯を沸かすためのヒータを備えた温水タンク、貯水タンク内の水を温水タンクに送水するための送水ポンプ、これらの貯水タンクや温水タンク等の機器間をつなぐチューブなどから構成される飲料供給装置を備えている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−179369号公報
ところで、このような飲料供給装置の貯水タンク内の水は、送水ポンプが駆動されることにより送水ポンプに吸引された後、下流側の送水路に送出されてヒータを備える温水タンク等の機器に届けられる。
ところが、貯水タンクに水を注入する際には、勢いよく注ぐ水に混じった空気が、貯水タンクと送水ポンプとをつなぐ送水路において、例えば上下に蛇行する曲管部や、接合部の凹凸状の内壁に気泡となって滞留することがある。また、しばらく飲料の販売が行なわれなかったときには、送水路内に溜まった水に溶けた空気が気泡として表出し、送水路内に同様に滞留することがある。そしてこの状態で送水ポンプを駆動すると、気泡が送水ポンプ内に吸引されていわゆるエア噛みが生じ、異音や振動、故障の原因になる。
本発明はこのような課題を鑑みてなされたものであり、貯水タンクと送水ポンプとの間の送水路中で発生する気泡の滞留を防止可能な飲料供給装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための一つの側面に係る飲料供給装置は、飲料を調理する飲料供給装置であって、前記飲料を調理するための水を貯留する貯水タンクと、前記貯水タンク内の水を吸引して、所定の送水路に送出する送水ポンプと、を備え、前記貯水タンクは、底部から下方に延出する出水管を有し、前記送水ポンプは、前記出水管の内径以下の内径を有すると共に、前記出水管の下方に結合されて前記出水管からの水を吸引できるように、前記出水管に向かって上方に延出する吸水管を有し、前記出水管の端面と、前記出水管の端面と向かい合う前記吸水管の端面と、の間の距離が前記出水管の内径よりも短い距離に維持されるように、前記出水管と前記吸水管とが挿入される結合管をさらに備える
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄の記載、及び図面の記載等により明らかにされる。
本発明によれば、貯水タンクと送水ポンプとの間の送水路中で発生する気泡の滞留を効果的に防止することが可能になる。
本実施形態の飲料供給装置を備える自動販売機の外観構成例を示す図である。 本実施形態の飲料供給装置としての自動販売機内の液体回路構成例を示す図である。 貯水タンクと送水ポンプとの外観構成例を示す図である。 貯水タンクと送水ポンプとの外観構成例を示す図である。 貯水タンクに送水ポンプを組み付ける様子を示す図である。 貯水タンクと送水ポンプとの接続例を示す図である。 貯水タンクと送水ポンプとの接続例を示す図である。 貯水タンクと送水ポンプとの接続例を示す図である。 貯水タンクに設けられる水滴防止板を示す図である。 貯水タンクと送水ポンプとの間に気泡が滞留している様子を示す図である。 貯水タンクと送水ポンプとの間に気泡が滞留している様子を示す図である。
===自動販売機の外観構成例===
図1を参照しつつ、本実施形態の飲料供給装置を備える自動販売機1000の外観構成例について説明する。図1に例示するように、本実施の形態の飲料供給装置を備える自動販売機1000は、正面に接客面110を有する前扉102を備えて構成される。
本実施の形態の飲料供給装置を備える自動販売機1000は、例えば、利用者から所定金額の金銭が投入されると、カップCにコーヒー等の飲料を注いで利用者に提供する。
前扉102は、各種機器等を収容する本体(不図示)の側端部に軸支されて開閉する。この前扉102は、例えばルートマンによる金銭の補充や回収等に際しては開錠して開けられる一方、飲料販売に際しては施錠して閉じられている。
接客面110は、利用者と自動販売機1000とのインタフェースを司るものであり、商品選択ボタン111、砂糖増減ボタン112、クリーム増減ボタン113、増減量表示ランプ120、121、販売表示ランプ122、及び動作表示ディスプレイ125等を備えている。
商品選択ボタン111は、利用者が飲料を選択するためのボタンであり、本実施の形態では、販売可ランプ(不図示)や売り切れランプ(不図示)を内蔵し、接客面110上で複数種類の飲料の写真や絵柄、銘柄等の表示にそれぞれ対応するように配置されている。
販売表示ランプ122は、商品取出口119の所定位置にカップCを払い出して飲料を販売する旨を利用者に対し表示するべく点灯する。動作表示ディスプレイ125は、利用者に対して飲料の調理状況や所定のメッセージを表示する。
また接客面110は、硬貨投入口115、紙幣挿入口116、返却レバー117、カード用リーダライタ114、硬貨返却口118、及び商品取出口119を備えている。
硬貨投入口115は、利用者が飲料の代金を支払うべく硬貨を投入するためのものである。また、紙幣挿入口116は、利用者が飲料の代金を支払うべく紙幣を挿入するためのものである。
返却レバー117は、投入された硬貨、紙幣、或いは釣銭を返却するためのものである。この場合、硬貨は返却口118に、紙幣は紙幣挿入口116に返却される。カード用リーダライタ114は、飲料販売時に利用者によってICカードがかざされると、そのICカードからその販売代金に相当する電子マネー等の対価を引き落とし、その記録をICカードに書き込んだりするためのものである。
商品取出口119は、カップCが載置される空間を有するとともに、このカップCに液体抽出ノズル240を通じて飲料が供給される空間を有するものである。利用者は、飲料が供給されたカップCを商品取出口119を介して取り出すようになっている。
===自動販売機の液体回路構成例===
図2は、本実施形態の飲料供給装置として、自動販売機1000に備えられる液体回路(飲料供給装置)200を示す図である。
給水弁213は、例えば水道水を貯水タンク300に取り入れるための電磁弁である。給水弁213を開放すると水道水が貯水タンク300に流入する。
貯水タンク300は、水道水を貯留しておくためのタンクである。この水は、飲料を調理するための希釈液として利用されたり、後述するカーボネータ219により炭酸水の製造に利用されたり等、様々な用途に使用される。
送水ポンプ400は、貯水タンク300内に貯留する水を、送水路242を通じて吸引して送水路243に吐出することにより、貯水タンク300内の水を自動販売機1000内の各機器に供給する。例えば送水ポンプ400を駆動すると、貯水タンク300に貯留された水が送水路243を通じてカーボネータ219や温水タンク230などに送水される。
送水路243は、冷水回路214及び温水回路215に分岐している。冷水回路214に送られた水は、冷却水槽216に貯留している冷却水に浸漬した水冷却コイル217を通流することにより冷却される。
水冷却コイル217には給水弁218と冷水管路220とが接続されている。給水弁218にはカップCに炭酸水を供給するカーボネータ219が接続されている。送水ポンプ400を駆動して給水弁218を開放するとカーボネータ219に冷水が供給される。
カーボネータ219は、冷却水槽216に浸漬されており、炭酸ガスボンベ222から供給された炭酸ガスを冷水に溶解することで炭酸水を生成する。また、カーボネータ219には、炭酸水弁223を介して液体注出ノズル240が接続されている。炭酸水弁223を開放すると、炭酸ガスボンベ222から供給される炭酸ガスの圧力によりカーボネータ219から炭酸水が押し出される。そしてカーボネータ219から押し出された炭酸水が、液体注出ノズル240からカップCに注出される。
冷水管路220には、冷水弁221を介して液体注出ノズル240が接続されている。コールド飲料注出時(販売時)には、送水ポンプ400を駆動して冷水弁221を開放すると、液体注出ノズル240からカップCに冷水が注出される。
また、冷却水槽216には複数のシロップ冷却コイル224が浸漬されている。そして各シロップ冷却コイル224には、シロップ飲料の原液となる各種のシロップが貯蔵される複数のシロップコンテナ225がそのシロップの有無を検知するシロップ売切装置226を介して接続されている。
各シロップコンテナ225には、それぞれ、炭酸ガスボンベ222から炭酸ガスが供給されている。そして各シロップコンテナ225は、シロップ弁227を介して液体注出ノズル240に接続されている。シロップ弁227を開放すると、シロップコンテナ225に貯蔵されているシロップが炭酸ガスボンベ222から供給される炭酸ガスの圧力で押し出され、シロップ売切装置226及びシロップ冷却コイル224を通流した後、液体注出ノズル240からカップCに注出される。
製氷機228は、貯水タンク300から供給された水を製氷して貯蔵する。自動販売機1000は、アイス飲料を販売するときには、製氷機228に貯蔵されている氷をアイスダクト(図示せず)を通じてカップCに供給する。
また、給水弁229を介して温水回路215に供給された水は、温水タンク230に注入され、温水タンク230内のヒータ241で加熱されて湯になる。温水タンク230には、複数の湯弁231が設けられている。各湯弁231は、湯管路232によってミキシングボウル233、238、コーヒーブリュア237、あるいは飲料ノズル240に接続されている。湯弁231を開放すると、温水タンク230内の湯が、湯管路232を通って、ミキシングボウル233、238、コーヒーブリュア237、あるいは飲料ノズル240を介してカップCに供給される。
ミキシングボウル233は、パウダキャニスタ234から供給された粉末原料と、温水タンク230から供給された湯とを攪拌してホット飲料とした後に、このホット飲料を液体注出ノズル240からカップCに注出する。
コーヒーブリュア237は、コーヒー豆キャニスタ235から供給され、ミル236で挽いたコーヒー挽き豆に、温水タンク230から供給された湯を注ぐことにより、コーヒー液を抽出する。そして、コーヒー液を抽出後のコーヒー豆の抽出滓は滓バケツ203に廃棄される。
またコーヒーブリュア237には、ミキシングボウル238が接続されている。
ミキシングボウル238は、コーヒーブリュア237から抽出されたコーヒー液と、砂糖、クリームなどの粉末原料を貯蔵するパウダキャニスタ239から供給された粉末原料とを混合、攪拌し、コーヒー飲料として液体注出ノズル240からカップCに注出する。
以上説明した自動販売機1000の液体回路200は、ベンドステージ202に載置されたカップCにコーヒー飲料を注出する際には、コーヒー豆キャニスタ235から供給され、ミル236で挽いたコーヒー挽き豆をコーヒーブリュア237に供給する一方、湯弁231を開放して温水タンク230に貯えている湯を湯管路232からコーヒーブリュア237に供給する。そして、コーヒー挽き豆と湯の混合体からコーヒー液を抽出し、ミキシングボウル238にコーヒー液を供給する。そしてミキシングボウル238において、パウダキャニスタ239から供給される砂糖、クリームなどの粉末原料とコーヒー液とを攪拌混合した後、液体注出ノズル240からカップCにコーヒー飲料を注出する。
また、自動販売機1000の液体回路200は、炭酸飲料等のアイス飲料を供給する際には、液体注出ノズル240から濃縮シロップと炭酸水をカップCに注出し、さらに製氷機228から氷を供給してカップC内でこれらを攪拌して炭酸飲料とする。
===貯水タンクと送水ポンプ===
次に、本実施形態に係る自動販売機1000の液体回路200に備えられる貯水タンク300と送水ポンプ400について説明する。
上述したように、送水ポンプ400は、貯水タンク300内に貯留する水を送水路242を通じて吸引し、そして送水路243を通じて温水タンク230や液体抽出ノズル240等の液体回路200内の各機器に送出するが、例えば貯水タンク300に水道水を注入する際には、水道水が貯水タンク300中に落下する際の衝撃等により水道水中に空気が混入され、その空気が、送水路242中に気泡となって表出し、送水路242の蛇行状の湾曲部や、内面が凹凸状の接合部にそのまま滞留することがある。あるいは、利用者に対する飲料の提供がしばらくの間行なわれず、送水路242中に相当の期間、水が滞留していた場合にも、やはり水中に含まれる空気が気泡として表出し、そのまま送水路242中に同様に滞留することがある。これら送水路242中に滞留した気泡は、送水ポンプ400が駆動された際に送水ポンプ400に吸引されていわゆるエア噛みを起こし、異音や振動、故障等の原因になりうる。
そこで、本実施形態に係る自動販売機1000の液体回路200は、貯水タンク300や送水ポンプ400を以下に述べるように構成することにより、貯水タンク300と送水ポンプ400との間の送水路242に気泡が滞留しにくい構造を実現している。以下具体的に説明する。
<貯水タンク及び送水ポンプの外観構造>
図3及び図4は、貯水タンク300及び送水ポンプ400の外観図を示す。また図5は、送水ポンプ400が貯水タンク300に装着される様子を示す図である。また図6〜図8は、貯水タンク300に貯留する水が送水ポンプ400に吸引される際の水の通り道となる送水路242を、貯水タンク300の出水管320と送水ポンプ400の吸水管420とを結合することにより形成する様子を示す図である。図9は、貯水タンク300の外底部から滴下する水滴が送水ポンプ400に滴下することを防止する水滴防止板333が形成されている様子を示す図である。
また図10及び図11は、本実施形態とは異なるが、比較のために、貯水タンク300と送水ポンプ400とを結ぶ送水路242中に気泡600が滞留している様子を示す図である。
なお図3〜図11において、z軸方向は鉛直方向を示し、y軸方向は、z軸方向と直交する略円筒形状の送水ポンプ400の円筒軸方向と一致する方向を示し、x軸方向は、y軸及びz軸に直交する方向を示す。
貯水タンク300は、図3〜図5に示すように、底部310に形成される開口部311から下方(例えば鉛直下方。図3〜図5における−z軸方向)に向けて延伸する出水管320が形成されている。貯水タンク300内に貯留する水は、この出水管320から貯水タンク300の外部に排出することができる。
一方、送水ポンプ400は、図3〜図5に示すように、水を吸引する側の吸引ポート410と、この吸引ポート410から延伸する吸水管420と、吸引ポート410から吸引した水を吐出する出力ポート430と、駆動モータ440と、を備えて構成されている。そして送水ポンプ400は、駆動モータ440を駆動することによって、吸水管420を通じて吸引ポート410から水を吸引し、出力ポート430から水を吐出する。
また本実施形態に示す送水ポンプ400は、吸水管420を上方(例えば鉛直上方。図3〜図5に示す例では+z軸方向)に延伸する向きに合わせ、さらに、吸水管420の開口端面が、貯水タンク300の出水管320の開口端面と対向する(吸水管420と出水管320の軸心が一致する)ようにして、貯水タンク300に装着される。そして図5に示すように、吸水管420と出水管320とを結合するための接続用チューブ(結合管)500を用いて、吸水管420と出水管320とを結合させる。具体的には、送水ポンプ400の吸水管420を、接続用チューブ500の一端側から挿入し、貯水タンク300の出水管320を、接続用チューブ500の他端側から挿入し、吸水管420の端面と出水管320の端面との距離が所定値以下に維持されるようにすることにより、吸水管420と出水管320とを結合させる。接続用チューブ500を用いることにより、吸水管420と出水管320とを容易に直結させることが可能となる。
なお接続用チューブ500は、例えばポリプロピレン等の樹脂製のチューブや、より柔軟性の高いゴム製のチューブを用いて実現することが可能である。ポリプロピレン等の樹脂製のチューブを用いた場合は、出水管320や吸水管420を強固に結合することが可能となる。またゴム製のチューブを用いた場合は、出水管320や吸水管420の挿入を容易に行なうことができ、液体回路200の組み立てを容易化することが可能となる。
また、接続用チューブ500を用いて吸水管420と出水管320とを結合する場合における吸水管420と出水管320の先端部間の距離は、例えば出水管320の内径以下とすることが望ましい。
一方貯水タンク300の底部310には、送水ポンプ400の装着手段として送水ポンプ固定部334、ポンプ押え部331、及びモータ押え部332が形成されている。図3〜図5に示すように、送水ポンプ400を、ポンプ押え部331、モータ押え部332及び送水ポンプ固定部334にはめ込むことによって、吸水管420と出水管320とが上下方向に垂直に結合するように、送水ポンプ400を貯水タンク300に容易に装着することができる。
またこのように送水ポンプ400を貯水タンク300に装着すると、送水ポンプ400は貯水タンク300の底部310の直下に配置される。この場合、貯水タンク300の外側面に付着した結露水等の水滴が、貯水タンク300の底部310から送水ポンプ400の駆動モータ440に滴下する可能性がある。そのため、本実施形態に係る貯水タンク300は、底部310に水滴防止板333が形成され、貯水タンク300の底部310に付着した結露水が駆動モータ440に滴下しないように構成されている。
<貯水タンク及び送水ポンプの結合構造>
次に、貯水タンク300及び送水ポンプ400の接続構造について、図6〜図9を参照しながら具体的に説明する。
なお以下の説明において、貯水タンク300の出水管320の外径をφR1とし、内径をφR2と示す。また送水ポンプ400の吸水管420の外径をφP1とし、内径をφP2と示す。また、互いに向かい合う出水管320と吸水管420とのそれぞれの開口端の間の距離をDと示す。
図6は、貯水タンク300の出水管320の外径φR1が送水ポンプ400の吸水管420の外径φP1と略等しく、さらに貯水タンク300の出水管320の内径φR2を送水ポンプ400の吸水管420の内径φP2と等しく構成し、しかも、出水管320と吸水管420とのそれぞれの開口端の間の距離Dが出水管320の内径φR2(すなわち、吸水管420の内径φP2)未満となるように、出水管320と吸水管420とを、接続用チューブ500を用いて結合するようにした場合の断面図である。
このように貯水タンク300と送水ポンプ400とを構成することにより、出水管320と、吸水管420と、接続用チューブ500とにより構成される送水路242中における気泡600が滞留し難いようにすることができる。
すなわち、例えば後述する図11に示すように、仮に出水管320と吸水管420とのそれぞれの開口端の間の距離Dが出水管320の内径φR2よりも大きい場合には、吸水管420と出水管320との隙間部分に出水管320の内径φR2より直径の大きな気泡600が発生し、そのまま滞留する可能性が高くなる。
さらには、例えば図10に示すように、仮に出水管320と吸水管420とのそれぞれの開口端の間の距離Dが大きくなるにしたがって、出水管320の開口端の段差部分に気泡600が多く滞留しやすくなる。また貯水タンク300と送水ポンプ400との距離が離れる分だけ送水路242中に貯留する水の量が多くなるので、それだけ発生する気泡600の量も多くなってしまう。
従って、図6に示すように、出水管320と吸水管420とのそれぞれの開口端の間の距離Dを少なくとも出水管320の内径φR2未満とすることによって、送水路242中に発生した気泡600を滞留し難くし、貯水タンク300に向かって浮上させると共に、送水路242中に貯留する水の量を減らすことで発生する気泡600の総量を減らすことができる。さらに、貯水タンク300から延伸する出水管320と送水ポンプ400から延伸する吸水管420とが鉛直方向に直線状に結合されているので、送水路242中で発生した気泡600を上方に向かって最短距離で浮上させることができる。これにより、貯水タンク300と送水ポンプ400との間の送水路242中で発生する気泡600の滞留を防止することが可能になる。
また、出水管320の外径φR1が吸水管420の外径φP1と略等しく構成されているため、出水管320と吸水管420とを結合する結合管として、円筒形の安価な接続用チューブ500を用いることができ、自動販売機1000の部品コストを抑制することが可能となる。
なお、出水管320の外径φR1と吸水管420の外径φP1は異なっていても良い。例えば、出水管320の外径φR1が吸水管420の外径φP1よりも小さくてもよい。この場合でも、出水管320の内径φR2と吸水管420の内径φP2とが等しく構成されており、出水管320と吸水管420とのそれぞれの開口端の間の距離Dが出水管320の内径φR2未満となるように構成されていれば、上述したように、出水管320と、吸水管420と、接続用チューブ500とにより構成される送水路242中における気泡600が滞留し難くすることができる。
次に、図7は、貯水タンク300の出水管320の外径φR1が送水ポンプ400の吸水管420の外径φP1と略等しく、貯水タンク300の出水管320の内径φR2を送水ポンプ400の吸水管420の内径φP2よりも大きく構成し、しかも、出水管320と吸水管420とのそれぞれの開口端の間の距離Dが出水管320の内径φR2未満となるように、出水管320と吸水管420とを、接続用チューブ500を用いて直結した場合の断面図である。
このように貯水タンク300と送水ポンプ400とを構成することによっても、出水管320と、吸水管420と、接続用チューブ500とにより構成される送水路242中における気泡600が滞留し難くすることができる。
例えば、出水管320と吸水管420とのそれぞれの開口端の間の距離Dが出水管320の内径φR2未満となるように近接しているため、吸水管420と出水管320との隙間部分に気泡600が滞留しにくい構造となっている。しかも、送水路242中の水の量を少なくできるので、送水路242から発生する気泡600の総量を減らすことができる。
また、吸水管420の内部において発生した気泡600が浮上して出水管320内に移動する際には、出水管320の内径φR2の方が吸水管420の内径φP2よりも大きいため、吸水管420と出水管320との隙間部分に気泡600がより入り込みにくい構造となっている。
この点、例えば図11に示すように、仮に出水管320と吸水管420とのそれぞれの開口端の間の距離Dが出水管320の内径φR2よりも大きい場合には、吸水管420と出水管320との隙間部分に出水管320の内径φR2より直径の大きな気泡600が発生し、そのまま滞留しやすくなる。
従って、図7に示すように、出水管320の内径φR2を吸水管420の内径φP2よりも大きく構成し、出水管320と吸水管420とのそれぞれの開口端の間の距離Dを出水管320の内径φR2未満とすることによって、送水路242中に発生する気泡600の総量を減らせると共に、送水路242中に発生した気泡600を、送水路242中に滞留させ難くし、貯水タンク300に向かって浮上させることができる。さらに、貯水タンク300から延伸する出水管320と送水ポンプ400から延伸する吸水管420とが上下方向に直線状に結合されているので、送水路242中で発生した気泡600を上方に向かって最短距離で浮上させることができる。これにより、貯水タンク300と送水ポンプ400との間の送水路242中で発生する気泡600の発生及び滞留を防止することが可能になる。
また、出水管320の外径φR1が吸水管420の外径φP1と略等しく構成されているため、出水管320と吸水管420とを結合する結合管として、円筒形の安価な接続用チューブ500を用いることができ、自動販売機1000の部品コストを抑制することが可能となる。
次に、図8は、送水ポンプ400の吸水管420の外径φP1を貯水タンク300の出水管320の内径φR2と等しく、またはより小さくし、吸水管420を出水管320の内部に挿入することにより、出水管320と吸水管420とを直結した場合の断面図である。
この場合、送水ポンプ400の吸水管420の内径φP2は、貯水タンク300の出水管320の内径φR2よりも小さい。
このように貯水タンク300と送水ポンプ400とを構成することによって、出水管320と、吸水管420とにより構成される送水路242中における気泡600が滞留し難くすることができる。
例えば、吸水管420の内部において発生した気泡600が浮上して出水管320内に移動する場合、出水管320の内径φR2方が吸水管420の内径φP2よりも大きいため、例えば図10に示したように、出水管320の開放端に気泡600が滞留することが無い。
また出水管320と吸水管420とのそれぞれの開口端の間に隙間Dがないため、気泡600が滞留する場所をなくすことが可能な構造となっている。
しかも、図8に示す構成によれば、図6や図7に示した構成よりもさらに、送水路242の距離を短縮することができるので、送水路242の容積を縮小し、送水路242中に発生する気泡600の総量をさらに減らすことができる。また、図6や図7に示した構成で用いられる接続チューブ500を不要とすることができる。
従って、図8に示すように、吸水管420を出水管320の内部に挿入するように構成することによって、送水路242中に発生した気泡600が滞留する場所を最小限にすることができると共に、送水路242中に発生した気泡600を、送水路242中に滞留させることなく、貯水タンク300に向かって最短距離で浮上させることができる。これにより、貯水タンク300と送水ポンプ400との間の送水路242中で発生する気泡600の滞留を防止することが可能になる。
なお、吸水管420を出水管320の内部に挿入する方法は様々に可能である。図8に示す例では、出水管の320の内側面と吸水管420の外側面との間に、これらの間を密閉するOリング510(密閉部材)を挟み込むようにしている。Oリング510は、弾性力を有する樹脂やゴムを材料としているため、Oリング510を挟みこむことにより、吸水管420を出水管320から抜けにくくすると共に、貯水タンク300と送水ポンプ400との間の送水路242内の水が外部に漏洩するのを防止することが可能となる。
また、吸水管420を出水管320の内部に挿入する他の方法として、例えば、吸水管420を圧入により出水管320の内部に挿入するようにすることもできる。
図9は、貯水タンク300に、底部310から滴下する水滴が送水ポンプ400の駆動モータ440に滴下することを防止する水滴防止板333が形成されている様子を示す。
本実施形態に係る送水ポンプ400は貯水タンク300の底部310の下方に配置されているが、この場合、貯水タンク300の外側面に付着した結露水等の水滴が、貯水タンク300の底部310に集まり、送水ポンプ400の駆動モータ440に滴下する可能性がある。
水滴防止板333は、貯水タンク300の底部310とモータ押え部332との間の空隙部分に、モータ押え部332にはめ込まれる送水ポンプ400の駆動モータ440を覆うように設けられる板である。
このように水滴防止板333を設けることにより、貯水タンク300の底部310から滴下する水滴を、水滴防止板333上に落下させ、そして水滴防止板333に落下した水滴を、水滴防止板333の下端辺から落下させることにより、水滴防止板333の下方に配置される送水ポンプ400の駆動モータ440に水滴が滴下することを防止することができる。
なお、本実施形態に係る水滴防止板333は、貯水タンク300の底部310の面に対して一端を下方に向けて傾斜した形状を呈する。そのため、水滴防止板333上に落下した水滴を、速やかに水滴防止板333の端辺から落下させることが可能となっている。
このように貯水タンク300に水滴防止板333を設けることにより、送水ポンプ400の駆動モータ440の水ぬれを防止し、送水ポンプ400の故障を防止することが可能となる。
以上、本実施の形態によれば、貯水タンク300と送水ポンプ400との間の送水路242中で発生する気泡600の滞留を防止することが可能になる。そしてこれにより、送水ポンプ400に気泡600が吸引されることによって生じる送水ポンプ400の故障や短寿命化を防止することが可能となる。また送水ポンプ400に気泡600が吸引される際に発生する異音や振動を防止することも可能となる。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、これらは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲を上述の実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。
例えば、カップ式自動販売機1000に限られず、貯水タンク300に貯留した水を送水ポンプ400で汲み出して利用する他の自動販売機や、給茶機等の飲料ディスペンサにも適用可能である。
102 前扉
110 接客面
111 商品選択ボタン
112 砂糖増減ボタン
113 クリーム増減ボタン
119 商品取出口
120 増減量表示ランプ
121 増減量表示ランプ
200 液体構成回路
202 ベンドステージ
210 希釈液供給回路
213 給水弁
214 冷水回路
215 温水回路
216 冷却水槽
217 水冷却コイル
218 給水弁
219 カーボネータ
220 冷水管路
221 冷水弁
228 製氷機
229 給水弁
230 温水タンク
231 湯弁
232 湯管路
240 液体抽出ノズル
241 ヒータ
242 送水路
243 送水路
300 貯水タンク
310 底部
311 開口部
320 出水管
330 送水ポンプ装着部
331 ポンプ押さえ部
332 モータ押さえ部
333 水滴防止板
334 送水ポンプ固定部
400 送水ポンプ
410 吸引ポート
420 吸水管
430 出力ポート
440 駆動モータ
500 接続用チューブ
510 Oリング
600 気泡
1000 自動販売機

Claims (5)

  1. 飲料を調理する飲料供給装置であって、
    前記飲料を調理するための水を貯留する貯水タンクと、
    前記貯水タンク内の水を吸引して、所定の送水路に送出する送水ポンプと、
    を備え、
    前記貯水タンクは、底部から下方に延出する出水管を有し、
    前記送水ポンプは、前記出水管の内径以下の内径を有すると共に、前記出水管の下方に結合されて前記出水管からの水を吸引できるように、前記出水管に向かって上方に延出する吸水管を有し、
    前記出水管の端面と、前記出水管の端面と向かい合う前記吸水管の端面と、の間の距離が前記出水管の内径よりも短い距離に維持されるように、前記出水管と前記吸水管とが挿入される結合管をさらに備える
    ことを特徴とする飲料供給装置。
  2. 請求項1に記載の飲料供給装置であって、
    前記吸水管の外径と前記出水管の外径とは略等しく設定されている
    ことを特徴とする飲料供給装置。
  3. 請求項1又は2に記載の飲料供給装置であって、
    前記出水管と前記吸水管とは鉛直線状に連結される
    ことを特徴とする飲料供給装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の飲料供給装置であって、
    前記貯水タンクの外底部の下方に前記送水ポンプが設けられ、前記貯水タンクの外底部と前記送水ポンプの間に、前記送水ポンプの駆動モータを上方から覆う水滴防止板
    を備えたことを特徴とする飲料供給装置。
  5. 請求項4に記載の飲料供給装置であって、
    前記貯水タンクに、前記水滴防止板と、前記送水ポンプを装着する装着手段と、を設けた
    ことを特徴とする飲料供給装置。
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