JP6009058B2 - 風車翼及びこれを備えた風力発電装置 - Google Patents
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Description
本開示は、風車翼及び風力発電装置に関する。
近年、地球環境の保全の観点から、風力を利用した風力発電装置の普及が進んでいる。風力発電装置は、風の運動エネルギーを翼(正確には翼を含むロータ全体)の回転エネルギーに変換し、さらにこの回転エネルギーを発電機にて電力に変換するようになっている。
風力発電装置は、発電出力の向上の観点から大型化する傾向にあり、これに伴って翼端周速は増加の一途をたどっている。そのため、風車翼の先端において雨滴や砂塵等が衝突し、エロージョンが生じやすくなっている。エロージョンによる風車翼の損傷が顕在化すると、翼表面の平滑性が失われる結果、例えば騒音の増大に代表される望ましくない現象が発生する。
特許文献1には、エロージョンの発生を抑制するための保護コーティングが表面に施された風車翼が開示されている。
また、エロージョン発生の抑制を目的としたものではないが、特許文献2〜4には、風車翼として、ロータ回転方向の下流側に後退した後退翼(swept back blade)が開示されている。
しかしながら、風車翼のエロージョン進行速度は、雨滴や砂塵等に対する風車翼の衝突速度に大きく依存するため、僅かな翼長増大に伴う周速増加でエロージョンは大幅に加速されてしまう。そのため、特許文献1に記載のように保護コーティングによって風車翼の耐エロージョン性を高めるという固定概念にとらわれていては、今後のさらなる長翼化の傾向に対応することが難しい。
また、特許文献2〜4には、風車翼の耐エロージョン性の向上を目的とした工夫は何ら記載されていない。
また、特許文献2〜4には、風車翼の耐エロージョン性の向上を目的とした工夫は何ら記載されていない。
本発明の少なくとも一実施形態の目的は、耐エロージョン性に優れた風車翼及びこれを備えた風力発電装置を提供することである。
本発明の少なくとも一実施形態に係る風車翼は、風車のハブに取り付けられる風車翼であって、
翼先端部と、前記ハブに接続可能に構成された翼根部との間に位置する翼型部を備える風車翼であって、
前記翼型部は、少なくとも前記翼先端部側に設けられた後退領域において翼軸線方向に対して前縁が後退しており、
前記ハブの回転中心から前記翼先端部までの前記翼軸線方向の距離をRとし、前記ハブの回転中心から前記前縁上の任意の点までの前記翼軸線方向の距離をrとしたとき、前記前縁の接線と前記翼軸線方向との間の角度A[度]は、0.9≦r/R≦1の前記翼軸線方向の範囲内において、
の関係を満たす。
翼先端部と、前記ハブに接続可能に構成された翼根部との間に位置する翼型部を備える風車翼であって、
前記翼型部は、少なくとも前記翼先端部側に設けられた後退領域において翼軸線方向に対して前縁が後退しており、
前記ハブの回転中心から前記翼先端部までの前記翼軸線方向の距離をRとし、前記ハブの回転中心から前記前縁上の任意の点までの前記翼軸線方向の距離をrとしたとき、前記前縁の接線と前記翼軸線方向との間の角度A[度]は、0.9≦r/R≦1の前記翼軸線方向の範囲内において、
の関係を満たす。
上記風車翼によれば、後退領域における前縁は翼軸線方向に対して傾斜しているので、雨滴や砂塵等に対する前縁の衝突角度が浅くなって、雨滴や砂塵等に対する前縁の衝突速度Vnが低減され、耐エロージョン性が向上する。とりわけ、0.9≦r/R≦1の翼軸線方向の範囲内において、前縁の接線と翼軸線方向とのなす角度(後退角)Aが
の関係を満たすため、この領域において大きなエロージョン抑制効果を享受できる。本発明者の知見によれば0.9≦r/R≦1の翼軸線方向範囲は騒音原因になりやすい領域であるから、前縁の後退角Aの設定という簡素な手法によって上記領域における耐エロージョン性を向上させることができることは、少なくとも騒音発生の抑制の観点から有益である。
の関係を満たすため、この領域において大きなエロージョン抑制効果を享受できる。本発明者の知見によれば0.9≦r/R≦1の翼軸線方向範囲は騒音原因になりやすい領域であるから、前縁の後退角Aの設定という簡素な手法によって上記領域における耐エロージョン性を向上させることができることは、少なくとも騒音発生の抑制の観点から有益である。
幾つかの実施形態では、前記前縁の接線と前記翼軸線方向との間の角度Aは、0.8≦r/R≦1の前記翼軸線方向の範囲内において、
の関係を満たす。
これにより、騒音への寄与度が比較的大きい0.8≦r/R≦1の翼軸線方向範囲において、エロージョン抑制効果を享受できる。
の関係を満たす。
これにより、騒音への寄与度が比較的大きい0.8≦r/R≦1の翼軸線方向範囲において、エロージョン抑制効果を享受できる。
一実施形態では、前記前縁の接線と前記翼軸線方向との間の角度Aは、0.7≦r/R≦1の前記翼軸線方向の範囲内において、
の関係を満たす。
本発明者の知見によれば、0.8≦r/R≦0.9の翼軸線方向範囲は発電効率への寄与度が高い。よって、
の関係を満たすような後退角Aの設定により、0.8≦r/R≦0.9の翼軸線方向範囲における耐エロージョン性を抑制できることは、騒音発生の抑制だけでなく、発電効率維持の観点からも有益である。
の関係を満たす。
本発明者の知見によれば、0.8≦r/R≦0.9の翼軸線方向範囲は発電効率への寄与度が高い。よって、
の関係を満たすような後退角Aの設定により、0.8≦r/R≦0.9の翼軸線方向範囲における耐エロージョン性を抑制できることは、騒音発生の抑制だけでなく、発電効率維持の観点からも有益である。
一実施形態では、前記前縁の接線と前記翼軸線方向との間の角度Aは、0.6≦r/R≦1の前記翼軸線方向の範囲内において、
の関係を満たす。
これにより、エロージョンに起因した発電効率低下をより効果的に抑制できる。
の関係を満たす。
これにより、エロージョンに起因した発電効率低下をより効果的に抑制できる。
一実施形態では、前記前縁の接線と前記翼軸線方向との間の角度Aは、0.5≦r/R≦1の前記翼軸線方向の範囲内において、
の関係を満たす。
これにより、エロージョンに起因した発電効率低下をより一層効果的に抑制できる。
の関係を満たす。
これにより、エロージョンに起因した発電効率低下をより一層効果的に抑制できる。
本発明の少なくとも一実施形態に係る風力発電装置は、
少なくとも一枚の風車翼と、
各々の前記風車翼が取り付けられるハブと、
前記ハブ及び前記少なくとも一本の風車翼を含むロータの回転エネルギーを電力に変換するための発電機とを備える風力発電装置であって、
各々の前記風車翼は、翼先端部と、前記ハブに接続可能に構成された翼根部との間に位置する翼型部を含み、
前記翼型部は、少なくとも前記翼先端部側に設けられた後退領域において翼軸線方向に対して前縁が後退しており、
前記ハブの回転中心から前記翼先端部までの前記翼軸線方向の距離をRとし、前記ハブの回転中心から前記前縁上の任意の点までの前記翼軸線方向の距離をrとしたとき、前記前縁の接線と前記翼軸線方向との間の角度A[度]は、0.9≦r/R≦1の前記翼軸線方向の範囲内において、
の関係を満たす。
少なくとも一枚の風車翼と、
各々の前記風車翼が取り付けられるハブと、
前記ハブ及び前記少なくとも一本の風車翼を含むロータの回転エネルギーを電力に変換するための発電機とを備える風力発電装置であって、
各々の前記風車翼は、翼先端部と、前記ハブに接続可能に構成された翼根部との間に位置する翼型部を含み、
前記翼型部は、少なくとも前記翼先端部側に設けられた後退領域において翼軸線方向に対して前縁が後退しており、
前記ハブの回転中心から前記翼先端部までの前記翼軸線方向の距離をRとし、前記ハブの回転中心から前記前縁上の任意の点までの前記翼軸線方向の距離をrとしたとき、前記前縁の接線と前記翼軸線方向との間の角度A[度]は、0.9≦r/R≦1の前記翼軸線方向の範囲内において、
の関係を満たす。
上記風力発電装置によれば、後退領域における前縁は翼軸線方向に対して傾斜しているので、雨滴や砂塵等に対する前縁の衝突角度が浅くなって、雨滴や砂塵等に対する前縁の衝突速度Vnが低減され、耐エロージョン性が向上する。とりわけ、0.9≦r/R≦1の翼軸線方向の範囲内において、前縁の接線と翼軸線方向とのなす角度(後退角)Aが
の関係を満たすため、この領域において大きなエロージョン抑制効果を享受できる。このように、後退角Aの設定という簡素な手法によって翼軸線方向範囲は騒音原因になりやすい領域(0.9≦r/R≦1の)における耐エロージョン性を向上させることができることは、少なくとも騒音発生の抑制の観点から有益である。
の関係を満たすため、この領域において大きなエロージョン抑制効果を享受できる。このように、後退角Aの設定という簡素な手法によって翼軸線方向範囲は騒音原因になりやすい領域(0.9≦r/R≦1の)における耐エロージョン性を向上させることができることは、少なくとも騒音発生の抑制の観点から有益である。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、後退領域における前縁は翼軸線方向に対して傾斜しているので、雨滴や砂塵等に対する前縁の衝突角度が浅くなって、雨滴や砂塵等に対する前縁の衝突速度Vnが低減され、耐エロージョン性が向上する。とりわけ、0.9≦r/R≦1の翼軸線方向の範囲内において、前縁の接線と翼軸線方向とのなす角度(後退角)Aが
の関係を満たすため、この領域において大きなエロージョン抑制効果を享受できる。このように、後退角Aの設定という簡素な手法によって翼軸線方向範囲は騒音原因になりやすい領域(0.9≦r/R≦1の)における耐エロージョン性を向上させることができることは、少なくとも騒音発生の抑制の観点から有益である。
の関係を満たすため、この領域において大きなエロージョン抑制効果を享受できる。このように、後退角Aの設定という簡素な手法によって翼軸線方向範囲は騒音原因になりやすい領域(0.9≦r/R≦1の)における耐エロージョン性を向上させることができることは、少なくとも騒音発生の抑制の観点から有益である。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。ただし、実施形態として以下に記載され、あるいは、実施形態として図面で示された構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は、風力発電装置の構成例を示す図である。
図1に示す風力発電装置1は、1本以上(この例では3本)の風車翼10と、風車翼10が取り付けられるハブ2と、風車翼10及びハブ2を含むロータを支持するナセル4と、ナセル4を旋回自在に支持するタワー6とを備える。ここで、幾つかの実施形態では、風車翼10は、後述する図2に示す構成を備える風車翼である。なお、ロータの回転は不図示の発電機に入力されて、該発電機において電力が生成されるようになっている。風車翼10のハブ2への取付けは、風車翼10の翼根部14をハブ2に任意の締結部材を用いて固定することで行われる。
図1に示す風力発電装置1は、1本以上(この例では3本)の風車翼10と、風車翼10が取り付けられるハブ2と、風車翼10及びハブ2を含むロータを支持するナセル4と、ナセル4を旋回自在に支持するタワー6とを備える。ここで、幾つかの実施形態では、風車翼10は、後述する図2に示す構成を備える風車翼である。なお、ロータの回転は不図示の発電機に入力されて、該発電機において電力が生成されるようになっている。風車翼10のハブ2への取付けは、風車翼10の翼根部14をハブ2に任意の締結部材を用いて固定することで行われる。
図2Aは典型的な前縁直線型の風車翼(後退角を有しない又は後退角が非常に小さい風車翼)の概略構成を示す平面図である。
図2Aに示す風車翼50は、翼先端部52と、ハブ2に接続可能に構成された翼根部54と、翼先端部52と翼根部54との間に位置する翼型部56とを備える。翼型部56は、前縁(leading
edge)62と後縁(trailing edge)64とを有する。この風車翼50では、翼根部54から翼先端部52まで前縁62が翼軸線方向BLにほぼ平行な直線となっている。
なお、本明細書において、翼軸線とは、円筒状の翼根部54の中心軸を通る直線である。よって、翼軸線方向は、翼軸線に平行な方向をいう。また、ハブ2の回転中心Oから翼先端部52までの翼軸線方向の距離をR、ハブ2の回転中心Oから前縁62上の任意の点までの翼軸線方向の距離をrと称する。
図2Aに示す風車翼50は、翼先端部52と、ハブ2に接続可能に構成された翼根部54と、翼先端部52と翼根部54との間に位置する翼型部56とを備える。翼型部56は、前縁(leading
edge)62と後縁(trailing edge)64とを有する。この風車翼50では、翼根部54から翼先端部52まで前縁62が翼軸線方向BLにほぼ平行な直線となっている。
なお、本明細書において、翼軸線とは、円筒状の翼根部54の中心軸を通る直線である。よって、翼軸線方向は、翼軸線に平行な方向をいう。また、ハブ2の回転中心Oから翼先端部52までの翼軸線方向の距離をR、ハブ2の回転中心Oから前縁62上の任意の点までの翼軸線方向の距離をrと称する。
ところで、風車翼のエロージョンによって損傷が顕在化するまでの時間(エロージョン潜伏期間)Lは、雨滴や砂塵等に対する風車翼の衝突速度Vnとの間に、L∝Vn−6.7の関係が成立することが経験的に分かっている。ここで、雨滴や砂塵等の移動速度は風車翼の周速Vrに比べてはるかに小さいため、衝突速度Vnは風車翼の周速Vrで近似できる。風車翼の周速Vrは半径位置rに比例する。そのため、前縁62が翼軸線方向BLに平行な直線である風車翼50の場合、基準半径位置r*におけるエロージョン潜伏期間をL*とすれば、基準半径位置r*よりも翼先端52側の任意の半径位置r(>r*)におけるエロージョン潜伏期間Lは下記式(1)によって表される。
L=(r*/r)6.7×L* (1)
したがって、風車翼50においては、翼先端52に近づけば近づくほど、エロージョンの進行速度は大きくなり、エロージョンによる損傷が表れやすい。特に、翼先端52では、周速Vtipが翼全体の中で最も大きくなるので、最もエロージョンによって損傷しやすくなる。
L=(r*/r)6.7×L* (1)
したがって、風車翼50においては、翼先端52に近づけば近づくほど、エロージョンの進行速度は大きくなり、エロージョンによる損傷が表れやすい。特に、翼先端52では、周速Vtipが翼全体の中で最も大きくなるので、最もエロージョンによって損傷しやすくなる。
そこで、幾つかの実施形態では、少なくとも翼先端部におけるエロージョンを抑制するために風車翼を以下のように構成する。
図2Bは本発明の実施形態に係る風車翼の概略構成を示す平面図である。
図2Bに示す風車翼10は、翼先端部12と、ハブ2に接続可能に構成された翼根部14と、翼先端部12と翼根部14との間に位置する翼型部16とを備える。翼型部16は、前縁22と後縁24とを有する。
図2Bに示す風車翼10は、翼先端部12と、ハブ2に接続可能に構成された翼根部14と、翼先端部12と翼根部14との間に位置する翼型部16とを備える。翼型部16は、前縁22と後縁24とを有する。
風車翼10の場合、半径位置rにおける前縁22のエロージョン潜伏期間を決定付ける衝突速度Vnは、半径位置rにおける周速Vrそのものではなく、大きさがVrの周速ベクトルのうち前縁22の法線方向に沿った成分Vr’である。すなわち、半径位置rにおける前縁22の接線TLと翼軸線方向BLがなす角度(後退角)をAとすれば、衝突速度Vn=Vr×cosAで表される。
そのため、翼先端近傍におけるエロージョンの進行を抑制するために、風車翼10の翼先端12側に位置する後退領域において、翼軸線方向BLに対して前縁22を後退させて、前縁の接線TLと翼軸線方向BLとの間の角度(後退角)Aをゼロよりも大きく設定する。なお、後退領域とは、前縁22の後退開始点20より翼先端12側の領域をいう。
そのため、翼先端近傍におけるエロージョンの進行を抑制するために、風車翼10の翼先端12側に位置する後退領域において、翼軸線方向BLに対して前縁22を後退させて、前縁の接線TLと翼軸線方向BLとの間の角度(後退角)Aをゼロよりも大きく設定する。なお、後退領域とは、前縁22の後退開始点20より翼先端12側の領域をいう。
ここで、本発明者の知見によれば、翼先端部12側の領域(0.9≦r/R≦1)において騒音への影響が大きく、翼先端部12近傍において騒音への影響が最大になる。したがって、0.9≦r/R≦1の範囲における耐エロージョン性を向上させることは、少なくとも騒音発生の抑制の観点から有益である。
また、エロージョンによる損傷が最も大きい翼先端部12におけるエロージョン潜伏期間を、前縁直線型の風車翼50に比べて2倍程度向上させることができれば、風車翼10の翼先端近傍において風力発電装置1の標準耐用年数(例えば20年〜25年)までエロージョンの顕在化を遅らせることが可能になり、十分なメリットを享受できる。
また、エロージョンによる損傷が最も大きい翼先端部12におけるエロージョン潜伏期間を、前縁直線型の風車翼50に比べて2倍程度向上させることができれば、風車翼10の翼先端近傍において風力発電装置1の標準耐用年数(例えば20年〜25年)までエロージョンの顕在化を遅らせることが可能になり、十分なメリットを享受できる。
そこで、幾つかの実施形態では、風車翼10において、前縁22の接線TLと翼軸線方向BLとの間の角度A[度](以下、後退角Aと称する)は、0.9≦r/R≦1の翼軸線方向の範囲内において、
の関係を満たすように設定される。
の関係を満たすように設定される。
上記後退角Aの範囲について、図3A及び図3Bを参照して具体的に説明する。図3Aは半径位置r/Rとエロージョン潜伏期間との関係を示すグラフで、図3Bは半径位置r/Rと前縁の後退角との関係を示すグラフである。なお、図3Aに示すエロージョン潜伏期間は、前縁直線型の風車翼50(図2A参照)の潜伏期間Lstraightに対する、後退角を有する風車翼10(図2B参照)の潜伏期間Lsweptの比として表している。図3Bに示す後退角Aは、半径位置rにおける前縁22の接線TLと翼軸線方向BLがなす角度である。
上記関係式(2)は、後退角Aが、図3Bに示す直線111及び直線111よりも上側の範囲内に収まることを意味する。また、直線111で表される後退角Aを有する前縁22のエロージョン潜伏期間Lsweptのエロージョン潜伏期間Lstraightに対する比は、図3Aに示す曲線101で表される。よって、0.9≦r/R≦1の翼軸線方向の範囲内において後退角Aが上記関係式(2)を満たす場合、エロージョン潜伏期間Lstraightに対するエロージョン潜伏期間Lsweptの比は、曲線101及び曲線101よりも上側の範囲内に収まる。
図3Bに示す直線111に従った後退角Aの分布を有する風車翼10の場合、後退開始点20の半径位置r/Rが0.9であるため、騒音発生の抑制の観点から有益な0.9≦r/R≦1の翼軸線方向範囲において十分な後退角Aが得られる。また、直線111に従った後退角Aの分布を有する風車翼10の場合、翼先端部12におけるエロージョン潜伏期間Lsweptは、図3Aの曲線101に示すように前縁直線型の風車翼50に比べて2倍となる。
こうして、上記関係式(2)を満たすように前縁22の後退角Aを設定することで、騒音原因になりやすい領域(0.9≦r/R≦1)において、雨滴や砂塵等に対する前縁の衝突角度が浅くなって、雨滴や砂塵等に対する前縁22の衝突速度Vnが低減され、耐エロージョン性が向上する。
また、エロージョンによる損傷が最も大きい翼先端部12におけるエロージョン潜伏期間Lsweptを前縁直線型の風車翼50のエロージョン潜伏期間Lstraightに比べて少なくとも2倍程度向上させることができる。したがって、風車翼10の翼先端近傍において風力発電装置1の標準耐用年数(例えば20年〜25年)までエロージョンの顕在化を遅らせることが可能になり、十分なメリットを享受できる。
また、エロージョンによる損傷が最も大きい翼先端部12におけるエロージョン潜伏期間Lsweptを前縁直線型の風車翼50のエロージョン潜伏期間Lstraightに比べて少なくとも2倍程度向上させることができる。したがって、風車翼10の翼先端近傍において風力発電装置1の標準耐用年数(例えば20年〜25年)までエロージョンの顕在化を遅らせることが可能になり、十分なメリットを享受できる。
上記関係式(3)は、後退角Aが、図3Bに示す直線112上及び直線112よりも上側の範囲内に収まることを意味している。また、直線112で表される後退角Aを有する前縁22のエロージョン潜伏期間Lsweptのエロージョン潜伏期間Lstraightに対する比は、図3Aに示す曲線102で表される。よって、0.8≦r/R≦1の翼軸線方向の範囲内において後退角Aが上記関係式(3)を満たす場合、エロージョン潜伏期間Lstraightに対するエロージョン潜伏期間Lsweptの比は、曲線102及び曲線102よりも上側の範囲内に収まる。
図3Bに示す直線112に従った後退角Aの分布を有する風車翼10の場合、後退開始点20の半径位置r/Rが0.8であるため、騒音への寄与度が比較的大きい0.8≦r/R≦1の翼軸線方向範囲において十分な後退角Aが得られる。また、直線112に従った後退角Aの分布を有する風車翼10の場合、翼先端部12におけるエロージョン潜伏期間Lsweptは、図3Aの曲線102に示すように前縁直線型の風車翼50に比べて2倍となる。
こうして、上記関係式(3)を満たすように前縁22の後退角Aを設定することで、騒音への寄与度が比較的大きい0.8≦r/R≦1の翼軸線方向範囲において、エロージョン抑制効果を享受できる。特に、エロージョンによる損傷が最も起こりやすく、騒音への影響も最も大きい翼先端部12におけるエロージョン潜伏期間Lsweptを前縁直線型の風車翼50のエロージョン潜伏期間Lstraightに比べて少なくとも2倍程度向上させることができ、風車翼10の翼先端近傍において風力発電装置1の標準耐用年数までエロージョンの顕在化を遅らせることができる。
こうして、上記関係式(3)を満たすように前縁22の後退角Aを設定することで、騒音への寄与度が比較的大きい0.8≦r/R≦1の翼軸線方向範囲において、エロージョン抑制効果を享受できる。特に、エロージョンによる損傷が最も起こりやすく、騒音への影響も最も大きい翼先端部12におけるエロージョン潜伏期間Lsweptを前縁直線型の風車翼50のエロージョン潜伏期間Lstraightに比べて少なくとも2倍程度向上させることができ、風車翼10の翼先端近傍において風力発電装置1の標準耐用年数までエロージョンの顕在化を遅らせることができる。
上記関係式(4)は、後退角Aが、図3Bに示す直線113上及び直線113よりも上側の範囲内に収まることを意味している。また、直線113で表される後退角Aを有する前縁22のエロージョン潜伏期間Lsweptのエロージョン潜伏期間Lstraightに対する比は、図3Aに示す曲線103で表される。よって、0.7≦r/R≦1の翼軸線方向の範囲内において後退角Aが上記関係式(4)を満たす場合、エロージョン潜伏期間Lstraightに対するエロージョン潜伏期間Lsweptの比は、曲線103及び曲線103よりも上側の範囲内に収まる。
図3Bに示す直線113に従った後退角Aの分布を有する風車翼10の場合、風車翼10の後退開始点20の半径位置r/Rが0.8であるため、騒音への寄与度が比較的大きい0.8≦r/R≦1の翼軸線方向範囲において後退角Aが得られる。また、直線112に従った後退角Aの分布を有する風車翼10の場合、翼先端部12におけるエロージョン潜伏期間Lsweptは、図3Aの曲線102に示すように前縁直線型の風車翼50に比べて2倍となる。
こうして、上記関係式(4)を満たすように前縁22の後退角Aを設定することで、騒音への寄与度が比較的大きい翼先端側の広範な領域において、エロージョン抑制効果を享受できる。特に、エロージョンによる損傷が最も起こりやすく、騒音への影響も最も大きい翼先端部12におけるエロージョン潜伏期間Lsweptを前縁直線型の風車翼50のエロージョン潜伏期間Lstraightに比べて少なくとも2倍程度向上させることができ、風車翼10の翼先端近傍において風力発電装置1の標準耐用年数までエロージョンの顕在化を遅らせることができる。
こうして、上記関係式(4)を満たすように前縁22の後退角Aを設定することで、騒音への寄与度が比較的大きい翼先端側の広範な領域において、エロージョン抑制効果を享受できる。特に、エロージョンによる損傷が最も起こりやすく、騒音への影響も最も大きい翼先端部12におけるエロージョン潜伏期間Lsweptを前縁直線型の風車翼50のエロージョン潜伏期間Lstraightに比べて少なくとも2倍程度向上させることができ、風車翼10の翼先端近傍において風力発電装置1の標準耐用年数までエロージョンの顕在化を遅らせることができる。
さらに、上記関係式(4)を満たすように前縁22の後退角Aを設定することで、発電効率への寄与度が高い0.8≦r/R≦0.9の翼軸線方向範囲におけるエロージョンの進行を遅らせることができる。このことは、図3Aにおける曲線103から明らかである。
したがって、上記関係式(4)を満たすように前縁22の後退角Aを設定すれば、騒音発生の抑制だけでなく、発電効率維持の観点からも有益である。
したがって、上記関係式(4)を満たすように前縁22の後退角Aを設定すれば、騒音発生の抑制だけでなく、発電効率維持の観点からも有益である。
上記関係式(5)は、後退角Aが、図3Bに示す直線114上及び直線114よりも上側の範囲内に収まることを意味する。また、直線114で表される後退角Aを有する前縁22のエロージョン潜伏期間Lsweptのエロージョン潜伏期間Lstraightに対する比は、図3Aに示す曲線104で表される。よって、0.6≦r/R≦1の翼軸線方向の範囲内において後退角Aが上記関係式(5)を満たす場合、エロージョン潜伏期間Lstraightに対するエロージョン潜伏期間Lsweptの比は、曲線104及び曲線104よりも上側の範囲内に収まる。
図3Bに示す直線114に従った後退角Aの分布を有する風車翼10の場合、後退開始点20の半径位置r/Rが0.6であるため、発電効率維持への寄与度が比較的大きい0.6≦r/R≦1の翼軸線方向範囲において十分な後退角Aが得られる。これにより、騒音発生の抑制効果に加えて、エロージョンに起因した発電効率低下をより効果的に抑制できる。
上記関係式(6)は、後退角Aが、図3Bに示す直線115上及び直線115よりも上側の範囲内に含まれることを意味する。また、直線115で表される後退角Aを有する前縁22のエロージョン潜伏期間Lsweptのエロージョン潜伏期間Lstraightに対する比は、図3Aに示す曲線105で表される。よって、0.5≦r/R≦1の翼軸線方向の範囲内において後退角Aが上記関係式(6)を満たす場合、エロージョン潜伏期間Lstraightに対するエロージョン潜伏期間Lsweptの比は、曲線105及び曲線105よりも上側の範囲内に収まる。
図3Bに示す直線115に従った後退角Aの分布を有する風車翼10の場合、後退開始点20の半径位置r/Rが0.5であるため、発電効率維持への寄与度が比較的大きい0.5≦r/R≦1の翼軸線方向範囲において十分な後退角Aが得られる。これにより、騒音発生の抑制効果に加えて、エロージョンに起因した発電効率低下をより一層効果的に抑制できる。
以上説明したように、上述の実施形態によれば、後退領域における前縁は翼軸線方向に対して傾斜しているので、雨滴や砂塵等に対する前縁の衝突角度が浅くなって、雨滴や砂塵等に対する前縁の衝突速度Vnが低減され、耐エロージョン性が向上する。後退角Aの設定という簡素な手法によって翼軸線方向範囲は騒音原因になりやすい領域(0.9≦r/R≦1の)における耐エロージョン性を向上させることができることは、少なくとも騒音発生の抑制の観点から有益である。
図4〜図6に、一実施形態に係る風車翼の構成とエロージョン潜伏期間との関係について示す。
図4A〜図4Eは、k=2の場合の各半径位置におけるエロージョン潜伏期間、前縁の後退角及び後退量をそれぞれ示すグラフである。図5A〜図5Eは、k=2.5の場合の各半径位置におけるエロージョン潜伏期間、前縁の後退角及び後退量をそれぞれ示すグラフである。図6A〜図6Eは、k=3の場合の各半径位置におけるエロージョン潜伏期間、前縁の後退角及び後退量をそれぞれ示すグラフである。
なお、kは、前縁直線型の風車翼(図2A参照)に対する、後退翼を有する風車翼(図2B参照)のエロージョン潜伏期間の比の翼先端における値である。すなわち、k=2の場合、前縁直線型の風車翼のエロージョン潜伏期間Lstraightに比べて後退翼を有する風車翼のエロージョン潜伏期間Lsweptが翼先端において2倍である。同様に、k=2.5の場合、前縁直線型の風車翼のエロージョン潜伏期間Lstraightに比べて後退翼を有する風車翼のエロージョン潜伏期間Lsweptが翼先端において2.5倍である。また、k=3.0の場合、前縁直線型の風車翼のエロージョン潜伏期間Lstraightに比べて後退翼を有する風車翼のエロージョン潜伏期間Lsweptが翼先端において3倍である。
図4A〜図4Eは、k=2の場合の各半径位置におけるエロージョン潜伏期間、前縁の後退角及び後退量をそれぞれ示すグラフである。図5A〜図5Eは、k=2.5の場合の各半径位置におけるエロージョン潜伏期間、前縁の後退角及び後退量をそれぞれ示すグラフである。図6A〜図6Eは、k=3の場合の各半径位置におけるエロージョン潜伏期間、前縁の後退角及び後退量をそれぞれ示すグラフである。
なお、kは、前縁直線型の風車翼(図2A参照)に対する、後退翼を有する風車翼(図2B参照)のエロージョン潜伏期間の比の翼先端における値である。すなわち、k=2の場合、前縁直線型の風車翼のエロージョン潜伏期間Lstraightに比べて後退翼を有する風車翼のエロージョン潜伏期間Lsweptが翼先端において2倍である。同様に、k=2.5の場合、前縁直線型の風車翼のエロージョン潜伏期間Lstraightに比べて後退翼を有する風車翼のエロージョン潜伏期間Lsweptが翼先端において2.5倍である。また、k=3.0の場合、前縁直線型の風車翼のエロージョン潜伏期間Lstraightに比べて後退翼を有する風車翼のエロージョン潜伏期間Lsweptが翼先端において3倍である。
各図には、上から順に、後退開始点r0におけるエロージョン潜伏期間L(r=r0)に対する半径位置rにおけるエロージョン潜伏期間L(r=r)の比(L(r=r)/L(r=r0)を表すグラフと、前縁直線型の風車翼に対する、後退角を有する風車翼のエロージョン潜伏期間の比(L(swept)/L(straight)を表すグラフと、後退角Aを表すグラフと、後退量YLEを回転半径Rで除して無次元化した値を表すグラフとを示している。
各図において、点線は比較例である前縁直線型の風車翼の値を示す。実線は実施例Xa(ただし、Xは1以上15以下の整数)であり、エロージョン潜伏期間が翼根から翼先端まで均一となるように設定された後退角を有する風車翼における各値を示す。一点鎖線は実施例Xb(ただし、Xは1以上15以下の整数)であり、エロージョン潜伏期間が翼根から翼先端までの間で異なるように設定された後退角を有する風車翼における各値を示す。二点鎖線は実施例Xc(ただし、Xは1以上15以下の整数)であり、エロージョン潜伏期間が、翼根から翼先端までの間で異なり、且つ、実施例Xbより小さくなるように設定された後退角を有する風車翼における各値を示す。
各図において、点線は比較例である前縁直線型の風車翼の値を示す。実線は実施例Xa(ただし、Xは1以上15以下の整数)であり、エロージョン潜伏期間が翼根から翼先端まで均一となるように設定された後退角を有する風車翼における各値を示す。一点鎖線は実施例Xb(ただし、Xは1以上15以下の整数)であり、エロージョン潜伏期間が翼根から翼先端までの間で異なるように設定された後退角を有する風車翼における各値を示す。二点鎖線は実施例Xc(ただし、Xは1以上15以下の整数)であり、エロージョン潜伏期間が、翼根から翼先端までの間で異なり、且つ、実施例Xbより小さくなるように設定された後退角を有する風車翼における各値を示す。
図4A〜図4Eに示すように、k=2においては、r/Rの位置に関わらず、実施例Xa〜Xc(ただし、Xは1以上5以下の整数)ではエロージョン潜伏期間が比較例よりも大きくなる。また、比較例では翼根部と翼先端部との間でエロージョン潜伏期の差が大きかったものの、実施例1〜3では翼根部と翼先端部との間でエロージョン潜伏期の差が小さくなる。
図5A〜図5E及び図6A〜図6Eにおいても、図4A〜図4Eと同様のことが言える。したがって、本発明の実施形態によれば、耐エロージョン性の高い風車翼を提供できることは明瞭である。
図5A〜図5E及び図6A〜図6Eにおいても、図4A〜図4Eと同様のことが言える。したがって、本発明の実施形態によれば、耐エロージョン性の高い風車翼を提供できることは明瞭である。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはいうまでもない。
1 風力発電装置
2 ハブ
4 ロータ
6 タワー
10,50 風車翼
12,52 翼先端部
14,54 翼根部
16,56 翼型部
22,62 前縁
24,64 後縁
2 ハブ
4 ロータ
6 タワー
10,50 風車翼
12,52 翼先端部
14,54 翼根部
16,56 翼型部
22,62 前縁
24,64 後縁
Claims (10)
- 少なくとも一枚の風車翼と、
各々の前記風車翼が取り付けられるハブと、
前記ハブ及び前記少なくとも一本の風車翼を含むロータの回転エネルギーを電力に変換するための発電機とを備える風力発電装置であって、
各々の前記風車翼は、翼先端部と、前記ハブに接続可能に構成された翼根部との間に位置する翼型部を含み、
前記翼型部は、少なくとも前記翼先端部側に設けられた後退領域において翼軸線方向に対して前縁が後退しており、
前記ハブの回転中心から前記翼先端部までの前記翼軸線方向の距離をRとし、前記ハブの回転中心から前記前縁上の任意の点までの前記翼軸線方向の距離をrとしたとき、前記前縁の接線と前記翼軸線方向との間の角度A[度]は、0.9≦r/R≦1の前記翼軸線方向の範囲の全体にわたって、
の関係を満たすことを特徴とする風力発電装置。
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