JP6009020B2 - オプトエレクトロニクス半導体コンポーネント及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、請求項1の上位概念によるオプトエレクトロニクス半導体コンポーネント、特に変換型LEDに関する。本発明は、所属する製造方法にも関する。
特許文献1は、典型的な白色LEDを開示している。この場合、一般に、蛍光体はシリコーン中に懸濁され、次いでチップ上に適用され、大抵の場合にこれはスクリーン印刷される。この層厚は約30μmの厚さである。シリコーンは熱伝導性が悪く、この悪い熱伝導性は、蛍光体が運転時に比較的強く加熱され、それにより効果がなくなることを引き起こす。この場合、この変換エレメントは、有機接着剤でチップ上に固定される。
特許文献2は、ガラス中に埋め込まれている蛍光体を使用する発光変換型LEDを記載している。
米国特許第5998925号明細書 国際公開2006/122524号
本発明の課題は、請求項1の上位概念によるオプトエレクトロニクス半導体コンポーネントにおいて、変換エレメントの場合の排熱の問題についての改善された解決策を提供することである。他の課題は、このための製造方法を提供することである。
前記課題は、請求項1に記載された特徴により解決される。
特に好ましい実施態様は、従属形式請求項に記載されている。
本発明は、次の問題:有機材料(プラスチック)を、より良好な熱伝導率及びUV耐久性を有するガラス及びセラミック又はガラスセラミックに置き換えることにより、変換エレメントの排熱を高めることにより、LEDの改善された効率及び寿命の問題を解決する。
本発明の場合に、構造化されている別個の変換エレメントの変更された構造が使用される:支持体又はキャリア材料としての薄い透明又は半透明のセラミックフィルム又はガラスセラミックフィルムの使用。このキャリアフィルムの厚さは、1μm以上で100μm以下、好ましくは3μm以上で50μm以下、特に5μm以上で20μm以下の範囲内にある。このフィルムは、例えばドクターブレード法により製造し、引き続き熱により焼結させることができる。引き続きこのフィルム上に薄く緻密でかつ比較的気泡の少ないガラス層を積層する。気泡の少ない層の意味は、その低められた散乱効果にある。この気泡の少ないという概念は、特に、このガラス層中の気泡の割合が、高くても10体積%、好ましくは高くても5体積%、特に好ましくは高くても1体積%であることを意味する。ガラスマトリックスの製造の際の温度管理により、このパラメータを適切に調節することができる。このガラス層は、温度が高くなればそれだけ気泡が少なくなる。蛍光体の損傷をできる限り避けるために、蛍光体の沈降はこれと比べて明らかに低い温度で行われる。
ガラス層は気泡が少なければそれだけ、ガラス層はより薄く選択することができる。これは、出射の均一性を改善し、つまり、角度に関する色度座標の変化を改善する。ガラス層の厚さが薄くなればそれだけ、不所望な側方の出射がより少なくなる。
このガラス層の厚さは、200μm以下、好ましくは100μm以下、特に好ましくは50μm以下であるが、これは最も大きな蛍光体粒子と少なくとも同じ高さである。この層は、例えば、ガラス粉末のスクリーン印刷、引き続くガラス化によるか、又は溶融したガラスの貼り付けによりフィルム上へ直接適用することができる。この支持体のための材料として、好ましくはAl23、YAG、AlN、AlON、SiAlON又はガラスセラミックが適している。このガラス層のための材料として、好ましくは低融点ガラス、好ましくは、例えばDE 10 2010 009 456.0に記載されているような、500℃未満、好ましくは350〜480℃の軟化温度を有する無鉛ガラス又は低鉛ガラスが適している。好ましくは、この系は積層体を形成する。
引き続き、蛍光体を、スクリーン印刷又は吹付法によりこの積層体のガラス層上に適用する。蛍光体で被覆された積層体を、次いで、このガラスがわずかにだけ軟化しかつ蛍光体がガラス層内へ沈降し、かつガラス層により取り囲まれるまで加熱する(特に、この場合、この温度は高くても、いわゆるガラスの半球点(Halbkugelpunkt)、好ましくは少なくともガラスのTg、特に好ましくは少なくともガラスの軟化温度にある)。この沈降の利点は、このために低い温度だけが必要であり、それにより蛍光体は損傷されないことである。DE 10 2010 009 456.0からのガラスの場合に、これは高くても350℃の温度である。蛍光体として、基本的に、LED変換のために適している全ての公知の蛍光体又は蛍光体の混合物、例えば特にガーネット、ニトリドシリケート、オルトシリケート、サイオン(Sione)、サイアロン(Sialone)、カルシン(Calsine)などである。
これとは別の方法は、ガラス粉末と蛍光体との粉末混合物を焼結されたフィルム、支持体に適用することである。これに加えて、気泡の少ない層を作成するために、沈降と比較して明らかより高い温度、特に、少なくともガラスの流動点及び好ましくは高くてもガラスの清澄温度に相当する温度が必要である、それというのも、含まれる空気を漏出させるためにガラスは極めて低粘度にならなければならず、かつ蛍光体粒子は更に粘度を上昇させるためである。場合により、付加的なプロセス、例えば焼結の間に真空を必要とする。DE 10 2010 009 456.0からのガラスの場合には、これは少なくとも400℃の温度である。
別の方法として、支持体を極めて薄いフィルムとしてセラミック又はガラスセラミックから選択し、次いで、ガラスで含浸することも可能である。上述の2つの例と比べて、この場合に、支持体を軽度に焼結させる必要があるだけで、このために、この焼結温度は「緻密化する」焼結と比べて低められるか又は焼結時間が短縮される;つまり、セラミックの粒子は相互に固定されかつ多くの細孔が残り、つまり多孔質成形体が生じる程度に選択されるだけである。この多孔性は、30〜70体積%の範囲内にあり、好ましくは少なくとも50%である。引き続き、薄い、少なくとも1μmで高くても200μmの厚さのガラス層を直接適用し、少なくともこのガラスの流動点、好ましくはこのガラスの清澄温度に相応する温度に加熱するため、このガラスは極めて流動性になり、毛管作用により支持体である多孔質フィルム内へ引き込まれる。それにより、本来の支持体が形成される。このガラスは、好ましくは低融点ガラス、好ましくは、例えばDE 10 2010 009 456.0に記載されているような高くても500℃の軟化温度を有する無鉛又は低鉛のガラスである。含浸のための温度は、この場合、少なくとも400℃、好ましくは少なくとも500℃である。
この場合、フィルムの表面上に薄いガラス層を残すために、適切に過剰のガラスをこのフィルムに適用することができる。
次にこの支持体上に適用された蛍光体を、少なくとも50℃の比較的低い温度で、好ましくはより高い温度で、つまり高くてもこのガラスの半球点に相当する温度で、支持体中へ、詳細にはこの細孔中に含まれるガラス中へ沈降させる。DE 10 2010 009 456.0からのガラスの場合に、これは、高くても350℃の温度である。
この過剰のガラスの場合に、第1の実施例では、フィルムの表面上に薄いガラス層が残り、この薄いガラス層中に蛍光体が沈降する。この場合に、この付着は積層体の場合よりも本質的に堅固である。
第2の実施例の場合に、過剰のガラスがフィルム表面に提供されていない場合、蛍光体は支持体のガラスセラミック混合物の表面構造内へ沈降する。
この変換エレメントは、無機接着剤、例えば低融点ガラス又は無機ゾルゲルを用いても、シリコーンのような有機接着剤又は有機ゾルゲルを用いても、チップに固定することができる。同様に、「リモート蛍光体」として、つまりチップと間隔を空けて使用することができる。
特別な実施態様の場合には、支持体の、特に積層体の使用されるガラスは低融点であり、同時に変換エレメントとチップとの間の無機接着剤として利用される。この種のガラスは、例えばDE 10 2010 009 456.0に記載されており、350℃以下の温度で、蛍光体の沈降及びチップと変換エレメントとの接着を可能にする。このガラスは、この場合チップ側に向けられている。
他の実施態様の場合に、フィルムの両面がガラスで及び場合により片面及び両面が蛍光体で被覆されていてもよい。ガラスの適用は、例えばガラス溶融液中へのフィルムの浸漬、いわゆるディッピングにより行われる。引き続き、この蛍光体被覆は、低い温度でのガラス中への蛍光体の沈降により、場合により2段階で行う。
この支持体、特に積層体は、サンドイッチ構造であってもよく、つまり沈降した蛍光体を有するガラス層は2つのフィルムの間に存在してもよく、これらのフィルムは同じ材料からなるか又は異なる材料からなり、片面又は両面がガラスで被覆されている。このガラス材料は、この場合、多様に選択することができる。
好ましくは、このガラスは高屈折性(好ましくはn>1.8)であり、特に、このガラスの屈折率は、埋め込まれた1つまたは複数の蛍光体成分の屈折率と類似しかつセラミック/ガラスセラミックの屈折率と類似するように選択される。
このセラミックフィルム又はガラスセラミックフィルムは、チップ側にあるか又はチップの反対側にあってもよい。後者のチップの反対側にある場合には、このセラミックは光散乱作用も有する。後者の光散乱作用は、特にセラミック又はガラスセラミック中に含まれる粒子の粒径に依存し、かつ往々にして温度処理によって影響を受けることができる。この粒径は、一般に60μm以下、好ましくは40μm以下、特に好ましくは30μm以下である。この粒径は、少なくとも1nm、好ましくは少なくとも5nm、更に好ましくは少なくとも10nmであり、多くの適用のためには、100nmの最低値で十分である。
好ましくは、特に積層体を基礎とする変換エレメントの束が、作業工程において比較的大きな部品として製造され、次いで初めてより小さな部品である本来の変換エレメントに切断される。
沈降した蛍光体を有するガラス層の厚さは、好ましくは200μm以下、更に好ましくは100μm以下、特に50μm以下である。好ましくは、このガラス層の厚さは、少なくとも使用された蛍光体粉末の最大の蛍光体粒子と同じ高さであり、特に少なくとも2倍の厚さである。
ガラスマトリックスとして、例えばリン酸塩ガラス及びホウ酸塩ガラス、特にアルカリリン酸塩ガラス、アルミニウムリン酸塩ガラス、亜鉛リン酸塩ガラス、ホスホ亜テルル酸塩ガラス(Phospotelluritglaeser)、ビスマスホウ酸塩ガラス、亜鉛ホウ酸塩ガラス及び亜鉛ビスマスホウ酸塩ガラスが適している。
その中には次の系からなる組成が該当する:
2O−ZnO−Al23−B23−P25(R2O=アルカリ金属酸化物);
2O−TeO2−P25(R2O=アルカリ金属酸化物及び/又は酸化銀)、同様にZnO及び/又はNb25と化合した形で、例えばAg2O−TeO2−P25 ZnO−Nb25
ZnO−Bi23−B23、同様にSiO2及び/又はアルカリ金属酸化物及び/又はアルカリ土類金属酸化物及び/又はAl23と化合した形で、例えばZnO−Bi23−B23−SiO2又はZnO−Bi23−B23−BaO−SrO−SiO2
ZnO−B23、同様にSiO2及び/又はアルカリ金属酸化物及び/又はアルカリ土類金属酸化物及び/又はAl23と化合した形で、例えばZnO−B23−SiO2
Bi23−B23、同様にSiO2及び/又はアルカリ金属酸化物及び/又はアルカリ土類金属酸化物及び/又はAl23と化合した形で、例えばBi23−B23−SiO2
鉛ホウ酸塩ガラスは原則として適しているが、これはRoHSに適合していないため好ましくない。
このキャリアフィルムは、Al23、YAG、AlN、AlON、SiAlON等又はガラスセラミックのようなセラミックからなることができる。このキャリアフィルムの厚さは、好ましくは100μm以下、好ましくは50μm以下、特に20μm以下の範囲内にある。この厚さは、しかしながら少なくとも1μm、更に好ましくは3μm、特に少なくとも5μmの厚さであるのが好ましい。
他の実施態様の場合に、ガラスセラミック中に含まれる結晶自体が、チップの一次発光の励起により蛍光を発し、こうして変換に寄与することもできる。公知の例は、YAG:Ceである。
特に好ましい実施態様の場合に、セラミックフィルムは、蛍光体、例えばYAG:Ceを含有するか、又はこのセラミックフィルムが部分的に又は完全に蛍光体からなる。引き続き、このセラミックフィルム上に薄い低鉛ガラスを積層し、その後に別個の蛍光体を適用する。この蛍光体は、引き続き軽度に加熱することによりガラス内へ沈降する。適用された別個の蛍光体とは、一般に、黄色に発光するYAG:Ceのスペクトル領域とは異なるスペクトル領域で発光する別の蛍光体であることができる。例えば、この別個の蛍光体は、赤色に発光する蛍光体であり、それにより、青色に発光するチップと黄色に発光するセラミックと共に、暖白色光が作成される。別の蛍光体の割合の選択により、LEDの色度座標を調節することができる。
例えばチップによる色度座標変動(ドリフト)を補償するために、支持体のセラミック中にすでに埋め込まれた蛍光体と同じ又は類似の蛍光体を更にガラス層中に導入することも可能である。複数種の蛍光体が変化エレメントのガラス質の層中に含まれていてもよい。これらの蛍光体は、無条件に均質に分散する必要はなく、これらの蛍光体は局所的に異なって導入されていてもよい。さらに、この蛍光体に、酸化物系粒子、例えばAl23、TiO2、ZrO2が散乱剤として添加されていてもよい。
他の実施態様の場合に、すでに蛍光体を含む2つのセラミック(セラミックコンバータ)が、ガラスで薄く被覆されている。この両方のセラミックプレートの一方のガラス質の層を次に蛍光体で被覆し、これを温度処理によりこの層内へ沈降させる。引き続き、この両方のセラミックプレートのガラス質の表面を互いに重ね、次の温度工程で互いに貼り付ける。一般に、この場合、両方のセラミックプレートの色度座標は沈降される蛍光体の色度座標によって異なる。
従来実施例の特別な実施態様の場合に、1つのセラミックプレートはガラスで薄く被覆されるだけであり、次いで温度処理で他のセラミックプレートと貼り付けられる。
更に、支持体としてのセラミックフィルムの両面をガラスで薄く被覆して、両面に同じ又は異なる発光を有する蛍光体を適用することも可能である。同様に、支持体としてガラスセラミックを用いることも可能である。同様に、上述したような多様なバリエーションの組合せからなる実施態様も可能である。
この変換エレメントは、ガラスと、支持体、つまりセラミック又はガラスセラミックとの組合せからなり、この場合、蛍光体はガラス中に埋め込まれていることが重要である。このガラスマトリックスは、場合によっては、同時に、チップと変換エレメントとの貼り合わせのための接着剤として用いることができる。この使用されたガラスは、緻密で、つまり溶融されかつ気泡の少なく選択されるのが好ましい。この支持体は、セラミックでもガラスセラミックでも、光散乱性エレメントとして用いることもでき、かつ少なくとも半透明である。この支持体は、セラミックでもガラスセラミックでも、それ自体蛍光体を含有するか又は蛍光体からなることもできる。
このオプトエレクトロニクス半導体コンポーネントは、LED又はレーザーであることもできる。
番号を付けて列挙した形の本発明の重要な特徴は次のものである:
1. 光源、ハウジング、電気的接続部を備えたオプトエレクトロニクス半導体コンポーネントであって、前記光源は、UV又は青色で一次放射線を発光するチップを有し、前記一次放射線のピーク波長は、特に300〜490nmの範囲内にあり、前記一次放射線は前方に取り付けられた変換エレメントによって部分的に又は完全に他の波長の放射線に変換されるオプトエレクトロニクス半導体コンポーネントにおいて、前記変換エレメントは半透明又は透明な支持体を有し、前記支持体はセラミック又はガラスセラミックから作成されていて、前記支持体にガラスマトリックスが適用されていて、前記ガラスマトリックス中に蛍光体が埋め込まれていることを特徴とする、オプトエレクトロニクス半導体コンポーネント。
2. 前記ガラスマトリックスは、前記支持体に層として適用されていることを特徴とする、請求項1記載のオプトエレクトロニクス半導体コンポーネント。
3. 前記支持体は細孔を有し、前記細孔中にガラスマトリックスが少なくとも部分的に導入されていることを特徴とする、請求項1記載のオプトエレクトロニクス半導体コンポーネント。
4. 前記支持体とガラスマトリックスとが積層体を形成することを特徴とする、請求項1記載のオプトエレクトロニクス半導体コンポーネント。
5. 前記ガラスマトリックスは同時にチップと変換エレメントとを貼り合わせるため又は2つの変換エレメントを貼り合わせるための接着剤として利用することを特徴とする、請求項1記載のオプトエレクトロニクス半導体コンポーネント。
6. 前記ガラスマトリックスは気泡が少ないか又は本質的に気泡を含まないことを特徴とする、請求項1記載のオプトエレクトロニクス半導体コンポーネント。
7. 前記支持体自体が部分的に又は完全に蛍光性であることを特徴とする、請求項1記載のオプトエレクトロニクス半導体コンポーネント。
8. 前記支持体の両側にガラスマトリックスが適用されていることを特徴とする、請求項1記載のオプトエレクトロニクス半導体コンポーネント。
9. 前記変換エレメントは、接着剤を用いて前記チップに固定されているか、又はチップから間隔を空けて取り付けられていることを特徴とする、請求項1記載のオプトエレクトロニクス半導体コンポーネント。
10. 請求項1から9までのいずれか1項記載のオプトエレクトロニクス半導体コンポーネント用の変換エレメントの製造法において、第1の工程で、セラミック又はガラスセラミックから製造されている支持体を準備し、次に第2の工程で、前記支持体にガラスを、特にガラス粉末として又は溶融したガラスとして適用し、その際、蛍光体を前記ガラスと一緒に適用するか、又は蛍光体を後から前記ガラス内へ導入することを特徴とする、オプトエレクトロニクス半導体コンポーネント用の変換エレメントの製造方法。
11. 第2の工程で、特にガラス質の粉末のスクリーン印刷と、引き続くガラス化によるか、又は溶融したガラスを前記支持体に直接貼り付けることによりガラス層を積層することを特徴とする、請求項10記載の方法。
12. 前記蛍光体を引き続き、スクリーン印刷又は吹付法により前記ガラス層に適用し、次いで前記変換エレメントを、前記ガラス層を軽度に加熱し、前記蛍光体が前記ガラス内へ沈降し、かつ前記ガラスにより取り囲まれるまで加熱することを特徴とする、請求項11記載の方法。
13. 第2の工程で、特に、蛍光体粉末が予め混合されているガラス質の粉末のスクリーン印刷と、引き続くガラス化により、既に蛍光体を備えているガラス層を積層することを特徴とする、請求項10記載の方法。
14. 第2の工程で、ガラスマトリックスを含浸により作成し、その際、前記支持体は、ガラスを収容するために十分な大きさの大きな細孔を有する程度に予め軽度に焼結されていて、その際、前記ガラスは、前記ガラスが毛管作用により前記支持体の前記細孔内へ引き込まれる程度に十分に流動性にされることを特徴とする、請求項10記載の方法。
次に、本発明を複数の実施例に基づく詳細に説明する。
従来技術による変換型LEDを表す。 新規の変換エレメントを備えたLEDを表す。 新規の変換エレメントを備えたLED用の他の実施例を表す。 新規の変換エレメントを備えたLED用の他の実施例を表す。 新規の変換エレメントを備えたLED用の他の実施例を表す。 新規の変換エレメントを備えたLED用の他の実施例を表す。 新規の変換エレメントを備えたLED用の他の実施例を表す。 細孔と、この細孔中に含まれる蛍光体粒子を含有するガラスマトリックスを有する支持体を表す。
図1は、半導体コンポーネントとして、一次放射源としてInGaN型のチップ2を使用する変換型LED1を示す。前記変換型LED1は、前記チップを載置するボード4を備えたハウジング3、及びレフレクタ5を有する。前記チップの前方に変換エレメント6が配置されていて、この変換エレメント6は部分的に青色放射線を、蛍光体、例えばYAG:Ceによってより長波長の放射線に変換する。この変換エレメント6は、先行技術により小板状であり、蛍光体粉末が分散されているシリコーン床を有する。この電気的接続部は図示されていないが、この電気的接続部は通常の技術に相当する。
図2は、本発明による第1の実施例を示す。この場合、変換エレメント6として、Al23からなる支持体7を使用し、この支持体7は半透明であり、かつフィルムとして小板状に成形されている。この支持体7上に、マトリックスの意味での薄いガラス層8が設けられている。このマトリックス中に、蛍光体粒子が分配されていて、この蛍光体粒子はガラスマトリックス内へ沈降されていて、このガラスマトリックスにより完全に覆われている。ガラス層8及び支持体7は積層体を形成し、その支持体のガラスマトリックスが適用されている側が、チップ2に向かう側にあるか、又はチップ2とは反対側にある。この変換エレメントは、公知の接着剤を用いてチップに取り付けられている(図示されていない)。
図3は、支持体7として作用するセラミック又はガラスセラミックからなるフィルムが低温で短期間焼結されているだけのLED1の実施例を示す。従って、このフィルムは多くの連続気泡の細孔を有する。このガラスマトリックスはこの細孔を埋める。過剰量のガラスを使用することにより、更にこの支持体の表面上にガラスからなる薄い層11が残る。この蛍光体は、ガラスマトリックス中に薄い層11の範囲内にも、細孔の範囲内にも分散されている。同様の構成が図8に、層11なしで詳細に示されている。そこには連続気泡の細孔12を備えた支持体7が示されている。この細孔中にはガラスマトリックス10が吸い込まれている。ガラスマトリックス中に、蛍光体粒13が分散されている。
図4は、支持体7が慣用の接着層(特には示されていない)を介して青色に発光(例えば440〜450nmにピーク)するInGaN型のチップ2に結合されているLED1の実施例が図示されている。蛍光体が沈降されているガラスマトリックス8は、支持体7のチップとは反対側に固定されている。この慣用の接着層は大抵はシリコーンである。この接着層は、比較的温度に敏感なチップを使用する場合に使用される。
温度にあまり敏感ではないチップの場合には、高屈折率ガラスからなる接着層がより好ましい。というのも熱搬出がより良好でありかつ光の外方放射がより高いためである。従って、この効率は向上する。
この理由から、主体的な技術的解決策は、上述の高屈折性のガラスだけを、つまり蛍光体を埋め込むことなしで、接着剤として(特にチップの方向で又はハウジングの方向で)使用することである。この場合、この蛍光体は単独でセラミック支持体中に導入されるか又は複数の蛍光体を含有するセラミック支持体がこの種の接着剤によって相互に結合されている。
図5は、変換エレメント6,16の二重構造を使用するLED1の実施例を図示している。青色に発光するチップからみて、ガラスマトリックスと第1の蛍光体、好ましくは赤色に発光する蛍光体、例えばニトリドシリケートのM2Si58:Euとを有する第1の層8上に、第1の支持体7が続き、この第1の支持体にまた第2のガラスマトリックス8が結合されていて、この第2のガラスマトリックスにまた第2の支持体が結合されている。この場合、それぞれガラスマトリックス8自体は接着剤として作用する。
適した蛍光体は、特にYAG:Ceであるか、又は他のガーネット、オルトシリケート、又はサイオン、ニトリドシリケート、サイアロン、カルシンなどである。
図6は、チップ2から間隔を空けて変換エレメント6が前方に配置されているLED1についての実施例を示す。この場合、例えば内壁が適切に被覆されていることにより、リフレクタとして機能するハウジングの側壁部5は、その端部に変換エレメント6を有する。ここでもガラスマトリックス8は側壁部に対する接着剤として機能し、この支持体7はチップとは反対側にある。この変換エレメント6は、リフレクタの開口部を閉鎖する。
図7は、変換エレメント6がサンドイッチ状に構成されているLED1についての実施例を示す。約380nmのピーク波長を有するUVを発光するチップ2が使用されている。第1のガラスマトリックス8は、前記チップ2上に直接接着され、この第1のガラスマトリックス8中に第1の蛍光体、例えばUVで励起可能な赤色蛍光体、例えばカルシンのCaAlSiN3:Euが分散されている。この第1のガラスマトリックスの前方に、黄色に発光するYAG及びYAG:Ceの混合物からなる支持体7が配置されている。付加的に青色に発光する蛍光体、例えばBAM:Euが、第2のガラスマトリックス8中に分散されていて、この第2のガラスマトリックス8は前記支持体7の外側に取り付けられている。
UV成分を青色光に変換するためのコンバータの実施例は、例えば(Ba0.4Eu0.6)MgAl1017、(Sr0.96Eu0.0410(PO46Cl2型の高効率蛍光体である。UV成分を黄色光に変換するためのコンバータの実施例は、例えば(Sr1-x-yCexLiy2Si58である。特に、この場合、x及びyはそれぞれ0.1〜0.01の範囲内にある。特に、蛍光体(Sr1-x-yCexLiy2Si58(この場合、x=y)が適している。UV成分を赤色光に変換するためのコンバータの実施例は、例えばニトリドシリケート、カルシン又はMSi222:Eu型のサイオンであり、これらはそれ自体良好に公知である。

Claims (13)

  1. オプトエレクトロニクス半導体コンポーネント用の変換エレメントの製造方法において、
    第1の工程で、セラミック又はガラスセラミックから製造されている支持体を準備し、
    次に第2の工程で、前記支持体にガラス層を積層し、前記ガラス層は500℃未満の軟化温度を有する無鉛ガラス又は低鉛ガラスからなり、かつ
    蛍光体を、スクリーン印刷又は吹付法により前記ガラス層に適用し、次いで変換エレメントを、少なくとも前記ガラスの軟化温度まで加熱し、これにより前記蛍光体が前記ガラス内へ沈降し、かつ前記ガラスにより取り囲まれることを特徴とする、オプトエレクトロニクス半導体コンポーネント用の変換エレメントの製造方法。
  2. 第2の工程で適用されたガラスは、ガラス粉末又は溶融したガラスである、請求項1に記載の方法。
  3. ガラス質の粉末のスクリーン印刷と、引き続くガラス化によるか、又は溶融したガラスを前記支持体に直接貼り付けることによりガラス層を積層する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記支持体は細孔を有し、前記細孔中にガラスマトリックスが少なくとも部分的に導入されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 第2の工程で、ガラスマトリックスを含浸により作成し、その際、前記支持体は、大きな細孔を有する程度に予め焼結されていて、その際、前記ガラスは、前記ガラスが毛管作用により前記支持体の前記細孔内へ引き込まれる程度に十分に流動性にされることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記ガラスマトリックスは気泡が少ないか又は本質的に気泡を含まないことを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記支持体自体が部分的に又は完全に蛍光性であることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記支持体の両側にガラスマトリックスが適用されていることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記変換エレメントは、UV又は青色の一次放射線を変換する、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記一次放射線のピーク波長は、300〜490nmの範囲内にある、請求項9に記載の方法。
  11. 前記支持体は、1μm以上で100μm以下の厚さを有する、請求項9又は10に記載の方法。
  12. 前記ガラス層は、200μm以下の厚さを有する、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記ガラス層は、350℃以上で480℃以下の軟化温度を有する、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
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