JP2014203900A - 波長変換部材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造時の破損を抑制しつつ、歩留り良く薄型の波長変換部材を製造することができる方法を提供する。
【解決手段】ガラス粉末及び無機蛍光体粉末の混合物を、一対の無機離型板間に挟持した状態で加熱プレス成型することにより、前記混合物の薄板状焼結体を得る工程、及び、前記無機離型板を撓ませることにより、前記薄板状焼結体の表面から取り外す工程、を含む波長変換部材の製造方法であって、前記無機離型板の厚みが0.5mm以下であることを特徴とする波長変換部材の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、照明用途等に使用される波長変換部材の製造方法に関するものである。
白色LED(Light Emitting Diode)は、近年、高効率、高信頼性の白色光源として注目され、既に実用化されている。白色LEDは、従来の照明装置等の光源に比べ、長寿命、高効率、高安定性、低消費電力、高応答速度、環境負荷物質を含まない等の利点を有しているため、携帯電話やテレビの液晶バックライト用光源として急速に普及が広まってきている。今後は、これに加えて一般照明にも応用が進むと期待されている。
ところで、特許文献1に開示されている白色LEDは、有機系バインダー樹脂に無機蛍光体粉末を分散したものにより、LEDチップの発光面をモールド被覆してなる構成を有している。そのため、青色〜紫外線領域の光エネルギーを有する短波長光や、無機蛍光体粉末の発熱、あるいはLEDチップの熱によって、上記有機系バインダー樹脂が劣化し、変色を引き起こしやすい。その結果、発光強度の低下や色ずれが起こり、光源の寿命が短くなるという問題がある。
これらの問題に対し、無機蛍光体粉末とガラス粉末を混合、焼結して得られる波長変換部材が提案されている(例えば、特許文献2参照)。当該波長変換部材は、耐熱性の高いガラス粉末中に無機蛍光体粉末を分散してなるため、経時的な発光強度の低下を抑制することが可能である。
ところで、薄型の波長変換部材を得るためには、一旦、無機蛍光体粉末とガラス粉末の混合物を焼結して比較的厚みの大きい波長変換部材を作製した後、当該波長変換部材を切削、研磨して薄型化する必要がある。この方法では、材料歩留まりに劣り、波長変換部材の製造コストが高くなるという問題がある。
そこで、無機基材表面に、無機蛍光体粉末を含有するガラス焼結体層を加熱プレス成型により形成して波長変換部材を作製する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。当該方法によれば、切削や研磨等の工程を経ることなく、薄型の波長変換部材を作製することができる。
特開2000−208815号公報 特開2003−258308号公報 特開2013−1879号公報
上記の方法では、加熱プレス成型時に波長変換部材が金型に融着してしまうことがあり、金型から取り外す際に波長変換部材が破損するおそれがある。
このような状況を鑑みて、本発明は、製造時の破損を抑制しつつ、歩留り良く薄型の波長変換部材を製造することができる方法を提供することを目的とする。
本発明の波長変換部材の製造方法は、ガラス粉末及び無機蛍光体粉末の混合物を、一対の無機離型板間に挟持した状態で加熱プレス成型することにより、前記混合物の薄板状焼結体を得る工程、及び、前記無機離型板を撓ませることにより前記薄板状焼結体の表面から取り外す工程、を含む波長変換部材の製造方法であって、前記無機離型板の厚みが0.5mm以下であることを特徴とする。
本発明の別の形態の波長変換部材の製造方法は、ガラス粉末及び無機蛍光体粉末の混合物を、無機基材及び無機離型板の間に挟持した状態で加熱プレス成型することにより、前記無機基材上に前記混合物の薄板状焼結体からなる層を形成する工程、及び、前記無機離型板を撓ませることにより、前記薄板状焼結体からなる層の表面から取り外す工程、を含む波長変換部材の製造方法であって、前記無機離型板の厚みが0.5mm以下であることを特徴とする。
前記無機離型板がガラス板であることが好ましい。
ガラス板の軟化点がプレス温度よりも高いことが好ましい。
前記無機離型板の表面粗さ(Ra)が0.5μm以下であることが好ましい。
前記薄板状焼結体の厚みが0.01〜0.3mmであることが好ましい。
前記薄板状焼結体と無機離型板の接触面積が1〜100000mmであることが好ましい。
本発明の波長変換部材は、前記いずれかの方法により製造されたことを特徴とする。
本発明によれば、製造時の破損を抑制しつつ、歩留り良く薄型の波長変換部材を製造することができる方法を提供することができる。
本発明の波長変換部材の製造方法の一実施形態を示す模式的側面図である。 本発明の波長変換部材の製造方法の別の実施形態を示す模式的側面図である。
以下、本発明の波長変換部材の製造方法を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の波長変換部材の製造方法の一実施形態を示す模式的側面図である。
まず、図1の(a)に示すように、プレス成型装置の下金型3上に無機離型板2を載置し、その上にガラス粉末及び無機蛍光体粉末の混合物1を載置する。さらに、混合物1の上に別の無機離型板2を載置する。
次に、図1の(b)に示すように、一対の無機離型板2の間に混合物1を挟持した状態で、加熱しながら上金型(図示せず)により圧力Pを印加してプレス成型を行う。これにより、混合物1が焼成され、薄板状焼結体4となる。ここで、加熱方法は特に限定されず、所定温度に加熱した金型を用いてプレス成型してもよいし、所定温度に設定した雰囲気中(例えば電気炉内)でプレス成型しても構わない。
プレス成型後、図1の(c)及び(d)に従い、無機離型板2の両端部に応力Fをかけて無機離型板2を撓ませることにより、薄板状焼結体4の表面から取り外す。無機離型板2が撓みやすくなるように、無機離型板2の略中央部にも応力をかけてもかまわない。例えば、無機離型板2の両端部に応力をかけながら、エアガンにより無機離型板2の略中央部にエアを吹きつけることにより、無機離型板2の撓みを促進する方法が挙げられる。
以上のようにして、波長変換部材10を得ることができる。
無機離型板2の厚みは0.5mm以下であり、好ましくは0.3mm以下である。無機離型板2の厚みが大きすぎると、無機離型板2を十分に撓ませることが困難になり、薄板状焼結体4からの取り外しが困難になる(あるいは、無機離型板2を無理に撓ませると破損する)傾向がある。一方、無機離型板2の厚みが小さすぎると、プレス成型時や薄板状焼結体4から取り外す際に破損しやすくなる。よって、無機離型板2の厚みは好ましくは0.01mm以上、より好ましくは0.05mm以上、さらに好ましくは0.1mm以上である。
無機離型板2のヤング率は30〜100GPaであることが好ましい。無機離型板2のヤング率が上記範囲であれば、薄板状焼結体4から容易に取り外しが可能な程度に十分撓ませることができる。
無機離型板2としては、ガラス板、金属板、セラミック板等が挙げられる。なかでも、ガラス板は、表面平滑性が高く、また表面清浄度も高く(薄板状焼結体表面へのコンタミの混入が少ない)、さらに低コストであるため好ましい。
無機離型板2の表面粗さ(Ra)は好ましくは0.5μm以下、より好ましくは0.1μm以下、さらに好ましくは0.01μm以下である。無機離型板2の表面粗さが大きすぎると、プレス成型の際に、軟化したガラス粉末が無機離型板2に強く固着し、薄板状焼結体4から無機離型板2を取り外すことが困難になる傾向がある。
無機離型板2の寸法は特に限定されず、目的とする波長変換部材の寸法に応じて適宜選択すればよい。例えば、無機離型板2が矩形である場合、1〜400mm×1〜400mm、さらには10〜300mm×10〜300mmのものを使用することができる。
なお、無機離型板2としてガラス板を使用する場合は、当該ガラス板の軟化点がプレス温度よりも高いことが好ましく、プレス温度+100℃以上であることがより好ましい。ガラス板の軟化点が低すぎると、プレス成型時にガラス板が軟化変形するおそれがある。
混合物1に含まれるガラス粉末としては、SiO−B−RO系ガラス粉末(RはMg、Ca、Sr及びBaから選ばれる1種以上)、SiO−TiO−Nb−R’O系ガラス粉末(R’はLi、Na、Kから選ばれる1種以上)、SnO−P系ガラス粉末、及びZnO−B−SiO系ガラス粉末等が挙げられる。なかでも、軟化点が比較的低いSnO−P系ガラス粉末を用いれば、プレス温度が低くなり、無機蛍光体粉末の失活を抑制することができるため好ましい。
SnO−P系ガラス粉末としては、モル%で、SnO 35〜80%、P 5〜40%、及びB 0〜30%を含有するものが好ましい。ガラス組成をこのように限定した理由を以下に説明する。
SnOはガラス骨格を形成するとともに、軟化点を低下させる成分である。SnOの含有量は好ましくは35〜80%、より好ましくは40〜70%、さらに好ましくは50〜70%、特に好ましくは55〜65%である。SnOの含有量が少なすぎると、軟化点が上昇したり、耐候性が低下したりする傾向がある。一方、SnOの含有量が多すぎると、ガラス中にSnに起因する失透ブツが析出して透過率が低下する傾向にあり、結果として、波長変換部材10の発光強度が低下しやすくなる。また、ガラス化しにくくなる。
はガラス骨格を形成する成分である。Pの含有量は好ましくは5〜40%、より好ましくは10〜30%、さらに好ましくは15〜24%である。Pの含有量が少なすぎると、ガラス化しにくくなる。一方、Pの含有量が多すぎると、軟化点が上昇したり、耐候性が著しく低下したりする傾向がある。
は耐候性を向上させるとともに、ガラス粉末と無機蛍光体粉末の反応を抑制する成分である。また、ガラスを安定化させる効果もある。Bの含有量は好ましくは0〜30%、より好ましくは1〜25%、さらに好ましくは2〜20%、特に好ましくは4〜18%である。Bの含有量が多すぎると、耐候性が低下したり、軟化点が上昇したりする傾向がある。
ガラス粉末の平均粒子径(D50)は好ましくは100μm以下、より好ましくは50μm以下である。ガラス粉末の平均粒子径が大きすぎると、波長変換部材10中における無機蛍光体粉末の分散状態に劣り、発光色にばらつきが生じやすくなる。なお、ガラス粉末の平均粒子径が小さくなりすぎると、粒子同士が凝集したり、また製造コストが高騰しやすくなるため、0.1μm以上であることが好ましく、1μm以上であることがより好ましい。
なお、本明細書において、「平均粒子径(D50)」はレーザー回折法により測定した値を指す。
混合物1に含まれる無機蛍光体粉末としては、酸化物蛍光体粉末、窒化物蛍光体粉末、酸窒化物蛍光体粉末、硫化物蛍光体粉末、酸硫化物蛍光体粉末、酸フッ化物蛍光体粉末、ハロゲン化物蛍光体粉末、アルミン酸塩蛍光体粉末またはハロリン酸塩化物蛍光体粉末等が挙げられる。なかでも、波長300〜500nmに励起帯を有し、波長500〜780nmに発光ピークを有するもの、特に、赤色、黄色または緑色に発光するものを用いることが好ましい。
青色励起光を照射すると赤色の蛍光を発する無機蛍光体粉末として、CaS:Eu2+、SrS:Eu2+、CaAlSiN:Eu2+、CaSiN:Eu2+、(Ca、Sr)Si:Eu2+、(Sr,Ca)AlSiN:Eu2+等が挙げられる。
青色励起光を照射すると黄色の蛍光を発する無機蛍光体粉末として、(Sr,Ba,Ca)SiO:Eu2+、(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ce3+、CaGa:Eu2+、LaSi11:Ce3+等が挙げられる。
青色励起光を照射すると緑色の蛍光を発する無機蛍光体粉末として、SrAl:Eu2+、SrGa:Eu2+、SrBaSiO:Eu2+、BaSi12:Eu2+、SiAl:Eu2+、SrSi13Al21:Eu2+、CaScSi12:Ce3+、CaSc:Ce3+等が挙げられる。
混合物1における無機蛍光体粉末の含有量は、所望の発光強度及び色度が得られるように適宜調整すればよく、例えば0.01〜90質量%であることが好ましく、0.05〜70質量%であることがより好ましく、0.08〜50質量%であることがさらに好ましく、0.1〜30質量%であることが特に好ましく、1〜15%であることが最も好ましい。
混合物1はガラス粉末及び無機蛍光体粉末のみからなるものでもよく、その他フィラー粉末等を含有するものであってもよい。フィラー粉末としては、リン酸ジルコニウム、リン酸タングステン酸ジルコニウム、タングステン酸ジルコニウム、NZP型結晶及びこれらの固溶体等が挙げられ、これらを単独で、または混合して使用することができる。ここで、「NZP型結晶」とは、例えば、NbZr(POや[AB(MO]の基本構造をもつ結晶が含まれる。
A:Li、Na、K、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cu、Ni、Mn等
B:Zr、Ti、Sn、Nb、Al、Sc、Y等
M:P、Si、W、Mo等
また、混合物1としては、ガラス粉末及び無機蛍光体粉末を含有する混合粉末であってもよく、ガラス粉末及び無機蛍光体粉末を含有する混合粉末の焼結体であっても構わない。
プレス温度は、無機蛍光体粉末の失活や、ガラス粉末の変性を防止する観点から、900℃以下であることが好ましく、700℃以下であることがより好ましく、500℃以下であることがさらに好ましい。一方、ガラス粉末が十分に軟化させる必要があるため、プレス温度は200℃以上であることが好ましく、250℃以上であることがより好ましい。
プレス圧は、目的とする波長変換部材10の厚みに応じて、1N/mm以上、特に3N/mm以上で適宜調整される。一方、プレス圧の上限は特に限定されないが、無機離型板2の破損を防止するため、100N/mm以下であることが好ましく、50N/mm以下であることがより好ましい。
プレス成型時間は特に限定されないが、ガラス粉末が十分軟化するよう、0.1〜30分間、さらには0.5〜10分間、特に1〜5分間で適宜調整すればよい。
プレス成型時の雰囲気としては、空気、窒素やアルゴン等の不活性ガス、あるいは真空雰囲気等の減圧雰囲気が挙げられる。なかでも、無機蛍光体粉末の失活やガラス粉末の変性、さらにはプレス金型の酸化による劣化を抑制するため、不活性ガス、特にランニングコストを考慮して窒素であることが好ましい。
プレス成型後に得られる薄板状焼結体4の厚みは、好ましくは0.01〜0.3mm、より好ましくは0.03〜0.25mm、さらに好ましくは0.05〜0.2mmである。薄板状焼結体4の厚みが小さすぎると、機械的強度が不十分となる傾向がある。一方、薄板状焼結体4の厚みが大きすぎると、励起光を照射した際に、励起光が内部まで到達しにくくなり、所望の色を有する蛍光が得られにくくなる。
また、薄板状焼結体4と無機離型板2の接触面積は好ましくは1〜100000mm、より好ましくは10〜50000mmである。薄板状焼結体4と無機離型板2の接触面積が小さすぎる、あるいは大きすぎる場合は、薄板状焼結体4から無機離型板2を取り外すことが困難になる傾向がある。
次に、本発明の波長変換部材の製造方法の別の実施形態について説明する。図2は、本発明の波長変換部材の製造方法の別の実施形態を示す模式的側面図である。
まず、図2の(a)に示すように、プレス成型装置の下金型3上に無機基材5を載置し、その上にガラス粉末及び無機蛍光体粉末の混合物1を載置する。さらに、混合物1の上に無機離型板2を載置する。
次に、図2の(b)に示すように、無機基材5及び無機離型板2の間に混合物1を挟持した状態で、加熱しながら上金型(図示せず)により圧力Pを印加してプレス成型を行う。これにより、混合物1が焼成され、無機基材5上に薄板状焼結体4からなる層が形成される。
プレス成型後、図2の(c)に従い、無機離型板2の両端部に応力Fをかけて無機離型板2を撓ませることにより、薄板状焼結体4からなる層の表面から取り外す。
以上のようにして、無機基材5上に薄板状焼結体4からなる層が形成されてなる波長変換部材10を得ることができる。
無機基材5としては、YAG系セラミックス、結晶化ガラス、ガラス、金属または金属とセラミックスの複合体等が挙げられる。また、無機基材5の厚みは特に限定されないが、例えば0.1〜10.0mmであることが好ましい。無機基材5の厚みが小さすぎると、機械的強度が不十分になる傾向にある。一方、無機基材5の厚みが大きすぎると、波長変換部材10の質量が不当に大きくなる傾向がある。また、励起光源と反対側に蛍光を取り出す透過型の波長変換部材の場合は、励起光が無機基材5を透過しにくくなって、発光効率が低下する傾向がある。
以下、実施例に基づき、本発明の波長変換部材の製造方法を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1は本発明の実施例1、2及び比較例1、2を示す。
(実施例1及び2)
表1に記載の組成になるように調合した原料粉末をアルミナ坩堝に投入し、電気炉内950℃で窒素雰囲気にて1時間溶融した。その後、溶融ガラスをフィルム状に成形し、らいかい機で粉砕することによりガラス粉末(平均粒子径(D50):32μm)を得た。得られたガラス粉末と表1に記載の無機蛍光体粉末を所定の割合で混合して混合粉末とした。
平板の下金型上に無機離型板を載置し、その上に上記混合粉末を所定量載置した。さらに、上記と同じ無機離型板を混合粉末の上に載置したあと、平板の上金型を押し当て、表1に記載のプレス圧及びプレス温度にて、窒素雰囲気中で3分間プレス成型することにより、2枚の無機離型板間に薄板状焼結体が挟持されてなる積層体を得た。なお、無機離型板としては、実施例1では日本電気硝子株式会社製ガラス板OA−10G(30mm×30mm×0.2mm)を使用し、実施例2では松浪硝子工業株式会社製ガラス板(30mm×30mm×0.17mm)を使用した。
上記積層体における一方の無機離型板の両端に応力をかけ、無機離型板を撓ませることにより薄板状焼結体の表面から取り外した。同じく、他方の無機離型板の両端に応力をかけ、無機離型板を撓ませることにより薄板状焼結体の他の表面から取り外した。これにより、破損することなく薄板状の波長変換部材を得ることができた。
(比較例1)
無機離型板として日本電気硝子株式会社製ガラス板OA−10G(30mm×30mm×0.7mm)を使用したこと以外は、実施例1と同様にしてプレス成型を行い、2枚の無機離型板間に薄板状焼結体が挟持されてなる積層体を得た。
上記積層体における一方の無機離型板の両端に応力をかけたが、無機離型板を十分に撓ませることができず、無機離型板を焼結体表面から取り外すことができなかった。なお、無機離型板の両端にさらに応力をかけたところ、無機離型板及び薄板状焼結体は破損した。
(比較例2)
実施例2と同様の混合粉末を平板の下金型上に直接載置した。続いて、混合粉末の上から平板の上金型を直接押し当て、表1に記載のプレス圧及びプレス温度にて、窒素雰囲気中で3分間プレス成型した。
プレス成型後、薄板状焼結体が金型に固着してしまい、取り外すことができなかった。なお、薄板状焼結体を金型から無理に取り外そうとすると、薄板状焼結体は破損した。
本発明の方法により製造される波長変換部材は、一般照明、ディスプレイのバックライト、自動車の前照灯等に使用される発光デバイス用部材として好適である。また、本発明の方法により製造される波長変換部材は、LED用途に限られるものではなく、レーザーダイオード等のように、ハイパワーの励起光源を使用する発光デバイス用部材として用いることも可能である。
1 混合物
2 無機離型板
3 下金型
4 焼結体
5 無機基材
10 波長変換部材

Claims (8)

  1. ガラス粉末及び無機蛍光体粉末の混合物を、一対の無機離型板間に挟持した状態で加熱プレス成型することにより、前記混合物の薄板状焼結体を得る工程、及び、前記無機離型板を撓ませることにより、前記薄板状焼結体の表面から取り外す工程、を含む波長変換部材の製造方法であって、前記無機離型板の厚みが0.5mm以下であることを特徴とする波長変換部材の製造方法。
  2. ガラス粉末及び無機蛍光体粉末の混合物を、無機基材及び無機離型板の間に挟持した状態で加熱プレス成型することにより、前記無機基材上に前記混合物の薄板状焼結体からなる層を形成する工程、及び、前記無機離型板を撓ませることにより前記薄板状焼結体からなる層の表面から取り外す工程、を含む波長変換部材の製造方法であって、前記無機離型板の厚みが0.5mm以下であることを特徴とする波長変換部材の製造方法。
  3. 前記無機離型板がガラス板であることを特徴とする請求項1または2に記載の波長変換部材の製造方法。
  4. ガラス板の軟化点がプレス温度よりも高いことを特徴とする請求項3に記載の波長変換部材の製造方法。
  5. 前記無機離型板の表面粗さ(Ra)が0.5μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の波長変換部材の製造方法。
  6. 前記薄板状焼結体の厚みが0.01〜0.3mmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の波長変換部材の製造方法。
  7. 前記薄板状焼結体と無機離型板の接触面積が1〜100000mmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の波長変換部材の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法により製造されたことを特徴とする波長変換部材。
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