JP2013084700A - セラミック基板と、そのセラミック基板を用いた電子部品モジュール - Google Patents

セラミック基板と、そのセラミック基板を用いた電子部品モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】その製造歩留まりを向上させることができるセラミック基板を提供する。
【解決手段】その製造歩留まりを向上させることができるセラミック基板を提供するために、本発明のセラミック基板は、セラミック基板部2と、セラミック基板部2上に、シリコーンシート3を接着剤4にて接着することによって形成された第1の樹脂層5と、第1の樹脂層5に設けられ、セラミック基板部2の表面まで貫通した凹部6と、を備えたセラミック基板1とした。このような構成にすることによって、セラミック基板1の製造歩留まりを向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、セラミック基板と、そのセラミック基板を用いた電子部品モジュールに関するものである。
近年、電子部品を搭載した電子部品モジュールの開発は進んでおり、特に、電子部品として発光ダイオード(LED、Light Emitting Diode)を搭載した発光ダイオードモジュールは、液晶のバックライト向けの発光ダイオードモジュールとして開発が進められている。
一方、セラミックを主材料とするセラミック基板は、耐熱性・耐湿性に優れ、また、素材自体が良好な反射率を有することから、それら電子部品モジュールへの採用が検討されている。
ここで、従来の電子部品モジュールは、金属で形成された基板部と、前記基板部上にトランスファ・モールドにより形成された第1の樹脂層と、前記凹部内部の前記セラミック基板部上に接続された第2の電子部品と、前記凹部内部に充填された第2の樹脂層と、
を備えたものと、なっていた(例えば、これに類似する技術は下記特許文献1に記載されている)。
特開2006−156704号公報
前述の電子部品モジュールにおいては、基板部が金属で形成されていたため、その基板部上にトランスファ・モールドにより第1の樹脂層を形成することができる。しかしながら、基板部がセラミックである場合、その第1の樹脂層を形成する工法として、トランスファ・モールドを用いると、その基板部(セラミック基板部)割れてしまう問題が生じていた。
すなわち、前記従来の電子部品モジュールに用いられるセラミック基板においては、セラミック基板の製造歩留まりが悪い、という課題を有していた。
本発明は、このように、電子部品モジュールにセラミック基板を単に用いた場合は、セラミック基板の製造歩留まりの低下してしまうという事に着目し、セラミック基板の製造歩留まりを向上させることを目的とするものである。
そして、この目的を達成するために本発明は、セラミック基板部と、前記セラミック基板部上に、シリコーンシートを接着剤にて接着することによって形成された第1の樹脂層と、前記第1の樹脂層に設けられ、前記セラミック基板部の表面まで貫通した凹部と、
を備えたセラミック基板とした。
これにより所期の目的を達成するものである。
以上のように本発明は、セラミック基板部と、前記セラミック基板部上に、シリコーンシートを接着剤にて接着することによって形成された第1の樹脂層と、前記第1の樹脂層に設けられ、前記セラミック基板部の表面まで貫通した凹部と、を備えたセラミック基板としたので、セラミック基板の製造歩留まりを向上させることができる。
すなわち、本発明においては、第1の樹脂層を形成する際に、シリコーンシートを用い、かつ、そのシリコーンシートを接着剤にて接着することによって形成したので、トランスファ・モールドのように高圧でセラミック基板に加圧することなく第1の樹脂層を形成することができるので、セラミック基板のセラミック基板部の割れを防止することができ、その結果として、セラミック基板の製造歩留まりを向上させることができるのである。
実施の形態1におけるセラミック基板の断面図と上面図を示すものであり、図1(a)は断面図、図1(b)は上面図 実施の形態1における電子回路モジュールの断面図と上面図を示すものであり、図2(a)は断面図、図2(b)は上面図 実施の形態1におけるセラミック基板を用いた電子部品モジュールの製造方法を示すフローチャート 実施の形態1におけるセラミック基板の製造方法におけるセラミック基板部準備工程後のセラミック基板(すなわち、セラミック基板部)の断面図 実施の形態1におけるシリコーンシート準備工程の概略図 実施の形態1におけるシリコーンシート上に凹部を形成する際の断面図 実施の形態1における接着剤塗布工程後のセラミック基板の断面図 実施の形態1におけるシート接着工程を説明するためのセラミック基板の断面図 実施の形態1における切断工程を説明するためのセラミック基板の断面図 実施の形態1における第1の電子部品実装工程後のセラミック基板の断面図 実施の形態2におけるセラミック基板を用いた電子部品モジュールの製造方法のフローチャート 実施の形態3におけるセラミック基板の断面図 実施の形態3におけるセラミック基板を用いた電子部品モジュールの断面図 実施の形態3におけるセラミック基板を用いた電子部品モジュールの製造方法を示すフローチャート 実施の形態3における第2の電子部品実装子工程のセラミック基板の断面図 実施の形態3における射出形成によって形成されたシリコーンシート3の断面図 実施の形態3における接着剤塗布工程後のシリコーンシートの断面図 実施の形態3におけるシート接着工程を説明するためのセラミック基板の断面図 実施の形態3における切断工程を説明するためのセラミック基板の断面図
以下に、本発明の電子部品モジュールの実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
(実施の形態1)
[1]本実施形態におけるセラミック基板を用いた電子部品モジュールの構成
まず、はじめに、本発明の実施の形態1におけるセラミック基板、およびそのセラミック基板を用いた電子部品モジュールの構成に関して説明する。
図1は、実施の形態1におけるセラミック基板の断面図と上面図を示すものであり、図1(a)は断面図、図1(b)は上面図である。また、図2は、実施の形態1における電子回路モジュールの断面図と上面図を示すものであり、図2(a)は断面図、図2(b)は上面図である。
図1(a)、図1(b)に示すように、本実施形態におけるセラミック基板1は、セラミック基板部2と、そのセラミック基板部2上に、シリコーンシート3(図1、図2には図示なし。後述の図6に図示)を接着剤4にて接着することによって形成された第1の樹脂層5と、第1の樹脂層5に設けられ、セラミック基板部2の表面まで貫通した凹部6とを備えている。
また、図2(a)、図2(b)に示すように、本実施形態における電子部品モジュール9は、前述のセラミック基板1と、凹部6内部のセラミック基板部2上に接続された第1の第1の電子部品7と、凹部6内部に充填された第2の樹脂層8とを備えている。本実施形態においては、第1の電子部品7として、発光ダイオード(LED)を用いた。
ここで、本実施形態において、セラミック基板部2は、一般にHTCC(High Temperature Co−fired Ceramic、高温同時焼成型セラミック)と呼ばれる焼成されたアルミナ(Al2O3)を焼成することによって形成してある。
また、本実施形態において、シリコーンシート3は、後述にて詳しく説明するが、予め、シリコーン樹脂をシート状に形成したものを用いている。本実施形態において、シリコーンシートは、後述のようにドクターブレード法によってシート状に形成した。後述で詳しく説明するが、このシリコーンシート3は、ドクターブレード法によってプラスチックフィルム10(図1、図2には図示なし。後述の図6に図示)上に形成するのであるが、シリコーンシート3が、プラスチックフィルム10が形成されている形状であるため、非常に扱いやすいため、その後の、シリコーンシート3への凹部6の形成する際や、セラミック基板部2上へシリコーンシート3を接着剤4によって接着する際の作業性を高めることができる。なお、本願出願時現在、シリコーン樹脂を用いたシリコーンシート3は存在しておらず、我々が初めて、シート状に形成し、本実施形態のようなセラミック基板1や電子部品モジュール9に適応したのである。
更に、本実施形態においては、シリコーンシート3には、シリコーン樹脂をシート状に形成する際に、フィラーを含有させている。本実施形態においては、フィラーとして、酸化チタン(TiO2)を含有させている。シリコーンシート3にフィラーとして酸化チタンを含有させることによって、第1の樹脂層5の反射率を向上することができ、その結果として、第1の電子部品7として発光ダイオード(LED)を用いた場合の電子部品モジュール9全体の発光効率を向上することができる。更に、第1の樹脂層5にシリコーン材料を用いることによって、第1の樹脂層5の耐熱性を向上することができ、特に、第1の電子部品7として発光ダイオード(LED)を用いた場合の電子部品モジュール9全体の高寿命化や長期使用時の信頼性を高めることができる。
更に、本実施形態においては、第2の樹脂層8として、ユウロピウム(Eu)を含有するランタノイド系元素で主に賦活される窒化物系蛍光体を含有する蛍光塗料を、シリコーン樹脂に拡散させたものを塗布することによって形成した。
更に、本実施形態においては、接着剤4には、樹脂製接着剤、より具体的には、シリコーンシート3に含有される物質であるシリコーン樹脂を含むシリコーン樹脂系接着剤を用いている。
なお、本実施形態においては、セラミック基板部2として、HTCCと呼ばれる焼成されたアルミナ(Al2O3)を焼成することによって形成したが、その他、同じHTCCに分類される焼成された窒化アルミ(Al−N)や、LTCC(Low Temperature Co−fired Ceramics、高温同時焼成型セラミック)と呼ばれるアルミナ(Al2O3)とガラス(SiO2)とを混合し、焼成して形成することもできる。
また、本実施形態においては、シリコーンシート3に、フィラーとして、酸化チタン(TiO2)を含有させたが、その他、アルミナ(Al2O3)、シリカ(SiO2)等を含有させることもできる。
また、本実施形態においては、接着剤4にはシリコーン樹脂系接着剤を用いたが、その他、エポキシ系樹脂接着剤、アクリル系樹脂接着剤を用いることもできる。
また、本実施形態においては、シリコーンシート3を形成する方法として、ドクターブレード法を用いたが、その他、射出形成によって形成することもできる。
また、本実施形態において、第1の電子部品7として、発光ダイオード(LED)を用いたが、その他、例えば、LSI(Large Scale Integration)回路をはじめとする半導体IC(Integrated Circuit)チップを用いることもできる。
また、本実施形態においては、第2の樹脂層8として、ユウロピウム(Eu)を含有するランタノイド系元素で主に賦活される窒化物系蛍光体を含有する蛍光塗料を、シリコーン樹脂に拡散させたものを用いたが、その他、ランタノイド系元素を含む酸窒化物系蛍光体やサイアロン系蛍光体、マンガン(Mn) 等の遷移金属を含むアルカリ土類ハロゲンアパタイト蛍光体等を用いることもできる。
[2]本実施形態におけるセラミック基板1、およびそれを用いた電子部品モジュール9の製造方法
次に、本実施形態におけるセラミック基板1を用いた電子部品モジュール9の製造方法に関して説明する。
図3は、実施の形態1におけるセラミック基板を用いた電子部品モジュールの製造方法を示すフローチャートである。
図3に示すように、本実施形態におけるセラミック基板を用いた電子部品モジュールの製造方法は、
S1:セラミック基板部準備工程
S2:シリコーンシート準備工程
S3:接着剤塗布工程
S4:シート接着工程
S5:切断工程
S6:第1の電子部品実装工程
S7:第2の樹脂層塗布工程
という7つの工程から構成されるものである。
なお、S1〜S5が、本実施形態におけるセラミック基板1の製造方法に相当するものである。
それでは、以下に、S1〜S7の詳細を説明する。
[2]−(1)セラミック基板部準備工程S1
まずはじめに、セラミック基板部準備工程S1にて、セラミック基板部2を形成する。
本実施形態においては、アルミナ(Al2O3)粉末の固体成分と、有機溶剤等からなる有機バインダーを、固体成分と有機バインダーとの割合が、固体成分84:有機バインダー16の重量比の割合で混合された組成物をシート状に形成したグリーンシートと呼ばれるものを、所望の厚さになるように複数枚積層し、その後、加圧しながら焼成することによって形成する。図4は、実施の形態1におけるセラミック基板の製造方法におけるセラミック基板部準備工程後のセラミック基板1(すなわち、セラミック基板部2)の断面図を示すものである。
図4に示すように、セラミック基板部準備工程S1を行うことによって、セラミック基板部2を形成することができる。
[2]−(2)シリコーンシート準備工程S2
次に、シリコーンシート準備工程にて、シリコーンシート3を形成する。
図5は、実施の形態1におけるシリコーンシート準備工程の概略図を示すものである。
本実施形態においては、シリコーンシート3の形成には、ドクターブレード法を用いた。また、本実施形態においては、一般にRoll to Roll方式と呼ばれる工法を用いた。すなわち、図5に示すように、ロール状に巻かれたプラスチックフィルム10を、巻き取りローラ11で巻き取る方式の工法を用いた。
また、図5にしめすように、このロール状に巻かれたプラスチックフィルム10と、巻き取りローラ11の間に、スラリーダム14、ドクターブレード15、加熱部16を設けている。また、スラリーダム14には、シリコーンシート3の原料となる液体のシリコーン樹脂と、フィラーとして酸化チタン(TiO2)粉末とを混合した組成物であるスラリー17が貯蔵されている。
更に、プラスチックフィルム10は、巻き取りローラ11によって、図5において、右から左へ移動しながら、プラスチックフィルム10上に、スラリー17を塗布する。その後、ドクターブレード15により、このスラリーをプラスチックフィルム10上に均一に塗布する。その後、加熱部16にて、プラスチックフィルム10上に塗布されたスラリーを乾燥することによって、シリコーンシート3(図6(a)参照)が形成されるのである。
このように、プラスチックフィルム10上にシリコーンシート3の成分に相当するスラリーを均一に塗布し、その後、そのスラリーを乾燥させることによって、プラスチックフィルム10とグリーンシートの間の界面Cから空気成分が除去され(いわゆる真空状態に相当)、プラスチックフィルム10とシリコーンシート3の間が密着されるのである。
次に、プラスチックフィルム10上にシリコーンシート3が形成されたものをもちいて、シリコーンシート3の所望の位置に凹部6を形成する。
図6は、実施の形態1におけるシリコーンシート上に凹部を形成する際の断面図を示すものである。
図6にしめすように、本実施形態において、プラスチックフィルム10上に形成されているシリコーンシート3に凹部6を、ドリル(図示なし)等によって機械的に形成する。その後、プラスチックフィルム10をシリコーンシート3から除去する。
以上のようにして、シリコーンシート3が形成されるのである。
[2]−(3)接着剤塗布工程S3
次に、接着剤塗布工程S3にて、セラミック基板部2上に、接着剤4を塗布する。
図7は、実施の形態1における接着剤塗布工程後のセラミック基板の断面図を示すものである。
図7に示すように、セラミック基板部2上の所望の位置に接着剤4を塗布するのである。本実施形態において、接着剤4は、前述のように、シリコーン樹脂系接着剤を用いた。
以上のようにして、セラミック基板部2上に接着剤4が塗布されるのである。
[2]−(4)シート接着工程S4
次に、シート接着工程S4にて、セラミック基板部2上に、凹部6が形成されたシリコーンシート3を接着する。
図8は、実施の形態1におけるシート接着工程を説明するためのセラミック基板の断面図を示すものである。
図8に示すように、セラミック基板部2と、凹部6が形成されたシリコーンシート3との位置あわせを行い、その後、シリコーンシート3とセラミック基板部2とを接触させ、その後、加熱を行う。
以上のようにして、セラミック基板部2上に接着剤4によって、凹部6が形成されたシリコーンシート3を接着するのである。
[2]−(5)切断工程S5
次に、切断工程S5にて、凹部6が形成されたシリコーンシート3が、接着剤4によって接着されたセラミック基板部2を切断する。
図9は、実施の形態1における切断工程S5を説明するためのセラミック基板の断面図を示すものである。
図9に示すように、図9中のA、B、Cのそれぞれの位置にブレード等を用いて、個々の電子部品モジュール9に用いられるセラミック基板1となるように切断するのである。
以上のようにして、凹部6が形成されたシリコーンシート3が、接着剤4によって接着されたセラミック基板部2は、個々の電子部品モジュール9に用いられるセラミック基板1となるように切断されるのである。
[2]−(6)第1の電子部品実装工程S6
次に、第1の電子部品実装工程S6にて、個々の電子部品モジュール9に用いられるセラミック基板1の凹部6内に、第1の電子部品7を実装する。
図10は、実施の形態1における第1の電子部品実装工程後のセラミック基板の断面図を示すものである。
本実施形態においては、第1の電子部品7として、前述のように、発光ダイオード(LED)を用いた。
以上のようにして、図10にしめすように、第1の電子部品実装工程S6において、個々の電子部品モジュール9に用いられるセラミック基板1の凹部6内に、第1の電子部品7を実装されるのである。
[2]−(7)第2の樹脂層塗布工程S7
最後に、第2の樹脂層塗布工程S7にて、第1の電子部品7が実装されたセラミック基板1の凹部6内に、第2の樹脂層8を塗布する。
本実施形態においては、前述のように、第2の樹脂層8として、ユウロピウム(Eu)を含有するランタノイド系元素で主に賦活される窒化物系蛍光体を含有する蛍光塗料を、シリコーン樹脂に拡散させたものを塗布することによって形成した。
以上のようにして、第1の電子部品7が実装されたセラミック基板1の凹部6内に、第2の樹脂層8を塗布するのである。この工程後、図2に示すように、本実施形態におけるセラミック基板1を用いた電子部品モジュール9になるのである。
以上が、本実施形態におけるセラミック基板1を用いた電子部品モジュール9の製造方法に関する説明である。
[3]本実施形態におけるセラミック基板1の効果
以上のように本実施形態のセラミック基板1は、セラミック基板部2と、セラミック基板部2上に、シリコーンシート3を接着剤4にて接着することによって形成された第1の樹脂層5と、第1の樹脂層5に設けられ、セラミック基板部2の表面まで貫通した凹部6と、を備えたセラミック基板1としたので、セラミック基板1の製造歩留まりを向上させることができる。
すなわち、本実施形態のセラミック基板1は、第1の樹脂層5を形成する際に、シリコーンシート3を用い、かつ、そのシリコーンシート3を接着剤4にて接着することによって形成したので、トランスファ・モールドのように高圧でセラミック基板1に加圧することなく第1の樹脂層5を形成することができるので、セラミック基板1のセラミック基板部2の割れを防止することができ、その結果として、セラミック基板1の製造歩留まりを向上させることができるのである。
(実施の形態2)
[4]本実施形態におけるセラミック基板1を用いた電子部品モジュール9の製造方法とその効果
それでは、次に、本発明の実施の形態2におけるセラミック基板1を用いた電子部品モジュール9の製造方法に関して説明する。
図11は、実施の形態2におけるセラミック基板1を用いた電子部品モジュール9の製造方法のフローチャートを示すものである。
本実施形態におけるセラミック基板1を用いた電子部品モジュール9の製造方法において、前述の実施の形態1と異なるのは、図11に示すように、
S1:セラミック基板部準備工程
S2:シリコーンシート準備工程
S3:接着剤塗布工程
S4:シート接着工程
S6:第1の電子部品実装工程
S7:第2の樹脂層塗布工程
S5:切断工程
という順序で構成される点である。すなわち、前述の実施の形態1においては、セラミック基板部2上に凹部6が形成されたシリコーンシート3を接着した後に、個々の電子部品モジュール9に相当するセラミック基板1へ分割し、その後、第1の電子部品7の実装、第2の樹脂層8の塗布を行ったが、本実施形態においては、先に、第1の電子部品7の実装と第2の樹脂層8の塗布を行い、その後、個々の電子部品モジュール9に相当するセラミック基板1へ分割している点である。
すなわち、本実施形態においては、S6:第1の電子部品実装工程、S7:第2の樹脂層塗布工程を、S5:切断工程の前で実施することによって、より効率的に、第1の電子部品7の実装や第2の樹脂層8の塗布を行うことができ、その結果として、電子部品モジュール9の製造コストを低減し、より安価な電子部品モジュール9を提供することができる。
(実施の形態3)
[5]本実施形態におけるセラミック基板18、およぶそれを用いた電子部品モジュール19の構成
それでは、次に、本発明の実施の形態3におけるセラミック基板18、およぶそれを用いた電子部品モジュール19の構成に関して説明する。
図12は、実施の形態3におけるセラミック基板の断面図を示すものである。また、図13は、実施の形態3におけるセラミック基板を用いた電子部品モジュールの断面図を示すものである。
本実施形態におけるセラミック基板18、およびそれを用いた電子部品モジュール19
が、前述の実施の形態1のセラミック基板1と異なる点は、図12、図13に示すように第1の樹脂層5の内部に配置され、セラミック基板部2に接続された第2の電子部品20を備える点である。ここで、本実施形態における第2の電子部品20は、バリスタを用いた。
その他の点は、前述の実施の形態1におけるセラミック基板1、およびそれを用いた電子部品モジュール9と同じであるので、説明を省略する。
[6]本実施形態におけるセラミック基板18、およびそれを用いた電子部品モジュール19の製造方法
次に、本実施形態におけるセラミック基板18を用いた電子部品モジュール19の製造方法に関して説明する。
図14は、実施の形態3におけるセラミック基板を用いた電子部品モジュールの製造方法を示すフローチャートである。
図14に示すように、本実施形態におけるセラミック基板18、およびそのセラミック基板18を用いた電子部品モジュール19の製造方法は、
S1:セラミック基板部準備工程
S8:第2の電子部品実装子工程
S2:シリコーンシート準備工程
S3:接着剤塗布工程
S4:シート接着工程
S5:切断工程
S6:第1の電子部品実装工程
S7:第2の樹脂層塗布工程
という8つの工程から構成されるものである。
なお、S1、S8、S2〜S5が、本実施形態におけるセラミック基板18の製造方法に相当するものである。
それでは、以下に、S1、S8、S2〜S5の詳細を説明するが、前述の実施の形態1おける製造方法における同工程と、同じようなことを行う工程に関しては、その説明を省略する。
[6]−(1)セラミック基板部準備工程S1
まずはじめに、セラミック基板部準備工程S1にて、セラミック基板部2を形成する。
本工程においては、前述の実施の形態1おける製造方法における同工程と同じことを行うため、説明を省略する([2]−(1)を参照の事)。
[6]−(2)第2の電子部品実装子工程S8
次に、第2の電子部品実装子工程S8にて、セラミック基板部2上の所望の位置に、第2の電子部品を実装する。
図15は、実施の形態3における第2の電子部品実装子工程のセラミック基板の断面図を示すものである。
図15に示すように、本実施形態における電子部品実装子工程S8後、セラミック基板部2上に、第2の電子部品20が接続される。
[6]−(3)シリコーンシート準備工程S2
次に、シリコーンシート準備工程にて、シリコーンシート3を形成する。
図16は、実施の形態3における射出形成によって形成されたシリコーンシート3の断面図を示すものである。
本実施形態においては、図16にしめすように、凹部6のみならず、凹部21を形成する必要があるため、所望の形状に設計された金型を用いて、シリコーンシート3の原料となる液体のシリコーン樹脂と、フィラーとして酸化チタン(TiO2)粉末とを混合した液体の組成物を、所望の形状に形成された金型に流し込み、射出形成を行った。
以上のようにして、凹部6、凹部21が、シリコーンシート3が形成されるのである。
[6]−(4)接着剤塗布工程S3
次に、接着剤塗布工程S3にて、シリコーンシート3上に、接着剤4を塗布する。
図17は、実施の形態3における接着剤塗布工程後のシリコーンシートの断面図を示すものである。
図17に示すように、シリコーンシート3上の所望の位置に接着剤4を塗布するのである。
以上のようにして、シリコーンシート3上に接着剤4が塗布されるのである。
[6]−(5)シート接着工程S4
次に、シート接着工程S4にて、セラミック基板部2上に、凹部6が形成されたシリコーンシート3を接着する。
図18は、実施の形態3におけるシート接着工程を説明するためのセラミック基板の断面図を示すものである。
図18に示すように、セラミック基板18と、凹部6、凹部21が形成されたシリコーンシート3との位置あわせ(特に、第2の電子部品20が、凹部21に挿入(内装)されるように)を行い、その後、シリコーンシート3とセラミック基板部2とを接触させ、その後、加熱を行う。
特に、以上のようにして、セラミック基板18上に接着剤4によって、凹部6、凹部21が形成されたシリコーンシート3を接着するのである。
[6]−(6)切断工程S5
次に、切断工程S5にて、凹部6が形成されたシリコーンシート3が、接着剤4によって接着されたセラミック基板部2を切断する。
図19は、実施の形態3における切断工程を説明するためのセラミック基板の断面図を示すものである。
図19に示すように、図19中のA、B、Cのそれぞれの位置にブレード等を用いて、個々の電子部品モジュール19に用いられるセラミック基板18となるように切断するのである。
以上のようにして、凹部6、凹部21が形成されたシリコーンシート3が、接着剤4によって接着されたセラミック基板18は、個々の電子部品モジュール19に用いられるセラミック基板1となるように切断されるのである。
[6]−(7)第1の電子部品実装工程S6
次に、第1の電子部品実装工程S6にて、個々の電子部品モジュール19に用いられるセラミック基板18の凹部6内に、第1の電子部品7を実装する。
本工程においては、前述の実施の形態1おける製造方法における同工程と同じことを行うため、説明を省略する([2]−(6)を参照の事)
[6]−(8)第2の樹脂層塗布工程S7
最後に、第2の樹脂層塗布工程S7にて、第1の電子部品7が実装されたセラミック基板1の凹部6内に、第2の樹脂層8を塗布する。
本実施形態においては、実施の形態1と同じように、第2の樹脂層8として、ユウロピウム(Eu)を含有するランタノイド系元素で主に賦活される窒化物系蛍光体を含有する蛍光塗料を、シリコーン樹脂に拡散させたものを塗布することによって形成した。
以上のようにして、第1の電子部品7が実装されたセラミック基板1の凹部6内に、第2の樹脂層8を塗布するのである。この工程後、図13に示すように、本実施形態におけるセラミック基板18を用いた電子部品モジュール19になるのである。
以上が、本実施形態におけるセラミック基板18を用いた電子部品モジュール19の製造方法に関する説明である。
[7]本実施形態におけるセラミック基板18の効果
以上のように本実施形態のセラミック基板18は、第1の樹脂層5の内部に配置され、セラミック基板部2に接続された第2の電子部品20を備えるように構成したので、電子部品モジュール19に用いられる第1の電子部品7以外の電子部品(第2の電子部品20に相当)を第1の樹脂層5に内蔵することができるので、その結果として、セラミック基板18を用いた電子部品モジュール19の更なる小型化を図ることができるのである。
本発明にかかるセラミック基板と、そのセラミック基板を用いた電子部品モジュールは、セラミック基板の製造歩留まりを向上させることができるので、特に、最近普及の進んでいる液晶テレビや携帯電話の液晶画面用のバックライト向けの電子部品として発光ダイオードを搭載したような電子部品モジュール用の基板として有用である。
1、18 セラミック基板
2 セラミック基板部
3 シリコーンシート
4 接着剤
5 第1の樹脂層
6、21 凹部
7 第1の電子部品
8 第2の樹脂層
9、19 電子部品モジュール
10 プラスチックフィルム
11 巻き取りローラ
14 スラリーダム
15 ドクターブレード
16 加熱部
17 スラリー
20 第2の電子部品

Claims (10)

  1. セラミック基板部と、
    前記セラミック基板部上に、シリコーンシートを接着剤にて接着することによって形成された第1の樹脂層と、
    前記第1の樹脂層に設けられ、前記セラミック基板部の表面まで貫通した凹部と、
    を備えたセラミック基板。
  2. 前記シリコーンシートは、フィラーが混合されている事を特徴とする請求項1に記載のセラミック基板。
  3. 前記フィラーは、酸化チタン(TiO2)、アルミナ(Al2O3)、シリカ(SiO2)の少なくとも1つが含有される請求項2に記載のセラミック基板。
  4. 前記接着剤は樹脂接着剤である請求項1に記載のセラミック基板。
  5. 前記樹脂接着剤は、シリコーン系樹脂接着剤、エポキシ系樹脂接着剤、アクリル系樹脂接着剤のいずれか1つである請求項4に記載にセラミック基板。
  6. 前記シリコーンシートは、ドクターブレード法、もしくは射出形成によって形成される請求項1に記載のセラミック基板。
  7. 前記第1の樹脂層の内部に配置され、前記セラミック基板部に接続された第2の電子部品を備える請求項1に記載のセラミック基板。
  8. 前記第2の電子部品がバリスタである請求項7に記載のセラミック基板。
  9. 前記請求項1から8に記載のセラミック基板と、
    前記凹部内部の前記セラミック基板部上に接続された第1の電子部品と、
    前記凹部内部に充填された第2の樹脂層と、
    を備えた電子部品モジュール。
  10. 前記第1の電子部品が発光ダイオードである電子部品モジュール。
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