JP6008778B2 - 作業車の動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、連動連結用の第1連動部を有する第1連動軸と、連動連結用の第2連動部を有する第2連動軸を備えた作業車の動力伝達装置に関する。
上記のような動力伝達装置は、例えば、動力取り出し用のPTO軸に伝動するPTO伝動系に備えられており、第1連動軸と第2連動軸を介して、エンジンの動力をPTO軸に伝達するようにしている(例えば、特許文献1、2参照。)。
特許文献1に記載の動力伝達装置では、エンジンからの動力を受ける入力軸と平行になるように、第1連動軸としての伝動軸と配置され、その伝動軸の後端部にカップリング等によりPTO軸が連結されている。そして、第1連動軸としての伝動軸の前端部及び中間部の夫々がベアリングを介して軸支部に回転自在に支持されている。また、特許文献1に記載の動力伝達装置では、伝動軸の後端部に中継伝動軸を連動連結し、その中継伝動軸をベアリングを介して軸支部に回転自在に支持させ、中継伝動軸の後端部にカップリング等によりPTO軸を連結する点も開示されている。
特許文献2に記載の動力伝達装置では、第1連動軸としてのPTO変速軸と第2連動軸としての出力伝動軸とが備えられ、PTO変速軸と出力伝動軸とが、その回転中心を一致させて、軸心方向に隣接するように配置されている。PTO変速軸は、エンジンに直結された主軸からの動力を第1連動部にて受けて回転駆動し、出力伝達軸は、PTO変速軸からの動力を第2連動部にて受けて回転駆動し、最終的に、その回転駆動力をPTO軸に伝達している。そして、PTO変速軸の軸心方向の両端部がベアリングを介して軸支部に回転自在に支持されており、出力伝動軸の軸心方向の両端部もベアリングを介して軸支部に回転自在に支持されている。PTO変速軸と出力伝動軸の間には、PTO油圧クラッチ装置が備えられており、このPTO油圧クラッチ装置によって、PTO変速軸の動力が出力伝動軸に伝達されてPTO軸が回転駆動される入り状態と、PTO変速軸の動力の出力伝動軸への伝達が遮断される切り状態とに切換自在に構成されている。
特開2006−82645号公報 実公昭61−249号公報
上記特許文献1に記載の動力伝達装置では、第1連動軸が軸心方向に間隔を隔ててベアリングを介して軸支部にて支持された両持ち状態となっている。上記特許文献2に記載の動力伝達装置では、第1連動軸も第2連動軸も、その軸心方向の両端部がベアリングを介して軸支部にて支持された両持ち状態となっている。このように、従来、第1連動軸及び第2連動軸を回転自在に支持するための支持構造としては、軸心方向に間隔を隔てた2箇所にてベアリングを介して軸支部にて支持する両持ち状態としている。
そのために、第1連動軸の軸心方向に間隔を隔てた2箇所に加えて、第2連動軸の軸心方向に間隔を隔てた2箇所の合計4箇所において、ベアリング及び軸支部等の支持構造を備える必要があり、支持構造が複雑になる。また、その支持構造を備えるだけのスペースも必要となる。よって、第1連動軸、及び、第2連動軸を回転自在に支持するための支持構造の複雑化及び大型化を招く虞があった。
そこで、第1連動軸及び第2連動軸を回転自在に支持するための支持構造の簡素化及び小型化を図ることができる作業車の動力伝達装置の提供が望まれている。
本発明に係る作業車の動力伝達装置の特徴構成はエンジンからの動力を走行伝動系に伝達する第1伝動軸と、前記エンジンからの動力をPTO伝動系に伝達する第1伝動筒軸とを備え、
前記PTO伝動系は、連動連結用の第1連動部を有する第1連動軸と、連動連結用の第2連動部を有する第2連動軸とを有し、前記エンジンからの動力が前記第1伝動筒軸を介して前記第1連動軸に伝達されるように構成され、
前記エンジンからの動力が主クラッチを介して前記第1伝動軸及び前記第1伝動筒軸に伝達されるように構成され、
前記主クラッチは、前記エンジンからの動力を前記第1伝動軸及び前記第1伝動筒軸に伝達する状態と、前記エンジンからの動力の前記第1伝動軸への伝達を遮断し、且つ、前記エンジンからの動力を前記第1伝動筒軸に伝達する状態と、前記エンジンからの動力の前記第1伝動軸への伝達を遮断し、且つ、前記エンジンからの動力の前記第1伝動筒軸への伝達を遮断する状態とに切り換え可能に構成され、
前記第1連動軸と前記第2連動軸は、回転中心が一致するように配置され、
前記第1連動軸は、第1ベアリングを介して第1軸支部に支持される第1軸支部側端部と、その第1軸支部側端部とは反対側の第1非軸支部側端部とを有し、
前記第2連動軸は、第2ベアリングを介して第2軸支部に支持される第2軸支部側端部と、その第2軸支部側端部とは反対側の第2非軸支部側端部とを有し、
前記第1非軸支部側端部と前記第2非軸支部側端部は、棒状の前記第1非軸支部側端部を筒状の前記第2非軸支部側端部の内部に挿入させて径方向でその間に第3ベアリングを介在させ、お互いに支持し合う状態で相対回転自在に嵌合されており、
前記第1連動軸及び前記第2連動軸と平行に配置された第3連動軸が備えられ、
前記第3連動軸には、前記第1連動軸における前記第1連動部としての第1連動ギヤと噛合自在な第3連動ギヤと、前記第2連動軸における前記第2連動部としての第2連動ギヤと噛合自在な第4連動ギヤが備えられており、
前記第3連動軸は、前記第1連動軸及び前記第2連動軸に対して、前記第1伝動軸が位置する側とは反対側に位置している点にある。
本特徴構成によれば、第1連動軸の第1非軸支部側端部と第2連動軸の第2非軸支部側端部を回転自在に支持するに当たり、第1非軸支部側端部を第2非軸支部側端部の内部に挿入させ、径方向でその間に第3ベアリングを介在させるだけでよい。第1連動軸の第1非軸支部側端部は、第3ベアリングを介して第2連動軸の第2非軸支部側端部を回転自在に支持することになり、第2連動軸の第2非軸支部側端部は、第3ベアリングを介して第1連動軸の第1非軸支部側端部を回転自在に支持することになる。このように、第1非軸支部側端部と第2非軸支部側端部は、相対回転自在にお互いに支持し合うことができる。よって、このような支持構造を採用することで、第1連動軸の第1非軸支部側端部を支持するための支持構造と第2連動軸の第2非軸支部側端部を支持するための支持構造とを兼用化しながら、第1連動軸及び第2連動軸を相対回転自在に支持することができ、第1連動軸及び第2連動軸を回転自在に支持するための支持構造の簡素化及び小型化を図ることができる。
本発明に係る作業車の動力伝達装置の更なる特徴構成は、前記第3連動軸の軸心方向の両端部が第4ベアリングを介して第3軸支部に回転自在に支持されている点にある。
本特徴構成によれば、第3連動軸は、その軸心方向の両端部が第4ベアリングを介して第3軸心部に支持されているので、第3連動軸を両持ち状態で支持することができる。第2連動軸の第2連動ギヤは、両持ち状態の第3連動軸の第3連動ギヤと噛合しているので、その噛合によって第2連動軸を径方向内側に抑え込むように力を作用させることができる。よって、径方向で第1非軸支部側端部の外側に位置する第2非軸支部側端部を径方向内側に抑え込むことができ、第1非軸支部側端部と第2非軸支部側端部を安定して支持し易くなる。また、第3連動軸の第3連動ギヤは、第1連動軸の第1連動ギヤと噛合しているので、例えば、第1連動軸、第3連動軸、第2連動軸の順に動力を伝達することができる。
本発明に係る作業車の動力伝達装置の更なる特徴構成は、ミッションケースの内部に、変速装置を収容する第1収容空間と前後進切替装置を収容する第2収容空間とを前後に形成し、前記第1連動軸及び前記第2連動軸が前記第1収容空間に収容されている点にある。
本特徴構成によれば、後進用の伝動軸を備えることで変速装置よりも軸数が多くなる前後進切替装置を収容する第2収容空間に、第1連動軸及び第2連動軸を収容するのではなく、第1収容空間に第1連動軸及び第2連動軸を収容している。これにより、ミッションケースの小型化、及び、PTO伝動系の組み付け性の向上を図ることができる。
トラクタの全体を示す側面図 前後進切り替え用の連係機構の構成を示す縦断側面図 前後進切り替え用の連係機構の構成を示す平面図 前後進切り替え用の連係機構の構成を示す縦断背面図 前後進切り替え用の連係機構の構成を示す分解斜視図 ミッションケース内の前半側での伝動構成を示す縦断側面図 ミッションケース内の後半側での伝動構成を示す縦断側面図 図6において第1連動軸及び第2連動軸等を示す拡大図
以下、本発明を実施するための形態の一例として、本発明に係る作業車の動力伝達装置を、作業車の一例であるトラクタに適用した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、このトラクタは、車体フレーム11の前半部に水冷式のエンジン14などを配備し、車体フレーム11の後半部に搭乗運転部29を形成している。そして、エンジン14の左右に駆動可能な操舵輪としての前輪27を配備し、搭乗運転部29の左右に制動可能な駆動輪としての後輪24を配備して、4輪駆動型に構成している。
車体フレーム11は、エンジン14の下部に、その下部から前方に向けて延出するように前フレーム部材26を連結し、エンジン14の後下部に、エンジン14の後下部から後方に向けて延出するようにハウジングフレーム13を連結して構成している。前フレーム部材26には、左右の前輪27を前車軸(図示せず)などを介して駆動可能かつ操舵可能に支持する前車軸ケース28をローリング可能に装備している。
図1〜5に示すように、搭乗運転部29は、板金製の搭乗ステップ23、位置調節可能な運転座席30、前輪操舵用のステアリングホイール32、及び、エンジン回転数調節用のアクセルペダル64、などを配備して構成している。ステアリングホイール32は、ステアリング軸36及びパワーステアリング機構などを介して左右の前輪27に連係している。つまり、ステアリングホイール32、ステアリング軸36、及び、パワーステアリング機構、などによって、前輪操舵用の操作手段33を構成している。ステアリング軸36は、搭乗運転部29の前端箇所に後傾姿勢で備えたステアリングポスト31に挿通している。ステアリングポスト31は、車体フレーム1に後傾姿勢で立設した前後方向視が略門型の支持部材38の上端に立設している。
図1、図6及び図7に示すように、ハウジングフレーム13は、前ケース部15と中間ケース部16と後ケース部17とに分割可能な3分割構造に構成している。そして、それらのうちの中間ケース部16と後ケース部17とからトランスミッションケース(以下、ミッションケースと称する)12を構成している。後ケース部17には、トラクタの後部に連結するロータリ耕耘装置やプラウなどの作業装置(図示せず)の昇降操作を可能にする左右一対のリフトアーム2、左右のリフトアーム2を上下方向に揺動駆動する油圧式のリフトシリンダ3、及び、トラクタの後部にロータリ耕耘装置などの駆動型の作業装置を連結した場合に作業装置への作業用動力の取り出しを可能にするPTO軸25、などを装備している。
エンジン14からの動力は、乾式のクラッチからなる主クラッチ18を経由した後、走行伝動系4とPTO伝動系5とに分配供給している。そして、走行伝動系4を経由する走行用の動力を左右の前輪27及び左右の後輪24に伝達している。又、PTO伝動系5を経由する作業用の動力をPTO軸25に伝達している。
走行伝動系4について説明する。
走行伝動系4には、エンジン14からの動力を4段に変速可能に構成したスライディングメッシュ式の主変速装置19、主変速装置19による変速後の動力を前進用と後進用とに切り換え可能に構成したシンクロメッシュ式の前後進切替装置20、前後進切替装置20による前後進切り替え後の動力を高低2段に変速可能に構成したスライディングメッシュ式の副変速装置21、左右の後輪24の差動を許容しながら副変速装置21による変速後の動力を左右の後輪24に伝達する後輪用差動装置6、副変速装置21による変速後の動力から前輪駆動用の動力を取り出すギヤユニット7、及び、左右の前輪27の差動を許容しながらギヤユニット7からの動力を左右の前輪27に伝達する前輪用差動装置8、などを備えている。
主クラッチ18は、搭乗運転部29の左足元箇所に配備したクラッチペダル45(図2〜図5参照)の踏み込み操作、及び、踏み込み解除操作に連動して、走行伝動系4及びPTO伝動系5に動力伝達する入り状態と、走行伝動系4及びPTO伝動系5の動力伝達を遮断する切り状態とに切り替わるように構成されている。この実施形態では、図6に示すように、走行伝動系4における第1伝動軸70とPTO伝動系5における第1伝動筒軸201が、第1伝動軸70を内側に位置させ、第1伝動筒軸201を外側に位置させた二重軸構造が採用されている。そして、クラッチペダル45を設定量まで踏み込むことで、走行伝動系4の伝動を遮断し、クラッチペダル45を設定量以上踏み込むことで、PTO伝動系5の伝動を遮断するダブルクラッチ方式が採用されている。つまり、主クラッチ18は、クラッチペダル45を設定量まで踏み込み操作することで、エンジン14からの動力を走行伝動系4における第1伝動軸70に伝達する入り状態から、その伝達を遮断する切り状態に切り替わり、クラッチペダル45を設定量以上踏み込み操作することで、エンジン14からの動力をPTO伝動系5における第1伝動筒軸201に伝達する入り状態から、その伝達を遮断する切り状態に切り替わるように構成されている。また、クラッチペダル45の踏み込み量を設定量まで戻すことで、PTO伝動系5における第1伝動筒軸201への動力伝達が切り状態から入り状態に切り替わり、クラッチペダル45の踏み込み操作を解除することで、走行伝動系4における第1伝動軸70への動力伝達が切り状態から入り状態に切り替わるように構成されている。
図6に示すように、主変速装置19は、その入力軸を兼ねる第1伝動軸70、第1伝動軸70の後端部に一体形成した第1駆動ギヤ71、第1伝動軸70における第1駆動ギヤ71の前方箇所に一体形成した第2駆動ギヤ72、第1伝動軸70における第2駆動ギヤ72の前方箇所にスプライン嵌合した第3駆動ギヤ73、第1伝動軸70における第3駆動ギヤ73の前方箇所にスプライン嵌合した第4駆動ギヤ74、第1伝動軸70の上方に第1伝動軸70と平行に配置した第2伝動軸75、第2伝動軸75にスプライン嵌合した拡径用の筒軸76、第1駆動ギヤ71と噛合する状態で第2伝動軸75に相対回転可能に外嵌した第1従動ギヤ77、筒軸76の後半部に摺動可能にスプライン嵌合した第2従動ギヤ78、筒軸76の前半部に摺動可能にスプライン嵌合した第3従動ギヤ79、及び、第4駆動ギヤ74と噛合する状態で第2伝動軸75に相対回転可能に外嵌した第4従動ギヤ80、などを備えている。
第2従動ギヤ78は、第1従動ギヤ77にスプライン嵌合する1速位置と第2駆動ギヤ72に噛合する2速位置とにわたって摺動する。第3従動ギヤ79は、第3駆動ギヤ73に噛合する3速位置と第4従動ギヤ80にスプライン嵌合する4速位置とにわたって摺動する。第2従動ギヤ78及び第3従動ギヤ79は、搭乗運転部29におけるステアリングポスト31の後方箇所に配備した主変速レバー41の左右方向への揺動操作に連動して、第2従動ギヤ78が主変速レバー41に連係する第1連係状態と、第3従動ギヤ79が主変速レバー41に連係する第2連係状態とに切り替わる。そして、第1連係状態では、主変速レバー41の前後方向への揺動操作に連動して、第2従動ギヤ78が1速位置と2速位置とにわたって摺動する。第2連係状態では、主変速レバー41の前後方向への揺動操作に連動して、第3従動ギヤ79が3速位置と4速位置とにわたって摺動する。
つまり、主変速装置19は、主変速レバー41の揺動操作に連動して、第1伝動軸70に伝達された動力を、第1駆動ギヤ71と第1従動ギヤ77と第2従動ギヤ78と筒軸76とを介して第2伝動軸75に伝達する第1変速状態、第2駆動ギヤ72と第2従動ギヤ78と筒軸76とを介して第2伝動軸75に伝達する第2変速状態、第3駆動ギヤ73と第3従動ギヤ79と筒軸76とを介して第2伝動軸75に伝達する第3変速状態、又は、第4駆動ギヤ74と第4従動ギヤ80と第3従動ギヤ79と筒軸76とを介して第2伝動軸75に伝達する第4変速状態に切り替わるように構成している。
図6及び図7に示すように、前後進切替装置20は、前後進切替装置20の入力軸を兼ねる第3伝動軸81、第3伝動軸81の前部側に相対回転可能に外嵌した後進用駆動ギヤ82、第3伝動軸81の後部側に相対回転可能に外嵌した前進用駆動ギヤ83、第3伝動軸81における後進用駆動ギヤ82と前進用駆動ギヤ83との間に介装したシンクロメッシュ式のシフト機構84、第3伝動軸81の上方に第3伝動軸81と平行に配置した第4伝動軸85、後進用駆動ギヤ82と隣接するように第4伝動軸85の前部側に一体形成した後進用従動ギヤ86、前進用駆動ギヤ83と噛合するように第4伝動軸85の後部側に一体形成した前進用従動ギヤ87、第3伝動軸81の下方に第3伝動軸81と平行に配置した後進用中継軸88、及び、後進用駆動ギヤ82と後進用従動ギヤ86とに噛合するように後進用中継軸88に一体形成した後進ギヤ89、などを備えている。
第3伝動軸81は、主変速装置19の出力軸を兼ねる第2伝動軸75に一対の中継ギヤ90,91を介して連動連結している。シフト機構84は、搭乗運転部29におけるステアリングポスト31の左方箇所に配備した前後進切替レバー39の前後方向への揺動操作に連動して、第3伝動軸81を後進用駆動ギヤ82に連動連結する状態と前進用駆動ギヤ83に連動連結する状態とに切り替わるように構成している。
つまり、前後進切替装置20は、前後進切替レバー39の前後方向への揺動操作に連動して、第3伝動軸81に伝達された動力を、後進用駆動ギヤ82と後進ギヤ89と後進用従動ギヤ86とを介して第4伝動軸85に伝達する後進伝動状態、又は、前進用駆動ギヤ83と前進用従動ギヤ87とを介して第4伝動軸85に伝達する前進伝動状態に切り替わるように構成している。
図7に示すように、副変速装置21は、副変速装置21の入力軸を兼ねる第5伝動軸92、第5伝動軸92の前部側に一体形成した低速駆動ギヤ93、第5伝動軸92の後部側に一体形成した高速駆動ギヤ94、第5伝動軸92の下方に第5伝動軸92と平行に配置した第6伝動軸95、第6伝動軸95に摺動可能に外嵌したシフト部材96、低速駆動ギヤ93と噛合可能にシフト部材96の前端部に一体形成した低速従動ギヤ97、及び、高速駆動ギヤ94と噛合可能にシフト部材96の後端部に一体形成した高速従動ギヤ98、などを備えている。
第5伝動軸92は、前後進切替装置20の出力軸を兼ねる第4伝動軸85にカップリング99を介して連動連結している。シフト部材96は、搭乗運転部29における運転座席30の左方箇所に配備した副変速レバー104(図3参照)の前後方向への揺動操作に連動して、低速駆動ギヤ93に低速従動ギヤ97を噛合する状態と高速駆動ギヤ94に高速従動ギヤ98を噛合する状態とに切り替わるように構成している。
つまり、副変速装置21は、副変速レバー104の前後方向への揺動操作に連動して、第5伝動軸92に伝達された動力を、低速駆動ギヤ93と低速従動ギヤ97とを介して第6伝動軸95に伝達する低速伝動状態、又は、高速駆動ギヤ94と高速従動ギヤ98とを介して第6伝動軸95に伝達する高速伝動状態に切り替わるように構成している。
図6及び図7に示すように、ハウジングフレーム13は、その内部における前ケース部15と中間ケース部16の前端部分とにわたる前端箇所に、主クラッチ18を収容する主クラッチ収容空間65を形成している。又、その内部における主クラッチ収容空間65の後方箇所となる中間ケース部16の前半部分に、主変速装置19を収容する第1収容空間としての主変速装置収容空間66を形成し、かつ、その内部における主変速装置収容空間66の後方箇所となる中間ケース部16の後半部分に、前後進切替装置20を収容する第2収容空間としての前後進切替装置収容空間67を形成している。そして、その内部における前後進切替装置収容空間67の後方箇所となる後ケース部17の前半部分に、副変速装置21を収容する副変速装置収容空間68を形成し、かつ、その内部における副変速装置収容空間68の後方箇所となる後ケース部17の後半部分に、後輪用差動装置6を収容する後輪用差動装置収容空間69を形成している。
中間ケース部16の上部には、主変速装置収容空間66の開放を可能にする蓋部材9を着脱可能にボルト連結している。蓋部材9の左前端部の左右中央箇所には、主変速レバー41を揺動可能に支持するレバー支持部42を上向きに膨出形成している。
図2〜4に示すように、搭乗ステップ23は、ミッションケース12の中間ケース部16を上方から覆うカバーを兼ねる板金製のセンタステップ部43と、このセンタステップ部43から左右に延出する板金製の左右のサイドステップ部44とから構成している。センタステップ部43は、中間ケース部16におけるレバー支持部42よりも後側部分を上方から覆う前後長さを有する状態で、その左右幅が中間ケース部16の左右幅よりも幅広になるように逆U字状に屈曲形成している。そして、その左下端部分の内面には、中間ケース部16の左側面との間に空間を確保するための円筒状の前後一対のスペーサ57を溶接している。又、その右側面には、横向きU字状に屈曲形成した板金製のレバーガイド61を溶接している。左側のサイドステップ部44は、中間ケース部16の上下中間部に位置するように、前後のスペーサ57を利用してセンタステップ部43とともに中間ケース部16の左側壁にボルト連結している。右側のサイドステップ部44は、中間ケース部16の上下中間部に位置するように、センタステップ部43とともに中間ケース部16の右側壁にボルト連結している。そして、中間ケース部16にセンタステップ部43及び左右のサイドステップ部44をボルト連結した状態では、中間ケース部16の上面とセンタステップ部43との間、及び、中間ケース部16の左側面とセンタステップ部43との間のそれぞれに所定の空間を確保することができ、又、左右のサイドステップ部44が同じ高さ位置に位置するように構成している。センタステップ部43における天板部分の右後端箇所には、中間ケース部16の右後端上部に備えたオイルゲージ(図示せず)の抜き差しを許容する切欠部58を形成している。
ステアリングホイール32などを支持する略門型の支持部材38は、その後方側を開放する形状に形成されており、中間ケース部16における蓋部材9よりも前側の前端部分にボルト連結している。支持部材38は、ハウジングフレーム13の前部に立設されており、ステアリングホイール32の他に、前後進切替レバー39を上方側に突出させて支持している。支持部材38における左側壁部38Aの内面側には、筒状の軸支部48を、支持部材38に略沿った後傾姿勢で左側壁部38Aとパワーステアリング機構のコントロールユニット37との間に位置するように固定装備している。又、左側壁部38Aの上端部には、前後進切替レバー39のレバーガイドを兼ねる軸支部材47をボルト連結している。
前後進切替レバー39は、中間ケース部16における左側壁の後側部位から左方に突出する前後進切替装置20の操作軸35に、前後進切り替え用の連係機構46を介して連係している。このように、操作軸35は、支持部材38よりも後方側のハウジングフレーム13の側部に備えられている。そして、連係機構46は、支持部材38に支持された前後進切替レバー39による操作力を、支持部材38の後方に配置された操作軸35に入力するように、前後進切替レバー39と操作軸35を連係している。連係機構46は、L字状に屈曲形成した第1連係ロッド49、長さ調節可能なターンバックル式でクランク状に屈曲形成した第2連係ロッド50、及び、中間ケース部16の左側面とセンタステップ部43との間に位置するように操作軸35の突出端部に固定装備した操作アーム55、などを備えている。
第1連係ロッド49は、その縦軸部56の下部側を支持部材38の軸支部48に回転可能に内嵌し、かつ、摺動不能にピン固定している。又、縦軸部56の上部側を、支持部材38及び軸支部材47に形成した挿通孔に挿通し、かつ、軸支部材47に軸受部材62を介して回転可能かつ摺動不能に連結している。そして、縦軸部56の上端部分に、その上端部分から左方に延出する状態で前後進切替レバー39を上下揺動可能に連結している。又、縦軸部56の下端部分から支持部材38の右側壁部38Cに向けて延出するアーム部51の延出端に、第2連係ロッド50の前端部を枢支連結している。つまり、第1連係ロッド49には、支持部材38の内部において、前後進切替レバー39に連結されて上方側から下方側に向けて延出されており、その下端部において第2連係ロッド50に連結されている。
第2連係ロッド50は、第1連係ロッド49と直交する後下がり傾斜姿勢で第1連係ロッド49のアーム部51と操作アーム55とにわたって架設している。そして、その架設状態では、その前後向きの前側部分52が、支持部材38における左右の側壁部38A,38Cの間の後方側の空間部38Bから中間ケース部16の上方におけるレバー支持部42の右側方を通り、斜め向きの中間部分54が、中間ケース部16の上面とセンタステップ部43との間を通り、前後向きの後側部分53が、中間ケース部16の左側面とセンタステップ部43との間を通るように構成している。このように、第2連係ロッド50は、センタステップ部43にて覆われるようにハウジングフレーム13の上部及び側部に沿わせて配設されている。そして、第2連係ロッド50は、支持部材38に孔部等の加工をせずに、支持部材38の後方側の空間部38Bを通して延設されており、第1連係ロッド49と第2連係ロッド50の連結部が、ハウジングフレーム13における上部右側部分に位置していることから、ハウジングフレーム13における上部左側部分に位置しているレバー支持部42を迂回して第2連係ロッド50を配設し易い。また、第2連係ロッド50は、前後向きの前側部分52と、前後方向に対して傾斜する斜め向きの中間部分54と、前後向きの後側部分53とを備えていることから、単純な形状の前後向きの部分を多く有しながら、第1連係ロッド49から操作軸35に至る連係ロッドの配索距離を短くできる。
つまり、前後進切り替え用の連係機構46は、略門型の支持部材38における左右の側壁部38A,38Cの間に確保した空間、及び、中間ケース部16とセンタステップ部43との間に確保した空間を利用して、前後進切替レバー39と前後進切替装置20の操作軸35とにわたるように構成している。
前後進切替レバー39には、軸支部材47に第1連係ロッド49の縦軸部56を中心とする円弧状に形成したガイド孔47Aに係入するガイド杆40を備えている。軸支部材47には、ガイド杆40との係合による前後進切替レバー39の中立位置での係止保持を可能にする凹部47Bを、ガイド孔の前後中間箇所に連通させた状態で形成している。前後進切り替え用の連係機構46には、ガイド杆40を凹部47Bに係合付勢するねじりバネ63を備えている。
上記の構成から、前後進切替レバー39をねじりバネ63の作用によって凹部47Bに係合することにより、前後進切替レバー39を中立位置に係合保持することができ、これにより、前後進切替装置20を中立状態に維持して、主変速装置19から左右の前輪27及び左右の後輪24への伝動を遮断することができる。この状態から、前後進切替レバー39をねじりバネ63の作用に抗する方向(上方)に揺動操作して、ガイド杆40の凹部47Bとの係合を解除することにより、前後進切替レバー39の前後進切り替え方向(前後方向)への揺動操作を可能にすることができる。そして、前後進切替レバー39を前後進切り替え方向に揺動操作することにより、前後進切替装置20を前進伝動状態と後進伝動状態とに切り替えることができ、走行状態を前進状態と後進状態とに切り替えることができる。
つまり、前後進切替レバー39及び前後進切り替え用の連係機構46により、搭乗運転部29からの前後進切替装置20の操作を可能にする前後進切り替え用の操作手段34を構成している。
図2、5に示すように、中間ケース部16とセンタステップ部43との間の空間には、前後進切り替え用の連係機構46の第2連係ロッド50とともに、トラクタに備えた、例えばエンジン回転数を検出する回転数センサ(図示せず)などの各種の検出器(図示せず)、搭乗運転部29に備えた表示パネル10や各種の設定器(図示せず)、及び、トラクタに搭載した制御ユニット(図示せず)、などを通信可能に接続する信号線などを束ねたワイヤハーネス59を通している。つまり、ワイヤハーネス59が、第2連係ロッド50とは別に、ハウジングフレーム13の前方側から後方側に向けて延ばされて備えられている。ワイヤハーネス59は、センタステップ部43にて覆われるようにハウジングフレーム13の上部に沿わせて配設されている。このように、中間ケース部16とセンタステップ部43との間の空間を、前後進切り替え用の連係機構46やワイヤハーネス59などを配索する配索空間に有効利用している。
図1〜5に示すように、中間ケース部16における左側壁の前後中間箇所には、クラッチペダル45を上下揺動可能に支持する左右向きの支軸100を装備している。クラッチペダル45は、支軸100に装着した状態では、その揺動始端側が左側のサイドステップ部44の下方を通って左側のサイドステップ部44の前方に向かう状態になり、その遊端側が左側のサイドステップ部44の前方から左側のサイドステップ部44の前端部上方に向かう状態になるように、横向きV字状に屈曲形成している。そして、その揺動支点部に一体装備した連係アーム101を、中間ケース部16における左側壁の前端部位から左方に突出する主クラッチ18の操作軸102に、左側のサイドステップ部44の下方に位置するように操作軸102の突出端部に固定装備した操作アーム(図示せず)と、左側のサイドステップ部44の下方に位置する状態で連係アーム101と操作アームとにわたって架設した連係ロッド103とを介して連係している。
PTO伝動系5について説明する。
図6及び図7に示すように、PTO伝動系5は、その伝動方向の上手側から順に、第1伝動筒軸201、第1連動軸202、第3連動軸204、第2連動軸203、伝動軸107、中継軸109などを備え、エンジン14からの動力をPTO軸25に伝達するように構成されている。PTO伝動系5は、第1連動軸202及び第2連動軸203を有する連動軸連結装置300を備えている。第1連動軸202、第2連動軸203、伝動軸107、中継軸109は、その回転中心が一致するように配置されており、これらの複数の軸202、203、107、109の上方側で平行に第1伝動筒軸201が配置され、これらの複数の軸202、203、107、109の下方側で平行に第3連動軸204が配置されている。
第1伝動筒軸201は、第1伝動軸70と相対回転自在な二重軸構造となっており、エンジン14からの動力を受ける入力軸として構成されている。第1連動軸202には、第1入力ギヤ206(第1連動部に相当する)と第1出力ギヤ207(第1連動部及び第1連動ギヤに相当する)とが一体回転自在にスプライン嵌合されている。第1入力ギヤ206は、第1伝動筒軸201の出力ギヤ205と噛合しており、第1連動軸202が第1伝動筒軸201に連動連結されている。第3連動軸204には、第3連動ギヤ208と第4連動ギヤ209とが一体形成されている。第3連動ギヤ208は、第1連動軸202の第1出力ギヤ207と噛合自在であり、第3連動軸204が第1連動軸202に連動連結自在に構成されている。第2連動軸203には、第2入力ギヤ210(第2連動部及び第2連動ギヤに相当する)が一体形成されている。第2入力ギヤ210は、第3連動軸204の第4連動ギヤ209と噛合しており、第2連動軸203が第3連動軸204に連動連結されている。伝動軸107は、第2連動軸203にスプライン嵌合されており、第2連動軸203に連動連結されている。中継軸109は、カップリング110を介して伝動軸107に連動連結され、PTO軸25は、カップリング110を介して中継軸109に連動連結されている。
第1連動軸202、第2連動軸203、第3連動軸204の支持構造について説明する。
図8に示すように、第1連動軸202は、第1ベアリング211を介して第1軸支部212に支持される第1軸支部側端部202aと、その第1軸支部側端部202aとは反対側の第1非軸支部側端部202bとを有する棒状に形成されている。第1入力ギヤ206は、第1連動軸202の軸心方向で第1軸支部側端部202aに近接する位置に配置されており、第1連動軸202において第1入力ギヤ206からの反力がかかる部位に近接した位置を第1ベアリング211を介して軸支している。第2連動軸203は、第2ベアリング213を介して第2軸支部214に支持される第2軸支部側端部203aと、その第2軸支部側端部203aとは反対側の第2非軸支部側端部203bとを有する筒状に形成されている。
第1非軸支部側端部202bと第2非軸支部側端部203bは、棒状の第1非軸支部側端部202bを筒状の第2非軸支部側端部203bの内部に挿入させて径方向でその間に第3ベアリング215を介在させ、お互いに支持し合う状態で相対回転自在に嵌合されている。つまり、第3ベアリング215は、第1非軸支部側端部202bに外嵌されているとともに、第2非軸支部側端部203bに内嵌され、第1非軸支部側端部202bが径方向内側から第2非軸支部側端部203bを支持するとともに、第2非軸支部側端部203bが径方向外側から第1非軸支部側端部202bを支持して、お互いに支持し合う状態となっている。
第3ベアリング215は、第1連動軸202及び第2連動軸203の軸心方向での軸受幅H3が第1ベアリング211の軸受幅H1及び第2ベアリング213の軸受幅H2よりも大きくなるように構成されている。これにより、第3ベアリング215の軸受幅H3をより大きくして、第1非軸支部側端部202bと第2非軸支部側端部203bのお互いの支持を安定して行えるようにしている。第3ベアリング215として、外径の大きな大径ベアリング215aとその大径ベアリング215aよりも外径が小さな小径ベアリング215bとが備えられている。第2連動軸203の第2非軸支部側端部203bは、第1連動軸202の第1非軸支部側端部202bに外嵌された小径ベアリング215bが嵌合する第1嵌合部216aと、第1連動軸202の第1非軸支部側端部202bに外嵌された大径ベアリング215aが嵌合する第2嵌合部216bとの内径の異なる2つの嵌合部を備えている。大径ベアリング215aと小径ベアリング215bは、大径ベアリング215aが第1連動軸202に接近する側に位置する状態で第1連動軸202及び第2連動軸203の軸心方向に隣接して並ぶように備えられている。
第2連動軸203の第2入力ギヤ210は、第1連動軸202及び第2連動軸203の軸心方向で小径ベアリング215bと重複する位置に備えられている。これにより、第2連動軸203をその軸心方向に短くしてコンパクト化を図りながら、小径ベアリング215bの径方向外側に第2入力ギヤ210を備えることで、第2入力ギヤ210の径方向での肉厚を十分に取りながら、第3ベアリング215の軸心方向での軸受幅H3を大きくすることができる。
第1連動軸202の第1非軸支部側端部202bには、大径ベアリング215aに当接することにより、大径ベアリング215a及び小径ベアリング215bにおける第1連動軸202及び第2連動軸203の軸心方向での第1連動軸202に接近する側への移動を規制する移動規制部220が備えられている。ちなみに、小径ベアリング215bと第1嵌合部216aの軸心方向での壁部との当接により、大径ベアリング215a及び小径ベアリング215bにおける第1連動軸202及び第2連動軸203の軸心方向での第2連動軸203に接近する側への移動が規制されている。
第2連動軸203において第2ベアリング213にて第2軸支部側端部203aを支持する支持位置から第3ベアリング215にて第2非軸支部側端部203bを支持する支持位置までの長さは、第1連動軸202において第1ベアリング211にて第1軸支部側端部202aを支持する支持位置から第3ベアリング215にて第1非軸支部側端部202bを支持する支持位置までの長さよりも短くなるように構成されている。つまり、第2連動軸203の方が、第1連動軸202よりも短くなるように構成されている。
第3連動軸204は、その軸心方向の両端部が第4ベアリング217を介して第3軸支部218に回転自在に支持されている。この第3連動軸204を支持するために、第3軸支部218を有して第3連動軸204を回転自在に支持した支持体219が備えられ、この支持体219は、第1連動軸202及び第2連動軸203を収容する中間ケース部16の開口を開閉するように中間ケース部16に取り付け及び取り外し自在に構成されている。支持体219は、ボルト221の締結により中間ケース部16に取り付け自在であり、その締結方向が、第1連動軸202及び第2連動軸203の軸心方向に直交する方向となっている。これにより、第1連動軸202の第1出力ギヤ207と第3連動軸204の第3連動ギヤ208との噛合、及び、第2連動軸203の第2入力ギヤ210と第3連動軸204の第4連動ギヤ209との噛合を適切に行えるように、支持体219を取り付けることができる。
第1連動軸202の第1出力ギヤ207は、第1軸支部側端部202aと第1非軸支部側端部202bとの間の中間部位において、第3連動ギヤ208と噛合する噛合位置(図8中実線にて示す位置)と第3連動ギヤ208との噛合を解除する噛合解除位置(図8中二点鎖線にて示す位置)とに摺動自在に第1連動軸202に外嵌されている。そして、第1出力ギヤ207は、PTOレバー60の揺動操作によって、噛合位置と噛合解除位置とに摺動されるように構成されている。
図1〜5に示すように、搭乗運転部29における足元箇所の左右中央側にはPTOレバー60を前後揺動可能に配備している。PTOレバー60は、センタステップ部43のレバーガイド61との係合による入り位置及び切り位置での位置保持が可能となるように構成している。そして、PTO動力断続用の連係機構(図示せず)を介して第1連動軸202の第1出力ギヤ207に連係している。第1出力ギヤ207は、PTOレバー60の前後方向への揺動操作に連動して、第3連動ギヤ208と噛合する噛合位置と、第3連動ギヤ208との噛合を解除する噛合解除位置とに摺動する。
図示は省略するが、PTO動力断続用の連係機構は、PTOレバー60の揺動支点部に一体装備した連係アームを、第1出力ギヤ207に係合したシフトフォークに、中間ケース部16における右側壁の下側部位から右方に突出するシフトフォークの操作軸に固定装備した操作アームと、連係アームと操作アームとにわたって架設した連係ロッドとを介して連係するように構成している。
つまり、第1出力ギヤ207は、PTOレバー60の操作による噛合位置(図8中実線にて示す位置)と噛合解除位置(図8中二点鎖線にて示す位置)との位置切り替え保持が可能となるように構成している。その結果、第1出力ギヤ207を、PTOレバー60の操作によって、エンジン14からPTO軸25に伝動する伝動状態とエンジン14からPTO軸25への伝動を遮断する遮断状態とに切り替え可能なPTOクラッチとして機能させることができる。
第1連動軸202の第1軸支部側端部202aは、ミッションケース12において、主クラッチ収容空間65と主変速装置収容空間66とを区画する第1隔壁としての第1軸支部212に第1ベアリング211を介して回転自在に支持されている。また、第2連動軸203の第2軸支部側端部203aは、ミッションケース12において、主変速装置収容空間66と前後進切替装置収容空間67とを区画する第2隔壁としての第2軸支部214に第2ベアリング213を介して回転自在に支持されている。このように、ミッションケース12には、主変速装置19を収容する主変速装置収容空間66(第1収容空間に相当する)と前後進切替装置20を収容する前後進切替装置収容空間67(第2収容空間に相当する)とを前後に形成しており、第1連動軸202及び第2連動軸203を有する連動軸連結装置300は、主変速装置収容空間66に収容されている。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、第1連動軸202の全体を棒状とし、第2連動軸203の全体を筒状とすることで、第1非軸支部側端部202bを棒状とし、第2非軸支部側端部203bを筒状としている。これに代えて、第1連動軸202において第1非軸支部側端部202bだけを棒状とし、第2連動軸203において第2非軸支部側端部203bだけを筒状とすることもできる。
(2)上記実施形態では、第3ベアリング215として、大径ベアリング215aと小径ベアリング215bとを備えている。これに代えて、第3ベアリング215として、外径が同一の2つのベアリングを備えることもできる。また、第3ベアリング215としてのベアリングの数については、2つに限るものではなく、1つでも、3つ以上でもよい。
(3)上記実施形態では、第1連動軸202及び第2連動軸203に加えて、第3連動軸204を備えているが、この第3連動軸204を備えずに実施することもできる。
(4)上記実施形態では、第1連動軸202、第3連動軸204、第2連動軸203の順に動力を伝達している。これに代えて、逆に、第2連動軸203、第3連動軸204、第1連動軸202の順に動力を伝達するように実施することもできる。また、上記(3)に記載の如く、第3連動軸204を備えない場合には、第1連動軸202による動力伝達系と第2連動軸203による動力伝達系を別々に備えることもできる。
(5)上記実施形態では、PTO伝動系5に第1連動軸202及び第2連動軸203を備えている。これに代えて、例えば、走行伝動系4に第1連動軸及び第2連動軸を備えることもでき、第1連動軸及び第2連動軸をどのような動力伝動系に備えるかは適宜変更が可能である。
(6)上記実施形態において、作業車はトラクタに限るものではなく、例えば、乗用草刈機、乗用田植機、ホイールローダなどであってもよい。
本発明は、連動連結用の第1連動部を有する第1連動軸と、連動連結用の第2連動部を有する第2連動軸とが備えられ、第1連動軸と前記第2連動軸は、回転中心が一致するように配置され、第1連動軸及び第2連動軸を回転自在に支持するための支持構造の簡素化及び小型化を図ることができる各種の作業車の動力伝達装置に適応可能である。
5 :PTO伝動系
12 :ミッションケース
14 :エンジン
25 :PTO軸
65 :主クラッチ収容空間
66 :主変速装置収容空間(第1収容空間)
67 :前後進切替装置収容空間(第2収容空間)
202 :第1連動軸
202a :第1軸支部側端部
202b :第1非軸支部側端部
203 :第2連動軸
203a :第2軸支部側端部
203b :第2非軸支部側端部
204 :第3連動軸
206 :第1入力ギヤ(第1連動部)
207 :第1出力ギヤ(第1連動部、第1連動ギヤ)
208 :第3連動ギヤ
209 :第4連動ギヤ
210 :第2入力ギヤ(第2連動部)
211 :第1ベアリング
212 :第1軸支部
213 :第2ベアリング
214 :第2軸支部
215 :第3ベアリング
215a :大径ベアリング
215b :小径ベアリング
217 :第4ベアリング
218 :第3軸支部

Claims (3)

  1. エンジンからの動力を走行伝動系に伝達する第1伝動軸と、前記エンジンからの動力をPTO伝動系に伝達する第1伝動筒軸とを備え、
    前記PTO伝動系は、連動連結用の第1連動部を有する第1連動軸と、連動連結用の第2連動部を有する第2連動軸とを有し、前記エンジンからの動力が前記第1伝動筒軸を介して前記第1連動軸に伝達されるように構成され、
    前記エンジンからの動力が主クラッチを介して前記第1伝動軸及び前記第1伝動筒軸に伝達されるように構成され、
    前記主クラッチは、前記エンジンからの動力を前記第1伝動軸及び前記第1伝動筒軸に伝達する状態と、前記エンジンからの動力の前記第1伝動軸への伝達を遮断し、且つ、前記エンジンからの動力を前記第1伝動筒軸に伝達する状態と、前記エンジンからの動力の前記第1伝動軸への伝達を遮断し、且つ、前記エンジンからの動力の前記第1伝動筒軸への伝達を遮断する状態とに切り換え可能に構成され、
    前記第1連動軸と前記第2連動軸は、回転中心が一致するように配置され、
    前記第1連動軸は、第1ベアリングを介して第1軸支部に支持される第1軸支部側端部と、その第1軸支部側端部とは反対側の第1非軸支部側端部とを有し、
    前記第2連動軸は、第2ベアリングを介して第2軸支部に支持される第2軸支部側端部と、その第2軸支部側端部とは反対側の第2非軸支部側端部とを有し、
    前記第1非軸支部側端部と前記第2非軸支部側端部は、棒状の前記第1非軸支部側端部を筒状の前記第2非軸支部側端部の内部に挿入させて径方向でその間に第3ベアリングを介在させ、お互いに支持し合う状態で相対回転自在に嵌合されており、
    前記第1連動軸及び前記第2連動軸と平行に配置された第3連動軸が備えられ、
    前記第3連動軸には、前記第1連動軸における前記第1連動部としての第1連動ギヤと噛合自在な第3連動ギヤと、前記第2連動軸における前記第2連動部としての第2連動ギヤと噛合自在な第4連動ギヤが備えられており、
    前記第3連動軸は、前記第1連動軸及び前記第2連動軸に対して、前記第1伝動軸が位置する側とは反対側に位置している作業車の動力伝達装置。
  2. 前記第3連動軸の軸心方向の両端部が第4ベアリングを介して第3軸支部に回転自在に支持されている請求項1に記載の作業車の動力伝達装置。
  3. ミッションケースの内部に、変速装置を収容する第1収容空間と前後進切替装置を収容する第2収容空間とを前後に形成し、前記第1連動軸及び前記第2連動軸が前記第1収容空間に収容されている請求項1又は2に記載の作業車の動力伝達装置。
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