JP6006126B2 - 画像評価方法、画像評価装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像の粒状性を評価する画像評価方法、画像評価装置に関する。
従来より、画像の品質を評価する方法として、画像の粒状性を評価する方法がある。粒状性とは、画像内の本来濃度が均一であるべき部分で濃度のばらつきが生じることによって現れるテクスチャの程度をいう。粒状性は主観評価におけるざらつき感に対応していて、粒状性が悪いほど、ざらつき感が大きくなる。言い換えると、粒状性は主観評価におけるざらつき感と整合するように定められているといえる。従って、画像の粒状性を評価するためには、人間の視覚特性を考慮する必要がある。
具体的には、画像をスキャナ等の手段を用いて画像データとして取り込み、取り込んだデータに濃度のばらつきを評価する処理をおこなって、画像の粒状性を評価することが行われている。例えば銀塩写真等のように、画像の粒状が微小サイズでランダムに発生する画像の粒状性評価にこれらの方法を用いた場合は、主観評価とよく整合することがわかっている。
多くの印刷物では、中間調を表現するために、スクリーニング技術が用いられている。即ち、オフセット印刷やグラビア印刷では網点、デジタル印刷では画素とその配置方法等により、中間調を表現している。
網点により中間調を表現した画像において、網点ピッチで区切られた領域には、それぞれ1つの網点が含まれている。網点ピッチで区切られた領域は、印刷物の階調表現の最小単位(以下においては、基本ブロックという)である。基本ブロック内での網点面積率により、基本ブロックにおける濃度が決定される。そして、基本ブロックの2次元的な配列により、画像の巨視的な濃度が決定される。また、デジタル印刷においては、階調表現の最小単位である基本ブロックは、1画素に相当する。デジタル印刷では、画素格子に配置し得る有限個の濃度値を、どのように配置するかに応じて、巨視的な濃度が決定される。
例えば、インクジェット印刷における1画素あたりのインク転移量を3値以上の多値で、変化させる場合には、印刷されたドットのサイズ及び/又は濃度が網点印刷における網点サイズと同様に変化し、1画素領域内の平均濃度が変更され、それらの画素が配列されて巨視的な濃度も変化する。また、レーザープリンタで1画素の露光量を3値以上の多値で変化させる場合には、トナーの転移状態は網点とは異なるものの、転移密度は1画素内で変化し、それらの画素が配列されて巨視的な濃度も変化する。
画像の粒状性を評価する方法としては、例えば、RMS(Root Mean Square)粒状度を求める方法、モトル(ばらつき、標準偏差の意味合い)を求める方法、画像のウィナースペクトルと視覚系の空間周波数特性(VTF、Visual Transfer Function)との積を積分する方法等がある(例えば、特許文献1)。RMS粒状度は、銀塩写真の粒状性を評価するために開発されたものであり、均一に露光された写真フィルムの濃度のばらつきを、二乗平均平方根(RMS)として表したものである。
このRMS粒状度は、銀塩写真のような空間周波数の高い濃度ばらつきを評価するような場合には適切であるものの、オフセット印刷等における網点印刷や、有限数の階調をもつ画素の配置によるデジタル印刷のような、面積階調による規則的な濃度変動を含む領域の粒状性の評価に利用することは一般的に適切ではない。これらの画像に対して敢えてRMS粒状度を算出すると、面積階調による規則的な濃度変動の効果も含まれてしまう。しかし、ざらつき感の主観評価では、こうした面積階調による規則的な濃度変動は、後述する理由により問題にならない。この結果、RMS粒状度では、ざらつき感が過大評価されてしまい、RMS粒状度と主観評価との整合性は悪くなってしまう。
これに対して、画像のウィナースペクトルとVTFとの積の積分を求める方法では、適切に計算された場合はざらつき感の主観評価と整合するが、このためには、実空間ではなく、周波数空間での演算を行う必要がある。この際、印刷システムの特徴を考慮して、ある程度の試行錯誤を経て評価すべき粒状性を抽出するための空間周波数フィルターを決定して適用するのが通常である。この方法では、様々な印刷システムに対して同じ手順で、即ち、同じ空間周波数フィルターを適用して、良好な画像の粒状性の評価値を得ることは難しい。
具体的には、複数の画素からなるデジタル印刷画像を評価する場合については、画像のサンプリングピッチや、タイルサイズ及び画素サイズの関係が変わると、評価すべき粒状性を抽出するための空間周波数フィルターを調整する必要が出てくる。このため、網点線数、パターン密度及び画素密度等が異なる印刷システムの間では、共通する方法及び設定値を用いて粒状性の評価を行い、互いに比較をすることが困難となってしまう。
これに対して、モトルを求めて評価を行う方法について説明する。例えば、ISO-13660ドラフトスタンダードでは、最小サイズ20mm×20mmの画像を、2mm×2mmのセルに分割し、各セルの光学濃度を測定し、全測定値の標準偏差をモトルとして定義している。
モトルを用いた画像の粒状性についての評価値を求める手法では、セルを設定することにより、2値以上の階調をもつ画素の配置による濃度変動を含む領域の評価を簡易的に行うことができる。従って、網点画像やデジタル印刷画像の粒状性を評価する場合には、上述のRMS粒状度やウィナースペクトルとVTFとの積の積分を求める方法以外の方法、たとえば、モトルを用いて行うのが好ましい。
特開2002−245465号公報
コンピュータを用いて客観的に画像粒状性を評価する場合は、画像を画像データとして取り込む必要がある。この際、サンプリングピッチを、一般的な視覚分解能以下に小さくとっておき、視覚分解能の個人差の影響を受けないようにする必要がある。
ここで、一般的に、人間の視覚において、細かい規則的パターンがあっても、それがより大きくて意味のあるパターンで変調された画像については、上記の細かい規則的パターンによる濃淡をキャンセルするように補正が行われている。このため、人間の視覚による主観評価においては、より大きく意味のあるパターンにより決められ、たとえば網点が含まれる基本ブロック内の細かい規則的パターンの影響を受けない。
しかしながら、従来のモトルを用いて画像の粒状性をもとめる方法では以下のような問題があった。すなわち、基本ブロックのサイズと上記セルのサイズの関係によっては、規則的パターン自体の濃度変化が人間の視覚のように十分にキャンセルされず、これを大きくとらえてしまう。この結果、粒状性の主観評価と合わない評価となってしまう。
本発明は、視覚分解能の個人差に影響されず、網点ピッチや画素サイズなどの基本ブロックのサイズの大小に影響されず、かつ、主観評価と整合する画像の粒状性の評価を簡易に行える画像評価装置等を提供することを目的とする。
本発明は、1または複数の画像を読み取って、視覚分解能以下の所定のサンプリングピッチ毎に、画像濃度を取得し、前記画像において階調を表現する最小単位である基本ブロックの配列方向に沿って、前記画像から、矩形領域を抽出し、記矩形領域を、前記基本ブロックの整数倍のサイズである所定タイルサイズで区画し、前記サンプリングピッチ毎の画像濃度から、前記区画された各タイル内の画像濃度の平均を算出し、各タイル内の画像濃度の平均に基づいて、前記矩形領域内の全タイルにおける画像濃度の標準偏差であるモトルを算出し、前記所定タイルサイズを変化させたときに前記モトルの算出により算出されたモトルと、視覚上の評価とが対応づけられた対応関係に基づいて、視覚上の評価と整合するタイルサイズを、評価用タイルサイズとして、決定し、評価対象画像について、前記取得から、前記抽出を実行後、決定された評価用タイルサイズを、前記所定タイルサイズとして、前記区画を実行した後、前記平均の算出、前記モトルの算出により算出されたモトルを、前記評価対象画像の粒状性の評価値として、算出することを特徴とするものである。
また、本発明は、上記発明において、前記評価対象画像の基本ブロックのサイズに対して、前記評価用のタイルのサイズが整数倍にならない場合、前記評価値算出ステップでは、前記評価対象画像について、前記取得ステップ、前記抽出ステップを実行後、前記基本ブロックのサイズの整数倍であり、前記評価用タイルサイズ以外の近傍のタイルサイズを前記所定タイルサイズとして変化させて、前記区画ステップを実行後、前記平均算出ステップ、前記モトル算出ステップにより算出された各モトルと、前記所定タイルサイズとの対応関係に基づいて、前記評価用タイルサイズに対応するモトルを、前記評価対象画像の粒状性の評価値として、算出するようにしてもよい。
また、本発明は、前記評価対象画像がディザ法により画像処理された場合には、前記基本ブロックを前記評価対象画像を構成する画素とし、前記整数は、2以上の整数であるようにしてもよい。
また、本発明は、前記評価対象画像が網点画像の場合には、前記基本ブロックを1つの網点を中心に含み、網点中心間ピッチを1辺とするブロックとするようにしてもよい。
請求項1、5の発明によれば、視覚分解能以下の所定のサンプリングピッチ毎に画像濃度を取得しているので、視覚分解能の個人差に影響されず、かつ、画像の粒状性についての情報を欠落させないようにすることができる。そして、網点や画素の配置に応じて決定される基本ブロックを単位として、基本ブロックの配列方向に沿って、その整数倍の所定タイルサイズを設定している。そして、各タイル内の画像濃度の平均に基づいて、全タイルにおけるモトルを算出している。
そして、画像、印刷設定条件を種々に変化させて算出されるモトルと、その視覚上の評価である主観評価との対応関係を生成し、その対応関係に基づいて、主観評価と整合する評価用タイルサイズを決定する。そして、評価対象画像の画像粒状性評価について、上記の評価用タイルサイズを用いて、モトルを算出している。
このため、視覚分解能以下のサンプリングピッチで画像濃度を取得すると、例えば網点画像の場合、基本ブロック内での画像濃度には、ばらつきがあり、画像の規則的パターンによる濃淡が含まれている。本発明では、基本ブロックの配列方向に沿って、その整数倍の所定タイルサイズを設定し、各タイル内の画像濃度の平均に基づいて、全タイルにおけるモトルを算出しているので、基本ブロック内の細かい規則パターンによる濃淡をキャンセルし、より大きな規則パターンを反映し、主観評価と整合性の高い画像評価を行うことが可能となる。
そして、所定タイルサイズの変化に応じて、主観評価との整合性が異なるので、主観評価と整合する所定タイルサイズを評価用タイルサイズとしている。
したがって、視覚分解能の個人差に影響されず、網点ピッチや画素サイズなどの基本ブロックのサイズの大小に影響されず、かつ、主観評価と整合する画像の粒状性の評価を簡易に行うことが可能となる。
また、請求項2の発明によれば、評価対象画像の基本ブロックサイズに対して、目標タイルサイズが整数倍にならない場合、基本ブロックサイズの整数倍であり、かつ、目標タイルサイズ以外のタイルサイズを変化させて、上記区画処理を実行後、算出された各モトルと、各モトルに対応するタイルサイズとの対応関係に基づいて、評価用タイルサイズに対応するモトルを、評価対象画像の粒状性の評価値として、算出することができる。
このため、たとえば、タイルサイズが評価用タイルサイズ近傍となるように、タイルサイズm×nの組み合わせが定まる。この組み合わせに対して、それぞれ上述したようにモトルを算出すると、上記の組み合わせのタイルサイズと、モトルの対応関係が求まる。この対応関係に基づいて、評価対象画像の基本ブロックサイズにかかわらず、純粋に機械的な手順により、評価用タイルサイズに対応するモトルを、評価対象画像の粒状性の評価値として、算出することができる。
請求項3、4に記載の発明によれば、前記評価対象画像がディザ法により画像処理された場合には、前記基本ブロックを前記評価対象画像を構成する画素とし、前記整数は、2以上の整数とするか、前記評価対象画像が網点画像の場合には、前記基本ブロックを1つの網点を中心に含み、網点中心間ピッチを1辺とするブロックとする。このため、評価対象画像の特性に応じて、基本ブロック、所定タイルサイズを適切に変更させることにより、視覚特性を適切に考慮し主観評価と整合する画像の粒状性の評価を簡易に行うことが可能となる。
実施形態に係る画像評価装置の構成図である。 実施形態に係る画像評価処理(1)を示したフローチャートである。 網点等の配列の角度に応じて画像を回転させる処理を模式的に示す図である。 画像から解析画像領域を切り取る処理を模式的に示す図である。 解析画像領域を区画するタイルのサイズの設定例を示す図である。 区画内で画素値の平均を求めることによる効果を説明する図である。 実施形態に係る画像評価処理(2)を示したフローチャートである。 実施形態に係る画像評価処理(2)の一部の処理の説明を補足するための図である。 実施形態に係る画像評価処理において、所定ブロックサイズの説明を示す補足図である。 実施形態に係る画像評価処理において、所定ブロックサイズの説明を示す補足図である。 実施形態に係る画像評価処理において、所定ブロックサイズの説明を示す補足図である。 実施例の説明を補足するための各種の条件等を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(画像評価装置の構成)
図1は、本実施形態に係る、画像の粒状性を評価する画像評価装置1の構成図である。図1に示す画像評価装置1は、画像読取部11と、画像処理部12と、数値解析・粒状性評価部13と、出力部14と記憶部15を備え、印刷装置等で印刷された画像の粒状性を評価する。
画像読取部11は、1または複数の画像を光学的に読み取って、視覚分解能以下の所定のサンプリングピッチ毎に、光学濃度(以下、OD値という)を取得し、サンプリングピッチ毎のOD値を示す画像データを生成するものである。画像読取部11は、例えば、顕微鏡及びデジタルカメラ、またはスキャナを用いて、印刷物に印刷された画像を読み取る。
画像処理部12は、画像読取部11から入力される画像データに対して、画像の粒状性を評価するために必要な処理を施す。具体的には、画像処理部12は、画像を構成し最小単位に対応する基本ブロックの配列方向に沿って、画像から、矩形領域を抽出する抽出機能と、上記矩形領域を、基本ブロックの整数倍のサイズである所定のタイルサイズで区画する区画機能と、上記のサンプリングピッチ毎のOD値から、区画された各タイル内のOD値の平均を算出する平均算出機能を備える。
また、基本ブロックとは、印刷物の階調表現の最小単位である網点や画素を配置する区画であり、1個の基本ブロックには、網点または画素が1つずつ配置され、基本ブロックの大きさは、網点ピッチや画素格子により決定される。評価対象の画像が網点画像である場合は、基本ブロックは、1つの網点を含む区画から構成される。評価対象の画像が組織的ディザ法や誤差拡散法等のディザリングを施すことにより階調を表現されている場合は、基本ブロックは、1画素を含む区画から構成される。
なお、上記の「タイル」とは、「JIS X6930(2002)情報技術−事務機器−ハードコピー出力の画質属性測定−2値単色のテキスト及びグラフィック画像 5.2.4」において定義されているように、粒状さ及びモトル測定のサンプリングにおいて、所定サイズの対象領域を10×10=100個に等分割して得られる正方形の領域をいう。JISでは、タイルサイズは、1.27mm×1.27mmで定義されている。
数値解析・粒状性評価部13は、画像処理部12から送られてきた画像データを解析して、画像の粒状性を評価する。具体的には、数値解析・粒状性評価部13は、各タイル内のOD値の平均に基づいて、矩形領域内の全タイルにおけるOD値の標準偏差であるモトルを算出する。たとえば、数値解析・粒状性評価部13は、画像処理部12において算出されたタイルごとのOD値の平均を用いて、全タイル、即ち画像のうちの評価対象領域における標準偏差(モトル)を算出する。
また、数値解析・粒状性評価部13は、所定のタイルサイズを変化させたときにモトル算出機能による処理により算出されたモトルと、視覚上の評価とが対応づけられた対応関係に基づいて、視覚上の評価と整合するタイルサイズを、画像評価用のタイルサイズ(以下、目標タイルサイズという)として、決定する。
なお、基本ブロックやタイルのサイズというときには、基本ブロック等の面積を意味してもよいし、基本ブロック等の一辺を意味しても良い。本実施形態では、主に、面積を意味して用いるものとする。
そして、数値解析・粒状性評価部13は、評価対象画像について、画像読取部11による処理から、画像処理部12の抽出機能による処理を実行後、数値解析・粒状性評価部13の決定機能による処理により決定された目標タイルサイズを、上記の所定のタイルサイズとして、画像処理部12の区画機能による処理を実行した後、画像処理部12の平均算出機能による処理、数値解析・粒状性評価部13のモトル算出機能による処理により算出されたモトルを、評価対象画像の画像粒状性の評価値として、算出する評価値算出機能とを備える。
また、数値解析・粒状性評価部13は、評価対象画像の基本ブロックのサイズに対して、目標タイルサイズが整数倍にならない場合、評価対象画像について、画像読取部11による取得処理、画像処理部12による抽出処理を実行後、基本ブロックサイズの整数倍であり、かつ、目標タイルサイズの近傍のタイルサイズ(目標タイルサイズ以外のタイルサイズ)を上記所定のタイルサイズとして変化させて、区画処理を実行後、画像処理部12の平均算出処理、モトル算出処理により算出された各モトルと、各モトルに対応するタイルサイズとの対応関係に基づいて、目標タイルサイズに対応するモトルを、評価対象画像の画像粒状性の評価値として、算出する。
出力部14は、たとえば、モニタ等で構成され、数値解析部・粒状性評価部13により算出されたモトルを出力する。記憶部15は、本実施形態に係る画像評価プログラムや、画像評価プログラムを実行するときに必要な各種データを記憶する。
図1において、パーソナルコンピュータ(PC)が画像処理部12、数値解析・粒状性評価部13、出力部14及び記憶部15を有し、顕微鏡及びデジタルカメラ等が、画像読取部11を有するような構成であってもよい。そして、画像評価装置1は、プリンタ等の画像形成装置と接続されており、得られた評価結果を画像形成装置により印刷させる構成としてもよい。
(画像評価方法)
次に、本実施形態に係る画像評価装置1が実行する画像評価方法について、図2〜図8を参照して詳しく説明する。
本画像評価方法では、(1)1または複数の画像を用いて複数のモトルを算出し、主観評価と整合するモトルに対応するタイルサイズである目標タイルサイズを決定する処理と、(2)評価対象画像に対して、目標タイルサイズにより各種の処理を行い、その結果、算出されるモトル値を画像粒状性の評価値として算出する処理が行われる。
((1)の処理)
従来のように、基本ブロックとは無関係なタイルサイズでの画像濃度の標準偏差であるモトルを算出すると、意味のあるパターンよりも、例えば網点の場合には、基本ブロック内で発生する濃度変動(細かい規則パターン)が大きく影響してしまう。本実施形態では、基本ブロックの整数倍のタイルサイズのOD値(タイル内の各基本ブロックの濃度の平均値)を基に、標準偏差であるモトルを算出しているので、上述した基本ブロック内で発生する濃度変動(細かい規則パターン)は、キャンセルされ、タイルの平均OD値単位での意味のあるパターンをとらえることができる。
そして、タイルサイズを変化させた場合には、算出されるモトルの値も変動し、画像粒状性の主観評価との整合性も変化する。また、印刷条件(印刷方式や印刷設定条件)を変化させると、印刷画像も変化し、基本ブロックサイズが変化し、算出されるモトルの値も変動し、画像粒状性の主観評価との整合性も変化する。
このため、複数の印刷条件で印刷した各画像について、複数のタイルサイズにつき、上記モトルを算出し、主観評価と整合するモトルに対応するタイルサイズを目標タイルサイズと決定する。
図2は、本実施形態に係る画像評価装置1による画像評価処理(1)を示すフローチャートである。
まず、ステップS1で、画像読取部11は、入力された画像を光学的に読み取って、視覚分解能以下のサンプリングピッチ毎に、OD値を取得し、サンプリングピッチ毎のOD値を示す画像データを生成する。具体的には、顕微鏡やデジタルカメラやスキャナを用いて、画像の粒状性を評価するのに好適なベタ画像や中間調画像を取り込み、上記の画像データを生成する。たとえば、読み取りのサンプリングピッチ)をp=2.83μm(解像度8975dpi(dot per inch))とし、サンプリング画像サイズは11.5mm×8.8mm(4076×3116画素)とする。画像粒状性についての情報を欠落させないため、サンプリングピッチpは、一般的な視覚分解能以下にしている。
ステップS2で、画像処理部12は、画像読取部11から送られた画像データがRGB成分値で表される画像データである場合は、これをグレースケールで表す画像データに変換する。
ステップS3で、画像処理部12は、画像データのグレーレベルをOD値に変換する。ここで、グレーレベルからOD値への変換処理は、以下のように行う。標準グレースケールパッチ等を用いて、ステップS1での画像読取処理を実行するときのグレーレベルとOD値とを対応付けたテーブルを、予め実験的に作成しておく。上記変換処理は、上記テーブルを参照して、行われる。なお、画像によっては、「OD値」を「画素値」に置き換えてもよい。
ステップS4で、数値解析・粒状性評価部13は、ステップS1にて生成した画像データを解析し、網点で構成される画像データであるか否かを判定する。網点で構成される画像データである場合には、ステップS5の処理が行われ、網点で構成される画像データでない場合には、ステップS7の処理が行われる。ここで、網点で構成される画像データであるか否かの判定は、たとえば、特開平5−344331号公報などの方法を用いて行うことができ、ここでは詳細な説明を省略する。
ステップS5では、数値解析・粒状性評価部13は、画像データにおいて、いわゆるスクリーン角度が0°または90°であるか否かを判定する。ここで、スクリーン角度の算出は、たとえば特開2005−208005号公報などの方法を用いて行うことができ、ここでは詳細な説明を省略する。スクリーン角度が0°または90°でない場合には、数値解析・粒状性評価部13は、スクリーン角度が0°または90°となるように画像を回転させる指令(ステップS6の処理の指令)と、ステップS6の処理の後、ステップS7の処理を行うような指令を画像処理部12に送る。スクリーン角度が0°または90°である場合には、画像処理部12に、ステップS7の処理を行うように指令を送る。
ステップS6では、画像処理部12は、画像データにおいてスクリーン角度が0°または90°となるように、画像を回転させる。図3は、ステップS6のスクリーン角度に応じて画像Iを回転させる処理を模式的に示す図である。スクリーン角度が0°または90°ではない場合に、スクリーン角度0°または90°となる通常の座標軸での画素値の分布により画像粒状性を評価すると、スクリーン角度が0°または90°となる座標軸での画像値の分布として判断される視覚上の画像粒状性の評価と整合しない場合がある。このような座標軸のとり方の違いに基づく画像粒状性の評価と、視覚上の評価を整合させるために上述の回転処理を行っている。
ステップS7で、画像処理部12は、画像データが示す領域Iから矩形領域を切り取り、画像評価の対象となる解析画像領域Aを設定する。図4は、画像データIから解析画像領域Aを切り取る処理を模式的に示す図である。ステップS7で設定する解析画像領域Aについては、以下の説明においては「領域A」と略記する。
ステップS8で、画像処理部12は、タイルサイズをあらかじめ決定した第1所定のサイズから第N所定サイズまでのうち、第1所定サイズ(最初にステップS8を行う場合)または後述のステップS13で設定されたサイズ(2回目以降にステップS8を行う場合)を、領域Aを区画するタイルのサイズに設定する。上記の第1所定のサイズから第N所定サイズは、基本ブロックサイズの整数倍のサイズであり、それぞれ異なるサイズである。ステップS9で、画像処理部12は、ステップS8で設定したタイルサイズで領域Aを区画化する。このタイルのサイズの設定・区画化について、図5を参照して説明する。
図5は、領域Aを区画するタイルのサイズの設定例を示す図である。基本ブロックDは、印刷物の階調表現の最小単位であり、1個の基本ブロックDには、1個の網点や画素が含まれる。区画線CLにより囲まれる領域が基本ブロックBであり、図5においては、1例として、1個の基本ブロックB内に、1個の網点Dが配置される様子が示されている。
1個のタイルTは、それぞれが1個の網点D等を含む基本ブロックBを縦横にそれぞれm×n(m、n=1、2、…)個連結させたものであり、m×n個の網点または画素を含んでいる。図5においては、一例として、サイズをm=n=2とした場合のタイルT(2×2)が示されている。
なお、「タイルサイズ」とは、タイルTの一辺の長さで定義してもよいし、または横方向に連結される基本ブロックBの個数(図5の例ではm=n=2の4個、すなわち、面積)で定義してもよい。また、タイルサイズが基本ブロックの整数倍のサイズとは、タイルの面積が基本ブロックの面積の整数倍であることを意味する。ここでは、一例として、基本ブロックは正方形であり、タイルも正方形である場合について説明するが、ほかの形状であってもよい。また、網点Dについては、1個の基本ブロックBにつき1個が含まれていればよく、必ずしも図5に示すように網点Dが基本ブロックBの中心に配置されている必要はない。
ステップS10で、画像処理部12は、各タイル内のOD値の平均を求める。一般的な視覚分解能以下の所定のピッチ値をサンプリングピッチpに設定すると、1個のタイルT内におけるサンプリング数が決定する。このサンプリング数をkとすると、ステップS10では、タイルT内のk箇所のOD値の平均を求めていることになる。画像処理部12は、各タイル内のk箇所のOD値の平均値(以下、平均OD値)を数値解析・粒状性評価部13に送る。
ステップS11で、数値解析・粒状性評価部13は、各タイルの平均OD値の標準偏差であるモトルMを算出する((1)式)。
モトルM={Σi,j(μij-μ)/N}1/2********(1)
(i,jは、画像を区画した各タイルの縦、横位置を示す番号、Nは全タイル数、μijは、各タイルの平均OD値、μは、全タイルの平均OD値の平均値)
このモトル算出を行う理由を図6を用いて、例えば、網点画像について、以下に説明する。従来のモトル算出では、仮に、モトルではなく各サンプル画素のOD値の標準偏差を算出すると、上述したように、サンプリングピッチは一般的な視覚分解能以下に設定してあるから、算出した標準偏差には基本ブロック内で発生する濃度変動(細かい規則パターン)が含まれており、意味のあるパターンに対して、これを大きくとらえてしまうことになる(図6(a))。
しかし、本実施形態のモトル算出では、タイルの平均OD値を基に、標準偏差であるモトルを算出しているので、タイル内で発生する濃度変動(細かい規則パターン)は、キャンセルされ、タイルの平均OD値単位での意味のあるパターンをとらえることができる(図6(b))。
ステップS12では、数値解析・粒状性評価部13は、ステップS11で算出したモトルと、ステップS8で設定したタイルサイズと、ステップS1で読み取った画像の粒状性の主観評価値とを対応付ける。具体的には、ステップS11の処理が終了すると、数値解析・粒状性評価部13は、図示しない入出力部を介して、読み取った画像の画像粒状性の主観評価値を入力するように指示する。すると、ユーザが入力した画像粒状性の主観評価値に基づいて、数値解析・粒状性評価部13は、上記の対応付け処理を行う。
画像粒状性の主観評価値の一例としては、0〜5の値をとり、粒状性が悪いほど、0に近く(このとき、モトルは画像粒状性のバラツキなので大きい)、粒状性が良好なほど、5に近い値(このとき、モトルは画像粒状性のバラツキなので小さい)をとるようにできる。
ステップS13では、数値解析・粒状性評価部13は、第1所定のサイズから第N所定サイズまでのすべてのタイルサイズにつき、ステップS12の処理を終えたか否かを判定し、終えていない場合には、再度、タイルサイズを変化させて、ステップS8へ移行する。終えている場合には、ステップS14へ移行する。
ステップS14では、数値解析・粒状性評価部13は、各印刷条件で印刷した画像について、ステップS1〜13までの処理を行ったか否かを判定する。ステップS1〜13までの処理を行った場合には、ステップS15へ移行し、ステップS1〜13までの処理を行っていない画像がある場合には、ステップS1へ移行する。
具体的には、印刷条件としては、たとえば、孔版印刷装置で印刷設定条件1、2、レーザープリンタで印刷設定条件3,4、インクジェットプリンタで印刷設定条件5,6,7,8と変化させたものがある。この印刷設定条件には、階調数、画像解像度、出力解像度などがある。これらの印刷条件により、基本ブロックサイズが異なってくる。
なお、この印刷条件としては、1つの画像データについて、印刷方式(孔版印刷、レーザプリンタなど)、印刷設定条件(階調数、画像解像度、出力解像度)を種々に変化させて印刷するようにしてもよいし、複数の画像データについて、印刷方式(孔版印刷、レーザプリンタなど)、印刷設定条件(階調数、画像解像度、出力解像度)を種々に変化させて印刷するようにしてもよい。また、印刷条件をできる限り多く設定することで、画像粒状性の主観評価により整合する評価を行うことが可能になる。
上記の各印刷装置での印刷条件の数を数値解析・粒状性評価部13は、保持しておき、印刷条件についてステップS1〜13までの処理を行った場合には、上記の印刷条件の数から差し引いていき、0になった場合に、各印刷条件1〜8で印刷した画像について、ステップS1〜13までの処理を行ったと判定する。
ステップS15では、数値解析・粒状性評価部13は、ステップS12での対応付け情報に基づいて、目標タイルサイズを決定する。具体的には、数値解析・粒状性評価部13は、各印刷条件で印刷された画像について、ステップS11で算出したモトルと、ステップS1で読み取った画像の粒状性の主観評価値との対応付けの情報から、ステップS8で設定したタイルサイズごとに、主観評価値とモトルとの関係をプロットする。そして、数値解析・粒状性評価部13は、主観評価値とモトルとの相関関係が最も良いタイルサイズを、目標タイルサイズと決定する。ここで、数値解析・粒状性評価部13は、たとえば、主観評価値とモトルとの関係のプロットから、最も直線関係にある場合を、主観評価値とモトルとの相関関係が最も良いと決定することができる。
((2)の処理)
図7は、本実施形態に係る画像評価装置1による画像評価処理(2)を示すフローチャートである。図7において、図2に示す画像評価処理(1)の処理を示すフローチャートと同一または類似の処理の説明は省略または簡略化する。
ステップS101にて、画像粒状性の評価対象画像の読み取り、画像データの生成処理を行い、ステップS102〜ステップS107までは、ステップS1〜7までの処理が行われる。
ステップS108では、数値解析・粒状性評価部13は、目標タイルサイズが基本ブロックサイズの整数倍になっているか否か判定する。具体的には、数値解析・粒状性評価部13は、画像処理部12から、評価対象の画像の基本ブロックサイズを取得する。そして、数値解析・粒状性評価部13は、画像評価処理(1)の処理により、保持している目標タイルサイズに基づいて、上記の判定を行う。
整数倍になっている場合には、ステップS9、S10、S11と同様の処理であるS180を行い、目標タイルサイズに対応するモトルを算出した後、ステップS220の処理へ移行する。整数倍になっていない場合には、ステップS200へ移行する。
ステップS200では、数値解析・粒状性評価部13は、目標タイルサイズの近傍値で上記の基本ブロックサイズの整数倍になる複数のタイルサイズについて、ステップS10、11とにより、モトルを算出する。
ステップS210では、数値解析・粒状性評価部13は、ステップS200で算出したモトルと、対応するタイルサイズに基づいて、内挿/外挿の処理により回帰曲線を算出する。この回帰曲線の一例を図8に示す。数値解析・粒状性評価部13は、算出した回帰曲線に基づいて、目標タイルサイズに対応する回帰曲線上のモトルを算出する。
具体的には、数値解析・粒状性評価部13は、たとえば、目標タイルサイズ(一辺)が125μmの場合、その周辺のタイルサイズとして、x1、x2、x3の3点のタイルサイズについて、モトルを上述のように算出した場合、3点に基づいて、回帰曲線を算出する(図8(a))。そして、数値解析・粒状性評価部13は、回帰曲線から目標タイルサイズの125μmに対応するモトルMを算出する(内挿処理)。ここで、上記周辺のタイルサイズとして、図8(b)のようにした場合には、数値解析・粒状性評価部13は、回帰曲線から目標タイルサイズとして、125μmに対応するモトルを算出する(外挿処理)。
なお、タイルサイズとモトルとの組み合わせの数が十分でなく、目標タイルサイズに対応するモトルを算出できない場合には、タイルサイズを変更または追加して、上述の処理を繰り返して、目標タイルサイズに対応するモトルを算出するようにしてもよい。
ステップS220では、数値解析・粒状性評価部13は、算出したモトルを、出力部14に出力させる。ここで、数値解析・粒状性評価部13は、モトル値と粒状性との対応関係(0(粒状性悪)〜5(粒状性が良))とともに、算出した評価対象画像のモトルを出力するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、所定のタイルサイズを基本ブロックの整数倍にしているが、その理由を以下に図を用いて、基本ブロックを網点ピッチとしたときの網点画像を例にして説明する。たとえば、図9を参照すると、網点画像においては、網点ピッチ内に、網点が存在し、網点の配列方向に沿って、正弦波的な濃度分布(図9(1))となっている。そして、人間の視覚では、コントラスト差を最も強く認識するため、網点画像は、濃度値が最も大きくなる網点ピッチ単位での濃度が認識される。また、網点同士の巨視的なパターン分布が視覚上認識され、網点ピッチ内の濃度分布は認識されない。たとえば、図9の(2)、(3)の場合、網点ピッチの整数倍ではないが、この場合の濃度分布は、人間の視覚上認識される濃度分布と異なるものになる。
また、図10は、網点画像とそれを基本ブロックサイズを変化させて画素値を平均化したときの画像を示している。基本ブロック(網点ピッチ)の整数倍であるunit block size=24のときには、元の網点画像が示しているパターンを示しているが、他のunit block sizeのときには、網点ピッチ内の2値パターンのばらつき(規則的なパターン)が目立ってしまい、人間の視覚上での認識とは異なってしまう。
図11は、基本ブロックサイズの長さと、モトル値との関係を対数表示したもので、直線は、主観評価と整合するモトル値を示している。この図のように、基本ブロックの整数倍のときに、主観評価と整合することとなる。
以上の理由から、所定のタイルサイズを基本ブロックの整数倍にしている。なお、網点画像の場合には、基本ブロックサイズは、網点ピッチとなり、その整数倍を所定サイズブロックとすればよい。
一方、デジタル画像の場合には、画素の集合となり、この集合体の分布が人間の視覚上認識されることになる。デジタル画像の場合には、組織的ディザマトリックスや誤差拡散などのいわゆるディザ法により、画像処理されて、人間の視覚上に沿った画像とされる。
デジタル画像の場合には、基本ブロックとして画素のサイズとし、所定サイズブロックとしては、基本ブロックの2以上の整数倍となる。
(作用効果)
本実施形態によれば、視覚分解能以下の所定のサンプリングピッチ毎にOD値を取得しているので、画像の粒状性についての情報を欠落させないようにすることができる。そして、網点や画素の配置に応じて決定される基本ブロックを単位として、基本ブロックの配列方向に沿って、その整数倍の所定タイルサイズを設定している。そして、各タイル内のOD値の平均に基づいて、全タイルにおけるOD値の標準偏差であるモトルを算出している。
そして、画像、印刷設定条件を種々に変化させて算出されるモトルと、その視覚上の評価である主観評価との対応関係を生成し、その対応関係に基づいて、主観評価と整合する目標タイルサイズを決定する。そして、評価対象画像の画像粒状性評価について、上記の目標タイルサイズを用いて、モトルを算出している。
視覚分解能以下のサンプリングピッチでOD値を取得すると、基本ブロック内でのOD値には、ばらつきがあり、画像の規則的パターンによる濃淡が含まれている。本実施形態では、基本ブロックの配列方向に沿って、その整数倍の所定タイルサイズを設定し、各タイル内のOD値の平均に基づいて、全タイルにおけるモトルを算出しているので、画像の網点等の細かい規則パターンによる濃淡をキャンセルし、より大きな規則パターンを反映し、主観評価と整合性の高い画像評価を行うことが可能となる。そして、所定タイルサイズの変化に応じて、主観評価との整合性が異なるので、主観評価と整合する所定タイルサイズを評価用タイルサイズとしている。
また、画像が網点で構成されている場合において、網点の角度(スクリーン角度)がある場合には、タイルの配列の決め方により、濃度バラツキが大きくなり、視覚上では、そのようなバラツキが目立たないのに、画像の粒状性の評価を行うときには、評価値が悪くなり、主観評価と合わないことが従来あった。本実施形態によれば、基本ブロックの配列方向に沿った向きに、タイルを配置しているので、視覚上の主観評価に整合する画像の粒状性の評価を行うことが可能になる。
また、印刷方式に基づくパラメータ等によらず、一律に、人間の視覚上の評価に整合する評価を行うことができる。ウィナースペクトルとVTFの積とに対して適当な空間周波数フィルターをかけて積分する方法によっても、網点等の細かい規則的パターンによる濃度変化をキャンセルした上で粒状性の評価値を求めることが可能ではある。しかし、印刷された網点やドットによるドットゲイン等の印刷システムの特徴を考慮して空間周波数フィルターを決定する必要があるため、印刷方式ごとにそれぞれ最適なフィルターを設定しなくてはならず、等しく機械的な手段により、様々な印刷方式に対して主観評価と高い整合性を有する評価値を簡易に得ることは困難である。
また、RMS粒状度により画像の粒状性の評価を行う場合は、RMS粒状度の定義より、タイル内の濃度のばらつきを評価することとなるため、基本ブロックの内部で生じる濃度変動をキャンセルすることはできない。
即ち、写真フィルムの場合、最小単位ごとの濃度がアナログ的な値となり、各位置の濃度が周辺の位置の濃度と独立した関係になっているので、RMS粒状度による手法で問題ない。しかし、デジタル画像や網点画像について、RMS粒状度を用いて評価を行うと、以下の不都合が生じる。即ち、デジタル画像や網点画像では、最小単位となる画素単位では、たとえば、2値しか取りえない。また、上記の画像では、組織的ディザマトリックスや誤差拡散の処理が行われる。これらの処理により、各画素は周辺の画素と連動して、ある一定の面積をもった領域を構成し、上記領域がアナログ的な値をとることになり、上記領域のパターンが、人間の視覚に影響する画像パターンとなる。このため、RMS粒状度による手法では、各画素ごとの2値の分布が算出されるが、この分布は、人間の視覚に影響を与える分布とならない。この結果、主観評価と整合しない評価となってしまう。
本実施形態では、所定のタイルサイズを設定して、モトルを用いた手法を行うことで、まとまりのある画像単位での画像の粒状性評価を行うことができ、主観評価と整合する評価にすることができる。
したがって、本実施形態によれば、視覚分解能の個人差に影響されず、網点ピッチや画素サイズなどの基本ブロックのサイズの大小に影響されず、かつ、主観評価と整合する画像の粒状性の評価を簡易に行うことが可能となる。
また、評価対象画像の基本ブロックサイズに対して、目標タイルサイズが整数倍にならない場合、基本ブロックサイズの整数倍でありかつ目標タイルサイズの近傍のタイルサイズを変化させて、上記区画処理を実行後、算出された各モトルと、各モトルに対応するタイルサイズとの対応関係に基づいて、目標タイルサイズに対応するモトルを、前記評価対象の画像の粒状性の評価値として、算出することができる。
このため、タイルサイズが基本ブロックサイズの整数倍でありかつ目標タイルサイズ近傍となるように、タイルサイズm×nの組み合わせが定まる。この組み合わせに対して、それぞれ上述したようにモトルを算出すると、上記の組み合わせのタイルサイズと、モトルの対応関係が求まるので、その対応関係(回帰曲線)に基づいて、評価対象画像の基本ブロックサイズにかかわらず、純粋に機械的な手順により、目標タイルサイズに対応するモトルを簡易に決定することができる。
(実施例)
上述した実施形態による画像粒状性の評価では、サンプリングピッチpについては、p=2.83μmを設定しているが、その値は、1≦p[μm]≦4の範囲に設定するようにしてもよい。
サンプリングピッチpは、基本ブロック内を等ピッチで2次元的にk個の重複しない箇所をサンプリングすることができるように、その値を設定する。図2のステップS1等においては、複数の基本ブロックについてのサンプリングを1回の撮影で完了させることが望ましい。1回の撮影で複数の基本ブロックについてサンプリングを行っていくためには、画像読取部11のカメラ等のサンプリングの画素サイズは、基本ブロックサイズを整数で除した値に一致させるか、あるいは非常に近い値とする必要がある。これは、カメラ等の画素サイズ、即ちサンプリングピッチを基本ブロックのサイズによらずに設定して大きな領域を撮影した場合には、基本ブロックによりサンプリングの箇所が異なってくるために、各基本ブロックにおけるモトル値が、撮影領域内の位置に依存して変わってしまうこととなるためである。
他方では、サンプリングピッチpとして小さい値を設定するほど、高精度のモトル値を得ることができる。しかし、例えば1μmより小さい値をサンプリングピッチpに設定すると、読み取るべき画素数が多くなってしまう。例えば1cm角の正方形エリアの画素数は、1億を超えてしまう。画像読取部11として高性能のカメラ等を備えることが要求されること、また、画素数が増大するにつれて図2等に示す一連の処理に要する時間も長くなってしまう。
以上の理由より、サンプリングピッチpを1〜4μmの範囲に設定することにより、精度のよい画像の粒状性の評価値を得ることができ、且つ処理時間の負担を抑えることができる。
ここで、基本ブロックを、一辺の長さがLの正方形とし、xy(縦及び横)方向のサンプリングピッチをいずれもpとすると、基本ブロック面積に対するサンプリング単位面積のずれを示す誤差の比は、最大で(p/2L)となる。この誤差が大きいと、画像粒状性の情報が欠落してしまうので、誤差が小さくなるように、サンプリングピッチpを設定する必要がある。
(p/2L)となる理由を以下に説明する。基本ブロックのピッチと、サンプリングピッチが一致するほど誤差は小さい。このため、基本ブロックのピッチとサンプリングピッチが最もずれたときが、誤差が大きくなる。この最もずれたときの基本ブロックの面積に対するサンプリング単位面積の比は、(1/2p)/L2となり、上述の式となる。
図12(a)は、本実施形態の画像評価方法を用いて決定された目標タイルサイズに対して、印刷方式(枚葉オフ、・・・)、印刷設定条件(線数、解像度・・・)を変化させたときに、決定されたモトルと、視覚上の主観評価を示したものである。図12(b)は、(a)に示す表のうち、モトルと主観評価との関係を示すグラフである。
この実施例では、目標タイルサイズとして、√S=125μm(S=125×125=15625(μm))を設定し、サンプリングピッチpとして、上述のように、p=2.83μmを設定している。
なお、本実施例では、目標タイルサイズとして、125μmが設定されたが、一例にすぎず、印刷システム条件によっては、目標タイルサイズは種々に変化する。印刷システムによって、印刷に用いる用紙(普通紙、アート紙、チラシ紙など)や、インクの特性(水性、油性など)が異なる、このため、インクの用紙へのにじみ度等により、画質が変化する。さらに、用いる印刷用紙がざらざらした用紙であるか、平滑度の高い用紙であるかなど用紙の特性に応じて、粒状性の評価基準が変化してくる。このようなことを考慮して、印刷システム、これに用いられる用紙、インクに応じて、目標タイルサイズは変化する。
図12においては、主観評価では、複数人の視覚上の評価として集計した5段階評価の結果を平均したものである。この主観評価においては、値が大きいほど、粒状性が低くなめらかな画像であり、値が小さいほど、粒状性が高くざらつきの大きい画像と評価されている。また、モトルについては、値が小さいほど、画素値のばらつきが小さく、粒状性が低いことを表し、値が大きいほど、画素値のばらつきが大きく、粒状性が高いことを表す。
ここでは、モトルと、主観評価値との関係が線形となっており、モトルにより、主観評価と整合した画像粒状性の評価が得られる。具体的には、図12(b)に示すように、決定係数R2=0.9849であり、1に非常に近い値であることから、本実施形態に係る画像評価方法により求まる評価値(モトル)は、主観評価と高い整合性を示すことがわかる。
(変形例)
なお、上述の実施形態の画像粒状性の評価では、目標タイルサイズについて、√S[μm]=125としていたが、目標タイル面積Sについては、以下のようにしてもよい。すなわち、100≦√S[μm]≦150の範囲、100≦√S[μm]≦250の範囲、100≦√S[μm]≦500の範囲に設定しても、主観評価と良い整合が得られる。ただし、100≦√S[μm]≦150の範囲、100≦√S[μm]≦250の範囲、100≦√S[μm]≦500の範囲の順に整合性は劣化していく。
上述の実施形態では、印刷条件に基づき、1本の回帰曲線を求めていたが、印刷条件に応じて、複数本の回帰曲線を求めるようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、評価対象画像の基本ブロックサイズに対して、目標タイルサイズが整数倍にならない場合、目標タイルサイズの近傍のタイルサイズを変化させて、回帰曲線により、目標タイルサイズに対応するモトルを算出していたが、目標タイルサイズの近傍であって、基本ブロックサイズの整数倍に対応するモトルを、評価対象画像の粒状性の評価値として算出するようにしてもよい。この場合には、上記の回帰曲線に基づく方法よりは精度が落ちるものの、従来手法に比べれば、本発明の効果が得られる。
また、目標タイルサイズ√Sについては、例えばわら半紙等のざらつきの大きい用紙に画像が記録されている場合には大きい値を設定し、ミラーコート紙等のように、ざらつきの小さいなめらかな用紙に画像が記録されている場合には小さい値を設定してもよい。用紙のよりの均一性等に応じて設定してもよい。また、実施形態の画像読取部11では、光学的に画像濃度(OD値)を取得するようにしていたが、これに限定されず、ほかの手法であってもよい。
本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の改良及び変更が可能である。例えば、上述の実施形態に示された全体構成からいくつかの構成要素を削除してもよく、更には異なる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1 画像評価装置
11 画像読取部
12 画像処理部
13 数値解析部
14 出力部
15 記憶部

Claims (5)

  1. 1または複数の画像を読み取って、視覚分解能以下の所定のサンプリングピッチ毎に、画像濃度を取得する取得ステップと、
    前記画像において階調を表現する最小単位である基本ブロックの配列方向に沿って、前記画像から、矩形領域を抽出する抽出ステップと、
    前記矩形領域を、前記基本ブロックの整数倍のサイズである所定タイルサイズで区画する区画ステップと、
    前記サンプリングピッチ毎の画像濃度から、前記区画された各タイル内の画像濃度の平均を算出する平均算出ステップと、
    各タイル内の画像濃度の平均に基づいて、前記矩形領域内の全タイルにおける画像濃度の標準偏差であるモトルを算出するモトル算出ステップと、
    前記所定タイルサイズを変化させたときに前記モトル算出ステップにより算出されたモトルと、視覚上の評価とが対応づけられた対応関係に基づいて、視覚上の評価と整合するタイルサイズを、評価用タイルサイズとして、決定する決定ステップと、
    評価対象画像について、前記取得ステップから、前記抽出ステップを実行後、前記決定ステップにより決定された評価用タイルサイズを、前記所定タイルサイズとして、前記区画ステップを実行した後、前記平均算出ステップ、前記モトル算出ステップにより算出されたモトルを、前記評価対象画像の粒状性の評価値として、算出する評価値算出ステップとを備えることを特徴とする画像評価方法。
  2. 前記評価対象画像の基本ブロックのサイズに対して、前記評価用タイルサイズが整数倍にならない場合、前記評価値算出ステップでは、前記評価対象画像について、前記取得ステップ、前記抽出ステップを実行後、前記基本ブロックのサイズの整数倍であり、かつ、前記評価用タイルサイズ以外の近傍のタイルサイズを前記所定タイルサイズとして変化させて、前記区画ステップを実行後、前記平均算出ステップ、前記モトル算出ステップにより算出された各モトルと、前記所定タイルサイズとの対応関係に基づいて、前記評価用タイルサイズに対応するモトルを、前記評価対象画像の粒状性の評価値として、算出することを特徴とする請求項1に記載の画像評価方法。
  3. 前記評価対象画像がディザ法により画像処理された場合には、前記基本ブロックを前記評価対象画像を構成する画素とし、前記整数は、2以上の整数であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像評価方法。
  4. 前記評価対象画像が網点画像の場合には、前記基本ブロックを1つの網点を中心に含み、網点中心間ピッチを1辺とするブロックとすることを特徴とする請求項1または2に記載の画像評価方法。
  5. 1または複数の画像を読み取って、視覚分解能以下のサンプリングピッチ毎に、画像濃度を取得する取得手段と、
    前記画像において階調を表現する最小単位である基本ブロックの配列方向に沿って、前記画像から、矩形領域を抽出する抽出手段と、
    前記矩形領域を、前記基本ブロックの整数倍のサイズである所定タイルサイズで区画する区画手段と、
    前記サンプリングピッチ毎の画像濃度から、前記区画された各タイル内の画像濃度の平均を算出する平均算出手段と、
    各タイル内の画像濃度の平均に基づいて、前記矩形領域内の全タイルにおける画像濃度の標準偏差であるモトルを算出するモトル算出手段と、
    前記所定タイルサイズを変化させたときに前記モトル算出手段により算出されたモトルと、視覚上の評価とが対応づけられた対応関係に基づいて、視覚上の評価と整合するタイルサイズを、評価用タイルサイズとして、決定する決定手段と、
    評価対象画像について、前記取得手段による処理から、前記抽出手段による処理を実行後、前記決定手段により決定された評価用タイルサイズを、前記所定タイルサイズとして、前記区画手段による処理を実行した後、前記平均算出手段、前記モトル算出手段により算出されたモトルを、前記評価対象画像の粒状性の評価値として、算出する評価値算出手段とを備えることを特徴とする画像評価装置。
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