JP6006102B2 - 作業台船の係留方法 - Google Patents
作業台船の係留方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6006102B2 JP6006102B2 JP2012264441A JP2012264441A JP6006102B2 JP 6006102 B2 JP6006102 B2 JP 6006102B2 JP 2012264441 A JP2012264441 A JP 2012264441A JP 2012264441 A JP2012264441 A JP 2012264441A JP 6006102 B2 JP6006102 B2 JP 6006102B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mooring line
- mooring
- dam
- ship
- work
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Description
本発明は、このような実状に鑑み、複数の作業台船を係留するときに、各作業台船から繰り出される係留索同士の干渉を抑制することを目的とする。
本発明の第2態様では、ダム堤体の上流側に位置するダム貯水池の水面上に浮かび、かつ、ダム堤体に対向する側を前側とする2隻の作業台船を互いに離間させて左右に並べて係留する方法は、2隻の作業台船のうち左側に位置する第1作業台船の右側部の第1繰り出し位置の右前方に位置し、かつ、2隻の作業台船のうち右側に位置する第2作業台船の左側部の第2繰り出し位置の左前方に位置する係留索集約部材と、ダム堤体の左岸に設けられて第1作業台船の左前方に位置する第1アンカーと、を索状部材を介して接続すること、係留索集約部材と、ダム堤体の右岸に設けられて第2作業台船の右前方に位置する第2アンカーと、を索状部材を介して接続すること、第1繰り出し位置より、その右前方に向けて第1係留索を繰り出して、この第1係留索の先端部を、係留索集約部材に取り付けること、第2繰り出し位置より、その左前方に向けて第2係留索を繰り出して、この第2係留索の先端部を、係留索集約部材に取り付けること、第1作業台船の左側部の第3繰り出し位置より、その左前方に向けて第3係留索を繰り出して、この第3係留索の先端部を、ダム堤体の左岸に設けられて第1作業台船の左前方に位置する第3アンカーに取り付けること、及び、第2作業台船の右側部の第4繰り出し位置より、その右前方に向けて第4係留索を繰り出して、この第4係留索の先端部を、ダム堤体の右岸に設けられて第2作業台船の右前方に位置する第4アンカーに取り付けること、を含む。第2繰り出し位置より繰り出される第2係留索と、第4繰り出し位置より繰り出される第4係留索とは、それぞれ、第2作業台船上に設置されたウインチにより、各別に繰り出し・巻き取り可能である。本発明の第2態様では、2隻の作業台船を前記係留した状態で前記ウインチによって第2係留索及び第4係留索を更に繰り出すことにより、第2係留索及び第4係留索を弛ませることで、第2作業台船をダム堤体から離れるように後退させることが可能である。
尚、本実施形態では、ダム工事で使用される作業台船を例にとって本発明に係る作業台船の係留方法の説明を行うが、本発明に係る作業台船の用途はこれに限らず、あらゆる水上作業に用いられ得る。
また、本実施形態では、便宜上、作業台船のうち、ダム堤体に対向する側を前側として、前後左右を規定している。
ダム堤体1の左岸3には第1アンカー4及び第3アンカー5が設けられている。第1アンカー4及び第3アンカー5は各々が水面より高位に位置している。また、第1アンカー4及び第3アンカー5は各々が作業台船10aの左前方に位置している。
第1アンカー4及び第3アンカー5は、例えば、左岸3の岩盤にカバーコンクリート(図示せず)を打設し、このカバーコンクリートにアンカープレート(図示せず)を取り付けることで形成され得る。
尚、第1アンカー4及び第3アンカー5については、一体的に設けられてもよい。
第2アンカー7及び第4アンカー8については、第1アンカー4及び第3アンカー5と同様に右岸6に形成され得るので、その説明を省略する。
尚、第2アンカー7及び第4アンカー8についても、第1アンカー4及び第3アンカー5と同様に一体的に設けられてもよい。
台船本体11aは、複数の直方体状の浮体を平面状に組み立てて形成されている。
台船本体11aの左右両側縁部の前端部には、それぞれ、左前フェアリーダ31aと右前フェアリーダ32aとが設けられている。ここで、右前フェアリーダ32aの設置位置が、本発明の「第1繰り出し位置」に対応する。また、左前フェアリーダ31aの設置位置が、本発明の「第3繰り出し位置」に対応する。
左前ウインチ21aより前方に繰り出されるワイヤーロープ(第3係留索)51aは、左前フェアリーダ31aにて左前方に屈曲されて延びて、先端部(繰り出し側端部)が第3アンカー5に固定される。
ワイヤーロープ51aの基端部(巻き取り側端部)は、左前ウインチ21aのドラム(図示せず)に巻き付けられている。
左前ウインチ21aは、電動モータ又は油圧モータを回転駆動源として上述のドラムを回転させることにより、ワイヤーロープ51aの巻き取り・繰り出しを行う。
右前ウインチ22aより前方に繰り出されるワイヤーロープ(第1係留索)52aは、右前フェアリーダ32aにて右前方に屈曲されて延びて、先端部(繰り出し側端部)がシャックル(取付金具)151を介して、リング部材100に取り付けられる。従って、ワイヤーロープ52aについては、その先端部が、シャックル151を介して、リング部材100に対してその外周に沿って移動可能である。尚、シャックル151はリング部材100に引掛けられた状態でリング部材100に対してその円周方向に沿って摺動可能であり、このシャックル151にワイヤーロープ52aの先端部が連結され得る。
ワイヤーロープ52aの基端部(巻き取り側端部)は、右前ウインチ22aのドラム(図示せず)に巻き付けられている。
右前ウインチ22aは、電動モータ又は油圧モータを回転駆動源として上述のドラムを回転させることにより、ワイヤーロープ52aの巻き取り・繰り出しを行う。
左後フェアリーダ33aの前方の台船本体11a上には、左後ウインチ23aが設置されている。
左後ウインチ23aより後方に繰り出されるワイヤーロープ(係留索)53aは、左後フェアリーダ33aにて右後方に屈曲されて延びており、先端部(繰り出し側端部)に予め固定された錨61aが、水底に接地されている。
ワイヤーロープ53aの基端部(巻き取り側端部)は、左後ウインチ23aのドラム(図示せず)に巻き付けられている。
左後ウインチ23aは、電動モータ又は油圧モータを回転駆動源として上述のドラムを回転させることにより、ワイヤーロープ53aの巻き取り・繰り出しを行う。
右後ウインチ24aより後方に繰り出されるワイヤーロープ(係留索)54aは、右後フェアリーダ34aにて左後方に屈曲されて延びており、先端部(繰り出し側端部)に予め固定された錨62aが、水底に接地されている。
ワイヤーロープ54aの基端部(巻き取り側端部)は、右後ウインチ24aのドラム(図示せず)に巻き付けられている。
右後ウインチ24aは、電動モータ又は油圧モータを回転駆動源として上述のドラムを回転させることにより、ワイヤーロープ54aの巻き取り・繰り出しを行う。
台船本体11bは、台船本体11aと同様の構成であるので、その説明を省略する。
台船本体11bの左右両側縁部の前端部には、それぞれ、左前フェアリーダ31bと右前フェアリーダ32bとが設けられている。ここで、左前フェアリーダ31bの設置位置が、本発明の「第2繰り出し位置」に対応する。また、右前フェアリーダ32bの設置位置が、本発明の「第4繰り出し位置」に対応する。
左前ウインチ21bより前方に繰り出されるワイヤーロープ(第2係留索)51bは、左前フェアリーダ31bにて左前方に屈曲されて延びて、先端部(繰り出し側端部)がシャックル(取付金具)152を介して、後述するリング部材100に取り付けられる。従って、ワイヤーロープ51bについては、その先端部が、シャックル152を介して、リング部材100に対してその外周に沿って移動可能である。尚、シャックル152はリング部材100に引掛けられた状態でリング部材100に対してその円周方向に沿って摺動可能であり、このシャックル152にワイヤーロープ51bの先端部が連結され得る。
ワイヤーロープ51bの基端部(巻き取り側端部)は、左前ウインチ21bのドラム(図示せず)に巻き付けられている。
左前ウインチ21bは、電動モータ又は油圧モータを回転駆動源として上述のドラムを回転させることにより、ワイヤーロープ51bの巻き取り・繰り出しを行う。
右前ウインチ22bより前方に繰り出されるワイヤーロープ(第4係留索)52bは、右前フェアリーダ32bにて右前方に屈曲されて延びて、先端部(繰り出し側端部)が第4アンカー8に固定される。
ワイヤーロープ52bの基端部(巻き取り側端部)は、右前ウインチ22bのドラム(図示せず)に巻き付けられている。
右前ウインチ22bは、電動モータ又は油圧モータを回転駆動源として上述のドラムを回転させることにより、ワイヤーロープ52bの巻き取り・繰り出しを行う。
左後フェアリーダ33bの前方の台船本体11b上には、左後ウインチ23bが設置されている。
左後ウインチ23bより後方に繰り出されるワイヤーロープ(係留索)53bは、左後フェアリーダ33bにて右後方に屈曲されて延びており、先端部(繰り出し側端部)に予め固定された錨61bが、水底に接地されている。
ワイヤーロープ53bの基端部(巻き取り側端部)は、左後ウインチ23bのドラム(図示せず)に巻き付けられている。
左後ウインチ23bは、電動モータ又は油圧モータを回転駆動源として上述のドラムを回転させることにより、ワイヤーロープ53bの巻き取り・繰り出しを行う。
右後ウインチ24bより後方に繰り出されるワイヤーロープ(係留索)54bは、右後フェアリーダ34bにて左後方に屈曲されて延びており、先端部(繰り出し側端部)に予め固定された錨62bが、水底に接地されている。
ワイヤーロープ54bの基端部(巻き取り側端部)は、右後ウインチ24bのドラム(図示せず)に巻き付けられている。
右後ウインチ24bは、電動モータ又は油圧モータを回転駆動源として上述のドラムを回転させることにより、ワイヤーロープ54bの巻き取り・繰り出しを行う。
リング部材100は金属製で円環状を成している。
リング部材100は、作業台船10aの右前フェアリーダ32aの右前方(換言すれば、作業台船10aの右側部の第1繰り出し位置の右前方)に位置する。
また、リング部材100は、作業台船10bの左前フェアリーダ31bの左前方(換言すれば、作業台船10bの左側部の第2繰り出し位置の左前方)に位置する。
索状部材であるワイヤーロープ101bは、その一端部が第2アンカー7に固定されており、他端部がシャックル(取付金具)154を介して、リング部材100に取り付けられる。従って、ワイヤーロープ101bについては、その他端部が、シャックル154を介して、リング部材100に対してその外周に沿って移動可能である。尚、シャックル154はリング部材100に引掛けられた状態でリング部材100に対してその円周方向に沿って摺動可能であり、このシャックル154にワイヤーロープ101bの他端部が連結され得る。
上述の第1実施形態と異なる点について説明する。
第3アンカー91については、第1アンカー4及び第3アンカー5と同様に左岸3に形成され得るので、その説明を省略する。
また、第3アンカー91については、第1アンカー4及び第3アンカー5と一体的に設けられてもよい。
第4アンカー92については、第2アンカー7及び第4アンカー8と同様に右岸6に形成され得るので、その説明を省略する。
また、第4アンカー92については、第2アンカー7及び第4アンカー8と一体的に設けられてもよい。
台船本体11aの左側の貫通孔13には水中フェアリーダ41aが挿入される。水中フェアリーダ41aは、その上部にて、台船本体11aに着脱可能に取り付けられている。ここで、水中フェアリーダ41aの設置位置が、更に、本発明の「第3繰り出し位置」に対応する。
水中フェアリーダ41aの後方の台船本体11a上には、左中ウインチ25aが設置されている。
ワイヤーロープ55aの基端部(巻き取り側端部)は、左中ウインチ25aのドラム(図示せず)に巻き付けられている。
左中ウインチ25aは、電動モータ又は油圧モータを回転駆動源として上述のドラムを回転させることにより、ワイヤーロープ55aの巻き取り・繰り出しを行う。
図5は、水中フェアリーダ41aの概略構成を示す。
水中フェアリーダ41aは、上下方向に延在して所定長さを有する筒状のフェアリーダ本体44と、フェアリーダ本体44の上端部に設けられる第1ガイド部45と、フェアリーダ本体44の下端部に設けられる第2ガイド部46と、を含んで構成される。ここで、フェアリーダ本体44の所定長さについては、後述する資材運搬船81aの寸法や接舷状況などを考慮して設定され得る。
フェアリーダ本体44は、台船本体11の左側の貫通孔13に挿入されて、台船本体11a上から水中に延出している。
第1ガイド部45は、回転自在なシーブ47を含んで構成されている。このシーブ47には、ワイヤーロープ55aが巻き掛けられている。
第1ガイド部45では、左中ウインチ25aより繰り出されるワイヤーロープ55aが、シーブ47を介して、フェアリーダ本体44内に導かれる。
第2ガイド部46では、互いに逆方向に回転自在な一対のシーブ48、49でワイヤーロープ55aを挟みつつ、いずれか一方のシーブにワイヤーロープ55aが巻き掛けられる。尚、図5では、シーブ49にワイヤーロープ55aが巻き掛けられている状態を示している。
第2ガイド部46は、フェアリーダ本体44内から水中へ延びるワイヤーロープ55aを、第3アンカー91に向かう方向に屈曲させる機能を有する。
従って、左中ウインチ25aより繰り出されるワイヤーロープ55aは、第1ガイド部45、フェアリーダ本体44内、及び、第2ガイド部46を経て、第3アンカー91に先端部(繰り出し側端部)が固定される。
右中ウインチ26aより前方に繰り出されるワイヤーロープ(第1係留索)56aは、水中フェアリーダ42aにて台船本体11a上から直下の水中に導かれ、更に右前方に屈曲されて延びて、先端部(繰り出し側端部)がシャックル(取付金具)155を介して、リング部材100に取り付けられる。従って、ワイヤーロープ56aについては、その先端部が、シャックル155を介して、リング部材100に対してその外周に沿って移動可能である。尚、シャックル155はリング部材100に引掛けられた状態でリング部材100に対してその円周方向に沿って摺動可能であり、このシャックル155にワイヤーロープ56aの先端部が連結され得る。
右中ウインチ26aは、電動モータ又は油圧モータを回転駆動源として上述のドラムを回転させることにより、ワイヤーロープ56aの巻き取り・繰り出しを行う。
台船本体11aの左側の貫通孔13及び水中フェアリーダ41aの近傍の左側縁部(外縁部)には、資材運搬船81aが接舷されている。このときに、資材運搬船81aは、クレーン70aの左方に位置している。また、資材運搬船81aの下方には、水中フェアリーダ41aの第2ガイド部46から第3アンカー91に延びるワイヤーロープ55aが位置している。
台船本体11aの右側の貫通孔13及び水中フェアリーダ42aの近傍の右側縁部(外縁部)には、資材運搬船82aが接舷されている。このときに、資材運搬船82aは、クレーン70aの右方に位置している。また、資材運搬船82aの下方には、水中フェアリーダ42aの第2ガイド部46からリング部材100に延びるワイヤーロープ56aが位置している。
台船本体11bの左側の貫通孔13には水中フェアリーダ41bが挿入される。水中フェアリーダ41bは、その上部にて、台船本体11bに着脱可能に取り付けられている。ここで、水中フェアリーダ41bの設置位置が、更に、本発明の「第2繰り出し位置」に対応する。尚、水中フェアリーダ41bの構成は、水中フェアリーダ41aの構成と同様であるので、その説明を省略する。
左中ウインチ25bより前方に繰り出されるワイヤーロープ(第2係留索)55bは、水中フェアリーダ41bにて台船本体11a上から直下の水中に導かれ、更に左前方に屈曲されて延びて、先端部(繰り出し側端部)がシャックル(取付金具)156を介して、リング部材100に取り付けられる。従って、ワイヤーロープ55bについては、その先端部が、シャックル156を介して、リング部材100に対してその外周に沿って移動可能である。尚、シャックル156はリング部材100に引掛けられた状態でリング部材100に対してその円周方向に沿って摺動可能であり、このシャックル156にワイヤーロープ55bの先端部が連結され得る。
左中ウインチ25bは、電動モータ又は油圧モータを回転駆動源として上述のドラムを回転させることにより、ワイヤーロープ55bの巻き取り・繰り出しを行う。
右中ウインチ26bより前方に繰り出されるワイヤーロープ(第4係留索)56bは、水中フェアリーダ42bにて台船本体11a上から直下の水中に導かれ、更に右前方に屈曲されて延びて、先端部(繰り出し側端部)が第4アンカー92に固定される。
ワイヤーロープ56bは、その基端部(巻き取り側端部)が、右中ウインチ26bのドラム(図示せず)に巻き付けられている。
右中ウインチ26bは、電動モータ又は油圧モータを回転駆動源として上述のドラムを回転させることにより、ワイヤーロープ56bの巻き取り・繰り出しを行う。
台船本体11bの左側の貫通孔13及び水中フェアリーダ41bの近傍の左側縁部(外縁部)には、資材運搬船81bが接舷されている。このときに、資材運搬船81bは、クレーン70bの左方に位置している。また、資材運搬船81bの下方には、水中フェアリーダ41bの第2ガイド部46からリング部材100に延びるワイヤーロープ55bが位置している。
台船本体11bの右側の貫通孔13及び水中フェアリーダ42bの近傍の右側縁部(外縁部)には、資材運搬船82bが接舷されている。このときに、資材運搬船82bは、クレーン70bの右方に位置している。また、資材運搬船82bの下方には、水中フェアリーダ42bの第2ガイド部46から第4アンカー92に延びるワイヤーロープ56bが位置している。
既設ダムの改修工事では、ダム堤体1へのアクセスが困難なことから、ダム貯水池2に作業台船10a、10bを浮かべて、これら作業台船から作業することが必要となる場合がある。
この作業の一例としては、作業台船10a上のクレーン70aと作業台船10b上のクレーン70bとを用いて、資材運搬船81a、81b、82a、82b上の資材を、ダム堤体1の工事箇所に荷揚げする作業を挙げることができる。
各クレーンをダム堤体1に接近させるためには、作業台船10a、10bもダム堤体1に接近させる必要がある。
また、フェアリーダ31aから第3アンカー5に向かうワイヤーロープ51aの延在方向と、作業台船10aの前進方向とが成す角の角度が比較的大きい。また、フェアリーダ32aからリング部材100に向かうワイヤーロープ52aの延在方向と、作業台船10aの前進方向とが成す角の角度が比較的大きい。また、フェアリーダ31bからリング部材100に向かうワイヤーロープ51bの延在方向と、作業台船10bの前進方向とが成す角の角度が比較的大きい。また、フェアリーダ32bから第4アンカー8に向かうワイヤーロープ52bの延在方向と、作業台船10bの前進方向とが成す角の角度が比較的大きい。このため、作業台船10a、10bをダム堤体1に接近させるのに必要とされる牽引力を、ウインチ21a、21b、22a、22bの巻き取り力でカバーすることは難しい。
すなわち、作業台船10aについては、フェアリーダ31a、32aより後方に位置する水中フェアリーダ41a、42aから第3アンカー91及びリング部材100に向かうワイヤーロープ55a、56aの延在方向と、作業台船10aの前進方向とが成す角の角度が、ワイヤーロープ51a、52aの延在方向と、作業台船10aの前進方向とが成す角の角度に比べて小さいので、作業台船10aをダム堤体1に接近させるのに必要とされる牽引力を、ウインチ25a、26aの巻き取り力でカバーすることができる。この点は、作業台船10bについても同様である。
尚、本実施形態では、ワイヤーロープ51a、52aは、主として、クレーン70aの旋回による台船本体11aのブレを抑制する機能を有する。この点は、ワイヤーロープ51b、52bについても同様である。
また、資材運搬船81bに搭載された資材をクレーン70bで荷揚げする場合には、クレーン70bを左に90°旋回させる。
このように、本実施形態では、資材運搬船81b、82bからダム堤体1の工事箇所への資材の荷揚げを、クレーン70bの旋回角度180°程度の範囲内(左右各90°程度の範囲内)で行うことができるので、クレーン作業のサイクルタイムを抑制することができる。この点は、作業台船10aに設置されたクレーン70aについても同様である。
係留索集約部材本体121には、その周方向に回転自在に、リング部材161〜164が装着されている。ワイヤーロープ101a、101bの他端部は、それぞれ、リング部材161、162に取り付けられている。ワイヤーロープ51b、52aの先端部は、それぞれ、リング部材163、164に取り付けられている。係留索集約部材が図6に示す構成であっても、作業台船10aの右側部の第1繰り出し位置(右前フェアリーダ32aの設置位置)より繰り出されるワイヤーロープ(第1係留索)52aと、作業台船10bの左側部の第2繰り出し位置(左前フェアリーダ31bの設置位置)より繰り出されるワイヤーロープ(第2係留索)51bとは、各々の先端部が、リング部材164、163を介して、係留索集約部材本体121に対してその外周に沿って移動可能に係留索集約部材本体121に取り付けられる。これにより、例えば、作業台船10aの移動による影響が、ワイヤーロープ52aの先端部の係留索集約部材本体121に対する移動により吸収されるので、当該影響が作業台船10bに伝達されることを抑制することができる。尚、係留索集約部材本体121、上フランジ部122及び下フランジ部123により構成される係留索集約部材については、上述の第1実施形態にて適用されるのみならず、上述の第2実施形態においても適用され得る。
2 ダム貯水池
3 左岸
4 第1アンカー
5 第3アンカー
6 右岸
7 第2アンカー
8 第4アンカー
10a、10b 作業台船
11a、11b 台船本体
13 貫通孔
21a、21b 左前ウインチ
22a、22b 右前ウインチ
23a、23b 左後ウインチ
24a、24b 右後ウインチ
25a、25b 左中ウインチ
26a、26b 右中ウインチ
31a、31b 左前フェアリーダ
32a、32b 右前フェアリーダ
33a、33b 左後フェアリーダ
34a、34b 右後フェアリーダ
41a、41b、42a、42b 水中フェアリーダ
44 フェアリーダ本体
44f フランジ部
45 第1ガイド部
46 第2ガイド部
47、48、49 シーブ
51a〜56a ワイヤーロープ(係留索)
51b〜56b ワイヤーロープ(係留索)
61a、61b、62a、62b 錨
70a、70b クレーン
81a、81b、82a、82b 資材運搬船
91 第3アンカー
92 第4アンカー
100 リング部材(係留索集約部材)
101a、101b ワイヤーロープ(索状部材)
121 係留索集約部材本体
122 上フランジ部
123 下フランジ部
151〜156 シャックル(取付金具)
161〜164 リング部材
Claims (6)
- ダム堤体の上流側に位置するダム貯水池の水面上に浮かび、かつ、前記ダム堤体に対向する側を前側とする2隻の作業台船を互いに離間させて左右に並べて係留する方法であって、
前記2隻の作業台船のうち左側に位置する第1作業台船の右側部の第1繰り出し位置の右前方に位置し、かつ、前記2隻の作業台船のうち右側に位置する第2作業台船の左側部の第2繰り出し位置の左前方に位置する係留索集約部材と、前記ダム堤体の左岸に設けられて前記第1作業台船の左前方に位置する第1アンカーと、を索状部材を介して接続すること、
前記係留索集約部材と、前記ダム堤体の右岸に設けられて前記第2作業台船の右前方に位置する第2アンカーと、を索状部材を介して接続すること、
前記第1繰り出し位置より、その右前方に向けて第1係留索を繰り出して、この第1係留索の先端部を、前記係留索集約部材に取り付けること、
前記第2繰り出し位置より、その左前方に向けて第2係留索を繰り出して、この第2係留索の先端部を、前記係留索集約部材に取り付けること、
前記第1作業台船の左側部の第3繰り出し位置より、その左前方に向けて第3係留索を繰り出して、この第3係留索の先端部を、前記ダム堤体の左岸に設けられて前記第1作業台船の左前方に位置する第3アンカーに取り付けること、及び、
前記第2作業台船の右側部の第4繰り出し位置より、その右前方に向けて第4係留索を繰り出して、この第4係留索の先端部を、前記ダム堤体の右岸に設けられて前記第2作業台船の右前方に位置する第4アンカーに取り付けること、
を含み、
前記第1繰り出し位置より繰り出される前記第1係留索と、前記第3繰り出し位置より繰り出される前記第3係留索とは、それぞれ、前記第1作業台船上に設置されたウインチにより、各別に繰り出し・巻き取り可能であり、
前記2隻の作業台船を前記係留した状態で前記ウインチによって前記第1係留索及び前記第3係留索を更に繰り出すことにより、前記第1係留索及び前記第3係留索を弛ませることで、前記第1作業台船を前記ダム堤体から離れるように後退させることが可能である、
作業台船の係留方法。 - 前記第1作業台船の後端部より、その後方に向けて係留索を繰り出して、この係留索の先端部に固定された錨を水底に接地させることを更に含む、請求項1に記載の作業台船の係留方法。
- ダム堤体の上流側に位置するダム貯水池の水面上に浮かび、かつ、前記ダム堤体に対向する側を前側とする2隻の作業台船を互いに離間させて左右に並べて係留する方法であって、
前記2隻の作業台船のうち左側に位置する第1作業台船の右側部の第1繰り出し位置の右前方に位置し、かつ、前記2隻の作業台船のうち右側に位置する第2作業台船の左側部の第2繰り出し位置の左前方に位置する係留索集約部材と、前記ダム堤体の左岸に設けられて前記第1作業台船の左前方に位置する第1アンカーと、を索状部材を介して接続すること、
前記係留索集約部材と、前記ダム堤体の右岸に設けられて前記第2作業台船の右前方に位置する第2アンカーと、を索状部材を介して接続すること、
前記第1繰り出し位置より、その右前方に向けて第1係留索を繰り出して、この第1係留索の先端部を、前記係留索集約部材に取り付けること、
前記第2繰り出し位置より、その左前方に向けて第2係留索を繰り出して、この第2係留索の先端部を、前記係留索集約部材に取り付けること、
前記第1作業台船の左側部の第3繰り出し位置より、その左前方に向けて第3係留索を繰り出して、この第3係留索の先端部を、前記ダム堤体の左岸に設けられて前記第1作業台船の左前方に位置する第3アンカーに取り付けること、及び、
前記第2作業台船の右側部の第4繰り出し位置より、その右前方に向けて第4係留索を繰り出して、この第4係留索の先端部を、前記ダム堤体の右岸に設けられて前記第2作業台船の右前方に位置する第4アンカーに取り付けること、
を含み、
前記第2繰り出し位置より繰り出される前記第2係留索と、前記第4繰り出し位置より繰り出される前記第4係留索とは、それぞれ、前記第2作業台船上に設置されたウインチにより、各別に繰り出し・巻き取り可能であり、
前記2隻の作業台船を前記係留した状態で前記ウインチによって前記第2係留索及び前記第4係留索を更に繰り出すことにより、前記第2係留索及び前記第4係留索を弛ませることで、前記第2作業台船を前記ダム堤体から離れるように後退させることが可能である、
作業台船の係留方法。 - 前記第2作業台船の後端部より、その後方に向けて係留索を繰り出して、この係留索の先端部に固定された錨を水底に接地させることを更に含む、請求項3に記載の作業台船の係留方法。
- 前記第1繰り出し位置より繰り出される前記第1係留索と、前記第2繰り出し位置より繰り出される前記第2係留索とは、各々の先端部が、前記係留索集約部材に対してその外周に沿って移動可能に前記係留索集約部材に取り付けられる、請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の作業台船の係留方法。
- 前記係留索集約部材は環状を成し、
前記第1繰り出し位置より繰り出される前記第1係留索と、前記第2繰り出し位置より繰り出される前記第2係留索とは、各々の先端部が、シャックルを介して、前記係留索集約部材に取り付けられる、請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の作業台船の係留方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012264441A JP6006102B2 (ja) | 2012-12-03 | 2012-12-03 | 作業台船の係留方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012264441A JP6006102B2 (ja) | 2012-12-03 | 2012-12-03 | 作業台船の係留方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014108734A JP2014108734A (ja) | 2014-06-12 |
JP6006102B2 true JP6006102B2 (ja) | 2016-10-12 |
Family
ID=51029624
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012264441A Active JP6006102B2 (ja) | 2012-12-03 | 2012-12-03 | 作業台船の係留方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6006102B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110106827A (zh) * | 2019-05-08 | 2019-08-09 | 大连辽南船厂 | 浮码头锚泊布置方式 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04146887A (ja) * | 1990-10-09 | 1992-05-20 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 作業船の操船方法及び装置 |
US6357378B1 (en) * | 2000-02-12 | 2002-03-19 | Richard J. Hile | Watercraft mooring system |
NO336329B1 (no) * | 2006-01-16 | 2015-08-03 | Fobox As | Forankringssystem |
JP5612980B2 (ja) * | 2010-09-24 | 2014-10-22 | 鹿島建設株式会社 | 水中掘削装置および水中掘削方法 |
-
2012
- 2012-12-03 JP JP2012264441A patent/JP6006102B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014108734A (ja) | 2014-06-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7025433B2 (ja) | 深海巻上げシステムおよび方法 | |
US20110278520A1 (en) | Method and device for handling of rope | |
AU2007312200B2 (en) | Traction system for operating lines, in particular mooring and/or production lines, of a floating production unit | |
KR20120117243A (ko) | 선박용 스탠드 볼라드 장치 | |
CN113386902B (zh) | 一种船舶的泊系方法、泊系系统及船舶 | |
CN104828219A (zh) | 一种船对船驳载作业使用的活动橡胶护舷装置 | |
JP6006102B2 (ja) | 作業台船の係留方法 | |
JP2013086522A (ja) | 船舶 | |
JP5255078B2 (ja) | 中層浮魚礁の回収方法 | |
CN111746716B (zh) | 船舶 | |
JP2014108735A (ja) | 作業台船 | |
JP7074733B2 (ja) | 船舶 | |
JP2017144854A (ja) | 係留索ドラムおよび係留構造体 | |
JP2017144851A (ja) | 係留索拘束機構および係留構造体 | |
JP3148744U (ja) | 係船装置 | |
US11585487B2 (en) | Barge spud greasing system | |
JPH0416793Y2 (ja) | ||
JP2014213994A (ja) | クレーンを用いた吊り上げ方法および吊り上げ補助装置 | |
KR102552456B1 (ko) | 무어링 체인 견인용 체인 핸들링 시스템 | |
KR100516141B1 (ko) | 선박 예인장치 | |
KR101430160B1 (ko) | 선박 | |
KR101422495B1 (ko) | 선박용 스러스터 | |
JP2003220995A (ja) | ドック入船方法及びドック入船牽引装置 | |
KR20230057717A (ko) | 선박용 계류 장치 | |
KR20150070686A (ko) | 선박의 앵커링 장치 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150625 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160217 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160223 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160419 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160906 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160908 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6006102 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |