JP6002900B2 - 排水ポンプの減速機脱着構造 - Google Patents

排水ポンプの減速機脱着構造 Download PDF

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Description

本発明は、原動機からの回転動力をポンプ本体に減速して伝達する減速機を備え、該減速機に、前記ポンプ本体を駆動するポンプ軸と同一軸心上に配置されるサンギアと、該サンギアの外周に配置・噛合される複数のプラネタリギアと、該プラネタリギアをキャリア軸に回動自在に支持するプラネタリキャリアとを有する遊星ギア機構を備えた排水ポンプに関し、特に、該排水ポンプにおける減速機の脱着構成に関する。
従来より、排水ポンプには、遊星ギア機構等を備えた減速機が用いられており、該減速機によって、電動モータ等の原動機からの回転動力を減速し、該減速動力を、羽根車等のポンプ本体を駆動するためのポンプ軸に伝達する技術が公知となっている(例えば、特許文献1参照)。該技術では、羽根車直上の空間を利用して減速機を配置することにより、該減速機の設置空間の省略や冷却を図っている。
そして、該技術では、前記減速機に遊星ギア機構を備える場合、該遊星ギア機構からの減速動力の出力部となるプラネタリキャリアと前記ポンプ軸との連結は、次のようにして行われる。すなわち、該プラネタリキャリアのボス部にポンプ軸の軸端部を下方から嵌入してスプライン嵌合し、該軸端部の突出端面に、前記ボス部の内端である上端と当接可能な押さえ板を、上方から螺挿するボルトによって締結固定する一方、前記ポンプ軸の途中部に、前記ボス部の外端である下端に当接可能な鍔部を外周側面に突出形成し、該鍔部と前記押さえ部材との間によってボス部を挟持することにより、プラネタリキャリアとポンプ軸とが連結される。
特開2001−73982号公報
前記技術において、ポンプ軸を軸支する軸受けの交換等のような、減速機下方のメンテナンスを行うには、まず、前記ポンプ軸の上方で同一軸心上に配置されるサンギアを上方に移動して取り外した後、その空いた配置空間から前記ボルトを回動操作して上に取り出し、前記押さえ板をポンプ軸から脱着させることにより、該ポンプ軸の軸端部から前記ボス部を上方に抜き出して、減速機のケースに予め組み付けてあるプラネタリギア・プラネタリキャリア・インターナルギア等のサンギア以外の部分(以下、「遊星ギア機構仕組部」とする)全体をポンプ軸から取り外す必要がある。
しかしながら、前記サンギアの外周に配置されている複数のプラネタリギアが前記配置空間内に向かって張り出しているため、該プラネタリギアによる干渉のせいで、前記ボルトを回動操作して上方に取り出すことができない。このため、減速機下方のメンテナンスには、前記遊星ギア機構仕組部をわざわざ分解してからボルトにアクセスして減速機をポンプ軸から脱着する必要があり、メンテナンスに手間と時間がかかる、という問題があった。
更に、メンテナンスの度に前記遊星ギア機構仕組部を分解すると、各ギアの噛合精度、位置精度が悪くなり、動力伝達効率の低下や、部品寿命の悪化を招く、という問題もあった。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
すなわち、請求項1においては、原動機からの回転動力をポンプ本体に減速して伝達する減速機を備え、該減速機に、前記ポンプ本体を駆動するポンプ軸と同一軸心上に配置されるサンギアと、該サンギアの外周に配置・噛合される複数のプラネタリギアと、該プラネタリギアをキャリア軸に回動自在に支持するプラネタリキャリアとを有する遊星ギア機構を備えた排水ポンプにおいて、前記サンギアとポンプ軸との間には、該ポンプ軸に前記プラネタリキャリアを連結する連結具を設け、該連結具は、前記ポンプ軸の軸心方向から見てプラネタリギアと重複しない配置構成とすることにより、減速機脱着時には、前記サンギアを取り外した後、前記連結具を軸心方向への離間移動により取り外し可能としたものである。
請求項2においては、前記プラネタリキャリアのボス部に、前記ポンプ軸の軸端部を外方から嵌入してスプライン嵌合し、該軸端部の突出端面に、前記ボス部の内端と当接可能な押さえ部材を前記連結具によって固定する一方、前記ポンプ軸の途中部に、前記ボス部の外端に当接可能な係止部を形成し、該係止部と前記押さえ部材との間にボス部を挟持することにより、前記ポンプ軸にプラネタリキャリアを着脱可能に連結するものである。
請求項3においては、前記押さえ部材に、磁力によって吸着可能な油中の不純物を収集し保持する磁石を取り付けるものである。
本発明は、以上のように構成したので、以下に示す効果を奏する。
すなわち、請求項1により、前記サンギアを取り外した後に、その空となった配置空間内にプラネタリギアが張り出して連結具と干渉することがなく、該連結具を迅速に取り外すことができ、減速機下方のメンテナンスのために、前記遊星ギア機構仕組部をわざわざ分解する必要がなくなり、メンテナンスにかかる手間と時間を大きく削減することができる。更に、遊星ギア機構仕組部の分解頻度を低くすることができ、各ギアの噛合精度、位置精度の悪化を防止し、動力伝達効率や部品寿命の向上を図ることができる。
請求項2により、前記プラネタリキャリアのボス部を、該ボス部にスプライン嵌合したポンプ軸の係止部と押さえ部材の間に挟持するだけの簡単な構成で、ポンプ軸に減速機の出力部を着脱可能に連結することができ、部品数の削減による部品コストの低下とメンテナンス性の向上を図ることができる。
請求項3により、排水ポンプ停止時にプラネタリキャリアからポンプ軸にかけて蓄積された潤滑油中の摩耗鉄粉等の不純物を磁石に吸着させて保持することにより、排水ポンプ稼働時に該不純物が減速機内に拡散するのを防止することができ、潤滑油の汚染抑制による潤滑油と減速機の高寿命化を図ることができる。
本発明に係わる排水ポンプを有する排水システムの概略を示す説明図である。 排水ポンプの全体構成を示す側面一部断面図である。 減速機の側面一部断面図である。 同じく平面模式図である。 別形態の排水ポンプ1Aの側面一部断面図である。 図5のA−A矢視断面図である。 別形態の排水ポンプ1Bの側面一部断面図である。 別形態の排水ポンプ1Cの側面一部断面図である。 別形態の排水ポンプ1Dの側面一部断面図である。 別形態の排水ポンプ1Eの減速機の平面模式図である。 図10のB−B矢視断面図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
なお、図2の矢印Fで示す方向を排水ポンプ1の前方向とし、以下で述べる各部材の位置や方向等はこの前方向を基準とするものである。
まず、本発明に関わる排水ポンプ1の全体構成について、図1乃至図3により説明する。
該排水ポンプ1は、排水システム90において、雨水等を集水した水溜まり2に下部が浸漬された排水パイプ3内に収容され、該排水パイプ3の上部は、堤防88に敷設した配管86の一端に連結連通される一方、該配管86の他端は、河川89への樋門87まで延設される。更に、前記排水パイプ3は、上端が閉塞された直管部3a、下方を絞った絞り管部3b、及び下方を拡径した吸込管部3cとから構成されており、これにより、該吸込管部3cの下端開口部3dから、前記排水ポンプ1によって水溜まり2内の水が吸い上げられ、前記絞り管部3bから直管部3aを介して配管86内に移送されて、前記樋門87から河川89へ排出される。
このような排水ポンプ1においては、前記直管部3a内に電動モータ4が設けられ、該電動モータ4の下端は、筒状の連結ケース5の上面に固設され、該連結ケース5の下端には、下方を絞った減速ケース6の上端が、ボルト13により締結されたフランジ部5a・6aを介して連結されている。
該減速ケース6は、上から順に大径部6b・絞り部6c・小径部6dを連設して形成すると共に、前記フランジ部6aの外周下面には、下方を絞った筒状の中間ケース7の上端が連結されており、該中間ケース7内に前記減速ケース6が収納される。更に、該中間ケース7の下端面からは、ポンプ軸11が下方に突出され、この突出端に、複数の翼38を列設して成る羽根車8が固設される。
一方、該ポンプ軸11は上方に延出され、その延出端は、前記減速ケース6の大径部6b内に設けた、本発明に係わる減速機9を介して、前記電動モータ4のモータ軸10と連動連結される。なお、該モータ軸10は、前記連結ケース5内において、前記ポンプ軸11と同一の軸心34上に軸支されている。
このような構成により、前記電動モータ4からの回転動力を減速機9によって減速し、減速動力としてポンプ軸11に伝達することにより、該ポンプ軸11下端の羽根車8が水平回動され、該羽根車8によって前記下端開口部3dから吸い上げられた水が、排水ポンプ1下部と排水パイプ3との隙間に形成される第一流路36から、排水ポンプ1上部と排水パイプ3との隙間に形成される第二流路37内に流れ込み、そのまま直管部3aの上部から配管86内に移送される。
また、前記羽根車8の上方の絞り管部3bにおいて、その上半部の内周面には、前記第一流路36内に突出するようにして、スパイラル状のリブ14が周方向に列設されている。
該リブ14間のピッチは、羽根車8の翼38間のピッチと略同一に設定すると共に、リブ14の下縁14aの仰角θ1も、翼38の上縁38aの俯角θ3と略同じに設定して、下縁14aとその直下で対向する上縁38aとが互いに略平行となるようにしている。更に、リブ14の内縁14bの仰角θ2は、上部ほど徐々に小さくなるように設定されている。
これにより、スパイラル状のリブ14が、羽根車8でくみ上げる際に発生した旋回流をそのまま取り込みつつ、排水パイプ3内の流れを規則的なものとしている。
すなわち、前記羽根車8の上方にスパイラル状のリブ14を設け、該リブ14のピッチを羽根車8の翼38と略同一に設定すると共に、対向する部分である下縁14aと上縁38aとを互いに略平行に設定し、更に、リブ14は上部ほど拡径するように設定するので、第一流路36内での流動抵抗を減少させつつ強力な旋回流を発生させることができ、ポンプ効率の大幅な向上を図ることができる。
次に、前記減速機9の構造と、その脱着構成について、図2乃至図4により説明する。
図2、図3に示すように、該減速機9は、上下中央に位置する遊星ギア機構15と、該遊星ギア機構15に上方のモータ軸10を連結する上連結部22と、該遊星ギア機構15に下方のポンプ軸11を連結する下連結部23とから構成される。
このうちの遊星ギア機構15は、前記軸心34上に配置されるサンギア24と、該サンギア24下端のギア部24bの外周に配置・噛合される複数のプラネタリギア25と、該プラネタリギア25の外周に配置・噛合されるリング状のインターナルギア26と、前記プラネタリギア25を回動自在に支持するプラネタリキャリア27とから構成される。
そして、該プラネタリキャリア27は、リング状の上支持部材29と、円盤の平面視略中央から筒状のボス部30aを下方に垂設させた下支持部材30との間に、上下方向に軸心を有する複数のキャリア軸28を介設して構成され、該キャリア軸28に、前記プラネタリギア25がニードルベアリング33を介して回動自在に支持されている。
更に、前記インターナルギア26は、前記減速ケース6の大径部6bの内壁に設けた段部6b1に嵌合され、ボルト16により着脱可能に締結固定される。
前記上連結部22においては、前記モータ軸10の下端部10aに、筒状のカップリング12を下方から外嵌して途中部までスプライン嵌合する。その上で、前記モータ軸10の下端面10bに、下方から押さえ板19を当接してボルト18で締結固定し、該押さえ板19の外周縁に、前記カップリング12内周の上下途中部の段部12aを係止している。
更に、前記カップリング12の内周には、その下端部にスプライン部12bが形成され、該スプライン部12bには、前記サンギア24上端のスプライン部24cが下方から挿嵌されている。
これにより、モータ軸10にカップリング12を着脱自在に連結して、メンテナンスを容易にすると共に、該カップリング12にサンギア24を上下動可能に連結して、ポンプ稼働中の振動等によりサンギア24・モータ軸10間の距離が変動しても各部材が互いに干渉しないようにしている。
前記下連結部23においては、前記ポンプ軸11の上端部11bに、前記プラネタリキャリア27のボス部30aを上方から外嵌し、該ボス部30aの下端30a2が、前記ポンプ軸11の途中部で外周に設けた鍔状の係止部11cに当接するまでスプライン嵌合する。その上で、前記ポンプ軸11の上端面11aに、上方から押さえ板20を当接してボルト17で締結固定し、該押さえ板20の外周縁に、前記ボス部30aの上部に設けた段部30a1を係止している。
これにより、ボス部30aを係止部11cと押さえ板20との間に挟持することができ、ポンプ軸11にプラネタリキャリア27を着脱自在に連結して、減速機9下方のメンテナンスが容易に行えるようにしている。
このような構成により、前記電動モータ4からの回転動力は、モータ軸10から上連結部22を介してサンギア24に入力され、遊星ギア機構15で減速された後、減速動力として、プラネタリキャリア27から下連結部23を介してポンプ軸11に出力される。
また、図3、図4に示すように、このような構造の減速機9においては、前記下連結部23でボス部30aを係止部11cと押さえ板20との間に挟持させているボルト17は、平面視で、該ボルト17と前記プラネタリギア25が重複しない位置、本実施例では、ボルト17の頭部17aとプラネタリギア25の歯先円25aが重複しない位置に設定されている。
これにより、減速機9を脱着すべく、カップリング12を付けたままでモータ軸10を矢印31の方向に引き抜いた後、サンギア24を同方向に移動して取り外すと、該サンギア24を設置していた配置空間32、すなわち、遊星ギア機構15においてサンギア24を除いた部分(以下、「遊星ギア機構仕組部}とする)35の平面視略中央の空間に、前記ボルト17の頭部17aを露出させることができる。
このため、前記配置空間32を介して頭部17aを回動操作することができ、前記ボルト17を矢印31の方向に移動して取り外した後、前記ボルト16を取り外してから遊星ギア機構仕組部35を同方向に引き上げると、前記押さえ板20が段部30a1に係止された状態で、ポンプ軸11の上端部11bからプラネタリキャリア27のボス部30aが引き抜かれ、遊星ギア機構仕組部35を取り外すことができる。
すなわち、原動機である電動モータ4からの回転動力をポンプ本体である羽根車8に減速して伝達する減速機9を備え、該減速機9に、前記羽根車8を駆動するポンプ軸11と同一の軸心34上に配置されるサンギア24と、該サンギア24の外周に配置・噛合される複数のプラネタリギア25と、該プラネタリギア25をキャリア軸28に回動自在に支持するプラネタリキャリア27とを有する遊星ギア機構15を備えた排水ポンプ1において、前記サンギア24とポンプ軸11との間には、該ポンプ軸11に前記プラネタリキャリア27を連結する連結具であるボルト17を設け、該ボルト17は、前記ポンプ軸11の軸心34の方向から見てプラネタリギア25と重複しない、本実施例ではプラネタリギア25の歯先円25aと重複しない配置構成とすることにより、減速機脱着時には、前記サンギア24を取り外した後、前記ボルト17を軸心34の方向への離間移動により取り外し可能としたので、前記サンギア24を取り外した後に、その空となった配置空間32内にプラネタリギア25が張り出してボルト17と干渉することがなく、該ボルト17を迅速に取り外すことができ、減速機9下方のメンテナンスのために、前記遊星ギア機構仕組部35をわざわざ分解する必要がなくなり、メンテナンスにかかる手間と時間を大きく削減することができる。更に、遊星ギア機構仕組部35の分解頻度を低くすることができ、各ギアの噛合精度、位置精度の悪化を防止し、動力伝達効率や部品寿命の向上を図ることができる。
更に、前記プラネタリキャリア27のボス部30aに、前記ポンプ軸11の軸端部である上端部11bを外方である下方から嵌入してスプライン嵌合し、該上端部11bの突出端面である上端面11aに、前記ボス部30aの内端である段部30a1と当接可能な押さえ部材である押さえ板20を前記連結具であるボルト17によって固定する一方、前記ポンプ軸11の途中部に、前記ボス部30aの外端である下端30a2に当接可能な係止部11cを形成し、該係止部11cと前記押さえ板20との間にボス部30aを挟持することにより、前記ポンプ軸11にプラネタリキャリア27を着脱可能に連結するので、該プラネタリキャリア27のボス部30aを、該ボス部30aにスプライン嵌合したポンプ軸11の係止部11cと押さえ板20の間に挟持するだけの簡単な構成で、ポンプ軸11に減速機9の出力部であるプラネタリキャリア27を着脱可能に連結することができ、部品数の削減による部品コストの低下とメンテナンス性の向上を図ることができる。
次に、前記排水ポンプ1の潤滑油の清浄化構成について、図2、図3により説明する。
前記連結ケース5の下部から減速ケース6下端にかけては、潤滑油を貯溜して減速機9の各部を潤滑する第一油溜まり41が設けられ、該第一油溜まり41は、中間ケース7内に形成される第二油溜まり42と連通される。
該第二油溜まり42は、前記減速ケース6の下端外周から中間ケース7の内壁間に介設される水平リング状の上壁7aと、該上壁7aよりも下方のポンプ軸11外周から中間ケース7の内壁間に介設された水平リング状の隔壁7bとの間に形成され、前記第一油溜まり41との間で潤滑油を循環可能としている。そして、潤滑油交換の際には、前記第一油溜まり41内の潤滑油がこの第二油溜まり42を介して抜き取られるようにしている。
なお、前記ポンプ軸11では、前記係止部11cの下方に連設される被軸受け部11dが、減速ケース6の小径部6d内に嵌設された円錐ころ軸受け等の軸受け50により、該軸受け50の上面に前記係止部11cが支持された状態で軸支されており、このうちの軸受け50内の隙間や、被軸受け部11dと小径部6d間の軸外周空間52を通って、第一油溜まり41内の潤滑油が第二油溜まり42内に流下される。
更に、該第二油溜まり42の下方において、前記隔壁7bと、該隔壁7bより下方のポンプ軸11外周から中間ケース7の内壁間に介設される水平リング状の下壁7cとの間には、第三油溜まり43が形成される。そして、該第三油溜まり43は、図示せぬシール部材により、上方の前記第二油溜まり42とは油密状態で閉塞される一方、下方の羽根車8内には連通され、該羽根車8のみに潤滑油を供給してその各部を潤滑するようにしている。
以上のような潤滑構成において、前記第一油溜まり41内では、遊星ギア機構15から発生する摩耗鉄粉等の不純物は、プラネタリキャリア27からポンプ軸11にかけた部分、特に、遊星ギア機構15全体の回転中心に設けたサンギア24の前記配置空間32内に向かって移動し、ポンプ軸11の上端面11a近傍に集積する。
そこで、該上端面11a上の前記押さえ板20には、マグネットプレート21が積層され、該マグネットプレート21を貫通するようにして、前記ボルト17を押さえ板20から上端部11bに螺挿し、マグネットプレート21を押さえ板20上に固定するようにしている。
これにより、排水ポンプ1が停止している間に、前記上端面11a近傍に向かって移動し蓄積された不純物を、磁力によってマグネットプレート21に吸着させ保持し、ポンプ軸11が回転しても、該不純物が周囲に飛び散らないようにすることができる。
すなわち、前記押さえ部材である押さえ板20に、磁力によって吸着可能な油中の不純物を収集し保持する磁石であるマグネットプレート21を取り付けるので、排水ポンプ1停止時にプラネタリキャリア27からポンプ軸11にかけて蓄積された潤滑油中の摩耗鉄粉等の不純物をマグネットプレート21に吸着させて保持することにより、排水ポンプ1稼働時に該不純物が減速機9内に拡散するのを防止することができ、潤滑油の汚染抑制による潤滑油と減速機9の高寿命化を図ることができる。
また、前記第二油溜まり42からは、中間ケース7から排水パイプ3にかけて、略水平に筒状のドレインパイプ44が横架され、通常は、プラグ46が外方から挿嵌されて潤滑油が封入されている。そして、該第二油溜まり42においても、排水ポンプ1が停止している間に、減速機9を潤滑する油溜まり41・42内で最低部にあたるポンプ軸11周囲の隔壁7b上に、潤滑油中の不純物が移動し集積される。
そこで、棒状の支柱部46aを、前記プラグ46からドレインパイプ44内を挿通させて第二油溜まり42内に突出し、その突出端に、マグネットブロック48を取り付けるようにしている。
これにより、前記マグネットプレート21で保持できずに隔壁7b上に集積してきた不純物を、第二油溜まり42内のマグネットブロック48に磁力により吸着させ保持し、ポンプ軸11が回転しても、該不純物が潤滑油中に拡散しないようにすることができる。
同様にして、前記第三油溜まり43からも、中間ケース7から排水パイプ3にかけて、略水平に筒状のドレインパイプ45が横架され、通常は、プラグ47が外方から挿嵌されて潤滑油が封入されている。そして、該第三油溜まり43においても、排水ポンプ1が停止している間に、ポンプ軸11周囲の下壁7c上に、潤滑油中の不純物が移動し集積される。
そこで、棒状の支柱部47aを、前記プラグ47からドレインパイプ45内を挿通させて第三油溜まり43内に突出し、その突出端に、マグネットブロック49を取り付けるようにしている。
これにより、潤滑油中の不純物を、第三油溜まり43内のマグネットブロック49に磁力により吸着させ保持し、ポンプ軸11が回転しても、該不純物が潤滑油中に拡散しないようにすることができる。
すなわち、ドレイン部材であるプラグ47の支柱部47aに、磁力によって吸着可能な油中の不純物を収集し保持する磁石であるマグネットブロック48・49を取り付けるので、排水ポンプ1停止時に蓄積された潤滑油中の摩耗鉄粉等の不純物をマグネットブロック48・49に吸着させて保持することにより、排水ポンプ1稼働時に該不純物が潤滑油中に拡散するのを防止することができ、潤滑油の汚染抑制による潤滑油と減速機9の高寿命化を図ることができる。更に、新たな取付用の部材を設けることなくマグネットブロック48・49を取り付けることができ、部品数削減による部品コストの低減やメンテナンス性の向上を図ることができる。
また、前記流路36・37から浸入する水分に対しては、前記プラネタリキャリア27に連結した中間軸と前記ポンプ軸11との間に電磁クラッチを介設すると共に、前記油溜まり43に水分感知装置を設け、該水分感知装置と前記電磁クラッチをコントローラに接続するようにしてもよい。
これにより、油溜まり43内に水分が浸入すると、該水分を前記水分感知装置が検知し、該水分感知装置からの検知信号によってコントローラから電磁クラッチにクラッチ切信号が送信され、該電磁クラッチが切となって、中間軸とポンプ軸11間の連結が解除され、その結果、ポンプ軸11は停止する一方、中間軸は空転する。
すなわち、遊星ギア機構15の出力部であるプラネタリキャリア27側と、ポンプ軸62への入力部である中間軸側との間に、電磁クラッチを介設すると共に、油溜まり43に水分感知装置を設け、該水分感知装置と前記電磁クラッチをコントローラに接続するので、水分浸入時に電磁クラッチを即座に切にしてプラネタリキャリア27を空転させることができ、乳化によって潤滑性の低下した潤滑油に起因する減速機9の破損を防止することができる。
次に、前記排水ポンプ1の別形態について、図3、図5乃至図11により説明する。なお、以下では、前記排水ポンプ1と異なる点を中心に説明すると共に、各要素に用いた符号と同じ符号は、同一または同等の機能を有する要素を指すものであり、同じ符号を付した要素については、特に必要としない限り、その説明は省略する。
図5、図6に示す排水ポンプ1Aは、図3に示す前記排水ポンプ1に新たな潤滑油用の油路を形成することにより、潤滑油交換の際の油路断面積を増加させて流速を高め、交換にかかる時間を短縮すると共に、潤滑油交換前の古い潤滑油の残留を防止したものである。
該排水ポンプ1Aにおいては、前記減速ケース6の小径部6dで軸受け50の外周よりも外側には、該小径部6dを上下に貫通する樋状の第一油路53が複数形成され、該第一油路53の上下端は、それぞれ、前記第一油溜まり41と第二油溜まり42に開口されている。
更に、前記ポンプ軸11の被軸受け部11dには、前記上端面11aから第二油溜まり42位置まで軸心方向に延びる一本の軸心油路54aと、該軸心油路54aの下端から半径方向に放射状に延びて第二油溜まり42に開口する複数の径方向油路54bとから成る第二油路54が形成されている。
該第二油路54については、前記ポンプ軸11の上端面11a上の押さえ板20・マグネットプレート21に、それぞれ、孔20a・21aが穿孔されており、軸心油路54aの上端が、前記押さえ板20・マグネットプレート21によって閉塞されることなく、第一油溜まり41に開口されるようにしている。
これにより、第一油溜まり41は、前記軸受け50内の隙間、軸外周空間52に加え、前記第一油路53・第二油路54を介しても第二油溜まり42と連通させることができ、第一油溜まり41から第二油溜まり42への潤滑油の油路断面積を大きく増加できる。
すなわち、前記減速ケース6側、ポンプ軸11側の少なくとも一方に、第一油溜まり41・第二油溜まり42間を連通可能な油路である第一油路53・第二油路54を設けるので、潤滑油交換の際、第一油溜まり41から第二油溜まり42に流下する潤滑油の油路断面積を大きくして流速を速め、前記ドレインパイプ44からの油抜きと注油を迅速に行い、潤滑油交換にかかる時間を大幅に短縮し、メンテナンス性の向上を図ると共に、潤滑油交換前の古い潤滑油を勢いよく流出させて残留を防止し、新しい潤滑油の汚染を回避することができる。
また、図7乃至図9に示す排水ポンプ1B、1C、1Dは、図3に示す遊星ギア機構15の出力部側に空転機構を設けることにより、異物を吸い込んで翼38に噛み込む等して羽根車8がロックされた場合であっても、遊星ギア機構15にかかる過負荷を逃がして減速機9の破損を防止可能としたものである。
図7に示す排水ポンプ1Bにおいては、前記ポンプ軸11から上端部11b・係止部11cを削除することにより、本形態に係わるポンプ軸61が形成される。該ポンプ軸61の上端面には、爪状凸部65aを上面外周部に放射状に複数設けた爪部材65が、その中央平坦部65bをボルト64によって締結固定されている。そして、該中央平坦部65b上には、前記押さえ板20の下面に小径のロッド状の連結柱71を垂設して成る中間部材66の下端が連結されている。
一方、前記プラネタリキャリア27のボス部30a下端部の肉厚を内側に厚くして、内部に段差部を設けると共に下面に爪状凸部を設けることにより、本形態に係わるプラネタリキャリア58が形成される。該プラネタリキャリア58のボス部58a内に、前記中間部材66が内挿されると共に、該中間部材66の押さえ板20の外周上縁は、ボス部58aの内周上端に設けた規制リング68によって上限規制されている。
このようなプラネタリキャリア58において、前記ボス部58aの下面に設けた爪状凸部58bは、前記爪部材65の爪状凸部65aに対向配置されると共に、ボス部30aの内部に設けた段差部58cと前記押さえ板20との間には、前記連結柱71の外周に巻回されるバネ部材67が圧縮状態で介装され、該バネ部材67の弾性力によって、プラネタリキャリア58は爪部材65側に常時付勢されている。
以上のような空転機構55では、電動モータ4からの回転動力によってプラネタリキャリア58が回転すると、該プラネタリキャリア58の爪状凸部58bが爪部材65の爪状凸部65aに当接し乗り上げて越えようとするが、通常は、前記バネ部材67の弾性力によって乗り越えることができず、プラネタリキャリア58と一緒に爪部材65が回転し、プラネタリキャリア58の回転動力がポンプ軸61に伝達される。
しかし、羽根車8がロックされてポンプ軸61の回転が停止すると、プラネタリキャリア58の爪状凸部58bが、前記バネ部材67の弾性力に抗して、爪部材65の爪状凸部65aを乗り越えるため、プラネタリキャリア58は上下揺動しながら回転するようにして空転する。
すなわち、遊星ギア機構15Aの出力部であるプラネタリキャリア58側と、ポンプ軸61への入力部である爪部材65側との間にあって、互いに係合する爪状部材である爪状凸部58b・65aと、該爪状凸部58b・65a間を近接方向に付勢する付勢部材であるバネ部材67とから成り、前記プラネタリキャリア58と爪部材65間に所定のトルクが発生すると、前記バネ部材67の付勢力に抗して前記爪状凸部58b・65a間が係脱しプラネタリキャリア58側が空転する空転機構55を設けたので、異物を吸い込んで翼38に噛み込む等して羽根車8がロックされた場合であっても、遊星ギア機構15Aにかかる過負荷を逃がして減速機9の破損を防止することができる。更に、バネ部材67の付勢力を調整することにより、空転限界のトルクを調節することができ、様々な仕様の排水ポンプ1Bへの対応が可能となる。
図8に示す排水ポンプ1Cにおいては、前記ポンプ軸11から上端部11bを削除することにより、本形態に係わるポンプ軸62が形成される。該ポンプ軸62の係止部62aの上面中央部には、前記中間部材66の下端が連結されている。
一方、前記プラネタリキャリア27のボス部30aの上端近傍を除いて肉厚を内側に厚くし、内部に段差部を設けることにより、本形態に係わるプラネタリキャリア59が形成される。そして、該プラネタリキャリア59のボス部59a内に前記中間部材66が内挿される。
このようなプラネタリキャリア59において、前記ボス部59aの下面と前記ポンプ軸62の係止部62aの上面外周部との間には、リング状の下摩擦板70が介設されると共に、前記ボス部59aの内部に設けた段差部59bと前記押さえ板20との間にも、リング状の上摩擦板69が介設されている。
以上のような空転機構56では、プラネタリキャリア59が回転すると、通常は、前記上下の摩擦板69・70は摩擦力によって滑ることがなく、プラネタリキャリア59と一緒にポンプ軸62が回転するが、羽根車8がロックされてポンプ軸62の回転が停止すると、プラネタリキャリア59が摩擦力に抗して滑り出して空転する。
すなわち、遊星ギア機構15Bの出力部であるプラネタリキャリア59側と、ポンプ軸62への入力部である押さえ板20・係止部62a側との間に、摩擦部材である摩擦板69・70を介設して成り、前記プラネタリキャリア59とポンプ軸62間に所定のトルクが発生すると、前記摩擦板69・70の摩擦力に抗してボス部59aと押さえ板20・係止部62a間が摺動しプラネタリキャリア59側が空転する空転機構56を設けたので、異物を吸い込んで翼38に噛み込む等して羽根車8がロックされた場合であっても、遊星ギア機構15Bにかかる過負荷を逃がして減速機9の破損を防止することができる。更に、該空転機構56を簡単な構成で形成することができ、部品数の削減による部品コストの低下とメンテナンス性の向上を図ることができる。
図9に示す排水ポンプ1Dにおいては、前記ポンプ軸11から上端部11b・係止部11cを削除した上で凹部を設けることにより、本形態に係わるポンプ軸63が形成される。該ポンプ軸63の上端面63cから軸心周りに、凹部63aが形成され、該凹部63a内に、中間部材72の下半部が内挿され、該中間部材72の外周には、リング40が外嵌固定されている。そして、該リング40に対向するように、前記凹部63aの内部には、上下二枚のリング部材74a・74bから成るガイド74が嵌設され、該リング部材74a・74b間に前記リング40が挿入されている。
一方、前記プラネタリキャリア27のボス部30a下端部の肉厚を内側に厚くして、本形態に係わるプラネタリキャリア60が形成される。そして、該プラネタリキャリア60のボス部60a内に、前記中間部材72の上半部が上下摺動可能にスプライン嵌合されると共に、該中間部材72の外周上縁は、前記ボス部60aの内周上端に設けた規制リング68によって上限規制されている。
このような中間部材72の下端部72aと、前記凹部63aの底部63bには、複数のピン73の上下端部がそれぞれ植設されており、該ピン73により、前記中間部材72とポンプ軸63が連結されて一体回転できるようにしている。
以上のような空転機構57では、プラネタリキャリア60が回転すると、通常は、前記ピン73は折れることなく、プラネタリキャリア60・中間部材72と一緒にポンプ軸63が回転するが、羽根車8がロックされてポンプ軸63の回転が停止するとピン73が折損し、プラネタリキャリア60のみが中間部材72と一緒に空転する。この際、該中間部材72は、前記ガイド74によって、凹部63a内から抜脱することなく、その内部で円滑に回転される。
すなわち、遊星ギア機構15Cの出力部である中間部材72と、ポンプ軸63への入力部である凹部63a側との間に、折損可能な連結部材であるピン73を介設して成り、前記プラネタリキャリア60とポンプ軸63間に所定のトルクが発生すると、前記ピン73が折損してプラネタリキャリア60側が空転する空転機構57を設けたので、異物を吸い込んで翼38に噛み込む等して羽根車8がロックされた場合であっても、遊星ギア機構15Cにかかる過負荷を逃がして減速機9の破損を防止することができる。更に、該空転機構57を簡単な構成で形成することができ、部品数の削減による部品コストの低下とメンテナンス性の向上を図ることができる。
また、図10、図11に示す排水ポンプ1Eは、図3に示す前記インターナルギア26を複数の層(以下、「層ギア」とする)から成る多層構造で構成すると共に、該インターナルギア26と噛合する複数のプラネタリギア25を、それぞれ別々の前記層ギアと噛合させることにより、遊星ギア機構15への入力荷重を等配可能としたものである。
ここで、図3に示すような従来の遊星歯車機構15では、ニードルベアリング33のような軸受けとキャリア軸28との間に隙間82を設けることにより、各プラネタリギア25に作用する荷重負荷のばらつきを軽減する対応がなされている。このため、隙間82の分だけ軸受けの強度が低下し、十分な軸受け寿命を確保するには軸受け自体の大型化が避けられない。
そこで、本形態の排水ポンプ1Eでは、第一層ギア78・第二層ギア79・第三層ギア80を上から順に積層してインターナルギア81を形成し、減速ケース6の段部6b1に嵌合して固定ピン84によって締結固定する。該固定ピン84は、先部のみにネジ部84aを設けたネジ付き平行ピンであり、インターナルギア81との接触部にはゴムなどの弾性部材85が外嵌されている。
更に、該インターナルギア81の内側には、前記第一層ギア78のギア部78aと噛合する上段ギア部75aを有する第一プラネタリギア75、前記第二層ギア79のギア部79aと噛合する中段ギア部76aを有する第二プラネタリギア76、及び前記第三層ギア80のギア部80aと噛合する下段ギア部77aを有する第三プラネタリギア77のように、ギア部の高さ位置がそれぞれ異なる三種類のプラネタリギア75・76・77が配置され、いずれも、ニードルベアリング83のみを介して、前記キャリア軸28に回動自在に支持されている。
以上のような構成では、電動モータ4からの回転動力によってサンギア24が回転すると、該サンギア24と噛合するプラネタリギア75・76・77が回転するが、第一プラネタリギア75は噛合する第一層ギア78からの反力によって自転し、第二プラネタリギア76は噛合する第二層ギア79からの反力によって自転し、第三プラネタリギア77は噛合する第三層ギア80からの反力によって自転する。
これにより、遊星ギア機構15Dに入力された動力によって発生する過負荷を、別々の層ギア78・79・80に逃がすことができ、前記隙間82と同様に、入力荷重を等配効果を得ることができるのである。
すなわち、遊星ギア機構15Dにおいて、インターナルギア81を複数のギア部材である層ギア78・79・80から成る多層構造に構成すると共に、該インターナルギア81と噛合する複数のプラネタリギア75・76・77を、それぞれ別々の前記層ギア78・79・80と噛合させるので、プラネタリギア75・76・77にかかる過負荷を別々の層ギア78・79・80に逃がすことができ、これによる等配効果によって、ニードルベアリング33のような軸受けとキャリア軸28との間の隙間82が不要となり、ニードルベアリング33を大型化することなく十分な軸受け寿命が確保できると共に、自動調芯軸受けのような高容量の軸受けを用いることができ、軸受け安定性を更に向上させることができる。
本発明は、原動機からの回転動力をポンプ本体に減速して伝達する減速機を備え、該減速機に、前記ポンプ本体を駆動するポンプ軸と同一軸心上に配置されるサンギアと、該サンギアの外周に配置・噛合される複数のプラネタリギアと、該プラネタリギアをキャリア軸に回動自在に支持するプラネタリキャリアとを有する遊星ギア機構を備えた、全ての排水ポンプに適用することができる。
1 排水ポンプ
4 電動モータ(原動機)
8 羽根車(ポンプ本体)
9 減速機
11 ポンプ軸
11a 上端面(突出端面)
11b 上端部(軸端部)
11c 係止部
15 遊星ギア機構
17 ボルト(連結具)
20 押さえ板(押さえ部材)
21 マグネットプレート(磁石)
24 サンギア
25 プラネタリギア
27 プラネタリキャリア
28 キャリア軸
30a ボス部
30a1 段部(内端)
30a2 下端(外端)
34 軸心

Claims (3)

  1. 原動機からの回転動力をポンプ本体に減速して伝達する減速機を備え、該減速機に、前記ポンプ本体を駆動するポンプ軸と同一軸心上に配置されるサンギアと、該サンギアの外周に配置・噛合される複数のプラネタリギアと、該プラネタリギアをキャリア軸に回動自在に支持するプラネタリキャリアとを有する遊星ギア機構を備えた排水ポンプにおいて、前記サンギアとポンプ軸との間には、該ポンプ軸に前記プラネタリキャリアを連結する連結具を設け、該連結具は、前記ポンプ軸の軸心方向から見てプラネタリギアと重複しない配置構成とすることにより、減速機脱着時には、前記サンギアを取り外した後、前記連結具を軸心方向への離間移動により取り外し可能としたことを特徴とする排水ポンプの減速機脱着構造。
  2. 前記プラネタリキャリアのボス部に、前記ポンプ軸の軸端部を外方から嵌入してスプライン嵌合し、該軸端部の突出端面に、前記ボス部の内端と当接可能な押さえ部材を前記連結具によって固定する一方、前記ポンプ軸の途中部に、前記ボス部の外端に当接可能な係止部を形成し、該係止部と前記押さえ部材との間にボス部を挟持することにより、前記ポンプ軸にプラネタリキャリアを着脱可能に連結することを特徴とする請求項1に記載の排水ポンプの減速機脱着構造。
  3. 前記押さえ部材に、磁力によって吸着可能な油中の不純物を収集し保持する磁石を取り付けることを特徴とする請求項2に記載の排水ポンプの減速機脱着構造。
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