JP6002890B2 - X線分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、いわゆるピークシフトを補正するX線分析装置に関する。
従来、例えば波長分散型蛍光X線分析装置においては、試料に1次X線を照射し、試料から発生する蛍光X線を分光素子で分光し、分光された蛍光X線を検出器で検出してパルスを発生させる。このパルスの電圧すなわち波高値は蛍光X線のエネルギーに応じたものであり、具体的には、比例関係にあると考えられている。また、パルスの単位時間あたりの数は蛍光X線の強度に応じたものである。そこで、パルスのうち所定の電圧の範囲(上限値および下限値で規定され、ウィンドウと呼ばれる)のものを波高分析器で選別して、その計数率(単位時間あたりのパルス数)をX線強度としてスケーラ等の計数手段で求めている。
しかし、例えば検出器として比例計数管を用いる場合に、検出器に高強度の蛍光X線が入射した場合、波高分析器へ送られるパルスの電圧すなわち波高値が、例えば数秒で急激に数10%低下したり、場合によってはさらにその後例えば十数分間、数%程度の範囲で不安定になったりすることが知られている。この現象は、ピークシフト、波高値のドリフトなどと呼ばれており、ピークシフトが起こると、目的の波長に対してずれた不適切な設定のウィンドウで測定を行うことになり、正確な分析ができない(特許文献1〜4参照)。この問題は、波長分散型蛍光X線分析装置以外のX線分析装置でも起こり、また、程度の差はあるが、比例計数管以外の検出器を用いる場合にも起こり得る(特許文献3、4参照)。
そこで、ピークシフトを補正するための第1の従来の技術として、予備測定において求めたX線強度に基づいてピーク位置(分析目的のX線のエネルギースペクトルにおける山なりのピークであるターゲットピークの波高値で、具体的にはターゲットピークの頂点での波高値で代表される)を推定し、本測定において、推定したピーク位置を本来の波高値に相当する基準位置(期待波高値)に一致させるように、検出器からのパルスのゲインを変更する装置がある(特許文献1、2参照)。ここで、X線強度とエネルギースペクトルにおいて低下して安定したピーク位置との関係は、あらかじめ実験で求めておく。また、ピークシフトを補正するための第2の従来の技術として、基準位置を含む所定のエネルギー範囲でピーク位置を検出し、その検出したピーク位置を基準位置に一致させるように、検出器からのパルスのゲインをダイナミックに(リアルタイムで)変更する装置がある(特許文献3、4参照)。
特開昭58−187885号公報 特開2005−9861号公報 特開平6−130155号公報 特公昭62−12475号公報
しかし、ピークシフトにより低下するピーク位置が安定するには、短い場合でも数秒はかかるため、安定する前に第1の従来の技術を適用して、ピーク位置を推定し、ゲインの変更によりピーク位置を補正して本測定を開始すると、ピーク位置が低下して安定するまでの間は、補正されたピーク位置が本来の波高値に相当する基準位置よりも高くなり、正確な分析ができない。かといって、正確な分析のために、本測定の開始をピークシフトにより低下するピーク位置が安定するまで遅らせると、短くても数秒は待たねばならず、それだけ分析に時間がかかる。波高値が急激に低下した後に十数分間不安定になるような場合には、短時間に正確な分析を行うことはさらに困難である。また、X線強度とエネルギースペクトルにおいて低下して安定したピーク位置との関係は、個々のX線分析装置において微妙に異なるので、正確な分析のためには、それぞれのX線分析装置においてあらかじめ実験で求めておく必要があり、個々のX線分析装置においても検出器を交換した際には、交換後の検出器について求める必要がある。
一方、第2の従来の技術では、X線強度が急激に変化したり、エネルギースペクトルに妨害線(例えば、分析目的のX線についての2次以上の高次のX線)が混入していたりすると、ピーク位置を正しく検出できないおそれがあり、その場合、正確な分析ができない。
そこで、本発明は、ピークシフトが起こっても、迅速かつ適切に補正できて、短時間に正確な分析ができるX線分析装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、まず、入射されたX線のエネルギーに応じた波高のパルスを前記X線の強度に応じた数だけ発生させる検出器と、その検出器で発生したパルスをデジタル化する高速AD変換器と、その高速AD変換器からのパルスについて、分析目的のX線のエネルギースペクトルにおけるピークであるターゲットピークの波高値を安定化させるパルス波高値安定器と、そのパルス波高値安定器からのパルスについて、設定された波高範囲における計数率を求める計数手段とを備えるX線分析装置である。
そして、前記パルス波高値安定器が、入力された前記高速AD変換器からのパルスに入力されたゲインを乗じて出力する入力パルス乗算器と、本測定前の予備測定で前記入力パルス乗算器からのパルスについて計数率の総計を求め、求めた計数率の総計に基づいて、前記ターゲットピークの波高値を推定し、その推定したターゲットピークの波高値を所定の期待波高値に一致させるためのゲインである第1ゲインを出力する第1補正手段と、前記入力パルス乗算器からのパルスに基づいて、前記期待波高値を含む所定のエネルギー範囲で前記ターゲットピークの波高値を検出するとともに、その検出したターゲットピークの波高値を前記期待波高値に一致させるために前記第1ゲインに加えるべきゲインである第2ゲインをリアルタイムにフィードバック制御で出力する第2補正手段と、入力された前記第1ゲインおよび前記第2ゲインを加算してゲインとして前記入力パルス乗算器に出力するゲイン加算器と、前記ターゲットピークに対する妨害線の有無を判断し、妨害線有りと判断した場合には、前記第2補正手段による第2ゲインの出力を停止させることにより、前記入力パルス乗算器に入力されるゲインを前記第1ゲインのみからなる一定値に設定するフィードバック制御停止手段とを有している。
本発明によれば、予備測定で求めた計数率の総計に基づいて推定したターゲットピークの波高値を所定の期待波高値に一致させるための第1ゲインを出力する第1補正手段と、所定のエネルギー範囲で検出したターゲットピークの波高値を期待波高値に一致させるために第1ゲインに加えるべき第2ゲインをリアルタイムにフィードバック制御で出力する第2補正手段とを併せ備え、ピークシフトが起こっても、極めて短時間でゲインの初期値として第1ゲインを出力して、それに第2ゲインが加算されてフィードバックで修正されるので、ピークシフトにより低下するターゲットピークの波高値が安定するまで本測定の開始を待つ必要がなく、また、X線強度が急激に変化してもターゲットピークの波高値を見失うことなく正しく検出できる。しかも、ターゲットピークに対する妨害線の有無を判断し、妨害線有りと判断した場合には、ゲインを第1ゲインのみからなる一定値に設定するフィードバック制御停止手段を備えるので、エネルギースペクトルに妨害線が混入していて第2補正手段でターゲットピークの波高値を正しく検出できないような状況でも、第1補正手段が出力する第1ゲインを用いて、適切に推定したターゲットピークの波高値を期待波高値に一致させて安定化させることができる。したがって、ピークシフトが起こっても、迅速かつ適切に補正できて、短時間に正確な分析ができる。
本発明においては、前記第2補正手段において、前記所定のエネルギー範囲が、前記期待波高値よりも前記ターゲットピークの半値幅の1/2〜2倍だけ低い波高値である低波高閾値から、前記期待波高値よりも高い波高値である第1高波高閾値までの範囲であって、分析目的のX線のエネルギースペクトルについて、前記低波高閾値から前記期待波高値までの範囲における計数率の合計と、前記期待波高値から前記第1高波高閾値までの範囲における計数率の合計とが同等になるように、前記低波高閾値および前記第1高波高閾値が設定されており、前記第2補正手段が、前記入力パルス乗算器からのパルスについて、前記低波高閾値から前記第1高波高閾値までの範囲において波高値を平均化した平均波高値を前記ターゲットピークの波高値として検出することが好ましい。
そして、前記フィードバック制御停止手段において、前記低波高閾値および前記期待波高値の2倍以上の波高値である第2高波高閾値が設定されており、前記フィードバック制御停止手段が、前記予備測定で、前記入力パルス乗算器からのパルスについて、前記低波高閾値から前記第2高波高閾値までの範囲において波高値を平均化した平均波高値と、前記第2補正手段において検出した前記ターゲットピークの波高値との差が、所定の値を超えていると、妨害線有りと判断することが好ましい。この場合には、ターゲットピークに対する妨害線の有無を十分的確に判断できる。
また、本発明においては、前記フィードバック制御停止手段が、前記予備測定で、前記第1ゲインおよび前記第2ゲインを加算した値が所定の範囲を外れていると、妨害線有りと判断することも好ましい。この場合にも、ターゲットピークに対する妨害線の有無を十分的確に判断できる。
さらに、本発明においては、前記フィードバック制御停止手段が、前記予備測定により妨害線有りと判断した後、前記第1補正手段で求めた計数率の総計に応じた所定の待機時間が経過してから、前記入力パルス乗算器に入力されるゲインを前記第1ゲインのみからなる一定値に設定しての本測定を開始してもよい。前述したように、第1ゲインのみを用いた本測定については、正確な分析のために、ピークシフトにより低下するターゲットピークの波高値が安定するまで本測定の開始を遅らせるのが望ましいが、そのための待機時間が必要か否かは、分析に求められる精度および分析にかけられる時間によって決められることであり、また、待機時間の長さも、第1補正手段で求めた計数率の総計に応じて適切に設定されるべきだからである。
本発明の一実施形態である波長分散型蛍光X線分析装置を示す概略図である。 同装置におけるパルス波高値安定器を示すブロック図である。 ターゲットピークを含むエネルギースペクトルの一例を示す図である。 ターゲットピークを含むエネルギースペクトルの別の例を示す図である。 ターゲットピークを含むエネルギースペクトルのさらに別の例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態の波長分散型蛍光X線分析装置を図面にしたがって説明する。この装置は、図1に示すように、測定すべき蛍光X線等の2次X線7A,7Bの波長ごとに検出手段18A,18Bを備え、検出手段18A,18Bは、分光素子6A,6B、検出器8A,8B、高速AD変換器9A,9B、パルス波高値安定器11A,11Bおよび計数手段10A,10Bを有している。すなわち、この装置は、波長分散型であって多元素同時分析型の蛍光X線分析装置である。なお、検出器8A,8Bと高速AD変換器9A,9Bとの間にプリアンプを備えてもよい。
より詳細には、この装置は、試料1が載置される試料台2と、試料1に1次X線3を照射するX線管であるX線源4と、試料1から発生した蛍光X線等の2次X線5A,5Bを分光する分光素子6A,6Bと、分光素子6A,6Bで分光された2次X線7A,7Bが入射されて、そのX線7A,7Bのエネルギーに応じた波高のパルスをX線7A,7Bの強度に応じた数だけ発生させるガスフロー型比例計数管である検出器8A,8Bと、検出器8A,8Bで発生したパルスをデジタル化する高速AD変換器9A,9Bとを備えている。
また、この装置は、高速AD変換器9A,9Bからのパルスについて、分析目的のX線のエネルギースペクトルにおけるピークであるターゲットピークの波高値(山なりのターゲットピークの頂点での波高値で代表される)を安定化させるパルス波高値安定器11A,11Bと、そのパルス波高値安定器11A,11Bからのパルスについて、設定された波高範囲における計数率を求める計数手段10A,10Bとを備えている。計数手段10A,10Bは、具体的には、単一の波高範囲が設定される波高分析器、または、多数の連続した波高範囲が設定され波高範囲ごとに計数率を求める多重波高分析器(マルチチャンネルアナライザー)である。
そして、2次X線7Aに対応した方のパルス波高値安定器11Aを例にとると、図2に示すように、パルス波高値安定器11Aは、入力パルス乗算器12A、第1補正手段13A、第2補正手段14A、ゲイン加算器15Aおよびフィードバック制御手段16Aを有する。入力パルス乗算器12Aは、入力された高速AD変換器9Aからのパルス(図2では簡単のために「入力パルス」と記載し、以下の文中においても同様に記載することがある)に、入力されたゲインを乗じて出力する。
第1補正手段13Aは、本測定前の予備測定で入力パルス乗算器12Aからのパルスについて計数率の総計を求め、求めた計数率の総計に基づいて、ターゲットピークの波高値を推定し、その推定したターゲットピークの波高値を所定の期待波高値に一致させるためのゲインである第1ゲインを出力する。第1ゲインは、例えば1.0から2.0までで変化し得る。所定の期待波高値とは、ピークシフトが起きていない場合の本来の波高値で、例えば200mVである。
ピークシフトに関し、入力パルスについての計数率の総計(検出器で検出できた波長範囲のX線の強度の総計に相当)とエネルギースペクトルにおいて低下して安定したターゲットピークの波高値との関係は実験であらかじめ求められ、第1補正手段13Aはその関係を記憶しているので、本測定前の予備測定で求めた計数率の総計に基づいて、ターゲットピークの波高値を推定でき、その推定したターゲットピークの波高値を期待波高値に一致させるためのゲインである第1ゲインを出力する。この第1ゲインは、入力パルスに乗じるゲインの初期値として用いることができる。ここで、本発明においては、第1ゲインに後述する第2ゲインが加算されてフィードバックで修正されるので、計数率の総計とターゲットピークの波高値との関係について、厳密に個々のX線分析装置や個々の検出器において求めなくても、正確な分析ができる。
第2補正手段14Aは、入力パルス乗算器12Aからのパルスに基づいて、期待波高値を含む所定のエネルギー範囲でターゲットピークの波高値を検出するとともに、その検出したターゲットピークの波高値を期待波高値に一致させるために第1ゲインに加えるべきゲインである第2ゲインをリアルタイムにフィードバック制御で出力する。ゲイン加算器15Aは、入力された第1ゲインおよび第2ゲインを加算してゲインとして入力パルス乗算器12Aに出力する。
第2補正手段14Aにおける、期待波高値を含む所定のエネルギー範囲の設定、ターゲットピークの波高値の検出動作について、詳述する。本実施形態のX線分析装置が備える第2補正手段14Aにおいては、前記所定のエネルギー範囲が、まず、期待波高値よりもターゲットピークの半値幅の1/2〜2倍だけ低い波高値である低波高閾値から、期待波高値よりも高い波高値である第1高波高閾値までの範囲である。ここで、あらかじめの実験により、分析目的のX線のエネルギースペクトルについて、低波高閾値から期待波高値までの範囲における計数率の合計と、期待波高値から第1高波高閾値までの範囲における計数率の合計とが同等になるように、低波高閾値および第1高波高閾値が設定されている。そして、第2補正手段14Aは、入力パルス乗算器12Aからのパルスについて、低波高閾値から第1高波高閾値までの範囲において波高値を指数平滑法により平均化した平均波高値をターゲットピークの波高値として検出する。なお、本発明においては、平均波高値を求めるにあたり、指数平滑法(指数移動平均法)に限らず、単純移動平均法、加重移動平均法などを用いてもよい。
フィードバック制御手段16Aは、第2補正手段14Aと例えば連結され一体化されて、互いに信号の送受信が可能であり、ターゲットピークに対する妨害線の有無を判断し、妨害線有りと判断した場合には、第2補正手段14Aによる第2ゲインの出力を停止させることにより、入力パルス乗算器12Aに入力されるゲインを第1ゲインのみからなる一定値(経時的に変動しない値)に設定する。
フィードバック制御手段16Aにおける妨害線の有無の判断基準について、詳述する。本実施形態のX線分析装置が備えるフィードバック制御停止手段16Aにおいては、前記低波高閾値および前記期待波高値の2倍以上の波高値である第2高波高閾値が設定されている。そして、フィードバック制御手段16Aは、予備測定で、入力パルス乗算器12Aからのパルスについて、低波高閾値から第2高波高閾値までの範囲において波高値を指数平滑法により平均化した平均波高値と、前述したように第2補正手段14Aにおいて検出したターゲットピークの波高値との差が、所定の値を超えていると、妨害線有りと判断する。これを第1の判断基準と呼ぶ。
第2補正手段14Aおよびフィードバック制御手段16Aを以上のように構成することの妥当性について説明する。図3に、ターゲットピークを含むエネルギースペクトルの一例として、ターゲットピークの半値幅FWHMが比較的広く、エスケープピークや妨害線がないものを示す。X線強度が大きくなるにつれ(計数率が高くなるにつれ)、ターゲットピークは、高波高値側に裾を引くように歪み、さらにX線強度が大きくなると、二点鎖線で示すように、ターゲットピークの波高値の2倍の波高値において、いわゆるパイルアップピークが現れるようになる。なお、パイルアップピークが現れない方のエネルギースペクトルを実線で、パイルアップピークが現れる方のエネルギースペクトルを二点鎖線で示し、2つのエネルギースペクトルをターゲットピークの頂点での波高値および計数率で規格化して重ねて表記している(図4においても同様)。
このようなエネルギースペクトルにおいてターゲットピークの波高値を的確に検出するには、検出範囲である、期待波高値Aを含む所定のエネルギー範囲(低波高閾値Lw〜第1高波高閾値Uw)を、期待波高値Aを中心とする半値幅FWHMの4倍の範囲までで、低波高値側のノイズ、高波高値側の歪みまたはパイルアップピークの影響を受けないように、できるだけ広く設定するのが適切である。ここで、実際のターゲットピークは、正規分布のような完全な左右対称にはならないことを考慮して、低波高閾値Lwの下限を期待波高値A−半値幅FWHM×2とし、低波高閾値Lwから期待波高値Aまでの範囲における計数率の合計と、期待波高値Aから第1高波高閾値Uwまでの範囲における計数率の合計とが同等になるように、低波高閾値Lwおよび第1高波高閾値Uwを設定すること、つまり、期待波高値Aを所定のエネルギー範囲Lw〜Uwの重心とするのが適切である。図3では、パイルアップピークが現れない方のエネルギースペクトルについて、低波高閾値Lw=期待波高値A−半値幅FWHM×0.75、第1高波高閾値Uw=期待波高値A+半値幅FWHM×0.75と設定している。
そして、入力パルス乗算器12Aからのパルスについて、所定のエネルギー範囲Lw〜Uwにおいて波高値を指数平滑法により平均化した平均波高値、つまり時間的に新しいほど指数関数的に重みを付けて平均化した波高値を、ターゲットピークの波高値として検出するのが適切である。
図4は、ターゲットピークを含むエネルギースペクトルの別の例として、ターゲットピークの半値幅FWHMが図3の場合よりも狭く、エスケープピークがあるものを示す。このような場合には、低波高値側のエスケープピークの影響を受けないように、低波高閾値Lwを期待波高値Aにより近づけて設定すべきであるが、所定のエネルギー範囲Lw〜Uwでターゲットピークをできるだけ網羅すべきことを考え合わせると、低波高閾値Lwの上限は、期待波高値A−半値幅FWHM×0.5とするのが適切である。図4では、パイルアップピークが現れない方のエネルギースペクトルについて、低波高閾値Lw=期待波高値A−半値幅FWHM×0.9、第1高波高閾値Uw=期待波高値A+半値幅FWHM×0.9と設定している。
図3および図4で考察したことから、前述した、第2補正手段14Aにおける、期待波高値Aを含む所定のエネルギー範囲Lw〜Uwの設定およびターゲットピークの波高値の検出動作が妥当であることが理解される。つまり、第2補正手段14Aにおいて、所定のエネルギー範囲Lw〜Uwが、期待波高値Aよりもターゲットピークの半値幅FWHMの1/2〜2倍だけ低い波高値である低波高閾値Lwから、期待波高値Aよりも高い波高値である第1高波高閾値Uwまでの範囲Lw〜Uwであって、分析目的のX線のエネルギースペクトルについて、低波高閾値Lwから期待波高値Aまでの範囲における計数率の合計と、期待波高値Aから第1高波高閾値Uwまでの範囲における計数率の合計とが同等になるように、低波高閾値Lwおよび第1高波高閾値Uwが設定されており、第2補正手段14Aが、入力パルス乗算器12Aからのパルスについて、低波高閾値Lwから第1高波高閾値Uwまでの範囲Lw〜Uwにおいて波高値を指数平滑法により平均化した平均波高値をターゲットピークの波高値として検出することは、妥当である。
図5は、ターゲットピークを含むエネルギースペクトルのさらに別の例として、妨害線があるものを示し、分析目的の元素が相当量含まれる場合のエネルギースペクトルを実線で、分析目的の元素がわずかしか含まれない場合のエネルギースペクトルを二点鎖線で示し、2つのエネルギースペクトルを重ねて表記している。また、1000チャンネルのマルチチャンネルアナライザーを用いた場合のチャンネル値を波高値としている。ここでは、妨害線は、分析目的のX線についての3次線で、妨害線のスペクトルの頂点での波高値は、期待波高値A(200)の3倍の600である。このような場合、ターゲットピークの頂点での計数率が妨害線の頂点での計数率に比べて同等未満であると、つまり図5でいえば二点鎖線で示されるようなエネルギースペクトルであると、例えば低波高閾値Lwを100、第1高波高閾値Uwを300に設定して第2補正手段14Aによりフィードバック制御でターゲットピークの波高値を期待波高値Aに一致させようとしても、検出するターゲットピークの波高値が妨害線のある高波高値側にずれていくので、エネルギースペクトル全体が低波高値側に圧縮されていき、結果的に妨害線の頂点の波高値が期待波高値Aである200に一致してしまう。これでは正しい分析ができない。
そこで、前述したように、本実施形態のX線分析装置では、フィードバック制御停止手段16Aにおいて、前記低波高閾値Lwおよび期待波高値Aの2倍以上の波高値である第2高波高閾値Uiが設定されている。ここでは、4次線である妨害線まで対処できるように、期待波高値A(200)の4倍の800に第2高波高閾値Uiを設定しているが、対処すべき妨害線に宇宙線等が含まれないように、第2高波高閾値Uiは、期待波高値Aの5倍を上限とするのが適切で、また、第1高波高閾値Uwよりも高い波高値とする。そして、フィードバック制御手段16Aは、予備測定で、入力パルス乗算器12Aからのパルスについて、低波高閾値Lwから第2高波高閾値Uiまでの範囲において波高値を指数平滑法により平均化した平均波高値を求める。この平均波高値と、前述したように第2補正手段14Aにおいて検出したターゲットピークの波高値とは、妨害線がなければ一致するはずであるので、フィードバック制御手段16Aは、予備測定で両者の差が所定の値を超えていると、妨害線有りと判断する。なお、この所定の値は、あらかじめ実験で求めておくことができる。
さらに、フィードバック制御手段16Aは、妨害線有りと判断した場合には、第2補正手段14Aによる第2ゲインの出力を停止させることにより、入力パルス乗算器12Aに入力されるゲインを第1ゲインのみからなる一定値に設定する。これにより、エネルギースペクトルに妨害線が混入していて第2補正手段14Aでターゲットピークの波高値を正しく検出できないような状況でも、第1補正手段13Aが出力する第1ゲインを用いて、適切に推定したターゲットピークの波高値を期待波高値Aに一致させて安定化させることができる。以上、図3〜図5を用いて説明したように、本実施形態のX線分析装置における第2補正手段14Aおよびフィードバック制御手段16Aの構成は、妥当である。
さらに、本実施形態のX線分析装置では、フィードバック制御停止手段16Aは、予備測定で、第1ゲインおよび第2ゲインを加算した値が所定の範囲を外れていると、妨害線有りと判断する、という第2の判断基準も有する。妨害線がなければ第1ゲインおよび第2ゲインを加算した値が外れるはずのない、この所定の範囲も、あらかじめ実験により、例えば0.8〜2として求めておくことができる。そして、第1の判断基準および第2の判断基準の少なくとも一方によって妨害線有りと判断した場合には、第2補正手段14Aによる第2ゲインの出力を停止させることにより、入力パルス乗算器12Aに入力されるゲインを第1ゲインのみからなる一定値に設定するので、より確実に、エネルギースペクトルへの妨害線の混入を検出して対処できる。
ただし、フィードバック制御停止手段16Aは、第1の判断基準および第2の判断基準のいずれか一方のみを有していてもよい。なお、フィードバック制御停止手段16Aが第2の判断基準のみを有する場合には、第2補正手段14Aにおける、期待波高値を含む所定のエネルギー範囲の設定およびターゲットピークの波高値の検出動作については、前述した内容に限定されず、種々の公知技術を適用できる。
さらに、本発明においては、フィードバック制御停止手段における妨害線の有無の判断基準について、第1の判断基準、第2の判断基準に限定されず、種々の公知技術を適用できる。また、本発明においては、第2補正手段における期待波高値を含む所定のエネルギー範囲の設定およびターゲットピークの波高値の検出動作についても、フィードバック制御停止手段における妨害線の有無の判断基準に対応していればよく、前述した内容に限定されずに種々の公知技術を適用できる。
本実施形態のX線分析装置における予備測定から本測定にかけての動作について、一例を挙げて説明する。まず、第1ゲインG1を1.0、第2ゲインG2を0としておき、予備測定の最初の0.1秒間で、第1補正手段13Aにより、計数率の総計を求めて推定したターゲットピークの波高値を所定の期待波高値に一致させるためのゲインとして、第1ゲインG1の初期値G1iを算出して出力する。計数率が大きい場合、波高値が低下していることから、第1補正手段13Aが求める計数率の総計は実際よりも低めになって、第1ゲインG1iは適切な値よりも小さめに算出されるので、より現実的な第1ゲインG1の算出のために、予備測定の次の0.1秒間で、第1ゲインG1をG1i、第2ゲインG2を0として、再度、第1補正手段13Aにより、計数率の総計を求めて推定したターゲットピークの波高値を所定の期待波高値に一致させるためのゲインとして、第1ゲインG1の現実値G1rを算出して出力する。
さらに、予備測定の最後の0.1秒間で、第1ゲインG1をG1rとして、第2補正手段14Aにより、ターゲットピークの波高値を検出するとともに、その検出したターゲットピークの波高値を期待波高値に一致させるために第1ゲインG1iに加えるべきゲインである第2ゲインG2を算出して出力する。そして、フィードバック制御停止手段16Aによる妨害線の有無の判断を経て、本測定が開始される。
本実施形態のX線分析装置では、フィードバック制御停止手段16Aが、予備測定により妨害線有りと判断した後、第1補正手段13Aで求めた計数率の総計に応じた所定の待機時間(例えば、0秒、4秒、8秒から選択される)が経過してから、入力パルス乗算器12Aに入力されるゲインを第1ゲインG1iのみからなる一定値に設定しての本測定を開始する。第1ゲインのみを用いた本測定については、正確な分析のために、ピークシフトにより低下するターゲットピークの波高値が安定するまで本測定の開始を遅らせるのが望ましく、待機時間の長さは、第1補正手段13Aで求めた計数率の総計に応じて適切に設定されるべきだからである。ただし、フィードバック制御停止手段16Aにこのような待機時間の設定が必要か否かは、分析に求められる精度および分析にかけられる時間によって決められることである。
以上に説明した2次X線7Aに対応した方のパルス波高値安定器11Aと同様に、2次X線7Bに対応した方のパルス波高値安定器11Bも、入力パルス乗算器12Bと、第1補正手段13Bと、第2補正手段14Bと、ゲイン加算器15Bと、フィードバック制御手段16Bとを有する。
本実施形態のX線分析装置によれば、予備測定で求めた計数率の総計に基づいて推定したターゲットピークの波高値を所定の期待波高値Aに一致させるための第1ゲインG1を出力する第1補正手段13A,13Bと、所定のエネルギー範囲Lw〜Uwで検出したターゲットピークの波高値を期待波高値Aに一致させるために第1ゲインG1に加えるべき第2ゲインG2をリアルタイムにフィードバック制御で出力する第2補正手段14A,14Bとを併せ備え、ピークシフトが起こっても、極めて短時間でゲインの初期値として第1ゲインG1を出力して、それに第2ゲインG2が加算されてフィードバックで修正されるので、ピークシフトにより低下するターゲットピークの波高値が安定するまで本測定の開始を待つ必要がなく(フィードバック制御停止手段16A,16Bに所定の待機時間が設定される場合を除く)、また、X線強度が急激に変化してもターゲットピークの波高値を見失うことなく正しく検出できる。
しかも、ターゲットピークに対する妨害線の有無を的確に判断し、妨害線有りと判断した場合には、ゲインを第1ゲインG1のみからなる一定値に設定するフィードバック制御停止手段16A,16Bを備えるので、エネルギースペクトルに妨害線が混入していて第2補正手段14A,14Bでターゲットピークの波高値を正しく検出できないような状況でも、第1補正手段13A,13Bが出力する第1ゲインG1を用いて、適切に推定したターゲットピークの波高値を期待波高値Aに一致させて安定化させることができる。したがって、ピークシフトが起こっても、迅速かつ適切に補正できて、短時間に正確な分析ができる。
以上において、本実施形態の装置は、波長分散型であって多元素同時分析型の蛍光X線分析装置として説明したが、本発明においては、それ以外のX線分析装置、例えば、波長分散型であって走査型の蛍光X線分析装置、エネルギー分散型の蛍光X線分析装置、X線回折装置などであってもよい。また、用いる検出器も、ガスフロー型比例計数管以外の検出器、例えば、密閉型比例計数管、シンチレーションカウンター、半導体検出器などであってもよい。
7A,7B 入射されたX線
8A,8B 検出器
9A,9B 高速AD変換器
10A,10B 計数手段
11A,11B パルス波高値安定器
12A,12B 入力パルス乗算器
13A,13B 第1補正手段
14A,14B 第2補正手段
15A,15B ゲイン加算器
16A,16B フィードバック制御停止手段
A 期待波高値
FWHM ターゲットピークの半値幅
Lw 低波高閾値
Uw 第1高波高閾値
Ui 第2高波高閾値

Claims (4)

  1. 入射されたX線のエネルギーに応じた波高のパルスを前記X線の強度に応じた数だけ発生させる検出器と、
    その検出器で発生したパルスをデジタル化する高速AD変換器と、
    その高速AD変換器からのパルスについて、分析目的のX線のエネルギースペクトルにおけるピークであるターゲットピークの波高値を安定化させるパルス波高値安定器と、
    そのパルス波高値安定器からのパルスについて、設定された波高範囲における計数率を求める計数手段とを備えるX線分析装置であって、
    前記パルス波高値安定器が、
    入力された前記高速AD変換器からのパルスに入力されたゲインを乗じて出力する入力パルス乗算器と、
    本測定前の予備測定で前記入力パルス乗算器からのパルスについて計数率の総計を求め、求めた計数率の総計に基づいて、前記ターゲットピークの波高値を推定し、その推定したターゲットピークの波高値を所定の期待波高値に一致させるためのゲインである第1ゲインを出力する第1補正手段と、
    前記入力パルス乗算器からのパルスに基づいて、前記期待波高値を含む所定のエネルギー範囲で前記ターゲットピークの波高値を検出するとともに、その検出したターゲットピークの波高値を前記期待波高値に一致させるために前記第1ゲインに加えるべきゲインである第2ゲインをリアルタイムにフィードバック制御で出力する第2補正手段と、
    入力された前記第1ゲインおよび前記第2ゲインを加算してゲインとして前記入力パルス乗算器に出力するゲイン加算器と、
    前記ターゲットピークに対する妨害線の有無を判断し、妨害線有りと判断した場合には、前記第2補正手段による第2ゲインの出力を停止させることにより、前記入力パルス乗算器に入力されるゲインを前記第1ゲインのみからなる一定値に設定するフィードバック制御停止手段とを有する、X線分析装置。
  2. 請求項1に記載のX線分析装置において、
    前記第2補正手段において、
    前記所定のエネルギー範囲が、前記期待波高値よりも前記ターゲットピークの半値幅の1/2〜2倍だけ低い波高値である低波高閾値から、前記期待波高値よりも高い波高値である第1高波高閾値までの範囲であって、分析目的のX線のエネルギースペクトルについて、前記低波高閾値から前記期待波高値までの範囲における計数率の合計と、前記期待波高値から前記第1高波高閾値までの範囲における計数率の合計とが同等になるように、前記低波高閾値および前記第1高波高閾値が設定されており、
    前記入力パルス乗算器からのパルスについて、前記低波高閾値から前記第1高波高閾値までの範囲において波高値を指数平滑法により平均化した平均波高値を前記ターゲットピークの波高値として検出し、
    前記フィードバック制御停止手段において、
    前記低波高閾値および前記期待波高値の2倍以上の波高値である第2高波高閾値が設定されており、
    前記予備測定で、前記入力パルス乗算器からのパルスについて、前記低波高閾値から前記第2高波高閾値までの範囲において波高値を指数平滑法により平均化した平均波高値と、前記第2補正手段において検出した前記ターゲットピークの波高値との差が、所定の値を超えていると、妨害線有りと判断する、X線分析装置。
  3. 請求項1に記載のX線分析装置において、
    前記フィードバック制御停止手段が、前記予備測定で、前記第1ゲインおよび前記第2ゲインを加算した値が所定の範囲を外れていると、妨害線有りと判断するX線分析装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のX線分析装置において、
    前記フィードバック制御停止手段が、前記予備測定により妨害線有りと判断した後、前記第1補正手段で求めた計数率の総計に応じた所定の待機時間が経過してから、前記入力パルス乗算器に入力されるゲインを前記第1ゲインのみからなる一定値に設定しての本測定を開始するX線分析装置。
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