JP6002647B2 - スピンドルモータ - Google Patents

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Description

本発明は、磁気吸引板を固定する構造に特徴があるスピンドルモータに関する。
ハードディス駆動装置(HDD)の磁気ディスクを駆動するモータとして、アウターロータ型のスピンドルモータが知られている。このスピンドルモータでは、磁気ディスクが載るハブの軸方向における変動を抑えるために、ハブに配置されたロータマグネットに軸方向で対向するベースプレートの部分に環状の磁気吸引板を配置している。この磁気吸引板とロータマグネットとの間に磁気吸引力を発生させることで、軸方向におけるハブの上下動を抑えることができる。
磁気吸引板をベースプレートに固定する構造において、環状の磁気吸引板の内周側に複数の突起を設ける構造が特許文献1に記載され、逆に外周側に複数の突起を設ける構造が特許文献2に記載されている。
特開2011−239587号公報 特開2007−43893号公報
磁気吸引板をベースプレートに固定する方法としては、圧入による方法と接着による方法とがある。圧入による方法には、磁気吸引板が圧入時の圧力で歪む問題がある。上述したように、磁気吸引板は、ロータの軸方向における上下動を抑える役割があるが、磁気吸引板に歪みがあるとこの機能が損なわれる。特に、特許文献1や特許文献2に記載されているような内周側または外周側の一方のみに突起を設け、この突起を用いて圧入を行う構造は、磁気吸引板の歪みが生じやすい。
一方、接着による方法は、接着剤が硬化する段階で接着剤の膨張や収縮に起因して磁気吸引体板の位置が変動する問題がある。この問題を解決する方法として、接着剤が硬化するまで治具で磁気吸引板を押さえておく方法があるが、工数が増え、製造コストが上昇する。
このような背景において、本発明は、スピンドルモータのステータに磁気吸引板を固定する構造において、接着剤を利用しつつ、磁気吸引板の位置の安定性が高く、且つ、製造コストが抑えられる技術を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、ベースプレートと、前記ベースプレートに回転可能な状態で保持された軸体と、コイル巻線が巻回され、前記ベースプレートに固定されたステータコアと、前記軸体に固定されたロータ部材と、前記ロータ部材の前記ステータコアと半径方向において対向する部分に固定されたロータマグネットと、前記ベースプレートに取り付けられ、前記ロータマグネットと軸方向において対向配置され、前記ロータマグネットに対して磁気吸引力を生じさせる環状の磁気吸引板とを備え、前記ベースプレートには、前記環状の磁気吸引板を保持する環状の溝が設けられ、前記環状の磁気吸引板は接着剤により前記ベースプレートの前記環状の溝に固定され、前記環状の磁気吸引板の外周側および内周側のそれぞれには、複数の突出部が設けられ、前記環状の磁気吸引板の外周側および内周側において、それぞれ前記複数のうちの少なくとも2つの突出部が前記環状の溝の壁面に嵌合していることを特徴とするスピンドルモータである。
請求項1に記載の発明において、内周側というのは、軸中心の側であり、外周側というのは、軸中心から離れる側のことである。請求項1に記載の発明によれば、突出部が環状の磁気吸引板の外側と内側とに設けられているので、環状の溝に嵌め込まれた磁気吸引板が受ける圧力が相殺され、当該磁気吸引板の変形が抑えられる。また、突出部を溝の壁面に嵌合させることで、磁気吸引板を溝に仮固定し、この状態において接着剤が硬化させることができるので、接着剤を用いた固定であっても、接着剤の硬化時における磁気吸引板の位置の変動が生じない構造が得られる。また、接着剤が硬化するまでの間に磁気吸引板を治具で固定する作業が必要とされないので、製造コストが上昇しない。なお、嵌合の状態は、溝に磁気吸引板が仮固定される程度であればよく、接着剤が硬化する段階で磁気吸引板の位置ずれが生じない程度であればよい。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記環状の磁気吸引板の外周側および内周側のそれぞれにおける前記複数の突出部は、周方向における等角な位置にそれぞれ3つ以上が設けられ、且つ、周方向における外周側と内周側の同じ位置に配置されていることを特徴とする。請求項2に記載の発明によれば、環状の磁気吸引板の外周側と内周側とに設けられた突出部の周方向における位置が同じ、つまり、外周側の突出部の内側に内周側の突出部が設けられている。このため、溝に嵌合した状態において、外周側の突出部から内側(軸中心方向)に向かう圧力と内周側の突出部から外側(軸中心から離れる方向)に向かう圧力とが相殺され、環状の磁気吸引板の変形が抑えられる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記環状の磁気吸引板の外周側および内周側のそれぞれにおける前記複数の突出部は、軸方向における同じ側にダレ部を有し、前記環状の磁気吸引板は、前記ダレ部がある側から前記環状の溝に嵌め込まれていることを特徴とする。請求項3に記載の発明によれば、嵌合の作業をスムーズに行うことができ、さらに嵌合部で材料が削られることが防がれ、ゴミの発生が防止される。また部材の変形も防止される。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発明において、軸方向から見て、前記磁気吸引板の外周側の前記突出部の頂点は前記ロータマグネットの外径より内側にあり、前記磁気吸引板の内周側の前記突出部の頂点は前記ロータマグネット内径より外側にあることを特徴とする。請求項4に記載の発明によれば、ロータを構成するハブの端面と磁気吸引板端面の干渉を考慮する必要が無く、ロータマグネットの端面と磁気吸引板端面の隙間をより狭くすることが可能となり、吸引力を増やすことで軸方向におけるハブの上下動を抑えることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発明において、前記環状の溝の壁面と前記環状の磁気吸引板との隙間に前記接着剤が充填されていることを特徴とする。請求項5に記載の発明によれば、ベースプレート側の環状の溝と磁気吸引板との間に形成される隙間に接着剤が充填されることで接着剤溜りが形成され、ベースプレートに環状の磁気吸引板が固定される。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発明において、前記環状の磁気吸引板は、交差する第1の径部と第2の径部を有し、前記第1の径部の外周側と前記第2の径部の内周側とのそれぞれに前記突出部が設けられ、前記第1の径部の外周側に設けられる突出部は、前記環状の溝の外周側の壁に接し、前記第1の径部の内周側は、前記環状の溝の内周側の壁に接しておらず、前記第2の径部の外周側は、前記環状の溝の外周側の壁に接しておらず、前記第2の径部の内周側に設けられる突出部は、前記環状の溝の内周側の壁に接していることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、環状の溝の内部で磁気吸引板が第1の径部の方向および第2の径部の方向において変形し、この変形に起因する弾性力により溝への磁気吸引板の嵌合が行われる。この構造によれば、締め代が小さくても確実な嵌合を行うことができる。
本発明によれば、スピンドルモータのステータに磁気吸引板を固定する構造において、接着剤を利用しつつ、磁気吸引板の位置の安定性が高く、且つ、製造コストが抑えられる技術が提供される。
実施形態の側断面図である。 実施形態の上面図である。 磁気吸引板の側面図(A)と上面図(B)である。 図1の一部を拡大した拡大図である。 他の実施形態の上面図である。 図5の一部を拡大した図である。
(構成)
図1には、スピンドルモータ1が示されている。図2には、スピンドルモータ1から回転する部分(ロータ)を取り外した状態を軸方向から見た上面図が示されている。スピンドルモータ1は、土台となるベースプレート2を備えている。ベースプレート2は、例えばアルミニウムで構成され、ステータコア3が固定されている。ステータコア3は、環状に加工された電磁鋼鈑を軸方向で複数積層した構造を有している。ステータコア3は、軸中心から離れる方向に延長し、周方向に沿って複数が配置された極歯(突極)を有している。各極歯には、駆動コイルとなるコイル巻線4が巻回されている。
ベースプレート2の中心には、軸方向に貫通する孔が設けられ、そこに略筒形状の軸受部5が固定されている。軸受部5の内周とシャフト7との間、および軸受部5端面とハブ面には微小な隙間が設けられており、この隙間には、潤滑剤が充填されている。また、軸受部5の内周には、軸受部5に対するシャフト7の回転を滑らかに行わすための動圧溝6a、および軸受部5上端面にはハブの回転を滑らかに行わす為の動圧溝6bが設けられている。
軸受部5の中心には、軸方向に貫通する孔が設けられ、そこに軸部材となるシャフト7が固定されている。シャフト7の先端には、フランジ部7aが設けられ、軸受部5に対してシャフト7が抜け落ちないようにされている。シャフト7の底部は、底板8により蓋がされている。シャフト7の上部には、ロータ部材であるハブ9が固定されている。ハブ9は、円盤部10とその外縁から軸方向に延長する円筒部11を有している。図示されていないが、円盤部10の上部に磁気ディスクが固定される。円筒部11の内側(軸中心側)には、環状のロータマグネット12が固定されている。ロータマグネット12は、周方向に沿ってSNSN・・と交互に極性が反転する状態で着磁された永久磁石である。
ロータマグネット12の内周側は、隙間を隔てた状態でのステータコア3の外周(極歯の外周面)に対向している。また、ロータマグネット12の軸方向の一方の端面(図の下面)は、環状の磁気吸引板13に隙間を隔てた状態で軸方向において対向している。図3には、環状の磁気吸引板の側断面図(A)と上面図(B)が示されている。環状の磁気吸引板13は、円形であり、磁性鋼鈑を打ち抜き加工することで形成されている。ロータマグネット12、ハブ9、シャフト7、軸受部5および底板8によりロータが構成され、このロータがベースプレート2に対して回転する。
コイル巻線4に駆動電流を流し、その極性を切り替えることでロータマグネット12の磁極とステータコア3の極歯との間で生じる磁気吸引力と磁気反発力とが切り替わり、ロータマグネット12、ハブ9、シャフト7、軸受部5および底板8からなるロータがベースプレート2に対して回転する。この際、ロータマグネット12が磁気吸引板13に軸方向で吸引され、ハブ9のベースプレート2に対する軸方向における上下動やハードディスクドライブの姿勢の変化によるシャフト7の抜け止め部(フランジ部7a)と軸受部5の接触が抑えられる。
ベースプレート2には、環状の溝14が設けられている。溝14は円形であり、溝14の内部に環状の磁気吸引板13が嵌め込まれ、且つ、接着剤により固定されている。ここで、環状の磁気吸引板13の内周側には、4カ所の突出部13aが設けられ、外周側には、4カ所の突出部13bが設けられている。各4カ所の突出部13aと13bは、周方向における位置(軸方向から見た角度位置)が同じであり、4カ所の位置において、突出部13aと13bとが背中合わせになるように配置されている。また、各4カ所の突出部13aと13bは、軸方向から見て90°ずれた等角な角度位置に配置されている。突出部13aと13bは、突出した部分が丸みを帯びており、この丸みを帯びた部分の先端が溝14の内壁に接触する。
ここで、溝14に磁気吸引板13が動かない程度の中間ばめ程度で嵌合するように各部の寸法が設定されている。すなわち、溝14の内径R1(図2参照)は、磁気吸引板13の内径r1(図3参照)より僅かに大きく、また溝14の外径R2は、磁気吸引板13の外形r2よりも僅かに小さく設定され、溝14に磁気吸引板13が中間ばめ程度の状態で嵌め込まれるように調整されている。具体的には、振動程度では相互に動かず、人の手を用いての組立・分解ができる程度の嵌め合いの程度に調整されている。
そして、溝14に磁気吸引板13が嵌合した状態において、突出部13aが溝14の内側の壁に接触し、突出部13bが溝14の外側の壁に接触し、突出部13aの接触部分以外の部分で溝13の内側の壁と磁気吸引板13の内周面との間に隙間15が形成され、突出部13bの接触部分以外の部分で溝13の外側の壁と磁気吸引板13の外周面との間に隙間16が形成される。
隙間15,16には、接着剤が充填され、この接着剤により、溝14の内部に磁気吸引板13が固定されている。すなわち、隙間15,16に充填された接着剤が硬化することで、溝14を利用してのベースプレート2への磁気吸引板13の固定が行われている。
具体的には、磁性鋼鈑を打ち抜き加工したもので磁気吸引板13構成し、内径rを17mm、外径r2を19mm、厚みを0.35mm、突出部13aと13bの突出寸法を0.05mmとした場合、締め代が5μm〜10μm程度となるように、溝13の内径R1と外径R2とが設定される。すなわち、(R1−r1)/2および(R2−r2)/2が5μm〜10μm程度となるように調整される。なお、突出部13aと13bの突出寸法は、0.03〜0.2mmが好適であり、締め代は3μm〜12μm程度の範囲が好ましい。
また、突出部13aと13bのベースプレート2の側の縁には、磁気吸引板13の打ち抜き加工時に形成されるダレ部17,18が設けられている(図4参照)。ダレ部17,18を軸方向における同じ側に設け、しかもダレ部17,18の側から溝14に磁気吸引板13が嵌め込まれることで、嵌め込み作業が容易にスムーズに行われ、また嵌め込み作業時における突出部13a,13bの変形が抑えることができる。さらに嵌合部で材料が削られることが防がれ、ゴミの発生が防止される。
また、r1をロータマグネット12の内径以上とし、r2をロータマグネット12の外径以下となるようにその寸法が設定されている。すなわち、軸方向から見て、磁気吸引板13がロータマグネット12の投影範囲内に収まるように、突出部13a,13bの突出寸法が決められている。
突出部13aおよび13bとロータマグネット12との間にも磁気吸引力が生じるが、突出部13aおよび13bは周方向において不連続に存在しているので、磁極の切り替わりの影響もあり、回転時においてこの磁気吸引力の大きさは周期的に変動する。この周期的に変動する力の影響は、大きなものではないが、突出寸法が0.03〜0.2mmより大きくなると、その影響は無視できなくなり、振動発生の要因となる。そこで、本実施形態では、上述した寸法関係とすることで、突出部13a,13bに作用する磁気吸引力の影響を抑えている。
ハブ10は磁性材料で構成されており、円筒部11は、ロータマグネット12からの磁束の漏洩を抑えるバックヨークとしても機能する。ここで、ロータマグネット12端面からの漏洩磁束を抑えるために、円筒部11の軸方向の下端部は、ロータマグネット12の下端面より軸方向で突出している。この例では、r2をロータマグネット12の外径以下とすることで、軸方向におけるロータマグネット12と磁気吸引板13との間の隙間を狭めた場合における円筒部11の下端部と磁気吸引板13の上端面との干渉を防止している。なお、ロータマグネット12と磁気吸引板13との間の隙間を狭めることで、ハブ9がベースプレート2側に効果的に吸引され、軸方向におけるハブ9の上下動が抑えられ、またシャフト5のフランジ部7aと軸受部5との接触が防止される。
また、ベース2には、溝14を形成するための環状の凸部2aが設けられているが、r1をロータマグネット12の内径以上にすることで、凸部2aがステータコア3およびコイル巻線4と干渉しないようにしている。
(組立工程)
以下、溝14に磁気吸引板13を固定する作業の一例を説明する。まず、溝14に熱硬化型の接着剤を注入し、その後に磁気吸引板13を嵌合させる。この際、溝14底面と磁気吸引板13端面(下端面)および隙間15,16(図2参照)において接着剤が押し延ばされる。この状態で、溝14に磁気吸引板13が仮固定された状態となる。この状態において、磁気吸引板13は溝14に中間ばね程度のきつさで嵌合され、接着剤の硬化過程において、溝14の内部で磁気吸引板13が動かない状態となる。
溝14に磁気吸引板13を仮固定したら、乾燥炉内で加熱し、接着剤を硬化させる。この際、突出部13a,13bを用いた嵌合構造により、溝14に磁気吸引板が仮固定されているので、接着剤の硬化に従う磁気吸引板13の位置ずれが抑えられる。また、隙間14,15が接着剤溜りとして機能するので、接着剤が均等に行き渡り、強固で安定した固定構造が得られる。なお、接着剤としては、乾燥により接着力を発揮する形態のもの以外に、他の形態の接着剤、例えばUV硬化型の接着剤や嫌気性接着等を使用することもできる。
溝14に磁気吸引板13を仮固定したら、隙間14,15(図2参照)に接着剤を注入し、その後に接着剤を硬化させる。この際、突出部13a,13bを用いた嵌合構造により、溝14に磁気吸引板が仮固定されているので、接着剤の硬化に従う磁気吸引板13の位置ずれが抑えられる。また、隙間14,15が接着剤溜りとして機能するので、接着剤が均等に行き渡り、強固で安定した固定構造が得られる。
(優位性)
本実施形態では、磁気吸引板13の外周側および内周側に、半径方向に突出する微小な突出部13a,13bを複数設けている。そして、この突出部13a,13bをベースプレート2側の環状の溝14の壁面に嵌合させ、さらに溝14底面と吸引板端面および隙間15,16に押し延ばされた接着剤により、磁気吸引板13が溝14に固着されている。また、突出部13a,13bの同じ端面の側(ベースプレート側)に打ち抜き加工時に形成されるダレ部17,18を設けている。そして、磁気吸引板13は、ダレ部17,18の側から溝14に押し込まれている。
ここで、突出部13a,13bは、溝14底面と吸引板端面および隙間15,16に押し延ばされた接着剤が硬化するまでの間、溝14内に磁気吸引板13を仮固定する仮固定手段として機能する。
以上の構成によれば、溝14の壁との接触部分を仮固定できる程度の締め代で固定するので、薄板状の磁気吸引板13に変形を生じさせることなく、溝14への磁気吸引板13の嵌合を行うことができる。また、接着剤を用いた固定でありながら、固定用の治具を用いることなしに、高い位置精度で磁気吸引板13をベースプレート2に固定することができる。
特に、突出部13a,13bが外側と内側とに設けられ、その周方向における位置が一致しているので、溝14の内側の壁から突出部13aに加わる力と、溝14の外側の壁から突出部13bに加わる力とが効果的に相殺され、磁気吸引板13に歪みが発生することが防止される。
突出部13a,13bのダレ部17,18のある面側から、磁気吸引板13をベースプレート2の溝14に挿入させることで、嵌合固定が容易になり、さらに嵌合部で材料が削られることが防がれ、ゴミの発生が防止される。
(変形例)
図5には、図2に対応する変形例の上面図が示され、図6には、その一部を拡大した図が示されている。この場合、磁気吸引板13をY軸方向が長軸、Y軸に直交するX軸方向が短軸の楕円形とすることができる。
この場合、環状の磁気吸引板13は、互いに直交する長径部と短径部を有し、Y軸上における符号13bの部分が長径部における外周側の突出部となり、Y軸上の符号13aの部分が長径部における内周側の突出部となる。また、X軸上における符号13bの部分が短径部における外周側の突出部となり、X軸上の符号13aの部分が短径部における内周側の突出部となる。
なお、磁気吸引板13の概略の外径が15mm〜25mm程度の場合、X軸上の符号13の部分の2つの突出部の先端間の距離(外径)と、Y軸上の符号13の部分の2つの突出部の先端間の距離(外径)との差は、数μm〜十数μm程度のオーダーであり、実際には真円に近い楕円となる。
この構造において、内側の突出部13aは、符号32,34の部分で溝14の内側の壁を押す状態で接触し、符号31,33の部分で溝14の内側の壁に接触しない。また、外側の突出部13bは、符号21,23の部分で溝14の外側の壁を押す状態で接触し、符号22,24の部分で溝14の外側の壁に接触しない。つまり、長径部の外周側に設けられたY軸上の突出部13bは、環状の溝14の外周側の壁に接し、長径部の内周側に設けられたY軸上の突出部13aは、環状の溝の14の内周側の壁に接しない。また、短径部の外周側に設けられるX軸上の突出部13bは、環状の溝14の外周側の壁に接せず、短径部の内周側に設けられたX軸上の突出部13aは、環状の溝14の内周側の壁に接する。
この構造では、楕円形の磁気吸引板13がその長軸方向に撓むことで、上述した溝14への嵌合の状態が得られる。また、図6に示す寸法AとBがほぼ同じ寸法であって、溝14への嵌合を行うことができる。そして、磁気吸引板13が円形である図2の構造の場合に比較して、締め代が小さくても確実な嵌合を行うことができる。
なお、磁気吸引板13を真円とし、環状の溝14を真円からずれた楕円とすることで、図5の場合と同様な突出部13a,13bと溝14との接触状態を得ることもできる。また、磁気吸引板13と溝14をそれぞれ真円とし、突出部13a,13bや溝14の壁面の一部の形状を変えることで、図5の場合と同様な突出部13a,13bと溝14との接触状態を得ることもできる。また、図5の構造において、長軸と短軸が直交せず、90°から僅かにずれた角度で交差する形状とすることも可能である。
(その他)
突出部13aと13bは、同じ形状および同じ寸法でなくてもよい。突出部13a,13bの数は、各4個に限定されず、各3個以上とする構造が可能である。外周側と内周側では少なくとも2個ずつの突出部が環状の溝の壁面に嵌合していればよい。また、突出部13aと13bは必ずしも周方向における外周側と内周側の同じ位置に配置される必要はない。
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。また、本発明のスピンドルモータは、ハードディスク駆動装置用に限定されず、他の磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスクの駆動装置や各種ファンの駆動装置等に利用することもできる。
1…スピンドルモータ、2…ベースプレート、2a…環状の凸部、3…ステータコア、4…コイル巻線、5…軸受部、6a、6b…動圧溝、7…シャフト、8…底板、9…ハブ、10…円盤部、11…円筒部、12…ロータマグネット、13…磁気吸引板、13a…内側の突出部、13b…外側の突出部、14…溝、15…隙間、16…隙間、17…ダレ部、18…ダレ部。 7a…フランジ部

Claims (6)

  1. ベースプレートと、
    前記ベースプレートに回転可能な状態で保持された軸体と、
    コイル巻線が巻回され、前記ベースプレートに固定されたステータコアと、
    前記軸体に固定されたロータ部材と、
    前記ロータ部材の前記ステータコアと半径方向において対向する部分に固定されたロータマグネットと、
    前記ベースプレートに取り付けられ、前記ロータマグネットと軸方向において対向配置され、前記ロータマグネットに対して磁気吸引力を生じさせる環状の磁気吸引板と
    を備え、
    前記ベースプレートには、前記環状の磁気吸引板を保持する環状の溝が設けられ、
    前記環状の磁気吸引板は接着剤により前記ベースプレートの前記環状の溝に固定され、
    前記環状の磁気吸引板の外周側および内周側のそれぞれには、複数の突出部が設けられ、
    前記環状の磁気吸引板の外周側および内周側において、それぞれ前記複数のうちの少なくとも2つの突出部が前記環状の溝の壁面に嵌合していることを特徴とするスピンドルモータ。
  2. 前記環状の磁気吸引板の外周側および内周側のそれぞれにおける前記複数の突出部は、
    周方向における等角な位置にそれぞれ3つ以上が設けられ、且つ、周方向における外周側と内周側の同じ位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のスピンドルモータ。
  3. 前記環状の磁気吸引板の外周側および内周側のそれぞれにおける前記複数の突出部は、軸方向における同じ側にダレ部を有し、
    前記環状の磁気吸引板は、前記ダレ部がある側から前記環状の溝に嵌め込まれていることを特徴とする請求項1または2に記載のスピンドルモータ。
  4. 軸方向から見て、前記磁気吸引板の外周側の前記突出部の頂点は前記ロータマグネットの外径より内側にあり、前記磁気吸引板の内周側の前記突出部の頂点は前記ロータマグネット内径より外側にあることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のスピンドルモータ。
  5. 前記環状の溝の壁面と前記環状の磁気吸引板との隙間に前記接着剤が充填されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のスピンドルモータ。
  6. 前記環状の磁気吸引板は、交差する第1の径部と第2の径部を有し、
    前記第1の径部の外周側と前記第2の径部の内周側とのそれぞれに前記突出部が設けられ、
    前記第1の径部の外周側に設けられる突出部は、前記環状の溝の外周側の壁に接し、
    前記第1の径部の内周側は、前記環状の溝の内周側の壁に接しておらず、
    前記第2の径部の外周側は、前記環状の溝の外周側の壁に接しておらず、
    前記第2の径部の内周側に設けられる突出部は、前記環状の溝の内周側の壁に接していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のスピンドルモータ。
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