JP5210054B2 - モータおよびそれを用いたディスク駆動装置 - Google Patents
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Description
代表的な積層コアは、磁路となる円環状部分とそこから半径方向外側へ伸びる複数の突極を有する。この積層コアは例えば厚さ0.35mm程度の無方向性電磁鋼板を5〜10枚積層し、さらに30〜70ミクロン程度のエポキシ樹脂系の絶縁コートを表面に施して生成される。したがって電磁鋼板一枚一枚の厚みのばらつき、積層時の隙間、プレス金型の寸法精度、プレス時のひずみによるそり、さらに絶縁コートの厚さのばらつき等により、積層コアに高い寸法精度を要求することは難しい場合がある。
図1は、第1の実施の形態に係るブラシレスモータ100を搭載したハードディスクドライブ200の分解斜視図である。ハードディスクドライブ200は、上蓋130と、ベースプレート120と、制御基板140とを備える。以降ベースプレート120から上蓋130を臨む方向を上方向として説明する。ベースプレート120の上面には第1の実施の形態に係るブラシレスモータ100が載置される。このブラシレスモータ100は磁気記録ディスク110を保持し、それを回転駆動する。
上蓋130は、ガスケット(不図示)を挟んでビス止めによりベースプレート120の上面に取り付けられ、ベースプレート120の上面側を密封する。これはベースプレート120に搭載される磁気記録ディスク110等を外部からの埃等から保護するためである。
ロータ20は、ハブ21と、シャフト22と、フランジ23と、円環状ヨーク24と、円環状マグネット25と、を有し、ブラシレスモータ100の回転時にはこれらが一体となってモータ回転軸Rの回りを回転する。ハブ21の外周面21Aには磁気記録ディスク110が取り付けられる。ハブ21はアルミニウムなどの軽量材料で形成される。シャフト22の一端は、ハブ21の中心に設けられた開口21Bへ圧入状態で固着される。シャフト22の他端にはフランジ23が圧入状態で固着される。シャフト22およびフランジ23はステンレススチールなどの剛性の高い金属で形成される。
ロータの一部であるシャフト22およびフランジ23と、モータベース10に対して固定された部材である軸受け52およびシール板54との間には潤滑油が注入される。
また、このクリアランスには接着剤は充填されない。先端支持部12および円環支持部14の2点で積層コア30を固定しているのでその取り付けの強度は十分であるからである。さらにこのクリアランスには接着剤が充填されないのでそれを埋めるために比較的大量の接着剤を使用する必要がない。
このため接着剤が接着面からしみ出したとしてもそれは壁面を伝って流れてゆき、接着剤が接着面からこぶ状にはみ出して円環状マグネット25に付着する可能性は低い。これは作業効率の上昇に貢献する。
また余分な接着剤が接着面から染み出したとしても、それに紫外線を照射することにより硬化させることができる。したがって未硬化の接着剤から発生するアウトガスの発生を低減させることができ、製品寿命を延ばすことができる。
これにより接着剤82が空隙80に満たされたとしても硬化するまでに垂れて流れ出す可能性は低い。これは作業効率の上昇に貢献する。
図5は、第2の実施の形態に係るブラシレスモータ300の断面図である。ブラシレスモータ300が第1の実施の形態に係るブラシレスモータ100と最も異なる点は、円環状マグネットが積層コアの内側に配置される点である。ブラシレスモータ300は、モータベース310と、ロータ320と、軸受けユニット50と、積層コア330と、を含む。ロータ320は、ハブ321と、シャフト322と、フランジ323と、円環状ヨーク324と、円環状マグネット325と、を有し、ブラシレスモータ300の回転時にはこれらが一体となって回転する。円環状ヨーク324の外周面には円環状マグネット325が接着固定される。円環状ヨーク324はハブ321の下面に接着固定される。円環状マグネット325にはその周方向に8極の駆動用着磁が施される。
円環支持部314は、モータ回転軸Sと同心の円筒状内周面314Aを含む。積層コア330の外周はこの円筒状内周面314Aに対して隙間ばめによって接着固定される。この際円筒状内周面314Aと積層コア330の外周面との間の空隙380には、接着剤が接着面からこぶ状にはみ出してそのまま硬化する粘度よりも高い粘度の接着剤、例えば株式会社スリーボンド製の接着剤(型番2202P、粘度:約13Pa・s)382が注入され接着固定される。
図6(a)は、θが鋭角である場合のモータベース90aの断面図である。この場合、積層コアが一旦先端支持部92aに嵌合されるとはずれにくくなり、積層コアをモータベースにより確実に固定することができる。
図6(b)は、θが鈍角である場合のモータベース90bの断面図である。この場合、積層コアを先端支持部92bへ嵌め易くなり作業効率が上昇する。
図6(c)は、台座側面12Aの変形例を示すモータベース90cの断面図である。本変形例では、円環状台座のコア導入部にガイド部分94cが設けられる。これにより積層コアを先端支持部92cへ嵌め易くなり作業効率が上昇する。
図6(d)は、台座側面12Aの変形例を示すモータベース90dの断面図である。本変形例では、円環状台座のコア導入部の角を丸めて曲面94dを設ける。これにより積層コアの導入経路は角がなく滑らかとなり、ひっかかることなくスムーズに積層コアを先端支持部92dへ嵌めることができる。
図7(a)に示される変形例では先端支持部72aは積層コア30を3点支持する。さらに先端支持部72aは、積層コア30の中心軸から見た角度を3等分する3つの突極に対応した位置に設けられる。
図7(b)に示される変形例では先端支持部72bは積層コア30を4点支持する。さらに先端支持部72bは、積層コア30の中心軸から見た角度を4等分する4つの突極に対応した位置に設けられる。
より一般化すると変形例に係るブラシレスモータでは、nを3以上の自然数であって360の約数、mをnの約数であって3以上の自然数として、積層コアはn本の突極を含み、先端支持部は積層コアの中心軸から見た角度をm等分するm個の突極に対応した位置に設けられ、積層コアをm点支持する。この場合、モータベースがより軽量化され、ブラシレスモータ全体の軽量化に寄与する。
Claims (5)
- 円環部とそこから半径方向に伸びる複数の突極を含むコアと、
前記複数の突極のうちの少なくともひとつの突極に巻き線されて形成されたコイルと、
前記複数の突極と径方向に対向し、周方向に複数の駆動用着磁が施されたマグネットと、
ロータに設けられ、前記マグネットを保持するロータヨークと、
前記ロータを回転自在に支承する軸受けユニットと、
前記軸受けユニットを保持するベース部材と、を備え、
前記ベース部材は、
前記複数の突極の先端部を固定して支持する先端支持部と、
前記円環部を固定する円環支持部とを含み、
前記先端支持部と前記円環支持部との間で、前記ベース部材と前記コアとにクリアランスを設けられ、
前記先端支持部は、円筒またはその一部をなす壁面であり、当該壁面の前記コア側の面には前記複数の先端部が着座することにより、前記コアを半径方向に位置決めする台座が形成されたことを特徴とするモータ。 - 前記先端支持部は、前記突極の端面と前記マグネットとの間の空間に伸びる侵入壁面を有することを特徴とする請求項1に記載のモータ。
- 前記円環部と前記円環支持部との間には空隙があり、当該空隙に接着剤を注入して前記円環部と前記円環支持部とを固定することを特徴とする請求項1または2に記載のモータ。
- 前記先端部は、前記接着剤よりも粘度の低い接着剤によって前記先端支持部に固定されていることを特徴とする請求項3に記載のモータ。
- 請求項1から4のいずれかに記載のモータを備えることを特徴とするディスク駆動装置。
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