JP6001978B2 - 医薬パッチ包装体 - Google Patents

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Description

本発明は、経皮吸収性又は経粘膜吸収性の医薬物質を含有する医薬パッチが封入され、それの用量を確認して開封できる医薬パッチ包装体に関するものである。
癌患者や外科手術患者の慢性疼痛や急性疼痛や断続的激痛に対する疼痛緩和に、鎮痛医薬製剤が用いられる。鎮痛医薬製剤として麻薬性鎮痛剤含有医薬製剤が多く用いられている。麻薬性鎮痛剤としては、例えば、オピオイド作用を有する塩酸モルヒネ等のモルヒネ類、その代替としてモルヒネ類より強い鎮痛作用を有するクエン酸フェンタニルやフェンタニルなどのフェンタニル類がある。これらの製剤の剤型としてはモルヒネ類では注射製剤や経口製剤であり、フェンタニル類では経皮吸収性又は経粘膜吸収性の医薬パッチのようなものが存在する。例えば、特許文献1に、フェンタニル類含有貼付製剤が、開示されている。
医薬パッチの場合、用意された数段階の段階的な用量(フェンタニルの場合では、2.1mg、4.2mg、8.4mg、12.6mg、16.8mgの5段階などが例示される)のうち疼痛患者の症状や状態の程度にあわせた最適量の医薬パッチが個別包装された医薬パッチ製剤が、処方される。その処方箋に基づき、医師・薬剤師・看護師が処方医薬パッチ製剤を準備し、その後、医師等が医薬パッチを包装から開封して取出し患者に貼付する。又は、複数の処方医薬パッチ製剤を患者に渡し患者が自らその医薬パッチを包装から開封して取出し貼付する。
このとき、数段階の段階的な用量から選択される医薬パッチは、経皮吸収性又は経粘膜吸収性の麻薬性鎮痛剤が均等な濃度で含有されたパッチ用シートを、用量に応じた大きさに切り取って遮光性を有する不透明な包装材へ封入したものであるから、用量によって大きさが異なるものである。しかし包装材の大きさは用量ごとに用意されておらず、数段階にわたる用量を共通の大きさの包装材としているため、医師・薬剤師・看護師・患者は、包装内に封入された状態のままでは医薬パッチの用量の違いが視覚によって直観的に分からず、紛らわしい。
このような麻薬性鎮痛剤含有医薬製剤である医薬パッチ製剤は、貼付すべき用量でない用量の医薬パッチ製剤を誤って開封してしまった場合、当該製剤は法規制のため、むやみに破棄することができないので、通常の医薬品よりも誤開封防止は強く求められている。
万が一、誤って開封した過少用量の医薬パッチを使用してしまうと鎮痛効果が得られないか、不十分なものとなり、過剰用量の医薬パッチを使用してしまうと疼痛作用が強過ぎ副作用を発現してしまう。また、患者が、医薬パッチを開封して取出した時に、思いの外、小さくて、薬効が弱いと先入観を持ち心理的に疼痛緩和効果が弱まったり、掴み損ねて落として不浄にしたりすることがある。
また、麻薬性鎮痛剤含有医薬製剤等の鎮痛医薬製剤以外の経皮吸収性又は経粘膜吸収性の医薬物質を含有する数段階の段階的な用量を有する医薬パッチの全般についても、通常遮光性を有する不透明な包装材に封入されていることから、同じく、用量の違う医薬パッチが共通の大きさの包装材に封入されている場合、紛らわしさが生じる。
特開2006−76994号公報
本発明は、医薬物質の用量に応じた大きさを有する医薬パッチを包装材に封入しており、多数種の紛らわしい用量を間違うことなく、医師・薬剤師・看護師・患者が適切な用量の医薬パッチを確実に用いるための医薬パッチ包装体を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた医薬パッチ包装体は、経皮吸収性又は経粘膜吸収性の医薬物質を均質に有することにより平面面積と前記医薬物質の用量とが比例するパッチ用シートを、症状に合わせた段階的な前記医薬物質の用量に応じ段階的に異なるような大きさに切り取った医薬パッチが、個別に、包装材に封入された医薬パッチ包装体であって前記包装材の外表に、前記包装材に封入された前記医薬パッチの実物大に表示された用量確認インジケータが、付されたものである。
医薬パッチ包装体は、用量に応じ異なる大きさの複数種の前記医薬パッチがそれぞれ封入された前記包装材の外表に、前記大きさ毎に異なる色調の前記用量確認インジケータが、付されていてもよい。
医薬パッチ包装体は、前記医薬パッチの前記大きさ毎に包装箱に収められて、用いられる。
前記包装箱の外表に、前記用量確認インジケータと、同じ形状で同じ色調の用量識別インジケータが、付されていることが、好ましい。
前記用量確認インジケータ及び/又は前記用量識別インジケータに、前記用量の値が印刷されていることが、好ましい。
医薬パッチ包装体は、前記包装材が、二枚の包装シート片からなり、それらの周辺で接合された接合部よりも内側の非接合部で、前記医薬パッチを封入するものである。医薬パッチ包装体は、前記包装材が、矩形であって、その一短辺とそれに隣り合う長辺とに、前記接合部に沿って前記非接合部での引き裂きを開始できる長辺裂開開始ノッチと短辺裂開開始ノッチとが、それぞれ切れ込まれていてもよい。
医薬パッチ包装体は、前記短辺裂開開始ノッチに、先に引き裂くことを指示するマーカーが付され、前記長辺裂開開始ノッチに、後から引き裂くことを指示するマーカーが付されていることが好ましい。
医薬パッチ包装体は、前記短辺裂開開始ノッチからの引き裂きラインに沿って太線が付され、前記長辺裂開開始ノッチからの引き裂きラインに沿って細線が付されていてもよい。
医薬パッチ包装体は、例えば、前記平面面積と前記医薬物質の用量とが比例しているパッチ用シートを、前記医薬物質の用量に応じ段階的に異なる大きさ毎に切り取った一群の前記医薬パッチが、それぞれ個別に、前記包装材に封入されているものである。
本発明の医薬パッチ包装体は、経皮吸収性又は経粘膜吸収性の医薬物質の用量に応じた大きさを有する医薬パッチを包装材に個別包装して封入している。医薬パッチ包装体に付された用量確認インジケータや、医薬パッチ包装体を収めている包装箱に付された用量識別インジケータが、何れも医薬パッチの実物大であるから、医薬パッチの用量の違いを、一瞥しただけで、直観的に認識できる。
そのため、この医薬パッチ包装体を用いれば、症状や疼痛状況に合わせた用量に応じ医薬パッチが多数種存するにも関わらず、紛らわしさを解消し、医師・薬剤師・看護師・患者が用量を間違うことなく、適切な用量の医薬パッチのみを確実に取出して、治療に供することができる。
また、従来の医薬パッチ製剤は、包装材を開封する前は外見から医薬パッチ自体の大きさ、その大きさに基づく用量が判別しづらいものであった。しかし本発明によれば、医薬パッチ包装体を開封する前に、特に医薬パッチの取扱いに不慣れな患者が医薬パッチの大きさを容易に認識できるので、医薬パッチが医薬パッチ包装体に比較して予想外に小さかったため、開封時に、中身の無い不良品と誤解したり、上手く掴めず落としたりする恐れがない。
しかも、医薬パッチは医薬パッチ包装体よりも相対的に小さいために、取出した医薬パッチが小さ過ぎるのではないかと患者が違和感を感じたり、その先入観に起因して効能が弱いのではないかと患者が不安を感じたりする所為で、所期の治療効果が得られなかったり反って症状を悪化させたりする負のプラセボ効果を、惹き起こさせない。
用量を間違って開封したり、開封しても使用しなかったりすると、経皮吸収性又は経粘膜吸収性の医薬物質が麻薬である場合に、むやみに廃棄できないが、この医薬パッチ包装体を用いれば、そのような無用な開封の恐れが無いので、このような麻薬特有の問題の解消に資する。
本発明を適用する医薬パッチ包装体の構成を示す斜視図である。 本発明を適用する医薬パッチ包装体の複数種を示す平面図である。 本発明を適用する医薬パッチ包装体を包装箱から取り出す途中を示す斜視図である。 本発明を適用する医薬パッチ包装体を納めた包装箱の複数種を示す平面図である。 本発明を適用する医薬パッチ包装体に封入される医薬パッチの模式断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの形態に限定されるものではない。
本発明の医薬パッチ包装体10は、その構成を部材ごとに分離して示した図1を参照して説明すると、医薬パッチ21が個別に、包装材11に封入されているものである。
包装材11は、四角い同形状の二枚の包装シート片11a・11bからなる。それら包装シート片11a・11bは、その外周に沿った周辺で、熱溶着又は接着されて、接合されることにより、接合部16を形成している。包装材11は、その接合部16よりも内側の非接合部17で、医薬パッチ21を挟んで、気密に封入している。
医薬パッチ21は、経皮吸収性又は経粘膜吸収性の医薬物質を均等な濃度で含有するパッチ用シート(不図示)を、前記医薬物質の用量に応じた大きさに裁断したり打ち抜いたりして切り取ったものである。例えば医薬パッチ21は、基本用量(即ち1倍用量)、2倍用量、4倍用量、6倍用量、8倍用量のような用量毎に、大きさが異なっている。医薬パッチ21の平面面積と、医薬物質の用量とは、比例している。
表側の包装シート片11aの露出面に、医薬パッチ21の実物大に着色された用量確認インジケータ12が、付されている。用量確認インジケータ12は、着色インキが包装シート片11aへ印刷されたインキ層であることが好ましいが、貼付された着色シールであってもよい。用量確認インジケータ12は、医薬パッチ21の実物大であることから、開封しなくとも、医薬パッチ21の大きさ、即ち用量を、目視で直観的に、間違わずに、確認することができる。
図2に示すように、症状に合わせた段階的な用量に応じ、例えば基本用量で2.1mg、2倍用量で4.2mg、4倍用量で8.4mg、6倍用量で12.6mg、8倍用量で16.8mgの医薬物質をそれぞれ含む、異なる大きさ毎の複数種の医薬パッチ21が、それぞれ、個別に封入され医薬パッチ包装体10とされている。医薬パッチ包装体10の包装材11は、表側の包装シート片11aの露出面に、医薬パッチ21の大きさ毎に、それぞれ医薬パッチ21の実物大で、識別し易い異なる色調に着色された用量確認インジケータ12が、付されている。用量確認インジケータ12は、例えば基本用量で橙色、2倍用量で桃色、4倍用量で緑色、6倍用量で青色、8倍用量で灰色に、着色されている。
包装シート片11aの露出面に、医薬物質の医薬名や用量を示す文字が印刷されていてもよい。段階的な用量に応じ、用量を示す文字が順次大きく印刷されていてもよい。その医薬名や用量は、用量確認インジケータ12上に印刷されていることが好ましい。表側の包装シート片11aの露出面の余白、又は裏側の包装シート片11bの露出面に、必要に応じ、使用上の注意、使用期間や使用方法、薬効薬理、吸収量や吸収速度、保存方法、使用期限、商品名、商品番号、ロット番号、メーカー名が印刷されていてもよい。一層注意を促す箇所を、更に別な色で印刷していてもよい。
医薬パッチ21の用量に応じた大きさになっている用量確認インジケータ12を、視覚的に識別し易くし、心理的に混乱させないために、医薬パッチ包装材11の大きさの種類数は、多種類の医薬パッチ21の種類数の半分未満とすることが好ましく、2〜3種類にすると一層好ましい。例えば図2に示すように、比較的低用量の(a−1)の基本用量及び(a−2)の2倍用量の一群と、比較的高用量の(b−1)4倍用量、(b−2)の6倍用量及び(b−3)の8倍用量の一群とで、医薬パッチ21を封入する包装材11は、大きさを変え、大小2種類とする。小さな医薬パッチ包装体10を取り上げたとき比較的低用量の基本用量及び2倍用量の二つだけを区別すればよく、大きな医薬パッチ包装体10を取り上げたとき比較的高用量の4倍用量、6倍用量及び8倍用量の三つだけを区別すればよいので、本発明においては、従来の常識とは逆に医薬パッチ21用の包装材11の大きさを極力共通化することによって、取り間違いの恐れが極めて小さくなる。
包装材11のおもて面に、比較的低用量の(a−1)の基本用量及び(a−2)の2倍用量の一群のとき余白が多いので使用上の注意等の文字を入れ、一方、比較的高用量の(b−1)4倍用量、(b−2)の6倍用量及び(b−3)の8倍用量の一群のとき余白が少ないので使用上の注意等の文字を入れずに、うら面にその文字を入れて、両群を一層区別し易くしてもよい。
医薬パッチ包装体10中の包装材11は、封入される医薬パッチ21の段階的な大きさに応じ、順次大きくしてもよい。
図1,2に示すように、包装材11は、略矩形であって、角に丸み即ちRが付けられている。本実施例では略矩形であるが、四辺が等しい略正方形であってもよい。包装材11は、一短辺15dとそれに隣り合う二長辺15a・15cの好ましくは前記一短辺の遠位側とに、角の丸みに掛らないように、ノッチが設けられている。
包装材11は、医薬パッチの品質を確保するため、耐水性、ガスバリア性、耐熱性、遮光性を有するもので、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂製フィルム、又はアルミニウム薄膜で被覆し若しくはアルミニウムで蒸着した熱可塑性樹脂製フィルム、それらのラミネート製フィルムで、形成されている。
短辺15dに設けられたノッチは、隣り合う一長辺15aの接合部16の長手方向に沿って非接合部17の端近傍での引き裂きを開始できる長辺裂開開始ノッチ13である。その長辺15aに設けられたノッチは、短辺15dに対峙して長辺15aに隣り合う他方の短辺15b寄りで、その短辺15bの接合部16の長手方向に沿って非接合部17の端近傍での引き裂きを開始できる短辺裂開開始ノッチ14aである。短辺から引き裂き次いで長辺を引き裂くと、作業効率が良く、引き裂き易い。そのため、短辺裂開開始ノッチ14aから引き裂き、その後、長辺裂開開始ノッチ13から引き裂くように誘導させる指示があることが好ましい。この順にすることにより、縦横に1回ずつ引き裂くときに、医薬パッチ包装体10を持ちかえなくて済む。
図2に示すように、短辺裂開開始ノッチ14aの近傍に、先に引き裂くことを指示する数字「1」のようなマーカー18aが印刷され、長辺裂開開始ノッチ13の近傍に、後から引き裂くことを指示する数字「2」のようなマーカー18bが印刷されて、それぞれ付されていてもよい。
また、短辺裂開開始ノッチ14aからの引き裂きラインに沿って先に引き裂くことを示す太線19aが印刷され、長辺裂開開始ノッチ13からの引き裂きラインに沿って後から引き裂くことを示す細線19bが印刷されて、それぞれ付されていてもよい。
マーカー18a・18bや、太線19a・細線19bは、多数種の医薬パッチ包装体10毎の用量確認インジケータ12と同じ色調に着色されていることが好ましい。
長辺裂開開始ノッチ13から先に引き裂いてしまった時のために、短辺裂開開始ノッチ14aを成す短辺15aに対峙する短辺15c上で、対となる短辺裂開開始ノッチ14bが設けられていてもよい。
図3、4に示すように、医薬パッチ包装体10は、医薬パッチ21の大きさ毎、即ち用量毎に、複数、例えば5つずつ、紙製及び/又はプラスチック製の包装箱30に収められている。
包装箱30に収められている医薬パッチ包装体10へ付された用量確認インジケータ12と、同じ形状で同じ色調の用量識別インジケータ32が、包装箱30の外表に、印刷により付されている。この用量識別インジケータ32は、医薬パッチ21の実物大で、医薬パッチ包装体10の用量確認インジケータ12と同じであるから、開封しなくとも、医薬パッチ21の大きさ、即ち用量を、目視で直観的に、間違わずに、識別することができる。
図4に示すように、包装箱30に、医薬物質の医薬名や用量を示す文字が印刷されていてもよい。段階的な用量に応じ、用量を示す文字が順次大きく印刷されていてもよい。その医薬名や用量は、用量識別インジケータ32上に印刷されていることが好ましい。包装箱30の余白に、必要に応じ、使用上の注意、使用期間や使用方法、薬効薬理、吸収量や吸収速度、保存方法、使用期限、商品名、商品番号、ロット番号、メーカー名が印刷されていてもよい。一層注意を促す箇所を、更に別な色で印刷していてもよい。
医薬パッチ21の用量に応じた大きさになっている用量識別インジケータ32を、視覚的に識別し易くし、心理的に混乱させないために、包装箱30の大きさの種類数は、多種類の医薬パッチ21の種類数の半分未満とすることが好ましく、2〜3種類にすると一層好ましい。例えば図4に示すように、比較的低用量の(a−1)の基本用量及び(a−2)の2倍用量の一群と、比較的高用量の(b−1)4倍用量、(b−2)の6倍用量及び(b−3)の8倍用量の一群とで、包装箱30は、大きさを変え、大小2種類とする。小さな包装箱30を取り上げたとき比較的低用量の基本用量及び2倍用量の二つだけを区別すればよく、大きな包装箱30を取り上げたとき比較的高用量の4倍用量、6倍用量及び8倍用量の三つだけを区別すればよいので、取り間違いの恐れが極めて小さくなる。
包装箱30は、医薬パッチ21の段階的な大きさに応じ、順次大きくしてもよい。
直方体の包装箱30は、折り曲げて形成されて成す箱胴部の表側で、天蓋部34側の縁の略中央に、ミシン目で挟まれそこで裂いて引き上げ可能な略扇状の引き出し片31bとその先端で谷折可能な引き出しつまみ31aとが設けられ、その引き出し片31bの左右に谷折可能な翼状片31cが設けられている。
天蓋部34から伸びた差込ツメ部33が、箱胴部へ差し込まれている。底蓋部36も同様な構造になっている。医薬パッチ21が法規制されている麻薬である場合に、必要に応じ、天蓋部34は、規制している法令に従い、封紙35例えば政府発行の証紙で封かんされ、底蓋部36は、封印シール37で封印される。
医薬パッチ21は、経皮吸収性又は経粘膜吸収性の医薬物質が、プラスチック製の基材に塗布され、又は紙製若しくは不織布製の基材に含浸されたものである。医薬パッチ21は、人に貼付したときに皮膚を傷つけないように、角に丸みが付けられている。医薬パッチ21は、略正方形乃至矩形のシートであってもよく、帯状のテープであってもよい。医薬パッチ21は、貼付できるように粘着性であってもよく、非粘着性であってもよい。
経皮吸収性の医薬物質は、貼付剤用に医薬パッチに用いられるもので、経皮吸収型持続性の疼痛緩和剤や鎮痛薬、例えばプロピオン酸ピペリジルアニリド系鎮痛薬のようなオピオイド系鎮痛薬、具体的にはクエン酸フェンタニルやフェンタニルのようなフェンタニル類;狭心症治療薬、具体的にはニトログリセリン;乗物酔い止め薬、具体的にはスコポラミン;禁煙補助剤、具体的にはニコチン;高血圧治療薬、具体的にはクロニジンが挙げられる。経粘膜吸収性の医薬物質は、舌下剤や口腔内粘膜吸収製剤用に医薬パッチに用いられるもので、フェンタニル類が挙げられる。
例えばフェンタニル類医薬パッチの場合、医薬パッチ片20は、図5の模式断面図に示すように、医薬パッチ21と剥離シート22とからなる。なお、上述した医薬パッチ包装体10に封入された医薬パッチ21も剥離シート22とともに医薬パッチ片20とされている。医薬パッチ21は、支持体21aの下面側に、フェンタニル類を含む共重合体ゲルと必要に応じ徐放性の放出制御膜と粘着剤膜とからなる粘着性高分子基材21bが付されたものであり、さらに剥離シート22で被覆されている。剥離シート22は、中央で、直線状又は波線状の切れ目23を有していてもよい。剥離シート22は、医薬パッチ21と同じか幾分大きく、角に、丸みが付けられている。剥離シート22は、医薬パッチ21と識別するため、模様、例えば青色等で着色されたストライプが付されていてもよい。
本発明の医薬パッチ包装体10は、以下のようにして使用される。処方箋に従い、医師・薬剤師・看護師は、多数種の包装箱30の用量識別インジケータ32やそれに付された用量の文字を確認し、所望の用量のフェンタニル類医薬パッチが入った、包装箱30を選ぶ。図3に示すように、包装箱30の引き出しつまみ31bを摘んで谷折りに曲げつつ引き上げると、引き出し片31bがミシン目に沿って裂け、差込ツメ部33が露出する。引き出し片31bの左右の翼状片31cを谷折りに曲げると、更に差込ツメ部33が露出する。その差込ツメ部33に指をかけ、天蓋部34を開けると、封紙35が破れ、包装箱30が、開封される。包装箱30から、医薬パッチ包装体10を一つ取出す。
医薬パッチ包装体10の用量確認インジケータ12を見て、医師・薬剤師・看護師・患者は、所望の用量であることを確認する。医薬パッチ包装体10の短辺裂開開始ノッチ14aから、短辺15bに沿って非接合部17の端近傍で引き裂き、次いで長辺裂開開始ノッチ13から、長辺15aに沿って非接合部17の端近傍で引き裂き、医薬パッチ包装体10を開封する。医薬パッチ包装体10の包装材11を構成する包装シート片11a、11b間を開き、医薬パッチ片20を摘み出す。この時、医薬パッチ21の大きさは、包装箱30の用量識別インジケータ32や医薬パッチ包装体10の用量確認インジケータ12と同じであるから、患者は、医薬パッチ包装体10で予め見た通りの大きさなので、違和感無く、使用できる。医薬パッチ片20を曲げると、切れ目23で剥離シート22が分断されながら剥がされる。剥離シート22を完全に剥ぎ取ったら、医薬パッチ21を、胸部、腹部、腕部、大腿部などの適当な場所に、貼付する。医薬パッチ21は、その薬効持続期間に応じた日数、例えば3日間持続するフェンタニル類医薬パッチの場合、4日目に貼りかえる必要がある。その場合、包装箱30の用量識別インジケータ32や医薬パッチ包装体10の用量確認インジケータ12を見て、所望の医薬パッチ21であることを確認して、新たな医薬パッチ21を取出して、貼りかえる。
なお、医薬パッチ21がフェンタニル類医薬パッチである例で、説明したが、経皮吸収性又は経粘膜吸収性の医薬物質を有する医薬パッチを用いる場合も同様にして、使用される。
本発明の医薬パッチ包装体は、医療現場で患者の疼痛緩和の治療の際に、用いられる。
10 医薬パッチ包装体
11 包装材
11a・11b 包装シート片
12 用量確認インジケータ
13 長辺裂開開始ノッチ
14a・14b 短辺裂開開始ノッチ
15a・15c 長辺
15b・15d 短辺
16 接合部
17 非接合部
18a・18b マーカー
19a 太線
19b 細線
20 医薬パッチ片
21 医薬パッチ
22 剥離シート
23 切れ目
30 包装箱
31a 引き出しつまみ
31b 引き出し片
31c 翼状片
32 用量識別インジケータ
33 差込ツメ部
34 天蓋部
35 封紙
36 底蓋部
37 封印シール

Claims (10)

  1. 経皮吸収性又は経粘膜吸収性の医薬物質を均質に有することにより平面面積と前記医薬物質の用量とが比例するパッチ用シートを、症状に合わせた段階的な前記医薬物質の用量に応じ段階的に異なるような大きさに切り取った医薬パッチが、個別に、包装材に封入された医薬パッチ包装体であって
    前記包装材の外表に、前記包装材に封入された前記医薬パッチの実物大に表示された用量確認インジケータが、付されていることを特徴とする医薬パッチ包装体。
  2. 症状に合わせた段階的な前記用量に応じ異なる大きさの複数種の前記医薬パッチがそれぞれ封入された前記包装材の外表に、前記大きさ毎に異なる色調の前記用量確認インジケータが、付されていることを特徴とする請求項1に記載の医薬パッチ包装体。
  3. 前記医薬パッチの前記大きさ毎に包装箱に収められていることを特徴とする請求項1〜2の何れかに記載の医薬パッチ包装体。
  4. 前記包装箱の外表に、前記用量確認インジケータと、同じ形状で同じ色調の用量識別インジケータが、付されていることを特徴とする請求項3に記載の医薬パッチ包装体。
  5. 前記用量確認インジケータ及び/又は前記用量識別インジケータに、前記用量の値が印刷されていることを特徴とする請求項4に記載の医薬パッチ包装体。
  6. 前記包装材が、二枚の包装シート片からなり、それらの周辺で接合された接合部よりも内側の非接合部で、前記医薬パッチを封入していることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の医薬パッチ包装体。
  7. 前記包装材が、矩形であって、その一短辺とそれに隣り合う長辺とに、前記接合部に沿って前記非接合部での引き裂きを開始できる長辺裂開開始ノッチと短辺裂開開始ノッチとが、それぞれ切れ込まれていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の医薬パッチ包装体。
  8. 前記短辺裂開開始ノッチに、先に引き裂くことを指示するマーカーが付され、前記長辺裂開開始ノッチに、後から引き裂くことを指示するマーカーが付されていることを特徴とする請求項7に記載の医薬パッチ包装体。
  9. 前記短辺裂開開始ノッチからの引き裂きラインに沿って太線が付され、前記長辺裂開開始ノッチからの引き裂きラインに沿って細線が付されていることを特徴とする請求項7〜8の何れかに記載の医薬パッチ包装体。
  10. 前記平面面積と前記医薬物質の用量とが比例しているパッチ用シートを、前記医薬物質の用量に応じ段階的に異なる大きさ毎に切り取った一群の前記医薬パッチが、それぞれ個別に、前記包装材に封入されていることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の医薬パッチ包装体。
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