JP6001232B1 - 金属/樹脂複合構造体の製造方法および表面粗化鉄鋼部材の製造方法 - Google Patents

金属/樹脂複合構造体の製造方法および表面粗化鉄鋼部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明の金属/樹脂複合構造体の製造方法は、鉄鋼部材と、熱可塑性樹脂または上記熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物により構成された熱可塑性樹脂部材とが接合してなる金属/樹脂複合構造体を製造するための製造方法である。そして、本発明の金属/樹脂複合構造体の製造方法は、少なくとも上記鉄鋼部材の上記熱可塑性樹脂部材との接合部表面に、イオン化傾向が鉄よりも小さい金属により構成され、かつ、上記鉄鋼部材と接する面とは反対側の表面が粗化された金属めっき層を付与する第一工程と、少なくとも上記金属めっき層表面を無機酸により処理する第二工程と、上記熱可塑性樹脂部材の少なくとも一部が上記鉄鋼部材の上記接合部表面に接するように、上記熱可塑性樹脂部材を成形し、上記鉄鋼部材と上記熱可塑性樹脂部材とを接合させる工程と、を含む。

Description

本発明は、金属/樹脂複合構造体の製造方法および表面粗化鉄鋼部材の製造方法に関する。
鉄鋼部材と樹脂を接合して一体化する技術は、例えば、自動車、建築構造物、家庭電化製品、医療機器、産業機器等の部品製造業等の広い産業分野において求められている。
近年、樹脂部材と金属部材を接合する技術として、既存の接着剤を使う技術に代わって、樹脂部材を金属部材に直接射出成形することにより、樹脂部材と金属部材を接合する方法、いわゆる「射出接合法」が提案されている(例えば、特許文献1および2等)。
射出接合法では、例えば、表面に微細な凹凸が形成された金属部材に、その金属部材と親和性を有する極性基を持つエンジニアリングプラスチックを射出成形することにより、樹脂部材と金属部材とを接合する(例えば、特許文献1、2)。しかしながら、射出接合法で強力な接合力を示す金属部材はアルミニウム系金属、マグネシウム系金属、銅系金属、チタン系金属に限定され、また樹脂種も極性基を持たないポリオレフィンにおいては接合力が低いのが実情であった。
また、鉄鋼部材としてのステンレス鋼と樹脂を接合させるための技術も開示されている(例えば、特許文献3〜7)。
特許文献3(国際公開第2008/081933号パンフレット)には、ステンレス鋼からなる基材を機械的加工し、次いで、硫酸水溶液等に浸漬して得られる粗化ステンレス鋼と樹脂を接合する技術が開示されている。
特許文献4(国際公開第2009/011398号パンフレット)や特許文献5(特開2011−156764号公報)には、鉄鋼材を機械的加工し、次いで、硫酸水溶液等に浸漬し、次いで、アミン水溶液等に浸漬して得られる粗化鉄鋼材と樹脂を接合する技術が開示されている。
特許文献6(特開2011−168017号公報)には、塩化第二鉄水溶液に酸化性化合物を溶解させた処理液に浸漬して処理したステンレス鋼と樹脂との接合体が開示されている。
国際公開第2003/064150号パンフレット 国際公開第2004/055248号パンフレット 国際公開第2008/081933号パンフレット 国際公開第2009/011398号パンフレット 特開2011−156764号公報 特開2011−168017号公報 特開2001−011662号公報
本発明者らの検討によれば、特許文献1〜6に開示されているような方法で得られた金属/樹脂複合構造体の接合強度は、まだ十分に満足できるものではないことが明らかになった。特に、熱可塑性樹脂部材として、例えば、ポリオレフィン系樹脂等の鉄鋼部材との親和性が低い熱可塑性樹脂を用いた場合に金属/樹脂複合構造体の接合強度に劣ることが明らかになった。
ここで、特許文献7(特開2001−011662号公報)には、硫酸、塩素イオン、第二銅イオンおよびチオール系化合物を含む水溶液でステンレス鋼表面を粗化する方法が開示されている。しかし、本発明者らの追試と樹脂接合実験によれば、特許文献7に記載の方法では実用に耐えうる十分な接合力を有する金属/樹脂複合構造体が得られないことが明らかになっている。
すなわち、鉄鋼部材との親和性が低いポリオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂に対し、強い接合力を発現する鉄鋼部材の表面粗化技術の開発、ならびに該粗化技術によって粗面化された鉄鋼部材と広範な樹脂種との接合体が産業界から切望されていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、鉄鋼部材に熱可塑性樹脂が強固に接合・固着した金属/樹脂複合構造体を得ることが可能な金属/樹脂複合構造体の製造方法、および熱可塑性樹脂を強固に接合・固着可能な表面粗化鉄鋼部材の製造方法を提供するものである。
本発明者らは、熱可塑性樹脂との接合に適した鉄鋼部材表面の粗化方法について鋭意研究を重ねた。その結果、鉄鋼部材の表面に、イオン化傾向が鉄よりも小さい金属により構成され、かつ、表面が粗化された金属めっき層を付与する工程と、上記金属めっき層表面を無機酸により処理する工程を組み合わせる表面粗化方法によって得られる鉄鋼部材の粗化面が、エンジニアリングプラスチックのみならずポリオレフィン系樹脂等の鉄鋼部材との親和性が低い熱可塑性樹脂に対しても強力に接合できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明によれば、以下に示す金属/樹脂複合構造体の製造方法および表面粗化鉄鋼部材の製造方法が提供される。
[1]
鉄鋼部材と、熱可塑性樹脂または上記熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物により構成された熱可塑性樹脂部材とが接合してなる金属/樹脂複合構造体を製造するための製造方法であって、
少なくとも上記鉄鋼部材の上記熱可塑性樹脂部材との接合部表面に、イオン化傾向が鉄よりも小さい金属により構成され、かつ、上記鉄鋼部材と接する面とは反対側の表面が粗化された金属めっき層を付与する第一工程と、
少なくとも上記金属めっき層表面を無機酸により処理する第二工程と、
上記熱可塑性樹脂部材の少なくとも一部が上記鉄鋼部材の上記接合部表面に接するように、上記熱可塑性樹脂部材を成形し、上記鉄鋼部材と上記熱可塑性樹脂部材とを接合させる工程と、を含む金属/樹脂複合構造体の製造方法。
[2]
上記[1]に記載の金属/樹脂複合構造体の製造方法において、
上記金属めっき層が銅めっきを含む金属/樹脂複合構造体の製造方法。
[3]
上記[2]に記載の金属/樹脂複合構造体の製造方法において、
上記第一工程が、上記接合部表面に、酸と第二銅イオンと塩素イオンとを含む水溶液により銅めっきを付与する工程を含む金属/樹脂複合構造体の製造方法。
[4]
上記[1]乃至[3]いずれか一つに記載の金属/樹脂複合構造体の製造方法において、
上記第二工程で用いる上記無機酸が硝酸である金属/樹脂複合構造体の製造方法。
[5]
上記[1]乃至[4]いずれか一つに記載の金属/樹脂複合構造体の製造方法において、
上記第二工程の後に、少なくとも上記接合部表面から上記金属めっき層を除去する第三工程をさらに含む金属/樹脂複合構造体の製造方法。
[6]
上記[5]に記載の金属/樹脂複合構造体の製造方法において、
上記金属めっき層を除去する第三工程が金属めっき剥離液で処理する工程を含む金属/樹脂複合構造体の製造方法。
[7]
上記[6]に記載の金属/樹脂複合構造体の製造方法において、
上記金属めっき剥離液が銅めっき剥離液である金属/樹脂複合構造体の製造方法。
[8]
上記[1]乃至[7]いずれか一つに記載の金属/樹脂複合構造体の製造方法において、
上記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、スチレン/アクリロニトリル共重合体樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体樹脂、およびポリメタクリル酸メチル樹脂から選択される一種または二種以上を含む金属/樹脂複合構造体の製造方法。
[9]
上記[1]乃至[8]いずれか一つに記載の金属/樹脂複合構造体の製造方法において、
上記鉄鋼部材が、ステンレス鋼および圧延軟鋼から選択される少なくとも一種により構成されたものである金属/樹脂複合構造体の製造方法。
[10]
熱可塑性樹脂または上記熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物により構成された熱可塑性樹脂部材との接合に用いられる表面粗化鉄鋼部材の製造方法であって、
少なくとも鉄鋼部材の上記熱可塑性樹脂部材との接合部表面に、イオン化傾向が鉄よりも小さい金属により構成され、かつ、上記鉄鋼部材と接する面とは反対側の表面が粗化された金属めっき層を付与する第一工程と、
少なくとも上記金属めっき層表面を無機酸により処理する第二工程と、
を含む表面粗化鉄鋼部材の製造方法。
[11]
上記[10]に記載の表面粗化鉄鋼部材の製造方法において、
上記第二工程の後に、少なくとも上記接合部表面から上記金属めっき層を除去する第三工程をさらに含む表面粗化鉄鋼部材の製造方法。
[12]
上記[10]または[11]に記載の表面粗化鉄鋼部材の製造方法において、
上記鉄鋼部材が、ステンレス鋼および圧延軟鋼から選択される少なくとも一種により構成されたものである表面粗化鉄鋼部材の製造方法。
本発明によれば、鉄鋼部材に熱可塑性樹脂が強固に接合・固着した金属/樹脂複合構造体を得ることが可能な金属/樹脂複合構造体の製造方法、および熱可塑性樹脂を強固に接合・固着可能な表面粗化鉄鋼部材の製造方法を提供することができる。
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
本実施形態に係る金属/樹脂複合構造体の構造の一例を模式的に示した外観図である。 実施例1における第一工程終了後の鉄鋼部材の断面SIM像を示す図である。 実施例1における第二工程終了後の鉄鋼部材1の断面SIM像を示す図である。 実施例3における第三工程終了後の鉄鋼部材2の断面SIM像を示す図である。
以下に、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には共通の符号を付し、適宜説明を省略する。なお、文中の数字範囲を示す「A〜B」は特に断りがなければ、A以上B以下を表す。
図1は、本実施形態に係る金属/樹脂複合構造体106の構造の一例を模式的に示した外観図である。本実施形態に係る金属/樹脂複合構造体106は、特定の処理方法によって粗面化された鉄鋼部材103と、熱可塑性樹脂(P1)または熱可塑性樹脂(P1)を含む樹脂組成物(P2)により構成された熱可塑性樹脂部材105とが接合されており、鉄鋼部材103と熱可塑性樹脂部材105とを接合することにより得られる。
以下、熱可塑性樹脂部材105、鉄鋼部材103(表面粗化鉄鋼部材とも呼ぶ。)の製造方法、および金属/樹脂複合構造体106の製造方法の順に説明する。
[熱可塑性樹脂部材]
以下、本実施形態に係る熱可塑性樹脂部材105について説明する。
熱可塑性樹脂部材105は熱可塑性樹脂(P1)または熱可塑性樹脂(P1)を含む樹脂組成物(P2)により構成されている。樹脂組成物(P2)は、樹脂成分として熱可塑性樹脂(P1)と、必要に応じて充填材(B)と、含む。さらに、樹脂組成物(P2)は必要に応じてその他の配合剤を含む。樹脂組成物(P2)は熱可塑性樹脂(P1)を主成分として含む。なお、本実施形態において「主成分」とは50重量%以上を占める構成成分として定義される。樹脂組成物(P2)に占める熱可塑性樹脂(P1)は好ましくは50重量%超、より好ましくは60重量%以上である。
(熱可塑性樹脂(P1))
熱可塑性樹脂(P1)としては特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂等のポリメタクリル系樹脂、ポリアクリル酸メチル樹脂等のポリアクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール−ポリ塩化ビニル共重合体樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、無水マレイン酸−スチレン共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂等の芳香族ポリエーテルケトン、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、スチレン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、アイオノマー、アミノポリアクリルアミド樹脂、イソブチレン無水マレイン酸コポリマー、ABS、ACS、AES、AS、ASA、MBS、エチレン−塩化ビニルコポリマー、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニルグラフトポリマー、エチレン−ビニルアルコールコポリマー、塩素化ポリ塩化ビニル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、カルボキシビニルポリマー、ケトン樹脂、非晶性コポリエステル樹脂、ノルボルネン樹脂、フッ素プラスチック、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、フッ素化エチレンポリプロピレン樹脂、PFA、ポリクロロフルオロエチレン樹脂、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリパラメチルスチレン樹脂、ポリアリルアミン樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、オリゴエステルアクリレート、キシレン樹脂、マレイン酸樹脂、ポリヒドロキシブチレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリ乳酸樹脂、ポリグルタミン酸樹脂、ポリカプロラクトン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、スチレン/アクリロニトリル共重合体樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は一種単独で使用してもよいし、二種以上組み合わせて使用してもよい。
これらの中でも、熱可塑性樹脂(P1)としては、鉄鋼部材103と熱可塑性樹脂部材105との接合強度向上効果をより効果的に得ることができる観点から、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂およびポリアミド系樹脂から選択される一種または二種以上の熱可塑性樹脂が好適に用いられる。
上記ポリオレフィン系樹脂は、オレフィンを重合して得られる重合体を特に限定なく使用することができる。
上記ポリオレフィン系樹脂を構成するオレフィンとしては、例えば、エチレン、α−オレフィン、環状オレフィン等が挙げられる。
上記α−オレフィンとしては、炭素原子数3〜30、好ましくは炭素原子数3〜20の直鎖状または分岐状のα−オレフィンが挙げられる。より具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等が挙げられる。
上記環状オレフィンとしては、炭素原子数3〜30の環状オレフィンが挙げられ、好ましくは炭素原子数3〜20である。より具体的には、シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、2−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン等が挙げられる。
上記ポリオレフィン系樹脂を構成するオレフィンとして好ましくは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。これらのうち、より好ましくは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテンであり、さらに好ましくはエチレンまたはプロピレンである。
上記ポリオレフィン系樹脂は、上述したオレフィンを一種単独で重合して得られたもの、または二種以上を組み合わせてランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合して得られたものであってもよい。
また、上記ポリオレフィン系樹脂としては、直鎖状のものであっても、分岐構造を導入したものであってもよい。
上記ポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリ乳酸、ポリグルコール酸、ポリカプロラクトン、ポリエチレンサクシネート等の脂肪族ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)等が挙げられる。
上記ポリアミド系樹脂としては、例えば、PA6、PA12等の開環重合系脂肪族ポリアミド;PA66、PA46、PA610、PA612、PA11等の重縮合系ポリアミド;MXD6、PA6T、PA9T、PA6T/66、PA6T/6、アモルファスPA等の半芳香族ポリアミド;ポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)、ポリ(m−フェニレンテレフタルアミド)、ポリ(m−フェニレンイソフタルアミド)等の全芳香族ポリアミド、アミド系エラストマー等が挙げられる。
また、熱可塑性樹脂(P1)としては、鉄鋼部材103と熱可塑性樹脂部材105との接合強度向上効果をより効果的に得ることができる観点から、ガラス転移温度が140℃以上の熱可塑性樹脂および非晶性熱可塑性樹脂から選択される一種または二種以上の熱可塑性樹脂が好適に用いられる。
上記ガラス転移温度が140℃以上の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂等の芳香族ポリエーテルケトン、ポリイミド樹脂、およびポリエーテルスルホン樹脂から選択される一種または二種以上が挙げられる。
上記非晶性熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、スチレン/アクリロニトリル共重合体樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体樹脂(ABS樹脂)、ポリメタクリル酸メチル樹脂、およびポリカーボネート樹脂から選択される一種または二種以上が挙げられる。
これらの中でも、熱可塑性樹脂(P1)としては、鉄鋼部材103と熱可塑性樹脂部材105との接合強度向上効果がより効果的に得ることができる観点から、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、スチレン/アクリロニトリル共重合体樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体樹脂、およびポリメタクリル酸メチル樹脂から選択される一種または二種以上の熱可塑性樹脂が好適に用いられる。
(充填材(B))
樹脂組成物(P2)は、鉄鋼部材103と熱可塑性樹脂部材105との線膨張係数差の調整や熱可塑性樹脂部材105の機械的強度の向上、ヒートサイクル特性の向上等の観点から、充填材(B)をさらに含んでもよい。
充填材(B)としては、例えば、繊維状充填材、粒状充填材、板状充填材等の充填材を挙げることができる。繊維状充填材としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等が挙げられる。ガラス繊維の具体的な例示としては、平均繊維径が6〜14μmのチョップドストランド等が挙げられる。また、粒状充填材、板状充填材としては、例えば、炭酸カルシウム、マイカ、ガラスフレーク、ガラスバルーン、炭酸マグネシウム、シリカ、タルク、粘土、ガラス繊維や炭素繊維、アラミド繊維の粉砕物等が挙げられる。これらの充填材(B)は一種単独で使用してもよいし、二種以上組み合わせて使用してもよい。
なお、樹脂組成物(P2)が充填材(B)を含む場合、その含有量は、樹脂組成物(P2)全体を100質量%としたとき、通常50重量%以下、好ましくは50重量%未満、より好ましくは40重量%未満である。また、充填材(B)の含有量の下限は、好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上である。
充填材(B)は、熱可塑性樹脂部材105の剛性を高める効果の他、熱可塑性樹脂部材105の線膨張係数を制御できる効果がある。特に、本実施形態の鉄鋼部材103と熱可塑性樹脂部材105との複合体の場合は、鉄鋼部材103と熱可塑性樹脂部材105との形状安定性の温度依存性が大きく異なることが多いので、大きな温度変化が起こると複合体に歪みが掛かりやすい。熱可塑性樹脂部材105が上記充填材(B)を含有することにより、この歪みを低減することができる。また、上記充填材(B)の含有量が上記範囲内であることにより、靱性の低減を抑制することができる。
本実施形態において、充填材(B)は繊維状充填材であることが好ましく、ガラス繊維、炭素繊維であることがより好ましく、ガラス繊維であることが特に好ましい。
これにより、成形後の熱可塑性樹脂部材105の収縮を抑制することができるため、鉄鋼部材103と熱可塑性樹脂部材105との接合をより強固なものとすることができる。
(その他の配合剤)
樹脂組成物(P2)には、個々の機能を付与する目的でその他の配合剤を含んでもよい。
上記配合剤としては、熱安定剤、酸化防止剤、顔料、耐候剤、難燃剤、可塑剤、分散剤、滑剤、離型剤、帯電防止剤等が挙げられる。
(樹脂組成物(P2)の製造方法)
樹脂組成物(P2)の製造方法は特に限定されず、一般的に公知の方法により製造することができる。例えば、以下の方法が挙げられる。まず、上記熱可塑性樹脂(P1)と、必要に応じて上記充填材(B)と、さらに必要に応じて上記その他の配合剤とを、バンバリーミキサー、単軸押出機、2軸押出機、高速2軸押出機等の混合装置を用いて、混合または溶融混合することにより、樹脂組成物(P2)が得られる。
[表面粗化鉄鋼部材の製造方法]
本実施形態に係る表面粗化鉄鋼部材の製造方法は、熱可塑性樹脂(P1)または熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物(P2)により構成された熱可塑性樹脂部材105との接合に用いられる表面粗化鉄鋼部材の製造方法であり、少なくとも以下の第一工程および第二工程の2つの工程を含み、上記第二工程の後に、第三工程をさらに含んでもよい。
(第一工程)少なくとも鉄鋼部材103の熱可塑性樹脂部材105との接合部表面104に、イオン化傾向が鉄よりも小さい金属により構成され、かつ、鉄鋼部材103と接する面とは反対側の表面が粗化された金属めっき層を付与する工程
(第二工程)少なくとも上記金属めっき層表面を無機酸により処理する工程
(第三工程)少なくとも接合部表面104から金属めっき層を除去する工程
まず、本実施形態の鉄鋼部材とは鉄鋼材により構成され、所定の構造物を組み立てている部品材のことを示す。ここで鉄鋼部材とは普通鋼(炭素鋼)および特殊鋼全体を包含し、例えば一般構造用圧延鋼材等の炭素鋼、低温用鋼、原子炉用鋼板材料等をいい、冷間圧延鋼材(以下、「SPCC」という。)、熱間圧延鋼材(以下、「SPHC」という。)、自動車構造用熱間圧延鋼板材(以下、「SAPH」という。)、自動車加工用熱間圧延高張力鋼板材(以下、「SPFH」という。)等の鉄鋼材である。これらの多くはプレス加工、切削加工が可能であるので、部品、本体として採用するとき、構造、形状も自由に選択できる。また、本実施形態でいう鉄鋼材は上記鋼材に限らず、例えば、日本工業規格(JIS「SS400」)等で規格化されたあらゆる鉄鋼材が含まれる。鉄鋼部材103としては、ステンレス鋼および圧延軟鋼から選択される少なくとも一種により構成されたものであることが好ましい。
鉄鋼部材103の形状は、熱可塑性樹脂部材105と接合できる形状であれば特に限定されず、例えば、平板状、曲板状、棒状、筒状、塊状等とすることができる。また、これらの組み合わせからなる構造体であってもよい。
また、熱可塑性樹脂部材105と接合する接合部表面104の形状は、特に限定されないが、平面、曲面等が挙げられる。
鉄鋼部材103は、鉄鋼材料を切断、プレス等による塑性加工、打ち抜き加工、切削、研磨、放電加工等の除肉加工によって上述した所定の形状に加工された後に、後述する粗化処理がなされたものが好ましい。要するに、種々の加工法により、必要な形状に加工されたものを用いることが好ましい。
次いで、各工程について詳細に説明する。
(第一工程)
第一工程は、公知の方法によって、鉄鋼部材と接する面とは反対側の表面が粗化されている金属めっき層を付与する工程である。金属めっき層を形成する金属種のイオン化傾向は鉄よりも小さいことが本実施形態では必須の要件となる。イオン化傾向が鉄より小さな金属としては、Ni、Sn、Pb、Cu、Hg、Agなどを例示することができる。入手容易性の視点(希少金属ではないこと)、有害金属ではない点、鉄鋼表面へのめっきの経済的手法が確立されている点などからNi、SnおよびCuが望ましい。
本発明者らは、これら3種の金属種の中で、めっき後の鉄鋼部材と接する面とは反対側の表面の粗化程度について検討を重ねた結果、Cu(銅)が特に望ましいことを見出した。鉄鋼部材表面に、銅めっきする方法としては、例えば、必要に応じて鉄鋼材用脱脂剤や中性洗剤等で脱脂後に水洗した鉄鋼部材を、酸と第二銅イオンと塩素イオンを含む水溶液を用いて処理する方法を挙げることができる。
この第一工程により、鉄鋼部材103の表面110に凹凸形状の銅めっき層が形成される。
酸と第二銅イオンと塩素イオンを含む水溶液としては、酸を15〜70重量%、塩素イオンを0.3〜9.5重量%、好ましくは1〜7重量%、第二銅イオンを少なくとも0.01重量%、好ましくは0.02〜6重量%含有する水溶液が好ましい。また当該水溶液は必要に応じてチオール系化合物を含有していてもよく、チオール系化合物を含有する場合はチオール系化合物を0.00001〜1重量%、好ましくは0.00005〜1重量%含有する水溶液が好ましい。
酸としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、過塩素酸、スルファミン酸等の無機酸や、スルホン酸、カルボン酸等の有機酸が挙げられる。上記カルボン酸としては、ギ酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸、リンゴ酸等が挙げられる。酸としては、硫酸が好ましい。
塩素イオン源化合物としては、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウムが挙げられる。
第二銅イオン源化合物としては、例えば塩化第二銅、硝酸第二銅、硫酸第二銅、酢酸第二銅、水酸化第二銅等があげられる。
チオール系化合物としては、例えばチオぎ酸、チオ酢酸、チオプロピオン酸等のチオール酸類;チオグリコール酸、チオジグリコール酸、チオ乳酸、チオリンゴ酸等のチオカルボン酸類;チオサリチル酸、チオフマル酸等の芳香族チオカルボン酸類等があげられる。
処理温度は通常20〜50℃、処理時間は通常20秒〜10分間である。第一工程後に必要に応じて水洗・乾燥が行われる。
(第二工程)
第二工程は、第一工程で得られた金属めっき層表面を無機酸により処理する。無機酸としては、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸等が好ましく用いられる。鉄の化学エッチング力の点から硝酸が好ましく用いられる。
無機酸の濃度は、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは5〜30重量%、さらに好ましくは10〜25重量%である。処理温度は通常20〜50℃、処理時間は通常20〜120秒である。後掲する実施例で述べるように、この第二工程を実施することによって、第一工程のみでは得られなかった熱可塑性樹脂との接合力を飛躍的に向上させることができる。
本発明者らは、この理由を以下のように推測している。すなわち、第二工程を実施することによって、第一工程で鉄鋼部材表面に生成した凹凸形状の金属めっき層のうちの凹部分、すなわち鉄鋼部材に近い部分から無機酸水溶液が鉄鋼部材表面に侵入し、金属めっき層を構成する金属よりもイオン化傾向の大きな鉄を優先的に化学エッチングすることによって鉄鋼部材の表面110にオーバーハング部を有する凹部(ピット)が多数形成される。このようなオーバーハング部を有する凹部はアンカー効果によって熱可塑性樹脂部材105との接合力向上に寄与すると推察される。
第二工程後には必要に応じて水洗・乾燥が行われる。
(第三工程)
第三工程は、任意に行われる工程であり通常は上記第二工程の後におこなわれる。鉄鋼部材上にイオン化傾向が鉄よりも小さな金属が接していると長期間の放置で鉄の腐食(異種金属接触腐食またはガルバニ腐食)が起こる可能性があるので、このような腐食を極力避けたい用途、例えば電材用途等においては、第三工程を行うことが好ましい。
第三工程は、少なくとも鉄鋼部材103の接合部表面104を、例えば金属めっき剥離液で処理し、金属めっき層の一部または全部を除去する工程である。本実施形態において好ましい金属めっきである銅めっきを除去する第三工程は、例えば、特開2002−356788に記載の方法に準じておこなうことができる。第三工程で用いられる処理液は、例えば、アンモニア銅錯塩を含有するものが挙げられる。より具体的には、銅(II)アンミン錯体を含有するアルカリ性水溶液であり、対イオンとして有機酸の陰イオンを含有する銅めっき剥離液が挙げられる。この剥離液は上記公開公報の記載内容に従って調製してもよいし、市販の剥離液をメーカーの推奨する処方に従って処理してもよい。後述する実施例においては、メルテックス株式会社製のメルストリップ Cu−3940を用いた。第三工程の処理温度は通常20〜60℃、好ましくは30〜50℃、処理時間は通常20〜120秒、好ましくは30〜90秒である。第三工程後に必要に応じて水洗・乾燥が行われる。第三工程終了後に、任意に行われる水洗操作は、第二および/または第三工程で生じたスマットを除去することができる条件であれば特に限定されない。処理時間としては、好ましくは0.5〜20分間である。
[金属/樹脂複合構造体の製造方法]
つづいて、金属/樹脂複合構造体106の製造方法について説明する。
金属/樹脂複合構造体106の製造方法は、少なくとも以下の(i)〜(ii)の工程を含む。
(i)表面粗化鉄鋼部材を製造する工程
(ii)熱可塑性樹脂部材105の少なくとも一部が鉄鋼部材103の接合部表面104に接するように、熱可塑性樹脂部材105を成形し、鉄鋼部材103と熱可塑性樹脂部材105とを接合させる工程
すなわち、上記表面粗化処理を行った鉄鋼部材103(表面粗化鉄鋼部材)に対して、熱可塑性樹脂(P1)または樹脂組成物(P2)を所望の熱可塑性樹脂部材105の形状になるように成形しながら接合させることにより得られる。
以下、具体的に説明する。
まず、(i)表面粗化鉄鋼部材を製造する工程については、前述した表面粗化鉄鋼部材の製造方法と同様にしておこなうことができる。ここでは説明を省略する。
次に、工程(ii)について説明する。以下、成形方法として射出成形を用いた場合を一例として説明する。
まず、金型を用意し、その金型を開いてそのキャビティ部(空間部)に表面の少なくとも一部が粗化された鉄鋼部材103を設置する。次いで、金型を閉じ、熱可塑性樹脂部材105の少なくとも一部が鉄鋼部材103の接合部表面104に接するように、上記金型の上記キャビティ部に熱可塑性樹脂(P1)または熱可塑性樹脂(P1)を含む樹脂組成物(P2)を射出して固化し、鉄鋼部材103と熱可塑性樹脂部材105とを接合する。その後、金型を開き離型することにより、金属/樹脂複合構造体106を得ることができる。上記金型としては、例えば、高速ヒートサイクル成形(RHCM、ヒート&クール成形)で一般的に使用される射出成形用金型を用いることができる。
また、本実施形態に係る金属/樹脂複合構造体106の製造方法としては、上記のように射出成形法が好ましく適用されるが、その他の成形方法を射出成形法に適宜組み合わせて成形する方法、あるいは射出成形法の代わりにその他の成形方法を適用してもよい。その他の成形方法としては、例えば、トランスファー成形法、圧縮成形法(コンプレッション成形法)、反応射出成形法、ブロー成形法、熱成形法、プレス成形法等が挙げられる。
[金属/樹脂複合構造体の用途]
本実施形態に係る金属/樹脂複合構造体106は、生産性が高く、形状制御の自由度も高いので、様々な用途に展開することが可能である。
さらに、本実施形態に係る金属/樹脂複合構造体106は、樹脂・鉄鋼部材間の接着力、機械特性、防錆性、耐熱性、耐摩擦性、摺動性、気密性、水密性等に優れるとともに、例えば金属/樹脂複合構造体106を構造用部品として用いる場合は、構造部品中の鉄鋼部材使用量の削減による軽量化効果も享受できるので、これらの特性に応じた様々な用途に広範に用いることができる。
例えば、車両用構造部品、車両搭載用品、電子機器の筐体、家電機器の筐体、建築部材、構造用部品、機械部品、種々の自動車用部品、電子機器用部品、家具、台所用品等の家財向け用途、医療機器、建築資材の部品、その他の構造用部品や外装用部品等が挙げられる。
より具体的な用途例としては、樹脂だけでは強度が足りない部分を金属がサポートする様にデザインされた次のような用途である。車両関係では、インスツルメントパネル、コンソールボックス、ドアノブ、ドアトリム、シフトレバー、ペダル類、グローブボックス、バンパー、ボンネット、フェンダー、トランク、ドア、ルーフ、ピラー、座席シート、ラジエータ、オイルパン、ステアリングホイール、ECUボックス、電装部品等が挙げられる。また、建材や家具類として、ガラス窓枠、手すり、カーテンレール、たんす、引き出し、クローゼット、書棚、机、椅子等が挙げられる。また、精密電子部品類として、コネクタ、リレー、ギヤ等が挙げられる。また、輸送容器として、輸送コンテナ、スーツケース、トランク等が挙げられる。
また、鉄鋼部材103の高い熱伝導率と、熱可塑性樹脂部材105の断熱的性質とを組み合わせ、ヒートマネージメントを最適に設計する機器に使用される部品用途、例えば、各種家電にも用いることができる。具体的には、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、電子レンジ、エアコン、照明機器、電気湯沸かし器、テレビ、時計、換気扇、プロジェクター、スピーカー等の家電製品類、パソコン、携帯電話、スマートフォン、デジタルカメラ、タブレット型PC、携帯音楽プレーヤー、携帯ゲーム機、充電器、電池等電子情報機器等が挙げられる。
これらについては、鉄鋼部材103の表面を粗化することによって表面積が増加するため、鉄鋼部材103と熱可塑性樹脂部材105との間の接触面積が増加し、接触界面の熱抵抗を低減させることができることに由来する。
その他の用途として、玩具、スポーツ用具、靴、サンダル、鞄、フォークやナイフ、スプーン、皿等の食器類、ボールペンやシャープペン、ファイル、バインダー等の文具類、フライパンや鍋、やかん、フライ返し、おたま、穴杓子、泡だて器、トング等の調理器具、リチウムイオン2次電池用部品、ロボット等が挙げられる。
以上、本実施形態に係る金属/樹脂複合構造体106の用途について述べたが、これらは本発明の用途の例示であり、上記以外の様々な用途に用いることもできる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
以下、本実施形態を、実施例・比較例を参照して詳細に説明する。なお、本実施形態は、これらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
(第一工程)
市販の厚さ2mmの冷間圧延軟鋼板SPCCを、18mm×45mmの長方形に切断し、処理用の試験片を作製した。このうちの7枚を、市販脱脂剤NE−6(メルテック社製)を5重量%になるように希釈した60℃の水溶液中に、試験片がお互いに重ならないように5分間浸漬(無搖動下)させた後、5秒間の水洗(搖動下)を3回繰り返した。次いで、特開2001−011662号公報の実施例3に記載された条件に準じて第一工程を実施した。すなわち、上記の脱脂後の試験片7枚を、硫酸、硫酸第二銅の5水和物、塩化カリウム、およびチオサリチル酸を各々50重量%、3重量%、3重量%および0.0001重量%含有する30℃の水溶液中に、試験片がお互いの接触しないように5分間浸漬(無搖動下)させた。次いで、超音波照射下で30秒間の水洗(搖動下)を3回繰り返すことによって第一工程を終えた。第一工程終了後の鉄鋼部材の断面SIM像(走査イオン顕微鏡像)を図2に示す。図2から、鉄鋼部材表面に鉄鋼部材と接する面とは反対側の表面が粗化された銅めっき層が付与されていることが分かった。
(第二工程)
第一工程で得られた試験片7枚を、お互いが接触しないように20重量%硝酸水溶液中に90秒間浸漬(無搖動下)させた。その際の水溶液の温度は40℃に維持された。その後、20秒間の水洗(搖動下)を3回繰り返し、次いで80℃に設定された乾燥機中で15分間乾燥させることによって第二工程を終了した。第二工程終了後の、試験片の平均重量減少率は4.9重量%であった。以下、第二工程まで実施した試験片を鉄鋼部材1と呼ぶ。第二工程終了後の鉄鋼部材1の断面SIM像を図3に示す。図3から、銅めっき層の下にある鉄鋼部材表面が粗化されていることが分かった。
(射出工程)
日本製鋼所社製のJ85AD110Hに小型ダンベル金属インサート金型を装着し、金型内に上記の第一工程と第二工程を経由して得られた鉄鋼部材1を設置した。次いで、その金型内に熱可塑性樹脂として、市販のガラス繊維含有プロピレン系重合体(プライムポリマー社製、プライムポリプロV7100、密度1030kg/m、ガラス繊維(GF)20重量%含有、プロピレン系重合体のMFR:18g/10分)(以下、GF-PPと略)を、シリンダー温度250℃、金型温度120℃、射出速度25mm/sec、保圧80MPa、保圧時間10秒の条件にて射出成形を行い、金属/樹脂複合構造体を得た。同様の射出成形を他の2枚の鉄鋼部材1について実施した。
(接合強度の評価)
引っ張り試験機「モデル1323(アイコーエンジニヤリング社製)」を使用し、引張試験機に専用の治具を取り付け、室温(23℃)にて、チャック間距離60mm、引張速度10mm/minの条件にて測定をおこなった。破断荷重(N)を金属/樹脂接合部分の面積で除することによって算出される接合強度を、3個の試験サンプルについて測定した。得られた結果を表1に示す。
〔実施例2〕
熱可塑性樹脂として、市販のガラス繊維含有ポリアミド樹脂(東レ社製、アミラン1011G30、GF30重量%含有)(以下、GF-PAと略)を用い、射出成形条件としてのシリンダー温度を280℃、金型温度を160℃にした以外は実施例1と同様にして金属/樹脂複合構造体を作製し、接合強度を測定した。得られた結果を表1に示す。
〔実施例3〕
(第三工程)
実施例1に記載の方法と全く同様な方法で第二工程まで実施した試験片7枚を、お互いが接触しないように、銅めっき剥離剤(メルテックス社製、メルストリップCU−3940)に、40℃で1分間浸漬(無搖動下)させた。その後、超音波照射下で20秒間の水洗(搖動下)を3回繰り返した。次いで80℃に設定された乾燥機中で15分間乾燥させることによって第三工程を終了した。第三工程終了後の、試験片の平均重量減少率は3.1重量%であった。以下、第三工程まで実施した試験片を鉄鋼部材2と呼ぶ。第三工程終了後の鉄鋼部材2の断面SIM像を図4に示す。図4から、銅めっき層が剥離された鉄鋼部材表面が粗化されていることが分かった。
鉄鋼部材2について、実施例1に記載の射出成形法によってガラス繊維含有プロピレン系重合体(GF-PP)を射出成形して金属/樹脂複合構造体作製し、接合強度を測定した。得られた結果を表1に示す。
〔実施例4〕
実施例3の第一工程において使用した硫酸、硫酸第二銅の5水和物、塩化カリウム、およびチオサリチル酸を含有する水溶液を、硫酸、硫酸第二銅の5水和物、および塩化カリウムを各々50重量%、3重量%、および3重量%含有する30℃の水溶液に変更した以外は実施例3の第一工程〜第三工程と同様に行い鉄鋼部材3を得た。実施例3と全く同様にして金属/樹脂複合構造体を作製し、接合強度を測定した。得られた結果を表1に示す。
〔比較例1〕
実施例1において、第一工程を実施した。その後、超音波照射下で20秒間の水洗(搖動下)を3回繰り返し、次いで80℃に設定された乾燥機中で15分間乾燥させることによって鉄鋼部材4を得た。鉄鋼部材4について、実施例1に記載の射出成形法によってガラス繊維含有プロピレン系重合体(GF-PP)を射出成形して金属/樹脂複合構造体作製し、接合強度を測定した。得られた結果を表1に示す。
Figure 0006001232
この出願は、2015年4月21日に出願された日本出願特願2015−087043号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
以下、参考形態の例を付記する。
1. 鉄鋼部材と、熱可塑性樹脂または上記熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物により構成された熱可塑性樹脂部材とが接合してなる金属/樹脂複合構造体を製造するための製造方法であって、
少なくとも上記鉄鋼部材の上記熱可塑性樹脂部材との接合部表面を、酸と第二銅イオンと塩素イオンとを含む水溶液により処理する第一の処理工程と、
少なくとも上記接合部表面を硝酸により処理する第二の処理工程と、
上記熱可塑性樹脂部材の少なくとも一部が上記鉄鋼部材の上記接合部表面に接するように、上記熱可塑性樹脂部材を成形し、上記鉄鋼部材と上記熱可塑性樹脂部材とを接合させる工程と、を含む金属/樹脂複合構造体の製造方法。
2. 1.に記載の金属/樹脂複合構造体の製造方法において、
上記第二の処理工程の後に、少なくとも上記接合部表面を銅めっき剥離液で処理する第三の処理工程をさらにおこなう金属/樹脂複合構造体の製造方法。
3. 1.または2.に記載の金属/樹脂複合構造体の製造方法において、
上記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、スチレン/アクリロニトリル共重合体樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体樹脂、およびポリメタクリル酸メチル樹脂から選択される一種または二種以上を含む金属/樹脂複合構造体の製造方法。
4. 1.乃至3.いずれか一つに記載の金属/樹脂複合構造体の製造方法において、
上記鉄鋼部材が、ステンレス鋼および圧延軟鋼から選択される少なくとも一種により構成されたものである金属/樹脂複合構造体の製造方法。
5. 熱可塑性樹脂または上記熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物により構成された熱可塑性樹脂部材との接合に用いられる表面粗化鉄鋼部材の製造方法であって、
少なくとも鉄鋼部材の上記熱可塑性樹脂部材との接合部表面を、酸と第二銅イオンと塩素イオンとを含む水溶液により処理する第一の処理工程と、
少なくとも上記接合部表面を硝酸により処理する第二の処理工程と、
を含む表面粗化鉄鋼部材の製造方法。
6. 5.に記載の表面粗化鉄鋼部材の製造方法において、
上記第二の処理工程の後に、少なくとも上記接合部表面を銅めっき剥離液で処理する第三の処理工程をさらにおこなう表面粗化鉄鋼部材の製造方法。
7. 5.または6.に記載の表面粗化鉄鋼部材の製造方法において、
上記鉄鋼部材が、ステンレス鋼および圧延軟鋼から選択される少なくとも一種により構成されたものである表面粗化鉄鋼部材の製造方法。

Claims (12)

  1. 鉄鋼部材と、熱可塑性樹脂または前記熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物により構成された熱可塑性樹脂部材とが接合してなる金属/樹脂複合構造体を製造するための製造方法であって、
    少なくとも前記鉄鋼部材の前記熱可塑性樹脂部材との接合部表面に、イオン化傾向が鉄よりも小さい金属により構成され、かつ、前記鉄鋼部材と接する面とは反対側の表面が粗化された金属めっき層を付与する第一工程と、
    少なくとも前記金属めっき層表面を無機酸により処理する第二工程と、
    前記熱可塑性樹脂部材の少なくとも一部が前記鉄鋼部材の前記接合部表面に接するように、前記熱可塑性樹脂部材を成形し、前記鉄鋼部材と前記熱可塑性樹脂部材とを接合させる工程と、を含む金属/樹脂複合構造体の製造方法。
  2. 請求項1に記載の金属/樹脂複合構造体の製造方法において、
    前記金属めっき層が銅めっきを含む金属/樹脂複合構造体の製造方法。
  3. 請求項2に記載の金属/樹脂複合構造体の製造方法において、
    前記第一工程が、前記接合部表面に、酸と第二銅イオンと塩素イオンとを含む水溶液により銅めっきを付与する工程を含む金属/樹脂複合構造体の製造方法。
  4. 請求項1乃至3いずれか一項に記載の金属/樹脂複合構造体の製造方法において、
    前記第二工程で用いる前記無機酸が硝酸である金属/樹脂複合構造体の製造方法。
  5. 請求項1乃至4いずれか一項に記載の金属/樹脂複合構造体の製造方法において、
    前記第二工程の後に、少なくとも前記接合部表面から前記金属めっき層を除去する第三工程をさらに含む金属/樹脂複合構造体の製造方法。
  6. 請求項5に記載の金属/樹脂複合構造体の製造方法において、
    前記金属めっき層を除去する第三工程が金属めっき剥離液で処理する工程を含む金属/樹脂複合構造体の製造方法。
  7. 請求項6に記載の金属/樹脂複合構造体の製造方法において、
    前記金属めっき剥離液が銅めっき剥離液である金属/樹脂複合構造体の製造方法。
  8. 請求項1乃至7いずれか一項に記載の金属/樹脂複合構造体の製造方法において、
    前記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、スチレン/アクリロニトリル共重合体樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体樹脂、およびポリメタクリル酸メチル樹脂から選択される一種または二種以上を含む金属/樹脂複合構造体の製造方法。
  9. 請求項1乃至8いずれか一項に記載の金属/樹脂複合構造体の製造方法において、
    前記鉄鋼部材が、ステンレス鋼および圧延軟鋼から選択される少なくとも一種により構成されたものである金属/樹脂複合構造体の製造方法。
  10. 熱可塑性樹脂または前記熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物により構成された熱可塑性樹脂部材との接合に用いられる表面粗化鉄鋼部材の製造方法であって、
    少なくとも鉄鋼部材の前記熱可塑性樹脂部材との接合部表面に、イオン化傾向が鉄よりも小さい金属により構成され、かつ、前記鉄鋼部材と接する面とは反対側の表面が粗化された金属めっき層を付与する第一工程と、
    少なくとも前記金属めっき層表面を無機酸により処理する第二工程と、
    を含む表面粗化鉄鋼部材の製造方法。
  11. 請求項10に記載の表面粗化鉄鋼部材の製造方法において、
    前記第二工程の後に、少なくとも前記接合部表面から前記金属めっき層を除去する第三工程をさらに含む表面粗化鉄鋼部材の製造方法。
  12. 請求項10または11に記載の表面粗化鉄鋼部材の製造方法において、
    前記鉄鋼部材が、ステンレス鋼および圧延軟鋼から選択される少なくとも一種により構成されたものである表面粗化鉄鋼部材の製造方法。
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