JP6000728B2 - 被検体情報取得装置および被検体情報取得方法 - Google Patents

被検体情報取得装置および被検体情報取得方法 Download PDF

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Description

本発明は、被検体情報取得装置および被検体情報取得方法に関する。
レーザーなどの光源から被検体に照射した光を被検体内に伝播させ、被検体内の情報を得る光イメージング装置の研究が医療分野を中心に積極的に進められている。このような光イメージング技術の一つとして、Photoacoustic Imaging(PAI:光音響イメージング)がある。以下、PAIについて説明する。
PAIとは、光源から生体(被検体)にパルス光を照射し、生体内を伝播・拡散した光が生体組織で吸収されて発生する光音響波を検出し、検出した音響波を解析処理することで、被検体である生体内部の光学特性に関連した情報を可視化する技術である。これにより、生体内の光学特性値分布、特に、初期音圧分布、光エネルギー吸収密度、吸収係数分布、酸素飽和度分布を得ることができる。
PAIでは、被検体内における光吸収体から発生する光音響波の初期音圧Pは、次式(1)で表すことができる。
=Γ・μ・Φ・・・(1)
ここで、Γはグルナイゼン係数であり、体積膨張係数βと音速cの二乗の積を定圧比熱Cで割ったものである。Γは被検体が決まれば、ほぼ一定の値をとることが知られている。μは光吸収体の吸収係数、Φは局所的な領域での光量(光吸収体に照射された光量で、光フルエンスとも言う)である。
被検体中を伝搬してきた光音響波の音圧Pの時間変化を音響波検出器で検出し、その検出結果から初期音圧分布を算出する技術が、特許文献1に開示されている。特許文献1によると、算出された初期音圧分布をグルナイゼン係数Γで除することにより、μとΦの積、つまり光エネルギー吸収密度を得ることができる。そして、式(1)で示されるように、初期音圧Pの分布から吸収係数μを得るためには、被検体内の光量Φを求めることが必要である。つまり、初期音圧を光量で除することにより吸収係数を得ることができる。
特許文献2には、音響波検出器が複数の素子からなり、音響波検出器を素子の配列方向に移動させながら、光音響波を検出し、被検体に対して同じ位置で取得した検出信号を加算する光音響イメージング装置が記載されている。このように、特許文献2では、広範囲を測定するにあたって、音響波検出器の受信信号を処理する受信システムが大規模化してコストが増大することを抑え、さらに信号のS/Nを改善する事ができる。
特開2010−88627号公報 特開2010−104816号公報
しかしながら、光音響イメージングにおいて、特許文献2のように、被検体に対して同じ位置の検出信号を積算した信号を使って得た初期音圧分布を用いて、特許文献1に示す方法で吸収係数分布を算出すると、正確な吸収係数分布を取得する事ができなかった。そ
レに伴い、被検体内の正確な酸素飽和度分布を取得することができなかった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、光音響イメージングにおいて、吸収係数を算出する際の正確さを向上させることにある。
本発明は以下の構成を採用する。すなわち、
被検体に光を照射する照射部と、
光を照射された前記被検体から発生する音響波を取得して検出信号に変換する複数の素子を含む検出部と、
前記検出部を前記被検体上で移動させる検出部走査機構と、
前記検出部が移動した各位置で前記複数の素子が取得した音響波から変換された検出信号のうち、被検体上の同じ位置で取得された音響波から変換された検出信号を積算して積算信号を出力する積算部と、
前記被検体内の関心領域における初期音圧を、前記積算信号から算出する初期音圧算出部と、
前記関心領域における光量を算出する光量算出部と、
前記初期音圧と前記光量を用いて被検体情報を算出する被検体情報算出部と、
を有し、
前記光量算出部は、前記積算部の処理と前記初期音圧算出部の算出処理に応じて光量を重みづけして、重み付け光量を算出する
ことを特徴とする被検体情報取得装置である。
本発明はまた、以下の構成を採用する。すなわち、
照射部が、被検体に光を照射する工程と、
検出部に含まれる複数の素子が、光を照射された前記被検体から発生する音響波を取得して検出信号に変換する工程と、
検出部走査機構が、前記検出部を前記被検体上で移動させる工程と、
積算部が、前記検出部が移動した各位置で前記複数の素子が取得した音響波から変換された検出信号のうち、被検体上の同じ位置で取得された音響波から変換された検出信号を積算して積算信号を出力する工程と、
初期音圧算出部が、前記被検体内の関心領域における初期音圧を、前記積算信号から算出する工程と、
光量算出部が、前記関心領域における光量を算出する工程と、
被検体情報算出部が、前記初期音圧と前記光量を用いて被検体情報を算出する工程と、を有し、
前記光量算出部は、前記積算部の処理と前記初期音圧算出部の算出処理に応じて光量を重み付けして前記光量を算出する
ことを特徴とする被検体情報取得方法である。
本発明によれば、光音響イメージングにおいて、吸収係数を算出する際の正確さを向上させることができる。
本実施形態に係る被検体情報取得装置の模式図。 本実施形態に係る光音響イメージングを説明するための模式図。 被検体情報取得方法のフローチャート。
以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状及びそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
本発明の被検体情報取得装置は、被検体に光(電磁波)を照射することにより被検体内で発生した音響波を受信して、被検体情報を画像データとして取得する光音響効果を利用した装置を含む。取得される被検体情報とは、光照射によって生じた音響波の発生源分布、被検体内の初期音圧分布、あるいは初期音圧分布から導かれる光エネルギー吸収密度分布や吸収係数分布、組織を構成する物質の濃度分布を示す。物質の濃度分布とは、例えば、酸素飽和度分布や酸化・還元ヘモグロビン濃度分布などである。
本発明でいう音響波とは、典型的には超音波であり、音波、超音波、音響波と呼ばれる弾性波を含む。光音響効果により発生した音響波のことを、光音響波または光超音波と呼ぶ。音響波検出部は、被検体内で発生した音響波を受信する。
<装置の構成の概要>
図1は、本実施形態に係る被検体情報取得装置の模式図である。本実施形態における被検体情報取得装置は、光源2、光照射部3、音響波検出部4、信号積算処理部5、計算処理部6、光照射部走査機構11、音響波検出部走査機構12、表示装置18から構成される。音響波検出部4は音響波検出素子10を含む。計算処理部6は、初期音圧取得モジュール15、光量値取得モジュール16および被検体情報取得モジュール17を含む。測定対象は被検体1であり、その内部には周囲より吸収係数の高い光吸収体7がある。
光源2はパルス光を発する。発せられたパルス光は光照射部3に導かれ、照射光8として被検体1に照射される。被検体内部へ入った照射光8は、被検体内(被検体が生体の場合、生体組織)での拡散、吸収により減衰し、照射位置からの距離などに応じた光量分布9を形成する。照射光8が光吸収体7まで到達すると、光音響効果により光音響波13が発生する。光照射部は、本発明の照射部に相当する。
発生した光音響波13は、被検体内を伝播し、音響波検出部4で検出される。より具体的には、音響波検出部4が備える音響波検出素子10a,10b,10cにより光音響波が受信され、アナログの電気信号に変換され出力される。本実施形態での音響波検出部4は複数の音響波検出素子を備えているので、複数の位置で光音響波を検出可能である。信号積算処理部5は、電気信号を増幅、デジタル変換する。さらに信号積算処理部5は、複数回の検出において、被検体1に対して同じ位置で検出された信号を積算平均し、検出信号として計算処理部6のメモリ(不図示)に格納する。音響波検出部は、本発明の検出部に相当する。
計算処理部6に備えられた初期音圧取得手段としての初期音圧取得モジュール15は、被検体1内の関心領域14における初期音圧を取得する。また、計算処理部6に備えられた光量値取得手段としての光量値取得モジュール16は、照射光8のプロファイルと被検体1の平均光学係数を用いて、関心領域14における光量値を取得する。そして、計算処理部15に備えられた被検体情報取得手段としての被検体情報取得モジュール46は、関心領域14における初期音圧及び光量値を用いて、関心領域14における光学特性値を取得する。そして、取得した光学特性値を表示手段としての表示装置18に表示可能な画像データに変換する。
なお、計算処理部6が、被検体1の全領域にわたって関心領域を設定し、被検体の全領域にわたる関心領域について初期音圧取得モジュール15が初期音圧を取得することによ
り、被検体内の初期音圧分布を取得することができる。同様に、被検体の全領域にわたる関心領域について、光量値取得モジュール16および被検体情報取得モジュール17が光量値および吸収係数を取得することにより、光量値分布および被検体情報分布を取得することができる。関心領域は、2次元の画像再構成においてはピクセル、3次元の画像再構成においてはボクセルと呼ぶことができる。初期音圧取得モジュールは本発明の初期音圧算出部に、光量値取得モジュールは本発明の光量算出部に、被検体情報取得モジュールは本発明の被検体情報算出部に相当する。
音響波検出部走査機構12は、被検体1と音響波検出部4とを相対的に移動させる。音響波検出部走査機構12が、3つの音響波検出素子10a,10b,10cを備えた音響波検出部4を被検体上で走査することにより、図2(a)〜(e)に示すように、複数の位置で、また各位置で複数回、光音響波を検出可能となる。音響波検出部走査機構は、本発明の検出部走査機構に相当する。
光照射部走査機構13は、光照射部3を走査することにより、被検体に対する照射光8の位置を移動させる。ここで、音響波検出部4と照射光8とを同期して走査することによって、音響波検出部4が常に光量の強い領域の信号を取得可能となり、S/Nの高い光音響波信号を取得できる。光照射部走査機構は、本発明の照射部走査機構に相当する。
<構成要素の詳細>
続いて、上述した被検体情報取得装置の各構成要素について、それぞれの詳細な材料、構造や機能を説明する。
(光源)
光源2は、5ナノ秒乃至50ナノ秒のパルス光を発生可能な光源を備えている。光源としては大きな出力が得られるレーザーが好ましいが、レーザーのかわりに発光ダイオードなどを用いることも可能である。レーザーとしては、固体レーザー、ガスレーザー、色素レーザー、半導体レーザーなど様々なレーザーを使用することができる。理想的には、出力が強く連続的に波長を変えられる、Nd:YAG励起のTi:saレーザーや、アレキ
サンドライトレーザーがよい。異なる波長の単波長レーザーを複数保有していてもよい。
(光照射部)
光源2から出射されたパルス光は、典型的にはレンズやミラーなどの光学部品により、所望の光分布形状に加工されながら被検体に導かれるが、光ファイバなどの光導波路などを用いて伝搬させることも可能である。光照射部3は、例えば、光を反射するミラーや、光を集光したり拡大したり形状を変化させるレンズ、光を拡散させる拡散板などである。このような光学部品は、光源から発せられたパルス光が被検体1に所望の形状で照射されれば、どのようなものを用いてもかまわない。なお、光はレンズで集光させるより、ある程度の面積に広げる方が被検体への安全性ならびに診断領域を広げられるという観点で好ましい。なお、照射光12を走査するために、図1に示すように、光照射部に光照射部走査機構11を設けることもできる。
(音響波検出部)
被検体表面及び被検体内部で発生する光音響波を検出する(探触子あるいはトランスデューサとも呼ばれる)である音響波検出部4は、音響波を検知し、アナログ信号である電気信号に変換する。圧電現象を用いたトランスデューサ、光の共振を用いたトランスデューサ、容量の変化を用いたトランスデューサなど音響波信号を検知できるものであれば、どのような音響波検出器を用いてもよい。なお、複数の位置で音響波を検出するため、図1に示すように音響波検出素子10が1次元、または2次元に並べて複数配列されており、音響波検出部走査機構12によって機械的に走査可能に構成されていることが好ましい
(信号積算処理部)
信号積算処理部5は、音響波検出部4より得られた電気信号を増幅し、その電気信号をアナログ信号からデジタル信号に変換する。信号積算処理部は、典型的には増幅器、A/D変換器、FPGA(Field Programmable Gate Array)チップなどで構成される。音響波検出部から得られる検出信号が複数の場合は、同時に複数の信号を処理できることが望ましい。それにより、画像を形成するまでの時間を短縮できる。さらに、本特許においては、被検体に対して同じ位置で検出した音響波信号は積算されて、一つの信号になる。積算の方法は、信号同士を足し合わせるだけでも良いし、信号同士を足し合わして足し合わせた数で割る方法でも良いし、信号にそれぞれ重みを付けて足しわせても良い。なお、本明細書において「検出信号」とは、音響波検出部から出力されるアナログ信号も、その後AD変換されたデジタル信号も含む概念である。信号積算処理部は、本発明の積算部に相当する。
(計算処理部)
計算処理部6は、画像再構成などを行うことにより被検体内部の光学特性値を取得する。計算処理部6には、典型的にはワークステーションなどが用いられ、画像再構成処理などがあらかじめプログラミングされたソフトウェアにより行われる。計算処理部は、様々な算出処理を実行できる。例えば、ワークステーションで使われるソフトウェアとしては、設定モジュールや、初期音圧取得モジュール15、光量値取得モジュール16、被検体情報取得モジュール17などがある。なお、それぞれのモジュールを、別々のハードウェアとして設けてもよい。この場合、それぞれのハードウェアを総じて計算処理部6とすることができる。また、場合によっては、信号積算処理部5と、計算処理部6は一体化される場合もある。この場合、ワークステーションで行うようなソフトウェア処理ではなく、ハードウェア処理により被検体の光学特性値を生成することもできる。
<信号検出と積算処理>
続いて、本実施形態における、光照射から信号検出、および、検出された信号について光量の重み付けがなされた積算処理と被検体情報取得方法を、本発明を適用しない場合と対比しつつ説明する。
ここで、図2(a)〜(e)のように走査制御された場合における、被検体1および光吸収体7と、音響波検出部4および音響波検出素子10a〜10cの相対的な位置関係を、「状態」と呼ぶこととする。図2(a)〜(e)はそれぞれ、状態(1)〜状態(5)に対応する。以下の説明において各状態を区別するとき、状態の番号1ないし5を添字として用いる。また、各音響波検出素子を区別するとき、音響波検出素子10a〜10cのそれぞれについて、A〜Cの添字を用いる。
以下の説明では、関心領域14を光吸収体7の位置rに設定している。光吸収体7は周囲の組織よりも照射光の波長に対する吸収係数が大きく、照射光を受けると光音響波を発生させる。
状態(1)〜状態(5)での光量分布はそれぞれ、Φ(r)、Φ(r)、Φ(r)、Φ(r)、Φ(r)とする。光量分布は、音響波検出部と同期して光照射部が移動するのに応じて変化し、図2(a)から図2(e)にかけて、光量の多い部位が、紙面上、左から右へと移動する。
また、状態(1)で音響波検出素子10(a)〜10(c)が取得した関心領域14での検出信号をそれぞれ、S (r)、S (r)、S (r)と表記する。
すなわち、検出信号S (r)とは、光吸収体(関心領域)の位置がr、音響波検出部の位置が状態(1)のときに、音響波検出素子10aが検出した信号である。なお、音響波検出素子10aは、その指向性の範囲内において、様々な方向からの音響波を検出している。そこで、当該素子から関心領域までの距離と、被検体(生体)内の音速に基づき、光を照射された関心領域からの音響波が当該素子に到達したと考えられる時間を算出し、その時間に検出された信号を関心領域での検出信号とする。
以下同様に、状態(2)で音響波検出素子10(a)〜10(c)が取得した関心領域14(光吸収体7)の位置rでの検出信号(光音響波から変換された電気信号)をS (r)、S (r)、S (r)とする。状態(3)ではS (r)、S (r)、S (r)、状態(4)ではS (r)、S (r)、S (r)、状態(5)ではS (r)、S (r)、S (r)である。
信号積算処理部5は、被検体上の同じ位置で検出した音圧を積算して積算信号を算出する。ここで、音響波検出素子が被検体上で音響波を検出し得る複数の位置を、図2に示すように、位置r(i)、位置r(ii)、位置r(iii)、位置r(iv)、位置r(v)、位置r(vi)、位置r(vii)とする。すると、位置r(i)については状態(1)のときに音響波検出素子10(a)が信号S (r)を検出しているだけなので、これがそのまま積算信号となる。また、位置r(ii)については、状態(1)のときに音響波検出素子10(b)が信号S (r)を、状態(2)のときに音響波検出素子10(a)が信号S (r)を検出しているので、この2つが積算される。
信号積算処理部5は、続いて、積算平均信号を算出する。すなわち、上で算出した積算信号を積算数で除算して、積算平均を求める。被検体上の各位置での積算平均信号は、S(i)、S(ii)、S(iii)、S(iv)、S(v)、S(vi)、S(vii)とする。したがって、それぞれの位置で積算平均された関心領域14での積算平均信号は、次の式(2)〜式(8)のようになる。
(i)(r)=S (r) …(2)
(ii)(r)=(S (r)+S (r))/2 …(3)
(iii)(r)=(S (r)+S (r)+S (r))/3
…(4)
(iv)(r)=(S (r)+S (r)+S (r))/3
…(5)
(v)(r)=(S (r)+S (r)+S (r))/3 …(6)
(vi)(r)=(S (r)+S (r))/2 …(7)
(vii)(r)=S (r) …(8)
光吸収体7の位置をr、音響波検出素子の位置r(i)、r(ii)、r(iii)、r(iv)、r(v)、r(vi)、r(vii)をとする。このとき、各信号と音響波検出素子の位置関係での信号への補正係数をα(r,r(i))、α(r,r(ii))、α(r,r(iii))、α(r,r(iv))、α(r,r(v))、α(r,r(vi))、α(r,r(vii))とする。
<本実施形態の適用がない場合>
ここで、信号積算処理部5の処理(例えばいくつの信号が積算されたか)を考慮に入れずに初期音圧を算出すると、光吸収体7での初期音圧P(r)は、式(9)となる。
(r
={α(r,r(i))S(i)(r
+α(r,r(ii))S(ii)(r
+α(r,r(iii))S(iii)(r
+α(r,r(iv))S(iv)(r
+α(r,r(v))S(v)(r
+α(r,r(vi))S(vi)(r
+α(r,r(vii))S(vii)(r)}/7 …(9)
この式(9)に、α(r,r(i))S (r)=μ(r)・Φ(r)であることを考慮の上で、式(2)〜式(8)を代入すると、以下の式(10)となる。
Figure 0006000728
ここで、信号積算処理5の処理を考慮に入れず光量値を算出すると、光吸収体7での光量値Φ(r)は、以下の式(11)となる。
Figure 0006000728

そのため、式(10)を式(11)で割っても正確な吸収係数が算出されない。
ここで、光吸収体7の吸収係数μ(r)=0.02/mmとする。状態(1)〜状態(5)での光吸収体7の位置での光量をそれぞれ、Φ(r)=10(J/m)、Φ(r)=5(J/m)、Φ(r)=1(J/m)、Φ(r)=0.3(J/m)、Φ(r)=0.05(J/m)とする。
式(10)を用いて光吸収体7の位置rでの初期音圧を求めると、P (r)=0.0732Paとなる。しかし、この初期音圧P (r)=0.0732Paと、式(11)の光量Φd(r)=3.27(J/m)とを用いて吸収係数を算出すると、0.0224/mmとなり、正確な吸収係数が算出されない。
<本実施形態の適用がある場合>
そこで本実施形態では、位置ごとの積算平均信号S(i)、S(ii)、S(iii)、S(iv)、S(v)、S(vi)、S(vii)に重みを付けて初期音圧を算出し、それに合わせて光量を算出し、両者から吸収係数を算出する。
光吸収体7の位置rでの初期音圧は、式(12)となる。このときの重みは、信号積算処理部5での積算数に応じて定められる。
(r
={α(r,r(i))S(i)(r
+2×α(r,r(ii))S(ii)(r
+3×α(r,r(iii))S(iii)(r
+3×α(r,r(iv))S(iv)(r
+3×α(r,r(v))S(v)(r
+2×α(r,r(vi))S(vi)(r
+α(r,r(vii))S(vii)(r)}/7 …(12)
この式を展開すると、以下の式(13)のようになる。
Figure 0006000728
正確な吸収係数を算出するための光量は、以下の式(14)のようになる。
Figure 0006000728
このように重み付けを行って初期音圧と光量を算出すると、
(r)=0.1401Pa、Φ(r)=7.007(J/m)となる。これらより吸収係数を算出すると、μ(r)=0.0200/mmとなり、吸収係数の算出に当たって正確さを向上させることができる。
<処理手順>
以下に、本実施形態に係る被検体情報取得方法を、図3のフローチャートを用いて説明する。以下の番号は、図3に示す各工程の番号と一致する。
(S100:被検体にパルス光を照射する光照射工程)
この工程では、光照射部から被検体に対してパルス光を照射する。
(S200:被検体に対して移動しながら音響波を検出する音響波検出工程)
S100において被検体にパルス光が照射された結果、被検体から音響波が発生する。この工程では、その音響波を音響波検出素子が検出し、電気信号に変換してメモリ等に格納する。上述したように、複数の素子を用いて複数の位置で音響波を検出することが好ましい。
上記のS100工程およびS200工程は、音響波検出部と光照射部が同期しながら移動する各位置において行われる。すなわち、被検体情報取得の対象となる領域の全体から音響波を検出するまでの間、S100工程とS200工程が繰り返し実行される。そのために、音響波検出部及び光照射部の移動と、光の照射および音響波検出のタイミングが制御される必要がある。
ここで、図2に示したように複数の音響波検出素子が所定の素子ピッチで等間隔に並んでいる場合、音響波検出部が配列方向に1素子ずつ移動して、それぞれの位置で音響波を検出することが好ましい。さらに、音響波検出素子が2次元に、等間隔の格子状に並んでおり、配列方向に1素子分移動するたびにパルス光が照射されて、光音響波を検出することも好ましい。
(S300:検出信号において、被検体に対して同じ位置で取得した信号を積算する積
算信号取得工程)
この工程では、上記のS200工程において取得されメモリに格納された検出信号から、被検体上の同じ位置で取得されたものを選択して積算し、積算信号とする。なお、検出信号を全て格納するのではなく、検出の都度、実時間で演算を行なっても良い。
具体的には、音響波検出部を1素子のピッチずつ移動して各位置で光音響波を検出する
場合、被検体上の位置r(i)にてある素子Aが検出した信号と、次の照射時に同じ位置r(i)に移動してきた素子B(素子Aの隣の素子)が検出した信号を積算する。同様にして式(2)〜式(8)の様に、同じ位置で取得した信号を一つの積算信号として積算する。さらに、この段階で積算信号を積算数で割って平均値を求め、積算平均信号としておいても良い。
(S400:積算信号を用いて、積算信号に重み付けして被検体の関心領域の初期音圧を取得する初期音圧取得工程)
この工程では、上記のS300工程において信号を積算した積算方法に応じて、式(13)の様に積算平均信号に重みを付け、初期音圧を算出する。積算に応じた方法とは例えば、積算平均信号に補正係数を乗じるだけでなく、被検体上の各位置での積算数に応じた重みをも乗じる方法である。
(S500:関心領域の光量を積算信号取得工程の信号の積算方法と初期音圧取得工程の重み付け方法を鑑みて、重み付けをした光量を取得する重み付け光量取得工程)
この工程では、上記のS100工程で照射した各パルスにおける関心領域の光量を算出し、S300工程での信号の積算方法とS400工程での重み付け方法を考慮に入れて、式(14)の様に重み付けした光量を算出する。例えば、初期音圧取得時の重み付けにより得られたゲインに応じて、光量にもゲインを掛ける方法である。本実施形態では素子数と光照射(音響波検出)回数の掛け合わせに応じて、初期音圧を算出する際の信号積算数が増加するため、積算に応じた本処理が必要となる。
(S600:前記関心領域の前記重み付け初期音圧と前記重み付け光量を用いて、前記関心領域の被検体情報を取得する。)
この工程では、上記のS400工程において得られた重み付け初期音圧から、S500工程において得られた重み付け光量を除する事により、吸収係数を算出する。これにより、被検体情報分布が得られる。
本発明の被検体情報としては、酸化および還元ヘモグロビンの吸収係数のそれぞれに対応する複数の波長の光を用いて求めた吸収係数に基づいて算出した酸素飽和度を用いても良い。
3:光照射部,4:音響波検出部,5:信号積算処理部,6:計算処理部,10:音響波検出素子,12:音響波検出部走査機構,15:初期音圧取得モジュール,16:光量値取得モジュール,17:被検体情報取得モジュール

Claims (7)

  1. 被検体に光を照射する照射部と、
    光を照射された前記被検体から発生する音響波を取得して検出信号に変換する複数の素子を含む検出部と、
    前記検出部を前記被検体上で移動させる検出部走査機構と、
    前記検出部が移動した各位置で前記複数の素子が取得した音響波から変換された検出信号のうち、被検体上の同じ位置で取得された音響波から変換された検出信号を積算して積算信号を出力する積算部と、
    前記被検体内の関心領域における初期音圧を、前記積算信号から算出する初期音圧算出部と、
    前記関心領域における光量を算出する光量算出部と、
    前記初期音圧と前記光量を用いて被検体情報を算出する被検体情報算出部と、
    を有し、
    前記光量算出部は、前記積算部の処理と前記初期音圧算出部の算出処理に応じて光量を重みづけして、重み付け光量を算出する
    ことを特徴とする被検体情報取得装置。
  2. 前記光量算出部は、前記検出部が前記音響波を取得するごとに前記光量を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。
  3. 前記初期音圧算出部は、前記積算部の処理に応じて前記積算信号に重み付けして、重み付け初期音圧を算出する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の被検体情報取得装置。
  4. 前記積算部は、前記被検体上の各位置における前記積算信号を、当該位置での積算数で除することで積算平均信号を算出し、
    前記初期音圧算出部は、前記初期音圧を算出するとき、前記被検体上の各位置における前記積算平均信号ごとに、当該位置での積算数に応じた重み付けを行う
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  5. 前記積算部は、被検体上の同じ位置で取得された音響波から変換された検出信号を重み付け積算して、積算信号を出力する
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  6. 前記照射部を前記被検体上で移動させる照射部走査機構をさらに有し、
    前記照射部走査機構と前記検出部走査機構は同期しながら移動する
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  7. 照射部が、被検体に光を照射する工程と、
    検出部に含まれる複数の素子が、光を照射された前記被検体から発生する音響波を取得して検出信号に変換する工程と、
    検出部走査機構が、前記検出部を前記被検体上で移動させる工程と、
    積算部が、前記検出部が移動した各位置で前記複数の素子が取得した音響波から変換された検出信号のうち、被検体上の同じ位置で取得された音響波から変換された検出信号を積算して積算信号を出力する工程と、
    初期音圧算出部が、前記被検体内の関心領域における初期音圧を、前記積算信号から算出する工程と、
    光量算出部が、前記関心領域における光量を算出する工程と、
    被検体情報算出部が、前記初期音圧と前記光量を用いて被検体情報を算出する工程と、
    を有し、
    前記光量算出部は、前記積算部の処理と前記初期音圧算出部の算出処理に応じて光量を重み付けして前記光量を算出する
    ことを特徴とする被検体情報取得方法。
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