JP5999072B2 - ワイヤーハーネス、電線固定部品及びワイヤーハーネスの製造方法 - Google Patents

ワイヤーハーネス、電線固定部品及びワイヤーハーネスの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5999072B2
JP5999072B2 JP2013236534A JP2013236534A JP5999072B2 JP 5999072 B2 JP5999072 B2 JP 5999072B2 JP 2013236534 A JP2013236534 A JP 2013236534A JP 2013236534 A JP2013236534 A JP 2013236534A JP 5999072 B2 JP5999072 B2 JP 5999072B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mounting plate
hole
main surface
wire
electric wire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013236534A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015097438A (ja
Inventor
亮 末永
亮 末永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2013236534A priority Critical patent/JP5999072B2/ja
Priority to PCT/JP2014/078607 priority patent/WO2015072324A1/ja
Publication of JP2015097438A publication Critical patent/JP2015097438A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5999072B2 publication Critical patent/JP5999072B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R16/00Electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for; Arrangement of elements of electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for
    • B60R16/02Electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for; Arrangement of elements of electric or fluid circuits specially adapted for vehicles and not otherwise provided for electric constitutive elements
    • B60R16/0207Wire harnesses
    • B60R16/0215Protecting, fastening and routing means therefor
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02GINSTALLATION OF ELECTRIC CABLES OR LINES, OR OF COMBINED OPTICAL AND ELECTRIC CABLES OR LINES
    • H02G3/00Installations of electric cables or lines or protective tubing therefor in or on buildings, equivalent structures or vehicles
    • H02G3/30Installations of cables or lines on walls, floors or ceilings
    • H02G3/32Installations of cables or lines on walls, floors or ceilings using mounting clamps

Description

この発明は、ワイヤーハーネスを車両等に固定するための技術に関する。
特許文献1は、電線を含む線状体に結束される基部及び前記基部から起立して形成されるクランプ部を有する電線固定具を開示している。前記基部は、線状体と結束される4つの張出部を有しており、この張出部に突起部が形成されている。そして、この突起部が、線状体の表面の凹み若しくは電線間の隙間に入り込むことにより、電線固定具と線状体との位置ずれ等が防止されるようになっている。
特開2013−74747号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術によると、突起部は、張出部に対して一体的に金型成型されているため、金型形状が複雑化し、製造コスト増を招くという問題がある。
また、張出部に突起部を形成する分、電線固定具が重くなってしまうという問題がある。
そこで、本発明は、より低コストかつより軽量な構成によって、電線を含む線状体と電線固定部品との位置ずれを抑制することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係るワイヤーハーネスは、電線を含む線状体と、長板状の取付板と、車体に固定可能な車体固定部とを含み、前記取付板の一方主面から他方主面に向けて孔開け加工されることにより、前記取付板に貫通孔が形成されると共に、前記貫通孔の前記他方主面側の開口周縁部に孔開け加工痕による突起部が形成された電線固定部品と、前記取付板の他方主面を前記線状体の表面に接触させた状態で、前記線状体と前記取付板とを結束する結束部材と、を備え、前記電線に直接的に前記電線固定部品が取付けられているものである。
第2の態様は、電線を含む線状体と、長板状の取付板と、車体に固定可能な車体固定部とを含み、前記取付板の一方主面から他方主面に向けて孔開け加工されることにより、前記取付板に貫通孔が形成されると共に、前記貫通孔の前記他方主面側の開口周縁部に孔開け加工痕による突起部が形成された電線固定部品と、前記取付板の他方主面を前記線状体の表面に接触させた状態で、前記線状体と前記取付板とを結束する結束部材と、を備え、前記貫通孔は、多角形孔形状に形成されているものである。
第3の態様は、第2の態様に係るワイヤーハーネスであって、前記線状体は、不織部材が前記電線を覆った状態でホットプレスされた保護部を含むものである。
第4の態様は、第1〜第3のいずれか1つの態様に係るワイヤーハーネスであって、前記貫通孔及び前記突起部が複数形成されているものである。
第5の態様は、第1〜第4のいずれか1つの態様に係るワイヤーハーネスであって、前記貫通孔及び前記突起部は、前記取付板にプレス加工による孔開け加工を行うことにより形成されているものである。
第6の態様に係る電線固定部品は、長板状の取付板と、車体に固定可能な車体固定部と、を備え、前記取付板の一方主面から他方主面に向けて孔開け加工されることにより、前記取付板に貫通孔が形成されると共に、前記貫通孔の前記他方主面側の開口周縁部に孔開け加工痕による突起部が形成され、前記貫通孔は、多角形孔形状に形成されているものである。
第7の態様に係るワイヤーハーネスの製造方法は、(a)長板状の取付板と、車体に固定可能な車体固定部とを含む部品を準備する工程と、(b)前記取付板の一方主面から他方主面に向けて孔開け加工することにより、前記取付板に貫通孔を形成すると共に、前記貫通孔の前記他方主面側の開口周縁部に孔開け加工痕による突起部を形成する工程と、を備える電線固定部品の製造方法により電線固定部品を製造し、前記取付板の他方主面を電線束周りの表面に直接的に接触させた状態で、前記電線束と前記取付板とを結束して、前記電線固定部品を前記電線束に取付ける。
第1〜第7の態様によると、取付板に孔開け加工することによって、取付板に貫通孔を形成すると共に、その貫通孔の開口周縁部に突起部を形成することができるため、電線固定部品をより低コストかつより軽量な構成とすることができる。また、取付板の他方主面を線状体の表面に接触させた状態で、突起部を線状体の表面に接触させることで、線状体と電線固定部品との位置ずれを抑制することができる。
第4の態様によると、複数の貫通孔によって電線固定部品をより軽量化することができる。また、複数の突起部が線状体の表面に接触するため、線状体の延在方向と取付板の延在方向とを一致させた状態に維持し易い。
第5の態様によると、プレス加工による孔開け加工によって、貫通孔及び突起部を容易に形成することができる。
第2及び第6の態様によると、貫通孔の開口周縁部の長さ寸法を大きくして、突起部の長さを大きくすることができる。これにより、取付板の強度を良好なものにしつつ、線状体と電線固定部品との位置ずれ抑制効果を高めることができる。
第3の態様によると、突起部が保護部の表面に喰い込むことで、線状体と電線固定部品との位置ずれを有効に抑制することができる。
第6の態様に係るワイヤーハーネスによると、取付板に孔開け加工することによって、取付板に貫通孔を形成すると共に、その貫通孔の開口周縁部に突起部を形成することができるため、電線固定部品をより低コストかつより軽量な構成とすることができる。また、取付板の他方主面を線状体の表面に接触させた状態で、突起部を線状体の表面に接触させることで、線状体と電線固定部品との位置ずれを抑制することができる。
第1実施形態に係るワイヤーハーネスを示す概略側面図である。 同上のワイヤーハーネスを示す概略平面図である。 図1のIII-III線における概略断面図である。 太径のワイヤーハーネスに電線固定部品を取付けた状態を示す概略断面図である。 電線固定部品を示す概略斜視図である。 電線固定部品を示す概略平面図である。 電線固定部品の貫通孔及び突起部を含む部分の概略斜視図である。 同上の部分の概略断面図である。 突起部が保護部材に食込んでいる状態を示す説明図である。 車体固定部の製造工程を示す説明図である。 車体固定部の製造工程を示す説明図である。 車体固定部の製造工程を示す説明図である。
以下、実施形態に係るワイヤーハーネス及び電線固定部品について説明する。図1はワイヤーハーネス10を示す概略側面図であり、図2は同ワイヤーハーネス10を示す概略平面図であり、図3は図1のIII-III線における概略断面図である。
<ワイヤーハーネスの全体構成について>
このワイヤーハーネス10は、線状体12と、電線固定部品30と、結束部材50とを備える。
線状体12は、少なくとも1本の電線14aを含んでいる。ここでは、線状体12は、複数の電線14aが束ねられた電線束14と、当該電線束14を覆う保護部材20とを備える。
上記電線束14は、複数の電線14aが配設対象である車体100の配線経路に応じた態様で束ねられることにより構成されている。複数の電線14aは、通常、その延在方向に対して直交する平面における横断面形状が円形状となるように束ねられる。電線束14は、本電線固定部品30が取付けられる箇所又はその他の箇所で分岐していてもよい。この電線束14は、車体100に敷設された状態で、各種車載電気部品同士を電気的に接続する配線材として用いられる。本電線束14には、光ケーブル等が含まれていてもよい。
保護部材20は、不織部材20a(例えば、不織布)が少なくとも1本の電線14a(ここでは、電線束14)を覆った状態でホットプレスされることにより形成される。保護部材20は、電線束14の延在方向全体を覆っていてもよいし、電線束14の延在方向の一部を覆っていてもよい。
不織部材としては、加熱工程を経ることにより硬くなることが可能なものを用いることができる。このような不織部材として、基本繊維と、これと絡み合う接着樹脂(バインダとも呼ばれる)とを含むものを用いることができる。接着樹脂は、基本繊維の融点よりも低い融点(例えば、110℃〜115℃)を有する樹脂である。不織部材を基本繊維の融点よりも低くかつ接着樹脂の融点よりも高い加工温度に加熱すると、接着樹脂が溶融して基本繊維間に染込む。その後、不織部材が接着樹脂の融点よりも低い温度になると、基本繊維同士を結合した状態で接着樹脂が固化する。これより、不織部材が加熱前の状態よりも硬くなり、加熱時の成形形状に維持される。また、不織部材同士が接触している部分では、当該接触部分にも溶融した接着樹脂が染込んで固化する。これにより、不織部材同士の接触部分が接合される。
基本繊維は、接着樹脂の融点で繊維状態を保ち得る繊維であればよく、樹脂繊維の他、各種繊維を用いることができる。また、接着樹脂としては、基本繊維の融点よりも低い融点を持つ熱可塑性樹脂繊維を用いることができる。接着樹脂は、粒状であっても繊維状であってもよい。また、芯繊維の外周に接着樹脂層を形成してバインダ繊維を構成し、これを基本繊維と絡み合わせるようにしてもよい。この場合の芯繊維としては、上記基本繊維と同材料のものを用いることができる。
基本繊維と接着樹脂の組み合わせとしては、基本繊維をPET(ポリエチレンテレフタレート)の樹脂繊維とし、接着樹脂をPETとPEI(ポリエチレンイソフタレート)の共重合樹脂とした例が挙げられる。この場合、基本繊維の融点はおよそ250℃であり、接着樹脂の融点は110℃〜150℃である。このため、不織部材を110℃〜250℃の温度に加熱すると、接着樹脂が溶融し、溶融せずに繊維状を保つ基本繊維間に染込む。そして、不織部材が接着樹脂の融点よりも低い温度になると、基本繊維同士を結合した状態で接着樹脂が固化し、上記成形形状の維持及び不織部材同士の接合を行う。
また、ホットプレスとは、不織部材に対する加熱処理及び不織部材を型に押付けて所定形状に形成する処理を施すことをいう。加熱処理と所定形状への形成処理とは、同時に行われてもよいし、或は、連続的に別々に行われてもよい。
そして、電線束14に不織部材20aを巻付けた状態で、半円周面状の型面を有する一対の金型間で前記不織部材20aを挟込んだ状態で、当該金型を加熱する。すると、電線束14に巻付けられた不織部材20aは、電線束14を覆った円筒状の形状で硬化する。
保護部材20の外周形状は、金型の型面の形状に応じて決定される。保護部材20の外周形状は、どのような形状に形成されてもよいが、円柱又は楕円柱の外周面形状に形成することが好ましい。このような形状であれば、金型の型面を簡易に形成でき、保護部材20を簡易に形成できるからである。また、保護部材20の外周面全体が滑らかな曲面形状を呈し、美観的にも優れるからである。
なお、ここでは、保護部材20は、直線状に形成されているが、途中で曲っていてもよい。また、電線束が途中で分岐している場合には、保護部材は、そのような分岐部分をも覆えるような分岐形状に形成されていてもよい。
電線固定部品30は、上記線状体12に取付けられた状態で車体100に固定されることで、電線14aを車体100に対して一定位置及び一定姿勢で支持するための部材である。
電線固定部品30は、取付板32と、車体固定部40とを備えており、樹脂部品である。
取付板32は、細長板状に形成されている。取付板32の幅寸法は、保護部材20の外径寸法と同じかこれよりも小さく設定され、当該保護部材20の両側にはみ出ないようになっていることが好ましいが、これは必須ではない。取付板32の長さ寸法は、車体固定部40から外方に延出する部分に粘着テープ52を巻付け可能な程度の大きさに設定されている。
この取付板32には、貫通孔34及び突起部36が形成されている。この貫通孔34及び突起部36については、後で詳述する。
また、車体固定部40は、取付板32の一方の主面(図1では下面)の延在方向中間部より突出するように一体成型されている。この車体固定部40は、車体100に固定可能に形成されている。この車体固定部40についても、後で詳述する。
結束部材50は、取付板32の他方主面(図1では上面)を線状体12の表面に接触させた状態で、線状体12と取付板32とを結束する部材である。ここでは、結束部材50として、粘着テープ52が用いられている。
すなわち、取付板32の延在方向を線状体12の延在方向と一致させた状態で、取付板32の他方主面を線状体12の外周面の一部に接触させる。この状態で、取付板32の両端側部分及び線状体12に、粘着テープ52を螺旋状に巻付ける。これにより、電線固定部品30が線状体12に対して取付けられる。
なお、結束部材としては、粘着テープの他、結束バンド等が用いられてもよい。
上記取付構造においては、粘着テープ52によって取付板32が線状体12に対して一定位置に保持されている。
しかしながら、粘着テープ52による保持力だけであると、線状体12に対して取付板32がずれてしまうことがある(図3の矢符Q参照)。特に、車体固定部40を車体100に固定した状態で、線状体12に対して何らかの外力が加わると、車体固定部40を中心として取付板32に対して線状体12がねじれてしまう恐れがある。
特に、不織部材で形成された保護部材20の表面では、取付板32は滑ってずれ易い。
また、図4に示すように、線状体12に対応する線状体12Bの直径寸法が取付板32の幅寸法よりも大きいと、巻回された粘着テープ52が取付板32を線状体12に向けて押付ける力が弱くなる。このため、線状体12Bの直径寸法が大きい場合にも、取付板32は位置ずれし易い。
そこで、本電線固定部品30には、線状体12、12Bと取付板32との位置ずれを抑制するための構成が形成されている。
<電線固定部品について>
電線固定部品30についてより詳細に説明する。図5は電線固定部品30を示す概略斜視図であり、図6は同電線固定部品30を示す概略平面図であり、図7は電線固定部品30の貫通孔34及び突起部36を含む部分の概略斜視図であり、図8は同部分の概略断面図であり、図9は突起部36が保護部材20に食込んでいる状態を示す説明図である。
既に説明したように電線固定部品30は、細長板状に形成された取付板32と、車体固定部40とを備える。
取付板32には、貫通孔34及び突起部36が形成されている。
ここでは、取付板32には、貫通孔34及び前記突起部36が複数形成されている。より具体的には、取付板32のうち車体固定部40を挟む両端側の部分に、少なくとも1つ(ここでは複数)の貫通孔34が形成されている。ここでは、取付板32の各端部において、合計8つの貫通孔34が、2列に分れて取付板32の延在方向に沿って並ぶように形成されている。
なお、取付板には、貫通孔及び突起部が1つのみ形成されていてもよい。もっとも、上記のように、突起部36が複数形成されていれば、線状体12に対する取付板32の位置ずれ及びねじれが抑制される。特に、複数の突起部36が取付板32の延在方向において離れて複数形成されていれば、取付板32に対して線状体12がねじれてしまうことを有効に抑制することができる。
上記貫通孔34は、取付板32に対してその一方主面(図5等では下面)から他方主面(図5等では上面)に向けて孔開け加工することにより形成されている。
突起部36は、そのような孔開け加工を行う際の加工痕として、貫通孔34の他方主面側(図5等では上側)の開口周縁部に形成されている。従って、突起部36は、取付板32に対して、車体固定部40とは反対側に突出するように形成されている。
上記突起部36は、取付板32に対してその一方主面から他方主面に向けて孔開け加工することにより形成されるものであるため、前記他方主面側に突出する形状には形成されるが、その他は不定型な形状である。通常、突起部36は、貫通孔34の開口周縁部に沿ってギザギザに突出する形状、又は、当該開口周縁部から部分的に突出する形状となる。突起部36の突出寸法は、1.0mm〜2.0mm程度であることが好ましい。
上記貫通孔34及び突起部36を形成するための孔開け加工としては、プレス加工、ドリル、キリによる孔開け加工等を採用することができる。特に、プレス加工によると、工具を回転させずに孔開け加工を容易に行え、また、多数の孔開け加工も一括して容易に行えるという点で利点がある。
そして、取付板32の他方主面を線状体12の表面に接触させた状態で、取付板32が線状体12に結束されると、それらの接触部分では、突起部36が保護部材20の表面に接触して喰い込む(図9参照)。これにより、線状体12と取付板32との位置ずれが抑制される。
また、貫通孔34は、多角形孔形状、ここでは、正六角形孔形状に形成されている。貫通孔は、円孔形状、三角形孔形状、四角形孔形状等に形成されていてもよい。もっとも、加工痕としての突起部は、貫通孔の開口周縁部に沿って形成されるため、突起部の形成領域を大きして、より多くの突起部が線状体12の表面に接触するようにするためには、貫通孔の開口周縁部の長さを大きくすることが有利である。そのためには、貫通孔を円孔形状に形成するよりも、多角形孔形状に形成することが好ましい。また、取付板の強度を維持するためには、貫通孔を正六角形孔形状として、複数の貫通孔を、互いの間の隙間がなるべく小さくなるようにレイアウトしたハニカム構造とすることが好ましい。
また、車体固定部40は、皿状部42と係止ロック部44とを備えている。従って、取付板32は、車体固定部40の両側方に延出している。皿状部42は、係止ロック部44側に向けて順次広がる皿状に形成されており、皿バネとして用いられる部分である。また、係止ロック部44は、皿状部42の内側の中央部に突出形成された部分であり、柱部45と一対の弾性片46とを備える。柱部45は、皿状部42の中央部から外方に突出する形状に形成されている。また、一対の弾性片46は、柱部45の先端部から基端部に向けて外方に広がるように延在する形状に形成されている。一対の弾性片46は、柱部45に対して近づく方向及び遠ざかる方向に弾性変形可能に構成されている。
この車体固定部40は、車体100に形成された固定孔102に挿入されることで当該車体100に固定される部分である。すなわち、本車体固定部40を固定孔102に挿入すると、一対の弾性片46が固定孔102の周縁部に接触し、内向きに弾性変形する。そして、車体固定部40がさらに押込まれ、一対の弾性片46が固定孔102の周縁部を乗越えると、一対の弾性片46は弾性力によって元形状に戻るように変形しようとする。すると、一対の弾性片46の先端部が固定孔102の周縁部に対して車体固定部40の挿入方向反対側から係止し、固定孔102の周縁部が、皿状部42と一対の弾性片46の先端部との間で挟込まれる。これにより、車体固定部40が車体100に対して固定される。
このような取付板32及び車体固定部40を備えた電線固定部品30は、袖形クランプとも呼ばれる。なお、車体固定部に対して両側に取付板が延出しているものを両袖クランプといい、車体固定部に対して一方側にのみ取付板が延出しているものを片袖クランプということがある。ここでは、電線固定部品30が両袖クランプである例で説明するが、片袖クランプであってもよい。また、線状体に沿って取付けられる取付板の側方に延出する延出板が形成され、当該延出板に車体固定部が形成されていてもよい。このような部品は、オフセットクランプと呼ばれることがある。
もっとも、車体固定部は、車体に対して固定可能な構成であればよく、上記構成である必要はない。例えば、車体の板状部分を一対の歯形状部分で挟込んで固定する構成、車体より突設されたスタッドボルトが挿通された状態でナット締めされることで固定される構成、車体より突設された細長板状のブラケット板が挿入されて係止固定される構成等であってもよい。
上記車体固定部40の一製造例について説明する。
まず、図10に示すように、長板状の取付板32Bと、車体固定部40とを含む部品30Bを準備する。この部品30Bは、上記電線固定部品30において、貫通孔34及び突起部36が形成されてない構成である。かかる部品30B自体としては、一般的な袖型クランプと呼ばれる部品と同じものを用いることができる。このため、樹脂成型金型を変更することなく、追加の孔開け加工を施すことによって、本電線固定部品30を製造することができる。
次に、図11及び図12に示すように、取付板32Bの一方主面(図11及び図12の上面)から他方主面((図11及び図12の上面))に向けて孔開け加工することにより、前記取付板32Bに貫通孔34を形成すると共に、貫通孔34の他方主面側の開口周縁部に孔開け加工痕による突起部36を形成する。
すなわち、貫通孔34の形成予定位置に、当該貫通孔34よりも大きい貫通孔62が形成された下型60を準備し、この下型60上に取付板32Bを配設する。この際、取付板32Bの他方主面(車体固定部40が形成された面とは反対側の面)を下型60側に向けた状態とする。
また、下型60の上方に配設される上型70として、上型板72の下向き面であって各貫通孔34に対応する位置に打抜き型74が複数突設されたものを準備する。打抜き型74は、貫通孔34の内周に沿った形状の環状刃であってもよいし、貫通孔34の内径寸法と同じ外径寸法を有する円柱状に形成されたものであってもよい。
そして、この上型70を下型60に向けて、エアシリンダ等の駆動機構部によって移動させると、打抜き型74が、貫通孔34の形成予定位置で、取付板32Bに押し当てられ、当該取付板32Bに切込んでいく。そして、打抜き型74が取付板32Bを打抜く寸前の状態で、取付板32Bのうち打抜き型74の進行方向前方に位置する部分が、貫通孔34の開口周縁部から分岐せずに残存し、この加工痕が上記突起部36を形成することになる(図12参照)。
上記のような加工痕による突起部は、打抜き加工による場合の他、ドリル又はキリによる孔開け加工によって生じ得る。
以上のように構成されたワイヤーハーネス10及び電線固定部品30によると、取付板32Bに孔開け加工することによって、取付板32に、貫通孔34と、当該貫通孔34の開口周縁部の突起部36とを形成することができる。このため、射出成形用の金型を複雑化等することなく、電線固定部品30を低コストで製造できる。また、取付板32に貫通孔34が形成されている分、電線固定部品30の軽量化を図ることもできる。また、取付板32の他方主面を線状体12の表面に接触させた状態で、突起部36を線状体12の表面に接触させることができ、これにより、線状体12と電線固定部品30との位置ずれを抑制することができる。
特に、線状体の外周に不織部材によって形成された保護部材が露出している場合、及び、線状体12が太径である場合の少なくとも一方である場合には、線状体に対して電線固定部品が位置ずれし易い。そこで、これらの場合に、本電線固定部品30を適用することが有効である。
また、複数の突起部36を形成することによって、電線固定部品30に対する線状体12のねじれを抑制することができ、車体100に対して線状体12をより確実に一定位置及び一定姿勢で保持できる。これにより、車体100への組付後において、車体100に対する線状体12のがたつきを抑制でき、車両全体としての品質向上を図ることもできる。さらに、線状体12を車体100に組付けた状態で、車体100に対する線状体のがたつきを考慮せずに又は考慮範囲を少なくして、ワイヤーハーネスのレイアウト設計等を実施できるため、当該設計を簡易に行えることになる。
また、保護部材に対する電線固定部品の位置ずれを抑制する構成としては、保護部材に、電線固定部品の取付に適した形状を形成することも考えられる。そのような形状としては、例えば、保護部材に、電線固定部品を一定位置に支持するための平面形状又は凹み形状等を形成することが考えられる。しかしながら、その場合、保護部材を形成するための金型形状が複雑化してしまう。また、線状体に対する電線固定部品の取付位置が固定されてしまうため、設計変更等は難しくなる。また、保護部材に、上記平面形状又は凹み形状等を形成すると、見栄えが悪くなってしまう恐れがある。
ところが、本実施形態では、電線固定部品30に形成された突起部36によって上記位置ずれ抑制を図っているため、上記のような問題を解消して、保護部材20を容易に加工し、また、設計変更に容易に対応でき、さらに、見栄えもよくすることができる。
また、複数の貫通孔34が形成されているため、電線固定部品30をより軽量化することができる。また、複数の突起部36が線状体12の表面に接触するため、線状体12の延在方向と取付板32の延在方向とを一致させた状態に維持し易く、両者間のねじれを有効に抑制できる。
また、貫通孔34及び取付板32は、打抜き加工によって形成されているため、容易に加工できる。特に、複数の貫通孔34及び取付板32を一括して容易に形成し易い。
{変形例}
なお、上記実施形態では、線状体12が、電線束14周りを保護部材20が覆う構成である例で説明したが、必ずしもそのような構成である必要はない。例えば、電線束周りに直接的に電線固定部品が取付けられる構成であってもよい。このような場合であっても、上記突起部が電線束を構成する電線の表面に接触することにより、電線束と電線固定部品との位置ずれを抑制することができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10 ワイヤーハーネス
12、12B 線状体
14 電線束
14a 電線
20 保護部材
20a 不織部材
30 電線固定部品
30B 部品
32 取付板
34 貫通孔
36 突起部
40 車体固定部
50 結束部材
60 下型
70 上型
74 打抜き型

Claims (7)

  1. 電線を含む線状体と、
    長板状の取付板と、車体に固定可能な車体固定部とを含み、前記取付板の一方主面から他方主面に向けて孔開け加工されることにより、前記取付板に貫通孔が形成されると共に、前記貫通孔の前記他方主面側の開口周縁部に孔開け加工痕による突起部が形成された電線固定部品と、
    前記取付板の他方主面を前記線状体の表面に接触させた状態で、前記線状体と前記取付板とを結束する結束部材と、
    を備え
    前記電線に直接的に前記電線固定部品が取付けられている、ワイヤーハーネス。
  2. 電線を含む線状体と、
    長板状の取付板と、車体に固定可能な車体固定部とを含み、前記取付板の一方主面から他方主面に向けて孔開け加工されることにより、前記取付板に貫通孔が形成されると共に、前記貫通孔の前記他方主面側の開口周縁部に孔開け加工痕による突起部が形成された電線固定部品と、
    前記取付板の他方主面を前記線状体の表面に接触させた状態で、前記線状体と前記取付板とを結束する結束部材と、
    を備え、
    前記貫通孔は、多角形孔形状に形成されている、ワイヤーハーネス。
  3. 請求項2に記載のワイヤーハーネスであって、
    前記線状体は、不織部材が前記電線を覆った状態でホットプレスされた保護部を含む、ワイヤーハーネス。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のワイヤーハーネスであって、
    前記貫通孔及び前記突起部が複数形成されている、ワイヤーハーネス。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のワイヤーハーネスであって、
    前記貫通孔及び前記突起部は、前記取付板にプレス加工による孔開け加工を行うことにより形成されている、ワイヤーハーネス。
  6. 長板状の取付板と、
    車体に固定可能な車体固定部と、
    を備え、
    前記取付板の一方主面から他方主面に向けて孔開け加工されることにより、前記取付板に貫通孔が形成されると共に、前記貫通孔の前記他方主面側の開口周縁部に孔開け加工痕による突起部が形成されており、
    前記貫通孔は、多角形孔形状に形成されている、電線固定部品。
  7. (a)長板状の取付板と、車体に固定可能な車体固定部とを含む部品を準備する工程と、
    (b)前記取付板の一方主面から他方主面に向けて孔開け加工することにより、前記取付板に貫通孔を形成すると共に、前記貫通孔の前記他方主面側の開口周縁部に孔開け加工痕による突起部を形成する工程と、
    を備える電線固定部品の製造方法により電線固定部品を製造し、
    前記取付板の他方主面を電線束周りの表面に直接的に接触させた状態で、前記電線束と前記取付板とを結束して、前記電線固定部品を前記電線束に取付ける、ワイヤーハーネスの製造方法。
JP2013236534A 2013-11-15 2013-11-15 ワイヤーハーネス、電線固定部品及びワイヤーハーネスの製造方法 Expired - Fee Related JP5999072B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013236534A JP5999072B2 (ja) 2013-11-15 2013-11-15 ワイヤーハーネス、電線固定部品及びワイヤーハーネスの製造方法
PCT/JP2014/078607 WO2015072324A1 (ja) 2013-11-15 2014-10-28 ワイヤーハーネス、電線固定部品及び電線固定部品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013236534A JP5999072B2 (ja) 2013-11-15 2013-11-15 ワイヤーハーネス、電線固定部品及びワイヤーハーネスの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015097438A JP2015097438A (ja) 2015-05-21
JP5999072B2 true JP5999072B2 (ja) 2016-09-28

Family

ID=53057263

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013236534A Expired - Fee Related JP5999072B2 (ja) 2013-11-15 2013-11-15 ワイヤーハーネス、電線固定部品及びワイヤーハーネスの製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5999072B2 (ja)
WO (1) WO2015072324A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112019006975T5 (de) * 2019-03-06 2021-11-25 Autonetworks Technologies, Ltd. Verkabelungsbauteil mit Fixierelement und Verfahren zum Herstellen des Verkabelungsbauteils mit Fixierelement

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6051720U (ja) * 1983-09-13 1985-04-11 住友電装株式会社 電線係止具
JP2562888Y2 (ja) * 1989-04-28 1998-02-16 株式会社 フジクラ ケーブル把持構造
DE19704674A1 (de) * 1997-02-07 1998-08-13 United Carr Gmbh Trw Vorrichtung zum Haltern von Rohren
JPH11178627A (ja) * 1997-12-24 1999-07-06 Shigeo Yamamoto 肩掛けハンガー

Also Published As

Publication number Publication date
WO2015072324A1 (ja) 2015-05-21
JP2015097438A (ja) 2015-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5891868B2 (ja) ワイヤーハーネスの製造方法及びワイヤーハーネス
JP5920181B2 (ja) ワイヤーハーネス及びワイヤーハーネスの製造方法
JP5772798B2 (ja) ワイヤーハーネス及びワイヤーハーネスの製造方法
JP5807477B2 (ja) ワイヤーハーネス
JP5895614B2 (ja) ワイヤーハーネス及びワイヤーハーネスの製造方法
WO2016158455A1 (ja) 外装ワイヤーハーネス
WO2013136633A1 (ja) ワイヤーハーネス
WO2011102013A1 (ja) 保護部材付電線及びその製造方法
JP5601213B2 (ja) ワイヤハーネス
JP6217879B2 (ja) 外装ワイヤーハーネス
JP5999072B2 (ja) ワイヤーハーネス、電線固定部品及びワイヤーハーネスの製造方法
JP6201891B2 (ja) 保護部材付ワイヤーハーネスの製造方法
WO2014050232A1 (ja) ワイヤーハーネス、ワイヤーハーネスの製造方法及び保護部材
WO2013042391A1 (ja) ワイヤーハーネス
JP5768634B2 (ja) ワイヤーハーネスの製造方法及びワイヤーハーネス
JP5630343B2 (ja) ワイヤハーネス
JP2014003757A (ja) 経路維持保護部材及びワイヤーハーネス
JP2013150406A (ja) ワイヤーハーネス
JP2014100011A (ja) ワイヤーハーネス
JP6079429B2 (ja) ワイヤーハーネス及びワイヤーハーネスの製造方法
JP5556606B2 (ja) 被覆部材付電線束および被覆部材付電線束の製造方法
JP2014017913A (ja) ワイヤーハーネス及びワイヤーハーネスの製造方法
JP2013116028A (ja) 経路維持ワイヤーハーネスの製造方法及び経路維持ワイヤーハーネス
JP2018070192A (ja) 結束バンド及び外装部材付ワイヤーハーネス
JP2013183609A (ja) ワイヤーハーネス及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160510

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160705

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160815

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5999072

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees