JP5999012B2 - 車載支援装置およびプログラム - Google Patents

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本発明は、狭域無線通信によって路側機から送信されてくる情報を受信する車載支援装置およびプログラムに関する。
従来、高速道路や有料道路を中心にITSスポット(登録商標)と呼ばれる路側機を設置し、車両に搭載された車載器との間でDSRC(登録商標)と呼ばれる狭域無線通信を行うことにより、渋滞や、道路上の落下物、事故多発地点、路面状態、地震発生、規制車線、サービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)の混雑状況などに関する情報(を路側機から車載器に送信するITSスポットサービスが知られている。以下では、前記した情報は、ユーザにとって有用な情報(つまり、ユーザを支援する情報)であるため、支援情報と呼ぶことにする。
また、ITSスポットサービスでは、SAやPA,道の駅などに路側機を設置し、例えばITSスポットと書かれる等により特定された駐車スペース(以下「情報通信スポット」という)に駐車した車両の車載器との間で狭域無線通信を行うことにより、周辺地域の観光や、宿泊、食事、物産などに関する前記した支援情報を路側機から車載器に送信するサービスが開始されている。
なお、ITSスポットサービスでは、一つの車載器でETC(登録商標)サービスも受けられるように、狭域無線通信によって路側機から車載器に支援情報が送信されるようになっている。このため、ITSスポットサービスでは、路側機との間で無線通信可能な範囲(通信エリア)を意図的に拡大できないことから、前記した情報通信スポット内において、車載器が路側機からの支援情報を受信できない電波の弱いエリアができる場合がある。
これに対し、移動測定車に搭載された電界強度測定装置(例えば、特許文献1参照)によって、予め情報通信スポット内の各地点における電界強度を測定しておき、この測定結果に基づいて、情報通信スポットの区画や路側機の配置を調整しておけば、情報通信スポットに駐車した車両の車載器が、強い電波によって路側機からの支援情報を受信できるようになるとも考えられる。
特許第3660388号公報
しかし、車載器が搭載される車両の種類や形状は様々であり、移動測定車と全く同じであることはほぼ無いに等しいため、情報通信スポット内の電波が車載器に受信されるまでの伝播経路において、車両毎に電波の反射や屈折のしかたが異なることになる。このため、情報通信スポット内に駐車した車両によっては、同じ通信エリアで強い電波を受信できても、別の車両では電波を受信できないことが起こり得る懸念があった。
また、このような電波の受信不良は、情報通信スポットの周囲の環境が変化する場合(例えば、自車両の隣りに他車両が駐車した場合など)にも、前記した伝播経路が異なる(例えば、他車両に電波が反射する)ことによって起こり得ることが考えられた。
本発明は、上記懸念に鑑みてなされたものであり、情報通信スポットにおいて、路側機から送信されてくる支援情報の受信確度を向上させることが可能な車載支援装置およびプログラムの提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明は、自車両に搭載され、前記した支援情報を送信する路側機との間で狭域無線通信を行うことにより、路側機から支援情報を受信する車載支援装置であって、路側機との間で狭域無線通信を行うことが可能な範囲(通信エリア)を少なくとも一部に含む駐車スペース(情報通信スポット)内で、現在自車両が位置する地点における所定周波数帯の電波強度を測定する強度測定手段を備える。
なお、所定周波数帯とは、路側機が支援情報を送信するために予め定められた使用周波数帯(狭域無線通信で使用される周波数帯)である。
さらに、本発明の車載支援装置は、強度測定手段による測定結果に基づいて、路側機から送信されてくる支援情報を受信するために適した位置へ移動するように自車両を誘導する車両誘導手段を備える。
ここで、本発明では、車両誘導手段が、情報通信スポット内における自車両の移動範囲のうち、強度測定手段により測定された電波強度が予め設定された閾値強度以上である地点を閾値以上地点、この閾値以上地点が最も多く連続して存在するエリアを対象エリアとして、自車両を対象エリア内の位置へ誘導することにした。
このように構成された車載支援装置では、車両誘導手段による自車両の誘導に伴って、自車両が移動すると、強度測定手段によって、情報通信スポット内(自車両の移動範囲内)における複数の地点での電波強度が測定され、車両誘導手段によって、この電波強度が閾値強度以上である地点(閾値以上地点)が最も多く連続して存在する通信エリア(対象エリア)内に自車両が誘導されることになる。
したがって、本発明によれば、自車両に搭載された車載器(車載支援装置)が電波強度を測定するため、自車両の種類や形状、周囲の環境にかかわらず、実際に電波強度が良好な最も広い通信エリア(対象エリア)内に自車両が誘導されるので、情報通信スポットにおいて、路側機から送信されてくる支援情報の受信確度を向上させることができる。
なお、本発明において、必ずしも電波強度が最も高い通信エリアに自車両を誘導するわけではない理由は、そのような通信エリアが狭い場合には、例えば車載器(車載支援装置)が路側機との間で狭域無線通信を行っている間に、情報通信スポットの周囲の環境が変化してその通信エリアがシフトして、良好な電波強度が得られなくなる懸念があるためである。
これに対し、本発明によれば、電波強度が良好な最も広い通信エリア(対象エリア)内に自車両を誘導するため、周囲の環境が変化してその通信エリアが多少シフトしても、良好な電波強度での受信を維持することが可能となる。このため、本発明において、車両誘導手段が、自車両を対象エリアにおける中心位置へ誘導する構成を採用することによって、このような良好な電波強度での受信を、より好適に維持することができる。
ところで、本発明において、どのような場合においても自車両の移動を運転者に強いることは、却って運転者の負担を増加させることになる。
これに対し、本発明では、駐車検出手段によって自車両が情報通信スポット内に駐車したことを検出すると、誘導禁止手段が、その自車両の駐車位置で強度測定手段により測定された電波強度が閾値強度以上である場合には、自車両誘導手段による自車両の誘導を禁止する構成を採用してもよい。
このような構成によれば、電波強度が閾値強度以上である場合には自車両を移動させずに済むので、運転者の負担を軽減することができる。また、例えば周囲の環境が変化して良好な電波強度が得られなくなった場合に、自車両誘導手段による自車両の誘導を許可することもできるので、運転者の負担軽減と、支援情報の受信確度向上との両者の均衡を好適に図ることができる。
また、本発明では、車両誘導手段が、自車両を前後方向に移動するように誘導したうえで、前記した閾値以上地点が存在しないと判断した場合、情報通信スポット内における自車両の駐車向きを反転させる旨を運転者に報知する構成を採用してもよい。
このような構成によれば、例えば情報通信スポット(駐車スペース)内の車輪止めに対し、自車両が後ろ向きに駐車していた場合に良好な電波強度が得られないケースでも、前記した通信エリアが車輪止め側に存在する場合には、自車両を前向き駐車させることにより、良好な電波強度を得ることが可能となるため、支援情報の受信確度向上に寄与することができる。
なお、本発明は、プログラムとして市場に流通させることができる。具体的には、前記した強度測定手段を備えるコンピュータを、少なくとも前記した車両誘導手段として機能させるためのプログラムである。このプログラムは、上記コンピュータに組み込まれることにより、本発明の車載支援装置によって奏する効果と同等の効果を得ることができる。
なお、本発明のプログラムは、コンピュータに組み込まれるROMやフラッシュメモリ等に記憶され、これらROMやフラッシュメモリ等からコンピュータにロードされて用いられてもよいし、ネットワークを介してコンピュータにロードされて用いられてもよい。
また、上記プログラムは、コンピュータにて読み取り可能なあらゆる形態の記録媒体に記録されて用いられてもよい。記録媒体としては、例えば、持ち運び可能な半導体メモリ(例えばUSBメモリやメモリカード(登録商標))などが含まれる。
車載支援装置を含むシステムの全体構成を例示するイメージ図である。 車載支援装置の構成を例示するブロック図である。 車載支援装置が行う処理の内容を例示するフローチャートである。 情報通信スポット内における電波強度の分布を例示するグラフである。 対象エリアにおける中心位置を例示する説明図である。
以下に、本発明の実施形態としての車載支援装置であるDSRC車載器を含むITSスポットサービスシステムについて、図面とともに説明する。
<全体構成>
図1(a)に示すように、本実施形態のITSスポットサービスシステム1は、車両2に搭載されたDSRC車載器10と、サービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)、道の駅などの駐車場において、ITSスポットと書かれる等により特定された駐車スペース(以下「情報通信スポット」という)3の付近に設置された路側機20とを備えて構成される。
路側機20は、DSRC車載器10との間で狭域無線通信を行うことにより、周辺地域の観光や、宿泊、食事、物産などのカテゴリーに関するユーザにとって有用な情報(以下「支援情報」という)をDSRC車載器10に送信する装置である。なお、本実施形態の狭域無線通信は、ETCサービスにも使用されるDSRC(Dedicated Short Range Communications)と呼ばれる、5.8GHz帯(所定周波数帯)のISMバンドを用いた一方向または双方向の無線通信技術を用いて行われる通信であり、通信エリアを意図的に狭いエリアにコントロールしている点で近距離無線通信とは異なる。
また、路側機20は、インターネット網等のネットワークに接続されており、ネットワークに接続されたサーバ等の管理装置から前記した支援情報の提供を受けるようになっている。なお、路側機20は、狭域無線通信で使用される電波を稼働時間内において常時送信するように構成されており、常時送信される電波は、支援情報を含むものであってもよいし、DSRC車載器10が路側機20との通信を確立するための専用のものであってもよい。
さらには、路側機20は、DSRC車載器10からの要求(つまり、ユーザによるDSRC車載器10の操作でカテゴリー等が指定された要求)に応じた支援情報を送信してもよいし、DSRC車載器10から要求を受けることなく、所定順に各種のカテゴリーの支援情報を送信してもよい。後者の場合でもよい理由は、各種のカテゴリーの支援情報を受信したDSRC車載器10が、これらの支援情報を記憶しておけば、例えばユーザによるDSRC車載器10の操作でカテゴリー等が指定された要求に応じた支援情報をユーザに提示できるためである。
情報通信スポット3は、車両2が駐車可能な広さに区分けされており、狭域無線通信によって路側機20から送信される電波を良好に受信することが可能な範囲(つまり、通信エリア)を少なくとも一部に含む場所に区画されている。なお、前述したように、ITSスポットサービスシステム1では、各種情報の送受信に狭域無線通信が用いられるため、路側機20およびDSRC車載器10のそれぞれのアンテナの指向性によっては、情報通信スポット3内において、DSRC車載器10が路側機20から送信される支援情報を受信できない電波の弱いエリアができる場合がある。
例えば、図1(a)に示すように、車両2が、情報通信スポット3(駐車スペース)内で駐車しているときに、路側機20のアンテナの指向性によって示される通信エリア(アンテナエリア)と、DSRC車載器10のアンテナの指向性によって示される通信エリア(アンテナエリア)とが交差しないと、狭域無線通信が不可となる。そして、図1(b)に示すように、車両2が、情報通信スポット3(駐車スペース)内で、路側機20のアンテナエリアとDSRC車載器10のアンテナエリアとが交差すると、狭域無線通信が可能となる。つまり、路側機20のアンテナエリアとDSRC車載器10のアンテナエリアとが交差しない限り、DSRC車載器10が路側機20から送信される電波を良好に受信することができなくなる(狭域無線通信が不可となる)。
なお、情報通信スポット3(駐車スペース)に対する路側機20のアンテナエリアと、DSRC車載器10のアンテナエリアとは、各種多様であるため、車両2を前方に移動することにより、狭域無線通信が可能となることもあるし、車両2の駐車方向を後ろ向きから前向きに変更することにより、狭域無線通信が可能となることもある。
また、路側機20およびDSRC車載器10のそれぞれのアンテナエリアは、車両2の種類や形状によって異なることもある。これは、DSRC車載器10が搭載される車両2の種類や形状が多種多様であり、情報通信スポット3内の電波がDSRC車載器10に受信されるまでの伝播経路において、車両2の種類や形状毎に電波の反射や屈折のしかたが異なるためである。なお、車両2としては、例えばセダンやSUV、軽自動車、ワゴン、トラック等、各種タイプの自動車があり、その車種や形状が多種多様であるものとする。
<DSRC車載器の構成>
次に、図2に示すように、本実施形態のDSRC車載器10は、狭域無線通信で使用される電波を送受信するためのアンテナ11と、外部(路側機20等)との間で狭域無線通信を行うための各種通信制御を行う通信制御装置12と、車両2の速度(車速)を検出する車速センサ13と、アンテナ11を介して受信した電波の強度(受信電力)を測定したり、車速センサ13から入力される車速を示す信号(車速信号)に基づいて車両2の移動距離を測定したりする等の演算処理を行う電力/距離演算回路14とを備える。なお、車速信号が示す車速は、車両2の前方への移動を正とし、車両2の後方への移動を負とするため、電力/距離演算回路14は、車両2の移動方向を特定することもできる。
また、DSRC車載器10は、電力/距離演算回路14による演算結果を記録するための記録装置15と、記録装置15に記録された演算結果(受信電力/移動距離)に基づいて、路側機20から送信されてくる支援情報を受信するために適した位置へ移動するように車両2を誘導する車両誘導部16と、車両誘導部16が車両2の現在位置を示す位置情報を取得するためのGPS受信機17と、車両誘導部16が車両2の周囲を示す画像情報を取得するための車載カメラ18とを備える。
さらに、DSRC車載器10は、タッチパネルや音声出力装置を有し、タッチパネルを介して入力したユーザの操作に応じた要求を示す情報(要求情報)を生成したり、車両誘導部16からの指令に応じた報知を、タッチパネルや音声出力装置を介して行ったりする等、各種のユーザインターフェース処理を行うHMI装置19aと、通信制御装置12から入力した支援情報を所定のタイミングでHMI装置19aに供給したり、HMI装置19aにて生成された要求情報を所定のタイミングで通信制御装置12に供給したりする等、各種のデータ処理を行うITSデータ処理装置19bとを備える。
アンテナ11は、車室内に設置され、電気的信号を電波として空間に放射(送信)し、逆に空間の電波を電気的信号に変換(受信)する。このため、情報通信スポット3内の電波が当該アンテナ11に受信されるまでの伝播経路において、車両2の室内の形状や他の設置物等によっても電波の反射や屈折のしかたが異なることになる。
通信制御装置12は、アンテナ11を介して受信した信号について、電力/距離演算回路14で処理可能な周波数へ変換したり、アナログ/デジタル変換を行って受信したデータをITSデータ処理装置19bに受け渡したりする等、各種の受信処理を行う。また、通信制御装置12は、ITSデータ処理装置19bから入力した送信データについて、デジタル/アナログ変換を行って送信信号を生成し、生成した送信信号を5.8GHz帯(所定周波数帯)のISMバンドにアップコンバートしてアンテナ11に供給する等、各種の送信処理を行う。なお、送信処理では、送信信号をアンテナ11に供給しようとするとき(つまり、電波を送信しようとするとき)、アンテナ11で受信可能な空間において所定周波数帯が利用されているかどうかを確認し、この周波数帯に空きがあると判断した場合に電波を送信する(つまり、キャリアセンスを行う)ようになっている。
ITSデータ処理装置19bは、通信制御装置12から入力した受信データを復号して支援情報を生成し、生成した支援情報を予め設定された提示タイミングでHMI装置19aに受け渡す等、受信データ処理を行う。なお、本実施形態の提示タイミングは、HMI装置19aから入力された指令に従って設定されるタイミングである。また、ITSデータ処理装置19bは、HMI装置19aから入力した要求情報を符合化して送信データを生成し、生成した送信データを通信制御装置12に受け渡す等、送信データ処理を行う。
HMI装置19aは、周知のナビゲーションシステムを構成するものでもあり、GPS受信機17から取得した位置情報や、予め記憶されている地図データを用いて、車両2の現在位置を地図データ上に示す現在位置画面をタッチパネルに表示したり、ユーザの目的地までの経路計算を行い、車両2を目的地まで案内する経路案内を、タッチパネルや音声出力装置を介して行ったりする等、ナビゲーション処理を行う。また、HMI装置19aは、車両誘導部16からの指令に応じて、車両2を誘導するためのアナウンスを示す画像をタッチパネルに表示したり、上記アナウンスを示す音声メッセージを、音声出力装置を介して出力したりする等、アナウンス処理を行うように構成されている。さらには、HMI装置19aは、ナビゲーション処理によって計算された目的地までの経路と、車両2の現在位置とに基づいて、ITSデータ処理装置19bに生成された支援情報をユーザに提示するタイミング(提示タイミング)を設定し、支援情報毎の提示タイミングを示す指令をITSデータ処理装置19bに出力する。そして、本実施形態では、ITSデータ処理装置19bから入力した支援情報を、タッチパネルや音声出力装置を介して提示したり、タッチパネルを介して入力したユーザ操作に応じて、提示すべき支援情報のカテゴリー等を指定するための要求を示す情報(以下「要求情報」という)を生成し、生成した要求情報をITSデータ処理装置19bに出力したりする等、ITSサービス処理を行うように構成されている。
GPS受信機17は、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星からの送信電波を、GPSアンテナを介して受信し、自車両の位置等を示す位置情報を車両誘導部16やHMI装置19aに出力するものである。なお、車両誘導部16やHMI装置19aに入力される位置情報は、自車両に加えられる回転運動の角速度を検出するジャイロセンサ(非図示)や前記した車速センサ13等の検出信号に基づいて、互いに性質の異なる誤差を補完し合うことで位置検出精度が維持されている。
車載カメラ18は、自車両の前後および横方向の様子を撮像するように複数設置されており、車両誘導部16からの指令に応じた方向の様子を示す画像情報を、車両誘導部16に供給するように構成されている。なお、車載カメラ18は、路面上の区画線や文字、図柄などが画像情報に含まれるように自車両において下向きに配置されている。
ここで、本実施形態では、電力/距離演算回路14、記録装置15、および車両誘導部16によって、制御装置10aが構成されている。具体的には、制御装置10aは、電力/距離演算回路14と、RAM等の記録装置15を含むマイクロコンピュータ(マイコン)とを中心に構成されており、マイコンにおいて、CPUが、ROMに記憶されたプログラムに基づいて、RAM(記録装置15)を作業エリアとして用い、車両誘導部16としての機能を含む車載支援機能を実現するための処理(以下「車載支援処理」という)を実行するように構成されている。
<車載支援処理>
ここで、制御装置10aのマイコン(CPU)が実行する車載支援処理の内容を、図3のフローチャートに沿って説明する。なお、本処理は、例えば車両2のイグニッションスイッチがオンの状態で、HMI装置19aにて支援情報を取得するための要求情報が生成されると開始し、HMI装置19aがその要求情報に応じた全ての支援情報を、路側機20から受け取ると終了する。
本処理が開始されると、まず、S110では、制御装置10aのマイコン(CPU)が、車両2が情報通信スポット3内に進入したか否かを判断し、ここで肯定判断した場合には、S120に移行し、否定判断した場合には、車両2が情報通信スポット3内に進入するまで待機する。なお、車両2が情報通信スポット3内に進入したか否かの判断については、電力/距離演算回路14によって測定されるアンテナ11を介して受信した電波の強度(受信電力)に基づいて判断してもよいし、ITSデータ処理装置19bにて復号された情報に基づいて判断してもよい。あるいは、GPS受信機17から取得した位置情報と、HMI装置19a予め記憶されている地図データ(但し、情報通信スポット3の位置情報も記録されている地図データ)とに基づいて判断してもよいし、これらの組み合わせによって総合的に判断してもよい。
次に、S120では、車速センサ13から入力される車速を示す信号(車速信号)がゼロであり、車両2のシフトレバー位置がパーキングに入れられたか否か、つまり、情報通信スポット3内の任意の位置で車両2が駐車されたか否かを判断し、ここで肯定判断した場合にはS130に移行し、否定判断した場合には、車両2が駐車されるまで待機する。
S130では、電力/距離演算回路14によって測定されるアンテナ11を介して受信した電波の強度(受信電力)が、支援情報を受信可能な充分な強度として予め設定された閾値強度(閾値電力)以上であるか否かを判断し、ここで肯定判断した場合にはS140に移行し、否定判断した場合にはS150に移行する。
S140では、車両2の現在の駐車位置(つまり、車両2を駐車させた状態)で、支援情報を受信可能である旨を示す通知信号を、HMI装置19aに出力し、S130に戻る。なお、この通知信号を入力すると、HMI装置19aがITSサービス処理を実行することにより、路側機20から送信されてくる支援情報を受信することになる。また、S140から移行するS130にて、再び受信電力が閾値電力を下回ると、支援情報を受信不可である旨を示す通知信号を、HMI装置19aに出力することにより、HMI装置19aによるITSサービス処理を中断させることになる。
一方、S150では、前記したように、支援情報を受信不可である旨を示す通知信号を、HMI装置19aに出力するとともに、車両2を前後方向に(例えば1m程度)移動するように誘導するための指令信号をHMI装置19aに出力する。なお、この指令信号を入力すると、HMI装置19aがアナウンス処理を実行することにより、車両2を前後方向に移動するように誘導するためのアナウンスが運転者になされることになる。ちなみに、HMI装置19aが行うアナウンス処置では、車載カメラ18から入力される画像情報に基づいて、車両2が情報通信スポット3(駐車スペース)からはみ出さないように注意喚起を行ったり、タッチパネル(ティスプレイ)に車両2の周囲を示す撮像画像を表示したりする運転支援を行うこともできる。
続くS160では、電力/距離演算回路14によって測定される移動距離(移動方向を含む)と、電力/距離演算回路14によって測定されるアンテナ11を介して受信した電波の強度(受信電力)との関係を示す電波強度の分布(図4参照)を作成し、S170に移行する。つまり、車両の前後方向の移動に伴って、車両の前後方向の各位置での受信電力を示すデータ(以下「電力分布データ」という)を記録装置15に記録する。
S170では、S160で作成した電力分布データにおいて、受信電力が受信閾値以上である地点(閾値以上地点)が存在するか否かを判断し、ここで否定判断した場合にはS180に移行し、肯定判断した場合にはS190に移行する。
S180では、情報通信スポット3内における車両2の駐車向きを反転するように誘導するための指令信号をHMI装置19aに出力する。なお、この指令信号を入力すると、HMI装置19aがアナウンス処理を実行することにより、車両2の駐車向きを反転するように誘導するためのアナウンスが運転者になされることになる。ちなみに、HMI装置19aが行うアナウンス処置では、車載カメラ18から入力される画像情報に基づいて、車両2が障害物とぶつからないように注意喚起を行ったり、タッチパネル(ティスプレイ)に車両2の周囲を示す撮像画像を表示したりする運転支援を行うこともできる。
一方、S190では、図5に示すように、S160で作成した電力分布データにおいて、受信電力が閾値電力以上である地点(閾値以上地点)と、受信電力が閾値電力未満である地点(閾値未満地点)とに区分し、さらに、連続する複数の閾値以上地点によって構成されるエリア(閾値以上エリア)と、連続する複数の閾値未満地点によって構成されるエリア(閾値未満エリア)とを抽出する。そして、抽出した閾値以上エリアおよび閾値未満エリアのそれぞれが、車両2が移動した範囲(移動エリア)のうち占める割合(つまり、全体の何%であるか)を解析する。
そして、続くS200では、S190で解析した割合が最も大きい閾値以上エリア(つまり、閾値以上地点が最も多く連続して存在するエリア)を対象エリアとして選択し、その対象エリアの中心位置へ移動するように車両2を誘導するための指令信号をHMI装置19aに出力して、S130に戻る。なお、この指令信号を入力すると、HMI装置19aがアナウンス処理を実行することにより、車両2の駐車向きを反転するように誘導するためのアナウンスが運転者になされることになる。ちなみに、HMI装置19aが行うアナウンス処置では、車両2の現在位置から対象エリアの中心位置に到達するまでの残りの距離を運転者に報知してもよいし、前記の残りの距離を車両2の周囲を示す撮像画像とともに、タッチパネル(ティスプレイ)に表示したりする運転支援を行うこともできる。
<効果>
以上説明したように、本実施形態のDSRC車載器10では、車載支援処理を実行することによって、電力/距離演算回路14による測定結果に基づいて、路側機20から送信されてくる支援情報を受信するために適した位置へ移動するように車両2を誘導する際に、情報通信スポット3内における車両2の移動範囲のうち、電力/距離演算回路14により測定された受信電力が閾値電力以上である地点(閾値以上地点)が最も多く連続して存在するエリア(対象エリア)内の位置へ誘導する。
したがって、本実施形態によれば、車両2に搭載された車載器(DSRC車載器10)が受信電力を測定するため、車両2の種類や形状、周囲の環境にかかわらず、実際に電波強度が良好な最も広い通信エリア(対象エリア)内に車両2が誘導されることになる。このため、情報通信スポット3において、路側機20から送信されてくる支援情報の受信確度を向上させることができる。
なお、本実施形態において、必ずしも受信電力が最も高い通信エリアに車両2を誘導するわけではない理由は、そのような通信エリアが狭い場合には、例えばDSRC車載器10が路側機20との間で狭域無線通信を行っている間に、情報通信スポット3の周囲の環境が変化してその通信エリアがシフトして、良好な電波強度が得られなくなる懸念があるためである。
これに対し、本実施形態によれば、電波強度が良好な最も広い通信エリア(対象エリア)内に車両2を誘導するため、周囲の環境が変化してその通信エリアが多少シフトしても、良好な電波強度での受信を維持することが可能となる。このため、本実施形態の車載支援処理では、車両2を対象エリアにおける中心位置へ誘導することによって、このような良好な電波強度での受信を、より好適に維持することができる。
また、本実施形態の車載支援処理では、車両2が情報通信スポット3内に駐車したことを検出すると、その車両2の駐車位置で電力/距離演算回路14により測定された受信電力が閾値電力以上である場合には、自車両の誘導を行わないようにしている。
これにより、受信電力が閾値電力以上である場合には車両2を移動させずに済むので、運転者の負担を軽減することができる。また、例えば周囲の環境が変化して良好な電波強度が得られなくなった場合には、車両2の誘導を行うので、運転者の負担軽減と、支援情報の受信確度向上との両者の均衡を好適に図ることができる。
また、本実施形態の車載支援処理では、車両2を前後方向に移動するように誘導したうえで、閾値以上地点が存在しないと判断した場合、情報通信スポット3内における車両2の駐車向きを反転させる旨を運転者に報知する。
このため、例えば情報通信スポット3(駐車スペース)内の車輪止めに対し、車両2が後ろ向きに駐車していた場合に良好な電波強度が得られないケースでも、通信エリアが車輪止め側に存在する場合には、車両2を前向き駐車させることにより、良好な電波強度を得ることが可能となるため、支援情報の受信確度向上に寄与することができる。
<発明との対応>
なお、本実施形態において、電力/距離演算回路14が強度測定手段、車両誘導部16(S150、S180およびS200の処理を行う制御装置10aのマイコン)が車両誘導手段、S120の処理を行う制御装置10aのマイコンが駐車検出手段、S130およびS140の処理を行う制御装置10aのマイコンが誘導禁止手段、制御装置10aがコンピュータの各一例にそれぞれ相当する。
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、上記実施形態の車載支援処理では、車両2を前後方向に移動するように誘導するためのアナウンスを行った後に、電力分布データを作成しているが、これに限定されるものではなく、情報通信スポット3内で駐車する前に車両2が切り返しを行うことにより、車両2が情報通信スポット3内で前後方向に移動する際に、電力分布データを作成してもよい。
1…スポットサービスシステム、2…車両、3…情報通信スポット、10…車載器、10a…制御装置、11…アンテナ、12…通信制御装置、13…車速センサ、14…電力/距離演算回路、15…記録装置、16…車両誘導部、17…GPS受信機、18…車載カメラ、19a…HMI装置、19b…データ処理装置、20…路側機。

Claims (5)

  1. 自車両(2)に搭載され、ユーザにとって有用な支援情報を送信する路側機(20)との間で狭域無線通信を行うことにより、該路側機から前記支援情報を受信する車載支援装置(10)であって、
    前記路側機との間で狭域無線通信を行うことが可能な範囲を少なくとも一部に含む駐車スペースである情報通信スポット(3)内で、現在自車両が位置する地点における所定周波数帯の電波強度を測定する強度測定手段(14)と、
    前記強度測定手段による測定結果に基づいて、前記路側機から送信されてくる前記支援情報を受信するために適した位置へ移動するように自車両を誘導する車両誘導手段(16)と、
    を備え、
    前記車両誘導手段は、前記情報通信スポット内における自車両の移動範囲のうち、前記強度測定手段により測定された前記電波強度が予め設定された閾値強度以上である地点を閾値以上地点、該閾値以上地点が最も多く連続して存在するエリアを対象エリアとして、自車両を該対象エリア内の位置へ誘導することを特徴とする車載支援装置。
  2. 前記車両誘導手段は、自車両を前記対象エリアにおける中心位置へ誘導することを特徴とする請求項1に記載の車載支援装置。
  3. 前記情報通信スポット内に自車両が駐車したことを検出する駐車検出手段(S120)と、
    前記駐車検出手段により自車両が駐車したことを検出すると、その自車両の駐車位置で前記強度測定手段により測定された前記電波強度が前記閾値強度以上である場合には、前記車両誘導手段による自車両の誘導を禁止する誘導禁止手段(S130,S140)と、
    を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車載支援装置。
  4. 前記車両誘導手段は、自車両を前後方向に移動するように誘導したうえで前記閾値以上地点が存在しないと判断した場合、前記情報通信スポット内における自車両の駐車向きを反転させる旨を運転者に報知することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車載支援装置。
  5. 請求項1に記載の前記強度測定手段を備えるコンピュータ(10a)を少なくとも前記車両誘導手段として機能させるためのプログラム。
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