JP5998928B2 - 画像処理装置、及び画像処理装置の制御プログラム - Google Patents

画像処理装置、及び画像処理装置の制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置、及び画像処理装置の制御プログラムに関する。
記録媒体に液体を吐出して画像を記録する液体吐出装置として、複数の吐出口が形成され、内部に液体流路を有する記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置が知られている。このインクジェット記録装置では、一般的に、出力画像において表現可能な階調数は入力画像データの階調数よりも小さい。そのため、入力画像データの階調を、インクジェット記録装置が表現可能な階調に落とす量子化を行い、当該量子化されたデータに基づいて記録が行われている。また、このインクジェット記録装置では、吐出口からインクが吐出されて液体流路内のインクが減少すると、カートリッジ等からインクが液体流路にリフィル(補給)されるようになっている。
ところで、近年のインクジェット記録装置では、高速化を図るべく、複数の吐出口から吐出される単位時間当たりのインク量が多くなっている。ここで、一度の吐出により吐出されるインク量が多い場合、リフィルにより液体流路にインクが満たされる前に、次の吐出が始まることとなり、その結果、液体流路内のインク量が不十分となるアンダーリフィル現象が発生しえる。特に、低温時においては、温度低下によるインク粘度の増加等に起因してインクの流動抵抗が増加すると、液体流路に補給可能な単位時間あたりのインク量が低下するため、アンダーリフィル現象が発生する可能性が高い。このアンダーリフィル現象が発生すると、吐出口におけるインクのメニスカスが破壊される等の要因により、正常なインクの吐出が行えなくなる場合がある。
このアンダーリフィル現象の対策として、画像記録中に待ち時間を設ける等の制御を実行して、所定時間当たりに吐出されるインク量を制御する方法が知られているが、この方法だと、高速化という本来の目的が損なわれる。また、他の方法として、例えば、特許文献1では、記録ヘッドの温度上昇によりインクの吐出量が増えることを考慮して、印字画像データ(入力画像データ)が記録ヘッドに転送する記録用に展開された記録用展開データを、記録ヘッドの温度に応じて間引くことで所定時間当たりに吐出されるインク量を制御している。
特開平11−170500号公報
上記特許文献1に記載された方法では、記録ヘッドに転送する記録用展開データ、即ち、記録ヘッドが表現可能な階調数のデータを間引いている。ここで、一般的に、インクジェット記録装置で表現可能な階調数は2〜4階調程度と、ホストコンピュータが備える液晶ディスプレイにおける階調値(例えば256階調)に比べて小さい。そこで、量子化の際には、量子化誤差を画像全体として小さくするために画像処理(たとえば誤差拡散やディザ)が行われる。たとえば、誤差拡散は画素を量子化するときの量子化誤差を周囲の画素に分配する画像処理である。そのため、誤差拡散が行われると、単に画像データを量子化したときとは異なる階調値を持つ特異な画素が出現する。つまり、量子化のときに誤差拡散が実行されて得られた記録用展開データは、2〜4階調程度ではあるが、全体としては量子化前の画像データにおける階調を表現するものであるといえる。このような、記録用展開データから画素を間引くと誤差拡散において発生した特異な画素を間引くことがある。特異な画素が間引かれると、量子化誤差が大きくなるので、結果として記録媒体に記録される画像の品質は劣化する。また、同様の問題は、画像処理が誤差拡散である場合に限らず、ディザである場合においても同様である。ディザは量子化する際の閾値を、所定値として固定するのではなく統計的に量子化誤差を小さくするように、画素ごとに設定したものである。そこで、所定値とは異なる値の閾値によって量子化された画素が間引かれると、やはり画像全体としての量子化誤差は大きくなり、結果として記録媒体に記録される画像の品質は劣化する。
そこで、本発明は、アンダーリフィルの現象を防止し、且つ記録速度の低下を抑制しつつ、記録媒体に記録される画像の品質劣化を抑制することを目的としている。
上記の課題を解決するために、本発明の画像処理装置は、記録媒体に液体を吐出するための複数の吐出口、及び前記複数の吐出口それぞれに液体を供給するための少なくとも1つの液体流路を有する記録ヘッドと、入力画像データを、量子化誤差を低減させる処理を伴う量子化処理によりN値(Nは、N≧2を満たす自然数)に量子化して前記記録ヘッドの駆動データを作成する駆動データ作成手段とを備えた液体吐出装置に、前記入力画像データを送信する画像処理装置であって、前記複数の吐出口を液体の供給元である前記液体流路が共通の吐出口同士に分類した吐出口群それぞれ、又は前記吐出口群それぞれを複数に分割した複数の分割吐出口群それぞれを一つのブロックとして、かつ、M値画像データ(Mは、M>Nを満たす自然数)に係る画像を一の記録媒体に記録するのに要する前記記録ヘッドの吐出周期数を複数に分割してなる各分割吐出周期数に対応するL吐出周期(Lは、L≧1を満たす自然数)のそれぞれの間において、一つの前記ブロックに属する前記吐出口のそれぞれから液体が吐出されて記録媒体に形成されるドットに対応する前記M値画像データの画素の集まりを一つの集合体として、前記M値画像データの各画素を複数の集合体の何れかに割り当てたときの、前記集合体それぞれに属する全ての画素の階調値の合計値を前記集合体毎に算出する合計値算出手段と、前記M値画像データを調整する階調値調整手段であって、前記合計値算出手段により算出された前記合計値が所定の閾値以上の前記集合体について、当該合計値が前記閾値未満となるように、前記集合体に属する前記画素のうち少なくとも一部の画素の階調値を低下させる階調値低下処理を実行する階調値調整手段と、前記階調値調整手段により調整された前記M値画像データを前記入力画像データとして、前記液体吐出装置の前記駆動データ作成手段に送信する送信手段とを備えていることを特徴とする。
また、本発明の画像処理装置の制御プログラムは、記録媒体に液体を吐出するための複数の吐出口、及び前記複数の吐出口それぞれに液体を供給するための少なくとも1つの液体流路を有する記録ヘッドと、入力画像データを、量子化誤差を低減させる処理を伴う量子化処理によりN値(Nは、N≧2を満たす自然数)に量子化して前記記録ヘッドの駆動データを作成する駆動データ作成手段とを備えた液体吐出装置に、前記入力画像データを送信する画像処理装置に実行させる制御プログラムであって、前記画像処理装置を、前記複数の吐出口を液体の供給元である前記液体流路が共通の吐出口同士に分類した吐出口群それぞれ、又は前記吐出口群それぞれを複数に分割した複数の分割吐出口群それぞれを一つのブロックとして、かつ、M値画像データ(Mは、M>Nを満たす自然数)に係る画像を一の記録媒体に記録するのに要する前記記録ヘッドの吐出周期数を複数に分割してなる各分割吐出周期数に対応するL吐出周期(Lは、L≧1を満たす自然数)のそれぞれの間において、一つの前記ブロックに属する前記吐出口のそれぞれから液体が吐出されて記録媒体に形成されるドットに対応する前記M値画像データの画素の集まりを一つの集合体として、前記M値画像データの各画素を複数の集合体の何れかに割り当てたときの、前記集合体それぞれに属する全ての画素の階調値の合計値を前記集合体毎に算出する合計値算出手段と、前記M値画像データを調整する階調値調整手段であって、前記合計値算出手段により算出された前記合計値が所定の閾値以上の前記集合体について、当該合計値が前記閾値未満となるように、前記集合体に属する前記画素のうち少なくとも一部の画素の階調値を低下させる階調値低下処理を実行する階調値調整手段と、前記階調値調整手段により調整された前記M値画像データを前記入力画像データとして、前記液体吐出装置の前記駆動データ作成手段に送信する送信手段として機能させることを特徴とする。
本発明によると、M値画像データにおける一つの集合体に属する画素の階調値の合計値が閾値未満とされるため、吐出口からL吐出周期のそれぞれの間に吐出される液体の吐出量を制限することができ、その結果、アンダーリフィル現象が発生することを抑制することができる。また、M値画像データの階調値を低下させているため、量子化誤差を低減させるために発生した特異な画素の階調値が低下されることがない。そのため駆動データ作成手段により作成された駆動データの階調値を低下させる場合と比べて、記録媒体に記録される画像の品質劣化を抑制することができる。
本発明の実施形態に係るインクジェットプリンタの電気構成図である。 図1の液体吐出装置の概略側面図である。 図1の記録ヘッドを示す平面図である。 (a)は図3の一点鎖線で囲まれた領域IIIを示す拡大図であり、(b)は図4(a)のIV−IV線に沿った部分断面図である。 (a)は記録ヘッドの吐出面の部分拡大図であり、(b)は多値画像データの各画素に対応する記録ヘッドの吐出周期を示す図である。 多値画素データの各画素が割り当てられる集合体について説明する説明図である 多値画素データの画素の階調値を低下させる階調値低下処理について説明する説明図である。 図1に示すサブCPUの動作について説明する説明図である。 図1に示すDMAコントローラによる転送処理について説明する説明図である 記録ヘッドの変形例を示す平面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態として、画像処理装置及び液体吐出装置を備えたインクジェットプリンタについて図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、インクジェットプリンタ101は、記録媒体としての用紙Pに画像を記録する液体吐出装置50、及び液体吐出装置50に対して記録対象となる入力画像データを送信する画像処理装置25を備えている。画像処理装置25は、ホストコンピュータ等の外部端末装置10から受信した印刷データ(PDL(page description language)などで記述されたデータ))に対して、公知のRIP(Raster Image Processor)処理を行って、用紙Pの画像記録領域に対応して画素がマトリクス状に配置されたM値画像データ(Mは、M>N(NはN≧2を満たす自然数)を満たす自然数:以下、多値画像データと称する)に変換する。そして、多値画像データを入力画像データとして、液体吐出装置50に対して送信する。画像処理装置25の詳細については、後述する。また、以下においては、多値画像データは、1ページの用紙Pに記録される画像に係る画像データとして説明する。
液体吐出装置50は、互いに異なる4色のインク(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のいずれかをそれぞれ吐出する4つの記録ヘッド1(図2参照)、及び記録ヘッド1それぞれの駆動データを作成する駆動データ作成回路55を備えたカラーインクジェット記録装置である。
図2に示すように、液体吐出装置50の内部には、給紙トレイ11から排紙トレイ12に向かって用紙Pが搬送される搬送経路が形成されている。給紙トレイ11のすぐ下流には、用紙を狭持しつつ搬送する一対の送りローラ5a、5bが配置されている。一対の送りローラ5a、5bは、用紙Pを給紙トレイ11から図中右方に送り出す。一対の送りローラ5a、5bによって送り出された用紙Pは、ベルト搬送機構13に供給される。ベルト搬送機構13は、2つのベルトローラ6、7と、両ローラ6、7の間に架け渡されるように巻回されたエンドレスの搬送ベルト8と、搬送ベルト8によって囲まれた領域内において4つの記録ヘッド1と対向する位置に配置されたプラテン15とを含む。図示しないモータがベルトローラ6を時計回りに回転させることによって、搬送ベルト8が時計回りに回転する。これにより、搬送ベルト8は、粘着性を有するその外周面に押さえ付けられた用紙Pを保持しつつ排紙トレイ12に向けて搬送する。本実施形態においては、送りローラ5a、5b、及びベルト搬送機構13とで本発明の搬送手段を構成している。
4つの記録ヘッド1は、用紙Pの搬送方向に沿って並べられており、搬送経路と対向する位置に固定されたライン式ヘッドである。つまり、インクジェットプリンタ101は、ライン式プリンタである。4つの記録ヘッド1は、その下端にヘッド本体2をそれぞれ有している。ヘッド本体2は、搬送方向に直交した方向に長尺な直方体形状となっている。ヘッド本体2の底面は、搬送ベルト8の外周面のうち上側に位置する搬送面8aに対向する吐出面2aとなっている。搬送ベルト8によって搬送される用紙Pが4つのヘッド本体2のすぐ下方を順に通過する際に、この用紙Pの上面すなわち印刷面に向けて吐出面2aから各色のインク滴が吐出される。これにより、用紙Pに所望のカラー画像が形成される。また、4つの記録ヘッド1それぞれの搬送方向下流側には温度センサ26が配置されている。温度センサ26は、対応する記録ヘッド1の環境温度を検出し、検出結果を画像処理装置25に出力する。
次に、記録ヘッド1のヘッド本体2について図3及び図4を参照しつつ説明する。図4(a)では説明の都合上、アクチュエータユニット21の下方にあって破線で描くべき圧力室110、及び吐出口108を実線で描いている。ヘッド本体2は、図3に示すように、流路ユニット9、流路ユニット9の上面9aに固定された8つのアクチュエータユニット21、及びリザーバユニット(不図示)を含んでいる。リザーバユニットには、インクを一時的に貯留するリザーバを含む共通の液体流路が形成されており、カートリッジからインクが供給される。アクチュエータユニット21は、流路ユニット9に形成された複数の圧力室110に対向して設けられた複数の個別電極を含んでおり、圧力室110内のインクに選択的に吐出エネルギーを付与する機能を有する。
流路ユニット9は、9枚の矩形状金属プレート122〜130(図4(b)参照)が積層された積層体である。流路ユニット9の上面9aには、リザーバユニットに接続されたインク供給口105bが開口している。流路ユニット9の内部には、インク供給口105bを一端とする複数のマニホールド流路105、マニホールド流路105から分岐した複数の副マニホールド流路105a、及び副マニホールド流路105aに接続した多数の個別インク流路132が形成されている。個別インク流路132は、流路抵抗調整用のアパーチャ112を含み、副マニホールド流路105aの出口から圧力室110を経て吐出口108に至る。流路ユニット9の上面9aには、複数の圧力室110がマトリクス状に配列されている。一方、流路ユニット9の下面である吐出面2aには、吐出口108が圧力室110に対応してマトリクス状につまり2次元的且つ規則的に配列されている。
次に、アクチュエータユニット21について説明する。アクチュエータユニット21は、各圧力室110に対向した複数のアクチュエータを含んでいる。各アクチュエータは、圧力室110内のインクに吐出周期(印刷周期)毎に選択的に吐出エネルギーを付与する。具体的には、アクチュエータユニット21は、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料からなる3枚の圧電シートから構成されている。各圧電シートは、いずれも複数の圧力室110に跨るサイズを有した連続平板である。最上層の圧電シート上における圧力室110に対向する位置のそれぞれには、個別電極が形成されている。最上層の圧電シートとその下側の圧電シートとの間にはシート全面にわたって共通電極が介在している。
共通電極は、すべての圧力室110に対応する領域において等しくグランド電位に保持されている。一方、個別電極には記録回路73からの駆動信号から図示しないドライバICによってレベル変換された信号が選択的に入力される。このように、アクチュエータユニット21において、個別電極と圧力室110とで挟まれた部分が、個別のアクチュエータとして働く。また、圧力室110の数と同数の複数のアクチュエータがアクチュエータユニット21に構成されている。
ここで、アクチュエータユニット21の駆動方法について述べる。アクチュエータユニット21は、圧力室110から最も離れた1枚の圧電シートを活性層とし、且つ残り2枚の圧電シートを非活性層とした、いわゆるユニモルフタイプのアクチュエータである。個別電極にパルスを出力することにより、これに対応する圧電シートが変形して圧力室110内のインクに圧力(吐出エネルギー)が付与され、吐出口108からインク滴が吐出される。
次に、図5(a)を参照しつつ、吐出面2aにおける吐出口108の配列について説明する。なお、図5(a)の左右方向が主走査方向となっており、上下方向が副走査方向となっている。図5(a)に示すように、吐出面2aにおいて、1つのアクチュエータユニット21内にある複数の吐出口108が、主走査方向及び副走査方向に関してマトリクス状に配置されている。具体的には、各吐出口108が、主走査方向に沿って互いに平行に延在する16本の仮想線のいずれかの上に配置されている。即ち、吐出面2aの吐出口108は、吐出口108が主走査方向に配列されてなる吐出口列が、搬送方向に沿って複数配列されるように配置されている。また、各仮想線上で隣接する吐出口108同士は等間隔となっている。そして、互いに異なる仮想線上に配置されているとともに、主走査方向に関して互いに重なり合うことなく600dpi(約42μm)×15の幅内に配列された16個の吐出口108(以下、吐出口#1〜#16と称する)が、主走査方向での最高解像度である600dpiで画像記録する基本単位を形成している。1つのアクチュエータユニット21内で、この基本単位が主走査方向に連続的に配列されている。
また、ヘッド本体2の8つのアクチュエータユニット21に係る全ての吐出口108(即ち、記録ヘッド1のすべての吐出口108)は、これらを主走査方向に延びた任意の仮想線上に垂直に射影してできたすべての射影点が解像度600dpiに対応する等間隔(約42μm)で配列されるような位置関係を有している。そのため、用紙Pに記録された画像においては、搬送方向に沿った複数のドット(インクが着弾していない不吐出ドットを含む)から構成されたドット列が1つの吐出口108に対応することになる。そして、用紙Pに記録された画像には、このようなドット列が約42μmの等間隔で複数形成されている。
さらに、記録ヘッド1の長手方向つまり主走査方向に関して1つの吐出口108に隣接している2つの吐出口108(例えば#7と#9の2つの吐出口が#8に隣接している)は、共に、副走査方向に関して当該吐出口108の上方及び下方のいずれかに配置されている。この関係はいずれの吐出口108についても成り立っている。つまり、複数の吐出口108が主走査方向に沿ってジグザグに配列されている。これにより、流路ユニット9において、吐出口108を含む個別インク流路を高密度に配置することができる。なお、以下においては、説明簡略化の都合上、16本の仮想線の間隔が、600dpi(約42μm)であるものとして説明する。
ここで、上述のように、ヘッド本体2のアクチュエータユニット21内の複数の吐出口108はマトリクス状で配置されているため、1吐出周期において記録ヘッド1からインクが吐出されて用紙P上に形成されるドットは隣接したものがない。ここで、吐出周期とは、副走査方向の印刷解像度に対応する単位距離だけ用紙Pがベルト搬送機構13により搬送されるのに要する時間である。従って、画像処理装置25において作成された多値画像データにおいて隣接する画素に対応して用紙P上に形成されるドットは、同一の吐出周期で形成されるものではない。例えば、一つのアクチュエータユニット21内にある吐出口108に注目すると、図5(b)に示すように、多値画像データの主走査方向に沿った複数の画素(1ラスタの画素)に関して、#1の吐出口に割り当てられた画素に対応するドットは、#2の吐出口に割り当てられた画素に対応するドットが形成されたときから15吐出周期後に形成されることとなる。なお、図5(b)中の多値画像データの各画素の数値は、当該画素に対応して用紙P上に形成されるドットが、記録ヘッド1の何吐出周期目に形成されたものかを示している。
図1に戻って、駆動データ作成回路55について説明する。駆動データ作成回路55は、画像処理装置25から受信した多値画像データを、量子化誤差を低減させる処理を伴う量子化処理を行う量子化処理ASIC(Application Specific Integrated Circuit)60、量子化処理ASIC60により量子化処理された画像データを一時的に記憶する画像格納バッファ80、及び、画像格納バッファ80に記憶された画像データに基づいて、用紙Pに画像を記録する記録処理を行う記録処理ASIC70を有している。
量子化処理ASIC60は、受信回路61、量子化回路62、及び送信回路63を含んでいる。受信回路61は、画像処理装置25から送信された多値画像データ(入力画像データ)を受信する。量子化回路62は、受信回路61が受信した多値画像データを、吐出用の低階調のN値画像データ(Nは、M>N≧2を満たす自然数:以下、低階調画像データと称す)に変換する量子化処理を行う。例えば、記録ヘッド1が「ゼロ,液滴有り」の2階調の画像記録が可能であれば2値の量子化処理を行い、「ゼロ,小滴,中滴,大滴」の4階調の画像記録が可能であれば4値の量子化処理を行う。送信回路63は、量子化回路62により変換された低階調画像データを、記録処理ASIC70に送信する。以下、多値画像データが256階調の画像データであり、記録ヘッド1が4階調で画像記録が可能なヘッドであるものとして説明する。
ここで、量子化回路62により行われる量子化処理は、量子化誤差を低減させる処理を伴っている。本実施形態においては、量子化誤差を低減させる処理として誤差拡散処理を行う。誤差拡散処理は、多値画像データの画素毎に、注目画素の256階調の階調値(入力濃度値)を4階調の階調値(出力濃度値)に変換し、出力濃度値に対応する相対濃度値を入力濃度値から減算して得られる誤差値を未処理の周囲の画素へ反映される処理法である。そのため、誤差拡散が行われると、単に多値画像データを量子化したときとは異なる階調値を持つ特異な画素が出現することとなる。
記録処理ASIC70は、受信回路71、並替回路72、記録回路73、及び機構系駆動制御回路74を含む。受信回路71は、低階調画像データを量子化処理ASIC60から受信して、画像格納バッファ80に記憶する。並替回路72は、画像格納バッファ80に記憶された低階調画像データを、記録ヘッド1の吐出口108の配列パターンに合わせた形式に並び替えて、記録ヘッド1の駆動データを作成する。記録回路73は、画像処理装置25の後述のメインCPU31からの制御信号に基づいて、吐出周期毎に駆動データと吐出波形信号を記録ヘッド1に送出する。機構系駆動制御回路74はメインCPU31からの制御信号に基づいてベルト搬送機構13、及び送りローラ5a、5bを制御する。すなわち、記録ヘッド1、ベルト搬送機構13、送りローラ5a、5bによって、並替回路72により作成された駆動データに係る画像が用紙Pに記録される。
次に、画像処理装置25について詳細に説明する。画像処理装置25は、ネットワークインターフェース30、メインCPU(Central Processing Unit)31、メインROM(Read Only Memory)32、サブROM33、RAM(Random Access Memory)34、印刷データ記憶装置35、サブCPU36、画像データ記憶装置37、DMA(Direct Memory Access)コントローラ38、合計値算出回路39、階調値調整回路40、閾値記憶装置41、色変換回路42、画像データ送信回路43、及びこれらを相互に通信可能に接続するバス27を有している。
ネットワークインターフェース30は、LAN等を介して、外部端末装置10に接続されている。メインCPU31は、インクジェットプリンタ101の動作全般を制御するための制御を行うCPUである。メインROM32にはメインCPU31が実行する各種プログラムが記憶される。サブROM33には、サブCPU36が実行する各種の制御プログラム、及び多値画像データの解像度やサイズ等の特性に応じた複数の吐出口情報(後述する)が記憶される。RAM34はメインCPU31及びサブCPU36の作業領域として使用される。印刷データ記憶装置35には、ネットワークインターフェース30を介して外部端末装置10から受信した印刷データ(PDLデータ)が記憶される。
サブCPU36は、メインCPU31からの処理指示に従って、印刷データ記憶装置35に記憶された印刷データから多値画像データを作成する画像処理を行うCPUである。具体的には、サブCPU36は、印刷データ記憶装置35に記憶された印刷データから、RIP処理によりRGB表色系の多値画像データに変換する。また、サブCPU36は、RGB表色系の多値画像データが色変換回路42に転送されるようDMAコントローラ38に指示をする。色変換回路42はRGB表色系の多値画像データから、ブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローにそれぞれ対応する4つのCMYK表色系の多値画像データを作成する。なお、CMYK表色系の多値画像データは、用紙Pの画像記録領域に対応するマトリクス配置された各画素に関する色の階調値を有している。画像データ記憶装置37には、変換されたCMYK表色系の多値画像データが記憶される。以下、4つのCMYK表色系の多値画像データのうち、1つの多値画像データに係る処理に注目して説明する。
DMAコントローラ38は、サブCPU36や階調値調整回路40からの指示に従い、多値画像データの転送処理を行う。なお、DMAコントローラ38は、サブCPU36や階調値調整回路40からの指示に含まれるディスクリプタを記憶するディスクリプタ記憶部38aを有している。ディスクリプタには、転送元デバイスの転送データが記憶された格納領域の転送元アドレス情報(例えば、転送元先頭アドレス、及び転送元末尾アドレス等)や、転送先デバイスの転送データを記憶させる格納領域の転送先アドレス情報などの転送処理に必要な情報が含まれている。DMAコントローラ38は、ディスクリプタ記憶部38aに記憶されたディスクリプタを読み込むことで転送処理を実行する。また、DMAコントローラ38は、転送処理が終了した場合、転送処理が終了したことを示す転送終了情報を、指示を受けたサブCPU36や階調値調整回路40に送信する。本実施形態では、DMAコントローラ38は、画像データ記憶装置37と、サブCPU36、合計値算出回路39、階調値調整回路40、色変換回路42、及び量子化処理ASIC60の受信回路71それぞれとの間での多値画像データの転送処理を行う。
ところで、インクの供給元である液体流路(本実施形態ではリザーバ)が共通の複数の吐出口108から一度の吐出により吐出されるインク量が多い場合、リフィルにより液体流路にインクが満たされる前に、次の吐出が始まることとなり、その結果、液体流路内のインク量が不十分となるアンダーリフィル現象が発生しえる。そこで、アンダーリフィル現象の発生を防止すべく、液体吐出装置50の駆動データ作成回路55により作成された駆動データ(低階調画像データ)の階調値を低下させることが考えられる。しかしながら、この場合、誤差拡散において発生した特異な画素の階調値が低下された場合、結果として用紙Pに記録される画像の品質が劣化する。
そこで、本実施形態においては、アンダーリフィル現象が発生する虞がある場合には、駆動データ作成回路55により作成された駆動データの階調値を低下させるのではなく、駆動データ作成回路55に送信する前(量子化処理前)の多値画像データの階調値を低下させる。以上のように、駆動データ作成回路55による量子化処理前の多値画像データの階調値を低下させることで、量子化処理の際において量子化誤差を低減させるために発生した特異な画素の階調値が低下されることをなくすことができる。その結果、駆動データ作成回路55により作成された駆動データの階調値を低下させる場合と比べて、用紙Pに記録される画像の品質劣化を抑制することができる。このアンダーリフィル現象の発生防止、及び多値画像データの調整に係る処理は、サブCPU36、DMAコントローラ38(送信手段)、合計値算出回路39(合計値算出手段)、及び階調値調整回路40(階調値調整手段)により行われる。以下、詳細に説明する。
サブCPU36は、色変換回路42により変換された多値画像データを画像データ記憶装置37に転送する際に、合計値算出回路39に対しても多値画像データが転送されるように、DMAコントローラ38に指示する。なお、このDMAコントローラ38による多値画像データの転送は、画像データの主走査方向に沿った画素列である1ラスタ毎に転送される。
ここで、本実施形態では、記録ヘッド1のヘッド本体2における8つのアクチュエータユニット21それぞれに属する吐出口108の集まりを一つのブロックとする。即ち、一つの記録ヘッド1には、8個のブロックが存在することとなる。また、多値画像データに係る画像を1つの用紙Pに記録するのに要する吐出周期数を複数に分割した各分割吐出周期数に対応する吐出周期をL吐出周期(LはL≧1を満たす自然数:以下、集合体吐出周期と称す)とする。以下、多値画像データに係る画像を、副走査方向における解像度を600dpiとして1つのA4サイズの用紙Pに記録するときの集合体吐出周期について説明する。副走査方向における解像度を600dpiの場合、吐出口108から吐出されたインクが着弾してA4サイズの用紙P上に形成される副走査方向のドット数は6814である。また、上述したようにヘッド本体2のアクチュエータユニット21内の複数の吐出口108はマトリクス状で配置されており、副走査方向に関する距離が最も離れている#1の吐出口と#2の吐出口に関して、#1の吐出口に割り当てられた画素に対応するドットは、#2の吐出口に割り当てられた画素に対応するドットが形成されたときから15吐出周期後に形成されることとなる。従って、A4サイズの一つの用紙Pを記録するのに要する全吐出周期数は(6814+15=)6829となる。そして、この全吐出周期数を16分割したとすると、各分割周期数は426吐出周期数(一つの分割周期数のみ439吐出周期数)となるため、集合体吐出周期は426(一つの集合体吐出周期のみ439)となる。以下では、説明簡略化の都合上、全吐出周期数が6816であり、各集合体吐出周期は、全吐出周期数を16分割した分割吐出周期数に対応する426吐出周期であるものとして説明する。
また、多値画像データの解像度やサイズ等の特性により、画像記録中において、画像を記録するためにはインクが吐出されない吐出口108が存在することがある。即ち、多値画像データの各画素が割り当てられない吐出口108が存在することがある。そこで、サブCPU36は、合計値算出回路39に転送する多値画像データの解像度やサイズ等の特性に応じて、サブROM33に記憶された複数の吐出口情報から一つの吐出口情報を選択し、合計値算出回路39に送信する。ここで、吐出口情報は、多値画像データの各画素を24個のブロックの何れのブロックに属する吐出口108に割り当てるかを示す情報、多値画像データの各画素を#1〜#16の何れの吐出口108に割り当てるかを示す情報、及び多値画像データの各画素を複数の集合体(後述する)の何れの集合体に割り当てるかを示す情報を含む。
合計値算出回路39は、図6に示すように、各集合体吐出周期のそれぞれの間において、一つのブロックに属する吐出口108のそれぞれから吐出されて用紙Pに形成されるドットに対応する多値画像データの画素の集まりを一つの集合体として、サブCPU36から受信した吐出口情報に従って、多値画像データの各画素を複数の集合体の何れかに割り当てる。ここで、図6中の丸囲み数字は、多値画像データの各画素が割り当てられた集合体の番号を示している。なお、本実施形態では、8個のブロックが存在し、且つ、集合体吐出周期は全吐出周期数を16分割した分割吐出周波数に対応するものであるため、集合体は128個存在することとなる。その後、合計値算出回路39は、集合体それぞれに属する全ての画素の階調値の合計値(以下、合計階調値とも称す)を集合体毎に算出する。
次に、サブCPU36は、多値画像データに係る複数の集合体のうち、合計値算出回路39により算出された合計階調値が所定の閾値以上の集合体(以下、要調整集合体と称す)があるか否かを判定し、要調整集合体があると判定した場合には、要調整集合体に属する画素のうち、少なくとも一部の画素の階調値を低下させると判断する。ここで、上述の閾値は、サブCPU36により、温度センサ26からの記録ヘッド1の環境温度の検出結果、及び閾値記憶装置41に記憶されている温度閾値関係情報に基づいて調整される。温度閾値関係情報は、記録ヘッド1の環境温度と、集合体の合計階調値に係る閾値との関係を示すものである。ところで、記録ヘッド1の環境温度が低くなるほど、インク粘度の増加等に起因してインクの流動抵抗が増加するためアンダーリフィル現象が発生しやすくなる。そこで、閾値記憶装置41には、記録ヘッド1の環境温度が低いほど閾値が小さくなるように設定された温度閾値関係情報が記憶されている。これにより、記録ヘッド1の環境温度が低い場合でも、確実にアンダーリフィル現象を防止することができる。本実施形態においては、サブCPU36が本発明の閾値調整手段を構成する。
サブCPU36は、要調整集合体に属する画素のうち、少なくとも一部の画素の階調値を低下させると判断した場合には、画像データ記憶装置37に記憶されている多値画像データの画素のうち、要調整集合体に属する画素の階調値を低下させる階調値低下処理が行われるよう階調値調整回路40に調整開始指示をする。また、サブCPU36は、要調整集合体に属する画素の階調値の合計値と閾値との差分に基づいて、当該要調整集合体に対応する第1制限関数及び第2制限関数を要調整集合体毎に決定し、これらの制限関数を階調値調整回路40に送信する。ここで、第1制限関数及び第2制限関数とは、要調整集合体に属する画素の階調値に対して乗算する制限乗数を画素毎に設定するための関数であり、要調整集合体に属する画素の階調値の合計階調値が閾値未満となるように設定された関数である。第1制限関数は、要調整集合体に属する画素の副走査方向に関する位置に応じて定まる第1変数を表す関数であり、第2制限関数は、要調整集合体に属する画素の主走査方向に関する位置に応じて定まる第2変数を表す関数である。そして、要調整集合体に属する各画素に係る制限乗数は、第1制限関数により当該画素の副走査方向に関する位置に応じて定まる第1変数と、第2制限関数により当該画素の主走査方向に関する位置に応じて定まる第2変数とを乗算して得られる値に設定される。従って、例えば、第1制限関数により定まる第1変数が0.9であり、第2制限関数により定まる第2変数が0.95である場合、制限乗数は(0.9×0.95=0.855)に設定される。
また、第1制限関数及び第2制限関数は、要調整集合体に属する画素の階調値の合計階調値と閾値との差分が大きいほど、要調整集合体に属する画素の階調値の合計階調値を低下させる低下幅が多くなるよう設定されている。
以下、第1制限関数及び第2制限関数について、図7を参照して具体的に説明する。なお、図7では、多値画像データの各画素に係る丸囲み数字は各画素が割り当てられた集合体の番号を示し、また、要調整集合体が丸囲み数字2番の集合体であるものとして図示している。本実施形態においては、図7に示すように、第1制限関数及び第2制限関数は、第1変数及び第2変数それぞれが0.85〜1.0の範囲となり、且つ、副走査方向及び主走査方向に関して隣接する集合体との境界付近にある画素ほど、階調値を低下させる低下幅が小さくなるように設定されている。具体的には、第1制限関数は、要調整集合体に属する画素を副走査方向に関して3分割したときにおいて、上下二つの境界領域に関しては第1変数を略1.0とし、中央領域に関しては副走査方向中央になるほど第1変数が0.85に近づくよう設定されている。ここで、境界領域とは、要調整集合体に属する画素のうち副走査方向に関する位置が同じである画素の数が当該要調整集合体に対応するブロックに属する吐出口108の数よりも少ない領域であり、中央領域とは、要調整集合体に属する画素のうち副走査方向に関する位置が同じである画素の数が当該要調整集合体に対応するブロックに属する吐出口108の数と同じ領域である。また、第2制限関数は、主走査方向両端は第2変数を略1.0とし、主走査方向中央になるほど第2変数が0.85に近づくよう設定されている。
階調値調整回路40は、サブCPU36から調整開始指示を受信すると、画像データ記憶装置37に記憶された多値画像データのうち、要調整集合体に属する全ての画素が階調値調整回路40に転送されるようDMAコントローラ38に指示する。また、階調値調整回路40は、サブCPU36から受信した第1制御関数及び第2制限関数に従って、要調整集合体に属する画素の階調値を低下させる階調値低下処理を行う。上述したように、第1制限関数が副走査方向に関して隣接する集合体との境界付近にある画素ほど、階調値を低下させる低下幅が小さくなるように設定されているため、用紙Pに形成される画像を副走査方向に関して滑らかにすることができる。同時に、第2制限関数が主走査方向に関して隣接する集合体との境界付近にある画素ほど、階調値を低下させる低下幅が小さくなるように設定されているため、用紙Pに形成される画像を主走査方向に関しても滑らかにすることができる。
階調値調整回路40は、階調値低下処理において、要調整集合体に属する画素を順に低下させるものであり、階調値が低下された画素については、画像データ記憶装置37に順次転送されるようDMAコントローラ38に指示する。なお、階調値調整回路40は画素を階調値低下処理をラスターデータの並びではなく、集合体の並びで処理するが、画像データ記憶装置37には、ラスターデータに並び替えして転送される。これにより、画像データ記憶装置37に記憶された多値画像データにおける閾値以上の集合体に属する画素が、階調値調整回路40により階調値が低下された画素に順次置換される。また、階調値調整回路40は、DMAコントローラ38のディスクリプタ記憶部38aに記憶された、画像データ記憶装置37から駆動データ作成回路55への転送処理に用いられる後述の出力用ディスクリプタに、画像データ記憶装置37の格納領域における、階調値が低下された画素のアドレス位置を示す情報を、信号線40aを介して直接書き込む。
また、サブCPU36は、階調値調整回路40に対して調整開始指示をした後、階調値調整回路40において階調値調整処理が終了する前に、画像データ記憶装置37に記憶されている多値画像データの画素のうち少なくとも一部の画素が画像データ送信回路43を介して液体吐出装置50の駆動データ作成回路55に転送されるようDMAコントローラ38に出力指示をする。これにより、画像処理装置25から液体吐出装置50への多値画像データの転送処理と、当該多値画像データに係る階調値調整処理が並列に実行されることとなる。なお、出力指示には、画像データ記憶装置37における多値画像データが格納されたアドレス情報、要調整集合体に属しない画素のアドレス情報、及び要調整集合体に属する画素のアドレス情報を含むディスクリプタ(以下、出力用ディスクリプタ)が含まれている。また、上述したように、ディスクリプタ記憶部38aに記憶された出力用ディスクリプタには、階調値調整回路40からの指示により、画像データ記憶装置37に記憶された多値画像データにおける、階調値が低下された画素のアドレス位置を示す情報が登録される。
DMAコントローラ38は、ディスクリプタ記憶部38aに記憶された出力用ディスクリプタを読み込んで、画像データ記憶装置37に記憶された多値画像データのラスタのうち、駆動データ作成回路55に転送されていない最も搬送方向上流側のラスタが調整済みラスタである場合に、当該調整済みラスタを画像データ送信回路43を介して駆動データ作成回路55に順次転送する。ここで、調整済みラスタとは、ラスタに含まれる画素それぞれが、要調整集合体に属しない画素、及び要調整集合体に属する画素であるが階調値調整回路40により調整された画素の何れか一方を満たしたラスタのことである。
次に、合計値算出回路39について詳細に説明する。合計値算出回路39は、設定記憶部45、割当回路46、#1〜#16の吐出口108それぞれに対応する16個のカウント回路47、及び多値画像データの複数の集合体それぞれに対応する複数のメモリ49を有する合計値記憶部48を含む。設定記憶部45には、サブCPU36から受信した吐出口情報が記憶される。また、設定記憶部45には、16個のカウント回路47それぞれから出力される後述のカウント値を記憶させる記憶先のメモリ49を示す記憶先メモリ情報が記憶される。
割当回路46は、サブCPU36から多値画像データのラスタを受信すると、ラスタの一端にある画素を注目画素として、当該注目画素が#1〜#16の何れの吐出口108に割り当てられているかを設定記憶部45に記憶された吐出口情報を参照して判定する。そして判定結果に基づいて、対応する吐出口108が同一であるカウント回路47に注目画素の階調値を送信する。以降、ラスタの注目画素を隣接する画素に変えて、同様の処理をラスタに含まれる全ての画素について繰り返す。また、割当回路46は、注目画素の階調値を対応するカウント回路47に送信する際において、設定記憶部45に記憶された吐出口情報を参照して、注目画素が属するブロックが、送信先のカウント回路47に対して直前に送信した注目画素のブロックと異なっている場合には、カウント回路47に対して注目画素を送信する前に、合計値記憶部48へのカウント値の出力を指示する出力指示命令を送信する。また、割当回路46は、ラスタの他端にある画素を注目画素としてカウント回路47に送信したときには、全てのカウント回路47に対して出力指示命令を送信する。
また、割当回路46は、注目画素の階調値を対応するカウント回路47に送信する際において、設定記憶部45に記憶された吐出口情報を参照して、注目画素が割り当てられる集合体が、送信先のカウント回路47に対して直前に送信した注目画素に割り当てられた集合体と異なる場合には、記憶先となるメモリ49が、注目画素が割り当てられている集合体に対応するメモリ49となるよう、設定記憶部45に記憶された記憶先メモリ情報を書き換える。
カウント回路47には、カウント値が記憶されており、割当回路46から注目画素を受信する毎に、当該注目画素の階調値だけカウント値を上昇させる。また、カウント回路47は、割当回路46から出力指示命令を受信したとき、カウント値を合計値記憶部48に出力するとともに、カウント値を零に初期化する。
合計値記憶部48は、16個のカウント回路47それぞれから受信したカウント値を、複数のメモリ49のうち、設定記憶部45に記憶された記憶先メモリ情報に基づく一つのメモリ49に記憶された合計階調値に加算して記憶する。なお、合計値記憶部48は、合計値記憶部48がサブCPU36から吐出口情報を受信したときに、各メモリ49に記憶されている合計階調値を初期化する。以上の構成により、合計値記憶部48の各メモリ49には、対応する集合体に属する全ての画素の階調値の合計階調値が記憶されることとなる。
次に、本実施形態に係るサブCPU36の動作について、図8を参照しつつ説明する。まず、サブCPU36は、メインCPU31からの処理指示を受信すると(A1)、印刷データ記憶装置35に記憶されている印刷データから作成される多値画像データの特性を判定し、その判定結果に基づき、サブROM33に記憶された複数の吐出口情報のうち一つの吐出口情報を合計値算出回路39に出力する(A2)。これにより、合計値算出回路39の設定記憶部45に吐出口情報が記憶されることとなる。
次に、サブCPU36は、印刷データ記憶装置35に記憶されている印刷データの一部をRIP処理することで、多値画像データの複数のラスタのうち、RIP処理により未だ作成されていない最も搬送方向上流側のラスタを作成し(A3)、当該作成された多値画像データ(色変換回路42によりCMYK表色系に変換された多値画像データ)の1ラスタ分のデータが画像データ記憶装置37及び合計値算出回路39に転送されるようDMAコントローラ38に指示する(A4)。次に、サブCPU36は、DMAコントローラ38からステップA4に係る転送処理が終了したことを示す転送終了情報を受信したか否かを判断する(A5)。転送終了情報を受信していない場合(A5:NO)には、ステップA5の処理を繰り返す。一方、転送終了情報を受信したと判断した場合(A5:YES)には、サブCPU36は、印刷データ記憶装置35に記憶されている印刷データのRIP処理により、多値画像データの全てのラスタが作成されたか否かを判断する(A6)。多値画像データの全てのラスタが作成されていないと判断した場合(A6:NO)には、ステップA3の処理に戻る。
一方、多値画像データの全てのラスタが作成されたと判断した場合(A6:YES)には、サブCPU36は、合計値記憶部48のメモリ49各々に記憶された各集合体に係る合計階調値を合計値算出回路39から取得する(A7)。次に、サブCPU36は、温度センサ26からの記録ヘッド1の環境温度の検出結果、及び閾値記憶装置41に記憶されている温度閾値関係情報に基づいて閾値を決定(調整)する(A8)。その後、画像データ記憶装置37に記憶された多値画像データに係る複数の集合体のうち一つの集合体を注目集合体とし、合計値算出回路39から取得した当該注目集合体に係る合計階調値が、ステップA8の処理で決定された閾値以上であるか否かを判断する(A9)。注目集合体に係る合計階調値が閾値未満であると判断した場合(A9:NO)には、ステップA11の処理に移る。一方、注目集合体に係る合計階調値が閾値以上であると判断した場合(A9:YES)には、当該注目集合体が要調整集合体であるとし、合計階調値と閾値との差分に基づいて、当該要調整集合体に対応する第1制限関数及び第2制限関数を決定して(A10)、ステップA11の処理に移る。
ステップA11の処理では、サブCPU36は、多値画像データに係る全ての集合体が、注目集合体とされたか否かを判断する。多値画像データに係る全ての集合体が注目集合体とされていないと判断した場合(A11:NO)には、ステップA9の処理に戻る。一方、多値画像データに係る全ての集合体が注目集合体とされたと判断した場合(A11:YES)には、サブCPU36は、多値画像データの複数の集合体のうち、要調整集合体とされた集合体があるか否かを判断する(A12)。要調整集合体とされた集合体がないと判断した場合(A12:NO)には、ステップA14の処理に移る。
一方、要調整集合体とされた集合体があると判断した場合(A12:YES)には、ステップA10の処理で要調整集合体毎に決定された第1制限関数及び第2制限関数を階調値調整回路40に送信するとともに、要調整集合体に属する画素の階調値を低下させる階調値低下処理を開始するよう調整開始指示を階調値調整回路40に送信する(A13)。これにより、画像データ記憶装置37に記憶された多値画像データにおいて、要調整集合体に属する画素が、階調値調整回路40により階調値が低下された画素に置換される。このステップA13の処理が終了すると、ステップA14の処理に移る。
ステップA14の処理では、サブCPU36が画像データ記憶装置37に記憶されている多値画像データが液体吐出装置50の駆動データ作成回路55に転送されるようDMAコントローラ38に指示をする。次に、サブCPU36は、DMAコントローラ38からステップA14に係る転送処理が終了したことを示す転送終了情報を受信したか否かを判断する(A15)。転送終了情報を受信していない場合(A15:NO)には、ステップA15の処理を繰り返す。一方、転送終了情報を受信したと判断した場合(A15:YES)には、サブCPU36は、メインCPU31に対して駆動データ作成回路55への多値画像データの転送処理が終了したことを示す処理完了情報を出力する(A16)。この処理完了情報をメインCPU31が受信すると、メインCPU31から記録回路73及び機構系駆動制御回路74に対して制御信号が出力される。これにより、駆動データ作成回路55により作成された駆動データに係る画像が用紙Pに記録されることとなる。以上、サブCPU36の動作について説明した。
次に、DMAコントローラ38の画像データ記憶装置37から駆動データ作成回路55への転送処理について、図9を参照しつつ説明する。まず、DMAコントローラ38は、サブCPU36から出力指示を受信する(B1)と、ディスクリプタ記憶部38aに記憶された出力用ディスクリプタを読み込み(B2)、画像データ記憶装置37に記憶された多値画像データのラスタのうち、駆動データ作成回路55に転送されていない最も搬送方向上流側のラスタが調整済みラスタであるか否かを判断する(B3)。調整済みラスタではないと判断した場合(B3:NO)には、階調値調整回路40により階調値を低下される画素がラスタに含まれているとして、ステップB2の処理に戻る。
一方、調整済みラスタであると判断した場合(B3:YES)には、DMAコントローラ38は、画像データ記憶装置37に記憶された多値画像データのラスタのうち、駆動データ作成回路55に転送されていない最も搬送方向上流側のラスタを駆動データ作成回路55に転送する(B4)。その後、画像データ記憶装置37に記憶された多値画像データの全てのラスタを駆動データ作成回路55に転送したか否かを判断する(B5)。多値画像データの全てのラスタを駆動データ作成回路55に転送していないと判断した場合(B5:NO)には、ステップB3の処理に戻る。一方、多値画像データの全てのラスタを駆動データ作成回路55に転送したと判断した場合(B5:YES)には、サブCPU36に対して転送終了情報を送信し(B6)、本処理を終了する。
以上、本実施形態によると、多値画像データにおける一つの集合体に属する画素の階調値の合計値が閾値未満とされるため、吐出口108から集合体吐出周期の間に吐出されるインクの吐出量を制限することができ、その結果、アンダーリフィル現象が発生することを抑制することができる。また、多値画像データの階調値を低下させているため、量子化誤差を低減させるために発生した特異な画素の階調値が低下されることがない。そのため駆動データ作成回路55により作成された駆動データの階調値を低下させる場合と比べて、用紙Pに記録される画像の品質劣化を抑制することができる。
また、DMAコントローラ38により、階調値調整回路40により階調値が低下された画素のうち少なくとも一部の画素を、階調値調整回路40の階調値低下処理が終了する前に、駆動データ作成回路55に送信しているため、階調値調整回路40への多値画像データの送信終了時間を早くすることができる。その結果、駆動データ作成回路55による駆動データ作成の開始時期を早くすることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述の実施形態では、一つのアクチュエータユニット21に属する吐出口108を一つのブロックとしているが、記録ヘッド1の複数の吐出口108を、インクの供給元である液体流路が共通の吐出口同士に分類した吐出口群それぞれ、又は当該吐出口群を複数に分割した複数の分割吐出口群それぞれが一つのブロックとされていればよい。従って、例えば、記録ヘッド1に属する全ての吐出口108を一つのブロックとしてもよい。さらに、アクチュエータユニット21に属する複数の吐出口108をさらに分割した分割吐出口群のそれぞれを一つのブロックとしてもよい。また、液体流路が異なる、独立したヘッドユニットを主走査方向に複数配列してなる構造の記録ヘッドにおいて、それぞれのヘッドユニットが含むアクチュエータユニットに属する複数の吐出口である吐出口群を一つのブロックとしてもよい。さらに、当該アクチュエータユニットに属する複数に吐出口(吐出口群)をさらに分割した分割吐出口群のそれぞれを一つのブロックとしてもよい。一例として、独立したヘッドユニットを主走査方向に6個配列してなる構造の記録ヘッドの一例を図10に示す。記録ヘッド201は、それぞれ液体流路が異なる6つの独立したヘッドユニット209により構成されている。ヘッドユニット209はそれぞれアクチュエータユニット221を備える。このような記録ヘッド201において、各アクチュエータユニット21に属する複数の吐出口208である吐出口群を一つのブロックとしてもよい。また、各アクチュエータユニット221に属する複数の吐出口(吐出口群)をさらに分割した分割吐出口群のそれぞれを一つのブロックとしてもよい。
また、上述の実施形態では、DMAコントローラ38の画像データ記憶装置37から駆動データ作成回路55への多値画像データの転送は、ラスタ単位で行われているが、画素単位で行われてもよい。
また、上述の実施形態では、量子化回路62により行われる量子化誤差を低減させる処理は誤差拡散処理であるが、ディザ処理であってもよい。ディザ処理は量子化する際の閾値を、所定値として固定するのではなく統計的に量子化誤差を小さくするように、画素ごとに設定したものである。
また、上述の実施形態では、インクジェットプリンタ101が画像処理装置25を備えているが、外部端末装置10が画像処理装置25を備えていてもよい。この場合、外部端末装置10から画像処理装置25に対して、階調値調整回路40により調整された多値画像データが転送されることとなる。
本発明は、インク以外の液体を吐出する液体吐出装置に対して多値画像データを送信する画像処理装置についても適用可能である。さらに、本発明はライン式のインクジェットプリンタのみならず、シリアル式のインクジェットプリンタにも適用することができる。ただし、シリアル式のインクジェットプリントに本発明を適用する場合において、吐出周期とは、主走査方向の印刷解像度に対応する単位距離だけシリアルヘッドが移動するのに要する時間のことを指す。また、プリンタに限定されず、ファクシミリやコピー機などにも適用可能である。また、DMAコントローラ38、合計値算出回路39、階調値調整回路40、色変換回路42等のハードウェアが行う処理を、対応するプログラムを実行するCPUに置き換えることが可能である。
1 記録ヘッド
25 画像処理装置
36 サブCPU
38 DMAコントローラ
39 合計値算出回路
40 階調値調整回路
50 液体吐出装置
55 駆動データ作成回路
108 吐出口

Claims (6)

  1. 記録媒体に液体を吐出するための複数の吐出口、及び前記複数の吐出口それぞれに液体を供給するための少なくとも1つの液体流路を有する記録ヘッドと、入力画像データを、量子化誤差を低減させる処理を伴う量子化処理によりN値(Nは、N≧2を満たす自然数)に量子化して前記記録ヘッドの駆動データを作成する駆動データ作成手段とを備えた液体吐出装置に、前記入力画像データを送信する画像処理装置であって、
    前記複数の吐出口を液体の供給元である前記液体流路が共通の吐出口同士に分類した吐出口群それぞれ、又は前記吐出口群それぞれを複数に分割した複数の分割吐出口群それぞれを一つのブロックとして、かつ、M値画像データ(Mは、M>Nを満たす自然数)に係る画像を一の記録媒体に記録するのに要する前記記録ヘッドの吐出周期数を複数に分割してなる各分割吐出周期数に対応するL吐出周期(Lは、L≧1を満たす自然数)のそれぞれの間において、一つの前記ブロックに属する前記吐出口のそれぞれから液体が吐出されて記録媒体に形成されるドットに対応する前記M値画像データの画素の集まりを一つの集合体として、前記M値画像データの各画素を複数の集合体の何れかに割り当てたときの、前記集合体それぞれに属する全ての画素の階調値の合計値を前記集合体毎に算出する合計値算出手段と、
    前記M値画像データを調整する階調値調整手段であって、前記合計値算出手段により算出された前記合計値が所定の閾値以上の前記集合体について、当該合計値が前記閾値未満となるように、前記集合体に属する前記画素のうち少なくとも一部の画素の階調値を低下させる階調値低下処理を実行する階調値調整手段と、
    前記階調値調整手段により調整された前記M値画像データを前記入力画像データとして、前記液体吐出装置の前記駆動データ作成手段に送信する送信手段と
    を備えていることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記階調値調整手段は、前記階調値低下処理において、前記合計値算出手段により算出された前記合計値が前記閾値以上の前記集合体に属する画素の前記階調値を順に低下させるものであり、
    前記送信手段は、前記階調値調整手段により前記階調値が低下された前記画素のうち少なくとも一部の画素を、前記階調値調整手段の前記階調値低下処理が終了する前に、前記液体吐出装置の前記駆動データ作成手段に送信することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記階調値調整手段は、前記M値画像データにおいて、前記合計値算出手段により算出された前記合計値が前記閾値以上の前記集合体に属する画素の前記階調値を低下させる際には、隣接する前記集合体との境界付近にある画素ほど、前記階調値を低下させる低下幅を小さくすることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記閾値を調整する閾値調整手段を更に備えており、
    前記閾値調整手段は、前記記録ヘッドの環境温度が低くなるほど前記閾値を小さくすることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の画像処理装置。
  5. 前記液体吐出装置は、記録媒体を搬送する搬送機構を更に備えており、
    前記記録ヘッドは、前記搬送機構による記録媒体の搬送方向と直交する直交方向に延びたライン式ヘッドであり、
    前記複数の吐出口は、前記直交方向に配列された吐出口列が、前記搬送方向に沿って複数配列されるように配置されており、且つ、前記複数の吐出口それぞれが互いに、前記搬送方向に沿って重ならないように配置されており、
    前記合計値算出手段は、前記M値画像データの各画素を前記複数の吐出口の何れかに割り当て、前記ブロックそれぞれに属する前記吐出口に割り当てられた前記画素のうち、前記L吐出周期それぞれの間に、当該吐出口から液体が吐出されることで記録媒体に形成されることとなるドットに対応する画素の集まりを前記集合体各々として、前記集合体それぞれに属する全ての画素の階調値の合計値を前記集合体毎に算出することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の画像処理装置。
  6. 記録媒体に液体を吐出するための複数の吐出口、及び前記複数の吐出口それぞれに液体を供給するための少なくとも1つの液体流路を有する記録ヘッドと、入力画像データを、量子化誤差を低減させる処理を伴う量子化処理によりN値(Nは、N≧2を満たす自然数)に量子化して前記記録ヘッドの駆動データを作成する駆動データ作成手段とを備えた液体吐出装置に、前記入力画像データを送信する画像処理装置に実行させる制御プログラムであって、
    前記画像処理装置を、
    前記複数の吐出口を液体の供給元である前記液体流路が共通の吐出口同士に分類した吐出口群それぞれ、又は前記吐出口群それぞれを複数に分割した複数の分割吐出口群それぞれを一つのブロックとして、かつ、M値画像データ(Mは、M>Nを満たす自然数)に係る画像を一の記録媒体に記録するのに要する前記記録ヘッドの吐出周期数を複数に分割してなる各分割吐出周期数に対応するL吐出周期(Lは、L≧1を満たす自然数)のそれぞれの間において、一つの前記ブロックに属する前記吐出口のそれぞれから液体が吐出されて記録媒体に形成されるドットに対応する前記M値画像データの画素の集まりを一つの集合体として、前記M値画像データの各画素を複数の集合体の何れかに割り当てたときの、前記集合体それぞれに属する全ての画素の階調値の合計値を前記集合体毎に算出する合計値算出手段と、
    前記M値画像データを調整する階調値調整手段であって、前記合計値算出手段により算出された前記合計値が所定の閾値以上の前記集合体について、当該合計値が前記閾値未満となるように、前記集合体に属する前記画素のうち少なくとも一部の画素の階調値を低下させる階調値低下処理を実行する階調値調整手段と、
    前記階調値調整手段により調整された前記M値画像データを前記入力画像データとして、前記液体吐出装置の前記駆動データ作成手段に送信する送信手段として機能させることを特徴とする画像処理装置の制御プログラム。
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