JP5998805B2 - 接着助剤、rfl接着剤処理液及びゴム組成物−繊維複合体 - Google Patents
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Description
重合終了後の塩化ビニルホモポリマーラテックスを重合器より採取し、40℃で24時間真空乾燥後の固形分測定によりビニル単量体の重合転化率を求め、仕込み組成よりポリマー中のアルキルベンゼンスルホン酸塩量、アルキルベンゼンスルホン酸塩以外の乳化剤量を求めた。
塩化ビニルホモポリマーラテックスの平均粒子径は、粒径分布測定機(マイクロトラックUPA150、日機装社製)を用い、分散媒の屈折率を1.33に設定し粒径分布を測定し、メジアン粒径を求め、各々の樹脂粒子の平均粒子径とした。
RFL接着剤処理液を30mlのサンプル瓶に25.0g入れ、1週間、常温(23℃)で放置し、沈降物の有無を以下のとおり評価した。
ゴム組成物−繊維複合体のシートをJISK6502に準拠し、幅25mm、長さ100mm以上の短冊状の試験片を作製した。試験片は、引張り試験機(オリエンテック社製、型式RTM−500)を用い50mm/分の剥離速度で加硫ゴム組成物と繊維間の剥離試験を行い剥離力を求め、初期の接着力とした。
ゴム組成物−繊維複合体のシートを175℃、2時間の後加硫をギヤーオーブン中で行い、ゴム組成物−繊維複合体シートの剥離試験を初期接着強度と同様の方法で行い耐熱劣化後の接着力とした。
表1に示す通り、2.5Lオートクレーブ中に初期仕込みとして脱イオン水900.0g、塩化ビニル単量体750.0g、3重量%濃度の過硫酸カリウム水溶液5.0g及び5重量%濃度のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液75.0gを仕込み、温度を66℃に上げて、乳化重合を開始した。温度を66℃に保ち、66℃におけるオートクレーブ内の圧力が0.7MPaまで低下した後、未反応の塩化ビニル単量体を回収した。これに5重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液235.0gを追加添加し、接着助剤(塩化ビニルホモポリマーラテックス)を得た(塩化ビニルホモポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量:2.3重量部、平均粒子径:0.1μm)。
表1に示す通り、実施例1と同様の操作で、塩化ビニルホモポリマーラテックスを得た(塩化ビニルホモポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量及び平均粒子径を表1に示す)。
<RF液の調製>
レゾルシン16.6g、ホルマリン37%水溶液14.7g(乾燥重量5.4g)、水酸化ナトリウム1.3g及び水334.4gを0.5リットルビーカー中で溶解し、室温(25℃)で2時間マグネッチックスターラーを用い攪拌し縮合させた後、樹脂固形分6.4重量%のRF液366.0gを得た。
固形分にして、RF23.3gとポリビニルピリジン・スチレン・ブタジエンゴム100.0gになるようにRF液366.0g及びポリビニルピリジン・スチレン・ブタジエンゴムラテックス(日本ゼオン社製、ニポール2518GL)250.0gを1リットルの攪拌機のついたビーカーに入れ、攪拌しながら約20時間熟成し、固形分濃度20重量%のRFL液616.0gを得た。
固形分にして、RFL樹脂100.0重量部と実施例1で調製した塩化ビニルホモポリマー20.0重量部になるようにRFL液200.0g及び接着助剤(塩化ビニルホモポリマーラテックス)22.3gを0.5リットルビーカーに入れ、マグネッチクスターラーで攪拌しながら10分間熟成後、イソシアネート化合物として2.1重量部のバルカボンドMDX(アクロスケミカル社製)4.3gを加え20分間攪拌した後100メッシュの金網でろ過し、固形分濃度21重量%のRFL接着剤処理液を調製した。
テトロン布(敷島カンバス社製、T−81)をRFL接着剤処理液に10分間浸漬後、140℃のギヤーオーブンで乾燥し、引き続いて240℃の電熱プレス上で2分間無圧のベーキング処理を行い、RFL接着剤処理液による処理繊維とした。
天然ゴムを原料ゴムとし、以下の配合により天然ゴム組成物を12インチロールで調製した。
亜鉛華 5.0
ステアリン酸 2.0
FEFカーボンブラック 45.0
プロセス油 5.0
N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド 1.0
硫黄 2.5
2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合物 1.0
1,3−ジフェニルグアニジン 0.2
<ゴム組成物−繊維複合体の調製>
ゴム組成物−繊維複合体は、RFL接着剤処理液で処理したテトロン繊維を天然ゴム組成物ではさみ、150℃で30分間プレス加硫して調製した。その後恒温室(25℃、相対湿度65%)で1日以上放置し、初期接着力を測定した。耐熱劣化後の接着力は、ゴム組成物−繊維複合体を175℃のオーブンにいれた後の接着力を測定した。その結果を表2に示す。表2から明らかなように、RFL接着剤処理液は貯蔵安定性に優れ、得られたゴム組成物−繊維複合体(天然ゴム組成物−テトロン繊維複合体)の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が優れていた。
実施例5と同様にして、表2に示すとおりの実施例2〜4で調製した接着助剤(塩化ビニルホモポリマーラテックス)を用いたRFL接着剤処理液、ゴム組成物−繊維複合体を調製し、評価した。その結果を表2に示す。表2から明らかなように、RFL接着剤処理液は貯蔵安定性に優れ、得られたゴム組成物−繊維複合体(天然ゴム組成物−テトロン繊維複合体)の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が優れていた。
<ゴム組成物の調製>
スチレン・ブタジエンゴム(SBR)を原料ゴムとし、以下の配合によりSBR組成物を12インチロールで調製した。
亜鉛華 3.0
ステアリン酸 2.0
FEFカーボンブラック 85.0
プロセス油 20.0
N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド 1.0
硫黄 1.5
2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合物 1.0
1,3−ジフェニルグアニジン 0.2
<ゴム組成物−繊維複合体の調製>
ゴム組成物−繊維複合体は、RFL接着剤処理液で処理したテトロン繊維をSBR組成物ではさみ、150℃で30分間プレス加硫して調製し、実施例5と同様の方法で評価した。その結果を表2に示す。表2から明らかなように、RFL接着剤処理液は貯蔵安定性に優れ、得られたゴム組成物−繊維複合体(SBR組成物−テトロン繊維複合体)の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が優れていた。
<ゴム組成物の調製>
クロロプレンゴム(CR)を原料ゴムとし、以下の配合によりCR組成物を12インチロールで調製した。
亜鉛華 5.0
酸化マグネシウム 4.0
ステアリン酸 1.5
FEFカーボンブラック 40.0
ジオクチルアジピン酸ビス(2−エチルヘキシル) 5.0
オクチル化ジフェニルアミン 2.0
N,N−ジフェニル−p−フェニレンジアミン 0.35
<ゴム組成物−繊維複合体の調製>
ゴム組成物−繊維複合体は、RFL接着剤処理液で処理したテトロン繊維をCR組成物ではさみ、150℃で30分間プレス加硫して調製し、実施例5と同様の方法で評価した。その結果を表2に示す。表2から明らかなように、RFL接着剤処理液は貯蔵安定性に優れ、得られたゴム組成物−繊維複合体(CR組成物−テトロン繊維複合体)の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が優れていた。
<ゴム組成物の調製>
クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)を原料ゴムとし、以下の配合によりCSM組成物を12インチロールで調製した。
酸化マグネシウム 4.0
ステアリン酸 1.5
SRFカーボンブラック 40.0
ペンタエリスリトール 3.0
ジペンタメチレンジスルフィド 0.2
<ゴム組成物−繊維複合体の調製>
ゴム組成物−繊維複合体は、予めイソシアネート化合物であるディスモジュールRE(住友バイエル社製)を酢酸エチルで希釈した5%溶液に浸漬し、140℃で乾燥したテトロン繊維を、樹脂固形分にして、RFL樹脂100.0重量部と実施例1で調製した塩化ビニルホモポリマー20.0重量部になるようにしたRFL接着剤処理液で処理したテトロン繊維をCSM組成物ではさみ、150℃で30分間プレス加硫して調製し、実施例5と同様の方法で評価した。その結果を表3に示す。表3から明らかなように、RFL接着剤処理液は貯蔵安定性に優れ、得られたゴム組成物−繊維複合体(CSM組成物−テトロン繊維複合体)の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が優れていた。
<RF液の調製>
レゾルシン11.0g、ホルマリン37%水溶液16.2g(乾燥重量6.0g)、水酸化ナトリウム0.3g及び水235.8gを0.5リットルビーカー中で溶解し、室温(25℃)で6時間マグネッチックスターラーを用い攪拌し縮合させた後、樹脂固形分6.5重量%のRF液266.0gを得た。
固形分にして、RF17.3gとポリビニルピリジン・スチレン・ブタジエンゴム100.0gになるようにRF液266.0重量部及びポリビニルピリジン・スチレン・ブタジエンゴムラテックス(日本ゼオン社製、ニポール2518FS)247.0g及び水74.0gを加え1リットルの攪拌機のついたビーカーに入れ、攪拌しながら約20時間熟成し、固形分濃度20重量%のRFL液587.0gを得た。
固形分にして、RFL樹脂100.0重量部と実施例1で調製した塩化ビニルホモポリマー20.0重量部になるようにRFL液200.0gと接着助剤(塩化ビニルホモポリマーラテックス)22.3gを0.5リットルビーカーに入れ、マグネッチクスターラーで攪拌しながら30分間熟成後、固形分濃度21重量%のRFL接着剤処理液を調製した。
ナイロン布(敷島カンバス社製、N−856)をRFL接着剤処理液に10分間浸漬後、140℃のギヤーオーブンで乾燥し、引き続いて190℃の電熱プレス上で2分間無圧のベーキング処理を行い、RFL接着剤処理液による処理繊維とした。
ゴム組成物−繊維複合体の調製は、RFL接着剤処理繊維を各々天然ゴム組成物、SBR組成物、CR組成物、CSM組成物ではさみ、150℃で30分間プレス加硫して調製した。評価は実施例5と同様の方法で行った。その結果を表3に示す。表3から明らかなように、RFL接着剤処理液は貯蔵安定性に優れ、得られたゴム組成物−繊維複合体(天然ゴム組成物−ナイロン繊維複合体、SBR組成物−ナイロン繊維複合体、CR組成物−ナイロン繊維複合体、CSM組成物−ナイロン繊維複合体)の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が優れていた。
<RFL液の調製>
固形分にして、RF23.3重量部とポリビニルピリジン・スチレン・ブタジエンゴム100.0重量部になるようにRF液366.0g及びポリビニルピリジン・スチレン・ブタジエンゴムラテックス(日本ゼオン社製、ニポール2518GL)250.0gを1リットルの攪拌機のついたビーカーに入れ、攪拌しながら約20時間熟成し、固形分濃度20重量%のRFL液616.0gを得た。
固形分にして、RFL樹脂100.0重量部と実施例1で調製した塩化ビニルホモポリマー20.0重量部になるようにRFL液200.0g及び接着助剤22.3gを0.5リットルビーカーに入れ、マグネッチクスターラーで攪拌しながら10分間熟成後、イソシアネート化合物として2.1重量部のバルカボンドMDX(アクロスケミカル社製)4.3gを加え20分間攪拌した後100メッシュの金網でろ過し、固形分濃度21重量%のRFL接着剤処理液を調製した。
ガラス繊維布(カネボウ社製、KS4300UNT)をRFL接着剤処理液に10分間浸漬後、140℃のギヤーオーブンで乾燥し、RFL接着剤処理液による処理繊維とした。
ゴム組成物−繊維複合体は、RFL接着剤処理繊維を各々天然ゴム組成物、SBR組成物、CR組成物、CSM組成物ではさみ、150℃で30分間プレス加硫して調製した。評価は実施例5と同様の方法で行った。その結果を表4に示す。表4から明らかなように、RFL接着剤処理液は貯蔵安定性に優れ、得られたゴム組成物−繊維複合体(天然ゴム組成物−ガラス繊維複合体、SBR組成物−ガラス繊維複合体、CR組成物−ガラス繊維複合体、CSM組成物−ガラス繊維複合体)の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が優れていた。
表5に示す通り、2.5Lオートクレーブ中に初期仕込みとして脱イオン水900.0g、塩化ビニル単量体750.0g、3重量%濃度の過硫酸カリウム水溶液5.0g及び5重量%濃度のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液75.0gを仕込み、温度を66℃に上げて、乳化重合を開始した。温度を66℃に保ち、66℃におけるオートクレーブ内の圧力が0.7MPaまで低下した後、未反応の塩化ビニル単量体を回収した。これに5重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液235.0g及び5重量%ラウリン酸カリウム水溶液46.0gを追加添加し、接着助剤(塩化ビニルホモポリマーラテックス)を得た(塩化ビニルホモポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量:2.3重量部、ラウリン酸カリウムの量:0.35重量部、平均粒子径:0.1μm)。
表5に示す通り、5重量%ラウリン酸カリウム水溶液15.0gに変更した以外は、実施例20と同様の操作で、塩化ビニルホモポリマーラテックスを得た(塩化ビニルホモポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量、ラウリン酸カリウムの量及び平均粒子径を表5に示す)。
表5に示す通り、ラウリン酸カリウムをポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステルに変更した以外は、実施例20と同様の操作で、塩化ビニルホモポリマーラテックスを得た(塩化ビニルホモポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル量及び平均粒子径を表5に示す)。
表5に示す通り、ラウリン酸カリウムをジオクチルスルホコハク酸ナトリウムに変更した以外は、実施例20と同様の操作で、塩化ビニルホモポリマーラテックスを得た(塩化ビニルホモポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム量及び平均粒子径を表5に示す)。
表5に示す通り、ラウリン酸カリウムをポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートに変更した以外は、実施例21と同様の操作で、塩化ビニルホモポリマーラテックスを得た(塩化ビニルホモポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート量及び平均粒子径を表5に示す)。
実施例5と同様にして、表5に示すとおりの実施例20〜24で調製した接着助剤(塩化ビニルホモポリマーラテックス)を用いたRFL接着剤処理液、ゴム組成物−繊維複合体を調製し、評価した。その結果を表6に示す。表6から明らかなように、RFL接着剤処理液は貯蔵安定性に優れ、得られたゴム組成物−繊維複合体(天然ゴム組成物−テトロン繊維複合体)の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が優れていた。
1m3オートクレーブ中に脱イオン水360.0kg、塩化ビニル単量体300.0kg、過酸化ラウロイル5.0kg、15重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液30.0kgを仕込み、該重合液をホモジナイザーにより3時間循環し、均質化処理を行った後、温度を45℃に挙げて、ミクロ懸濁重合を開始した。圧力が低下した後、未反応塩化ビニル単量体を回収し、接着助剤(塩化ビニルホモポリマーラテックス)を得た(塩化ビニルホモポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量:1.7重量部、平均粒子径:0.5μm)。
表7に示す通り、実施例1と同様の操作で2.5Lオートクレーブ中に脱イオン水900.0g、塩化ビニル単量体750.0gを仕込み、温度を66℃に上げて、乳化重合を開始し、接着助剤(塩化ビニルホモポリマーラテックス)を得た(塩化ビニルホモポリマー100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの量及び平均粒子径を表7に示す)。
固形分にして実施例5と同一組成のRFL樹脂100.0重量部に相当するRFL液200.0gに対し、接着助剤(塩化ビニルホモポリマーラテックス)を入れないで、RFL液に対し2.1重量部に相当するバルカボンドMDX4.3gを0.5リットルビーカーに入れ、マグネッチクスターラーで20分間攪拌後、100メッシュの金網でろ過したRFL接着剤処理液を調製した。この処理液に対し、テトロン繊維を10分間浸漬し140℃で水分を除去した後、240℃で2分間ベーキング処理を行い処理繊維を得た。この処理繊維と天然ゴム組成物を加硫接着し、ゴム組成物−繊維複合体を調製し、実施例5と同様の方法で評価を行った。その結果を表8に示す。表8から明らかなように、接着助剤(塩化ビニルホモポリマーラテックス)を含有しないRFL接着剤処理液は、貯蔵安定性に優れるものの、実施例5に比べ、初期接着力や耐熱劣化後の接着力は劣っていた。
固形分にして、実施例5と同一組成のRFL樹脂100.0重量部と比較例1の塩化ビニルホモポリマー20.0重量部になるようにRFL液及び平均粒子径0.5μmの接着助剤(塩化ビニルホモポリマーラテックス)とバルカボンドMDX2.1重量部を加えたRFL接着剤処理液を調製し、テトロン繊維の処理を行い、この処理繊維と天然ゴム組成物を加硫接着し、ゴム組成物−繊維複合体を調製し、実施例5と同様の方法で評価を行った。その結果を表8に示す。表8から明らかなように、実施例5に比べ、比較例1を用いたRFL接着剤処理液の貯蔵安定性や、ゴム組成物−繊維複合体の初期接着力や耐熱劣化後の接着力は劣っていた。
固形分にして、実施例5と同一組成のRFL樹脂100.0重量部と比較例2〜3のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量の異なる塩化ビニルホモポリマーが20.0重量部になるようにRFL液及び接着助剤(塩化ビニルホモポリマーラテックス)とバルカボンドMDX2.1重量部を加えたRFL接着剤処理液を調製し、テトロン繊維の処理を行い、この処理繊維と天然ゴム組成物を加硫接着し、ゴム組成物−繊維複合体を調製し、実施例5と同様の方法で評価を行った。その結果を表8に示す。表8から明らかなように、実施例5に比べ、比較例2を用いたRFL接着剤処理液の貯蔵安定性は劣っており、また、比較例3を用いたRFL接着剤処理液の貯蔵安定性は優れていたが、実施例5に比べ、ゴム組成物−繊維複合体の初期接着力や耐熱劣化後の接着力は劣っていた。
固形分にして、実施例5と同一組成のRFL樹脂100.0重量部と比較例4の乳化剤としてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムを含む塩化ビニルホモポリマーが20.0重量部になるようにRFL液及び接着助剤(塩化ビニルホモポリマーラテックス)とバルカボンドMDX2.1重量部を加えたRFL接着剤処理液を調製し、テトロン繊維の処理を行い、この処理繊維と天然ゴム組成物を加硫接着し、ゴム組成物−繊維複合体を調製し、実施例5と同様の方法で評価を行った。その結果を表8に示す。表8から明らかなように、実施例5に比べ、比較例4を用いたRFL接着剤処理液の貯蔵安定性や、ゴム組成物−繊維複合体の初期接着力や耐熱劣化後の接着力は劣っていた。
実施例5と同一組成のRFL樹脂100.0重量部に相当するRFL液にバルカボンドMDX2.1重量部を加えたRFL接着剤処理液を調製した。そしてこれを用いテトロン繊維の処理を行い、この処理繊維とSBR組成物を加硫接着してゴム組成物−繊維複合体を調製し、実施例5と同様の方法で評価を行った。その結果を表9に示す。表9から明らかなように、RFL接着剤処理液の貯蔵安定性は優れるが、実施例9に比べ、SBRとテトロン繊維からなるゴム組成物−繊維複合体の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が劣っていた。
比較例10で用いたRFL接着剤処理液を用い、ゴムをSBRからCRに変更した以外は実施例5と同じ評価をテトロン繊維で行った。その結果を表9に示す。表9から明らかなように、RFL接着剤処理液の貯蔵安定性は優れるが、実施例10に比べ、SBRとテトロン繊維からなるゴム組成物−繊維複合体の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が劣っていた。
固形分にして実施例5と同一組成のRFL樹脂100.0重量部に相当するRFL接着剤処理液を調製した。テトロン繊維はディスモジュールREで実施例11と同じように前処理し、CSM−テトロン繊維複合体の評価を行った。その結果を表9に示す。表9から明らかなように、RFL接着剤処理液の貯蔵安定性は優れるが、実施例11に比べ、CSMとテトロン繊維からなるゴム組成物−繊維複合体の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が劣っていた。
実施例12〜15と同一組成のRFL樹脂100.0重量部に相当するRFL接着剤処理液を調製した。そしてこれを用いナイロン繊維の処理を行い、この処理繊維と天然ゴム組成物を加硫接着し、実施例5と同様の方法で評価を行った。その結果を表10に示す。表10から明らかなように、RFL接着剤処理液の貯蔵安定性は優れるが、実施例12に比べ、天然ゴムとナイロン繊維からなるゴム組成物−繊維複合体の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が劣っていた。
比較例13で用いたRFL接着剤処理液を用い、ゴムを天然ゴムからSBRに変更した以外は実施例5と同じ評価をナイロン繊維で行った。その結果を表10に示す。表10から明らかなように、RFL接着剤処理液の貯蔵安定性は優れるが、実施例13に比べ、SBRとナイロン繊維からなるゴム組成物−繊維複合体の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が劣っていた。
比較例13で用いたRFL接着剤処理液を用い、ゴムをSBRからCRに変更した以外は実施例5と同じ評価をナイロン繊維で行った。その結果を表10に示す。表10から明らかなように、RFL接着剤処理液の貯蔵安定性は優れるが、実施例14に比べ、CRとナイロン繊維からなるゴム組成物−繊維複合体の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が劣っていた。
比較例13で用いたRFL接着剤処理液を用い、ゴムをCRからCSMに変更した以外は実施例5と同じ評価をナイロン繊維で行った。その結果を表10に示す。表10から明らかなように、RFL接着剤処理液の貯蔵安定性は優れるが、実施例15に比べ、CSMとテトロン繊維からなるゴム組成物−繊維複合体の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が劣っていた。
固形分にして、実施例5と同一組成のRFL樹脂100.0重量部に相当するRFL液200.0gに対し、接着助剤(塩化ビニルホモポリマーラテックス)を入れないで、RFL液に対し2.1重量部に相当するバルカボンドMDX4.3gを0.5リットルビーカーに入れ、マグネッチクスターラーで20分間攪拌後、100メッシュの金網でろ過したRFL接着剤処理液を調製した。この処理液に対し、ガラス繊維を10分間浸漬し140℃で水分を除去した処理繊維を得た。この処理繊維と天然ゴム組成物を加硫接着し、ゴム組成物−繊維複合体を調製し、実施例5と同様の方法で評価を行った。その結果を表11に示す。表11から明らかなように、接着助剤(塩化ビニルホモポリマーラテックス)を含有しないRFL接着剤処理液は、貯蔵安定性に優れるものの、実施例16に比べ、天然ゴムとガラス繊維からなるゴム組成物−繊維複合体の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が劣っていた。
ゴムを天然ゴムからSBRに変更した以外は比較例17と同じ評価をガラス繊維で行った。その結果を表11に示す。表11から明らかなように、接着助剤(塩化ビニルホモポリマーラテックス)を含有しないRFL接着剤処理液は、貯蔵安定性に優れるものの、実施例17に比べ、SBRとガラス繊維からなるゴム組成物−繊維複合体の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が劣っていた。
ゴムを天然ゴムからCRに変更した以外は比較例17と同じ評価をガラス繊維で行った。その結果を表11に示す。表11から明らかなように、接着助剤(塩化ビニルホモポリマーラテックス)を含有しないRFL接着剤処理液は、貯蔵安定性に優れるものの、実施例18に比べ、CRとガラス繊維からなるゴム組成物−繊維複合体の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が劣っていた。
ゴムを天然ゴムからCSMに変更した以外は比較例17と同じ評価をガラス繊維で行った。その結果を表11に示す。表11から明らかなように、接着助剤(塩化ビニルホモポリマーラテックス)を含有しないRFL接着剤処理液は、貯蔵安定性に優れるものの、実施例19に比べ、CSMとガラス繊維からなるゴム組成物−繊維複合体の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が劣っていた。
Claims (5)
- 塩化ビニルホモポリマー100重量部に対して、1重量部を超えて5重量部以下のアルキルベンゼンスルホン酸塩を含み、平均粒子径が0.3μm以下である塩化ビニルホモポリマーラテックスを含有する接着助剤、及びレゾルシンとホルマリン縮合物の水溶液とゴムラテックスを含むRFL液を含有することを特徴とするRFL接着剤処理液。
- 塩化ビニルホモポリマー100重量部に対して、1重量部を超えて5重量部以下のアルキルベンゼンスルホン酸塩を含み、平均粒子径が0.3μm以下である塩化ビニルホモポリマーラテックスを含有する接着助剤を、レゾルシンとホルマリン縮合物の水溶液とゴムラテックスを含むRFL液に混合・分散してなることを特徴とする請求項1に記載のRFL接着剤処理液。
- アルキルベンゼンスルホン酸塩が、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のRFL接着剤処理液。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のRFL接着剤処理液を繊維に含浸し、その後乾燥して得られる処理繊維とゴム組成物を加硫してなることを特徴とするゴム組成物−繊維複合体。
- 請求項4に記載のゴム組成物−繊維複合体を成型してなることを特徴とするゴム組成物−繊維複合体の成型体。
Priority Applications (1)
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