JP5942382B2 - 接着助剤、rfl接着剤処理液及びゴム組成物−繊維複合体 - Google Patents
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Description
重合終了後の塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックスを重合器よリ採取し、40℃で48時間真空乾燥後の固形分測定によりビニル単量体の重合転化率を求め、仕込み組成よりポリマー中のスルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する化合物と高級脂肪酸塩の量を求めた。
pHメーター(商品名D−12、堀場製作所(株)製)を用いて、濃度調整をせず室温にて塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックスのpHを測定した。
塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックスの平均粒子径は、粒径分布測定機(マイクロトラックUPA150、日機装社製)を用い、分散媒の屈折率を1.33に設定し粒径分布を測定し、メジアン粒径を求め、各々の樹脂粒子の平均粒子径とした。
塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックスを40℃で48時間真空乾燥後、赤外分光光度計(IRAffinity−1、島津製作所製)を用い、塩化ビニル及びカルボン酸ビニルエステルのもつ特性吸収波長の吸光度を測定し、カルボン酸ビニルエステル含有量を求めた。
RFL接着剤処理液を30mlのサンプル瓶に25.0g入れ、1週間、常温(23℃)で放置し、沈降物の有無を以下のとおり評価した。
恒温室(25℃、相対湿度65%)で1日以上放置したゴム組成物−繊維複合体のシートをJISK6502に準拠し、幅25mm、長さ100mm以上の短冊状の試験片を作製した。試験片は、引張り試験機(オリエンテック社製、型式RTM−500)を用い50mm/分の剥離速度で加硫ゴム組成物と繊維間の剥離試験を行い剥離力を求め、初期接着力とした。
ゴム組成物−繊維複合体のシートを175℃、2時間の後加硫をギヤーオーブン中で行い、ゴム組成物−繊維複合体シートの剥離試験を初期接着強度と同様の方法で行い耐熱劣化後の接着力とした。
恒温室(25℃、相対湿度65%)で1日以上放置したゴム組成物−繊維複合体のシートを動的粘弾性測定装置(上島製作所製、VR−7120型)を用い、初期歪1(%)、繰り返し歪0.1(%)、振動数10Hz、温度24℃で、ゴム組成物−繊維複合体の初期の損失正接(tanδ)を測定した。また、175℃のギヤーオーブンに入れた後のゴム組成物−繊維複合体のシートを動的粘弾性測定装置(上島製作所製、VR−7120型)を用い、初期歪1(%)、繰り返し歪0.1(%)、振動数10Hz、温度24℃で、ゴム組成物−繊維複合体の耐熱劣化後の損失正接(tanδ)を測定した。
表1に示す通り、2.5Lオートクレーブ中に初期仕込みとして脱イオン水670.0g、塩化ビニル単量体552.0g、酢酸ビニル単量体48.0g、3重量%濃度の過硫酸カリウム水溶液5.0g及び5重量%濃度のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液60.0gを仕込み、温度を66℃に上げて、乳化重合を開始した。温度を66℃に保ち、重合開始後60分後より、5重量%濃度のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液130.0gと5重量%ラウリン酸カリウム水溶液46.0gを290分かけて連続添加した。66℃におけるオートクレーブ内の圧力が0.7MPaまで低下した後、未反応の塩化ビニル単量体及び酢酸ビニル単量体を回収した。これに5重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液32.0g、5重量%ラウリン酸カリウム水溶液11.0gを追加添加し、接着助剤(塩化ビニル−酢酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を得た(塩化ビニル−酢酸ビニルエステル共重合体100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量及びラウリン酸カリウム量、平均粒子径、pH並びに酢酸ビニル量を表1に示す)。
表1に示す通り、実施例1と同様の操作で、2.5Lオートクレーブ中に脱イオン水670.0g、塩化ビニル単量体552.0g、酢酸ビニル単量体48.0gを仕込み、5重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液の量を変更し(実施例2)、5重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液を15重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液に変更し(実施例3)、接着助剤(塩化ビニル−酢酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を得た(塩化ビニル−酢酸ビニルエステル共重合体100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量及びラウリン酸カリウム量、平均粒子径、pH並びに酢酸ビニル量を表1に示す)。
表1に示す通り、実施例1と同様の操作で、2.5Lオートクレーブ中に脱イオン水670.0g、塩化ビニル単量体552.0g、酢酸ビニル単量体48.0gを仕込み、5重量%のラウリン酸カリウム水溶液の量を変更し、接着助剤(塩化ビニル−酢酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を得た(接着助剤中のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量及びラウリン酸カリウム量、平均粒子径、pH並びに酢酸ビニル量を表1に示す)。
表2に示す通り、実施例1と同様の操作で、2.5Lオートクレーブ中に脱イオン水670.0g、塩化ビニル単量体552.0g、酢酸ビニル単量体48.0gを仕込み、5重量%のドデシルベンゼンスルホン酸水溶液の量と5重量%のラウリン酸カリウム水溶液の量を変更し、接着助剤(塩化ビニル−酢酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を得た(塩化ビニル−酢酸ビニルエステル共重合体100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量及びラウリン酸カリウム量、平均粒子径、pH並びに酢酸ビニル量を表2に示す)。
表2に示す通り、実施例1と同様の操作で、塩化ビニル単量体と酢酸ビニル単量体の量を変更し、接着助剤(塩化ビニル−酢酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を得た(塩化ビニル−酢酸ビニルエステル共重合体100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量及びラウリン酸カリウム量、平均粒子径、pH並びに酢酸ビニル量を表2に示す)。
表2に示す通り、調製例1と同様の操作で、酢酸ビニル単量体をプロピオン酸ビニル単量体に変更し、接着助剤(塩化ビニル−プロピオン酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を得た(塩化ビニル−プロピオン酸ビニルエステル共重合体100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量及びラウリン酸カリウム量、平均粒子径、pH並びにプロピオン酸ビニル量を表2に示す)。
<RF液の調製>
レゾルシン16.6g、ホルマリン37%水溶液14.7g(乾燥重量5.4g)、水酸化ナトリウム1.3g及び水334.4gを0.5リットルビーカー中で溶解し、室温(25℃)で2時間マグネッチックスターラーを用い攪拌し縮合させた後、樹脂固形分6.4重量%のRF液366.0gを得た。
固形分にして、RF23.3gとポリビニルピリジン・スチレン・ブタジエンゴム100.0gになるようにRF液366.0g及びポリビニルピリジン・スチレン・ブタジエンゴムラテックス(日本ゼオン社製、ニポール2518GL)250.0gを1リットルの攪拌機のついたビーカーに入れ、攪拌しながら約20時間熟成し、固形分濃度20重量%のRFL液616.0gを得た。
固形分にして、RFL樹脂100.0重量部と実施例1で調製した塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体を20.0重量部になるようにRFL液200.0g及び接着助剤(塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックス)22.3gを0.5リットルビーカーに入れ、マグネチックスターラーで攪拌しながら10分間熟成後、イソシアネート化合物として2.1重量部のバルカボンドMDX(アクロスケミカル社製)4.3gを加え20分間攪拌した後100メッシュの金網でろ過し、固形分濃度21重量%のRFL接着剤処理液を調製した。
テトロン布(敷島カンバス社製、T−81)をRFL接着剤処理液に10分間浸漬後、140℃のギヤーオーブンで乾燥し、引き続いて240℃の電熱プレス上で2分間無圧のベーキング処理を行い、RFL接着剤処理液による処理繊維とした。
天然ゴムを原料ゴムとし、以下の配合により天然ゴム組成物を12インチロールで調製した。
亜鉛華 5.0
ステアリン酸 2.0
FEFカーボンブラック 45.0
プロセス油 5.0
N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド 1.0
硫黄 2.5
2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合物 1.0
1,3−ジフェニルグアニジン 0.2
<ゴム組成物−繊維複合体の調製>
ゴム組成物−繊維複合体は、RFL接着剤処理液で処理したテトロン繊維を天然ゴム組成物ではさみ、150℃で30分間プレス加硫して調製した。ゴム組成物−繊維複合体について、初期接着力、耐熱劣化後の接着力及び動的粘弾性を評価した。その結果を表3に示す。表3から明らかなように、RFL接着剤処理液は貯蔵安定性に優れ、得られたゴム組成物−繊維複合体(天然ゴム組成物−テトロン繊維複合体)の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が優れており、初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接の向上も認められた。
実施例10と同様にして、表3に示すとおりの実施例2〜3で調製したドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量の異なる接着助剤(塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を用いたRFL接着剤処理液、ゴム組成物−繊維複合体を調製し、評価した。その結果を表3に示す。表3から明らかなように、RFL接着剤処理液は貯蔵安定性に優れ、得られたゴム組成物−繊維複合体(天然ゴム組成物−テトロン繊維複合体)の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が優れており、初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接の向上も認められた。
実施例10と同様にして、表3に示すとおりの実施例4〜5で調製したラウリン酸カリウム量の異なる接着助剤(塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を用いたRFL接着剤処理液、ゴム組成物−繊維複合体を調製し、評価した。その結果を表3に示す。表3から明らかなように、RFL接着剤処理液は貯蔵安定性に優れ、得られたゴム組成物−繊維複合体(天然ゴム組成物−テトロン繊維複合体)の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が優れており、初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接の向上も認められた。
実施例10と同様にして、表3に示すとおりの実施例6で調製した接着助剤(塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を用いたRFL接着剤処理液、ゴム組成物−繊維複合体を調製し、評価した。その結果を表3に示す。表3から明らかなように、RFL接着剤処理液は貯蔵安定性に優れ、得られたゴム組成物−繊維複合体(天然ゴム組成物−テトロン繊維複合体)の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が優れており、初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接の向上も認められた。
実施例10と同様にして、表4に示すとおりの実施例7〜8で調製した塩化ビニルと酢酸ビニルの異なる接着助剤(塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を用いたRFL接着剤処理液、ゴム組成物−繊維複合体を調製し、評価した。その結果を表4に示す。表4から明らかなように、RFL接着剤処理液は貯蔵安定性に優れ、得られたゴム組成物−繊維複合体(天然ゴム組成物−テトロン繊維複合体)の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が優れており、初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接の向上も認められた。
実施例10と同様にして、表4に示すとおりの実施例9で調製した塩化ビニルとプロピオン酸ビニルの接着助剤(塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を用いたRFL接着剤処理液、ゴム組成物−繊維複合体を調製し、評価した。その結果を表4に示す。表4から明らかなように、RFL接着剤処理液は貯蔵安定性に優れ、得られたゴム組成物−繊維複合体(天然ゴム組成物−テトロン繊維複合体)の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が優れており、初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接の向上も認められた。
<ゴム組成物の調製>
スチレン・ブタジエンゴム(SBR)を原料ゴムとし、以下の配合によりSBR組成物を12インチロールで調製した。
亜鉛華 3.0
ステアリン酸 2.0
FEFカーボンブラック 85.0
プロセス油 20.0
N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド 1.0
硫黄 1.5
2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合物 1.0
1,3−ジフェニルグアニジン 0.2
<ゴム組成物−繊維複合体の調製>
ゴム組成物−繊維複合体は、RFL接着剤処理液で処理したテトロン繊維をSBR組成物ではさみ、150℃で30分間プレス加硫して調製し、実施例10と同様の方法で評価した。その結果を表4に示す。表4から明らかなように、RFL接着剤処理液は貯蔵安定性に優れ、得られたゴム組成物−繊維複合体(SBR組成物−テトロン繊維複合体)の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が優れており、初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接の向上も認められた。
<ゴム組成物の調製>
クロロプレンゴム(CR)を原料ゴムとし、以下の配合によりCR組成物を12インチロールで調製した。
亜鉛華 5.0
酸化マグネシウム 4.0
ステアリン酸 1.5
FEFカーボンブラック 40.0
ジオクチルアジピン酸ビス(2−エチルヘキシル) 5.0
オクチル化ジフェニルアミン 2.0
N,N'−ジフェニル−p−フェニレンジアミン 0.35
<ゴム組成物−繊維複合体の調製>
ゴム組成物−繊維複合体は、RFL接着剤処理液で処理したテトロン繊維をCR組成物ではさみ、150℃で30分間プレス加硫して調製し、実施例10と同様の方法で評価した。その結果を表4に示す。表4から明らかなように、RFL接着剤処理液は貯蔵安定性に優れ、得られたゴム組成物−繊維複合体(CR組成物−テトロン繊維複合体)の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が優れており、初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接の向上も認められた。
<ゴム組成物の調製>
クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)を原料ゴムとし、以下の配合によりCSM組成物を12インチロールで調製した。
酸化マグネシウム 4.0
ステアリン酸 1.5
SRFカーボンブラック 40.0
ペンタエリスリトール 3.0
ジペンタメチレンジスルフィド 0.2
<ゴム組成物−繊維複合体の調製>
ゴム組成物−繊維複合体は、予めイソシアネート化合物であるディスモジュールRE(住友バイエル社製)を酢酸エチルで希釈した5%溶液に浸漬し、140℃で乾燥したテトロン繊維を、樹脂固形分にして、RFL樹脂100.0重量部と実施例1で調製した塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体20.0重量部になるようにしたRFL接着剤処理液で処理したテトロン繊維をCSM組成物ではさみ、150℃で30分間プレス加硫して調製し、実施例10と同様の方法で評価した。その結果を表4に示す。表4から明らかなように、RFL接着剤処理液は貯蔵安定性に優れ、得られたゴム組成物−繊維複合体(CSM組成物−テトロン繊維複合体)の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が優れており、初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接の向上も認められた。
<RF液の調製>
レゾルシン11.0g、ホルマリン37%水溶液16.2g(乾燥重量6.0g)、水酸化ナトリウム0.3g及び水235.8gを0.5リットルビーカー中で溶解し、室温(25℃)で6時間マグネッチックスターラーを用い攪拌し縮合させた後、樹脂固形分6.5重量%のRF液266.0gを得た。
固形分にして、RF17.3gとポリビニルピリジン・スチレン・ブタジエンゴム100.0gになるようにRF液266.0重量部及びポリビニルピリジン・スチレン・ブタジエンゴムラテックス(日本ゼオン社製、ニポール2518FS)247.0g及び水74.0gを加え1リットルの攪拌機のついたビーカーに入れ、攪拌しながら約20時間熟成し、固形分濃度20重量%のRFL液587.0gを得た。
固形分にして、RFL樹脂100.0重量部と実施例1で調製した塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体20.0重量部になるようにRFL液200.0g及び接着助剤(塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックス)22.3gを0.5リットルビーカーに入れ、マグネチックスターラーで攪拌しながら30分間熟成後、固形分濃度21重量%のRFL接着剤処理液を調製した。
ナイロン布(敷島カンバス社製、N−856)をRFL接着剤処理液に10分間浸漬後、140℃のギヤーオーブンで乾燥し、引き続いて190℃の電熱プレス上で2分間無圧のベーキング処理を行いRFL接着剤処理液による処理繊維とした。
ゴム組成物−繊維複合体の調製は、RFL接着剤処理繊維を各々天然ゴム組成物、SBR組成物、CR組成物、CSM組成物ではさみ、150℃で30分間プレス加硫して調製した。評価は実施例10と同様の方法で行った。その結果を表5に示す。表5から明らかなように、RFL接着剤処理液は貯蔵安定性に優れ、得られたゴム組成物−繊維複合体(天然ゴム組成物−ナイロン繊維複合体、SBR組成物−ナイロン繊維複合体、CR組成物−ナイロン繊維複合体、CSM組成物−ナイロン繊維複合体)の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が優れており、初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接の向上も認められた。
<RFL液の調製>
固形分にして、RF23.3重量部とポリビニルピリジン・スチレン・ブタジエンゴム100.0重量部になるようにRF液366.0g及びポリビニルピリジン・スチレン・ブタジエンゴムラテックス(日本ゼオン社製、ニポール2518GL)250.0gを1リットルの攪拌機のついたビーカーに入れ、攪拌しながら約20時間熟成し、固形分濃度20重量%のRFL液616.0gを得た。
固形分にして、RFL樹脂100.0重量部と実施例1で調製したポリ塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体20.0重量部になるようにRFL液200.0g及び接着助剤(塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックス)22.3gを0.5リットルビーカーに入れ、マグネチックスターラーで攪拌しながら10分間熟成後、イソシアネート化合物として2.1重量部のバルカボンドMDX(アクロスケミカル社製)4.3gを加え20分間攪拌した後100メッシュの金網でろ過し、固形分濃度21重量%のRFL接着剤処理液を調製した。
ガラス繊維布(カネボウ社製、KS4300UNT)をRFL接着剤処理液に10分間浸漬後、140℃のギヤーオーブンで乾燥し、RFL接着剤処理液による処理繊維とした。
ゴム組成物−繊維複合体は、RFL接着剤処理繊維を各々天然ゴム組成物、SBR組成物、CR組成物、CSM組成物ではさみ、150℃で30分間プレス加硫して調製した。評価は実施例10と同様の方法で行った。その結果を表6に示す。表6から明らかなように、RFL接着剤処理液は貯蔵安定性に優れ、得られたゴム組成物−繊維複合体(天然ゴム組成物−ガラス繊維複合体、SBR組成物−ガラス繊維複合体、CR組成物−ガラス繊維複合体、CSM組成物−ガラス繊維複合体)の初期接着力や耐熱劣化後の接着力が優れており、初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接の向上も認められた。
1m3オートクレーブ中に脱イオン水360.0kg、塩化ビニル単量体276.0kg、酢酸ビニル単量体24.0kg、過酸化ラウロイル5.0kg、15重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液50.0kgを仕込み、該重合液をホモジナイザーにより3時間循環し、均質化処理を行った後、温度を45℃に上げて、ミクロ懸濁重合を開始した。圧力が低下した後、未反応塩化ビニル単量体を回収し、接着助剤(塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を得た(塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量:1.7重量部、平均粒子径:0.6μm)。
表7に示す通り、実施例1と同様の操作で、2.5Lオートクレーブ中に脱イオン水670.0g、塩化ビニル単量体552.0g、酢酸ビニル単量体48.0gを仕込み、5重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液の量を変更し(比較例2)、5重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液を15重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液に変更し(比較例3)、接着助剤(塩化ビニル−酢酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を得た(塩化ビニル−酢酸ビニルエステル共重合体100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量及びラウリン酸カリウム量、平均粒子径、pH並びに酢酸ビニル量を表7に示す)。
表7に示す通り、実施例1と同様の操作で、2.5Lオートクレーブ中に脱イオン水670.0g、塩化ビニル単量体552.0g、酢酸ビニル単量体48.0gを仕込み、5重量%のラウリン酸カリウム水溶液の量を変更し(比較例4)、5重量%のラウリン酸カリウム水溶液の量と脱イオン水の量を変更し(比較例5)、接着助剤(塩化ビニル−酢酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を得た(塩化ビニル−酢酸ビニルエステル共重合体100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量及びラウリン酸カリウム量、平均粒子径、pH並びに酢酸ビニル量を表7に示す)。
表8に示す通り、実施例1と同様の操作で、2.5Lオートクレーブ中に脱イオン水670.0g、塩化ビニル単量体552.0g、酢酸ビニル単量体48.0gを仕込み、5重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液量と5重量%のラウリン酸カリウム水溶液量を変更し、接着助剤(塩化ビニル−酢酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を得た(塩化ビニル−酢酸ビニルエステル共重合体100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量及びラウリン酸カリウム量、平均粒子径、pH並びに酢酸ビニル量を表8に示す)。
表8に示す通り、実施例1と同様の操作で、2.5Lオートクレーブ中に脱イオン水、塩化ビニル単量体552.0g、酢酸ビニル単量体48.0を仕込み、5重量%のドデシルベンゼンスルホン酸水溶液量と5重量%のラウリン酸カリウム水溶液量を変更し、接着助剤(塩化ビニル−酢酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を得た(塩化ビニル−酢酸ビニルエステル共重合体100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量及びラウリン酸カリウム量、平均粒子径、pH並びに酢酸ビニル量を表8に示す)。
表8に示す通り、実施例1と同様の操作で、2.5Lオートクレーブ中に塩化ビニル単量体と酢酸ビニル単量体の量を変更し、接着助剤(塩化ビニル−酢酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を得た(塩化ビニル−酢酸ビニルエステル共重合体100重量部に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量及びラウリン酸カリウム量、平均粒子径、pH並びに酢酸ビニル量を表8に示す)。
固形分にして実施例10と同一組成のRFL樹脂100.0重量部に相当するRFL液200.0gに対し、接着助剤(塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を入れないで、RFL液に対し2.1重量部に相当するバルカボンドMDX4.3gを0.5リットルビーカーに入れ、マグネチックスターラーで20分間攪拌後、100メッシュの金網でろ過したRFL接着剤処理液を調製した。この処理液に対し、テトロン繊維を10分間浸漬し140℃で水分を除去した後、240℃で2分間ベーキング処理を行い処理繊維を得た。この処理繊維と天然ゴム組成物を加硫接着し、ゴム組成物−繊維複合体を調製し、実施例10と同様の方法で評価を行った。その結果を表9に示す。表9から明らかなように、接着助剤(ポリ塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を含有しないRFL接着剤処理液は貯蔵安定性に優れ、ゴム組成物−繊維複合体の初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接は良いものの、実施例10に比べ、ゴム組成物−繊維複合体の初期接着力や耐熱劣化後の接着力は劣っていた。
固形分にして、実施例10と同一組成のRFL樹脂100.0重量部とポリブタジエンゴムが20.0重量部になるようにRFL液及びポリブタジエン系ゴムラテックス(PBRラテックス)の接着助剤(ニポールLX−111(日本ゼオン(株)製)とバルカボンドMDX2.1重量部を加えたRFL接着剤処理液を調製し、テトロン繊維の処理を行い、この処理繊維と天然ゴム組成物を加硫接着し、ゴム組成物−繊維複合体を調製し、実施例10と同様の方法で評価を行った。その結果を表9に示す。表9から明らかなように、PBRラテックスを用いたRFL接着剤処理液の貯蔵安定性は優れ、ゴム組成物−繊維複合体の初期接着力は優れ、初期の損失正接は良いが、実施例10に比べ、耐熱劣化後の接着力は劣っており、耐熱劣化後の損失正接は低下していた。
固形分にして、実施例10と同一組成のRFL樹脂100.0重量部とクロロスルホン化ポリエチレンが20.0重量部になるようにRFL液及びクロロスルホン化ポリエチレンラテックス(CSMラテックス)の接着助剤(CSM4500(製鉄化学工業社(株)製)とバルカボンドMDX2.1重量部を加えたRFL接着剤処理液を調製し、テトロン繊維の処理を行い、この処理繊維と天然ゴム組成物を加硫接着し、ゴム組成物−繊維複合体を調製し、実施例10と同様の方法で評価を行った。その結果を表9に示す。表9から明らかなように、ゴム組成物−繊維複合体の初期の損失正接は良いが、実施例10に比べ、CSMラテックスを用いたRFL接着剤処理液の貯蔵安定性や、ゴム組成物−繊維複合体の初期接着力及び耐熱劣化後の接着力は劣っており、耐熱劣化後の損失正接は低下していた。
固形分にして、実施例10と同一組成のRFL樹脂100.0重量部と比較例1の接着助剤(塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックス)が20.0重量部になるようにRFL液及び接着助剤とバルカボンドMDX2.1重量部を加えたRFL接着剤処理液を調製し、テトロン繊維の処理を行い、この処理繊維と天然ゴム組成物を加硫接着し、ゴム組成物−繊維複合体を調製し、実施例10と同様の方法で評価を行った。その結果を表9に示す。表9から明らかなように、ゴム組成物−繊維複合体の初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接は良いものの、実施例10に比べ、比較例1を用いたRFL接着剤処理液の貯蔵安定性と、ゴム組成物−繊維複合体の初期接着力や耐熱劣化後の接着力は劣っていた。
固形分にして、実施例10と同一組成のRFL樹脂100.0重量部と比較例2〜3のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量の異なる塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体が20.0重量部になるようにRFL液及び接着助剤とバルカボンドMDX2.1重量部を加えたRFL接着剤処理液を調製し、テトロン繊維の処理を行い、この処理繊維と天然ゴム組成物を加硫接着し、ゴム組成物−繊維複合体を調製し、実施例10と同様の方法で評価を行った。その結果を表9に示す。表9から明らかなように、実施例10に比べ、比較例2を用いたRFL接着剤処理液の貯蔵安定性、ゴム組成物−繊維複合体の初期接着力や耐熱劣化後の接着力は劣っており、初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接は低下していた。また、比較例3を用いたRFL接着剤処理液の貯蔵安定性は優れるが、実施例10に比べ、ゴム組成物−繊維複合体の初期接着力や耐熱劣化後の接着力は劣っており、初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接は低下していた。
固形分にして、実施例10と同一組成のRFL樹脂100.0重量部と比較例4〜5のラウリン酸カリウム量の異なる塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体が20.0重量部になるように比較例15〜16と同様の方法で評価を行った。その結果を表10に示す。表10から明らかなように、実施例10に比べ、比較例4を用いたRFL接着剤処理液の貯蔵安定性、ゴム組成物−繊維複合体の初期接着力及び耐熱劣化後の接着力は劣っており、初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接は低下していた。また、比較例5を用いたRFL接着剤処理液の貯蔵安定性は優れていたが、実施例10に比べ、ゴム組成物−繊維複合体の初期接着力や耐熱劣化後の接着力は劣っており、初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接は低下していた。
固形分にして、実施例10と同一組成のRFL樹脂100.0重量部と比較例6〜7のpHの異なる塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体が20.0重量部になるように比較例15〜16と同様の方法で評価を行った。その結果を表10に示す。表10から明らかなように、実施例10に比べ、比較例6を用いたRFL接着剤処理液の貯蔵安定性や、ゴム組成物−繊維複合体の初期接着力及び耐熱劣化後の接着力は劣っており、初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接は低下していた。また、比較例7を用いたRFL接着剤処理液の貯蔵安定性は優れるが、実施例10に比べ、ゴム組成物−繊維複合体の初期接着力や耐熱劣化後の接着力は劣っており、初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接は低下していた。
固形分にして、実施例10と同一組成のRFL樹脂100.0重量部と比較例8の粒子径の異なる塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体が20.0重量部になるように比較例15〜16と同様の方法で評価を行った。その結果を表10に示す。表10から明らかなように、ゴム組成物−繊維複合体の初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接は良いが、実施例10に比べ、比較例8を用いたRFL接着剤処理液の貯蔵安定性や、ゴム組成物−繊維複合体の初期接着力及び耐熱劣化後の接着力は劣っていた。
固形分にして、実施例10と同一組成のRFL樹脂100.0重量部と比較例9〜10の酢酸ビニル単量体の異なる塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体が20.0重量部になるように比較例15〜16と同様の方法で評価を行った。その結果を表10に示す。表10から明らかなように、比較例9を用いたRFL接着剤処理液の貯蔵安定性やゴム組成物−繊維複合体の初期接着力及び耐熱劣化後の接着力は優れるが、実施例10に比べ、初期の損失正接及び耐熱劣化後の損失正接は劣っていた。また、ゴム組成物−繊維複合体の初期の損失正接や耐熱劣化後の損失正接は良いが、実施例10に比べ、比較例10を用いたRFL接着剤処理液の貯蔵安定性や、ゴム組成物−繊維複合体の初期接着力及び耐熱劣化後の接着力は劣っていた。
実施例10と同一組成のRFL樹脂100.0重量部に相当するRFL液にバルカボンドMDX2.1重量部を加えたRFL接着剤処理液を調製した。そしてこれを用いテトロン繊維の処理を行い、この処理繊維とSBR組成物を加硫接着してゴム組成物−繊維複合体を調製し、実施例10と同様の方法で評価を行った。その結果を表11に示す。表11から明らかなように、RFL接着剤処理液の貯蔵安定性は優れ、ゴム組成物−繊維複合体の初期の損失正接は良いが、実施例19に比べ、初期接着力及び耐熱劣化後の接着力や、耐熱劣化後の損失正接が劣っていた。
比較例24で用いたRFL接着剤処理液を用い、ゴムをSBRからCRに変更した以外は実施例10と同じ評価をテトロン繊維で行った。その結果を表11に示す。表11から明らかなように、RFL接着剤処理液の貯蔵安定性は優れ、ゴム組成物−繊維複合体の初期の損失正接は良いが、実施例20に比べ、初期接着力及び耐熱劣化後の接着力や、耐熱劣化後の損失正接が劣っていた。
固形分にして実施例10と同一組成のRFL樹脂100.0重量部に相当するRFL接着剤処理液を調製した。テトロン繊維はディスモジュールREで実施例21と同じように前処理し、CSM−テトロン繊維複合体の評価を行った。その結果を表11に示す。表11から明らかなように、RFL接着剤処理液の貯蔵安定性は優れ、ゴム組成物−繊維複合体の初期の損失正接は良いが、実施例21に比べ、初期接着力及び耐熱劣化後の接着力や、耐熱劣化後の損失正接が劣っていた。
実施例20〜23と同一組成のRFL樹脂100.0重量部に相当するRFL接着剤処理液を調製した。そしてこれを用いナイロン繊維の処理を行い、この処理繊維と天然ゴム組成物を加硫接着し、実施例10と同様の方法で評価を行った。その結果を表12に示す。表12から明らかなように、RFL接着剤処理液の貯蔵安定性は優れるが、実施例22に比べ、ゴム組成物−繊維複合体の初期接着力及び耐熱劣化後の接着力や、初期の損失正接及び耐熱劣化後の損失正接が劣っていた。
比較例27で用いたRFL接着剤処理液を用い、ゴムを天然ゴムからSBRに変更した以外は実施例10と同じ評価をナイロン繊維で行った。その結果を表12に示す。表12から明らかなように、RFL接着剤処理液の貯蔵安定性は優れ、ゴム組成物−繊維複合体の初期の損失正接は良いが、実施例23に比べ、初期接着力及び耐熱劣化後の接着力や、耐熱劣化後の損失正接が劣っていた。
比較例27で用いたRFL接着剤処理液を用い、ゴムをSBRからCRに変更した以外は実施例10と同じ評価をナイロン繊維で行った。その結果を表12に示す。表12から明らかなように、RFL接着剤処理液の貯蔵安定性は優れ、ゴム組成物−繊維複合体の初期の損失正接は良いが、実施例24に比べ、初期接着力及び耐熱劣化後の接着力や、耐熱劣化後の損失正接が劣っていた。
比較例27で用いたRFL接着剤処理液を用い、ゴムをCRからCSMに変更した以外は実施例10と同じ評価をナイロン繊維で行った。その結果を表12に示す。表12から明らかなように、RFL接着剤処理液の貯蔵安定性は優れ、ゴム組成物−繊維複合体の初期の損失正接は良いが、実施例25に比べ、初期接着力及び耐熱劣化後の接着力や、耐熱劣化後の損失正接が劣っていた。
固形分にして、実施例10と同一組成のRFL樹脂100.0重量部に相当するRFL液200.0gに対し、接着助剤(塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を入れないで、RFL液に対し2.1重量部に相当するバルカボンドMDX4.3gを0.5リットルビーカーに入れ、マグネチックスターラーで20分間攪拌後、100メッシュの金網でろ過したRFL接着剤処理液を調製した。この処理液に対し、ガラス繊維を10分間浸漬し140℃で水分を除去した処理繊維を得た。この処理繊維と天然ゴム組成物を加硫接着し、ゴム組成物−繊維複合体を調製し、実施例10と同様の方法で評価を行った。その結果を表13に示す。表13から明らかなように、接着助剤(塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を含有しないRFL接着剤処理液は、貯蔵安定性に優れ、ゴム組成物−繊維複合体の初期の損失正接は良いものの、実施例26に比べ、初期接着力及び耐熱劣化後の接着力や、耐熱劣化後の損失正接が劣っていた。
ゴムを天然ゴムからSBRに変更した以外は比較例31と同じ評価をガラス繊維で行った。その結果を表13に示す。表13から明らかなように、接着助剤(塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を含有しないRFL接着剤処理液は、貯蔵安定性に優れ、ゴム組成物−繊維複合体の初期の損失正接は良いものの、実施例27に比べ、初期接着力及び耐熱劣化後の接着力や、耐熱劣化後の損失正接が劣っていた。
ゴムを天然ゴムからCRに変更した以外は比較例31と同じ評価をガラス繊維で行った。その結果を表13に示す。表13から明らかなように、接着助剤(塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックス)を含有しないRFL接着剤処理液は、貯蔵安定性に優れ、ゴム組成物−繊維複合体の初期の損失正接は良いものの、実施例28に比べ、初期接着力及び耐熱劣化後の接着力や、耐熱劣化後の損失正接が劣っていた。
ゴムを天然ゴムからCSMに変更した以外は比較例31と同じ評価をガラス繊維で行った。その結果を表13に示す。表13から明らかなように、接着助剤(塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックス))を含有しないRFL接着剤処理液は、貯蔵安定性に優れ、ゴム組成物−繊維複合体の初期の損失正接は良いものの、実施例29に比べ、初期接着力及び耐熱劣化後の接着力や、耐熱劣化後の損失正接が劣っていた。
Claims (6)
- カルボン酸ビニルエステルの含有量が0.5〜20重量%である塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体100重量部に対して、0.2〜10.0重量部のスルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する化合物と0.05〜3.0重量部の高級脂肪酸塩を含み、平均粒子径が0.3μm以下及びpHが3〜9である塩化ビニル−カルボン酸ビニルエステル共重合体ラテックスを含有することを特徴とする接着助剤。
- スルホン酸塩又は硫酸エステル塩を有する化合物が、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩及びジアルキルスルホコハク酸塩から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の接着助剤。
- 請求項1又は請求項2に記載の接着助剤、及びレゾルシンとホルマリン縮合物の水溶液とゴムラテックスを含むRFL液を含有することを特徴とするRFL接着剤処理液。
- 請求項1又は請求項2に記載の接着助剤を、レゾルシンとホルマリン縮合物の水溶液とゴムラテックスを含むRFL液に混合・分散してなることを特徴とする請求項3に記載のRFL接着剤処理液。
- 請求項3又は請求項4に記載のRFL接着剤処理液を繊維に含浸し、その後乾燥してなる処理繊維とゴム組成物を加硫してなることを特徴とするゴム組成物−繊維複合体。
- 請求項5に記載のゴム組成物−繊維複合体を成型してなることを特徴とするゴム組成物−繊維複合体の成型体。
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