JP5998736B2 - 制御装置、画像形成装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、制御装置、画像形成装置及びプログラムに関する。
トナー画像を形成する画像形成装置では、廃棄するべきトナーの量を減らすことなどを目的として、中間転写ベルトや用紙等の媒体へのトナーの転写後に残ったトナー(以下、「転写残トナー」という。)を回収して、これをトナー画像の形成に再使用することがある。例えば、特許文献1は、像担持体上の画像形成領域における画像密度が高いほど、非画像形成領域に形成するトナーバンドのトナー量を少なくして、再使用のトナーを原因とした画質欠陥の発生を抑制することを開示している。特許文献2は、リサイクルトナーを現像装置内に戻してから現像装置内のトナー濃度の基準値設定を行うリサイクルトナーを吐出するモードの実行要否を、予め設定した印字枚数における画像の平均カバレッジに応じて判断することを開示している。特許文献3は、像担持体表面の非画像領域の濃度を反射型センサで監視し、濃度値が基準値以下のときには地肌かぶりが発生したと判断して、現像装置へのリサイクルトナーの補給量を低下させることを開示している。
特開2006−251138号公報 特開2011−128525号公報 特開2004−226798号公報
本発明の目的は、廃棄するべきトナーの量を減らしつつ、その使用による画質への影響を継続して抑えることである。
本発明の請求項1に係る制御装置は、画像データに応じたトナー画像の形成を指示する画像形成指示であって、特定画像を形成する指示と、前記特定画像と異なる画像を形成する指示とを含む画像形成指示を受け付ける受付手段と、前記受付手段が受け付けた画像形成指示に基づいて、当該画像形成指示に従って形成されるトナー画像の色毎の画質変化の発生しやすさに関わる情報の大きさを表す情報を取得する取得手段と、保持したトナーを用いてトナー画像を形成する画像形成手段を制御して、前記受け付けた画像形成指示に従ってトナー画像を形成する制御手段であって、前記取得手段が取得した前記情報に基づいて、前記画質変化の発生しやすさに関わる情報の大きさが閾値レベル以上である場合は、前記特定画像を、前記特定画像と異なる画像よりも先に形成する制御手段とを備え、前記特定画像は、前記大きさが閾値レベル以上である色の画像密度及び画像領域の大きさのいずれもが閾値以上である第1の特定画像、又は黒色のトナー画像に前記大きさが閾値レベル以上である色のトナーを重ねた若しくは黒色のトナー画像を前記大きさが閾値レベル以上である色のトナーを用いて表した第2の特定画像であることを特徴とすることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る制御装置は、請求項1に係る構成において、前記取得手段は、前記画像形成手段により形成される画像の濃度に影響する前記情報を取得することを特徴とする。
本発明の請求項に係る制御装置は、請求項1又は2に係る構成において、前記第2の特定画像は、前記特定画像と異なる画像が形成される場合に比べて前記大きさが閾値レベル以上である色のトナーを多く使用する黒色のトナー画像であることを特徴とする。
本発明の請求項に係る制御装置は、請求項1からのいずれか1項に係る構成において、前記制御手段は、前記画像形成指示が前記特定画像を形成する指示を含まない場合に、前記画質変化の発生しやすさに関わる情報の大きさが閾値レベル以上であるときは、前記画像形成指示に従ったトナー画像を形成しないときに前記画像形成手段が保持するトナーを排出させることを特徴とすることを特徴とする。
本発明の請求項に係る画像形成装置は、請求項1からのいずれか1項に記載の制御装置と、前記制御装置により制御され、保持したトナーを用いてトナー画像を形成する画像形成手段とを備えることを特徴とする。
本発明の請求項に係る画像形成装置は、請求項に係る構成において、前記画像形成手段は、未使用のトナーと、トナーの転写後に残ったトナーを回収した転写残トナーとを、当該未使用のトナー及び当該転写残トナーを用いて潜像を現像する現像装置内で保持することを特徴とする。
本発明の請求項に係るプログラムは、コンピュータに、画像データに応じたトナー画像の形成を指示する画像形成指示を受け付ける受付ステップであって、特定画像を形成する指示と、前記特定画像と異なる画像を形成する指示とを含む画像形成指示とを受け付ける受付ステップと、前記受付ステップで受け付けた画像形成指示に基づいて、当該画像形成指示に従って形成されるトナー画像の色毎の画質変化の発生しやすさに関わる情報を取得する取得ステップと、保持したトナーを用いてトナー画像を形成する画像形成手段を制御して、前記受け付けた画像形成指示に従ってトナー画像を形成する制御ステップであって、前記取得ステップで取得した前記情報に基づいて、前記画質変化の発生しやすさに関わる情報の大きさが閾値レベル以上である場合は、前記特定画像を、前記特定画像と異なる画像よりも先に形成する制御ステップとを実行させ、前記特定画像は、前記大きさが閾値レベル以上である色の画像密度及び画像領域の大きさのいずれもが閾値以上である第1の特定画像、又は黒色のトナー画像に前記大きさが閾値レベル以上である色のトナーを重ねた若しくは黒色のトナー画像を前記大きさが閾値レベル以上である色のトナーを用いて表した第2の特定画像であるプログラムである
請求項1,に係る発明によれば、指示された画像の形成による画質変化の発生しやすさに関わる情報の大きさが閾値レベル以上の場合に特定画像を形成しない場合に比べて、廃棄するべきトナーの量を減らしつつ、その使用による画質への影響を継続して抑えることができる。
請求項2に係る発明によれば、画像の濃度に影響する情報を用いない場合に比べて、トナー画像における目標とする濃度との差異の発生を抑えることができる
求項に係る発明によれば、黒色のトナー画像の画質への影響を抑えつつ、このトナー画像の形成に用いられるトナーの量を多くすることができる。
請求項に係る発明によれば、画像形成指示に従った特定画像の形成によりトナーの排出を試みない場合に比べて、廃棄するべきトナーの量を減らすことができる。
請求項に係る発明によれば、画像形成手段におけるトナーの転写後に残った転写残トナーを、トナー画像の形成に再使用することができる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図。 同実施形態に係る画像形成部の構成を示す図。 同実施形態に係る画像形成エンジンの構成を示す図。 同実施形態に係る画像形成装置の機能構成を示すブロック図。 同実施形態に係る画像形成装置が実行する処理の手順を示すフローチャート。 本発明の変形例に係る画像形成部の構成を示す図。
本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態である画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。画像形成装置10は、本発明の画像形成装置の一例であり、装置制御部11と、UI(User Interface)部12と、通信部13と、記憶部14と、プリンタ部15とを備える。
装置制御部11は、CPU(Central Processing Unit)及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)を含む演算装置やメモリを備え、画像形成装置10の各部を制御する。UI部12は、例えば表示面と表示面に重ねられたタッチパネルとを備え、ユーザからの操作を受け付けるとともに表示画像により情報を報知する。通信部13は、外部装置との間でデータを送受信するためのインタフェースを備え、例えば、画像データに応じてトナー画像の形成を指示する画像形成指示を受信する。記憶部14は、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置を備え、例えば受信した画像形成指示に関する情報を記憶する。
プリンタ部15は、形成制御部16と画像形成部17とを備え、電子写真プロセスにより、用紙、その他シート等の媒体にトナー画像を形成する装置である。電子写真プロセスは、帯電、露光、現像、転写及び定着などの各種プロセスを含む。形成制御部16は、CPUを含む演算装置やメモリを備え、画像形成部17を制御する。画像形成部17は、形成制御部16の下で、ここではイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナーの転写によりトナー画像を形成する。画像形成部17は、Y,M,C及びKの各色について、新品で未使用のトナーである未使用トナーと、転写プロセスでのトナーの転写後に残ったトナーである転写残トナーとを含む現像剤を用いて、トナー画像を形成する。
図2は、画像形成部17の構成を示す図である。
図2に示すように、画像形成部17は、トナーボックス171Y,171M,171C及び171Kと、画像形成エンジン172Y,172M,172C及び172Kと、中間転写ベルト173と、複数の回転ロール174と、二次転写ロール175と、バックアップロール176と、複数の搬送ロール177と、定着装置178とを備える。画像形成部17で搬送されるシートは、図2に示す破線の矢印方向に搬送され、このシートに画像が形成される。
なお、画像形成部17の各符号のうち、その末尾にアルファベット(Y,M,C又はK)が付されたものは、アルファベットに対応する色の画像形成に関わる構成である。末尾のアルファベットのみが異なる各符号は、その位置や用いるトナーが異なるが、その構成は同一である。なお、これら各構成の各々を特に区別する必要がない場合には、符号の末尾のアルファベットを省略して説明する。
トナーボックス171は、未使用トナーを収容するトナーカートリッジであり、収容した未使用トナーを、図2に破線で示す搬送経路に沿って画像形成エンジン172に供給する。画像形成エンジン172は、中間転写ベルト173にトナーを転写するための構成を有している。ここで画像形成エンジン172の構成を詳細に説明する。
図3は、画像形成エンジン172及びその周辺の構成を示す図である。図3に示すように、画像形成エンジン172は、感光体ドラム1721と、帯電装置1722と、露光装置1723と、現像装置1724と、濃度検知センサ1725と、一次転写ロール1726と、感光体クリーナ1727とを備える。
感光体ドラム1721は、表面に光導電膜を積層した円筒状の部材で、その表面に静電潜像を保持する像保持体である。感光体ドラム1721は、中間転写ベルト173と接触した状態にあるときに、中間転写ベルト173の移動に伴って円筒の中心を軸として回転させられる。帯電装置1722は、感光体ドラム1721の光導電膜を決められた電位に帯電させる。露光装置1723は、形成制御部16によって露光強度や露光位置が制御され、帯電された感光体ドラム1721に光を照射(露光)して露光光に応じた静電潜像を形成する。現像装置1724は、トナーボックス171から供給された未使用トナーと、感光体クリーナ1727経由で供給される転写残トナーと、磁性体等のキャリアとを含む現像剤を保持し、保持した現像剤を用いて感光体ドラム1721に形成された静電潜像を現像する。現像装置1724は、感光体ドラム1721との間に電位差を生じさせて、帯電したトナー(具体的には、未使用トナーと転写残トナーとを混合したトナー)を、この電位差によって感光体ドラム1721の表面に移動させて付着させる。
濃度検知センサ1725は、例えば反射型センサであり、感光体ドラム1721の表面の濃度(つまり光学濃度)を光学的に検知し、検知結果を形成制御部16に出力する。一次転写ロール1726は、中間転写ベルト173を挟んで感光体ドラム1721と対向する円筒状の部材である。一次転写ロール1726は、感光体ドラム1721との間に電位差を生じさせて、感光体ドラム1721表面のトナーを中間転写ベルト173表面に転写する。感光体クリーナ1727は、板状の清掃部材を感光体ドラム1721の表面に押し当てて、感光体ドラム1721の表面からトナーを回収して、感光体ドラム1721の表面を清掃する清掃装置である。感光体クリーナ1727は、感光体ドラム1721の表面から回収した転写残トナーを、現像装置1724や図示せぬ廃棄ボックスに供給する。感光体クリーナ1727から現像装置1724に供給される転写残トナーは、図2,図3に破線で示す搬送経路に沿って現像装置1724に搬送されて、現像装置1724による静電潜像の現像に用いられる。
以上が、画像形成エンジン172の構成の説明である。
図2に戻って説明する。
中間転写ベルト173は、表面に照射された光を正反射する素材で形成された無端のベルト状の部材であり、感光体ドラム1721から転写されたトナーを表面に保持する媒体である。中間転写ベルト173は、回転ロール174、一次転写ロール1726及びバックアップロール176と接触しながら図中の矢印Aの方向に回転移動する。回転ロール174は、中間転写ベルト173の移動を支持する円筒状の部材であり、円筒の中心を軸として回転する。二次転写ロール175は、中間転写ベルト173を挟んでバックアップロール176と対向する円筒状の部材であり、バックアップロール176との間に電位差を生じさせて、この転写位置にて中間転写ベルト173表面のトナーをシートに転写する。搬送ロール177は、二次転写ロール175が転写を行う位置に用紙を搬送し、トナーが転写された用紙を定着装置178が設けられた位置に搬送する円筒状の部材である。定着装置178は、トナーが転写された媒体を加熱及び加圧し、トナーをシートに定着させる。
以上の構成を有する画像形成部17は、本発明の画像形成手段の一例である。
図4は、画像形成装置10の機能構成を示すブロック図である。図4に示すように、画像形成装置10では、記憶部14に記憶されたプログラムを実行することにより、受付部101と、参照情報取得部102と、画像形成制御部103とに相当する機能が実現される。ここにおいて、受付部101は、装置制御部11により実現される機能であり、参照情報取得部102及び画像形成制御部103は、形成制御部16によって実現される機能である。
受付部101は、本発明の受付手段の一例であり、画像データに応じた画像の形成を指示する画像形成指示を受け付ける。受付部101は、ここでは、画像形成用に与えられた画像データと、この画像データを用いた画像の形成に関する指示を示す指示情報とを含む画像形成指示を、通信部13により外部装置から受信し受け付ける。指示情報は、例えば、「画質モード」や「片面又は両面プリント」などの、外部装置においてユーザにより設定された情報を含む。「画質モード」は、特定のトナー画像の画質を優先させるモードを示し、例えば、階調表現を優先させる階調優先モード、写真画像の画質を優先させる写真モード、バーコード画像の画質を優先させるバーコードモードなどがある。「片面又は両面プリント」は、シートの片面に画像を形成するのか、又は、シートの両面に画像を形成するのかのいずれかを示す。
参照情報取得部102は、本発明の取得手段の一例であり、受付部101が受け付けた画像形成指示に基づいて、この画像形成指示に従って形成される画像の画質変化の発生しやすさに関わる情報(後述の参照情報)を取得する。参照情報取得部102は、例えば、画像形成指示に含まれている画像データや指示情報、画像形成装置10に対して動作設定を示す設定情報を用いて、画質変化の発生しやすさに関わる情報の大きさの度合いである発生度を算出する際に参照する参照情報を生成しこれを取得する。参照情報取得部102は、取得した参照情報を用いて発生度を算出する。参照情報取得部102は、ここでは、値が大きいほど画質変化が発生しやすくなることを意味する発生度を算出する。参照情報取得部102は、画像形成部17が用いるトナーの色毎に(ここでは、Y,M,C及びKの各色について)、発生度を算出する。
参照情報は、例えば、前述した指示情報に含まれる「画質モード」や「片面又は両面プリント」のほか、「画像データのページ数」、「画像面積率」、「シート種類」及び「シートサイズ」、「画像濃度情報」、「トナー濃度情報」、「現像剤交換時からの出力ページ数及びサイズ履歴」、「温度履歴」及び「湿度履歴」を含む。
「画像データのページ数」は、画像データに含まれる画像のページ数を示す。「画像面積率」は、画像形成処理に用いられるシート上の面積(例えば、シート全体から余白領域を除した面積)に占める、画像データに応じてトナー画像が形成される画像領域の面積の割合を示す。「シート種類」は、トナー画像が形成されるシートの種類を示し、例えばシートの厚さやシートの素材に応じて異なる種類を示す。「シートサイズ」は、トナー画像が形成されるシートのサイズを示す。「画像濃度情報」は、感光体ドラム1721の表面に形成された、予め決められた濃度のパッチ画像について、濃度検知センサ1725が検知した濃度である。「トナー濃度情報」は、現像装置1724で保持される現像剤に含まれるトナー(ここでは未使用トナーと転写残トナーとの総量)の濃度を、例えば透磁率を求めて検知した結果である。「現像剤交換時からの出力ページ数及びサイズ履歴」は、現像装置1724の現像剤を未使用のものに交換したときからの、トナー画像を形成した総ページ数とシートサイズと履歴を示す。「温度履歴」は、画像形成装置10の設置場所における温度の履歴を示す。「湿度変化」は、画像形成装置10の設置場所における湿度の履歴を示す。このうち、「画像濃度情報」、「トナー濃度情報」、「現像剤交換時からの出力ページ数及びサイズ履歴」、「温度履歴」及び「湿度履歴」は、形成制御部16の機能により普段から生成されて記憶部14に記憶されている。
画像形成制御部103は、本発明の制御手段の一例であり、画像形成部17による画像形成処理を司る。画像形成制御部103は、画像形成部17により画像形成指示に従ってトナー画像を形成する一方、参照情報取得部102により取得された参照情報に基づいて、画質変化の発生しやすさに関わる情報の大きさ(つまり、発生度)が閾値レベル以上である場合には、画像形成指示で指示された特定画像を形成する。画像形成制御部103は特定画像を形成させる。特定画像は、ここでは、いずれかの色のトナーを使用する量が相対的に多く、且つ、転写残トナーを原因とした画質変化が現れにくい(又は、画質変化がユーザに知覚されにくい)特定条件を満たしたトナー画像である。
装置制御部11及び形成制御部16の協働により、本発明の制御装置が実現される。以上が画像形成装置10の機能構成の説明である。
ところで、画像形成装置10は、転写残トナーの使用により画質変化が発生しやすいトナー画像を形成する場合には、特定画像の形成後に、このトナー画像を形成する。画像形成装置10は先に特定画像を形成することにより、現像装置1724が保持する現像剤に含まれる転写残トナーの量を減じて、トナーボックス171の未使用トナーを供給することで、転写残トナーの使用による画質変化の発生を抑える。
転写残トナーは、例えば、感光体ドラム1721の表面に付着した用紙の繊維や添加物を含む紙粉を含み、背景部汚れ(いわゆるかぶり)の発生の原因となることがある。前述のような繊維や添加物等からなる紙粉は、通常マイナス極性に帯電されるトナーと逆極性のプラスに帯電する傾向があり、紙粉の周囲にはトナーが静電的に付着するためである。また、トナー画像の画像領域においても、転写残トナーの使用により画像密度(単位面積当たりのトナーの被覆率)や画像濃度が、目標とする状態からずれてしまい、これが画質変化としてユーザに知覚されることもある。
一方で、転写残トナーを使用しても画質変化が相対的に発生しにくく(又は、画質変化がユーザに知覚されにくく)、トナーの品質による画質への影響が小さいトナー画像を形成する場合には、画像形成装置10は、転写残トナーをトナー画像の形成に積極的に用いることで、廃棄するべきトナーの量を抑える。
なお、現像剤に含まれるトナーの品質は、例えば、未使用トナーの量と転写残トナーとの量の比率や、転写残トナーの劣化の程度(異物の混入量など)、トナーの帯電量などを原因として変化し、例えば、トナー画像の濃度変動の原因となる。
図5は、画像形成装置10が実行する処理の手順を示すフローチャートである。画像形成装置10では、画像形成指示を受け付けるたびに、以下の処理ステップを実行する。
装置制御部11は、例えばPDL(Page Description Language)形式の画像データと、画像形成に関する指示を示す指示情報とを含む画像形成指示を、通信部13による外部装置との通信により受け付ける(ステップS1)。
次に、装置制御部11は、画像形成指示に含まれるPDL形式の画像データを解釈してビットマップ形式の画像データを生成するとともに、参照情報の一部を生成して、これらを取得する(ステップS2)。ここで装置制御部11が取得する参照情報は、例えば、「画像データのページ数」、「画像面積率」、「シート種類」及び「シートサイズ」である。装置制御部11は、取得した画像データ及び参照情報を、形成制御部16に出力する。
なお、装置制御部11は、参照情報以外にも、画像形成指示の送信元のユーザ情報や画像形成指示の受信日時を示す日時情報など、発生度の算出に用いられる情報以外の情報も形成制御部16に出力する。
画像データ及び参照情報の一部を取得した形成制御部16は、記憶部14に記憶された残りの参照情報を取得する(ステップS3)。ここでは、形成制御部16は、「画像濃度情報」、「トナー濃度情報」、「現像剤交換時からの出力ページ数及びサイズ履歴」、「温度履歴」及び「湿度履歴」を記憶部14から取得する。
次に、形成制御部16は、前述した複数種類の参照情報に基づいて、発生度を算出する(ステップS4)。ここでは、形成制御部16は、参照情報を用いた演算により、画像データに含まれる画像のページ単位で、発生度を算出する。この演算方法は、特定の方法に限定されないが、参照情報が画質変化に作用する程度が大きいことを示す場合ほど、発生度が大きくなるように、演算アルゴリズムが決められている。
例えば、画像データのページ数が多いほど、画像面積率が大きいほど、また、トナー画像の形成に使用されるトナー量が多くなるので、発生度は大きくなる。また、シートの片面への画像形成よりも両面への画像形成の方が発生度は大きくなる。画質モードについては、高画質又は高精細に対応したモードであるほど、ユーザに画質変化が知覚されやすいので、発生度は大きくなる。また、シートサイズについてはそのサイズが大きいほど、ーザに画質変化が知覚されやすく、発生度は大きくなる。シート種類においては、シートが厚いほど紙粉の発生しやすさに関わる情報の大きさが大きくなり、また、品質が悪い素材のシートを用いた場合ほど、発生度が大きくなる。また、画像濃度情報やトナー濃度情報は濃度が高いほど、現像剤交換時からの出力ページ数及びサイズ履歴についてはページ数が多くまたシートサイズが大きいほど、発生度は大きくなる。温度履歴及び湿度履歴については、トナーの帯電状態の変化により、温度が高かったり、湿度が低かったりする場合ほど、発生度が大きくなる。
次に、形成制御部16は、ステップS4の処理で算出した発生度が閾値レベル以上であるか否かを判断する(ステップS5)。形成制御部16は、発生度が閾値レベル以上であると判断した場合には(ステップS5;YES)、ステップS6の処理に進む。すなわち、形成制御部16は、画質変化が発生しやすいトナー画像の形成が指示された場合に、ステップS6の処理に進む。
まず、形成制御部16は、ステップS1の処理で受け付けた画像形成指示において、画像密度及び画像領域の大きさのいずれもが閾値(以下、「画像閾値」という。)以上である、第1の特定画像の形成が指示されたか否かを判断する(ステップS7)。この画像閾値については、C,M,Y及びKの各色で共通の画像閾値が用いられてもよいが、それぞれ異なる画像閾値が用いられてもよい。
第1の特定画像は、例えば、発生度が閾値レベル以上を上回る色のトナーを多量に使用する(いわゆる、吐き出し効果が高い)画像であり、例えば、シートのほぼ全体にわたって同色となる、ソリッド画像などと呼ばれるトナー画像である。また、画像密度及び画像濃度が高いトナー画像は、それらが低い場合に比べて、画像密度や画像濃度に変化が生じても、それによる画質変化がユーザに知覚されにくい、と考えられる。
なお、形成制御部16は、ステップS1の処理で受け付けた画像形成指示に含まれる画像データの全ページを対象として、第1の特定画像の形成が指示されているか否かを判断することとする。
形成制御部16は、第1の特定画像の形成が指示されていると判断した場合(ステップS6;YES)、画像形成部17により第1の特定画像を形成する(ステップS7)。このステップS7の第1の特定画像の形成によって、現像剤における転写残トナーの量が現像装置1724から減じられて、現像装置1724に未使用トナーが供給されることにより、現像装置1724が保持する現像剤における未使用トナーの量が多くなる。
次に、形成制御部16は、受け付けた画像形成指示に従って、順次トナー画像を形成する(ステップS8)。形成制御部16は、先に第1の特定画像を形成したから、ステップS7の処理で第1の特定画像を形成していない場合に比べて、ステップS5で発生度が閾値レベル以上であると判断したトナー画像を含め、他のトナー画像についての画質変化の発生が抑えられる。
一方、形成制御部16は、ステップS6の処理で第1の特定画像の形成が指示されていないと判断した場合(ステップS6;NO)、ステップS9の処理に進む。形成制御部16は、特定条件を満たす黒色のトナー画像の形成が指示されているか否かを判断する(ステップS9)。この特定条件は、ここでは、黒色のトナー画像においてK色のトナーを用いた画像密度が閾値以上であること、又は、黒色(いわゆる、プロセスブラック)のトナー画像においてY,M及びC色のトナーの画像密度が閾値以上であることを示す条件である。また、この特定条件においても、画像領域の大きさが閾値以上であるという条件が含まれていることが好ましい。
なお、ここでの画像密度や画像領域の大きさに関する閾値は、第1の特定画像についての画像閾値と異なっていてよい。
形成制御部16は、特定条件を満たす黒色のトナー画像の形成が指示されていると判断した場合(ステップS9;YES)、発生度が閾値レベル以上である色のトナーを用いて第2の特定画像を形成するよう、画像形成部17を制御する(ステップS10)。
第2の特定画像は、例えば、K色のトナーで前述の黒色のトナー画像が形成される場合に、発生度が閾値レベル以上であるY,M又はC色のトナーを重ねて転写したトナー画像である。また、K色のトナーについて発生度が閾値レベル以上である場合、第2の特定画像は、発生度が閾値レベル以上であるトナー画像を形成しない場合に比べて、K色のトナーを転写する量を多くした黒色のトナー画像である(つまり、通常時よりもトナーを転写する量を多くする)。
なお、前述の黒色のトナー画像が、Y,M及びC色を用いて形成した黒色(プロセスブラック)のトナー画像である場合には、第2の特定画像は、発生度が閾値レベル以上であるトナー画像を形成しないときに比べて、Y,M又はC色を転写する量を多くした黒色のトナー画像である。
形成制御部16は、第2の特定画像を形成することにより、発生度が閾値レベル以上であったトナーを現像装置1724から排出させる。これにより、第1の特定画像の場合と同じく、画質変化の原因となりうる転写残トナーの量が現像装置1724から減じられて、現像装置1724に新たに未使用トナーが供給されることにより、現像装置1724が保持する現像剤における未使用トナーの量が多くなる。また、画像密度が高い黒色のトナー画像であれば、他の色のトナーが重ねて転写されても、黒色のトナー画像の画質変化は発生しにくく、この画質変化はユーザに知覚されにくい。
ただし、シートに載せられるトナーの量が多すぎると、定着装置178において定着不良の発生の原因となりうるので、形成制御部16は、シート上に載せられるトナーの量が或る決められた量以下になるようにする。
次に、形成制御部16は、画像形成部17により第2の特定画像を形成した後、画質変化が解消する見込みか否かを判断する(ステップS11)。ここでは、形成制御部16は、次のステップS1で受け付けた画像形成指示に基づいてステップS4の処理で算出した発生度がすべて閾値レベル未満であれば、画質変化が解消する見込みと判断する。ここにおいて、閾値レベルは、前述のステップS6の処理の閾値レベルと同じであってもよいし、異なっていてもよい。形成制御部16は、画質変化が解消する見込みと判断すると(ステップS11;YES)、以降、画像形成指示に従い順次トナー画像を形成する(ステップS8)。
形成制御部16は、先に第2の特定画像を形成したから、第2の特定画像を形成しない場合に比べて、ステップS5で発生度が閾値レベル以上であると判断したトナー画像を含め、他のトナー画像についての画質変化の発生が抑えられる。
一方、形成制御部16は、ステップS9の処理で第2の特定画像の形成が指示されていないと判断した場合(ステップS9;NO)、又は、第2の特定画像を形成した後、ステップS11の処理で画質変化が解消する見込みでないと判断した場合(ステップS11;NO)、ステップS12に進む。そして、形成制御部16は、発生度が閾値レベル以上であった色のトナーについて、トナーバンドを形成するよう画像形成部17を制御する(ステップS12)。
トナーバンドは、Y,M、C又はKのトナーのいずれかを用いて感光体ドラム1721上に形成されるトナー画像(例えば、画像密度が100%のベタ塗りのトナー画像)である。形成制御部16は、画像形成指示に従ったトナー画像を形成しないときにトナーバンドを形成して、現像装置1724内のトナーを排出させる。この排出トナーは、感光体クリーナ1727によって回収された後、廃棄されることになる。このトナーバンドの形成により、ここでも、現像剤における画質変化の原因となりうる転写残トナーの量が現像装置1724から減じられて、現像装置1724に新たに未使用トナーが供給されるので、現像装置1724が保持する現像剤における未使用トナーの量が多くなる。
装置制御部11は、トナーバンドを形成した後、画像形成指示に従い順次トナー画像を形成する(ステップS8)。
形成制御部16は、トナーバンドを形成したから、トナーバンドを形成しない場合に比べて、ステップS5で発生度が閾値レベル以上であると判断したトナー画像を含め、他のトナー画像についての画質変化の発生が抑えられる。
なお、形成制御部16は、ステップS5の処理で発生度が閾値レベル以下であると判断すると(ステップS5;NO)、ステップS8の処理に進んで、画像形成指示に従って順次トナー画像を形成する。
以上説明した実施形態のように、画像形成装置10は、受け付けた画像形成指示に従って形成されるトナー画像の画質変化の発生しやすさに関わる情報の大きさが閾値レベル以上である場合には、第1又は第2の特定画像を形成して、現像装置1724内のトナーを未使用トナーの量が多くなるようにする。これにより、画像形成装置10によれば、予め画質改善動作の実行タイミングが決まっている場合などと比べて、不要な機会に画質改善動作を行う可能性が低くなる。また、画像形成装置10では、画像形成指示で指示された特定画像の形成により、現像装置1724内のトナーを排出させるから、トナーバンドを形成する機会が減り、廃棄トナーの量が減ることとなる。画像形成装置10は、発生度が閾値レベル以上となった場合に、直ちに特定画像を形成して画質変化の発生を抑制するので、例えば、トナー画像の濃度をセンサで読み取ってから対処する手法などに比べて、継続的に画質変化の発生を抑える点で有利である。
[変形例]
本発明は、上述した実施形態と異なる形態で実施してもよい。また、以下に示す変形例は、各々を組み合わせてもよい。
(変形例1)
上述した実施形態において、画像形成装置10は、感光体クリーナ1727により回収された転写残トナーを再使用していたが、その他の部位で回収された転写残トナーを再使用してもよい。図6に示すように、画像形成部17が、中間転写ベルト173に残留したトナーを回収するベルトクリーナ179(清掃装置)を有する構成とし、画像形成装置10は、中間転写ベルト173に残留した転写残トナーをベルトクリーナ179により回収して再使用してもよい。図6では、転写残トナーの搬送経路の図示を省略しているが、画像形成装置10は、単色のトナー画像を形成した場合に、転写残トナーを回収してこれと同色に対応する現像装置1724に供給してもよいし、複数色が混ざった転写残トナーであれば、現像装置1724Kに供給してもよい。K色のトナーなどの暗い色のトナーであれば、他色のトナーが混入しても色の変化が目立ちにくいからである。
このように、画像形成装置10がどの部位に残ったトナーを回収して再使用するかについては、特に問わない。
(変形例2)
上述した実施形態において、画像形成装置10は、参照情報を用いて、関数による演算で発生度を算出していたが、これ以外の方法で発生度を算出してもよい。例えば、参照情報と発生度に作用させる値とを対応付けたデータテーブルを記憶しており、画像形成装置10は取得した参照情報に対応する発生度を、データテーブルを参照して算出してもよい。また、画像形成装置10は発生度を算出する構成でなくてもよく、例えば、参照情報が、画質変化が発生しやすいことを示す予め決められた条件を満たせば、画質変化の発生しやすさに関わる情報の大きさが閾値レベル以上と判断してもよい(ステップS5の「YES」の判断に相当)。
また、上述した実施形態の参照情報はあくまで一例であり、トナー画像における画質変化の発生しやすさの特定に役立つ情報であればよい。例えば、中間階調を表現する要素が、ラインスクリーンと呼ばれる線画像か、又は、ドットスクリーンと呼ばれる網点画像のどちらであるかを示す画像構造の情報などを参照情報としてもよい。
(変形例3)
上述した実施形態において、画像形成装置10は、転写残トナーを現像装置1724に供給する量を制御することにより、現像装置1724で保持されるトナーにおける転写残トナーの量を減じるようにしてもよい。この場合、画像形成装置10は、発生度が閾値レベル以上である場合には、閾値レベル未満である場合に比べて、現像装置1724に供給する転写残トナーを減じればよい(例えば、転写残トナーを現像装置1724に供給しない)。
(変形例4)
上述した実施形態において、画像形成装置10は、ステップS5の処理で発生度と比較する閾値レベルを、画像形成指示で指示された画質モードに応じて異ならせてもよい。例えば、画像形成装置10が、写真画像の画質を優先させる写真モードなどの特定の画質モードである場合には、通常モードなどの他の画質モードの場合に比べて、閾値レベルを低くする。これにより、画像形成装置10では、画質を優先させる特定の画質モードのトナー画像を形成する場合ほど、現像装置1724が保持するトナーを未使用トナーに入れ替える頻度が高くなり、トナー画像の画質変化の発生が抑制される。
(変形例5)
上述した実施形態において、画像形成装置10は、発生度が閾値レベル以上であるか否かに応じて、第1又は第2の特定画像の形成を先に実行するか否かを判断していたが、発生度についてこれ以外の判断をしてもよい。例えば、画像形成装置10は、発生度が第1閾値レベル以上第2閾値レベル未満であれば、実施形態の場合と同様に先に特定画像を形成するが、第2閾値レベル以上であれば、直ちにトナーバンドを形成してもよい。
また、画像形成装置10は、ステップS6の処理で「NO」と判断した場合に、直ちにステップS12の処理に進んで、トナーバンドを形成してもよい。
(変形例6)
上述した実施形態において、画像形成装置10は、発生度が閾値レベルを超えたらすぐに第1及び第2の特定画像の形成をしていた。これに代えて、画像形成装置10は、発生度が閾値レベルを超えたら、今回の画像形成指示に従って特定画像を形成した後に画質変化が発生しやすくなるものとして、この画像形成指示に従ったトナー画像の最終ページのトナー画像の形成後に、例えば次回以降の画像形成指示に従った画像形成時に第1及び第2の特定画像を形成してもよい。
(変形例7)
上述した実施形態において、画像形成装置10は、Y,M、C及びKという4色のトナーを用いて画像を形成するフルカラーの画像形成装置であったが、これ以外の色のトナーを用いてトナー画像を形成してもよい。また、本発明の画像形成装置は、単色のトナーを用いてトナー画像を形成する装置であってもよい。
また、画像形成装置10は、画像形成部17で回収した転写残トナーではなく、例えばリサイクルトナーなどと呼ばれる再使用のトナーを用いてもよい。この場合、画像形成部17は、この再使用のトナーを収容するトナーカートリッジから供給されるトナーを用いてトナー画像を形成すればよく、転写残トナーを回収し再使用するための構成を有していなくてもよい。
また、例えば、画像形成部17が低密度のトナー画像を長期間継続して形成した場合などには、現像装置1724内のトナーの帯電量が増して、高濃度側に画質変化を発生させる原因となることがある。そこで、画像形成装置10は、画像密度が或る密度以下であるトナー画像を決められた期間以上連続して形成した後で、発生度が閾値レベル以上となった場合には、第1又は第2の特定画像の形成によって、現像装置1724内のトナーの入れ替えが行われるようにしてもよい。このように本発明は、必ずしも再使用のトナーを利用することを前提としない。
(変形例8)
上述した実施形態の画像形成装置10が実現する各機能は、1又は複数のハードウェア回路により実現されてもよいし、1又は複数のプログラムを演算装置が実行することにより実現されてよいし、これらの組み合わせにより実現されてもよい。
上述した実施形態においては、画像形成装置を例示して説明したが、例えば、装置制御部11及び形成制御部16と同等の機能を備えた制御装置としても実現されてもよい。
上述した実施形態では、形成制御部16が発生度を算出していたが、例えば装置制御部11が発生度を算出してもよく、各制御の主体となる装置は特に問わない。
10…画像形成装置、101…受付部、102…参照情報取得部、103…画像形成制御部、11…装置制御部、12…UI部、13…通信部、14…記憶部、15…プリンタ部、16…形成制御部、17…画像形成部、171…トナーボックス、172…画像形成エンジン、1721…感光体ドラム、1722…帯電装置、1723…露光装置、1724…現像装置、1725…濃度検知センサ、1726…一次転写ロール、1727…感光体クリーナ、173…中間転写ベルト、174…回転ロール、175…二次転写ロール、176…バックアップロール、177…搬送ロール、178…定着装置、179…ベルトクリーナ

Claims (7)

  1. 画像データに応じたトナー画像の形成を指示する画像形成指示であって、特定画像を形成する指示と、前記特定画像と異なる画像を形成する指示とを含む画像形成指示を受け付ける受付手段と、
    前記受付手段が受け付けた画像形成指示に基づいて、当該画像形成指示に従って形成されるトナー画像の色毎の画質変化の発生しやすさに関わる情報の大きさを表す情報を取得する取得手段と、
    保持したトナーを用いてトナー画像を形成する画像形成手段を制御して、前記受け付けた画像形成指示に従ってトナー画像を形成する制御手段であって、前記取得手段が取得した前記情報に基づいて、前記画質変化の発生しやすさに関わる情報の大きさが閾値レベル以上である場合は、前記特定画像を、前記特定画像と異なる画像よりも先に形成する制御手段と
    を備え
    前記特定画像は、前記大きさが閾値レベル以上である色の画像密度及び画像領域の大きさのいずれもが閾値以上である第1の特定画像、又は黒色のトナー画像に前記大きさが閾値レベル以上である色のトナーを重ねた若しくは黒色のトナー画像を前記大きさが閾値レベル以上である色のトナーを用いて表した第2の特定画像である
    ことを特徴とする制御装置。
  2. 前記取得手段は、前記画像形成手段により形成される画像の濃度に影響する前記情報を取得する
    ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記第2の特定画像は、前記特定画像と異なる画像が形成される場合に比べて前記大きさが閾値レベル以上である色のトナーを多く使用する黒色のトナー画像である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記画像形成指示が前記特定画像を形成する指示を含まない場合に、前記画質変化の発生しやすさに関わる情報の大きさが閾値レベル以上であるときは、前記画像形成指示に従ったトナー画像を形成しないときに前記画像形成手段が保持するトナーを排出させる
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の制御装置。
  5. 請求項1からのいずれか1項に記載の制御装置と、
    前記制御装置により制御され、保持したトナーを用いてトナー画像を形成する画像形成手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記画像形成手段は、未使用のトナーと、トナーの転写後に残ったトナーを回収した転写残トナーとを、当該未使用のトナー及び当該転写残トナーを用いて潜像を現像する現像装置内で保持する
    ことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  7. コンピュータに、
    画像データに応じたトナー画像の形成を指示する画像形成指示を受け付ける受付ステップであって、特定画像を形成する指示と、前記特定画像と異なる画像を形成する指示とを含む画像形成指示を受け付ける受付ステップと、
    前記受付ステップで受け付けた画像形成指示に基づいて、当該画像形成指示に従って形成されるトナー画像の色毎の画質変化の発生しやすさに関わる情報を取得する取得ステップと、
    保持したトナーを用いてトナー画像を形成する画像形成手段を制御して、前記受け付けた画像形成指示に従ってトナー画像を形成する制御ステップであって、前記取得ステップで取得した前記情報に基づいて、前記画質変化の発生しやすさに関わる情報の大きさが閾値レベル以上である場合は、前記特定画像を、前記特定画像と異なる画像よりも先に形成する制御ステップと
    を実行させ
    前記特定画像は、前記大きさが閾値レベル以上である色の画像密度及び画像領域の大きさのいずれもが閾値以上である第1の特定画像、又は黒色のトナー画像に前記大きさが閾値レベル以上である色のトナーを重ねた若しくは黒色のトナー画像を前記大きさが閾値レベル以上である色のトナーを用いて表した第2の特定画像である
    プログラム。
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