JP5997953B2 - モータの駆動制御装置 - Google Patents

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本発明は、モータの回転駆動を制御する駆動制御装置に関する。
近年、軸流ファン用のブラシレスモータは、高出力および高回転の要求が高くなっている。これにより、モータユニットを修理または交換するために電源ラインから切断した際には、軸流ファンのプロペラが停止するまでに時間が掛かり、よって、事故の危険性があるという問題がある。この問題に対処するため、ブラシレスモータは、回転速度を急激に低下させて停止させる必要がある。
特許文献1には、電源からの電力供給が停止した際に、モータの回転を短時間に停止させる制動方法として、短絡制動(ショートブレーキ)の発明が記載されている。
特許文献1の課題には、「従来の電動回転体においては、電源遮断時に直ちにファンを停止するための好ましいブレーキ装置は得られていない。」と記載され、その解決手段には、「本発明の電動回転体のブレーキ装置は、電動回転体の駆動信号生成回路部と、上段側及び下段側MOSFETを有する出力段と、この出力段によって駆動されるモータ部とより成る電動回転体の駆動回路において、電源遮断を検知する電源電圧監視回路部と、上記下段側MOSFETのゲートと制御用電源電圧間に介挿したダイオードとを有し、電動回転体の電源電圧が遮断されたとき上記電源電圧監視回路部からの制御信号により上記上段側MOSFETをOFFし、下段側MOSFETをONさせモータ部を短絡して電磁ブレーキが発生されるようにしたことを特徴とする。」と記載されている。
特開2007−259617号公報
特許文献1に記載の短絡制動方法によれば、例えばモータ駆動部やモータが駆動するファンを交換する際に、駆動制御装置を電源から切り離して電力供給が停止した場合に、駆動制御装置は、強制的かつできるだけ速やかにモータを短絡制動してファンの回転を停止し、事故の危険性を回避することができる。
一方で、電源スイッチをオフした場合には、駆動制御装置は、慣性作用で冷却ファンをできる限り回転させ続けて、当該機器を冷却したいという要求がある。しかし、特許文献1に記載の短絡制動方法によれば、駆動制御装置は、電源からの電力供給が停止した全ての場合に於いて短絡制動して、冷却ファンの回転を停止してしまうため、この要求に対応することができない。
そこで、本発明は、当該駆動制御装置が電源から切り離されたときにはできるだけ速やかにモータの回転を停止させ、当該駆動制御装置を電源から切り離さずに電源をオフしたときには慣性力でモータを回転させ続けることを可能とするモータの駆動制御装置を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明の請求項1に記載のモータの駆動制御装置は、電源からの電力供給を受け、駆動制御信号によってモータを駆動し、短絡制動信号によって前記モータを短絡制動するモータ駆動部と、前記電源から印加された電源電圧が基準電圧以下になったと判定したならば、前記短絡制動信号を選択して前記モータ駆動部に出力し、前記電源電圧の降下量が閾値以下ならば、前記駆動制御信号を選択して前記モータ駆動部に出力し、前記電源電圧の降下量が前記閾値を超えているならば、前記短絡制動信号を選択して前記モータ駆動部に出力する制御部とを備えることを特徴とする。
これにより、駆動制御装置は、電源電圧の降下量に応じて、当該駆動制御装置が電源から切り離されたときと、当該駆動制御装置を電源から切り離さずに電源をオフしたときとを判定し、当該判定に基づいて短絡制動信号を選択してモータを短絡制動するか、駆動制御信号を選択して慣性力でモータを回転させ続けるかを切り替えることができる。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、当該駆動制御装置が電源から切り離されたときにはできるだけ速やかにモータの回転を停止させ、当該駆動制御装置を電源から切り離さずに電源をオフしたときには慣性力でモータを回転させ続けることを可能とするモータの駆動制御装置を提供することができる。
第1の実施形態に於ける駆動制御装置を示す概略の構成図である。 第1の実施形態に於ける電力供給停止判定処理を示すフローチャートである。 第1の実施形態に於ける電源オフ(スイッチオフ)時と電源切断時の動作を示す説明図である。 第2の実施形態に於ける電力供給停止判定処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態に於ける電源オフ(スイッチオフ)時と電源切断時の動作を示す説明図である。 第3の実施形態に於ける電力供給停止判定処理を示すフローチャートである。 第4の実施形態に於ける電力供給停止判定処理を示すフローチャートである。
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態の構成)
図1は、第1の実施形態に於ける駆動制御装置を示す概略の構成図である。
モータユニット40は、コネクタ41を備え、電源ユニット30のコネクタ31と導線によって接続され、直流電力の供給を受けている。モータユニット40は、駆動制御装置1と、モータ20と、コネクタ41とを備え、モータ20が回転駆動する図示しない冷却ファンによって、図示しない機器を冷却するものである。
電源ユニット30は、直流電力を供給する直流電源Vdと、当該直流電力を平滑化する平滑コンデンサCsと、当該電源ユニット30をオン・オフして電力の供給と停止とを切り替える電源スイッチSW1と、コネクタ31とを備えている。電源ユニット30は、モータユニット40に直流電力を供給するものである。電源ユニット30のコネクタ31と、モータユニット40のコネクタ41とは、それぞれ電力を供給する導線と、グランドを接続する図示しない導線とで接続されている。モータユニット40は、コネクタ31およびコネクタ41の部分で導線を取り外して、新たなモータユニット40と交換が可能なように構成されている。
モータ20は、電機子コイルLu,Lv,Lwを備えた3相のブラシレスモータであり、U相配線、V相配線、W相配線の3相によって、インバータ回路2(モータ駆動部の一例)に接続されている。電機子コイルLu,Lv,Lwの一端は、それぞれ同一のノードに接続されてY結線を構成している。電機子コイルLuの他端には、三相交流のU相配線が接続されている。電機子コイルLvの他端には、三相交流のV相配線が接続されている。電機子コイルLwの他端には、三相交流のW相配線が接続されている。モータ20は、電機子コイルLu,Lv,Lwの各他端に、ロータ(不図示)に同期した三相交流を通電することにより回転駆動する。図1には、W相電流Iwが図示されている。W相電流Iwは、後記する図3(a2),(b2)で詳細に説明する。
回転位置検出器4は、モータ20の図示しないロータの回転位置を示すパルス信号を、制御回路部5のモータ制御部7に出力するものである。回転位置検出器4は、ロータ(不図示)の回転位置を検出するため、各相毎に配置されたホールセンサである位置検出センサ(計3個;不図示)と、当該位置検出センサの各検出信号を増幅してパルス信号を出力するアンプとを含んでいる。なお、モータ20の回転位置を検出する方法として、電機子コイルLu,Lv,Lwに発生する逆起電力を用いる方法でもよく、当該回転位置検出器4は、本発明の必須の構成要素ではない。
駆動制御装置1は、直流電源Vdからの電力供給を受けてモータ20が備える電機子コイルLu,Lv,Lwに通電を行うインバータ回路2と、インバータ回路2を保護する抵抗R1と、インバータ回路2を駆動する駆動信号Vuu,Vul,Vvu,Vvl,Vwu,Vwlを生成するプリドライブ回路3(モータ駆動部の一例)と、プリドライブ回路3に駆動制御信号C1または短絡制動信号C2を選択して出力する制御回路部5(制御部の一例)と、この制御回路部5に定電圧を供給して動作させる定電圧源11と、モータ20の図示しないロータの回転位置を示すパルス信号を出力する回転位置検出器4とを備えている。駆動制御装置1では、インバータ回路2とプリドライブ回路3とでモータ駆動部を構成している。
駆動制御装置1は、直流電源Vdに接続されていると共に、当該直流電源Vdの供給電圧を安定化する定電圧源11に接続され、U相配線、V相配線、W相配線の3相によって、モータ20に接続されている。駆動制御装置1は、モータ20の回転駆動とモータ20の短絡制動とを切り換えて制御するものである。駆動制御装置1は、モータ20に3相交流を出力して回転駆動する動作と、モータ20の相を短絡する動作とを切り換えるものである。
《制御部である制御回路部5》
制御回路部5は、駆動制御信号C1または短絡制動信号C2を選択して、プリドライブ回路3に出力するものである。制御回路部5は、直流電源Vdから印加された電源電圧Vccが基準電圧Vt以下になったことにより、電源の供給が停止したことを検出したならば、短絡制動信号C2を選択してプリドライブ回路3に出力し、電源電圧Vccの降下量ΔVに応じて、駆動制御信号C1または短絡制動信号C2を選択してプリドライブ回路3に出力する。制御回路部5の詳細は、後記する。
《モータ駆動部であるインバータ回路2およびプリドライブ回路3》
インバータ回路2およびプリドライブ回路3は、直流電源Vdからの電力供給を受け、駆動制御信号C1によってモータ20を回転駆動し、短絡制動信号C2によってモータ20を短絡制動するものである。
プリドライブ回路3は、例えば、6個のゲートドライブ回路を備えている。プリドライブ回路3は、6個の駆動制御信号C1が入力されると、これらで駆動制御信号C1に応じた駆動信号Vuu,Vul,Vvu,Vvl,Vwu,Vwlを生成し、インバータ回路2に出力する。更に、プリドライブ回路3は、短絡制動信号C2が入力されると、短絡制動信号C2に応じた駆動信号Vuu,Vul,Vvu,Vvl,Vwu,Vwlを生成し、インバータ回路2に出力する。
インバータ回路2は、例えば、スイッチング素子Q1〜Q6として6個のFET(Field Effect Transistor)を有している。インバータ回路2は、U相のスイッチングレッグと、V相のスイッチングレッグと、W相のスイッチングレッグとで構成されている。
U相のスイッチングレッグは、上アーム(第1アーム)のスイッチング素子Q1と、下アーム(第2アーム)のスイッチング素子Q2とを備えている。スイッチング素子Q1のドレイン端子は、コネクタ41を介して直流電源Vdに接続され、電源電圧Vccが印加されている。スイッチング素子Q1のソース端子は、U相の交流信号が出力されると共に、スイッチング素子Q2のドレイン端子に接続されている。スイッチング素子Q2のソース端子は、抵抗R1を介して直流グランドに接続されている。スイッチング素子Q1のゲート端子には、駆動信号Vuuが出力される。スイッチング素子Q2のゲート端子には、駆動信号Vulが出力される。
V相のスイッチングレッグは、上アーム側スイッチング素子Q3と、下アーム側スイッチング素子Q4とを備えている。スイッチング素子Q3のドレイン端子は、コネクタ41を介して直流電源Vdに接続され、電源電圧Vccが印加されている。スイッチング素子Q3のソース端子は、V相の交流信号が出力されると共に、スイッチング素子Q4のドレイン端子に接続されている。スイッチング素子Q4のソース端子は、抵抗R1を介して直流グランドに接続されている。スイッチング素子Q3のゲート端子には、駆動信号Vvuが出力される。スイッチング素子Q4のゲート端子には、駆動信号Vvlが出力される。
W相のスイッチングレッグは、上アーム側スイッチング素子Q5と、下アーム側スイッチング素子Q6とを備えている。スイッチング素子Q5のドレイン端子は、コネクタ41を介して直流電源Vdに接続され、電源電圧Vccが印加されている。スイッチング素子Q5のソース端子は、W相の交流信号が出力されると共に、スイッチング素子Q6のドレイン端子に接続されている。スイッチング素子Q6のソース端子は、抵抗R1を介して直流グランドに接続されている。スイッチング素子Q5のゲート端子には、駆動信号Vwuが出力される。スイッチング素子Q6のゲート端子には、駆動信号Vwlが出力される。
すなわち、インバータ回路2は、モータ20の各電機子コイルLu,Lv,Lwの各相と直流電源Vdの一方の端子間に接続された上アーム側スイッチング素子Q1,Q3,Q5、および、各電機子コイルLu,Lv,Lwの各相と直流電源Vdのグランド端子間に接続された第2アーム側スイッチング素子Q2,Q4,Q6とを有している。
インバータ回路2は、直流電源Vdから電力の供給を受け、駆動制御信号C1に応じた駆動信号Vuu,Vul,Vvu,Vvl,Vwu,Vwlが入力されると、3相交流をモータ20のU相配線、V相配線、W相配線に流す。更に、インバータ回路2は、短絡制動信号C2に応じた駆動信号Vuu,Vul,Vvu,Vvl,Vwu,Vwlが入力されると、モータ20の短絡制動を行う。
《制御部である制御回路部5の詳細》
制御回路部5は、電源電圧Vccに応じて、動作指令信号S1または動作指令信号S2を選択して出力する制御動作切換部6と、動作指令信号S1によってプリドライブ回路3に駆動制御信号C1を出力するモータ制御部7と、動作指令信号S2によってプリドライブ回路3に短絡制動信号C2を出力する短絡制動部8とを備えている。
制御動作切換部6は、直流電源Vdの電力供給を検出すると動作指令信号S1を出力してモータ制御部7を動作させる。制御動作切換部6は、直流電源Vdからの所定の電力供給が検出されなくなると、第1所定期間の経過後の第2所定期間中に、動作指令信号S2を出力して短絡制動部8を動作させ、第1所定期間の電源電圧情報Vinと第2所定期間の電源電圧情報Vinをもとに、動作指令信号S1を出力してモータ制御部7を動作させるか、または、動作指令信号S2を出力して短絡制動部8を動作させる。
モータ制御部7は、制御動作切換部6からH(ハイ)レベルの動作指令信号S1が入力されると、回転位置検出器4によるロータの位置検出信号に基づき、駆動制御信号C1をプリドライブ回路3に出力する。駆動制御信号C1は、モータ20を回転駆動させる信号である。制御回路部5は、モータ制御部7によって駆動制御信号C1をプリドライブ回路3に出力し、プリドライブ回路3に駆動信号Vuu,Vul,Vvu,Vvl,Vwu,Vwlを生成させる。
短絡制動部8は、制御動作切換部6からH(ハイ)レベルの動作指令信号S2が入力されると、短絡制動信号C2をプリドライブ回路3に出力する。短絡制動信号C2は、モータ20を短絡制動(ショートブレーキ)する信号である。制御回路部5は、短絡制動部8によってプリドライブ回路3に短絡制動信号C2を出力し、モータ20を短絡制動する信号をプリドライブ回路3に生成させる。
制御動作切換部6は、電源電圧Vccを検出して電源電圧情報Vinを出力する電源電圧監視部9と、電源電圧情報Vinによって電源電圧Vccが基準電圧Vt以下になったことを検出したならば、動作指令信号S2を出力して電源電圧Vccを測定して降下量ΔVを算出し、電源電圧Vccの降下量ΔVに応じて動作指令信号S1によってモータ制御部7を動作させるか、または、動作指令信号S2によって短絡制動部8を動作させるかを判定する制御動作判定部10とを備えている。
電源電圧監視部9は、電源電圧Vccを測定してアナログ/デジタル変換して電源電圧情報Vinを生成し、制御動作判定部10に出力するものである。
制御動作判定部10は、電源電圧監視部9の電源電圧情報Vinに基づき、モータ制御部7または短絡制動部8を動作させるものである。制御動作判定部10は、入力された電源電圧情報Vinに基づいて電源ユニット30とモータユニット40との接続状態を判定して判定情報Soを出力する接続状態判定部12と、この判定情報Soに基づいて動作指令信号S1または動作指令信号S2を選択して出力する制御動作選択部13とを備えている。
制御動作判定部10は、電源電圧情報Vinに基づき電源電圧Vccが基準電圧Vt以下になったことを検出したならば、動作指令信号S2を短絡制動部8に出力して電源電圧Vccを測定して降下量ΔVを算出し、電源電圧Vccの降下量ΔVに応じて、動作指令信号S1をモータ制御部7に出力するか、動作指令信号S2を短絡制動部8に出力するかを切り換える。
制御動作判定部10は、電源電圧Vccの降下量ΔVに基づき、電源ユニット30がオフされた状態(電源スイッチSW1がオフ状態)であるか、または、電源ユニット30とモータユニット40とが切り離された状態(電源から切断された状態)であるかを判定する。制御動作判定部10は、電源電圧Vccの降下量ΔVに基づき、電源ユニット30がオフされた状態と判定したならば、動作指令信号S1をモータ制御部7に出力し、電源ユニット30とモータユニット40とが切り離された状態であると判定したならば、動作指令信号S2を短絡制動部8に出力する。
直流電源Vdは、駆動制御装置1とモータ20とに電力を供給している電源である。
定電圧源11は、直流電源Vdから供給される電力から定電圧を生成し、制御回路部5に印加するものである。制御回路部5は、定電圧源11から印加された定電圧によって動作する。
(第1の実施形態の動作)
《短絡制動の動作》
図1を参照して、第1実施形態に於ける短絡制動の動作について説明する。
直流電源Vdからの電力供給が停止した場合、短絡制動部8は、短絡制動信号C2をプリドライブ回路3に出力する。短絡制動信号C2の入力により、プリドライブ回路3は、以下のように動作する。
プリドライブ回路3は、駆動信号Vuu,Vvu,VwuをL(ロー)レベルに設定し、スイッチング素子Q1,Q3,Q5のゲート端子に出力する。これにより、プリドライブ回路3は、上アーム側のスイッチング素子Q1,Q3,Q5をオフさせる。
更に、プリドライブ回路3は、駆動信号Vul,VvlをH(ハイ)レベルに設定し、スイッチング素子Q2,Q4のゲート端子に出力する。これにより、プリドライブ回路3は、下アーム側のスイッチング素子Q2,Q4をオンして短絡する。
プリドライブ回路3は、駆動信号Vwlがパルス信号となるように設定して、スイッチング素子Q6のゲート端子に出力する。プリドライブ回路3は、下アーム側のスイッチング素子Q6にスイッチング動作を行わせている。これにより、短絡制動部8とプリドライブ回路3とは、モータ20に短絡制動を掛けて、速やかに停止させることができる。
図2は、第1の実施形態に於ける電力供給停止判定処理を示すフローチャートである。
ステップS10に於いて、電源電圧監視部9は、電源電圧Vccが基準電圧Vt以下であるか否かを判定する。電源電圧監視部9は、当該判定条件が成立したならば(Yes)、ステップS11の処理を行い、当該判定条件が成立しなかったならば(No)、ステップS18の処理を行う。
ステップS11に於いて、電源電圧監視部9は、第1所定期間に亘って電源電圧Vccを繰り返し計測し(例えば100回分の電圧値)、平均値の電圧V1を算出し、電源電圧情報Vinとして制御動作判定部10に出力する。第1所定期間は、予め定められた期間である。
ステップS12に於いて、制御動作判定部10は、短絡制動を開始(オン)するため、H(ハイ)レベルの動作指令信号S2を短絡制動部8に出力する。短絡制動部8は、プリドライブ回路3に短絡制動信号C2を出力し、モータ20の短絡制動を開始(オン)する。
ステップS13に於いて、電源電圧監視部9は、第2所定期間に亘って電源電圧Vccを繰り返し計測して平均値の電圧V2を算出し、電源電圧情報Vinとして制御動作判定部10に出力する。第2所定期間は、第1所定期間と同様に、予め定められた期間である。
ステップS14に於いて、制御動作判定部10は、短絡制動を停止(オフ)するため、L(ロー)レベルの動作指令信号S2を短絡制動部8に出力する。L(ロー)レベルの動作指令信号S2は、第2所定期間の経過後に出力される。
ステップS15に於いて、接続状態判定部12は、電圧V1と電圧V2との差により、電源電圧Vccの降下量ΔVを算出する。
ステップS16に於いて、接続状態判定部12は、降下量ΔVが閾値V3以下であるか否かを判定する。接続状態判定部12は、当該判定条件が成立したならば(Yes)、ステップS17の処理を行い、当該判定条件が成立しなかったならば(No)、ステップS19の処理を行う。
閾値V3は、直流電源Vdの電源スイッチSW1がオフされたことに伴う電源電圧Vccの緩やかな降下量と、電源ユニット30とモータユニット40とが切り離されたことに伴う電源電圧Vccの急峻な降下量とを区別するものである。
ステップS17に於いて、接続状態判定部12は、直流電源Vdがオフ(電源スイッチSW1がオフ)していると判定する。
ステップS18に於いて、制御動作選択部13は、動作指令信号S1をモータ制御部7に出力する。モータ制御部7は、プリドライブ回路3に駆動制御信号C1を出力し、モータ20の駆動制御を行う。ステップS18の処理が終了すると、図2の電力供給停止判定処理は終了する。
ステップS19に於いて、接続状態判定部12は、電源ユニット30とモータユニット40とを接続する電源線が切断していると判定する。
ステップS20に於いて、制御動作選択部13は、H(ハイ)レベルの動作指令信号S2を短絡制動部8に出力する。短絡制動部8は、プリドライブ回路3に短絡制動信号C2を出力し、モータ20の短絡制動を行う。ステップS20の処理が終了すると、図2の電力供給停止判定処理は終了する。
図3(a1)〜(b3)は、第1の実施形態に於ける電源オフ(スイッチオフ)時と電源切断時の動作を示す説明図である。
《電源スイッチSW1がオフされた場合の動作》
図3(a1)は、直流電源Vdの電源スイッチSW1がオフされた場合に於ける、電源電圧監視部9が測定した電源電圧Vccを示す図である。図3(a1)の縦軸は、電源電圧Vccを示している。図3(a1)の横軸は、図3(a1)〜(a3)に共通する時刻tを示している。
図3(a2)は、直流電源Vdの電源スイッチSW1がオフされた場合に於ける、W相電流Iwを示す図である。図3(a2)の縦軸は、W相電流Iwを示している。図3(a2)の横軸は、図3(a1)〜(a3)に共通する時刻tを示している。
図3(a3)は、直流電源Vdの電源スイッチSW1がオフされた場合に於ける、動作指令信号S2のオンまたはオフの状態を示す図である。図3(a3)の縦軸は、動作指令信号S2のオン(Hレベル)またはオフ(Lレベル)の状態を示している。図3(a3)の横軸は、図3(a1)〜(a3)に共通する時刻tを示している。
図3(a1)〜(a3)の時刻T0に於いて、直流電源Vdの電源スイッチSW1がオフされることにより、図3(a1)〜(a3)に示す処理が開始する。
時刻T1(ステップS10)に於いて、電源電圧監視部9は、電源電圧Vccが基準電圧Vt以下になったことを検出し、直流電源Vdからの電力供給が停止したと判定する。
第1所定期間である時刻T1〜T2(ステップS11)に於いて、電源電圧監視部9は、電源電圧Vccを繰り返し計測して平均値の電圧V1を算出し、電源電圧情報Vinとして、制御動作判定部10に出力する。
時刻T2(ステップS12)に於いて、制御動作判定部10は、直流電源Vdからの電力供給が停止したと判定し、短絡制動をオンするため、H(ハイ)レベルの動作指令信号S2を短絡制動部8に出力する。短絡制動部8は、短絡制動信号C2をプリドライブ回路3に出力して短絡制動を開始(オン)する。
第2所定期間である時刻T2〜T3(ステップS13)に於いて、電源電圧監視部9は、電源電圧Vccを繰り返し計測して平均値の電圧V2を算出し、電源電圧情報Vinとして制御動作判定部10に出力する。
時刻T3(ステップS14)に於いて、制御動作判定部10は、短絡制動をオフするため、L(ロー)レベルの動作指令信号S2を短絡制動部8に出力する。短絡制動部8は、短絡制動信号C2の出力を停止し、短絡制動を停止する。
時刻T3〜T4(ステップS15〜S17)に於いて、接続状態判定部12は、電圧V1と電圧V2との差によって、電源電圧Vccの降下量ΔVを算出し、降下量ΔVが閾値V3以下であるか否かを判定する。ここで降下量ΔVは、閾値V3以下なので、接続状態判定部12は、直流電源Vdがオフ(電源スイッチSW1がオフ)していると判定する。
時刻T4(ステップS18)に於いて、制御動作選択部13は、動作指令信号S1をモータ制御部7に出力する。時刻T4以降、モータ制御部7は、モータ20の駆動制御を行う(不図示)。これにより、駆動制御装置1は、慣性力でモータ20を回転させ続けることができる。
《電源から切断された場合の動作》
図3(b1)は、電源ユニット30からモータユニット40が切り離された場合に於ける、電源電圧監視部9が測定した電源電圧Vccを示す図である。図3(b1)の縦軸は、電源電圧Vccを示している。図3(b1)の横軸は、図3(b1)〜(b3)に共通する時刻tを示している。
図3(b2)は、電源ユニット30からモータユニット40が切り離された場合に於ける、W相電流Iwを示す図である。図3(b2)の縦軸は、W相電流Iwを示している。図3(b2)の横軸は、図3(b1)〜(b3)に共通する時刻tを示している。
図3(b3)は、電源ユニット30からモータユニット40が切り離された場合に於ける、動作指令信号S2のオンまたはオフの状態を示す図である。図3(b3)の縦軸は、動作指令信号S2のオン(Hレベル)またはオフ(Lレベル)の状態を示している。図3(b3)の横軸は、図3(b1)〜(b3)に共通する時刻tを示している。
図3(b1)〜(b3)の時刻T0(ステップS10)に於いて、モータユニット40は、電源ユニット30から切り離される。
時刻T1(ステップS10)に於いて、電源電圧監視部9は、電源電圧Vccが基準電圧Vt以下になったことを検出し、直流電源Vdからの電力供給が停止したと判定する。
第1所定期間である時刻T1〜T2(ステップS11)に於いて、電源電圧監視部9は、電源電圧Vccを繰り返し計測して平均値の電圧V1を算出し、電源電圧情報Vinとして制御動作判定部10に出力する。
時刻T2(ステップS12)に於いて、制御動作判定部10は、短絡制動を開始(オン)するため、H(ハイ)レベルの動作指令信号S2を短絡制動部8に出力する。短絡制動部8は、プリドライブ回路3に短絡制動信号C2を出力し短絡制動を開始(オン)する。
第2所定期間である時刻T2〜T3(ステップS13)に於いて、電源電圧監視部9は、電源電圧Vccを繰り返し計測して平均値の電圧V2を算出し、電源電圧情報Vinとして制御動作判定部10に出力する。
時刻T3(ステップS14)に於いて、制御動作判定部10は、短絡制動を停止(オフ)するために、L(ロー)レベルの動作指令信号S2を短絡制動部8に出力する。短絡制動部8は、短絡制動信号C2の出力を停止し、短絡制動を停止する。
時刻T3〜T4(ステップS15,S16,S19)に於いて、接続状態判定部12は、電圧V1と電圧V2との差により、電源電圧Vccの降下量ΔVを算出し、降下量ΔVが閾値V3以下であるか否かを判定する。降下量ΔVは、閾値V3を超えているので、接続状態判定部12は、当該モータユニット40が直流電源Vdから切断されていると判定する。
時刻T4(ステップS20)に於いて、制御動作選択部13は、H(ハイ)レベルの動作指令信号S2を短絡制動部8に出力する。時刻T4以降、短絡制動部8は、モータ20の短絡制動を行う(不図示)。これにより、駆動制御装置1は、短絡制動(ショートブレーキ)を掛けて、モータ20を短時間で停止させることができる。
図3(a1)〜(a3)に示す電源オフの場合、直流電源Vdの平滑コンデンサCsがモータユニット40と接続されている。そのため、第2所定期間である時刻T2〜T3に於いて、電源電圧Vccは緩やかに低下し、電源電圧Vccの降下量ΔVは閾値V3以下となる。その結果、時刻T4に於いて、接続状態判定部12は、電源オフの状態であると判定し、時刻T4以降、制御回路部5は、駆動制御信号C1を出力する。
電源オフの場合には、直流電源Vdの平滑コンデンサCsとつながっているため、ハイサイド側のスイッチング素子Q1〜Q6がオン/オフ動作を継続する。これにより、図3(a2)に示すように、所定の大きさのW相電流Iwが流れる。
図3(b1)〜(b3)に示す電源からの切断の場合、直流電源Vdの平滑コンデンサCsがモータユニット40と切り離されている。そのため、第2所定期間である時刻T2〜T3に於いて、電源電圧Vccは急峻に低下し、電源電圧Vccの降下量ΔVは閾値V3を超える。その結果、時刻T4に於いて、接続状態判定部12は、電源切断状態と判定し、時刻T4以降、制御回路部5は、H(ハイ)レベルの短絡制動信号C2を出力する。
電源からの切断の場合、インバータ回路2は、直流電源Vdの平滑コンデンサCsから切り離されるため、スイッチング素子Q1〜Q6のオン/オフ動作が不安定になる。そのため、図3(b2)に示すように、W相電流Iwは殆ど流れず、かつ、電源オフの場合と比較して、電圧と電流のそれぞれのリップルノイズが増加する傾向にある。
(第1の実施形態の効果)
以上説明した第1の実施形態では、次の(A)のような効果がある。
(A) 電源ユニット30からモータユニット40への電力供給が停止した際には、電力供給の停止が電源オフか、または、電源ユニット30からの切断のいずれであるかを判定し、その判定結果に応じて短絡制動、または、駆動制御を選択することができる。すなわち、電源スイッチSW1をオフしたときは、モータ20は図示しない冷却ファンをできるだけ回転させ続けて機器を冷却する。電源ユニット30からモータユニット40が物理的に切断されたときは、冷却ファンの交換に伴う事故の危険性を回避するため、モータ20に短絡制動を実施して、強制的かつ速やかに冷却ファンの回転を停止する。
(第2の実施形態の構成)
第2の実施形態の駆動制御装置1は、第1の実施形態の駆動制御装置1と同様に構成されている。第2の実施形態の駆動制御装置1は、短絡制動の実行中に電源ユニット30とモータユニット40との接続状態を判定するものである。
(第2の実施形態の動作)
図4は、第2の実施形態に於ける電力供給停止判定処理を示すフローチャートである。図2に示す第1の実施形態の電力供給停止判定処理のフローチャートと同一の要素には同一の符号を付与している。
電力供給停止判定処理を開始したのち、制御回路部5の電源電圧監視部9と制御動作判定部10とは、第1の実施形態のステップS10〜S13と同様の処理(図2)を行う。ステップS13の処理が終了すると、制御回路部5は、第1の実施形態のステップS14の処理を行わずに、短絡制動部8に短絡制動オンを指示したまま、ステップS15の処理を行う。
ステップS15,S16,S17,S19の処理は、第1の実施形態(図2)と同様である。ステップS17の処理が終了すると、制御動作判定部10は、ステップS17Aの処理を行う。
ステップS17Aに於いて、制御動作判定部10は、短絡制動を停止(オフ)するため、L(ロー)レベルの動作指令信号S2を短絡制動部8に出力する。これにより、短絡制動部8は、短絡制動を停止する。ステップS17Aの処理が終了すると、制御回路部5は、第1の実施形態のステップS18と同様な処理を行い、図4の処理を終了する。
制御回路部5は、ステップS19の処理が終了すると、第1の実施形態とは異なり、図4の処理を終了する。
第1の実施形態の電力供給停止判定処理では、モータユニット40が電源ユニット30から切断された場合には、動作指令信号S2がオフしたのちに電源電圧Vccの降下量ΔVを判定し、再び動作指令信号S2をオンしていた。これにより、短絡制動が短期間だけオフする状態が発生し、よって、モータ20の鳴音や異音の原因となる虞があった。
第2実施形態の電力供給停止判定処理では、短絡制動が短期間だけオフする状態は発生しないので、モータ20の鳴音や異音を抑止することができる。
図5(a1)〜(b3)は、第2の実施形態に於ける電源オフ(スイッチオフ)時と電源切断時の動作を示す説明図である。
《電源スイッチSW1がオフされた場合の動作》
図5(a1)は、直流電源Vdの電源スイッチSW1がオフされた場合に於ける、電源電圧監視部9が測定した電源電圧Vccを示す図である。図5(a1)の縦軸は、電源電圧Vccを示している。図5(a1)の横軸は、図5(a1)〜(a3)に共通する時刻tを示している。
図5(a2)は、直流電源Vdの電源スイッチSW1がオフされた場合に於ける、W相電流Iwを示す図である。図5(a2)の縦軸は、W相電流Iwを示している。図5(a2)の横軸は、図5(a1)〜(a3)に共通する時刻tを示している。
図5(a3)は、直流電源Vdの電源スイッチSW1がオフされた場合に於ける、動作指令信号S2のオンまたはオフの状態を示す図である。図5(a3)の縦軸は、動作指令信号S2のオン(Hレベル)またはオフ(Lレベル)の状態を示している。図5(a3)の横軸は、図5(a1)〜(a3)に共通する時刻tを示している。
時刻T0〜T2(ステップS10〜S13)に於ける第2の実施形態の電源オフ時の動作は、第1の実施形態の電源オフ時の動作(図3(a1)〜(a3))と同様である。
時刻T3に於いて、制御動作判定部10は、第1の実施形態の電源オフ時の動作とは異なり、H(ハイ)レベルの動作指令信号S2を短絡制動部8に継続して出力する。短絡制動部8は、短絡制動信号C2の出力を継続し、短絡制動を行う。
時刻T3〜T4(ステップS15〜ステップS17)に於いて、接続状態判定部12は、電圧V1と電圧V2との差によって電源電圧Vccの降下量ΔVを算出し、降下量ΔVが閾値V3以下であるか否かを判定する。ここで降下量ΔVは、閾値V3以下なので、接続状態判定部12は、直流電源Vdがオフ(電源スイッチSW1がオフ)していると判定する。
時刻T4(ステップS17A,S18)に於いて、制御動作判定部10は、第1の実施形態の電源オフ時の動作とは異なり、L(ロー)レベルの動作指令信号S2を短絡制動部8に出力する。制御動作選択部13は、動作指令信号S1をモータ制御部7に出力する。時刻T4以降、モータ制御部7は、モータ20の駆動制御を行う(不図示)。これにより、駆動制御装置1は、慣性力でモータ20を回転させ続けることができる。
《電源から切断された場合の動作》
図5(b1)は、電源ユニット30からモータユニット40が切り離された場合に於ける、電源電圧監視部9が測定した電源電圧Vccを示す図である。図5(b1)の縦軸は、電源電圧Vccを示している。図5(b1)の横軸は、図5(b1)〜(b3)に共通する時刻tを示している。
図5(b2)は、電源ユニット30からモータユニット40が切り離された場合に於ける、W相電流Iwを示す図である。図5(b2)の縦軸は、W相電流Iwを示している。図5(b2)の横軸は、図5(b1)〜(b3)に共通する時刻tを示している。
図5(b3)は、電源ユニット30からモータユニット40が切り離された場合に於ける、動作指令信号S2のオンまたはオフの状態を示す図である。図5(b3)の縦軸は、動作指令信号S2のオン(Hレベル)またはオフ(Lレベル)の状態を示している。図5(b3)の横軸は、図5(b1)〜(b3)に共通する時刻tを示している。
時刻T0〜T2(ステップS10〜S13)に於ける第2の実施形態の電源切断時の動作は、第1の実施形態の電源切断時の動作(図3(b1)〜(b3))と同様である。
時刻T3に於いて、制御動作判定部10は、第1の実施形態の電源切断時の動作とは異なり、H(ハイ)レベルの動作指令信号S2を継続して短絡制動部8に出力する。短絡制動部8は、短絡制動信号C2の出力を継続する。
時刻T3〜T4(ステップS15,S16,S19)に於いて、接続状態判定部12は、電圧V1と電圧V2との差により、電源電圧Vccの降下量ΔVを算出し、降下量ΔVが閾値V3以下であるか否かを判定する。降下量ΔVは、閾値V3を超えているので、接続状態判定部12は、当該モータユニット40が直流電源Vdから切断されていると判定する。時刻T3〜T4と時刻T4以降とに於いて、短絡制動部8は、モータ20の短絡制動を中断することなく連続して行う。
これにより、駆動制御装置1は、短絡制動(ショートブレーキ)を掛けて、モータ20を短時間で停止させることができる。
(第2の実施形態の効果)
以上説明した第2の実施形態では、次の(B)のような効果がある。
(B) 第1の実施形態では、モータユニット40が電源ユニット30から切断された場合に於いて、制御動作判定部10は、短絡制動部8に出力する動作指令信号S2を短時間だけオフして再びオンしていた。本実施形態の電力供給停止判定処理によれば、制御動作判定部10は、短絡制動を短期間でもオフする状態は発生しないので、モータ20の鳴音や異音を抑止することができる。
(第3の実施形態の構成)
第3の実施形態の駆動制御装置1は、第1の実施形態の駆動制御装置1と同様に構成されている。第3の実施形態の駆動制御装置1は、短絡制動期間に於ける電源電圧Vccのみを測定して、降下量ΔVを算出するものである。
(第3の実施形態の動作)
図6は、第3の実施形態に於ける電力供給停止判定処理を示すフローチャートである。図2に示す第1の実施形態の電力供給停止判定処理のフローチャートと同一の要素には同一の符号を付与している。
電力供給停止判定処理を開始すると、ステップS10に於いて、電源電圧監視部9は、第1の実施形態と同様に、電源電圧Vccが基準電圧Vt以下であるか否かを判定する。電源電圧監視部9は、当該判定条件が成立したならば(Yes)、ステップS21の処理を行い、当該判定条件が成立しなかったならば(No)、ステップS18の処理を行う。
ステップS21に於いて、制御動作判定部10は、短絡制動を開始(オン)するため、H(ハイ)レベルの動作指令信号S2を短絡制動部8に出力する。短絡制動部8は、プリドライブ回路3に短絡制動信号C2を出力し、モータ20の短絡制動を開始(オン)する。
ステップS22に於いて、電源電圧監視部9は、短絡制動期間の前半の電源電圧Vccを繰り返し計測して平均値の電圧V1を算出し、電源電圧情報Vinとして制御動作判定部10に出力する。
ステップS23に於いて、電源電圧監視部9は、短絡制動期間の後半の電源電圧Vccを繰り返し計測して平均値の電圧V2を算出し、電源電圧情報Vinとして制御動作判定部10に出力する。
ステップS24に於いて、制御動作判定部10は、短絡制動を停止(オフ)するため、L(ロー)レベルの動作指令信号S2を短絡制動部8に出力する。L(ロー)レベルの動作指令信号S2は、第2所定期間の経過後に出力される。
ステップS15〜S20の処理は、第1の実施形態と同様である。ステップS18またはステップS20の処理が終了すると、図6の電力供給停止判定処理は終了する。
(第3の実施形態の効果)
以上説明した第3の実施形態では、次の(C)のような効果がある。
(C) 電源ユニット30からモータユニット40への電力供給が停止した際に、すぐさま短絡制動部8を動作させて所定の電流を流しながら、電源電圧Vccを測定し、降下量ΔVを算出している。これにより、制御動作判定部10は、電磁誘導ノイズの影響を抑止して、電源電圧Vccを測定し、正確な降下量ΔVを算出することができる。
(第4の実施形態の構成)
第4の実施形態の駆動制御装置1は、第1の実施形態の駆動制御装置1と同様に構成されている。第4の実施形態の駆動制御装置1は、基準電圧Vtと短絡制動期間に於ける電源電圧Vccとの差により、電源電圧Vccの降下量ΔVを算出するものである。
(第4の実施形態の動作)
図7は、第4の実施形態に於ける電力供給停止判定処理を示すフローチャートである。図2に示す第1の実施形態の電力供給停止判定処理のフローチャートと同一の要素には同一の符号を付与している。
電力供給停止判定処理を開始すると、ステップS10に於いて、電源電圧監視部9は、第1の実施形態と同様に電源電圧Vccが基準電圧Vt以下であるか否かを判定する。電源電圧監視部9は、当該判定条件が成立したならば(Yes)、ステップS21の処理を行い、当該判定条件が成立しなかったならば(No)、ステップS18の処理を行う。
ステップS21に於いて、制御動作判定部10は、短絡制動を開始(オン)するため、H(ハイ)レベルの動作指令信号S2を短絡制動部8に出力する。短絡制動部8は、プリドライブ回路3に短絡制動信号C2を出力し、モータ20の短絡制動を開始(オン)する。
ステップS23Aに於いて、電源電圧監視部9は、短絡制動期間の電源電圧Vccを繰り返し計測して平均値の電圧V2を算出し、電源電圧情報Vinとして制御動作判定部10に出力する。
ステップS24に於いて、制御動作判定部10は、短絡制動を停止(オフ)するため、L(ロー)レベルの動作指令信号S2を短絡制動部8に出力する。L(ロー)レベルの動作指令信号S2は、第2所定期間の経過後に出力される。
ステップS15Aに於いて、接続状態判定部12は、基準電圧Vtと電圧V2との差により、電源電圧Vccの降下量ΔVを算出する。
ステップS16〜S20の処理は、第1の実施形態と同様である。ステップS18またはステップS20の処理が終了すると、図7の電力供給停止判定処理は終了する。
(第4の実施形態の効果)
以上説明した第4の実施形態では、次の(D)のような効果がある。
(D) 電源電圧監視部9は、短絡制動期間に於ける電源電圧Vccの平均値(電圧V2)のみを計測し、電圧V2と基準電圧Vtとの差を降下量ΔVとして算出している。これにより、短時間で電源電圧Vccの降下量ΔVが測定できるので、電源オフされた場合には、短絡制動時間を短くし、よって長時間に亘って慣性力でモータ(ファン)の回転を継続させることができる。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能であり、例えば、次の(a)〜(e)のようなものがある。
(a) ブラシレスモータは3相に限られず、1相以上の相数であればよい。
(b) モータはブラシレスモータに限られず、整流子を備えたモータであってもよい。
(c) スイッチング素子Q1〜Q6の種類はFETに限定されず、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)や他のスイッチング素子を使用してもよい。
(d) 電源電圧Vccの降下量ΔVの測定方法は、上記実施形態に限定されず、他の方法で電源電圧Vccの降下量ΔVを測定してもよい。例えば、第1の実施形態の電圧V1を、第1所定期間の最初の部分に於ける電源電圧Vccの平均値とし、電圧V2を第2所定期間の最後の部分に於ける電源電圧Vccの平均値としてもよい。
(e) 短絡制動の方法は、上記実施形態に限定されず、例えば、駆動信号Vul,Vvl,VwlをH(ハイ)レベルに設定して、スイッチング素子Q2,Q4,Q6のゲート端子に出力してもよい。
1 駆動制御装置
2 インバータ回路 (モータ駆動部の一例)
3 プリドライブ回路 (モータ駆動部の一例)
4 回転位置検出器
5 制御回路部 (制御部の一例)
6 制御動作切換部
7 モータ制御部
8 短絡制動部
9 電源電圧監視部
10 制御動作判定部
11 定電圧源
12 接続状態判定部
13 制御動作選択部
20 モータ
30 電源ユニット
40 モータユニット

Claims (5)

  1. 電源からの電力供給を受け、駆動制御信号によってモータを駆動し、短絡制動信号によって前記モータを短絡制動するモータ駆動部と、
    前記電源から印加された電源電圧が基準電圧以下になったと判定したならば、前記短絡制動信号を選択して前記モータ駆動部に出力し、前記電源電圧の降下量が閾値以下ならば、前記駆動制御信号を選択して前記モータ駆動部に出力し、前記電源電圧の降下量が前記閾値を超えているならば、前記短絡制動信号を選択して前記モータ駆動部に出力する制御部と、
    を備えることを特徴とするモータの駆動制御装置。
  2. 前記閾値は、前記電源と当該駆動制御装置とが切り離されたことに伴う前記電源電圧の降下量と、前記電源がスイッチオフされたことに伴う前記電源電圧の降下量とを区別するものであり、
    前記制御部は、
    前記短絡制動信号を選択した際の前記電源電圧の降下量が前記閾値以下ならば、前記電源がスイッチオフされたと判定し、前記駆動制御信号を選択して前記モータ駆動部に出力し、前記電源電圧の降下量が前記閾値を超えているならば、前記電源と当該駆動制御装置とが切り離されたと判定し、前記短絡制動信号を選択して前記モータ駆動部に出力する、
    ことを特徴とする請求項に記載のモータの駆動制御装置。
  3. 前記制御部は、
    前記駆動制御信号を出力しているときに前記電源電圧が前記基準電圧以下であると判定したならば、第1所定期間に亘って前記駆動制御信号を選択して出力したのちに第2所定期間に亘って前記短絡制動信号を選択して出力し、前記第1所定期間に於ける電源電圧と前記第2所定期間に於ける電源電圧との差を算出して前記電源電圧の降下量とする、
    ことを特徴とする請求項に記載のモータの駆動制御装置。
  4. 前記制御部は、
    前記駆動制御信号を出力しているときに前記電源電圧が前記基準電圧以下であると判定したならば、前記短絡制動信号を選択して出力し、当該短絡制動信号の出力期間に於ける電源電圧の降下量を測定して前記電源電圧の降下量とする、
    ことを特徴とする請求項に記載のモータの駆動制御装置。
  5. 前記制御部は、
    前記駆動制御信号を出力するモータ制御部と、
    前記短絡制動信号を出力する短絡制動部と、
    前記電源電圧を検出する電源電圧監視部と、
    前記電源電圧監視部によって前記電源電圧が前記基準電圧以下になったことを検出したならば、前記短絡制動部を動作させて前記電源電圧の降下量を測定し、前記電源電圧の降下量が閾値以下ならば、前記モータ制御部を動作させ、前記電源電圧の降下量が前記閾値を超えているならば、前記短絡制動部を動作させる制御動作判定部と、
    を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のモータの駆動制御装置。
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