JP2016158464A - ブラシレスモータの駆動制御装置および駆動制御方法 - Google Patents

ブラシレスモータの駆動制御装置および駆動制御方法 Download PDF

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敏泰 民辻
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Abstract

【課題】電力供給が停止したとき、短時間でモータの回転速度を低下および停止させる。【解決手段】ブラシレスモータ20の駆動制御装置1は、ブラシレスモータ20の各電機子コイルLu,Lv,Lwの各相と直流電源Vdの一方の端子間に接続された上アーム側スイッチング素子Q1,Q3,Q5および他方の端子間に接続された下アーム側スイッチング素子Q2,Q4,Q6とを有するインバータ回路2を含むモータ駆動部と、モータ駆動部に対して短絡制動信号または逆転制動信号を出力するモータ制動部8を備える制御回路部5とを備える。制御回路部5が電源の供給電圧が所定値未満であることを検知したならば、モータ制動部8は、所定期間に亘り短絡制動信号および逆転制動信号を少なくとも1回ずつモータ駆動部に出力し、その後、モータ駆動部への出力を停止するまでの間は短絡制動信号を出力する。【選択図】図10

Description

本発明は、ブラシレスモータの駆動制御装置および駆動制御方法に関する。
近年、軸流ファン用のブラシレスモータは、高出力/高回転の要求が高くなっている。これにより、電源からの電力供給が停止(電源の遮断、電源ラインの切断などを含む)しても、軸流ファンのプロペラが停止するまでには時間が掛かり、事故の危険性があるという問題がある。この問題に対処するため、ブラシレスモータは、モータの回転速度を急激に低下させ、回転を停止させる必要がある。
特許文献1には、電源からの電力供給停止時にモータの回転を短時間に停止させる短絡制動(ショートブレーキ)の発明が記載されている。
特許文献1に記載の駆動制御装置の制動制御は、電源からの電力供給停止時に、例えば、短絡制動として「第1アーム側スイッチング素子Q1,Q3,Q5をオフさせ、第2アーム側スイッチング素子Q6をスイッチング動作させると共に、第2アーム側スイッチング素子Q2,Q4をオンさせ」ている(要約参照)。これにより、モータの電機子コイルが短絡され、電磁ブレーキとして動作させている。また、短絡される期間(時間)を延ばすことができ、当該モータの回転を短時間で停止することができている。
特開2013−165536号公報
特許文献1のように短絡制動を行うと、電源電圧を上昇させることができる。これによって、制動制御の継続時間を延ばすことができる。但し、この方法でも、例えばモータ回路の入力コンデンサ(整流コンデンサ)の容量が小さい場合には、低回転では電源電圧の上昇が抑えられたりする。そして、制動制御の継続時間が制約される場合がある。このような場合にも停止に要する時間を短くすることについては、更なる改善の余地がある。
そこで、本発明は、電源からの電力供給が停止したときでも、電磁ブレーキを掛けて短時間で停止可能なブラシレスモータの駆動制御装置および駆動制御方法を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明のブラシレスモータの駆動制御装置は、以下のように構成した。
すなわち、請求項1に記載の発明では、ブラシレスモータの各電機子コイルの各相と電源の一方の端子間に接続された第1アーム側スイッチング素子および前記各電機子コイルの各相と前記電源の他方の端子間に接続された第2アーム側スイッチング素子を有するインバータ回路を含むモータ駆動部と、前記電源を定電圧化する定電圧源と、前記定電圧源から電力供給されるとともに、前記電源の供給電圧を監視する電源電圧監視部、前記モータ駆動部に対して駆動制御信号を出力するモータ制御部、前記モータ駆動部に対して短絡制動信号または逆転制動信号を出力するモータ制動部を備える制御回路部と、を備えており、前記短絡制動信号は、全ての前記第1アーム側スイッチング素子をオフするスイッチング信号を出力し、少なくとも1つの前記第2アーム側スイッチング素子をスイッチング動作させるとともに、他の前記第2アーム側スイッチング素子をオンする信号であって、前記制御回路部が前記電源電圧監視部により前記電源の供給電圧が所定値未満であることを検知したならば、前記モータ制動部は、所定期間に亘り前記短絡制動信号および前記逆転制動信号を少なくとも1回ずつ前記モータ駆動部に出力し、かつ前記所定期間の終わりには前記逆転制動信号を出力するとともに、前記所定期間の後から前記モータ駆動部への出力を停止するまでの間は前記短絡制動信号を出力する、ことを特徴とするブラシレスモータの駆動制御装置とした。
第2の発明は、ブラシレスモータの各電機子コイルの各相と電源の一方の端子間に接続された第1アーム側スイッチング素子および前記各電機子コイルの各相と前記電源の他方の端子間に接続された第2アーム側スイッチング素子を有するインバータ回路を含むモータ駆動部と、前記電源を定電圧化する定電圧源と、前記定電圧源から電力供給されると共に、前記電源の供給電圧を監視する電源電圧監視部、前記モータ駆動部に対して駆動制御信号を出力するモータ制御部、前記モータ駆動部に対して短絡制動信号または逆転制動信号を出力するモータ制動部を備える制御回路部と、を備えるブラシレスモータの駆動制御装置が実行する駆動制御方法である。前記短絡制動信号は、全ての前記第1アーム側スイッチング素子をオフするスイッチング信号を出力し、少なくとも1つの前記第2アーム側スイッチング素子をスイッチング動作させると共に、他の前記第2アーム側スイッチング素子をオンする信号であり、前記制御回路部は、前記電源電圧監視部により前記電源の供給電圧が所定値未満であることを検知したならば、前記モータ制動部により所定期間に亘り前記短絡制動信号および前記逆転制動信号を少なくとも1回ずつ前記モータ駆動部に出力し、前記所定期間の終わりには前記逆転制動信号を出力するステップと、前記所定期間の後から前記モータ駆動部への出力を停止するまでの間は短絡制動信号を出力するステップと、を含むことを特徴とするブラシレスモータの駆動制御方法とした。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、電源からの電力供給が停止したときでも、電磁ブレーキを掛けて短時間で停止可能なブラシレスモータの駆動制御装置および駆動制御方法を提供することが可能となる。
本実施形態における駆動制御装置を示す概略の構成図である。 短絡制動時の信号波形を示す図である。 第1比較例の短絡制動時の各部波形を示す図である。 第2比較例のW相スイッチング(周波数とデューティ比固定)による第1の短絡制動時の各部波形を示す図である。 第3比較例のW相スイッチング(周波数とデューティ比可変)による第2の短絡制動時の各部波形を示す図である。 本実施形態における各スイッチング素子の通電タイミングチャートを示す図である。 本実施形態における制動制御のフローチャートを示す図である。 本実施形態の制動制御時の各部波形を説明する図である。 各制動時における経過時間と回転速度との関係を示す図である。 変形例の制動制御時の各部波形を説明する図である。
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。
(本実施形態のブラシレスモータ20の駆動制御装置1)
図1に基づき、本実施形態のブラシレスモータ20の駆動制御装置1の構成を説明する。
ブラシレスモータ20の駆動制御装置1は、インバータ回路2と、プリドライブ回路3と、回転位置検出器4と、制御回路部5とを備えている。駆動制御装置1は、直流電源Vdから電力の供給を受けている定電圧源11に接続され、U相配線、V相配線、W相配線の3相によって、ブラシレスモータ20に接続されている。駆動制御装置1は、ブラシレスモータ20の回転を制御するものである。駆動制御装置1は、ブラシレスモータ20に3相交流を出力する。
制御回路部5は、直流電源Vdから電力が供給される定常動作時と直流電源Vdからの電力の供給が停止する停電(電源遮断)時のそれぞれに応じてブラシレスモータ20の制御を切り換える制御動作切換部6と、定常動作時において制御動作切換部6からの動作指令信号S1によりプリドライブ回路3に駆動制御信号C1を出力するモータ制御部7と、停電時に、制御動作切換部6からの動作指令信号S2によりプリドライブ回路3に制動信号C2を出力するモータ制動部8とを備えている。制御回路部5は、直流電源Vdと、回転位置検出器4の出力端子と、定電圧源11とが接続されている。
制御回路部5は、直流電源Vdに接続された定電圧源11から電力の供給を受けて動作し、直流電源Vdからの電力供給の停止を検出すると、プリドライブ回路3に制動信号C2を出力するものである。
直流電源Vdは、この駆動制御装置1とブラシレスモータ20とに電力を供給している電源である。
定電圧源11は、直流電源Vdから供給される電力に基づく定電圧を、制御回路部5に印加するものである。
制御動作切換部6は、電源電圧監視部9と、制御動作判定部10とを備えている。電源電圧監視部9は、電源電圧Vccを検出してアナログ/デジタル変換し、制御動作判定部10に出力する。制御動作判定部10は、電源電圧Vccのデジタル変換値が閾値以上ならば、動作指令信号S1をモータ制御部7に出力し、電源電圧Vccのデジタル変換値が閾値未満ならば、動作指令信号S2をモータ制動部8に出力する。
換言すると、本実施形態の制御回路部5は制御動作切換部6を備えている。制御動作切換部6は、電源の供給電圧が所定値以上であることを検出するとモータ制御部7を動作させ、電源の供給電圧が所定値未満であることを検出するとモータ制動部8を動作させる。
すなわち、電源電圧監視部9から制御動作判定部10に電源供給されていることを示す信号が入力されたとき、制御動作判定部10は、図示しない上位装置から回転が指令されているか否かを判断し、回転が指令されているときには動作指令信号S1をモータ制御部7に出力して、ブラシレスモータ20を回転動作させる。
モータ制御部7は、制御動作判定部10から動作指令信号S1が入力されると、回転位置検出器4によるロータの位置検出信号に基づき、駆動制御信号C1をプリドライブ回路3に出力する。駆動制御信号C1は、ブラシレスモータ20を回転駆動させる信号である。制御回路部5は、モータ制御部7によって、6個の駆動制御信号C1をプリドライブ回路3に出力し、プリドライブ回路3に駆動信号Vuu,Vul,Vvu,Vvl,Vwu,Vwlを生成させる。
モータ制動部8は、制御動作判定部10から動作指令信号S2が入力されると、制動信号C2をプリドライブ回路3に出力する。制動信号C2は、ブラシレスモータ20を短絡制動(ショートブレーキ)させる信号または逆転制動させる信号である。制御回路部5は、モータ制動部8によって、プリドライブ回路3に制動信号C2を出力することによって、ブラシレスモータ20を短絡制動させる信号または逆転制動させる信号をプリドライブ回路3に生成させる。
プリドライブ回路3は、例えば、6個のゲートドライブ回路を備えている。プリドライブ回路3は、6個の駆動制御信号C1が入力されると、これらで駆動制御信号C1に応じた駆動信号Vuu,Vul,Vvu,Vvl,Vwu,Vwlを生成し、インバータ回路2に出力する。更に、プリドライブ回路3は、6個の制動信号C2が入力されると、これらで制動信号C2に応じた駆動信号Vuu,Vul,Vvu,Vvl,Vwu,Vwlを生成し、インバータ回路2に出力する。
プリドライブ回路3と制御回路部5とは、本実施形態における制御部を構成する。
インバータ回路2は、例えば、スイッチング素子Q1〜Q6として6個のFET(Field Effect Transistor)を有している。インバータ回路2は、U相のスイッチングレッグと、V相のスイッチングレッグと、W相のスイッチングレッグとで構成されている。
U相のスイッチングレッグは、上アーム側(第1アーム側)のスイッチング素子Q1と、下アーム側(第2アーム側)のスイッチング素子Q2とを備えている。スイッチング素子Q1のドレイン端子は、直流電源Vdに接続されている。スイッチング素子Q1のソース端子は、U相の交流信号が出力されるとともに、スイッチング素子Q2のドレイン端子に接続されている。スイッチング素子Q2のソース端子は、抵抗R1を介して直流グランドに接続されている。スイッチング素子Q1のゲート端子には、駆動信号Vuuが出力される。スイッチング素子Q2のゲート端子には、駆動信号Vulが出力される。
V相のスイッチングレッグは、上アーム側のスイッチング素子Q3と、下アーム側のスイッチング素子Q4とを備えている。スイッチング素子Q3のドレイン端子は、直流電源Vdに接続されている。スイッチング素子Q3のソース端子は、V相の交流信号が出力されるとともに、スイッチング素子Q4のドレイン端子に接続されている。スイッチング素子Q4のソース端子は、抵抗R1を介して直流グランドに接続されている。スイッチング素子Q3のゲート端子には、駆動信号Vvuが出力される。スイッチング素子Q4のゲート端子には、駆動信号Vvlが出力される。
W相のスイッチングレッグは、上アーム側のスイッチング素子Q5と、下アーム側のスイッチング素子Q6とを備えている。スイッチング素子Q5のドレイン端子は、直流電源Vdに接続されている。スイッチング素子Q5のソース端子は、W相の交流信号が出力されるとともに、スイッチング素子Q6のドレイン端子に接続されている。スイッチング素子Q6のソース端子は、抵抗R1を介して直流グランドに接続されている。スイッチング素子Q5のゲート端子には、駆動信号Vwuが出力される。スイッチング素子Q6のゲート端子には、駆動信号Vwlが出力される。
すなわち、インバータ回路2は、ブラシレスモータ20の各電機子コイルLu,Lv,Lwの各相と直流電源Vdの一方の端子間に接続された上アーム側のスイッチング素子Q1,Q3,Q5、および、各電機子コイルLu,Lv,Lwの各相と直流電源Vdのグランド端子間に接続された下アーム側のスイッチング素子Q2,Q4,Q6とを有している。
インバータ回路2は、直流電源Vdから電力の供給を受け、駆動制御信号C1に応じた駆動信号Vuu,Vul,Vvu,Vvl,Vwu,Vwlが入力されると、3相交流をブラシレスモータ20のU相配線、V相配線、W相配線に流す。更に、インバータ回路2は、制動信号C2に応じた駆動信号Vuu,Vul,Vvu,Vvl,Vwu,Vwlが入力されると、ブラシレスモータ20の短絡制動を行う。
つまり、インバータ回路2は、モータ駆動部を構成している。
ブラシレスモータ20は、電機子コイルLu,Lv,Lwを備えている。この電機子コイルLu,Lv,Lwの一端は、Y型結線されている。電機子コイルLuの他端はU相に、電機子コイルLvの他端はV相に、電機子コイルLwの他端はW相に、それぞれ接続されている。ブラシレスモータ20は、インバータ回路2からU相、V相、W相に3相交流が入力されることにより、回転駆動する。
回転位置検出器4は、ブラシレスモータ20の図示しないロータの回転位置を検出するものであり、例えば3組のホールセンサと増幅器の組合を有し、各ホールセンサの検出信号を増幅した3個のパルス信号を生成し、制御回路部5のモータ制御部7に出力するものである。
(短絡停止動作)
ここで、停電時に行う短絡動作について説明する。なお、停電とは直流電源Vdからの電力供給が停止することをいう。
停電した場合、モータ制動部8は、制動信号C2をプリドライブ回路3に出力する。制動信号C2の入力により、プリドライブ回路3は、以下のように動作する。
プリドライブ回路3は、駆動信号Vuu,Vvu,VwuをL(ロー)レベルに設定し、スイッチング素子Q1,Q3,Q5のゲート端子に出力する。これにより、プリドライブ回路3は、上アーム側のスイッチング素子Q1,Q3,Q5をオフさせる。
更に、プリドライブ回路3は、駆動信号Vul,VvlをH(ハイ)レベルに設定し、スイッチング素子Q2,Q4のゲート端子に出力する。これにより、プリドライブ回路3は、下アーム側のスイッチング素子Q2,Q4をオンさせる。
プリドライブ回路3は、駆動信号Vwlがパルス信号となるように設定して、スイッチング素子Q6のゲート端子に出力する。これにより、プリドライブ回路3は、下アーム側のスイッチング素子Q6にスイッチング動作を行わせている。以下、駆動信号Vwlをパルス信号Vwlと記載している場合がある。
図2は、短絡制動時のパルス信号波形の具体例を示す図である。
図2(a)に示す第1のパルス信号Vwlは、周波数およびデューティ比が、時間tに対して一定である。図2(a)の横軸は時間tを示し、縦軸は第1のパルス信号Vwlの電圧を示している。
最初のパルスの周期TWと2番目以降の周期TWとは同一であり、以下、全てのパルスの周期TWも同一である。すなわち、第1のパルス信号Vwlの周波数(1/TW)は一定である。
最初のパルスのHレベル期間THと、2番目のパルスのHレベル期間THとは同一である。更に、最初のパルスの周期TWと、2番目のパルスの周期TWとは同一である。すなわち、最初の周期におけるデューティ比=TH/TWと、2番目の周期におけるデューティ比=TH/TWとは同一である。
当該第2のパルス信号Vwlは、後記する図4に示す第1の短絡制動において、インバータ回路2に出力される。
図2(b)に示す第2のパルス信号Vwlは、周波数が時間とともに高くなり、かつ、デューティ比が増加している。図2(b)の横軸は時間tを示し、縦軸は第2のパルス信号Vwlの電圧を示している。
第2のパルス信号Vwlは、周期TW1よりも周期TW2の方が短い。すなわち、第2のパルス信号Vwlの周波数は、時間とともに高くなっている。更に、第2のパルス信号Vwlの最初の周期のデューティ比=TH1/TW1よりも、2番目の周期のデューティ比=TH2/TW2の方が増加している。すなわち、第2のパルス信号Vwlのデューティ比は、時間とともに増加している。後記する図5に示す第2の短絡制動において、駆動制御装置1は、第2のパルス信号Vwlをインバータ回路2に出力する。
(第1比較例の短絡制動の動作)
図3と図9と図1とを参照して第1比較例の短絡制動の動作を説明する。
図3(a)の縦軸は、電源電圧Vccを示している。図3(b)の縦軸は、W相の駆動信号Vwlの電圧を示している。図3(c)の縦軸は、W相の相電流Iwを示している。図3(a)〜(c)の横軸は、共通する時刻を示している。時刻T0は横軸の原点を示している。時刻T1は、電源オフの時刻を示している。時刻T2は、駆動制御装置1が短絡制動を開始する時刻を示している。
図9の横軸は、時刻を示している。図9の縦軸は、ブラシレスモータ20の回転速度を示している。
時刻T1で直流電源Vdの電力が遮断され、時刻T2で電源電圧Vccが閾値以下に低下する。これにより、駆動制御装置1は、第1比較例の短絡制動を開始し、駆動信号Vuu,Vvu,VwuにLレベルの信号を出力し、駆動信号Vul,Vvl,VwlにHレベルの信号を出力する。
これら駆動信号Vuu,Vvu,Vwuにより、上アーム側のスイッチング素子Q1,Q3,Q5は、全てオフする。駆動信号Vul,Vvl,Vwlにより、下アーム側のスイッチング素子Q2,Q4,Q6は、全てオンする。
時刻T2の短絡制動の開始時において、図3(a)に示す電源電圧Vccは、急激に低下した後、緩やかに減少する。それに伴い、図3(b)に示すW相の駆動信号Vwlは、急激に低下した後、緩やかに減少する。
時刻T2の短絡制動開始時より、図3(c)に示すW相の相電流Iwが流れはじめ、時間の経過とともに減少する。
図9の破線Aに示すように、時刻T11において、ブラシレスモータ20の回転速度がゼロとなって停止する。
(第2比較例の動作)
次に図4と図9と図1とを参照して、第2比較例における短絡制動の動作を説明する。これは、図2(a)に示す第1のパルス信号Vwlによる短絡制動である。
図4(a)の縦軸は、電源電圧Vccを示している。図4(b)の縦軸は、W相の駆動信号Vwlの電圧を示している。図4(c)の縦軸は、W相の相電流Iwを示している。図4(a)〜(c)の横軸は、共通する時刻を示している。時刻T0は横軸の原点を示している。時刻T1は、電源オフの時刻を示している。時刻T2は、駆動制御装置1が短絡制動を開始する時刻を示している。
時刻T1において、直流電源Vdの電力が遮断される。
時刻T2において、電源電圧Vccは、閾値以下に低下する。駆動制御装置1の電源電圧監視部9は、電源電圧Vccをアナログ/デジタル変換して制御動作判定部10に出力し、制御動作判定部10は、電源電圧Vccのデジタル変換値が閾値未満であることを判定し、動作指令信号S2をモータ制動部8に出力する。
モータ制動部8は、制御動作判定部10から動作指令信号S2が入力されると、制動信号C2をプリドライブ回路3に出力する。ここでモータ制動部8は、短絡制動を開始し、駆動信号Vuu,Vvu,VwuにLレベルの信号を出力し、駆動信号Vul,VvlにHレベルの信号を出力する。更に、モータ制動部8は、プリドライブ回路3によって図2(a)に示す第1のパルス信号Vwlを出力し、スイッチング素子Q6にスイッチング動作させる。これら駆動信号Vuu,Vvu,Vwuにより、上アーム側のスイッチング素子Q1,Q3,Q5は、全てオフする。駆動信号Vul,Vvlにより、下アーム側のスイッチング素子Q2,Q4は、オンする。
時刻T2においても、ブラシレスモータ20のロータは、慣性の法則によって回転し、各電機子コイルLu,Lv,Lwに電圧を発生させる。スイッチング素子Q6がオンすると、電機子コイルLwから、W相配線、スイッチング素子Q6、抵抗R1を介して直流グランドに電流が流れる。これにより、電機子コイルLwは、電磁エネルギを蓄える。スイッチング素子Q6がターンオフすると、電機子コイルLwから、W相配線、スイッチング素子Q5の寄生ダイオードを介して、直流電源Vdの直流端子のノードに電流が流れる。この電流により、図4(a)に示すように、電源電圧Vccの減少は抑制される。
第2比較例の短絡制動動作において、駆動制御装置1は、スイッチング素子Q6のスイッチング動作により、各電機子コイルに発生する電磁エネルギを、直流電源Vdの直流端子のノードに供給し、図4(a)に示すように、電源電圧Vccの低下を抑制している。これにより、駆動制御装置1は、時刻T2〜T3に亘って、電源電圧Vccの減少を抑制することができる。
時刻T2〜T3に亘って電源電圧Vccの減少が抑制され、プリドライブ回路3の動作に必要な電圧が保持されるので、制御回路部5は、制動信号C2をプリドライブ回路3に出力することができる。プリドライブ回路3は、駆動信号Vuu,Vvu,VwuにLレベルの信号を出力し、駆動信号Vul,VvlにHレベルの信号を出力することができる。更に、インバータ回路2は、スイッチング素子Q2,Q4をオンすることができる。これにより、駆動制御装置1は、ブラシレスモータ20の短絡制動を行うことができる。
時刻T3において、例えば、電源電圧Vccがプリドライブ回路3の動作に必要な電圧以下となるので、プリドライブ回路3は動作を停止し、図4(b)に示すように、パルス信号Vwlは出力されなくなるとともに、駆動信号Vul,Vvlは出力されなくなる。これにより、ブラシレスモータ20の短絡制動は行われなくなる。
その後、ブラシレスモータ20は、短絡制動が掛かることなく慣性で回転する。
時刻T2〜T3において、図4(c)に示すW相の相電流Iwは、第1比較例の短絡制動における図3(c)の相電流Iwよりも大きい。第2比較例は、第1比較例と比較して、短絡制動の効果が更に高くなる。図9の破線Bに示すように、第2比較例において、駆動制御装置1は、第1比較例の回転停止の時刻T11よりも早い時刻T10に、ブラシレスモータ20の回転を停止することができる。
(第3比較例の動作)
次に図5と図9と図1とを参照して、第3比較例における短絡制動の動作を説明する。これは、図2(b)に示す第2のパルス信号Vwlによる短絡制動である。
図5(a)の縦軸は、電源電圧Vccを示している。図5(b)の縦軸は、W相の駆動信号Vwlの電圧を示している。図5(c)の縦軸は、W相の相電流Iwを示している。図5(a)〜(c)の横軸は、共通する時刻を示している。時刻T0は横軸の原点を示している。時刻T1は、電源オフの時刻を示している。時刻T2は、駆動制御装置1が短絡制動を開始する時刻を示している。
第3比較例の短絡制動は、第2比較例の短絡制動(図4)とは異なり、プリドライブ回路3は、第2のパルス信号Vwlの周波数を時間の経過とともに高くしている。更に、プリドライブ回路3は、は、第2のパルス信号Vwlのデューティ比を時間の経過とともに増加させている。
時刻T1における短絡制御の動作は、第2比較例の短絡制御の動作と同様である。
時刻T2において、直流電源Vdの電力が遮断され、時刻T2で電源電圧Vccが閾値以下に低下する。駆動制御装置1のモータ制動部8は、プリドライブ回路3を介して、図2(b)に示す第2のパルス信号Vwlを出力して、スイッチング素子Q6にスイッチング動作させている。それ以外の動作は、第2比較例の短絡制御の動作と同様である。
時刻T2の短絡制動の開始時において、駆動制御装置1は、第2のパルス信号Vwlの周波数を低く設定することで、スイッチング素子Q6の単位時間あたりのオフの回数を減らし、電源電圧Vccが急激に上昇することを抑制している。時間の経過とともに、第2のパルス信号Vwlの周波数は高くなり、デューティ比は大きくなるので、電機子コイルLwからスイッチング素子Q5の寄生ダイオードを介して、直流電源Vdに、第1の短絡制御よりも、多くの電流が流れる。この電流により、図5(a)に示すように、電源電圧Vccの減少は更に抑制される。図5(a)に示す電源電圧Vccは、所定の上限値以内で上昇し、その後、緩やかに低下する。
これにより、時刻T2で短絡制動を開始したのち時刻T4まで、電源電圧Vccの減少が抑制される。時刻T4は、時刻T3よりも遅い時刻(T3<T4)である。第2比較例の短絡制動よりも長期間に亘って電源電圧Vccが一定以上の電圧に保持されるので、プリドライブ回路3は、駆動信号Vuu,Vvu,VwuにLレベルの信号を出力し、駆動信号Vul,VvlにHレベルの信号を出力し、ブラシレスモータ20の短絡制動を行うことができる。更に、時刻T2の短絡制動の開始時において、図5(c)に示すW相の相電流Iwは、第2比較例の短絡制動における図4(c)の相電流Iwよりも大きい。その結果、第3比較例は、第2比較例と比較して、短絡制動の効果が更に高くなる。
時刻T4において、電源電圧Vccがプリドライブ回路3の動作に必要な電圧以下となるので、プリドライブ回路3は動作を停止し、図5(b)に示すように、パルス信号Vwlは出力されなくなるとともに、駆動信号Vul,Vvlは出力されなくなる。これにより、ブラシレスモータ20の短絡制動は行われなくなる。
その後、ブラシレスモータ20は、短絡制動が掛かることなく慣性で回転する。
図9の破線Cに示すように、第3比較例において、駆動制御装置1は、第2比較例の回転停止の時刻T10よりも更に早い時刻T9に、ブラシレスモータ20の回転を停止することができる。
次に、図6(a)〜(c)を参照しながら、本実施形態における各スイッチング素子の通電タイミングチャートを説明する。図6(a)〜(c)の横軸は時間軸を示し、1/6周期ごとに破線で目盛が付されている。
図6(a)は、正回転時の通電パターンの例を説明する図である。
ここで、Q1UU,Q3VU,Q5WUは、図1に示した上アーム側のスイッチング素子Q1,Q3,Q5の通電パターンであり、Q2UL,Q4VL,Q6WLは、図1に示した下アーム側のスイッチング素子Q2,Q4,Q6の通電パターンである。ここでUU,VU,WU,UL,VL,WLは、各スイッチング素子のUVW相の種別と上アーム側(U)/下アーム側(L)の種別とを示す識別子である。
ブラシレスモータ20の正回転時においてスイッチング素子Q1は、回転位置検出器4(図1参照)が備える第1〜第3のホールセンサ(不図示)のうち、第1のホールセンサの検出信号に応じて、1/3周期分だけオンする通電パターンで制御される。
この場合、スイッチング素子Q3は、第2のホールセンサの検出信号に応じて、1/3周期分だけオンする。スイッチング素子Q3は、スイッチング素子Q1よりも1/3周期だけ遅れたタイミングでオンオフする。さらに、スイッチング素子Q5は、第3のホールセンサの検出信号に応じて、1/3周期分だけオンする。スイッチング素子Q5は、スイッチング素子Q3よりも1/3周期だけ遅れたタイミングでオンオフする。
また、スイッチング素子Q2は、第1のホールセンサの検出信号に応じて、スイッチング素子Q1とは半周期ずれたタイミングでオンオフする。さらに、スイッチング素子Q4は、第2のホールセンサの検出信号に応じて、スイッチング素子Q3とは半周期ずれたタイミングでオンオフする。また、スイッチング素子Q6は、第3のホールセンサの検出信号に応じて、スイッチング素子Q5とは半周期ずれたタイミングでオンオフする。
スイッチング素子Q1のオン期間の前半にスイッチング素子Q4がオンし、電機子コイルLu,Lv(図1参照)に電流が流れる。スイッチング素子Q1のオン期間の後半にスイッチング素子Q6がオンし、電機子コイルLu,Lwに電流が流れる。
スイッチング素子Q3のオン期間の前半にスイッチング素子Q6がオンし、電機子コイルLv,Lwに電流が流れる。スイッチング素子Q3のオン期間の後半にスイッチング素子Q2がオンし、電機子コイルLv,Luに電流が流れる。
スイッチング素子Q5のオン期間の前半にスイッチング素子Q2がオンし、電機子コイルLw,Luに電流が流れる。スイッチング素子Q1のオン期間の後半にスイッチング素子Q2がオンし、電機子コイルLw,Luに電流が流れる。
上記の通電パターンにより、各電機子コイルLu,Lv,Lwが正回転方向に励磁されてブラシレスモータ20が正回転する。
図6(b)は、短絡制動時の通電パターンの例を説明する図である。
ブラシレスモータ20の短絡制動時には、例えば上アーム側の3相のスイッチング素子Q1,Q3,Q5は、オフに制御されている。また、下アーム側のうち2相のスイッチング素子Q2,Q4は、オンに制御されている。そして、下アーム側の1相のスイッチング素子Q6は、オンオフを繰り返し行う。これにより、3相出力を同電位に制御して回転速度を落とすことができる。
次に、図6(c)に逆転制動時の通電パターンの例を説明する。
ブラシレスモータ20の逆転制動時は、ブラシレスモータ20に逆回転トルクがかかるようにスイッチング素子Q1〜Q6が制御される。
例えばスイッチング素子Q1は、回転位置検出器4(図1参照)の第1〜第3のホールセンサのうち、第1のホールセンサの検出信号に応じて、1/3周期分だけオンする。このときのオンタイミングは、図6(a)の正回転時の通電パターンよりも1/3周期だけ遅れている。
この場合スイッチング素子Q5は、第3のホールセンサの検出信号に応じて、1/3周期分だけオンする。スイッチング素子Q5は、スイッチング素子Q1よりも1/3周期だけ遅れたタイミングでオンオフする。さらに、スイッチング素子Q3は、第2のホールセンサの検出信号に応じて、1/3周期分だけオンする。スイッチング素子Q3は、スイッチング素子Q5よりも1/3周期だけ遅れたタイミングでオンオフする。
また、スイッチング素子Q2は、第1のホールセンサの検出信号に応じて、スイッチング素子Q1とは半周期ずれたタイミングでオンオフする。さらに、スイッチング素子Q6は、第3のホールセンサの検出信号に応じて、スイッチング素子Q5とは半周期ずれたタイミングでオンオフする。また、スイッチング素子Q4は、第2のホールセンサの検出信号に応じて、スイッチング素子Q3とは半周期ずれたタイミングでオンオフする。
スイッチング素子Q1のオン期間の前半にスイッチング素子Q6がオンし、後半にスイッチング素子Q4がオンする。スイッチング素子Q5のオン期間の前半にスイッチング素子Q4がオンし、後半にスイッチング素子Q2がオンする。スイッチング素子Q3のオン期間の前半にスイッチング素子Q2がオンし、後半にスイッチング素子Q6がオンする。この通電パターンにより、各電機子コイルLu,Lv,Lwは、逆回転方向に励磁される。ブラシレスモータ20には逆回転方向のトルクが加わり、直流電源Vdの直流端子のノードに対して逆起電力を供給する。
次に、図7を参照しながら、本実施形態における制御回路部5が実施する制動制御のフローチャートを説明する。
まず、制御回路部5の電源電圧監視部9は、電源電圧Vccを監視する(ステップS11)。具体的には、制御回路部5の電源電圧監視部9は、電源電圧Vccを検出してアナログ/デジタル変換し、制御動作判定部10に出力する。
次に、制御回路部5の制御動作判定部10は、電源電圧Vccが所定の低電圧よりも小さいか否かを判定する(ステップS12)。電源電圧Vccが所定の低電圧より大きい場合には(ステップS12でNo)、ステップS11の処理に戻る。電源電圧Vccが所定の低電圧より小さい場合には(ステップS12でYes)、ステップS13の処理に進む。このステップS12において電源電圧Vccと所定の低電圧との大小関係を比較することにより、直流電源Vdからの電力供給が停止したか否かを判定している。
ステップS13において、制御回路部5は、ショートブレーキ動作を開始する。具体的には、制御回路部5のモータ制動部8は、制御動作判定部10から動作指令信号S2が入力されると、制動信号C2としての短絡制動信号をプリドライブ回路3に出力する。
そして、プリドライブ回路3は、モータ制動部8から制動信号C2としての短絡制動信号が入力されると制御信号をインバータ回路2に対して出力し、3相の上アーム側のスイッチング素子Q1,Q3,Q5をオフし、U相とV相の下アーム側のスイッチング素子Q2,Q4をオンし、W相の下アーム側のスイッチング素子Q6をスイッチング動作させる。この場合の各スイッチング素子の動作を、前記した図6(b)に示している。
次に、ステップS14において、制御回路部5の制御動作判定部10は、電源電圧Vccが所定電圧V1よりも小さいか否かを判定する。電源電圧Vccが所定電圧V1以上ならば(ステップS14でNo)、ステップS13の処理に戻り、引き続きショートブレーキ動作を継続させる。電源電圧Vccが所定電圧V1よりも小さいならば(ステップS14でYes)、処理はステップS15に進む。なお、所定電圧V1は、ショートブレーキ動作から逆転ブレーキ動作に切り替える閾値である。
ステップS15において、制御回路部5は、逆転ブレーキ動作を開始する。具体的には、制御回路部5のモータ制動部8は、制御動作判定部10から動作指令信号S2が入力されると、制動信号C2としての逆転制動信号を、プリドライブ回路3に出力する。
そして、プリドライブ回路3は、モータ制動部8から制動信号C2としての逆転制動信号が入力されると、モータの回転方向とは逆方向となるトルクを発生させる制御信号をインバータ回路2に対して出力する。この場合の各スイッチング素子Q1〜Q6の動作を、前記した図6(c)に示している。
次に、ステップS16において、制御回路部5の制御動作判定部10は、電源電圧Vccが所定電圧V2よりも大きいか、または電源電圧Vccが所定電圧V3よりも小さいか否かを判定する。これらの判定条件を満たさないならば(ステップS16でNo)、制御動作判定部10は、ステップS15の処理に戻り、引き続き逆転ブレーキ動作を継続させる。いずれかの判定条件を満たしたならば(ステップS16でYes)、制御動作判定部10は、ステップS17の処理に進む。
なお、所定電圧V2,V3は、逆転ブレーキ動作を停止させる閾値である。電源電圧Vccが所定電圧V2よりも大きい場合、更に逆転ブレーキ動作を継続すると、電源電圧Vccが高くなりすぎて、電子部品が損傷するおそれがある。また、電源電圧Vccが所定電圧V3よりも小さい場合とは、ブラシレスモータ20の回転速度が遅い場合である。このような場合に更に逆転ブレーキ動作を継続すると、ブラシレスモータ20が逆方向に回転するおそれがあるためである。
ステップS17において、制御回路部5は、逆転ブレーキを停止させる。具体的には、制御回路部5のモータ制動部8には、制御動作判定部10から動作指令信号S2が入力されなくなる。ゆえに、制動信号C2としての逆転制動信号がプリドライブ回路3に入力されなくなる。これによって、逆転ブレーキが停止する。なお、このときホールバイアスをオフにするようにしてもよい。
ステップS18において、制御回路部5は、ショートブレーキ動作を開始する。具体的には、制御回路部5のモータ制動部8は、制御動作判定部10から動作指令信号S2が入力されると、制動信号C2としての短絡制動信号をプリドライブ回路3に出力する。
そして、プリドライブ回路3は、モータ制動部8から制動信号C2としての短絡制動信号が入力されると、インバータ回路2に対して出力する。この場合の各スイッチング素子Q1〜Q6の動作を、前記した図6(b)に示している。
そして、ステップS18のショートブレーキ動作が開始されて充分時間が経過した後、ブラシレスモータ20は回転を停止(ステップS19)し、図7の処理を終了する。
つまり、本実施形態において、1回目のショートブレーキ動作期間から逆転ブレーキ動作期間への切り替えタイミング、および逆転ブレーキ動作期間から2回目のショートブレーキ動作期間への切り替えタイミングは、電源電圧Vccの値をもとに決定されている。
具体的には、1回目のショートブレーキ動作期間(第1の所定期間)から逆転ブレーキ動作期間(第2の所定期間)への切り替えタイミングは、電源電圧Vccが所定電圧V1(第1の閾値電圧)未満となった時刻(図8における時刻T5;後述する)である。このとき、図7のステップS14の判断により処理が分岐する。
また、逆転ブレーキ動作期間(第2の所定期間)から2回目のショートブレーキ動作期間(第3の所定期間)への切り替えタイミングは、電源電圧Vccが所定電圧V2(第2の閾値電圧)を超えた時刻(図8における時刻T6;後述する)である。このとき、図7のステップS16の判断により処理が分岐する。
以上のように、本実施形態では、第1の所定期間から第2の所定期間に亘る所定期間においては、ショートブレーキ動作期間と逆転ブレーキ期間をそれぞれ設け、その後の第3の所定期間においては、再び、ショートブレーキ動作期間を設けている。
次に、図8と図9と図1とを参照して、本実施形態における制動制御の動作を説明する。
図8(a)の縦軸は、電源電圧Vccを示している。図8(b)の縦軸は、W相の駆動信号Vwlの電圧を示している。図8(c)の縦軸は、W相の相電流Iwを示している。図8(a)〜(c)の横軸は、共通する時刻を示している。時刻T0は横軸の原点を示している。時刻T1は、電源オフの時刻を示している。時刻T2は、駆動制御装置1が短絡制動を開始する時刻を示している。
時刻T1において、直流電源Vdの電力が遮断される。
時刻T2において、電源電圧Vccは、閾値以下に低下する。駆動制御装置1の電源電圧監視部9は、電源電圧Vccをアナログ/デジタル変換して制御動作判定部10に出力し、制御動作判定部10は、電源電圧Vccのデジタル変換値が閾値未満であることを判定し、動作指令信号S2をモータ制動部8に出力する。
モータ制動部8は、制御動作判定部10から動作指令信号S2が入力されると、制動信号C2をプリドライブ回路3に出力する。ここでモータ制動部8は、第1の短絡制動を開始し、プリドライブ回路3を介して、Lレベルの駆動信号Vuu,Vvu,Vwuを出力し、Hレベルの駆動信号Vul,Vvlを出力する。更に、モータ制動部8は、プリドライブ回路3を介して、図2(a)に示す第1のパルス信号Vwlを出力し、図6(b)に示すスイッチング素子Q6の通電パターンでオンオフさせる。
時刻T2においても、ブラシレスモータ20のロータは、慣性の法則によって回転し、各電機子コイルLu,Lv,Lwに電圧を発生させる。スイッチング素子Q6がオンすると、電機子コイルLwから、W相配線、スイッチング素子Q6、抵抗R1を介して直流グランドに電流が流れる。これにより、電機子コイルLwは、電磁エネルギを蓄える。スイッチング素子Q6がターンオフすると、電機子コイルLwから、W相配線、スイッチング素子Q5の寄生ダイオードを介して、直流電源Vdの直流端子のノードに電流が流れる。この電流により、図8(a)に示すように、電源電圧Vccの減少は抑制される。
第1の短絡制動の動作において、駆動制御装置1は、スイッチング素子Q6のスイッチング動作により、各電機子コイルに発生する電磁エネルギを直流電源Vdの直流端子のノードに供給し、図8(a)に示すように、電源電圧Vccの低下を抑制している。これにより、駆動制御装置1は、時刻T2〜T5に亘って、電源電圧Vccの減少を抑制することができる。
時刻T2〜T5に亘って電源電圧Vccの減少が抑制され、プリドライブ回路3の動作に必要な電圧が保持されるので、制御回路部5は、制動信号C2として短絡制動信号をプリドライブ回路3に出力することができる。プリドライブ回路3は、駆動信号Vuu,Vvu,VwuにLレベルの信号を出力し、駆動信号Vul,VvlにHレベルの信号を出力することができる。更に、インバータ回路2は、スイッチング素子Q2,Q4をオンすることができる。これにより、駆動制御装置1は、ブラシレスモータ20の短絡制動を行うことができる。
時刻T5において、電源電圧Vccは、所定電圧V1以下となる。このとき制御動作判定部10から動作指令信号S2が出力され、モータ制動部8は、制動信号C2として逆転制動信号をプリドライブ回路3に出力する。
ここでモータ制動部8は、プリドライブ回路3を介して駆動信号Vuu,Vvu,Vwu,Vul,Vvl,Vwlを出力し、図6(c)に示す通電パターンで各スイッチング素子Q1〜Q6をオンオフさせる。ブラシレスモータ20には逆回転方向のトルクが加わり、直流電源Vdの直流端子のノードに対して逆起電力を供給する。電源電圧Vccは次第に上昇する。
時刻T6において、電源電圧Vccが所定電圧V2を超えると、モータ制動部8は、制動信号C2としての逆転制動信号の代わりに、再び短絡制動信号を出力する。これにより、モータ制動部8は、逆転ブレーキを終了して、第2の短絡制動として、再びショートブレーキ動作を開始する。
なお、時刻T5以降に電源電圧Vccが所定電圧V3よりも小さくなってしまった場合にも、逆転ブレーキを終了し、再びショートブレーキ動作が開始する。
時刻T6以降において、再び時刻T2〜T5と同様なショートブレーキ動作が開始する。
時刻T7において、プリドライブ回路3は、動作に必要な電源電圧Vccを得られなくなったので、動作を停止する。図8(b)に示すように、パルス信号Vwlは出力されなくなるとともに、駆動信号Vul,Vvlは出力されなくなる。これにより、ブラシレスモータ20の短絡制動は終了する。なお、図8に示す時刻T4は、図5に示す時刻T4と同一であり、逆転ブレーキ動作を行わないときのパルス信号の停止タイミングを示している。図8に示すように、時刻T5〜時刻T6で逆転ブレーキ動作を行うことによって、パルス信号の停止時刻が時刻T4から、時刻T7に延びている。
その後、ブラシレスモータ20は、短絡制動や逆転制動が掛かることなく慣性によって回転し、時刻T8(図9)において回転を停止する。
なお、所定電圧V1は、ブラシレスモータ20の回転速度が充分に遅くなり、逆転ブレーキを掛けたときの逆起電力が充分に少ない値を選択するとよい。ブラシレスモータ20の回転速度が速いときに逆転ブレーキを掛けると、直流電源Vdの直流端子のノードに対して過大な逆起電力が加わることにより電源電圧Vccが高くなりすぎて、電子部品が損傷するおそれがあるためである。
また、所定電圧V2は、電子部品が損傷しない電圧を選択するとよい。
図5(c)に示した第3比較例の相電流Iwは、時刻T2〜T4において流れ続けている。これに対して、図8(c)に示すW相の相電流Iwは、更に長い時間(時刻T2〜T7の間)、流れ続けている。このように、本実施形態では、短絡制動と逆転制動とを組み合わせて実行するので、第3比較例よりも制動効果が更に高くなる。図9の実線Dに示すように、本実施形態の制動制御において、駆動制御装置1は、第3比較例の短絡制動の回転停止の時刻T9よりも早い時刻T8に、ブラシレスモータ20の回転を停止することができる。
また、図8では、短絡制動後に逆転制動を行い、最後に短絡制動を行う例を説明したが、これに限定されず、短絡制動と逆転制動とを繰り返した後に、最後に短絡制動を行ってもよい。この変形例を、図10に基づいて説明する。
図10は、変形例の制動制御時の各部波形を説明する図であり、適宜図1を参照して説明する。
図10(a)の縦軸は、電源電圧Vccを示している。図10(b)の縦軸は、W相の駆動信号Vwlの電圧を示している。図10(c)の縦軸は、W相の相電流Iwを示している。図10(a)〜(c)の横軸は、共通する時刻を示している。時刻T0は横軸の原点を示している。時刻T1は、電源オフの時刻を示している。時刻T2は、駆動制御装置1が短絡制動を開始する時刻を示している。
図10の変形例では、図8の例と同様に時刻T2〜T5は短絡制動の期間であり、時刻T5〜T6は逆転制動の期間である。
時刻T6において、電源電圧Vccが所定電圧V2を超えると、モータ制動部8は、制動信号C2としての逆転制動信号の代わりに、再び短絡制動信号を出力する。これにより、逆転ブレーキを終了して再びショートブレーキ動作が開始する。
時刻T12において、電源電圧Vccは再び所定電圧V1以下となる。このとき制御動作判定部10から動作指令信号S2が出力され、モータ制動部8は、制動信号C2としての逆転制動信号をプリドライブ回路3に再び出力する。
時刻T13において、電源電圧Vccが所定電圧V2を超えると、モータ制動部8は、制動信号C2としての逆転制動信号の代わりに、再び短絡制動信号を出力する。これにより、逆転ブレーキを終了して再びショートブレーキ動作が開始する。
時刻T14において、プリドライブ回路3は、動作に必要な電源電圧Vccを得られなくなったので、動作を停止する。図10(b)に示すように、パルス信号Vwlは出力されなくなるとともに、駆動信号Vul,Vvlは出力されなくなる。これにより、ブラシレスモータ20の短絡制動は終了する。なお、図10に示す時刻T7は、図8に示す時刻T7と同一であり、ショートブレーキ動作の途中に逆転ブレーキ動作を1回だけ行ったときのパルス信号の停止タイミングを示している。
このように、短絡制動と逆転制動とを複数回繰り返したのち、最後に短絡制動を行うようにしてもよい。この変形例では、時刻T12〜T13で再び逆転ブレーキ動作を行うことにより、モータ回転速度を更に低下させることができる。更に逆転ブレーキの回生電力により、パルス信号の停止時刻を時刻T7から時刻T14に伸ばすことができる。
(本実施形態の効果)
以上説明した本実施形態では、次のような効果がある。
(A) 駆動制御装置1は、直流電源Vdからの電力供給が停止したとき、パルス信号Vwlにより電源電圧Vccの値を保持するとともに、短絡制動の途中に逆転制動を行う。これにより、第3比較例の回転停止時刻(図9の破線Cにおける回転停止時刻T9)よりもさらに短い時刻(図9の実線Dにおける回転停止時刻T8)に、ブラシレスモータ20の回転を停止可能である。
(B) 本実施形態では、制動方法の切り替えを電源電圧Vccに基づいて行っている。つまり、ブラシレスモータ20の回転速度で判断するよりも鋭敏に制動状態を把握可能であり、更に電源電圧Vccの上昇による電子部品の損傷を抑止可能である。
(C) 本実施形態では、制動の最後には必ず短絡制動を掛けている。このため、逆転ブレーキ動作により逆方向に回転することを抑止可能である。
(D) 制動の切り替えが回転速度による判断ではないので、センサレス駆動のモータや、その駆動制御装置にも有効である。
(他の変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(a)〜(k)のようなものがある。
(a) 上記実施形態のブラシレスモータ20の駆動制御装置1は、回転位置検出器4は、3組のホールセンサと増幅器の組合せを有している。しかし、これに限られず、ブラシレスモータの駆動制御装置は、ホールセンサと増幅器の組合せを有する回転位置検出器を用いず、電機子コイルLu,Lv,Lwに発生する逆起電力を検知することにより、ロータの回転位置を検出してもよい。
(b) 上記実施形態のブラシレスモータ20は3相である。しかし、これに限られず、相数は1相以上であればよい。
(c) スイッチング素子Q1〜Q6は、FETに限定されず、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などに代表される他の種類のスイッチング素子であってもよい。
(d) 上記実施形態の駆動制御装置1は、短絡制動時に、下アーム側の1つのスイッチング素子Q6をスイッチング動作している。しかし、これに限られず、駆動制御装置は、1つのスイッチング素子Q6のスイッチング動作では十分な電圧が作り出せない場合、2つ以上のスイッチング素子をスイッチング動作させてもよい。
(e) 短絡制動時にスイッチングさせるアーム(第2アーム)は、下アームに限定されず、上アームであってもよい。また、スイッチングさせるのは、W相のスイッチング素子に限定されず、他の相であってもよい。
(f) 上記実施形態では短絡制動時に下アーム側の1つのスイッチング素子Q6を第1のパルス信号Vwlに基づいてスイッチング動作させている。しかし、周波数の増減やデューティ比の増減などは、特に限定されない。電源電圧Vccの変動や、回転停止時間を所望の状態になるように、周波数やデューティ比を適宜設定することができる。
(g) 駆動制御装置1は、回転位置検出器4によってブラシレスモータ20の回転速度を検知し、この回転速度に応じたデューティ比、または、この回転速度に応じた周波数のパルス信号Vwlをインバータ回路2に出力するように構成してもよい。これにより、ブラシレスモータ20の回転速度がどのように減衰するか不明な場合であっても、回転速度に応じたパルス信号Vwlによって、電源電圧Vccを維持するので、更に長期間に亘ってブラシレスモータ20に短絡制動を掛けることができる。
(h) 駆動制御装置1の少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。
(i) 上記実施形態では、制動制御の切り替えタイミングを電源電圧Vccで判定する例で説明したが、これには特に限定されない。具体的には、例えばブラシレスモータ20の回転速度に基づいて判定するようにしてもよい。
(j) 上記実施形態で示したフローチャートや制動制御時の各部波形を説明する図などは、動作を説明するための一例を示すものであって、これに限定されない。例えば、図7に示したフローチャートは、このフローに限定されるものではなく、例えば、適宜、各ステップ間に他の処理が挿入されてもよい。
(k) 短絡制動と逆転制動との相互の切り替えの間に無信号期間を設ける構成も本発明の範囲に含むものである。
1 駆動制御装置
2 インバータ回路(モータ駆動部)
3 プリドライブ回路(制御部)
4 回転位置検出器
5 制御回路部(制御部)
6 制御動作切換部
7 モータ制御部
8 モータ制動部
9 電源電圧監視部
10 制御動作判定部
20 ブラシレスモータ
S1,S2 動作指令信号
C1 駆動制御信号
C2 制動信号(短絡制動信号、または逆転制動信号)
Vd 直流電源
Vwl パルス信号
Lu,Lv,Lw 電機子コイル
Q1,Q3,Q5 上アーム側のスイッチング素子(第1アーム側スイッチング素子)
Q2,Q4,Q6 下アーム側のスイッチング素子(第2アーム側スイッチング素子)

Claims (7)

  1. ブラシレスモータの各電機子コイルの各相と電源の一方の端子間に接続された第1アーム側スイッチング素子および前記各電機子コイルの各相と前記電源の他方の端子間に接続された第2アーム側スイッチング素子を有するインバータ回路を含むモータ駆動部と、
    前記電源を定電圧化する定電圧源と、
    前記定電圧源から電力供給されるとともに、前記電源の供給電圧を監視する電源電圧監視部、前記モータ駆動部に対して駆動制御信号を出力するモータ制御部、前記モータ駆動部に対して短絡制動信号または逆転制動信号を出力するモータ制動部を備える制御回路部と、を備えており、
    前記短絡制動信号は、全ての前記第1アーム側スイッチング素子をオフするスイッチング信号を出力し、少なくとも1つの前記第2アーム側スイッチング素子をスイッチング動作させるとともに、他の前記第2アーム側スイッチング素子をオンする信号であって、
    前記制御回路部が前記電源電圧監視部により前記電源の供給電圧が所定値未満であることを検知したならば、前記モータ制動部は、所定期間に亘り前記短絡制動信号および前記逆転制動信号を少なくとも1回ずつ前記モータ駆動部に出力し、かつ前記所定期間の終わりには前記逆転制動信号を出力するとともに、前記所定期間の後から前記モータ駆動部への出力を停止するまでの間は前記短絡制動信号を出力する、
    ことを特徴とするブラシレスモータの駆動制御装置。
  2. 前記所定期間における前記短絡制動信号と前記逆転制動信号との出力の切り替えタイミングおよび前記所定期間後の前記短絡制動信号を出力する切り替えタイミングは、前記電源の供給電圧の値または前記ブラシレスモータの回転速度のうちいずれかをもとに決定される、
    ことを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータの駆動制御装置。
  3. 前記電源電圧監視部により前記電源の供給電圧が所定値未満であることを検知したならば、
    前記モータ制動部は、第1の所定期間に亘って前記短絡制動信号を前記モータ駆動部に出力したのちに、第2の所定期間に亘って前記逆転制動信号を前記モータ駆動部に出力し、更に第3の所定期間に亘って前記短絡制動信号を出力したのちに前記モータ駆動部への出力を停止する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブラシレスモータの駆動制御装置。
  4. 前記第1の所定期間から前記第2の所定期間への切り替えタイミング、および、前記第2の所定期間から前記第3の所定期間への切り替えタイミングは、前記電源の供給電圧の値または前記ブラシレスモータの回転速度のうちいずれかをもとに決定される、
    ことを特徴とする請求項3に記載のブラシレスモータの駆動制御装置。
  5. 前記モータ制動部は、少なくとも前記第1の所定期間および前記第3の所定期間のいずれかにおいては、少なくとも1つの前記第2アーム側スイッチング素子に、時間の経過とともに周波数が高くなるスイッチング信号を出力し、スイッチング動作させる、
    ことを特徴とする請求項4に記載のブラシレスモータの駆動制御装置。
  6. 前記制御回路部は、
    前記電源の供給電圧が所定値以上であることを検出すると前記モータ制御部を動作させ、前記電源の供給電圧が所定値未満であることを検出すると前記モータ制動部を動作させる制御動作切換部を備える、
    ことを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のブラシレスモータの駆動制御装置。
  7. ブラシレスモータの各電機子コイルの各相と電源の一方の端子間に接続された第1アーム側スイッチング素子および前記各電機子コイルの各相と前記電源の他方の端子間に接続された第2アーム側スイッチング素子を有するインバータ回路を含むモータ駆動部と、
    前記電源を定電圧化する定電圧源と、
    前記定電圧源から電力供給されるとともに、前記電源の供給電圧を監視する電源電圧監視部、前記モータ駆動部に対して駆動制御信号を出力するモータ制御部、前記モータ駆動部に対して短絡制動信号または逆転制動信号を出力するモータ制動部を備える制御回路部と、
    を備えるブラシレスモータの駆動制御装置が実行する駆動制御方法であって、
    前記短絡制動信号は、全ての前記第1アーム側スイッチング素子をオフするスイッチング信号を出力し、少なくとも1つの前記第2アーム側スイッチング素子をスイッチング動作させるとともに、他の前記第2アーム側スイッチング素子をオンする信号であり、
    前記制御回路部は、
    前記電源電圧監視部により前記電源の供給電圧が所定値未満であることを検知したならば、前記モータ制動部により所定期間に亘り前記短絡制動信号および前記逆転制動信号を少なくとも1回ずつ前記モータ駆動部に出力し、前記所定期間の終わりには前記逆転制動信号を出力するステップと、
    前記所定期間の後から前記モータ駆動部への出力を停止するまでの間は短絡制動信号を出力するステップと、
    を含むことを特徴とするブラシレスモータの駆動制御方法。
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