JP2007160218A - 遠心機 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的はブラシレス直流モータを使用した遠心機において、減速時にロータを低コストで迅速に停止できるモータのブレーキ制御を行う遠心機を提供する。
【解決手段】遠心機20の制御回路装置6は、ロータ1(モータ2)を減速させる場合に、モータ2が第1の所定回転数N1以下の回転数に減少するまで短絡制御部6aによってモータ2に短絡制動をかけ、モータ2が第1の所定回転数N1以下の回転数に減速すると、逆転制御部6dによってモータ2に逆転制動をかけるように構成する。これにより、大型の昇圧防止用抵抗器を削除でき、かつ迅速なブレーキ制御が可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】遠心機20の制御回路装置6は、ロータ1(モータ2)を減速させる場合に、モータ2が第1の所定回転数N1以下の回転数に減少するまで短絡制御部6aによってモータ2に短絡制動をかけ、モータ2が第1の所定回転数N1以下の回転数に減速すると、逆転制御部6dによってモータ2に逆転制動をかけるように構成する。これにより、大型の昇圧防止用抵抗器を削除でき、かつ迅速なブレーキ制御が可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ロータを減速または停止させるためにモータをブレーキ制御する制御回路装置を有する遠心機に関する。
遠心機では、モータによって定速状態(整定状態)で回転しているロータを迅速に減速するために、モータに逆転制動(逆相制動)をかけてブレーキ制御することが行われている。例えば、下記特許文献1には、逆転制動によってモータ(ロータ)をブレーキ制御する従来の遠心機が記載されている。この遠心機のブレーキ制御の概略について図5を参照して説明する。
図5において、従来の遠心機30は、遠心分離する試料を保持するロータ1と、ロータ1を駆動するブラシレス直流モータ2と、モータ2を回転駆動させるためにモータの界磁コイル(図示なし)に駆動信号S5を出力するモータ駆動回路5と、ロータ1の運転条件を設定する操作パネル8と、ロータ1の回転を検出する回転検出センサ3と、回転検出センサ3からの回転数信号(センサ信号)S6を受信し、回転数検出信号S7を出力する回転数検出回路4と、交流電源9を整流する整流回路10aを有するコンバータ10と、平滑用コンデンサ11とを具備する。さらに、遠心機30は、モータ駆動回路5に制御信号S2を出力するモータ制御部6bと、回転数検出回路4の回転数検出信号S7よりモータ2の回転数を算出し、かつ、操作パネル8からの設定信号S9およびモータ2の図示しない回転子(モータを構成するロータマグネット)の回転位置検出の検出信号S8により、モータ制御部6bへの制御信号S1およびブレーキ回路(昇圧防止回路)7への制御信号S10を出力する演算制御部(CPU部)6aと、モータ2の界磁コイルに逆相電流を流して逆トルクを与えてロータ1の回転を制動する逆転制御部6cとを含む制御回路装置6を具備する。
このような遠心機30において、演算制御部6aへ操作パネル8より回転停止信号S9が送られると、演算制御部6aはモータ制御部6bに逆転信号S1を出力し、モータ制御部6bの逆転制御部6cは制御信号(逆相制御信号)S2をモータ駆動回路5に出力する。逆相制御信号S2で制御されるモータ駆動回路5は、逆相の駆動信号S5をモータ2に供給し、モータ2にロータ1の回転方向とは逆回転させる方向に電流を流し、逆トルクを発生させ、ロータ1を制動させる。この場合、モータ2が高速回転している時に逆転制動をかけると、モータ2の界磁コイルの回生電流により発生する比較的大きな逆起電圧が、モータ駆動回路5に印加され、コンバータ回路10の平滑用コンデンサ11を昇圧させてしまう問題があった。この昇圧を防止するために、従来、図5に示すように、ブレーキ回路7を設け、演算制御部6aによって、逆転制動時にブレーキ回路7のスイッチングトランジスタTR7をオン・オフ制御し、昇圧防止用の抵抗器R7に回生電流を分流させて平滑用コンデンサ11の不要な昇圧を防止していた。
しかしながら、上述したような逆転制動によるブレーキ制御方式によれば、強い制動トルクが得られるが、高速回転している場合に逆転制動をかけるとき、回生電流によりコンバータの出力側に設けられる平滑用コンデンサが必要以上に昇圧されるため、上述したようなブレーキ回路に大型容量の抵抗器(R7)を用いたり、また大容量のスイッチングトランジスタ(TR7)を用いたりする必要があり、ブレーキ回路の構成部品が高価になるという問題があった。
従って、本発明の目的は、従来の上記問題点を解決するために、製造コストを抑えて減速時の平滑用コンデンサの昇圧を抑制し、かつ迅速にロータを停止させることができるブレーキ制御方式を採用した遠心機を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの特徴を説明すれば、次のとおりである。
本発明の一つの特徴によれば、遠心分離する試料を保持するロータと、前記ロータを回転させるモータと、前記モータを駆動するために前記モータのコイルに電気的接続されるモータ駆動回路と、前記ロータの運転条件を設定する操作部と、前記モータまたは前記ロータの回転を検出する回転数検出回路と、前記操作部の設定信号および前記回転数検出回路の回転検出信号を受けて、前記モータ駆動回路を制御する制御回路装置とを具備する遠心機において、前記制御回路装置は、前記モータの減速時に、前記回転数検出回路の検出信号に応じた回転数が第1の所定回転数を越える場合は前記モータヘ短絡制動をかけ、前記回転数検出回路の検出信号に応じた回転数が前記第1の所定回転数以下である場合は前記モータへ逆転制動をかけるように前記モータ駆動回路を制御する。
本発明の他の特徴によれば、前記制御回路装置は、前記回転数検出回路の検出信号に応じた回転数が前記第1の所定回転数以下の第2の所定回転数以下である場合はフリー減速によって前記モータを停止させるように制御する。
本発明のさらに他の特徴によれば、前記制御回路装置は、前記短絡制動から前記逆転制動へ切替える前記第1の所定回転数の設定値を調整することにより、前記モータの減速時間を制御する。
本発明のさらに他の特徴によれば、前記モータ駆動回路は、交流電源から直流電圧に変換するコンバータ部と、変換された直流電圧を平滑化する平滑用コンデンサとを具備する直流電源回路から電源が供給され、前記モータを減速する際に前記モータ駆動回路に発生する回生電流による前記平滑用コンデンサの昇圧が所定値以下になるように、前記短絡制動から前記逆転制動へ切替える前記第1の所定回転数を設定する。
本発明のさらに他の特徴によれば、前記制御回路装置は、前記モータの減速を開始させる回転数が前記第1の所定回転数以下の回転数である場合、前記逆転制動で減速するように制御する。
本発明のさらに他の特徴によれば、前記制御回路装置は、前記操作部の設定信号および前記回転数検出回路の回転検出信号を受ける演算制御部と、前記演算制御部によって制御され、前記モータ駆動回路を制御するモータ制御部と、前記演算制御部によって制御され、前記モータのコイルを短絡して前記モータの回転を制動する短絡制動をかける短絡制御部と、前記演算制御部によって制御され、前記モータに逆転トルクを与えて前記モータの回転を制動する逆転制動をかける逆転制御部とを具備する。
本発明によれば、遠心機のモータ(ロータ)を減速させる場合、モータの回転数が所定回転数を越える高速回転域では、高速回転時に強い逆起電力が得られる短絡制動方式を採用し、逆転制動による回生電流が小さくなる上記所定回転数以下では、低速回転域でも強い制動トルクが得られる逆転制動方式を採用する。これにより、高速回転のロータを迅速に減速することができる遠心機を提供できる。また、昇圧防止用抵抗器を含む従来のブレーキ回路を削除できるので、構成部品を削減して製造原価を低減させた遠心機を提供できる。
本発明の上記および他の目的、ならびに上記および他の特徴は、以下の本明細書の記述および添付図面よりさらに明らかになるであろう。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明を省略する。また、図5に示した従来の遠心機と同一の機能を有する部材については同一の符号を付している。
図1は本発明の第1の実施形態に係る遠心機の機能ブロック図、図2は図1に示す遠心機の減速制御手順を示すフローチャート、および図3は図1に示す遠心機の減速特性図を示す。
図1に示すように、本発明の遠心機20は、遠心分離する試料を保持するロータ(以下、遠心分離用ロータと称する場合がある)1と、遠心分離用ロータ1を駆動するモータ2と、モータ2を回転駆動させるための駆動信号S5を出力するモータ駆動回路5とを具備する。モータ2は、例えば、3相ブラシレス直流モータから成る。ブラシレス直流モータ2は、インナーロータ型で、図示しないマグネットロータと、マグネットロータの回転位置を検出するための回転位置検出素子(ホール素子)2Hと、スター結線されたステータコイル(界磁コイル)2U、2Vおよび2Wとから構成される。遠心分離用ロータ1は、ブラシレス直流モータ2の回転軸(図示しないマグネットロータの回転軸)に着脱自在に接続され、ブラシレス直流モータ2によって回転力が与えられる。遠心分離用ロータ1(モータ2)の回転数信号S6は回転検出センサ3によって検出される。
モータ駆動回路5は、3相ブリッジ形式に接続された6個の絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(IGBT)TR1〜TR6と、トランジスタTR1〜TR6のコレクタ−エミッタ間にそれぞれ並列接続されたフライホイールダイオードD1〜D6とから構成される。トランジスタTR1〜TR6のゲート入力端子5a〜5fは後述する制御回路装置6に接続され、また、モータ駆動回路5はスター結線されたステータコイル2U、2Vおよび2Wに接続される。モータ駆動回路5には、交流電源9を整流する整流回路10aを含むコンバータ10と平滑用コンデンサ11とを具備する直流電源回路から、直流電圧が供給され、かつ、トランジスタTR1〜TR6の入力端子5a〜5fには後述する制御回路装置6より制御信号が供給される。これにより、モータ駆動回路5は、コンバータ10の直流出力電圧を3相駆動信号に変換し、この3相駆動信号をステータコイル2U、2Vおよび2Wに供給してモータ2を回転駆動させる。
さらに、遠心機20は、モータ駆動回路5を制御するための制御回路装置6と、ロータ1の回転数や遠心分離時間等のデータを制御回路装置6に設定(入力)し、かつ設定値、実測値等を表示するための操作パネル(操作部)8と、回転検出センサ3からの回転数に応答する回転数信号(センサ信号)S6を受信し、回転数検出信号S7を出力する回転数検出回路4とを具備する。
制御回路装置6は、演算制御部(CPU部またはマイコン部)6aと、モータ制御部6bと、逆転制御部6cと、短絡制御部6dとから成る。演算制御部6aは、回転数検出回路4の回転数検出信号S7と、モータ2のマグネットロータの近傍に設置されるホール素子2Hから送信されるマグネットロータの回転位置検出信号S8と、操作パネル8からの設定信号S9とを受けて、モータ制御部6bへ制御信号S1および短絡制御部6dへ制御信号S3をそれぞれ出力する。また、回転数検出信号S7からモータ(ロータ)の回転数を算出すると共に、回転位置検出信号S8からマグネットロータの位置を算出する。
モータ制御部6bは、逆転制御部6cを含み、モータ駆動回路5のトランジスタTR1〜TR6の入力端子5a〜5fに制御信号(PWM信号)S2を出力する。通常運転(正回転駆動)の場合は、演算制御部6aが操作パネル8より運転指令信号を受けると、演算制御部6aはモータ制御部6bに制御信号S1を与え、モータ制御部6bは、演算制御部6aからの制御信号S1に基づいて、制御信号(PWM信号)S2をモータ駆動回路5のトランジスタTR1〜TR6の入力端子5a〜5fに出力し、各トランジスタTR1〜TR6をオン・オフ制御する。これによって、スター結線された各ステータコイル2U、2Vおよび2Wの通電タイミングを、モータ2(マグネットロータ)に正回転駆動を与えるように制御する。一方、ロータ1(モータ2)を比較的低速回転域において減速する場合は、操作パネル8より回転停止命令信号(減速指示信号)S9が演算制御部6aに出力されると、演算制御部6aはモータ制御部6b内の逆転制御部6cに制御信号S1を与え、逆転制御部6cは、演算制御部6aからの制御信号S1に基づいて逆相制御信号(PWM信号)S2をモータ駆動回路5のトランジスタTR1〜TR6の入力端子5a〜5fに出力し、各トランジスタTR1〜TR6をオン・オフ制御する。これによって、スター結線された各ステータコイル2U、2Vおよび2Wの通電タイミングを、モータ2(マグネットロータ)に逆回転制動を与えるように制御する。
短絡制御部6dは、ロータ1が減速時に所定の回転数を超える比較的高速回転域で回転している場合、短絡制動をかけるために設けられる。短絡制御部6dは、各ステータコイル2U、2Vおよび2Wを短絡するようにモータ駆動回路5のトランジスタTR1〜TR6を制御する。
この短絡制御部6dの動作についてさらに詳細に述べるならば、演算制御部6aが回転数検出回路4の検出信号S7を受けるとモータ2(ロータ1)の回転数を算出し、その回転数が所定回転数を越える回転数であると判断し、短絡制御部6dに制御信号S3を出力し、その制御信号S3に基づいて短絡制御部6dはモータ駆動回路5のトランジスタTR1〜TR6の入力端子5a〜5fに制御信号(相間短絡信号)S4を与えて各トランジスタTR1〜TR6のオン・オフ制御を行い、モータ駆動回路5がステータコイル2U、2Vおよび2Wに対する短絡回路を形成する。例えば、ソース側(上側)のトランジスタTR1、TR3およびTR5をオフ(遮断)するように制御し、シンク側(下側)のトランジスタTR2、TR4およびTR6をオン(導通)するように制御する。これによって、モータ駆動回路5は、ステータコイル2U、2Vおよび2Wに対する短絡経路を形成し、減速時に発生する逆起電力によるコイル電流を消費させて、モータ2に短絡制動をかけるように動作する。
本発明に従えば、演算制御部6aは、モータ2の減速時における逆転制動方式または短絡制動方式のいずれか一つを選択する手段を有する。すなわち、演算制御部6aは、回転数検出回路4の検出信号S7を受けてモータ2(ロータ1)の回転数を算出し、その回転数が第1の所定回転数(設定回転数)N1の回転数を越えるものと判断した場合、制御信号S3を出力して短絡制御部6dによる短絡制動をモータ2にかけ、逆に、第1の所定回転数N1以下の回転数と判断した場合では、制御信号S1を出力して逆転制御部6cによる逆転制動をモータ2にかける。第1の所定回転数N1は演算制御部6aに予め記憶させておき、演算制御部6aは、回転数検出回路4の検出信号S7から算出したモータ2(ロータ1)の回転数と比較することにより、逆転制御部6cを動作させるか、短絡制御部6dを動作させるかを選択する。短絡制動から逆転制動に切替わる第1の所定回転数N1は、低速回転域に設定することによって、逆転制動時にモータ2のステータコイル2U、2Vおよび2Wの回生電流により発生する逆起電圧を小さくし、コンバータ10の出力側に接続される平滑用コンデンサ11の両端電圧が昇圧されないような値に設定される。つまり、モータ2を減速する場合、逆転制動によるブレーキ減速では、高速回転域では回生電流により平滑用コンデンサ11の端子間の電圧が昇圧するため、予め、平滑用コンデンサ11の端子間の電圧が所定値以下となるような第1の所定回転数N1を求めておき、逆転制動はその第1の所定回転数N1以下の回転数で選択するようにする。
一方、逆転制御部6cによる逆転制動は回転数の低下を検出し停止前に制動を解除しなければならない。さもなければ、ロータ1が逆転制動により必要以上に逆方向に回転してしまうため、正回転方向の回転によって遠心分離した試料を乱し、不完全な遠心分離となってしまう。この問題を解決するために、本発明に従えば、逆転制動を解除する第2の所定回転数N2が、演算制御部6aに設定される。この第2の所定回転数N2は第1の所定回転数N1より低い回転数に設定され、演算制御部6aは、逆転制動によりロータ1(モータ2)の回転が第2の所定回転数(カットオフ回転数)N2以下の回転数に減速されたと判断したら、逆転制動を解除し、モータ駆動回路5に制御信号を供給しないフリー減速(自然減速)の状態にする。
次に、本発明の遠心機20における減速時の制御手順について、図2の制御フローチャートおよび図3の減速特性図を参照して説明する。なお、図3は、縦軸に減速時のモータ(ロータ)回転数を表し、横軸に減速時間を表した減速特性図である。
モータ2によりロータ1を高速回転(整定回転)で駆動させて遠心分離を行った後の減速時において、操作パネル8からの回転停止命令信号S9が演算制御部6aに入力される。
ステップST1において、演算制御部6aは回転検出回路4からの検出信号S7を取込んで回転数を検出する。
次に、ステップST2において、演算制御部6aはモータ2(ロータ1)の回転数が第1の所定回転数N1(=N11)(図3を参照)を越える値か否かを判断する。
上記ステップST2でモータ2の回転数が、図3の減速特性図に示すように、第1の所定回転数N11を越える値である場合(ステップST2のYESの場合)、ステップST3へ進み、演算制御部6aは、短絡制御部6dに制御信号S3を出力し、短絡制御部6dは、上述したように、各トランジスタTR1〜TR6がステータコイル2U、2Vおよび2Wに対し、短絡回路を形成するように制御する。すなわち、演算制御部6aはステップST3において、短絡制動方式を選択する。
上記ステップST2でモータ2の回転数が、図3の減速特性図に示すように、第1の所定回転数N11以下の値である場合(ステップST2のNOの場合)、ステップST4に移行し、その回転数が第2の回転数N2(図3の減速特性図参照)を越える値であるか否か判断する。
ステップST4において、モータ2の回転数が第1の所定回転数N11以下で、かつ第2の所定回転数N2を越える値(N11≧回転数>N2)であると判断された場合(ステップST4のYESの場合)、ステップST5に移行し、演算制御部6aは、モータ制御部6bの逆転制御部6cに制御信号S1を出力し、逆転制御部6cはモータ駆動回路5のトランジスタTR1〜TR6のオン・オフ状態を制御し、モータ2が逆回転するように逆転制動を実行する。すなわち、演算制御部6aはステップST5において、逆転制動方式を選択する。
ステップST4において、モータ2の回転数が第2の所定回転数N2以下の値(回転数≦N2)であると判断された場合(ステップST4のNOの場合)、ステップST6に移行し、演算制御部6aは、モータ駆動回路5の制御を解除(オフ)してモータ2をフリー減速(自然減速)とする。
ステップST7において、フリー減速により回転数が零(停止)と判断されれば、遠心分離工程を終了する。
本発明に従うブレーキ制御によるモータ2(ロータ1)の減速特性を図3に示す。図3において、直線推移c3→c4→c5が本発明の実施形態に従うブレーキ制御による減速特性を示し、直線c2は、モータ駆動回路5の制御をオフした従来のフリー減速(自然減速)による減速特性を示す。本発明による直線推移c3→c4→c5のブレーキ制御において、直線c3は、直線c1の整定状態から上記実施形態で説明したように相間短絡を行い短絡制動したときの回転数の減少を示す。回転数が第1の所定回転数N11以下の値に減少すると、上述したような演算制御部6aの機能により逆転制動に切替えて直線c4のように回転数が減少し、さらに、第2の所定回転数N2以下の値まで減少すると直線c5のようにフリー減速となり、モータ2(ロータ1)を停止させる。
本発明に従って、図3に示すように、短絡制動から逆転制動に切替える第1の所定回転数(N1)を、回転数N12(N11>N12>N2)に設定すると、ブレーキ減速の推移は、c3→c6→c7→c8となり、停止時間をT1からT2に長く調整することができる。すなわち、第1の所定回転数N1をN11からN12に減少させることにより、停止までの停止時間をT1からT2に長く調整することができる。
本発明によれば、高速回転域で強い逆起電力が得られる短絡制動方式を採用し、短絡制動では逆起電力が弱くなる低速回転域(第1の所定回転数N1以下の回転数)で強い制動トルクが得られる逆転制動方式を採用することにより、逆転制動時の回生電流を小さくできるので、平滑用コンデンサの昇圧防止用に抵抗器およびスイッチングトランジスタを付加する必要がない。従って、構成部品を削減して製造原価を低減させた遠心機を提供できる。さらに、高速回転のロータを迅速に減速することができる遠心機を提供できる。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る遠心機20のブロック図を示す。上記第1の実施形態と異なる点は、モータ2の駆動力がベルト12を介してロータ1に伝達されている点にある。また、回転検出センサ3はロータ1の回転を検出できるようにロータ1側に接近して設けられている。このような構成により、上記第1の実施形態と同様な減速特性を得ることができ、平滑用コンデンサ11の昇圧防止用の抵抗器を省略することができる。
さらに、上記実施形態は、モータ2として、3相ブラシレス直流モータを使用したが、2相モータ、4相以上のモータ等を使用することもできる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
1:ロータ(遠心分離用ロータ) 2:モータ(ブラシレス直流モータ)
2U、2V、2W:ステータコイル 2H:回転位置検出素子(ホール素子)
3:回転検出センサ 4:回転数検出回路 5:モータ駆動回路
5a〜5f:入力端子 6:制御回路装置 6a:演算制御部
6b:モータ制御部 6c:逆転制御部 6d:短絡制御部
7:ブレーキ回路 7a:制御入力端子 8:操作パネル(操作部)
9:交流電源 10:コンバータ 10a:整流回路
11:平滑用コンデンサ 12:ベルト 20:遠心機
D1〜D7:ダイオード N1:第1の所定回転数 N2:第2の所定回転数
R7:抵抗器 S1〜S4:制御信号 S5:駆動信号 S6:回転数信号
S7:回転数検出信号 S8:回転位置検出信号 S9:動作命令信号
TR1〜TR6:トランジスタ(IGBT) TR7:スイッチングトランジスタ
2U、2V、2W:ステータコイル 2H:回転位置検出素子(ホール素子)
3:回転検出センサ 4:回転数検出回路 5:モータ駆動回路
5a〜5f:入力端子 6:制御回路装置 6a:演算制御部
6b:モータ制御部 6c:逆転制御部 6d:短絡制御部
7:ブレーキ回路 7a:制御入力端子 8:操作パネル(操作部)
9:交流電源 10:コンバータ 10a:整流回路
11:平滑用コンデンサ 12:ベルト 20:遠心機
D1〜D7:ダイオード N1:第1の所定回転数 N2:第2の所定回転数
R7:抵抗器 S1〜S4:制御信号 S5:駆動信号 S6:回転数信号
S7:回転数検出信号 S8:回転位置検出信号 S9:動作命令信号
TR1〜TR6:トランジスタ(IGBT) TR7:スイッチングトランジスタ
Claims (6)
- 遠心分離する試料を保持するロータと、前記ロータを回転させるモータと、前記モータを駆動するために前記モータのコイルに電気的接続されるモータ駆動回路と、前記ロータの運転条件を設定する操作部と、前記モータまたは前記ロータの回転を検出する回転数検出回路と、前記操作部の設定信号および前記回転数検出回路の回転検出信号を受けて、前記モータ駆動回路を制御する制御回路装置とを具備する遠心機において、
前記制御回路装置は、前記モータの減速時に、前記回転数検出回路の検出信号に応じた回転数が第1の所定回転数を越える場合は前記モータヘ短絡制動をかけ、前記回転数検出回路の検出信号に応じた回転数が前記第1の所定回転数以下である場合は前記モータへ逆転制動をかけるように前記モータ駆動回路を制御することを特徴とする遠心機。 - 前記制御回路装置は、前記回転数検出回路の検出信号に応じた回転数が前記第1の所定回転数以下の第2の所定回転数以下である場合は、フリー減速によって前記モータを停止させるように制御することを特徴とする請求項1に記載された遠心機。
- 前記制御回路装置は、前記短絡制動から前記逆転制動へ切替える前記第1の所定回転数の設定値を調整することにより、前記モータの減速時間を制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載された遠心機。
- 前記モータ駆動回路は、交流電源から直流電圧に変換するコンバータと、変換された直流電圧を平滑化する平滑用コンデンサとを具備する直流電源回路から電源が供給され、前記モータを減速する際に前記モータ駆動回路に発生する回生電流による前記平滑用コンデンサの昇圧が所定値以下になるように、前記短絡制動から前記逆転制動へ切替える前記第1の所定回転数を設定したことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載された遠心機。
- 前記制御回路装置は、前記モータの減速を開始させる回転数が前記第1の所定回転数より低い回転数である場合、前記逆転制動で減速するように制御することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一つに記載された遠心機。
- 前記制御回路装置は、前記操作部の設定信号および前記回転数検出回路の回転検出信号を受ける演算制御部と、前記演算制御部によって制御され、前記モータ駆動回路を制御するモータ制御部と、前記演算制御部によって制御され、前記モータのコイルを短絡して前記モータの回転を制動する短絡制動をかける短絡制御部と、前記演算制御部によって制御され、前記モータに逆転トルクを与えて前記モータの回転を制動する逆転制動をかける逆転制御部とを具備することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一つに記載された遠心機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005359827A JP2007160218A (ja) | 2005-12-14 | 2005-12-14 | 遠心機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2005
- 2005-12-14 JP JP2005359827A patent/JP2007160218A/ja not_active Withdrawn
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