JP2005210830A - モータ駆動装置の異常検出方法及び異常検出プログラム - Google Patents

モータ駆動装置の異常検出方法及び異常検出プログラム Download PDF

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Kiyotaka Kadofuji
清隆 角藤
Kenichi Aiba
謙一 相場
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幸市 木村
Hiroyuki Otake
宏之 大嶽
Yasumi Ito
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Abstract

【課題】インバータを備えるモータ駆動装置において、インバータの故障とモータの故障を区別して検出し、又、インバータの「短絡故障」及び「開放故障」を効率よく検出することができる異常検出方法及び異常検出プログラムを提供すること
【解決手段】異常検出プログラムは、(a)複数の負アーム素子40d、40e、40fを順次スイッチングするステップと、(b)その(a)スイッチングするステップの後に、複数の正アーム素子40a、40b、40cを順次スイッチングするステップと、(c)複数の負アーム素子40d、40e、40f及び複数の正アーム素子40a、40b、40cの各々をスイッチングする度に、電流信号S1に基づき複数の配線41、42、43の通電状態を判定するステップと、(d)複数の配線41、42、43のいずれかに電流Iu、Iv、Iwが流れた場合、「短絡故障」を示す第1エラー信号ERR1、ERR4を出力するステップとを、演算処理装置51に実行させる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、インバータを備える多相モータ駆動装置に関し、特に、そのモータ駆動装置の異常検出方法及び異常検出プログラムに関する。
特許文献1に開示されたインバータ装置の異常検出装置は、インバータ装置におけるスイッチング回路のスイッチング素子の「短絡異常」を速やかに検出し、モータの保護を図ることを目的とする。そのため、この異常検出装置は、位置信号回路と短絡異常検出回路を有する。位置信号回路は、モータの端子電圧に基づき基本波信号を出力する。短絡異常検出回路は、モータ駆動運転時において、スイッチング回路のスイッチングパターンと上記基本波信号とを照合することによって、スイッチング素子の「短絡異常」を判定する。
特許文献2に開示された無整流子電動機の異常検出方法によれば、所定のスイッチングパターンによりインバータが操作され、そのパターンの出力中に過電流検出手段が過電流を検出した時に、インバータを構成するトランジスタは「短絡異常」と判定される。また、特定の通電パターンによりインバータが操作され、位置検出回路からの出力がその通電パターンに対応しない場合、「位置検出回路異常」又は「ドライブ回路異常」が検出される。異常が検出された場合、サービスマンは、制御装置からモータを取り外し、テスタを用いて制御装置の出力電圧を測定する。これにより、サービスマンは、「位置検出回路異常」と「ドライブ回路異常」とを区別する。
特許文献3に開示されたモータ駆動装置は、短絡故障検出手段と開放故障検出手段を備える。このモータ駆動装置の異常検出方法によれば、いずれかのインバータ素子がオンにされ、その際に流れる電流や端子電圧に基づき、モータ駆動装置の「短絡異常」あるいは「開放異常」が検出される。
特許文献4は、ハイアーム側スイッチング素子を駆動するハイアーム側ドライバのためにブートストラップキャパシタを設けたインバータ回路の「開放故障」を検出する方法を開示している。この方法によれば、ハイアーム側スイッチング素子のいずれかをオンするパターンと、ローアーム側スイッチング素子の全てをオンするパターンとが繰り返し実行される。そして、シャント抵抗に電流が流れなかった場合、インバータ回路の「開放故障」が検出される。
特許文献5に開示されたモータ制御装置は、モータの通電電流を検出する電流検出回路と、電機子コイルを所定の組み合わせ別に通電すべく制御する断線検出回路とを備える。断線検出回路が信号を出力した際、電流検出回路が過電流を検出した場合、インバータ素子は正常と判断され、電流検出回路が過電流を検出しなかった場合、インバータ素子は「開放故障」と判断される。
特開平7−274580号公報 特開平8−66081号公報 特開平5−130795号公報 特開2002−136147号公報 特開平5−137380号公報
本発明の目的は、インバータの故障とモータの故障を区別して検出することができるモータ駆動装置の異常検出方法及び異常検出プログラムを提供することにある。
本発明の他の目的は、インバータの「短絡故障」及び「開放故障」を効率よく検出することができるモータ駆動装置の異常検出方法及び異常検出プログラムを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、モータに接続された配線を流れる電流の量を検出する電流検出機構の異常を検出することができるモータ駆動装置の異常検出方法及び異常検出プログラムを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、モータ駆動の制御に利用されるセンサの異常を、モータを駆動することなく検出することができるモータ駆動装置の異常検出方法及び異常検出プログラムを提供することにある。
以下に、[発明を実施するための最良の形態]で使用される番号・符号を用いて、[課題を解決するための手段]を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための最良の形態]との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明におけるモータ駆動装置(20)は、モータ(10)に複数相の駆動電圧(Vu、Vv、Vw)を供給するインバータ(33)と、インバータ(33)を制御する制御手段(50)と、電流検出機構(70、75)と、バス電流検出回路(73)とを備える。インバータ(33)は、モータ(10)に接続されモータ(10)に複数相の駆動電圧(Vu、Vv、Vw)を供給する複数の配線(41、42、43)と、複数の配線(41、42、43)のそれぞれに正側の駆動電圧(Vu、Vv、Vw)を供給する複数の正アーム素子(40a、40b、40c)と、複数の配線(41、42、43)のそれぞれに負側の駆動電圧(Vu、Vv、Vw)を供給する複数の負アーム素子(40d、40e、40f)とを備える。制御手段(50)は、複数の正アーム素子(40a、40b、40c)及び複数の負アーム素子(40d、40e、40f)のスイッチングを制御する演算処理装置(51)と、複数の正アーム素子(40a、40b、40c)及び複数の配線(41、42、43)に接続されたブートストラップ回路(60)とを備える。電流検出機構(70、75)は、複数の配線(41、42、43)における電流量(Iu、Iv、Iw)を検出し、検出した電流量(Iu、Iv、Iw)に応じた電流信号(S1)を演算処理装置(51)に出力する。バス電流検出回路(73)は、インバータ(33)と電源(21)を繋ぐバスラインにおけるバス電流の量を検出し、検出したバス電流の量に応じたバス電流信号(S3)を演算処理装置(51)に出力する。
本発明に係る異常検出プログラムは、(a)複数の負アーム素子(40d、40e、40f)を順次スイッチングするステップと、(b)その(a)スイッチングするステップの後に、複数の正アーム素子(40a、40b、40c)を順次スイッチングするステップと、(c)複数の負アーム素子(40d、40e、40f)及び複数の正アーム素子(40a、40b、40c)の各々をスイッチングする度に、電流信号(S1)又はバス電流信号(S3)に基づき複数の配線(41、42、43)又はバスラインの通電状態を判定するステップと、(d)複数の配線(41、42、43)及びバスラインのいずれかに電流(Iu、Iv、Iw)が流れた場合、「短絡故障」を示す第1エラー信号(ERR1、ERR4)を出力するステップとを、演算処理装置(51)に実行させる。複数の負アーム素子(40d、40e、40f)から1つずつスイッチングされると、「短絡故障」のチェックが行われると共に、ブートストラップ回路(60)のブートストラップキャパシタ(62a、62b、62c)が充電される。そのため、続けて複数の正アーム素子(40a、40b、40c)をスイッチングすることができる。これにより、「短絡故障」を効率よく検出することが可能となる。
また、本発明に係る異常検出プログラムは、(e)複数の負アーム素子(40d、40e、40f)を同時にスイッチングするステップと、(f)複数の配線(41、42、43)のうち一の配線に接続された正アーム素子(40a、40b、40c)と、複数の配線(41、42、43)のうち他の配線に接続された負アーム素子(40d、40e、40f)とを同時にスイッチングするステップと、(g)電流信号(S1)に基づき、複数の配線(41、42、43)の通電状態を判定するステップと、(h)複数の配線(41、42、43)に電流が流れない場合、「開放故障」を示す第2エラー信号(ERR2、ERR7)を出力するステップと、(i)上記(f)スイッチングするステップから(h)出力するステップを、複数の正アーム素子(40a、40b、40c)と複数の負アーム素子(40d、40e、40f)の全てに対して実行するステップとを演算処理装置(51)に実行させる。上記(e)ステップが最初に実行され、ブートストラップ回路(60)のブートストラップキャパシタ(62a、62b、62c)が充電されるため、「開放故障」を効率よく検出することが可能となる。また、電流検出機構(70、75)により電流が検出された場合でも、電流信号(S1)が、複数の配線(41、42、43)において期待されない通電状態を示す場合、電流検出機構(70、75)の故障(ERR3)と判定される。
また、電流検出機構(70)が、複数の配線(41、42、43)のうち第1配線(41、42)及び第2配線(42、41)における電流量(Iu、Iv)だけを検出する場合、本発明の異常検出プログラムは、第1配線(41、42)に接続された正アーム素子(40a、40b)と、第2配線(42、41)に接続された負アーム素子(40e、40d)とを同時にスイッチングするステップを、最初に演算処理装置(51)に実行させる。これにより、電流検出機構(70)が故障しているかどうかを最初に判定することが可能となる。例えば、第1配線(41、42)における電流量(Iu、Iv)と第2配線(42、41)における電流量(Iv、Iu)が異なる場合、電流検出機構(70)の異常が検出される。
本発明に係る異常検出方法は、(A)モータ駆動装置(20)の異常を検出する第1異常検出ステップ(S10、S20)と、(B)モータ(10)とインバータ(33)の接続を解除するステップ(S30)と、(C)インバータ(33)に既知のインピーダンスを有する治具(90)を取り付けるステップ(S30)と、(D)上記(A)第1異常検出ステップ(S10、S20)と同一のステップを実行する第2異常検出ステップ(S40、S50)とを有する。これにより、インバータ(33)の故障とモータ(10)の故障を区別して検出することが可能となる。
上記(A)第1異常検出ステップ(S10)及び上記(D)第2異常検出ステップ(S40)のそれぞれは、(a)制御手段(50)が、複数の負アーム素子(40d、40e、40f)を順次スイッチングするステップと、(b)制御手段(50)が、複数の正アーム素子(40a、40b、40c)を順次スイッチングするステップと、(c)複数の負アーム素子(40d、40e、40f)及び複数の正アーム素子(40a、40b、40c)の各々をスイッチングする度に、演算処理装置(51)が、電流信号(S1)又はバス電流信号(S3)に基づき複数の配線(41、42、43)又はバスラインの通電状態を判定するステップと、(d)複数の配線(41、42、43)及びバスラインのいずれかに電流(Iu、Iv、Iw)が流れた場合、演算処理装置(51)が、「短絡故障」を示す第1エラー信号(ERR1、ERR4)を出力するステップとを含む(「短絡故障チェック」)。これにより、インバータ(33)の「短絡故障」が検出される。ここで、上記(b)スイッチングするステップは、上記(a)スイッチングするステップの後に実行されると好ましい。これにより、「短絡故障」を効率よく検出することが可能となる。
上記(A)第1異常検出ステップ(S20)及び上記(D)第2異常検出ステップ(S50)のそれぞれは、(f)制御手段(50)が、複数の配線(41、42、43)のうち一の配線に接続された正アーム素子(40a、40b、40c)と、複数の配線(41、42、43)のうち他の配線に接続された負アーム素子(40d、40e、40f)とを同時にスイッチングするステップと、(g)演算処理装置(51)が、電流信号(S1)に基づき、複数の配線(41、42、43)の通電状態を判定するステップと、(h)複数の配線(41、42、43)に電流が流れない場合、演算処理装置(51)が、「開放故障」を示す第2エラー信号(ERR2、ERR7)を出力するステップと、(i)制御手段(50)が、(f)スイッチングするステップから(h)出力するステップを、複数の正アーム素子(40a、40b、40c)と複数の負アーム素子(40d、40e、40f)の全てに対して実行するステップとを含む(「開放故障チェック」)。これにより、インバータ(33)の「開放故障」が検出される。また、電流信号(S1)が、複数の配線(41、42、43)において期待されない通電状態を示す場合、電流検出機構(70、75)の故障(ERR3)と判定される。
また、この時、(e)複数の負アーム素子(40d、40e、40f)を同時にスイッチングするステップが、上記(f)スイッチングするステップの前に実行されると好ましい。これにより、ブートストラップ回路(60)のブートストラップキャパシタ(62a、62b、62c)が充電されるため、「開放故障」を効率よく検出することが可能となる。
更に、電流検出機構(70)が、複数の配線(41、42、43)のうち第1配線(41、42)及び第2配線(42、41)における電流量(Iu、Iv)だけを検出する場合、本発明の異常検出方法において、制御手段(50)は、最初に、第1配線(41、42)に接続された正アーム素子(40a、40b)と、第2配線(42、41)に接続された負アーム素子(40e、40d)とを同時にスイッチングすることが好ましい。これにより、電流検出機構(70)が故障しているかどうかを最初に判定することが可能となる。
上記(A)第1異常検出ステップ(S10、S20)及び上記(D)第2異常検出ステップ(S40、S50)のそれぞれは、上記「短絡故障チェック(S10、S40)」と上記「開放故障チェック(S20、S50)」の両方を含んでもよい。
本発明のモータ駆動装置(20)は、複数の配線(41、42、43)に接続された位置検出回路(80)を更に備えてもよい。この位置検出回路(80)は、複数の配線(41、42、43)に発生する誘起電圧を検出し、誘起電圧に基づいた位置信号(S2)を演算処理装置(51)に出力する。この時、本発明に係る異常検出方法は、(E)上記(C)取り付けるステップの後に、モータ(10)を駆動する場合と同様のスイッチング手順で、制御手段(50)が、インバータ(33)を制御するステップと、(F)位置検出回路(80)から出力される位置信号(S2)の変化周期が、スイッチング手順の周期に対応しない場合、演算処理装置(51)が、「位置検出回路故障」を示す第3エラー信号(ERR8)を出力するステップとを更に有する。これにより、モータ(10)を駆動することなく、位置検出回路(80)の異常を検出することが可能となる。
本発明に係る異常検出方法は、(a)制御手段(50)が、複数の負アーム素子(40d、40e、40f)を順次スイッチングするステップと、(b)上記(a)スイッチングするステップの後に、制御手段(50)が、複数の正アーム素子(40a、40b、40c)を順次スイッチングするステップと、(c)複数の負アーム素子(40d、40e、40f)及び複数の正アーム素子(40a、40b、40c)の各々をスイッチングする度に、演算処理装置(51)が、電流信号(S1)又はバス電流信号(S3)に基づき複数の配線(41、42、43)又はバスラインの通電状態を判定するステップと、(d)複数の配線(41、42、43)及びバスラインのいずれかに電流(Iu、Iv、Iw)が流れた場合、演算処理装置(51)が、「短絡故障」を示す第1エラー信号(ERR1、ERR4)を出力するステップとを有する。これにより、インバータ(33)の「短絡故障」を効率よく検出することが可能となる。
本発明に係る異常検出方法は、(e)制御手段(50)が、複数の負アーム素子(40d、40e、40f)を同時にスイッチングするステップと、(f)制御手段(50)が、複数の配線(41、42、43)のうち一の配線に接続された正アーム素子(40a、40b、40c)と、複数の配線(41、42、43)のうち他の配線に接続された負アーム素子(40d、40e、40f)とを同時にスイッチングするステップと、(g)演算処理装置(51)が、電流信号(S1)に基づき、複数の配線(41、42、43)の通電状態を判定するステップと、(h)複数の配線(41、42、43)に電流が流れない場合、演算処理装置(51)が、「開放故障」を示す第2エラー信号(ERR2、ERR7)を出力するステップと、(i)制御手段(50)が、(f)スイッチングするステップから(h)出力するステップを、複数の正アーム素子(40a、40b、40c)と複数の負アーム素子(40d、40e、40f)の全てに対して実行するステップとを有する。これにより、インバータ(33)の「開放故障」が効率よく検出される。また、電流信号(S1)が、複数の配線(41、42、43)において期待されない通電状態を示す場合、電流検出機構(70、75)の故障(ERR3)と判定される。
更に、電流検出機構(70)が、複数の配線(41、42、43)のうち第1配線(41、42)及び第2配線(42、41)における電流量(Iu、Iv)だけを検出する場合、本発明の異常検出方法において、制御手段(50)は、最初に、第1配線(41、42)に接続された正アーム素子(40a、40b)と、第2配線(42、41)に接続された負アーム素子(40e、40d)とを同時にスイッチングすることが好ましい。これにより、電流検出機構(70)が故障しているかどうかを最初に判定することが可能となる。
本発明のモータ駆動装置の異常検出方法及び異常検出プログラムによれば、インバータの故障とモータの故障を区別して検出することができる。
本発明のモータ駆動装置の異常検出方法及び異常検出プログラムによれば、インバータの「短絡故障」及び「開放故障」を効率よく検出することができる。
本発明のモータ駆動装置の異常検出方法及び異常検出プログラムによれば、モータに接続された配線を流れる電流の量を検出する電流検出機構の異常を検出することができる。
本発明のモータ駆動装置の異常検出方法及び異常検出プログラムによれば、モータ駆動の制御に利用されるセンサの異常を、モータを駆動することなく検出することができる。
添付図面を参照して、本発明によるモータ駆動装置の異常検出方法及び異常検出プログラムを説明する。
図1は、本発明に係る異常検出方法及び異常検出プログラムを説明するためのモータ駆動装置の構成を示す回路図である。図1に示されたモータ駆動装置20において、モータ10は、駆動回路30を介してモータ電源21に接続される。駆動回路30は、モータ電源21から受け取った交流電力を任意の周波数の交流電力に変換し、変換した交流電力をモータ10に出力する。そのため、駆動回路30には制御部50が接続され、この制御部50は、駆動回路30の出力を制御する。すなわち、制御部50は、ユーザーが例えばリモートコントローラを用いて発信した指令に応答して駆動回路30を制御する、つまり、モータ10の回転数を制御する。
モータ10として、ブラシレスDCモータが挙げられる。このモータ10は、多相の巻き線を備えたステ−タと、永久磁石を有するロータ(図示されない)から構成される。例えば、図1に示されるように、U相巻き線11、V相巻き線12、W相巻き線13の三相の巻き線がモータ10においてスター結線される。この三相の巻き線11、12、13のそれぞれに、U相、V相、W相配線41、42、43を介して、駆動回路30の出力電圧が印加される。これにより、三相の巻き線11、12、13において磁界が発生し、この磁界が時間的に制御されることにより永久磁石を有するロータが回転する。このモータ10は、例えばエアコンディショナーのコンプレッサ(圧縮機)の駆動に用いられる。
駆動回路30は、コンバータ31と、平滑コンデンサ32と、インバータ33とから構成される。コンバータ31は、モータ電源21の交流電圧を整流することによって直流電圧を生成する。インバータ33は、平滑コンデンサ32を介して、コンバータ31が生成した直流電圧を受け、任意の周波数の三相交流電圧(駆動電圧)Vu、Vv、Vwに変換する。その三相交流電圧Vu、Vv、Vwは、それぞれU相、V相、W相配線41、42、43を介して、モータ10に供給される。
インバータ33は、6個のインバータ素子(トランジスタ)40から構成される。つまり、インバータ33において、正アーム素子40a、40b、40c及び負アーム素子40d、40e、40fが三相ブリッジ接続されている。正アーム素子40a、40b、40cのそれぞれは、U相、V相、W相配線41、42、43に接続され、それら配線に正側の駆動電圧を供給する。一方、負アーム素子40d、40e、40fのそれぞれは、U相、V相、W相配線41、42、43に接続され、それら配線に負側の駆動電圧を供給する。また、インバータ素子40a〜40fのそれぞれには、フリーホイールダイオード45a〜45fが逆並列に接続される。これら6個のインバータ素子40a〜40fにおける通電タイミングが後述の制御部50によって制御されることにより、U相、V相、W相配線41、42、43のそれぞれに三相交流電圧Vu、Vv、Vwが印加される。
制御部50は、MPU(Micro Processing Unit)51を備え、制御プログラムによって駆動回路30(インバータ33)を制御する。つまり、MPU51は、制御信号Sa〜Sfを出力することによって、ドライバ52a〜52fのそれぞれの動作を制御し、ドライバ52a〜52fのそれぞれは、インバータ素子40a〜40fのゲート電位を制御することによって、それらのスイッチングを制御する。また、MPU51は、後述される各種センサ(70、73、80)からモータ駆動装置20等に関する情報を受け取り、異常を検知した場合にエラー信号ERRを出力する。
また、制御部50は、ブートストラップ回路60を備える。このブートストラップ回路60は、ドライバ52a〜52cを介して正アーム素子40a〜40cのゲートに接続される。このブートストラップ回路60の機能は以下の通りである。モータ駆動時、正アーム素子40a〜40cのエミッタの電位はそれぞれ異なるので、それら正アーム素子40a〜40cを適切に駆動するには、異なる電源が必要となる。その電源を1つですますために、ブートストラップ回路60は、ブートストラップキャパシタ62a〜62cを備え、このブートストラップキャパシタ62a〜62cは、抵抗64a〜64cを介してブートストラップ電源(充電用電源)61に接続される。また、図1に示されるように、ブートストラップキャパシタ62a〜62cのそれぞれは、充電のためにU相、V相、W相配線41、42、43に接続される。U相、V相、W相配線41、42、43の電位がブートストラップ電源61の電位よりも高くなってもブートストラップキャパシタ62a〜62cが放電しないように、ブートストラップキャパシタ62a〜62cと抵抗64a〜64cの間には、それぞれダイオード63a〜63cが介挿される。このようなブートストラップキャパシタ62a〜62cにおける電位差は、それぞれドライバ52a〜52cに供給され、これにより、ドライバ52a〜52cは、正アーム素子40a〜40cのゲートに適切な電位を印加することが可能になる。逆に、ブートストラップキャパシタ62a〜62cが充電されていなければ、正アーム素子40a〜40cのスイッチングを適切に動作させることができない。
また、モータ駆動装置20は、U相、V相、W相配線41、42、43のそれぞれに流れる電流Iu、Iv、Iwの量を検出する電流検出機構を備える。例えば、モータ駆動装置20は、電流検出機構としてホールCT(Current Transformer)のような電流検出器70を備える。ホールCTは、ホール素子を利用した電流センサであり、AC成分だけでなくDC成分の電流も検出することが可能である。電流検出器70によって検出された電流量値は、電流信号回路75に入力され、電流信号回路75は、その電流量値に基づきデジタルの電流信号S1をMPU51に出力する。また、図1に示されるように、電流検出器70は、2本の配線(例えば、U相配線41とV相配線42)における電流値を検出するように設置されてもよい。この場合、W相配線43における電流値は、他の配線における電流値との和がゼロになるように計算され求められる。
また、モータ駆動装置20は、コンバータ31とインバータ33を接続するバスラインにおける電流を検出するバス電流検出回路73を備える。バス電流検出回路73は、例えば抵抗を有し、バスラインを流れる電流量に応じてバス電流信号S3をMPU51に出力する。
更に、モータ駆動装置20は、U相、V相、W相配線41、42、43に接続された位置検出回路80を備える。位置検出回路80は、モータ10のU相、V相、W相巻き線11、12、13の端子電圧と所定の基準電圧(図示されない)を比較し、非通電の巻き線(11、12、13)に誘起された誘起電圧を検出する。この検出された誘起電圧に基づき、位置検出回路80は、モータ10内のロータの回転位置を検出し、検出結果を位置信号S2としてMPU51に出力する。MPU51は、位置信号S2に基づき、制御信号Sa〜Sfを生成し、ドライバ52a〜52fに出力する。
後述されるように、本発明の異常検出方法の一ステップにおいて、モータ10はモータ駆動装置20から取り外され、代わりに治具がモータ駆動装置20に取り付けられる。図2は、その際のモータ駆動装置20の構成を示す回路図である。図2において、図1に示された構成要素と同一の構成要素には同一の符号が付され、その説明は適宜省略される。図2に示されるように、U相、V相、W相配線41、42、43には、モータ10の代わりに治具90が接続されている。この治具90のインピーダンスは予め把握されている。
以上のような構成を有するモータ駆動装置20における異常検出方法を以下に詳細に説明する。尚、以下の記載における「異常検出方法」は、MPU51におけるプログラムにより自動的に実行されてもよく、「異常検出方法」に関する記載は、MPU51が実行する「異常検出プログラム」の記載に該当するものとする。
図3は、本発明に係る異常検出方法及び異常検出プログラムの手順を示すフローチャートである。本発明に係る異常検出方法は、大別すると、第1異常検出ステップ(S10、S20)と、第2異常検出ステップ(S40、S50)から成り立つ。第1異常検出ステップにおいてモータ駆動装置20の異常が検出されると、モータ10とインバータ33との接続が解除され、モータ10の代わりに治具90がインバータ33に接続される(S30;図2参照)。その後、第1異常検出ステップと同様な検査が第2異常検出ステップにおいて実行される。これにより、インバータ33の故障とモータ10の故障を区別して検出することが可能となる。第1異常検出ステップにおいて、第1短絡故障チェックS10と第1開放故障チェックS20のいずれか、あるいは両方が実行される。第2異常検出ステップにおいて、第2短絡故障チェックS40と第2開放故障チェックS50のいずれか、あるいは両方が実行される。
第1短絡故障チェックS10において、インバータ素子40a〜40fが1つずつ順次スイッチングされる(ステップS11)。ここで、スイッチングとは、指定したインバータ素子(トランジスタ)40を所定の時間にわたって継続的にONした後にOFFすること、及び所定の時間にわたって断続的にオンオフすることを含む。制御部50によって、あるインバータ素子がスイッチングされた時、MPU51は、電流信号回路75からの電流信号S1に基づき、U相、V相、W相配線41、42、43における通電状態を判定する。また、MPU51は、バス電流検出回路73からのバス電流信号S3に基づき、バスラインにおける通電状態を判定する(ステップS12)。ここで、その通電の判断は、電流値が所定の閾値以上であるか否かによって判定されてもよい。
その結果、電流が流れなかったと判定された場合(ステップS12;No)、次のインバータ素子がスイッチングされる(ステップS11)。全てのインバータ素子40のスイッチングが終了しても電流が流れなかったと判定された場合(ステップS13)、検査は「正常終了」する、あるいは第1開放故障チェックS20に移行する。一方、電流が流れたと判定された場合(ステップS12;Yes)、インバータ素子40のいずれかの「短絡故障」あるいは「モータ10の故障(地絡など)」と判定される(ERR1)。この時、MPU51は、エラー信号ERR1を出力する。一度エラー信号ERR1が出力された後も、全てのインバータ素子40のスイッチングが終了するまで、第1短絡故障チェックS10は続行してもよい。
図4は、本発明に係る第1短絡故障チェックS10における検査手順を更に詳細に示すフローチャートである。本発明に係る第1短絡故障チェックS10において、まず、制御部50は、負アーム素子40d〜40fを1つずつスイッチングする。例えば、U相の負アーム素子40dがスイッチングされ(ステップS11−1)、V相の負アーム素子40eがスイッチングされ(ステップS11−2)、W相の負アーム素子40fがスイッチングされる(ステップS11−3)。但し、ステップS11−1〜ステップS11−3の順番は問わない。この時、一度でもMPU51がエラー信号ERR1を出力した場合、正アーム素子40a〜40cのいずれかの「短絡故障」あるいは「モータ10の故障」と判断される。
次に、制御部50は、正アーム素子40a〜40cを1つずつスイッチングする。例えば、U相の正アーム素子40aがスイッチングされ(ステップS11−4)、V相の正アーム素子40bがスイッチングされ(ステップS11−5)、W相の正アーム素子40cがスイッチングされる(ステップS11−6)。但し、ステップS11−4〜ステップS11−6の順番は問わない。この時、一度でもMPU51がエラー信号ERR1を出力した場合、負アーム素子40d〜40fのいずれかの「短絡故障」あるいは「モータ10の故障」と判断される。
このように、負アーム素子40d〜40fのスイッチングが実行された後に、正アーム素子40a〜40cのスイッチングが実行される。これによる効果は以下の通りである。すなわち、負アーム素子40d〜40fがスイッチングされると、三相の配線41〜43を介してブートストラップキャパシタ62a〜62cが充電される。つまり、負アーム素子40d〜40fのスイッチング操作は、「短絡故障」のチェックとともに、正アーム素子40a〜40cのスイッチングの準備という役割も果たす。負アーム素子40d〜40fの全てが「開放故障」でない限り、ブートストラップキャパシタ62a〜62cの充電は達成される。このように、本発明に係る異常検出方法によれば、インバータ33の「短絡故障」を効率よく検出することができる。
なお、上記の各ステップにおけるスイッチングは、断続的に実行されてもよい。つまり、1つのインバータ素子を断続的にスイッチングしてもよい。この時、1回のスイッチング時間(以下、デューティと参照される)は、ゼロから序々に増加するように設定されると好ましい。これにより、短絡時の過電流が一気に流れることが防止され、他の素子にかかる負担を低減することができる。
以上のステップで、異常が検出された場合、検査はステップS30を通して、第2短絡故障チェックS40に進む。この時点では、インバータ33の「短絡故障」と「モータ故障」を区別することはできない。一方、異常が検出されなかった場合、検査は「正常終了」する、あるいは第1開放故障チェックS20に移行する。
図3に示される第1開放故障チェックS20において、正アーム素子40a〜40cのうちの1つと、負アーム素子40d〜40fのうちの1つが同時にスイッチングされる(ステップS21)。ここで、同相のアーム素子ペア(正アーム素子40aと負アーム素子40d、正アーム素子40bと負アーム素子40e、正アーム素子40cと負アーム素子40f)は同時にスイッチングされないように設定される。つまり、U相〜W相配線41〜43のうち一の配線に接続された正アーム素子と、他の配線に接続された負アーム素子(以下、正負アーム素子ペアと参照される)が同時にスイッチングされる。
制御部50によって、ある正負アーム素子ペアがスイッチングされた時、MPU51は、電流信号回路75からの電流信号S1に基づき、U相、V相、W相配線41、42、43における通電状態を判定する(ステップS22)。ここで、その通電の判断は、電流値が所定の閾値以上であるか否かによって判定されてもよい。その結果、電流が流れないと判定された場合(ステップS22;No)、その正負アーム素子ペアのいずれかの「開放故障」あるいは「モータ10の故障(断線など)」と判定される(ERR2)。この時、MPU51は、エラー信号ERR2を出力する。この後、他の正負アーム素子ペアについても検査が行われる。
一方、通電状態を判定した結果、電流が流れたと判定された場合(ステップS22;Yes)、MPU51は、U相〜W相配線41〜43における電流Iu〜Iwの流れ方をチェックする(ステップS23)。スイッチングされた正負アーム素子ペアから期待される電流信号S1と、実際に受け取った電流信号S1とが異なる場合(ステップS23;Yes)、MPU51は、電流検出器70が故障していると判断し、エラー信号ERR3を出力する。例えば、U相の正アーム素子40aとV相の負アーム素子40eがスイッチングされた場合、電流値IuとIvの絶対値が等しくなるはずである。この時、電流信号S1が、W相配線43に電流が流れたこと、あるいは、電流値IuとIvの絶対値が等しくないことを示している場合、MPU51は、電流検出器70が故障していると判断する。
異常通電が検出されなかった場合(ステップS23;No)、制御部50は、次の正負アーム素子ペアをスイッチングする(ステップS21)。全ての正負アーム素子ペアのスイッチングが終了し、異常が検出されなかった場合(ステップS24)、検査は「正常終了」する、あるいは第1短絡故障チェックS10に移行する。
図5は、本発明に係る第1開放故障チェックS20における検査手順を更に詳細に示すフローチャートである。本発明に係る第1開放故障チェックS20において、まず、制御部50は、負アーム素子40d〜40fを同時にスイッチングする(ステップS21−0)。これにより三相の配線41〜43を介してブートストラップキャパシタ62a〜62cが充電され、正アーム素子40a〜40cをスイッチングすることが可能となる。
次に、制御部50は、電流検出器70が電流を検出する配線に接続された正負アーム素子ペアをスイッチングする。例えば、図1に示されるように、電流検出器70がU相配線41及びV相配線42に対して設置される場合、U相の負アーム素子40dとV相の正アーム素子40b(ステップS21−1)、あるいは、U相の正アーム素子40aとV相の負アーム素子40e(ステップS21−2)をスイッチングする。図5においては、ステップS21−1が最初に実行される。これにより、電流検出器70の故障が最初の段階で検出され、電流検出器70の故障を他の素子の故障と判断する可能性が低減される。
次に、制御部50は、他の正負アーム素子ペアをスイッチングする。例えば、U相の正アーム素子40aとV相の負アーム素子40eがスイッチングされ(ステップS21−2)、V相の負アーム素子40eとW相の正アーム素子40cがスイッチングされ(ステップS21−3)、V相の正アーム素子40bとW相の負アーム素子40fがスイッチングされ(ステップS21−4)、W相の負アーム素子40fとU相の正アーム素子40aがスイッチングされ(ステップS21−5)、W相の正アーム素子40cとU相の負アーム素子40dがスイッチングされる(ステップS21−6)。ここで、ステップS21−2〜ステップS21−6の順番は問わない。但し、モータ駆動装置20が図1に示されるようにブートストラップ回路60を備えている場合、図5に示されたような順序でスイッチングが行われると好ましい。つまり、ある相の負アーム素子をスイッチングンした直後に、その相の対応する正アーム素子をスイッチングすることが好ましい。これにより、ある相の正アーム素子がスイッチングされる前に、対応するブートストラップキャパシタが充電される。上記の各ステップにおいて、電流検出器70がホールCTのようにDC成分の電流を検出できる場合、検出電流に基づきデューティが調整されてもよい。これにより、配線や素子に電流が流れすぎることが防止される。
以上のステップにおいて、一度でもMPU51がエラー信号ERR2を出力した場合、インバータ素子40a〜40fのいずれかの「開放故障」あるいは「モータ10の故障」と判断される。この場合、検査はステップS30を通して、第2開放故障チェックS50に進む。この時点では、インバータ33の「開放故障」と「モータ故障」を区別することはできない。一方、異常が検出されなかった場合、検査は「正常終了」する、あるいは第1短絡故障チェックS10に移行する。
このように、負アーム素子40d〜40fのスイッチング(ステップS21−0)が実行された後に、正負アーム素子ペアのスイッチングが実行される。これにより三相の配線41〜43を介してブートストラップキャパシタ62a〜62cが充電されるので、インバータ33の「開放故障」チェックを効率よく実行することが可能となる。また、制御部50は、最初に、電流検出器70が電流を検出する配線に接続された正負アーム素子ペアをスイッチングするので、電流検出器70の故障を最初の段階で検出することが可能となる。
尚、図5において、ステップS21−0の代わりに、V相の負アーム素子40eだけがスイッチングされてもよい。この場合、ステップS21−1〜ステップS21−6において、ある相の正アーム素子がスイッチングされる前に、その相の負アーム素子は既にスイッチングされているので、上記と同様の効果が得られる。
以上に説明された第1異常検出ステップ(S10、S20)において、モータ駆動装置20の異常が検出されると、モータ10とインバータ33との接続が解除され、モータ10の代わりに治具90がインバータ33に接続される(ステップS30;図2参照)。この治具90のインピーダンスは既知である。その後、第2異常検出ステップ(S40、S50)が実行される。ここで、第2異常検出ステップの手順は、第1異常検出ステップの手順と同一である。
第2短絡故障チェックS40において、インバータ素子40a〜40fが1つずつ順次スイッチングされる(ステップS41)。MPU51は、電流信号回路75からの電流信号S1に基づき、U相〜W相配線41、42、43における通電状態を判定する。また、MPU51は、バス電流検出回路73からのバス電流信号S3に基づき、バスラインにおける通電状態を判定する(ステップS42)。全てのインバータ素子40のスイッチングが終了しても電流が流れなかったと判定された場合(ステップS43)、「モータ10の故障」であると判断することができる(ERR5)。一方、電流が流れたと判定された場合(ステップS42;Yes)、インバータ素子40のいずれかの「短絡故障」と判定される(ERR4)。この時、MPU51は、エラー信号ERR4を出力する。
図6は、この第2短絡故障チェックS40における検査手順を更に詳細に示すフローチャートである。第2短絡故障チェックS40において、まず、制御部50は、負アーム素子40d〜40fを1つずつスイッチングする。例えば、U相の負アーム素子40dがスイッチングされ(ステップS41−1)、V相の負アーム素子40eがスイッチングされ(ステップS41−2)、W相の負アーム素子40fがスイッチングされる(ステップS41−3)。但し、ステップS41−1〜ステップS41−3の順番は問わない。これにより、ブートストラップキャパシタ62a〜62cが充電される。この時、一度でもMPU51がエラー信号ERR4を出力した場合、正アーム素子40a〜40cのいずれかの「短絡故障」と判断される(ERR4−1)。
次に、制御部50は、正アーム素子40a〜40cを1つずつスイッチングする。例えば、U相の正アーム素子40aがスイッチングされ(ステップS41−4)、V相の正アーム素子40bがスイッチングされ(ステップS41−5)、W相の正アーム素子40cがスイッチングされる(ステップS41−6)。但し、ステップS41−4〜ステップS41−6の順番は問わない。この時、一度でもMPU51がエラー信号ERR4を出力した場合、負アーム素子40d〜40fのいずれかの「短絡故障」と判断される(ERR4−2)。
上記ステップS41−1〜ステップS41−6を通して、MPU51がエラー信号ERR4を一度も出力しなかった場合、「モータ10の故障」であると判断することができる(ERR5)。このように、本発明の異常検出方法によれば、インバータ33の「短絡故障」とモータ10の故障を区別して検出することが可能となる。
第2開放故障チェックS50において、正負アーム素子ペアが同時にスイッチングされる(ステップS51)。MPU51は、電流信号回路75からの電流信号S1に基づき、U相〜W相配線41〜43における通電状態を判定する(ステップS52)。その結果、全てのスイッチング操作において電流が流れたと判定された場合(ステップS53)、「モータ10の故障」であると判断することができる(ERR6)。一方、一度でも電流が流れないと判定された場合(ステップS52;No)、インバータ素子40のいずれかの「開放故障」と判定される(ERR7)。この時、MPU51は、エラー信号ERR7を出力する。
図7は、第2開放故障チェックS50における検査手順を更に詳細に示すフローチャートである。第2開放故障チェックS50において、まず、制御部50は、負アーム素子40d〜40fを同時にスイッチングする(ステップS51−0)。これによりブートストラップキャパシタ62a〜62cが充電される。
次に、制御部50は、正負アーム素子ペアをスイッチングする。例えば、U相の負アーム素子40dとV相の正アーム素子40bがスイッチングされ(ステップS51−1)、U相の正アーム素子40aとV相の負アーム素子40eがスイッチングされ(ステップS51−2)、V相の負アーム素子40eとW相の正アーム素子40cがスイッチングされ(ステップS51−3)、V相の正アーム素子40bとW相の負アーム素子40fがスイッチングされ(ステップS51−4)、W相の負アーム素子40fとU相の正アーム素子40aがスイッチングされ(ステップS51−5)、W相の正アーム素子40cとU相の負アーム素子40dがスイッチングされる(ステップS51−6)。ここで、ステップS51−2〜ステップS51−6の順番は問わない。但し、モータ駆動装置20が図1に示されるようにブートストラップ回路60を備えている場合、図7に示されたような順序でスイッチングが行われると好ましい。つまり、ある相の負アーム素子をスイッチングンした直後に、その相の対応する正アーム素子をスイッチングすることが好ましい。これにより、ある相の正アーム素子がスイッチングされる前に、対応するブートストラップキャパシタが充電される。
以上のステップにおいて、一度でもMPU51がエラー信号ERR7を出力した場合、インバータ素子40a〜40fのいずれかの「開放故障」と判断される(ERR7)。例えば、正アーム素子40aが「開放故障」の状態にある場合、少なくともステップS51−2とステップS51−5においてエラー信号ERR7が出力される。「開放故障」の状態にあるインバータ素子40a〜40fの組み合わせ(64通り)に応じて、エラー信号ERR7の出力パターンも変化する。このエラー信号ERR7の出力パターンから、どのインバータ素子が「開放故障」の状態にあるかを決定することができる。
一方、上記ステップS51−1〜ステップS51−6を通して、MPU51がエラー信号ERR7を一度も出力しなかった場合、「モータ10の故障」であると判断することができる(ERR6)。このように、本発明の異常検出方法によれば、インバータ33の「短絡故障」とモータ10の故障を区別して検出することが可能となる。
また、本発明に係る異常検出方法において、モータ10の代わりに治具90がモータ駆動装置20に取り付けられた後(ステップS30)、図3に示されるように、モータ10を実際に駆動する場合と同様のスイッチング手順で、制御部50がインバータ33を制御してもよい(ステップS60)。この時、MPU51は、位置検出回路80から出力される位置信号S2が、インバータ33のスイッチング手順に応じてどのように変化するかを監視する。
位置信号S2が変化する周期が、スイッチング手順の周期に対応しない場合、MPU51は、位置検出回路80が故障していると判断する(ERR8)。この時、MPU51は、「位置検出回路故障」を示すエラー信号ERR8を出力する。一方、位置信号S2が、スイッチング手順の周期に対応して変化する場合、インバータ33が正常に動作していることが確認されるので、モータ10が故障していると判断することができる(ERR9)。以上に説明されたように、モータ駆動の制御に利用されるセンサの異常を、モータ10を駆動することなく検出することが可能となる。従って、異常があるモータ駆動装置20の異常検出プロセスにおいて、実際のモータ駆動に使用されるスイッチング手順によりモータ10が異常に動作してしまうことが防止され、モータ10が破損することが防止される。
図1は、本発明に係る異常検出方法及び異常検出プログラムが適用されるモータ駆動装置の構成を示す回路図である。 図2は、本発明に係る異常検出方法及び異常検出プログラムが適用されるモータ駆動装置の構成を示す回路図である。 図3は、本発明に係る異常検出方法及び異常検出プログラムの手順を示すフローチャートである。 図4は、本発明に係る第1短絡故障チェックの手順を示すフローチャートである。 図5は、本発明に係る第1開放故障チェックの手順を示すフローチャートである。 図6は、本発明に係る第2短絡故障チェックの手順を示すフローチャートである。 図7は、本発明に係る第2開放故障チェックの手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10 モータ
20 モータ駆動装置
21 モータ電源
30 駆動回路
31 コンバータ
32 平滑コンデンサ
33 インバータ
40 インバータ素子
40a〜40c 正アーム素子
40d〜40f 負アーム素子
41 U相配線
42 V相配線
43 W相配線
50 制御部
51 MPU
52a〜52f ドライバ
60 ブートストラップ回路
62a〜62c ブートストラップキャパシタ
70 電流検出器
75 電流信号回路
80 位置検出回路
90 治具

Claims (15)

  1. モータに複数相の駆動電圧を供給するインバータと、
    前記インバータを制御する制御手段と、
    電流検出機構と
    を具備し、
    前記インバータは、
    前記モータに接続され、前記モータに前記複数相の駆動電圧を供給する複数の配線と、
    前記複数の配線のそれぞれに正側の前記駆動電圧を供給する複数の正アーム素子と、
    前記複数の配線のそれぞれに負側の前記駆動電圧を供給する複数の負アーム素子と
    を具備し、
    前記制御手段は、
    前記複数の正アーム素子及び前記複数の負アーム素子のスイッチングを制御する演算処理装置と、
    前記複数の正アーム素子及び前記複数の配線に接続されたブートストラップ回路と
    を具備し、
    前記電流検出機構は、前記複数の配線における電流量を検出し、検出した前記電流量に応じた電流信号を前記演算処理装置に出力する
    モータ駆動装置において、
    (a)前記複数の負アーム素子を順次スイッチングするステップと、
    (b)前記(a)スイッチングするステップの後に、前記複数の正アーム素子を順次スイッチングするステップと、
    (c)前記複数の負アーム素子及び前記複数の正アーム素子の各々をスイッチングする度に、前記電流信号に基づき前記複数の配線の通電状態を判定するステップと、
    (d)前記複数の配線のいずれかに電流が流れた場合、第1エラー信号を出力するステップと
    を前記演算処理装置に実行させるための
    異常検出プログラム。
  2. 請求項1に記載の異常検出プログラムにおいて、
    前記モータ駆動装置は、バス電流検出回路を更に具備し、
    前記バス電流検出回路は、前記インバータと電源を繋ぐバスラインにおけるバス電流の量を検出し、検出した前記バス電流の量に応じたバス電流信号を前記演算処理装置に出力し、
    前記(c)判定するステップは、前記バス電流信号に基づき前記バスラインの通電状態を判定するステップを含み、
    前記(d)出力するステップは、前記バスラインに電流が流れた場合、前記第一エラー信号を出力するステップを含む
    異常検出プログラム。
  3. モータに複数相の駆動電圧を供給するインバータと、
    前記インバータを制御する制御手段と、
    電流検出機構と
    を具備し、
    前記インバータは、
    前記モータに接続され、前記モータに前記複数相の駆動電圧を供給する複数の配線と、
    前記複数の配線のそれぞれに正側の前記駆動電圧を供給する複数の正アーム素子と、
    前記複数の配線のそれぞれに負側の前記駆動電圧を供給する複数の負アーム素子と
    を具備し、
    前記制御手段は、
    前記複数の正アーム素子及び前記複数の負アーム素子のスイッチングを制御する演算処理装置と、
    前記複数の正アーム素子及び前記複数の配線に接続されたブートストラップ回路と
    を具備し、
    前記電流検出機構は、前記複数の配線における電流量を検出し、検出した前記電流量に応じた電流信号を前記演算処理装置に出力する
    モータ駆動装置において、
    (e)前記複数の負アーム素子を同時にスイッチングするステップと、
    (f)前記複数の配線のうち一の配線に接続された前記正アーム素子と、前記複数の配線のうち他の配線に接続された前記負アーム素子とを同時にスイッチングするステップと、
    (g)前記電流信号に基づき、前記複数の配線の通電状態を判定するステップと、
    (h)前記複数の配線に電流が流れない場合、第2エラー信号を出力するステップと、
    (i)前記(f)スイッチングするステップから前記(h)出力するステップを、前記複数の正アーム素子と前記複数の負アーム素子の全てに対して実行するステップと
    を前記演算処理装置に実行させるための
    異常検出プログラム。
  4. 請求項3に記載の異常検出プログラムにおいて、
    前記電流検出機構は、前記複数の配線のうち第1配線及び第2配線における電流量を検出し、
    前記(f)スイッチングするステップから前記(i)実行するステップにおいて、
    最初に、前記第1配線に接続された前記正アーム素子と、前記第2配線に接続された前記負アーム素子とを同時にスイッチングする
    異常検出プログラム。
  5. モータに複数相の駆動電圧を供給するインバータを具備するモータ駆動装置において、
    (A)前記モータ駆動装置の異常を検出する第1異常検出ステップと、
    (B)前記モータと前記インバータの接続を解除するステップと、
    (C)前記インバータに既知のインピーダンスを有する治具を取り付けるステップと、
    (D)前記(A)第1異常検出ステップと同一のステップを実行する第2異常検出ステップと
    を具備する
    モータ駆動装置の異常検出方法。
  6. 請求項5に記載のモータ駆動装置の異常検出方法において、
    前記モータ駆動装置は、
    前記インバータを制御する制御手段と、
    電流検出機構と、
    を更に具備し、
    前記インバータは、
    前記モータに接続され、前記モータに前記複数相の駆動電圧を供給する複数の配線と、
    前記複数の配線のそれぞれに正側の前記駆動電圧を供給する複数の正アーム素子と、
    前記複数の配線のそれぞれに負側の前記駆動電圧を供給する複数の負アーム素子と
    を具備し、
    前記制御手段は、前記複数の正アーム素子及び前記複数の負アーム素子のスイッチングを制御する演算処理装置を具備し、
    前記電流検出機構は、前記複数の配線における電流量を検出し、検出した前記電流量に応じた電流信号を前記演算処理装置に出力し、
    前記(A)第1異常検出ステップ及び前記(D)第2異常検出ステップのそれぞれは、
    (a)前記制御手段が、前記複数の負アーム素子を順次スイッチングするステップと、
    (b)前記制御手段が、前記複数の正アーム素子を順次スイッチングするステップと、
    (c)前記複数の負アーム素子及び前記複数の正アーム素子の各々をスイッチングする度に、前記演算処理装置が、前記電流信号に基づき前記複数の配線の通電状態を判定するステップと、
    (d)前記複数の配線のいずれかに電流が流れた場合、前記演算処理装置が、第1エラー信号を出力するステップと
    を含む
    モータ駆動装置の異常検出方法。
  7. 請求項6に記載のモータ駆動装置の異常検出方法において、
    前記モータ駆動装置は、バス電流検出回路を更に具備し、
    前記バス電流検出回路は、前記インバータと電源を繋ぐバスラインにおけるバス電流の量を検出し、検出した前記バス電流の量に応じたバス電流信号を前記演算処理装置に出力し、
    前記(c)判定するステップは、前記バス電流信号に基づき前記バスラインの通電状態を判定するステップを含み、
    前記(d)出力するステップは、前記バスラインに電流が流れた場合、前記第一エラー信号を出力するステップを含む
    モータ駆動装置の異常検出方法。
  8. 請求項6又は7に記載のモータ駆動装置の異常検出方法において、
    前記制御手段は、前記複数の正アーム素子及び前記複数の配線に接続されたブートストラップ回路を更に具備し、
    前記(b)スイッチングするステップは、前記(a)スイッチングするステップの後に実行される
    モータ駆動装置の異常検出方法。
  9. 請求項5に記載のモータ駆動装置の異常検出方法において、
    前記モータ駆動装置は、
    前記インバータを制御する制御手段と、
    電流検出機構と
    を更に具備し、
    前記インバータは、
    前記モータに接続され、前記モータに前記複数相の駆動電圧を供給する複数の配線と、
    前記複数の配線のそれぞれに正側の前記駆動電圧を供給する複数の正アーム素子と、
    前記複数の配線のそれぞれに負側の前記駆動電圧を供給する複数の負アーム素子と
    を具備し、
    前記制御手段は、前記複数の正アーム素子及び前記複数の負アーム素子のスイッチングを制御する演算処理装置を具備し、
    前記電流検出機構は、前記複数の配線における電流量を検出し、検出した前記電流量に応じた電流信号を前記演算処理装置に出力し、
    前記(A)第1異常検出ステップ及び前記(D)第2異常検出ステップのそれぞれは、
    (f)前記制御手段が、前記複数の配線のうち一の配線に接続された前記正アーム素子と、前記複数の配線のうち他の配線に接続された前記負アーム素子とを同時にスイッチングするステップと、
    (g)前記演算処理装置が、前記電流信号に基づき、前記複数の配線の通電状態を判定するステップと、
    (h)前記複数の配線に電流が流れない場合、前記演算処理装置が第2エラー信号を出力するステップと、
    (i)前記制御手段が、前記(f)スイッチングするステップから前記(h)出力するステップを、前記複数の正アーム素子と前記複数の負アーム素子の全てに対して実行するステップと
    を含む
    モータ駆動装置の異常検出方法。
  10. 請求項9に記載のモータ駆動装置の異常検出方法において、
    前記制御手段は、前記複数の正アーム素子及び前記複数の配線に接続されたブートストラップ回路を更に具備し、
    (e)前記複数の負アーム素子を同時にスイッチングするステップが、前記(f)スイッチングするステップの前に実行される
    モータ駆動装置の異常検出方法。
  11. 請求項9又は10に記載のモータ駆動装置の異常検出方法において、
    前記電流検出機構は、前記複数の配線のうち第1配線及び第2配線における電流量を検出し、
    前記(f)スイッチングするステップから前記(i)実行するステップにおいて、
    前記制御手段は、最初に、前記第1配線に接続された前記正アーム素子と、前記第2配線に接続された前記負アーム素子とを同時にスイッチングする
    モータ駆動装置の異常検出方法。
  12. 請求項6乃至11のいずれかに記載のモータ駆動装置の異常検出方法において、
    前記モータ駆動装置は、前記複数の配線に接続された位置検出回路を更に具備し、
    前記位置検出回路は、前記複数の配線に発生する誘起電圧を検出し、前記誘起電圧に基づいた位置信号を前記演算処理装置に出力し、
    (E)前記(C)取り付けるステップの後に、前記モータを駆動する場合と同様のスイッチング手順で、前記制御手段が、前記インバータを制御するステップと、
    (F)前記位置検出回路から出力される前記位置信号の変化周期が、前記スイッチング手順の周期に対応しない場合、前記演算処理装置が、第3エラー信号を出力するステップと
    を更に具備する
    モータ駆動装置の異常検出方法。
  13. モータに複数相の駆動電圧を供給するインバータと、
    前記インバータを制御する制御手段と、
    電流検出機構と、
    バス電流検出回路と
    を具備し、
    前記インバータは、
    前記モータに接続され、前記モータに前記複数相の駆動電圧を供給する複数の配線と、
    前記複数の配線のそれぞれに正側の前記駆動電圧を供給する複数の正アーム素子と、
    前記複数の配線のそれぞれに負側の前記駆動電圧を供給する複数の負アーム素子と
    を具備し、
    前記制御手段は、
    前記複数の正アーム素子及び前記複数の負アーム素子のスイッチングを制御する演算処理装置と、
    前記複数の正アーム素子及び前記複数の配線に接続されたブートストラップ回路と
    を具備し、
    前記電流検出機構は、前記複数の配線における電流量を検出し、検出した前記電流量に応じた電流信号を前記演算処理装置に出力し、
    前記バス電流検出回路は、前記インバータと電源を繋ぐバスラインにおけるバス電流の量を検出し、検出した前記バス電流の量に応じたバス電流信号を前記演算処理装置に出力する
    モータ駆動装置において、
    (a)前記制御手段が、前記複数の負アーム素子を順次スイッチングするステップと、
    (b)前記制御手段が、前記複数の正アーム素子を順次スイッチングするステップと、
    (c)前記演算処理装置が、前記複数の負アーム素子及び前記複数の正アーム素子の各々をスイッチングする度に、前記電流信号及び前記バス電流信号に基づき前記複数の配線及び前記バスラインの通電状態を判定するステップと、
    (d)前記複数の配線及び前記バスラインのいずれかに電流が流れた場合、前記演算処理装置が、第1エラー信号を出力するステップと
    を具備し、
    前記(b)スイッチングするステップは、前記(a)スイッチングするステップの後に実行される
    モータ駆動装置の異常検出方法。
  14. モータに複数相の駆動電圧を供給するインバータと、
    前記インバータを制御する制御手段と、
    電流検出機構と
    を具備し、
    前記インバータは、
    前記モータに接続され、前記モータに前記複数相の駆動電圧を供給する複数の配線と、
    前記複数の配線のそれぞれに正側の前記駆動電圧を供給する複数の正アーム素子と、
    前記複数の配線のそれぞれに負側の前記駆動電圧を供給する複数の負アーム素子と
    を具備し、
    前記制御手段は、
    前記複数の正アーム素子及び前記複数の負アーム素子のスイッチングを制御する演算処理装置と、
    前記複数の正アーム素子及び前記複数の配線に接続されたブートストラップ回路と
    を具備し、
    前記電流検出機構は、前記複数の配線における電流量を検出し、検出した前記電流量に応じた電流信号を前記演算処理装置に出力する
    モータ駆動装置において、
    (e)前記制御手段が、前記複数の負アーム素子を同時にスイッチングするステップと、
    (f)前記制御手段が、前記複数の配線のうち一の配線に接続された前記正アーム素子と、前記複数の配線のうち他の配線に接続された前記負アーム素子とを同時にスイッチングするステップと、
    (g)前記演算処理装置が、前記電流信号に基づき、前記複数の配線の通電状態を判定するステップと、
    (h)前記複数の配線に電流が流れない場合、前記演算処理装置が、第2エラー信号を出力するステップと、
    (i)前記制御手段が、前記(f)スイッチングするステップから前記(h)出力するステップを、前記複数の正アーム素子と前記複数の負アーム素子の全てに対して実行するステップと
    を具備する
    モータ駆動装置の異常検出方法。
  15. 請求項14に記載のモータ駆動装置の異常検出において、
    前記電流検出機構は、前記複数の配線のうち第1配線及び第2配線における電流量を検出し、
    前記(f)スイッチングするステップから前記(i)実行するステップにおいて、
    前記制御手段は、最初に、前記第1配線に接続された前記正アーム素子と、前記第2配線に接続された前記負アーム素子とを同時にスイッチングする
    モータ駆動装置の異常検出方法。
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