本発明は、加減速度を考慮しつつ、走行中に燃費状況を通知することによって、効果的でかつ正確な低燃費運転を支援することを課題とする。
請求項1に係る発明では、車両の前後方向の加減速度を検知する加速度検知部と、車速と基準加速度とを対応付けた第1のマップ、及び前記車速と基準減速度とを対応付けた第2のマップが予め記憶された記憶部と、前記車速に関する情報が入力されると、前記記憶部に記憶された前記第1のマップ、及び/又は前記第2のマップを読み込んで、前記車速に対応付けた基準加速度、及び/又は基準減速度を決定し、前記基準加減速度に対する前記加速度検知部で検知された前記加減速度の割合を算出する算出部と、前記算出部で算出された前記割合をリアルタイムに表示する表示部と、を備えることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、請求項1記載の低燃費運転支援装置において、車両の位置を測定するGPSと、このGPSの位置情報に基づいて車速を算出する車速算出部とを備え、車両から取り外しができるように取り付けられていることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、請求項1または2記載の低燃費運転支援装置において、前記基準加減速度は、車速が大きくなるに従って小さくなるように設定されていることを特徴とする。
請求項4に係る発明では、請求項2又は3記載の低燃費運転支援装置において、前記算出部は、車速が一定の場合の重力加速度に基づき、前記加速度検知部で検知される前記車両の前後方向の加減速度の補正を行うことを特徴とする。
請求項5に係る発明では、車両の前後方向の加減速度を検知する加速度検知部と、車速と基準加速度の微分値とを対応付けた第1のマップ、及び前記車速と基準減速度の微分値とを対応付けた第2のマップが予め記憶された記憶部と、前記車速に関する情報が入力されると、前記記憶部に記憶された前記第1のマップ、及び/又は前記第2のマップを読み込んで、前記車速に対応付けた基準加速度の微分値、及び/又は基準減速度の微分値を決定し、前記基準加減速度の微分値に対する前記加速度検知部で検知された前記加減速度の微分値の割合を算出する算出部と、前記算出部で算出された前記割合をリアルタイムに表示する表示部と、を備えることを特徴とする。
請求項6に係る発明では、請求項5記載の低燃費運転支援装置において、車両の位置を測定するGPSと、このGPSの位置情報に基づいて前記車速を算出する車速算出部とを備え、前記車両から取り外しができるように取り付けられていることを特徴とする。
請求項7に係る発明では、請求項5又は6記載の低燃費運転支援装置において、前記基準加減速度の微分値は、前記車速が大きくなるに従って小さくなるように設定されていることを特徴とする。
請求項8に係る発明では、車両の前後方向の加減速度を検知する加速度検知部と、車速に応じて変化する基準加減速度と前記基準加減速度の微分値との和を記憶する記憶部と、前記基準加減速度と前記基準加減速度の微分値との和に対する前記加速度検知部で検知された前記加減速度と前記加減速度の微分値との和の割合を算出する算出部と、この算出部の算出結果を表示する表示部とを備えることを特徴とする低燃費運転支援装置。
請求項9に係る発明では、請求項8記載の低燃費運転支援装置において、車両の位置を測定するGPSと、このGPSの位置情報に基づいて前記車速を算出する車速算出部とを備え、前記車両から取り外しができるように取り付けられていることを特徴とする。
請求項10に係る発明では、請求項8又は9記載の低燃費運転支援装置において、前記基準加減速度と前記基準加減速度の微分値との和は、前記車速が大きくなるに従って小さくなるように設定されていることを特徴とする。
請求項11に係る発明では、請求項9又は10記載の低燃費運転支援装置において、前記算出部は、車速が一定の場合の重力加速度に基づき、前記加速度検知部で検知される前記車両の前後方向の加減速度の補正を行うことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、例えば、記憶部に記憶されている基準加速度に対する、加速度検知部が検知した加速度の割合を算出し表示することによって燃費状況を把握することができる。基準加減速度とは、本明細書及び特許請求の範囲において、基準加速度及び/又は基準減速度を意味し、基準加減速度は、基準加速度だけで実施してもよく、基準減速度だけで実施してもよい。同様に、加速度検知部が検知した加減速度とは、本明細書及び特許請求の範囲において、加速度及び/又は基準減速度を意味する。なお、基準加減速度は、好ましくは、一定ではなく車速に応じて変化するため、算出される割合は車速によって加減速度の発生が変化することを考慮した数値である。このため、運転者は燃費の影響を受けやすい加減速度を考慮した燃費状況を、運転中に(つまり、リアルタイムで)把握することができる。従って、正確な低燃費運転を効果的に支援することができる。
請求項2に係る発明では、車両の位置を測定するGPSと、GPSの位置情報から車速を算出する車速算出部とを備え、車両から取り外しができるように取り付けられている。このため、煩わしい取り付け作業を必要とせず、例えば車速センサを有さない車両にも採用できる。従って、車種を問わず簡便な方法で低燃費運転を支援することができる。
請求項3に係る発明では、例えば、基準加減速度は、車速が大きくなるに従って小さくなるように設定されている。これは、発進直後の低速域では加速しやすく(つまり、加速度が大きくなる傾向があり)、高速域では加速しにくい(つまり、加速度が小さくなる傾向がある)ことを考慮したものである。このように、基準加減速度を、車速が大きくなるに従って小さく設定することによって、実際の加減速度が基準加減速度を超える可能性を均一にすることができる。このため、例えば、発進直後に加減速度が容易に基準加減速度を超えてしまい、運転者が低燃費運転を断念してしまう可能性を減らすことができるとともに、高速域において運転者が過度に加速してしまう可能性を減らすことができる。従って、より正確な低燃費運転を支援することができる。
請求項4に係る発明では、車速が一定の場合の重力加速度に基づき実加減速度の補正を行う。したがって、車両停止時に加速度検知部が傾いて車両に取り付けられた場合や坂道走行時の場合でも正確な実加減速度を測定することができる。
請求項5に係る発明では、例えば、記憶部に記憶されている基準加速度の微分値に対する、加速度検知部が検知した加速度の微分値の割合を算出し表示することによって燃費状況を把握することができる。なお、基準加減速度の微分値は、好ましくは、一定ではなく車速に応じて変化するため、算出される割合は車速によって加減速度の発生が変化することを考慮した数値である。このため、運転者は燃費の影響を受けやすい加減速度を考慮した燃費状況を、運転中に(つまり、リアルタイムで)把握することができる。従って、正確な低燃費運転を効果的に支援することができる。また、基準加減速度の微分値を用いることで加速度検知部として使用される加速度センサの零点補正が不要になる。
請求項6に係る発明では、車両の位置を測定するGPSと、GPSの位置情報から車速を算出する車速算出部とを備え、車両から取り外しができるように取り付けられている。このため、煩わしい取り付け作業を必要とせず、例えば車速センサを有さない車両にも採用できる。従って、車種を問わず簡便な方法で低燃費運転を支援することができる。
請求項7に係る発明では、例えば、基準加速度の微分値は、車速が大きくなるに従って小さくなるように設定されている。これは、発進直後の低速域では加速しやすく(つまり、加速度の微分値が大きくなる傾向があり)、高速域では加速しにくい(つまり、加速度微分値が小さくなる傾向がある)ことを考慮したものである。基準加減速度の微分値を、車速が大きくなるに従って小さく設定することによって、実際の加減速度の微分値が基準加減速度の微分値を超える可能性を均一にすることができる。このため、例えば、発進直後に加速度が容易に基準加減速度の微分値を超えてしまい、運転者が低燃費運転を断念してしまう可能性を減らすことができるとともに、高速域において運転者が過度に加速してしまう可能性を減らすことができる。従って、より正確な低燃費運転を支援することができる。
請求項8に係る発明では、例えば、記憶部に記憶されている基準加速度と基準加速度の微分値との和に対する、加速度検知部が検知した加速度と加速度の微分値との和の割合を算出し、表示することによって燃費状況を把握することができる。なお、基準加減速度と当該基準加減速度の微分値との和は、好ましくは、一定ではなく、車速に応じて変化するため、算出される割合は車速によって加減速度の発生が変化することを考慮した数値である。このため、運転者は燃費の影響を受けやすい加減速度を考慮した燃費状況を、運転中に(つまり、リアルタイムで)把握することができる。従って、正確な低燃費運転を効果的に支援することができる。また、基準加減速度の微分値のみを使用することによって実現できなかった緩加減速時にも正確な低燃費運転の支援が可能になる。
請求項9に係る発明では、車両の位置を測定するGPSと、GPSの位置情報から車速を算出する車速算出部とを備え、車両から取り外しができるように取り付けられている。このため、煩わしい取り付け作業を必要とせず、例えば車速センサを有さない車両にも採用できる。従って、車種を問わず簡便な方法で低燃費運転を支援することができる。
請求項10に係る発明では、基準加速度と当該基準加速度の微分値との和は、車速が大きくなるに従って小さくなるように設定されている。これは、発進直後の低速域では加速しやすく(つまり、加速度と加速度の微分値との和が大きくなる傾向があり)、高速域では加速しにくい(つまり、加速度と加速度の微分値との和が小さくなる傾向がある)ことを考慮したものである。基準加減速度と当該基準加減速度の微分値との和を、車速が大きくなるに従って小さく設定することによって、実際の加減速度と加減速度の微分値との和が基準加減速度と基準加減速度の微分値との和を超える可能性を均一にすることができる。このため、例えば、発進直後に加減速度と加減速度の微分値との和が容易に基準加減速度と基準加減速度の微分値との和を超えてしまい、運転者が低燃費運転を断念してしまう可能性を減らすことができるとともに、高速域において運転者が過度に加速してしまう可能性を減らすことができる。従って、より正確な低燃費運転を支援することができる。
請求項11に係る発明では、車速が一定の場合の重力加速度に基づき実加減速度の補正を行う。したがって、車両停止時に加速度検知部が傾いて車両に取り付けられた場合や坂道走行時の場合でも正確な実加減速度を測定することができる。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
まず、本発明の実施例1について、図2を参照しながら、図1に基づいて説明する。
図1に示されるように、低燃費運転支援装置10は、車両の前後方向の加速度を検知する加速度検知部11と、車速に応じて変化する基準加速度の特性マップを記憶した記憶部12と、基準加速度に対する加速度の割合を算出する算出部13と、算出結果を表示する表示部14によって構成される。
加速度検知部11は、車両の前後方向の加速度を検知する加速度センサである。加速度検知部11は、車両の前後方向の加速度A(以下、加速度Aと記す。)を検知して、その検知情報を算出部13に出力する。なお、加速度検知部11は加速度Aだけでなく、車両の前後方向の減速度B(以下、減速度Bと記す。)も検知することができる。また、加速度検知部11は加速度Aの代わりに減速度Bだけを検知してもよい。
記憶部12は、例えば、書き換え可能な不揮発性メモリで構成され、車両の速度V(以下、車速Vと記す。)と基準加速度AFを対応付けたマップ(以下、AF曲線C1と記す。)と、車速Vと基準減速度BFを対応付けたマップ(以下、BF曲線C2と記す。)を予め記憶している。なお、AF曲線C1及びBF曲線C2の詳しい説明については後述する。
算出部13は、加速度検知部11から入力された検知情報により、加速度A(及び/又は減速度B)を判断することができる。また、算出部13は、車速Vに関する情報が入力されると、記憶部12内のAF曲線C1(及び/又はBF曲線C2)を読み込んで、車速Vに対応した基準加速度AF(及び/又は基準減速度B)を決定する。なお、車速Vに関する情報は、外部の車速センサから入力されても良く、自ら車速センサを備えていても良い。
算出部13は、加速度A(及び/又は減速度B)を基準加速度AF(及び/又は基準減速度BF)で除算して100を乗算することにより、基準加速度AF(及び/又は基準減速度BF)に対する加速度A(及び/又は減速度B)の割合(以下、エコドライブ率Eと記す。)を算出する。なお、エコドライブ率Eは、燃費の良否を示す数値であり、エコドライブ率Eが低いほど燃費は良い。
表示部14は、多数の画素を縦横に配置した、例えば、液晶ディスプレイや有機EL等で構成され、算出部13から入力されたエコドライブ率Eを、メータ表示S1(図3(a)参照)やグラフ表示S2(図3(b)参照)で示すことができる。表示部14の表示形態は、入力操作により変更することができ、メータ表示S1とグラフ表示S2のうち少なくとも一方を表示することができる。メータ表示S1とグラフ表示S2の詳しい表示内容については後述する。
次に、AF曲線C1及びBF曲線C2について、図2を用いて説明する。
図2(a)は基準加速度AFの特性を示したグラフであり、図2(b)は基準減速度BFの特性を示したグラフである。これらのグラフに基づいてエコドライブ率Eは算出される。なお、基準加速度AF又は基準減速度BFの何れか一方のみの特性を示したグラフに基づいてエコドライブ率Eは算出されてもよい。例えば、車速Vにおける実加速度(つまり、加速度検知部11が検知した加速度A)が基準加速度AFと等しいとき(又は車速Vにおける実減速度Bが基準減速度BFと等しいとき)には、エコドライブ率E=100%となる。
図2に示すように、基準加速度AF及び基準減速度BFは、ともに車速Vに応じて変化するように設定されているが、AF曲線C1及びBF曲線C2は自由に変更することができる。例えば、基準加速度AF及び基準減速度BFはともに、車速が大きくなるに従って小さくなるように設定することもできる。
加速度の発生は、車速の大きさに応じて変化する。具体的には、実際の走行において発進直後の低速域(例えば、時速0km/h以上40km/h未満)は加速しやすい、つまり、加速度が大きくなりやすい傾向がある。一方、高速域(例えば、時速40km/h以上)は加速しにくい、つまり、加速度が小さくなりやすい傾向がある。
ここで、もし基準加速度AFが車速Vによらず一定であるならば、低速域において加速度Aは大きくなりやすいため、基準加速度AFまでのゆとりが比較的に小さい。従って、低速域での加速度Aは比較的に基準加速度AFを超えやすい。この結果、運転者は発進直後に低燃費運転を断念してしまう可能性が考えられる。一方、高速域において加速度Aは小さくなりやすいため、基準加速度AFまでのゆとりが比較的に大きい。従って、高速域での加速度Aは比較的に基準加速度AFを超えにくい。この結果、運転者は過度に加速してしまう可能性が考えられる。
以上に説明した理由から、低速域では基準加速度AFを比較的に高く設定し、高速域では基準加速度AFを比較的に低く設定した方が、より正確な低燃費運転を支援することができる。つまり、基準加速度AFは、車速Vが大きくなるに従って小さくなるように設定することにより、加速度Aが基準加速度AFを超える可能性(以下、「低燃費運転の難易度」と記す。)を、車速によらず均一にすることができる。このため、より正確な低燃費運転を支援することができる。
なお、減速度Bについても加速度Aと同様の傾向を有する。具体的には、低速域は減速しやすい、つまり、減速度が大きくなりやすい傾向がある。一方、高速域は減速しにくい、つまり、減速度が小さくなりやすい傾向がある。
従って、低速域では基準減速度BFを比較的に高く設定し、高速域では基準減速度BFを比較的に低く設定した方が、より正確な低燃費運転を支援することができる。つまり、基準減速度BFは、車速Vが大きくなるに従って小さくなるように設定することにより、「低燃費運転の難易度」を、車速によらず均一にすることができる。このため、より正確な低燃費運転を支援することができる。
次に、表示部14が表示するメータ表示S1及びグラフ表示S2について、図3を用いて説明する。
図3(a)に示すメータ表示S1は、指針23及びメータゲージ24とを有するメータ22である。メータ22は、エコドライブ率E=0%(つまり、最も燃費が良い状態)を目盛りの中心に設定されている。車両が加速した場合には、指針23は時計回りに移動して、基準加速度AFに基づいたエコドライブ率Eが示される。一方、車両が減速した場合には、指針23は反時計回りに移動して、基準減速度BFに基づいたエコドライブ率Eが示される。運転者はメータ表示S1により、燃費の良否を明確に把握することができる。
なお、メータゲージ24は、例えば、加減速時のエコドライブ率Eが0%以上30%未満の範囲を緑色(「低燃費運転」をイメージさせる色)に、加減速時のエコドライブ率Eが30%以上80%未満の範囲を黄色(「やや低燃費運転」をイメージさせる色)に、加減速時のエコドライブ率Eが80%以上100%未満の範囲を橙色(「やや高燃費運転」をイメージさせる色)に、加減速時のエコドライブ率Eが100%以上の範囲を赤色(「高燃費運転」をイメージさせる色)に設定することができる。メータゲージ24を上述のような色彩表示、又はグラデーションによる連続的な色彩表示にすれば、運転者は燃費の良否をより明確に把握することができる。
一方、図3(b)に示すグラフ表示S2は、所定時間(例えば、2分間や5分間)内におけるエコドライブ率Eの変化を示す曲線C9である。直線Nはエコドライブ率E=0%を示す線であり、直線L1は加速時におけるエコドライブ率E=100%を示す線であり、直線L2は減速時におけるエコドライブ率E=100%を示す線である。グラフ表示S2によれば、例えば、時刻T1で加速時にエコドライブ率Eが100%に達したと確認することができ、時刻T2で減速時にエコドライブ率Eが100%に達したと確認することができる。つまり、グラフ表示S2は、メータ表示S1と異なり、過去のエコドライブ率Eの履歴を確認することができる。このため、運転者は過去のエコドライブ率Eを参考にしながら低燃費運転を行うことができる。なお、グラフは時刻T3が現在を表し、左側に行くに従って古い時点を表している。
上記した本発明の実施例1によれば、例えば、記憶部12に記憶されている基準加速度AFに対する、加速度検知部11が検知した加速度Aの割合を算出し表示することによって燃費状況を把握することができる。なお、基準加減速度AF及び/又はBFは好ましくは一定ではなく車速Vに応じて変化するため、算出される割合Eは、車速Vによって加減速度の発生が変化することを考慮した数値である。このため、運転者は燃費の影響を受けやすい加減速度を考慮した燃費状況を、運転中に(つまり、リアルタイムで)把握することができる。従って、正確な低燃費運転を効果的に支援することができる。
また、例えば、基準加減速度は、車速Vが大きくなるに従って小さくなるように設定されている。これは、発進直後の低速域では加速しやすく(つまり、加速度が大きくなる傾向があり)、高速域では加速しにくい(つまり、加速度が小さくなる傾向がある)ことを考慮したものである。このように、基準加減速度AF及び/又はBFを、車速Vが大きくなるに従って小さく設定することによって、例えば実際の加速度Aが基準加速度AFを超える可能性を均一にすることができる。このため、例えば、発進直後に加速度が容易に基準加速度を超えてしまい、運転者が低燃費運転を断念してしまう可能性を減らすことができるとともに、高速域において運転者が過度に加速してしまう可能性を減らすことができる。従って、より正確な低燃費運転を支援することができる。
(第1変形例)
以下の説明では、実施例1の第1変形例として、記憶部12に、車速Vに応じて変化する基準加速度AF(基準減速度BF)に代わって、車速Vに応じて変化する基準加速度(基準減速度)の微分値AF'(BF')を記憶し、基準加速度(基準減速度)の微分値AF'(BF')に対する加速度A(減速度B)の微分値の割合であるエコドライブ率Eを算出して表示部14に表示する低燃費運転支援装置10について説明する。
図4(a)は、基準加速度の微分値AF'の特性(C10曲線)を示したグラフであり、図4(b)は、基準減速度の微分値BF'の特性(C11曲線)を示したグラフである。いずれも車速Vとの関係が示されている。図4(a)に示すC10曲線によれば、基準加速度の微分値AF'は、図2に示す基準加速度AFと同じ特性マップ又は類似の特性マップを有し、車速Vが大きくなるにしたがって小さくなるように設定されている。基準加速度AFに代わって基準加速度の微分値AF'(AF'=dAF/dt:単位時間あたりの加速度の変化率)を用いることにより、後述するような加速度検知部11の零点補正を不要とする利点がある。なお、図4(b)の基準減速度の微分値BF'についても同様の利点がある。
零点補正について補足説明を行う。ここでは、加速度検知部11として、3軸加速度センサを用いた場合を例示する。図5(a)(b)に、3軸加速度センサの零点補正の原理が示されている。図5(a)は、車速が一定の場合、例えば、車速が0であって、車両が水平な道路上に停止している場合、3軸加速度センサを車両に垂直に固定した場合に検出されるZ軸方向の重力加速度Gzを示している。図5(b)は、同じ条件で3軸加速度センサを車両に斜めに固定した場合にX軸方向とZ軸方向に分解されて検出される重力加速度Gzのベクトル成分Gx0,Gz0を示す。
図5(a)に示すように、3軸加速度センサを垂直に固定した場合、重力加速度にのみ注目すれば、Z軸にGz成分のみが検出される。これに対し、図5(b)に示すように、3軸加速度センサを斜めに固定した場合はセンサ軸θが傾き、このとき検出されるX軸成分(Gx0)とZ軸成分(Gz0)から逆三角関数tan−1によりθを測定することができる。次に、速度が一定の状態から前後方向に加速度が発生したときに、検知されるX軸方向の加速度成分Gxから余分な重力成分Gx0を減算し、その値をcosθで除算することにより実際の加速度Gaを算出する。すなわち、3軸加速度センサは、実加減速時に以下の演算式にしたがって零点補正を行う必要がある。
Ga=(Gx−Gx0)/cosθ ・・・ (1)
但し、θ=tan−1(Gx0/Gz0)
なお、上記した零点補正は、3軸加速度センサの車両への取り付け形態に限らず、坂道走行等により生じる車両姿勢(勾配成分)によっても必要になり、この場合も、検知される実加速度から上記した重力成分の減算処理が実行される。ここで、車速一定区間における加速度は0であることから加速度微分値を用いることにより零点補正は不要であることが理解される。なお、車速一定区間の監視は、GPS(Global Positioning System)等により取得される位置情報に基づき、その位置情報の変化量が一定の区間を検出することによって行われる。
上記した第1変形例によれば、例えば、記憶部12に記憶されている基準加速度の微分値AF'に対する、加速度検知部11が検知した加速度Aの微分値の割合を算出し、表示することによって燃費状況を把握することができる。なお、基準加減速度の微分値AF'及び/又はBF'は好ましくは一定ではなく車速Vに応じて変化するため、算出される割合は車速Vによって加減速度の発生が変化することを考慮した数値である。このため、運転者は燃費の影響を受けやすい加減速度を考慮した燃費状況を、運転中に(つまり、リアルタイムで)把握することができる。従って、正確な低燃費運転を効果的に支援することができる。また、特性マップに基準加減速度の微分値AF'及び/又はBF'を用いることにより、加速度検知部11として使用される加速度センサの零点補正が不要になるといった効果も得られる。
(第2変形例)
ところで、上記した第1変形例によれば、車速Vにほとんど変化が無い緩加速時、0でない加速度微分値がある一定時間以上出続けて加速度が大きくなっている場合がある。この場合、エコドライブができない。この場合は、特性マップに、基準加速度AFと基準加速度の微分値AF'との和であるAF+AF'と車速Vとの関係を使用することにより解決できる。図6(a)に、基準加速度と基準加速度の微分値との和であるAF+AF'と、車速Vとの関係がグラフで示されている(C12曲線:AF+AF')。すなわち、低燃費運転支援装置10は、基準加速度と基準加速度の微分値との和であるAF+AF'に対する、加速度検知部11が検知した加速度と加速度の微分値との和であるA+A'の割合を用いてエコドライブ率Eを算出して走行時のガイドラインとすることで、緩加速時でもエコドライブが可能になる。なお、基準減速度の微分値BF'についても同様であり、図6(b)に示すように、特性マップに、基準減速度BFと基準減速度の微分値BF'との和であるBF+BF'と車速Vとの関係(C13曲線:BF+BF')を使用すれば同様の効果が得られる。
上記した第2変形例によれば、第1変形例において基準加減速度の微分値のみを使用することによって実現できなかった緩加減速時のエコドライブにも正確な低燃費運転の支援が可能になる。なお、このとき、基準加減速度と基準加減速度の微分値のそれぞれに重み係数を付与することにより、柔軟でかつ正確な低燃費運転の支援が可能になる。例えば、以下に示す演算式に従い計算される基準加速度と基準加速度の微分値との和AF+AF'を特性マップとして用いることにより、緩加速時のエコドライブを柔軟に制御することができる。
α・AF+(1−α)・AF'
但し、重み係数α<1とする。
α・BF+(1−α)・BF'
但し、重み係数α<1とする。
なお、上記した実施例1の第1、第2変形例によれば、図3(a)に示す表示形態のみならず、例えば、指針23を2個設けてエコドライブ率Eを2種類別々に表示し、あるいは、指針23を3個用い、エコドライブ率Eを3種類別々に表示してもよい。
次に、本発明の実施例2について、図8〜及び図10を参照しながら、図7に基づいて説明する。
図7に示されるように、低燃費運転支援装置10は、車両の前後方向の加速度を検知する加速度検知部11と、車速に応じて変化する基準加速度の特性マップを記憶した記憶部12と、基準加速度に対する加速度の割合を算出する算出部13と、算出結果を表示する表示部14と、車両の位置を測定するGPS15と、GPS15の位置情報に基づいて車速を算出する車速算出部16と、基準加速度を補正するための補正係数を入力する補正係数入力部17と、算出部13の算出結果を報知する報知部21とによって構成される。なお、補正係数入力部17はあっても無くても良い。加速度検知部11は加速度だけでなく、減速度も検知することができ、また、加速度検知部11は、加速度の代わりに減速度だけを検知してもよい。なお、記憶部12は、基準加速度の特性マップの代わりに基準加速度の微分値の特性マップを記憶してもよく、算出部13は、基準加速度の微分値に対する加速度の微分値の割合を算出してもよい。
低燃費運転支援装置10は、例えば、GPS機能等を有するタブレット端末であっても良い(図7を参照)。もし低燃費運転支援装置10が車両から取り外しが可能なタブレット端末であれば、煩わしい取り付け作業を必要とせず、また例えばGPS機能や車速センサ等を備えていない車両にも採用できる。このため、車種を問わず簡便な方法で低燃費運転を支援することができる。
表示部14は、例えば、図8に示すように低燃費運転支援装置10を縦向きに置いた場合には、メータ表示S1とグラフ表示S2を縦並びに表示することができる。一方、低燃費運転支援装置10を横向きに置いた場合には、メータ表示S1とグラフ表示S2を横並びに表示することができる。このように低燃費運転支援装置10を設置する向きによって、表示形態を変更することができるため、運転者が見やすい表示形態(縦並び表示又は横並び表示)を適宜選択することができる。なお、表示部14は、警告ランプ25を備えているが、警告ランプ25については後述する。
GPS15は、上空にある衛星からの信号を受け取り、自身の現在位置を把握するシステムであり、車速算出部16に車両の位置情報Pを出力する。車速算出部16は、この位置情報Pに基づいて車速Vを算出する。例えば、位置情報により車両が1秒間に5mだけ移動したと判断した場合、車速Vは0.005[km/s]=18[km/h]と算出することができる。
補正係数入力部17は、算出部13が読み込んだ記憶部12内のAF曲線C1(及び/又はBF曲線C2)を補正するための補正係数Kを決定するものであり、例えば図8に示す入力ボタン17である。なお、初期設定では補正係数K=1と設定されているが、いつでも自由に変更することができる。
例えば、図9に示すように、補正係数K=0.8のときAF曲線は曲線C4となるため、曲線C3(補正係数K=1のときのAF曲線)よりも低くなる。従って、エコドライブ率Eが100%を超えやすくなる。つまり、補正係数Kを1未満(K<1)に設定すると「低燃費運転の難易度」が高くなるため、低燃費運転に慣れている「上級者向けモード」に設定することができる。
一方、例えば、補正係数K=1.2のときAF曲線は曲線C5となるため、曲線C3よりも高くなる。従って、エコドライブ率Eが100%を超えにくくなる。つまり、補正係数Kを1より上(K>1)に設定すると、「低燃費運転の難易度」が低くなるため、低燃費運転に慣れていない「初心者向けモード」に設定することができる。
更に、補正係数Kを初期設定のまま(K=1)に設定していれば、低燃費運転に多少慣れている「中級者向けモード」に設定することができる。以上に説明したように、補正係数Kを設定(モード切替)することにより「低燃費運転の難易度」を調節することができるため、運転者の熟練度に適した低燃費運転を支援することができる。
なお、減速度Bについても加速度Aと同様に、補正係数Kにより基準減速度BFを変更することができる。
具体的には、図10に示すように、例えば、補正係数K=0.8に設定すれば、基準減速度BFのBF曲線は曲線C7となるため、曲線C6(補正係数K=1のときのBF曲線)よりも低くなる。従って、エコドライブ率Eが100%を超えやすくなる。つまり、補正係数Kを1未満(K<1)に設定すると「低燃費運転の難易度」が高くなるため、低燃費運転に慣れている「上級者向けモード」に設定することができる。
一方、例えば、補正係数K=1.2に設定すれば、基準減速度BFのBF曲線は曲線C8となるため、曲線C6よりも高くなる。従って、エコドライブ率Eが100%を超えにくくなる。つまり、補正係数Kを1より上(K>1)に設定すると、「低燃費運転の難易度」が低くなるため、低燃費運転に慣れていない「初心者向けモード」に設定することができる。
また、補正係数Kを初期設定のまま(K=1)に設定していれば、低燃費運転に多少慣れている「中級者向けモード」に設定することができる。以上に説明したように、補正係数Kを設定(モード切替)することにより「低燃費運転の難易度」を調節することができるため、運転者の熟練度に適した低燃費運転を支援することができる。
算出部13は、エコドライブ率算出部18と、判定部19とを有する。エコドライブ率算出部18は、加速度検知部11から加速度A(及び/又は減速度B)が入力され、車速算出部16から車速Vが入力されると、記憶部12内のAF曲線C3(及び/又はBF曲線C6)を読み込んで、車速Vに対応した基準加速度AF(及び/又は基準減速度BF)を決定する。なお、AF曲線C3(及び/又はBF曲線C6)に基づいて決定された基準加速度AF(及び/基準減速度BF)を、便宜上、第1の基準加速度AF(及び/又は第1の基準減速度BF)という。
エコドライブ率算出部18は、決定した第1の基準加速度AF(及び/又は第1の基準減速度BF)に補正係数Kを乗算することにより、第2の基準加速度AS(及び/又は第2の基準減速度BS)を算出する。更に、エコドライブ率算出部18は、加速度検知部11から入力された加速度A(及び/又は減速度B)を、第2の基準加速度AS(及び/又は第2の基準減速度BS)で除算して100を乗算することにより、第2の基準加速度AS(及び/又は第2の基準減速度BS)に対する加速度A(及び/又は減速度B)の割合(以下、エコドライブ率Eと言う。)を算出することができる。
なお、補正係数入力部17がないとき、又は補正係数が初期設定のまま(K=1)であるときは、第1の基準加速度AF=第2の基準加速度AS(及び/又は第1の基準減速度BF=第2の基準減速度BS)として、エコドライブ率Eを算出する。
判定部19は、エコドライブ率算出部18からエコドライブ率Eが入力されると、エコドライブ率Eが100%以上(E≧100)か否かを判定する。判定部19は、判定結果を判定信号Lとして、表示部14及び報知部21に出力する。例えば、エコドライブ率Eが100%以上(E≧100)のとき判定信号Lは1(L=1)であり、エコドライブ率Eが100%未満(E<100)のとき判定信号Lは0(L=0)である。
表示部14は、エコドライブ率算出部18からエコドライブ率Eが入力されると、上述した通り、エコドライブ率Eを、メータ表示S1やグラフ表示S2(図8を参照)で表示することができる。
また、表示部14は、警告ランプ25(図8を参照)を備えており、判定部19から入力された判定信号Lが1(L=1)であるとき、警告ランプ25は点灯する。一方、判定信号Lが0(L=0)であるとき、警告ランプ25は消灯する。エコドライブ率Eが100%以上(E≧100)のとき、警告ランプ25は点灯するため、運転者に注意を促すことができる。なお、警告ランプ25は、メータ表示S1内にあっても良く、グラフ表示S2内にあっても良い。
更に、表示部14は、現在設定している補正係数Kの値を表示することができる。このため、運転者が設定している補正係数を確認しながら運転することができる。例えば、エコドライブ度Eが100%を頻繁に超える場合には、補正係数入力部17のモード切替によって難易度を低く設定することができる。なお、補正係数Kの表示位置は、メータ表示S1内であっても良く、グラフ表示S2内であっても良い。
報知部21は、判定部19から入力された判定信号Lに基づいて報知音を発する。具体的には、報知部21は、例えば判定信号Lが1(L=1)、つまり、エコドライブ率Eが100%以上(E≧100)のとき、報知音を発するため、運転者に注意を促すことができる。
次に、算出部13(エコドライブ率算出部18及び判定部19)の制御フローについて、図11に基づいて説明する。
まずステップST01において、エコドライブ率算出部18は、加速度検知部11が検知した加速度A(及び/又は減速度B)を読み込む。
次にステップST02において、エコドライブ率算出部18は、車速算出部16が算出した車速Vを読み込む。
次にステップST03において、エコドライブ率算出部18は、記憶部12内のAF曲線C1(及び/又はBF曲線C2)を読み込む。そして、ステップST02で読み込んだ車速Vに対応する第1の基準加速度AF(及び/又は第1の基準減速度BF)を導出する。
次にステップST04において、エコドライブ率算出部18は、補正係数入力部17から入力された補正係数Kを読み込む。そして、ステップST03で導出された第1の基準加速度AF(及び/又は第1の基準減速度BF)に補正係数Kをかけた、第2の基準加速度AS(及び/又は第2の基準減速度BS)を算出する。
なお、補正係数入力部17がないとき、又は補正係数Kが初期設定のまま(K=1)であるときは、第1の基準加速度AFをそのまま、第2の基準加速度AS(第1の基準加速度AF=第2の基準加速度AS)とする。減速度の場合も加速度と同様に、第1の基準加速度BFをそのまま、第2の基準減速度BS(第1の基準減速度BF=第2の基準減速度BS)とする。
次にステップST05において、エコドライブ率算出部18は、ステップST01で読み込んだ加速度A(及び/又は減速度B)を、ステップST04で算出した第2の基準加速度AS(及び/又は第2の基準減速度BS)で除算して100を乗算することにより、エコドライブ率E[%]を算出する。
次にステップST06において、判定部19は、エコドライブ率算出部18からエコドライブ率Eが入力されると、警告ランプ25(図8を参照)が点灯しているか否かを判定する。点灯していればステップST07で消灯させる、つまり、判定部19は、L=0である判定信号Lを表示部14に出力する。消灯が完了したとき、又は既に消灯していると判断したときには、ステップST08に進む。
次にステップST08において、判定部19は、報知部21が報知音を発しているか否かを判定する。報知音を発していればステップST09で停止させる、つまり、判定部19は、L=0である判定信号Lを報知部21に出力する。報知音が停止したとき、又は既に停止していると判断したときには、ステップST10に進む。なお、ステップST06からST09までの順序は、報知音を停止(ステップST08〜ステップST09)させた後に、警告ランプ25(図8を参照)を消灯(ステップST06〜ステップST07)させても良い。
次にステップST10において、判定部19は、エコドライブ率算出部から入力されたエコドライブ率Eが100%以上(E≧100)であるか否かを判定する。エコドライブ率Eが100%未満(E<100)であれば、エコドライブ算出部18はエコドライブ率Eを表示部14に出力してエコドライブ率Eを表示させる(ステップST13)。エコドライブ率Eが100%以上(E≧100)であればステップST11に進む。
次にステップST11において、判定部19は、L=1である判定信号Lを表示部14に出力して、警告ランプ25(図8を参照)を点灯させる。また、ステップST12において、判定部19は、L=1である判定信号Lを報知部21に出力して、報知音を発生させる。なお、ステップST11とステップST12の順序は逆であっても良い。警告ランプ25が点灯し報知音が発したら、エコドライブ算出部18はエコドライブ率Eを表示部14に出力した(ステップST13)後、再度ステップST01に戻る。
なお、本発明では、低燃費運転支援装置10は車両の前後方向の加速度(及び/又は減速度)に基づいて算出される燃費状況を表示することが可能な構成であれば良く、車種は特に限定されない。
また、本実施例では、警告ランプ25(図8を参照)はエコドライブ率Eが100%以上のときにのみ点灯するが、エコドライブ率Eが100%未満のときにも点灯して良い。このとき、例えば、メータゲージ24の色に対応して、エコドライブ率Eが0%以上30%未満のときには緑色(「低燃費運転」をイメージさせる色)に点灯し、エコドライブ率Eが30%以上80%未満のときには黄色(「やや低燃費運転」をイメージさせる色)に点灯し、エコドライブ率Eが80%以上100%未満のときには橙色(「やや高燃費運転」をイメージさせる色)に点灯し、エコドライブ率Eが100%以上のときには赤色(「高燃費運転」をイメージさせる色)に点灯させることができる。つまり、エコドライブ率Eに応じて警告ランプ25の発光色を変えて点灯させることができるため、運転者は燃費の良否をより明確に把握することができる。
(実施例2の変形例)
ここで、記憶部12に記憶する特性マップに、加速度と加速度微分値との和AF+AF'を使用した場合の補正係数について、図12に示すグラフを参照して説明する。特性マップに、加速度と加速度微分値との和AF+AF'を使用することにより、緩加速時にも適正な基準加速度が得られることは上記した実施例1の第2変形例で説明した通りである。このとき、加速度と加速度微分値とを単純加算するのではなく、和についても実施例2同様、補正係数Kにより、C21曲線,C22曲線,C23曲線として示すように、基準加速度(AF+AF')を変更することができる。このように補正係数Kを設定(モード切替)することにより「低燃費運転の難易度」を調節することができるため、運転者の熟練度に適した低燃費運転を支援することができる。なお、図13に示すように、補正係数Kにより、C24曲線,C25曲線,C26曲線として示すように、基準減速度(BF+BF')も変更することができる。