JP5997009B2 - 振動発生装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、振動部が板ばね部を介して筐体に支持され、コイルが巻かれたコアと磁石との間で発生する電磁力で前記振動部が振動する振動発生装置ならびにその製造方法に関する。
特許文献1に、携帯機器などには使用される小型の振動発生装置が開示されている。
この振動発生装置は、金属板によって筐体が形成され、この筐体に振動部が支持されている。振動部は、ばね性を有する金属板によって支持体とこの支持体から延び出る板ばね部とが一体に形成されている。板ばね部の先部に挟持部が形成されており、この挟持部で筐体に設けられた固定板部が挟持されて、板ばねの先部と筐体とが固定されている。
振動部の前記支持体に磁芯が支持されてこの磁芯にコイルが巻かれており、筐体には前記磁芯の両端部に微小なギャップを介して対向する対を成す磁石が固定されている。
この振動発生装置は、コイルに通電されると、磁芯に発生する磁界と磁石との間で発生する電磁力により、振動部が振動する。
特許文献1に記載された振動発生装置は、筐体と支持体とが板金製であるため、小型化と軽量化が可能である。
特開2012−125730号公報
この種の振動発生装置は、支持体に搭載された磁芯の端部と、筐体に固定された磁石との間に微小なギャップを形成することが必要であり、また、磁芯の両端部において前記ギャップを均一に設定することが必要である。そのため、筐体に対して支持体を高精度に位置決めして固定することが必要である。
しかし、特許文献1に記載された振動発生装置のように、筐体が金属板で形成され、振動部の支持体がばね性を有する金属板で形成されたものでは、プレス成形での公差が発生し、板ばねの先部に設けられた挟持部と筐体の固定板部との接合部に公差が累積する。また、組立時に板ばねに応力が残留すると、組立後に振動部の位置が動き、前記ギャップが変化する。その結果、前記ギャップを均一に管理するのが困難になる。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、筐体に板ばね部を固定する際に、コアと磁石とのギャップを精度よく設定でき、且つ板ばね部と筐体とを強固に固定することができる振動発生装置およびその製造方法を提供することを目的としている。
第1の本発明は、筐体と、振動部と、前記振動部に設けられた板ばね部と、前記筐体と前記振動部の一方に設けられた磁石と、他方に設けられたコアならびにコイルとを有する振動発生装置において、
前記板ばね部の先部に対向面が設けられ、前記筐体に支持面が形成され、前記対向面と前記支持面の面方向が、前記コアの端面と前記磁石との間のギャップを変化させる方向に延びており、
前記対向面と前記支持面と、前記ギャップが所定値となる相対位置で、互いに固定されており、
前記対向面と前記支持面の一方を形成する金属板には、前記金属板からほぼ直角に折り曲げられ、前記筐体の内方に向かって延びる折曲げ部と、前記折曲げ部から前記面方向に沿って延び、前記面方向と直交する方向に眺めたときにその先部が前記対向面と前記支持面とが当接する位置を向くように鈍角に折り曲げられた変形部と、前記変形部の先部から前記筐体の外方に向かって延び、前記対向面と前記支持面の他方を形成する板材に当接する挟圧部と、が一体に形成され、前記金属板と前記挟圧部との間に、前記板材が挟圧され、前記対向面と支持面とが互いに圧接されていることを特徴とするものである。
本発明の振動発生装置は、板ばね部に設けられた対向面と筐体の支持面とを、面方向で相対的に位置調整してから固定することで、コアと磁石とのギャップを精度よく設定することが可能である。また組立完了後に板ばねに大きな応力が残らないので、振動部が変位することがなく前記ギャップを維持しやすくなる。
本発明では、前記挟圧部は、前記筐体の底板部側と、前記底板部とは反対側の蓋板部側にそれぞれ設けられ、前記底板部側の前記挟圧部は、前記変形部が前記蓋板部側へ向けて折り曲げられ、前記蓋板部側の前記挟圧部は、前記変形部が前記底板部側へ向けて折り曲げられ、
前記対向面を形成する板材には、前記底板部の上面に当接し、前記振動部の前記底板部側への移動を規制する突き当て部が設けられていることが好ましい。
また、前記対向面を形成する板材には、前記筐体の外方に向けて折り曲げられ、前記支持面を上下から挟み込む位置関係の一対の折曲げ片が設けられていることが好ましい。
本発明は、前記対向面と前記支持面の少なくとも一方は、金属板の一部を隆起させた隆起部の表面に形成されているものが好ましく、さらに、前記隆起部の表面が凹凸面であることが好ましい。
前記隆起面を設けることで、対向面と支持面とを確実に面接触させることができ、互いの面の摩擦力によって、板ばね部の先部と筐体とを強固に固定できる。
さらに、前記対向面と前記支持面の、前記面方向への相対的な位置ずれ量を規制するストッパ構造が設けられていることが好ましい。
第2の本発明は、筐体と、振動部と、前記振動部に設けられた板ばね部と、前記筐体と前記振動部の一方に設けられた磁石と、他方に設けられたコアならびにコイルとを有する振動発生装置の製造方法において、
前記板ばね部の先部に設けられた対向面と、前記筐体に形成された支持面の面方向が前記コアの端面と前記磁石との間のギャップを変化させる方向に向くように前記筐体と前記振動部を組み合わせ、
前記対向面と前記支持面の一方を形成する金属板と一体に形成された、前記金属板からほぼ直角に折り曲げられ、前記筐体の内方に向かって延びる折曲げ部と、前記折曲げ部から前記面方向に沿って延びる変形部と、前記変形部の先部から前記筐体の外方に向かって延び、その先端が前記対向面と前記支持面の他方を形成する板材の前記筐体の内方に向いた面よりも所定寸法だけ外方に位置する挟圧部のうち、前記板材の前記筐体の内方に向いた面に前記挟圧部が乗り上げるように前記変形部を折り曲げ、前記金属板と前記挟圧部との間に、前記板材を挟圧し、前記対向面と支持面とを互いに圧接させることを特徴とするものである。
本発明の振動発生装置の製造方法では、前記挟圧部は、前記筐体の底板部側と、前記底板部とは反対側の蓋板部側にそれぞれ設けられ、前記底板部側の前記挟圧部は、前記変形部が前記蓋板部側へ向けて折り曲げられ、前記蓋板部側の前記挟圧部は、前記変形部が前記底板部側へ向けて折り曲げられ、
前記対向面を形成する板材には、前記底板部の上面に当接し、前記振動部の前記底板部側への移動を規制する突き当て部が設けられていることが好ましい。
さらに、前記対向面を形成する板材には、前記筐体の外方に向けて折り曲げられ、前記支持面を上下から挟み込む位置関係の一対の折曲げ片が設けられ、前記挟圧部は前記折曲げ片のいずれかを乗り越えて、前記対向面を形成する板材の前記筐体の内方に向いた面に乗り上げることが好ましい。
本発明は、前記筐体および前記振動部に、同軸上に位置する位置決め穴を形成し、位置決めピンをそれぞれの前記位置決め穴に挿入して、前記筐体と前記振動部とを相対的に位置決めすることが可能である。
本発明は、振動部に設けられた板ばね部と筐体とを固定する際にコアと磁石とのギャップを精度よく設定することができ、コアの両端部のギャップを均一に設定できるようになる。
また、対向面と支持面を面接触させて挟圧部で挟持することで、筐体に対して板ばね部の先部を強固に固定することが可能である。
本発明の実施の形態の振動発生装置を、上部ケースを除去した状態で示す平面図、 本発明の実施の形態の振動発生装置の分解斜視図、 板ばね部の先部と筐体との取付け部を示す部分分解斜視図、 板ばね部の先部と筐体との取付け部を示す拡大斜視図、 図4をV−V線で切断した断面図、 図4をVI−VI線で切断した断面図、 (A)(B)は、挟圧部での金属板の変形状態を筐体の内側から説明する部分斜視図、 磁石の着磁対向面を示す正面図、 (A)(B)は、本発明の振動発生装置の製造方法の一例を示す説明図、
図2に示すように、本発明の実施の形態の振動発生装置1の筐体10は、下部ケース11と上部ケース12とで構成されている。下部ケース11と上部ケース12は、ステンレススチールなどの非磁性金属板を使用した板金加工によって形成されている。
図2と図3に示すように、下部ケース11は、底板部13と、底板部13の横方向(X方向)の両側部から上向きに垂直に折り曲げられた一対の側板部14,14とを有している。上部ケース12は、蓋板部15と、蓋板部15の横方向(X方向)の両側縁部から下向きに折り曲げられた4つの係合片16とを有している。
下部ケース11の上に上部ケース12が設置され、それぞれの係合片16の先端のフック形状部分が、下部ケース11に設けられた保持部29の下側に入り込んで抜け止めがなされる。これにより、箱形状の非磁性の筐体10が形成される。
図2に示すように、下部ケース11のそれぞれの側板部14の2か所に支持構造部20が設けられている。右側(X1側)の側板部14に設けられた2か所の支持構造部20と、左側(X2側)の側板部14に設けられた2か所の支持構造部20は左右対称形状であるが、構造は実質的に同一であるため、以下では、4か所の支持構造部20およびその構成要素を全て同じ符号を付して説明する。
図3と図4に示すように、前記支持構造部20では、側板部14の一部に、下部ケース11の内部に向けて隆起する隆起部21が形成されている。図3に示すように、隆起部21の下部ケース11の内側に向く表面が支持面22である。支持面22はU次形状に形成されている。この支持面22の上部は、非隆起部23を挟んで縦方向(Y方向)に間隔を空けて位置する一対の分離支持面22aであり、下部は、2つの分離支持面22aの下部どうしを連続させる連続支持面22bである。
支持面22は、U字形状の縁部を除いて、Y−Z平面と平行な平坦面である。図3に示すように、隆起部21の表面である支持面22には、縦方向(Y方向)と上下方向(Z方向)へ格子状に延びる細い線の圧痕24が形成されている。この圧痕24は、支持面22に格子状のプレス型が押し付けられて形成されたものである。圧痕24の格子の縦方向と上下方向のピッチは、それぞれ0.1〜0.5mm程度である。この圧痕24が形成されているため、支持面22は細かな凹凸形状となっている。
支持構造部20では、側板部14の上縁部から下部ケース11の内方に向けてほぼ直角に折り曲げられた折曲げ部25が設けられている。1か所の支持構造部20に一対の折曲げ部25が縦方向(Y方向)へ間隔を空けて設けられている。2つの折曲げ部25から互いに対向する方向へ上部変形部26が一体に延びており、それぞれの上部変形部26の先部に上部挟圧部26aが形成されている。
図3と図4に示すように、上部挟圧部26aの先端部は曲面形状である。それぞれの上部挟圧部26aは、分離支持面22a,22aの上方に位置して、その先部が下部ケース11の外方に向けられている。
図3に示すように、支持構造部20では、底板部13に切欠き部27が形成されている。この切欠き部27は、底板部13のX1側ならびにX2側の縁部から側板部14の下部まで連続している。図4と図5に示すように、前記切欠き部27は、側板部13において隆起部21の下縁まで連続している。
支持構造部20の下部では、底板部13の一部が前記切欠き部27の内部に一体に延びて一対の下部変形部28,28が形成されている。下部変形部28,28は縦方向(Y方向)に向かって互いに接近する方向に延びている。それぞれの下部変形部28の先部に下部挟圧部28aが形成されている。下部挟圧部28aの先部は曲面形状である。一対の下部挟圧部28a,28aは、連続支持面22bの下側に位置して、その先部が下部ケース11の外側に向けられている。
図6に示すように、上部挟圧部26a,26aの縦方向(Y方向)の間隔W1よりも、下部挟圧部28a,28aの縦方向の間隔が狭くなっている。よって、図6において破線で示すように、上部変形部26,26が下向きに変形させられると、上部挟圧部26a,26aが、支持面22の上部分離支持面22a,22aにそれぞれ対向し、下部変形部28,28が上向きに変形させられると、下部挟圧部28a,28aが連続支持面22bに対向する。
図1と図2に示すように、下部ケース11の縦方向(Y方向)に向く両側部に前記保持部29,29が設けられている。それぞれの保持部29は、下部ケース11を形成する金属板から一体に折り曲げられて形成されている。それぞれの保持部29には磁石3が保持されている。
図1と図2に示すように、下部ケース11と上部ケース12とから成る筐体10の内部に振動部30が収納されている。振動部30は、可動ケース31を有しており、この可動ケース31に、磁性コア4とこの磁性コア4に巻かれたコイル5が搭載されている。
可動ケース31は、ばね性を発揮できる薄い非磁性の金属板で形成されている。この実施の形態では、可動ケース31が、板ばねとして機能するステンレススチールの板材で形成されている。可動ケース31を構成しているステンレス板材の板厚は、筐体10の下部ケース11と上部ケース12を形成しているステンレス板材よりも十分に薄い。
図2と図3に示すように、可動ケース31は、可動底部32と、可動底部32の横方向(X方向)の両側部から上向きにほぼ直角に折り曲げられた可動側部33,33とを有している。
それぞれの可動側部33では、縦方向(Y方向)の両側部が可動ケース31の外側方向へ折り曲げられて板ばね部34が一体に形成されている。板ばね部34は合計4か所に形成されている。X1側の2か所に位置する板ばね部34と、X2側の2か所に位置する板ばね部34は左右方向で対称形状であり、Y1側の2か所に位置する板ばね部34とY2側の2か所に位置する板ばね部34も縦方向で対称形状である。ただし、4か所の板ばね部34は構造が同じであるため、同じ符号を付して説明する。
図3に拡大して示すように、それぞれの板ばね部34は、第1の湾曲部35aと第2の湾曲部35bならびに第3の湾曲部35cを有している。第3の湾曲部35cの先部に接合板部36が一体に形成されている。接合板部36の外側に向けられた平坦面が対向面36aとなっている。
図3に示すように、接合板部36の下端には縦方向(Y方向)に間隔を空けて一対の突き当て部36b,36bが一体に形成されている。接合板部36の下縁部には、一対の突き当て部36b,36bの間で、可動ケース31の外側へ向けて折り曲げられた下部折曲げ片36cが一体に形成されている。また、接合板部36の上縁部には、可動ケース31の外側へ向けて折り曲げられた上部折曲げ片36dが一体に形成されている。
図2と図3に示すように、可動ケース31には、可動側部33の両端部から可動底部32の内部に切り込まれた小凹部37が形成されている。可動底部32のX1側の縁部とX2側の縁部において、Y方向に間隔を空けて形成された前記小凹部37,37に挟まれた部分(図3において幅寸法Waで示す帯状部分)が上下方向(Z方向)へ高い弾性係数で変形できる弾性変形部38となっている。
図2と図3に示すように、可動ケース31の縦方向(Y方向)の両端部には、保持片39が上向きに折り曲げられている。それぞれの保持片39には、保持開口部39aが形成されている。
図1に示すように、外周面にコイル5が巻かれた磁性コア4は、可動ケース31の上に設置され、磁性コア4の両端部がそれぞれの保持開口部39aに保持されている。磁性コア4の両端面4a,4aは、保持片39よりもやや突出した位置でY1方向とY2方向へ向けられている。
図1に示すように、振動部30が筐体10の内部に収納されると、磁性コア4のそれぞれの端面4aは、磁石3の着磁対向面3aに微細なギャップgを介して対向している。
図8に、Y1側に位置する磁石3の着磁対向面3aが示されている。この着磁対向面3aでは、N極とS極が上下に分かれているとともに、X1側にN極がX2側にS極が分かれて着磁されている。その結果、N極の中心(重心)O1とS極の中心(重心)O2が、上下方向(Z方向)に間隔を空け、且つ左右方向(X方向)に間隔を空けて配置されている。Y2側の磁石3の着磁対向面3aの磁極は、図8に示すものと縦方向(Y方向)において面対称である。Y2側の磁石の着磁対向面3aも、N極の中心O1がX1側に位置し、S極の中心O2がY2側に位置している。
次に、前記振動発生装置1の組立方法を説明する。
コイル5が巻かれた磁性コア4は、可動ケース31の可動側部33,33の間に挿入され、磁性コア4の縦方向(Y方向)に向く両端部が保持片39,39の保持開口部39a,39aに保持されて、振動部30が組み立てられる。
図1に示すように、振動部30は、下部ケース11の左右の側板部14,14の間に設置される。可動ケース31の4か所の板ばね部34の先部に設けられた接合板部36は、下部ケース11のそれぞれの支持構造部20の内側に設置される。このとき、それぞれの板ばね部34の先部の接合板部36に設けられた対向面36aが、それぞれの支持構造部20の支持面22に微細な距離を空けて対面し、または軽い力で接触する。
図5と図6に示すように、板ばね部34の先部の接合板部36の下端に設けられた突き当て部36b,36bが、下部ケース11の底板部13の上面に突き当てられて、振動部30の上下方向の位置が決められる。
図4に示すように、接合板部36の下端において一対の突き当て部36b,36bの間に設けられた下部折曲げ片36cは、下部ケース11の側板部14の下部に形成された切欠き部27の内部に挿入され、下部折曲げ片36cが、側板部14に形成された隆起部21よりも下側に位置している。また、接合板部36の上端部に設けられた上部折曲げ片36dが、隆起部21の上縁部と2つの上部挟圧部26a,26aとの間に位置している。
図4に示すように、接合板部36から折り曲げられている下部折曲げ片36cの両側部と、側板部14の下部に形成されている切欠き部27のY1方向ならびにY2方向の内縁との間に移動余裕δが形成されている。接合板部36は前記移動余裕δの範囲でY方向へ移動可能であり、振動部30を構成する可動ケース31が、下部ケース11の内部において、前記移動余裕δだけY1−Y2方向へ移動可能である。また、下部折曲げ片36cが切欠き部27の内部に位置しているため、接合板部36が、Y1−Y2方向へ向けてδ以上の距離を動かないように、ストッパ構造が構成されている。
すなわち、板ばね部34の先部の接合板部36と支持構造部20との間には、Y1−Y2方向へ距離δだけ相対位置を変えることができる調整しろが設けられているとともに、位置調整しろδ以上に相対移動しないようにストッパ構造で規制されている。
図4ないし図7に示すように、接合板部36の対向面36aが支持構造部20の支持面22に対面しまたは当接している状態で、図1に示すように、磁性コア4のY1側の端面4aと磁石3の着磁対向面3aとのギャップgならびに、Y2側の端面4aと着磁対向面3aとのギャップgが、共に均一な値となるように、可動ケース31の位置が調整される。
この調整は、図9に示すいずれかの手段で行うことができる。
図9(A)に示す調整手段は、同じ厚さのスペーサ41,41が用いられる。それぞれのスペーサ41が、磁性コア4の端面4aと磁石3の着磁対向面3aとの間に挿入されて、Y1側とY2側の双方で、端面4aと着磁対向面3aとのギャップgが均一に設定される。
図9(B)に示す調整手段は、下部ケース11の底板部13の複数個所に位置決め穴42が形成され、可動ケース31の可動底部32にも位置決め穴43が形成されている。位置決め穴42と位置決め穴43は同じ直径の円形穴または矩形穴である。振動部30が下部ケース11に設置されたときに、調整用の位置決めピン44が前記位置決め穴42と位置決め穴43に挿入されて、下部ケース11内で可動ケース31が位置決めされ、Y1側とY2側とで、磁性コア4の端面4aと磁石3の着磁対向面3aとのギャップgが均一となるように設定される。
図9に示す調整工程では、板ばね部34の先部の接合板部36が、下部ケース11の支持構造部20に固定されていない状態で、Y1側とY2側とで、端面4aと着磁対向面3aとのギャップgが均一に設定される。
支持面22と対向面36aは、その面方向がギャップgを変化させる方向(Y方向)に向けられているため、磁石3と磁性コア4とのギャップgを均一に調整する作業の際に、可動ケース31に設けられた支持面22がδの範囲でY方向へ動くことができる。よって、前記ギャップgが均一に設定するときに、それぞれの板ばね部34をY方向への残留応力を持たない自由状態に設定することが可能である。
前記ギャップgが均一に設定された後に、それぞれの板ばね部34の先部に設けられた接合板部36を、支持構造部の支持面22に強固に固定する。
その固定方法は、図5と図6において破線で示し、さらに図7(B)に示すように、支持構造部20に設けられた一対の上部変形部26,26を下向きに変形させる。
図5と図7(A)に示すように、上部変形部26が変形される前は、その先部に形成された上部挟圧部26aのX1側の先端が、支持面22と対面する接合板部36のX2側に向く背面36eよりも寸法αだけX1側に位置している。
下部変形部26が下向きに強制的に変形させられると、一対の上部挟圧部26a,26aは、それぞれが支持面22の分離支持面22a,22aに対向する部分で、前記背面36eに乗り上がる。その結果、図5と図7(B)に示すように、上部挟圧部26a,26aによって、接合板部36の対向面36aが、それぞれの分離支持面22a,22aに対して、挟圧力F1によって強く押し付けられる。
また、下向きに変形させられた上部挟圧部26a,26aが背面36eに乗りあがるときに、接合板部36に対して下向きの押圧力F2が作用する。これによって、接合板部36の下端の突き当て部36b,36bが、下部ケース11の底板部13の上面に押し付けられ、下部ケース11内で可動ケース31の高さ位置が決められる。
次に、支持構造部20において下部ケース11の底板部13に一体に形成されている一対の下部変形部28,28を上向きに変形させる。この変形により、下部挟圧部28a,28aが、支持構造部20の支持面22の連続支持面22bに対向する位置で前記背面36eに乗り上がる。下部挟圧部28a,28aによって、接合板部36の対向面36aが連続支持面22bに対し、挟圧力F3によって、強く押し付けられる。
支持構造部20では、下部ケース11の側板部14から内方に隆起する隆起部21に支持面22が形成され、支持面22は上部においてY方向に離れた分離支持面22a,22aに分割されている。接合板部36が、上部挟圧部26a,26aにより、それぞれの分離支持面22a,22aに個別に押し付けられることにより、接合板部36が2か所において支持面22に確実に押し付けられて固定される。また支持構造部20の下方では、下部挟圧部28a,28aによって、接合板部36の下部が連続支持面22bに確実に押し付けられる。
図3に示すように、支持面22には格子状に延びる圧痕24が形成され、細かな凹凸部が形成されている。この凹凸部の摩擦力により、接合板部36の対向面36aが、Y方向へ位置ずれしにくい状態で支持面22に強固に固定される。
磁性コア4の端面4aと磁石3の着磁対向面3aとのギャップgが均一に設定されるときに、それぞれの板ばね部34にY方向への応力が残留しない状態で、接合板部36が下部ケース11の側板部14に強固に固定される。そのため、図9(A)に示すスペーサ41や図9(B)に示す位置決めピンが除去された後にも、前記ギャップgを高精度に設定された状態を維持できる。
組み立てられた振動発生装置1は、可動ケース31の4か所の板ばね部34によって、振動部30がX方向へ第1の固有振動数で振動することが可能になる。さらに、可動ケース31の可動底部32のX1側の縁部とX2側の縁部に、幅寸法Waの帯状の弾性変形部38が設けられており、この弾性変形部38によって、振動部30が上下方向(Z方向)へ第2の固有振動数で振動可能である。弾性変形部38における上下方向への弾性係数は、板ばね部34のX方向への弾性係数よりも十分に大きい。よって、第2の固有振動数は第1の固有振動数よりも十分に高い。
図8に示すように、磁石3の着磁対向面3aでは、N極の中心(重心)O1とS極の中心(重心)O2とがX方向ならびにZ方向の双方に間隔を空けて配置されている。そのため、コイル5に第1の固有振動数に相当する第1の周波数の交流電流が与えられると、磁性コア4と磁石3との間の電磁力により、振動部30は図8に示すFx方向へ共振させられる。また、コイル5に第2の固有振動数に相当する第2の主は数の交流電流が与えられると、振動部30は図8に示すFz方向へ共振させられる。
このように、振動発生装置1では、2種類の振動を発生することができ、これを電子機器の筐体などへ与えることが可能になる。
前記実施の形態では、振動部30にコイル5と磁性コア4が搭載され、筐体10に磁石3が固定されているが、これとは逆に、振動部30に磁石が搭載され、筐体10にコイルと磁性コアが搭載されていてもよい。
また、板ばね部34の先部に設けられた接合板部36に上部挟圧部26aならびに下部挟圧部28aと同じものが設けられ、この挟圧部を変形させて、接合板部と挟圧部との間に、下部ケース11の側板部14の一部を挟み込んでもよい。
1 振動発生装置
3 磁石
3a 着磁対向面
4 磁性コア
4a 端面
5 コイル
10 筐体
11 下部ケース
12 上部ケース
13 底板部
14 側板部
20 支持構造部
21 隆起部
22 支持面
24 圧痕
26a 上部挟圧部
28a 下部挟圧部
30 振動部
31 可動ケース
34 板ばね部
36 接合板部
36a 対向面
38 弾性変形部
41 スペーサ
42,43 位置決め穴
44 位置決めピン

Claims (10)

  1. 筐体と、振動部と、前記振動部に設けられた板ばね部と、前記筐体と前記振動部の一方に設けられた磁石と、他方に設けられたコアならびにコイルとを有する振動発生装置において、
    前記板ばね部の先部に対向面が設けられ、前記筐体に支持面が形成され、前記対向面と前記支持面の面方向が、前記コアの端面と前記磁石との間のギャップを変化させる方向に延びており、
    前記対向面と前記支持面と、前記ギャップが所定値となる相対位置で、互いに固定されており、
    前記対向面と前記支持面の一方を形成する金属板には、前記金属板からほぼ直角に折り曲げられ、前記筐体の内方に向かって延びる折曲げ部と、前記折曲げ部から前記面方向に沿って延び、前記面方向と直交する方向に眺めたときにその先部が前記対向面と前記支持面とが当接する位置を向くように鈍角に折り曲げられた変形部と、前記変形部の先部から前記筐体の外方に向かって延び、前記対向面と前記支持面の他方を形成する板材に当接する挟圧部と、が一体に形成され、前記金属板と前記挟圧部との間に、前記板材が挟圧され、前記対向面と支持面とが互いに圧接されていることを特徴とする振動発生装置。
  2. 前記挟圧部は、前記筐体の底板部側と、前記底板部とは反対側の蓋板部側にそれぞれ設けられ、前記底板部側の前記挟圧部は、前記変形部が前記蓋板部側へ向けて折り曲げられ、前記蓋板部側の前記挟圧部は、前記変形部が前記底板部側へ向けて折り曲げられ、
    前記対向面を形成する板材には、前記底板部の上面に当接し、前記振動部の前記底板部側への移動を規制する突き当て部が設けられている請求項1記載の振動発生装置。
  3. 前記対向面を形成する板材には、前記筐体の外方に向けて折り曲げられ、前記支持面を上下から挟み込む位置関係の一対の折曲げ片が設けられている請求項2記載の振動発生装置。
  4. 前記対向面と前記支持面の少なくとも一方は、金属板の一部を隆起させた隆起部の表面に形成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の振動発生装置。
  5. 前記隆起部の表面が凹凸面である請求項4記載の振動発生装置。
  6. 前記対向面と前記支持面の、前記面方向への相対的な位置ずれ量を規制するストッパ構造が設けられている請求項1ないし5のいずれかに記載の振動発生装置。
  7. 筐体と、振動部と、前記振動部に設けられた板ばね部と、前記筐体と前記振動部の一方に設けられた磁石と、他方に設けられたコアならびにコイルとを有する振動発生装置の製造方法において、
    前記板ばね部の先部に設けられた対向面と、前記筐体に形成された支持面の面方向が前記コアの端面と前記磁石との間のギャップを変化させる方向に向くように前記筐体と前記振動部を組み合わせ、
    前記対向面と前記支持面の一方を形成する金属板と一体に形成された、前記金属板からほぼ直角に折り曲げられ、前記筐体の内方に向かって延びる折曲げ部と、前記折曲げ部から前記面方向に沿って延びる変形部と、前記変形部の先部から前記筐体の外方に向かって延び、その先端が前記対向面と前記支持面の他方を形成する板材の前記筐体の内方に向いた面よりも所定寸法だけ外方に位置する挟圧部のうち、前記板材の前記筐体の内方に向いた面に前記挟圧部が乗り上げるように前記変形部を折り曲げ、前記金属板と前記挟圧部との間に、前記板材を挟圧し、前記対向面と支持面とを互いに圧接させることを特徴とする振動発生装置の製造方法。
  8. 前記挟圧部は、前記筐体の底板部側と、前記底板部とは反対側の蓋板部側にそれぞれ設けられ、前記底板部側の前記挟圧部は、前記変形部が前記蓋板部側へ向けて折り曲げられ、前記蓋板部側の前記挟圧部は、前記変形部が前記底板部側へ向けて折り曲げられ、
    前記対向面を形成する板材には、前記底板部の上面に当接し、前記振動部の前記底板部側への移動を規制する突き当て部が設けられている請求項7記載の振動発生装置の製造方法。
  9. 前記対向面を形成する板材には、前記筐体の外方に向けて折り曲げられ、前記支持面を上下から挟み込む位置関係の一対の折曲げ片が設けられ、前記挟圧部は前記折曲げ片のいずれかを乗り越えて、前記対向面を形成する板材の前記筐体の内方に向いた面に乗り上げる請求項8記載の振動発生装置の製造方法。
  10. 前記筐体および前記振動部に、同軸上に位置する位置決め穴を形成し、位置決めピンをそれぞれの前記位置決め穴に挿入して、前記筐体と前記振動部とを相対的に位置決めする請求項7ないし9のいずれかに記載の振動発生装置の製造方法。
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