JP5995552B2 - 減速誘導標示システム - Google Patents
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Description
車両の走行速度を抑制させるための方法については種々の発明が開示されている。
すなわち本発明に係る減速誘導標示システムは、走向する車両に減速を促す減速誘導標示システムであって、
車両の制限速度の値を含んで表される速度標示部を備え、
該速度標示部は車両が走行する車道の幅方向中央付近に路面標示で形成されており、
前記速度標示部の両側の側方には立体図形状に表された立体標示部が前記車道の側縁付近へそれぞれ路面標示で形成され、
前記速度標示部の周囲には矩形に表された枠線部が全周に亘って設けられ
前記立体標示部は前記枠線部の両側の側方において車両の進行方向に沿って複数列設されると共に、
前記枠線部の車両の進行方向手前側には内装する発光体からの光を外部へ放射させる自発光体が設置されていることを特徴としている。
また、前記速度標示部の両側の側方に立体図形状に表した立体標示部を前記車道の側縁付近へそれぞれ路面標示で形成させるので、車道の側縁付近を走向する車両の運転手へ前記各立体標示部をあたかも立体的に盛り上がっているように視認させ、車両の減速を促すと共に、これを避けるように誘導して車道の中央付近を走行するよう促す。
これによって、車道の脇を通行する歩行者への接触事故の発生が抑制できる。
また、前記各立体標示部を避けるように誘導することで、運転手が、車道の幅方向中央付近に形成させた速度標示部を視認しやすくなされ、車両の減速を更に促すようになされる。
また、前記枠線部の車両の進行方向手前側に内装する発光体からの光を外部へ放射させる自発光体を設置させれば、
走向する車両の運転手の注意が前記速度標示部と各立体標示部へ向けられ易くなされ、車両の誘導と減速とをより効果的に促すことができ、好ましい。
また、前記自発光体を前記車道の幅方向に沿って前記枠線部の全長に亘って複数並設させれば、走向する車両の運転手の注意が前記速度標示部と各立体標示部へより向けられ易くなされるので、好ましい。
図1において、Rは車両が走行するように設けられた車道であり、車道Rは図中下側から上側へ向かう方向を車両の進行方向となされており、Lは車道Rの両側に設けられて車道Rと路側帯との境界を示す白線である。
また、図1の図中左側の路側帯には、歩行者通行用のスペースであることを示す緑色の路面標示Wが設けられている。
本実施形態の減速誘導標示システム1は、車道Rの表面上に路面標示で形成された、速度標示部2と、該速度標示部2の左右に設けられた立体標示部3,4とを備え、また車道Rに埋設設置された自発光体5を備えている。
前記速度標示部2は車両の進行方向に向かって縦長に表されると共に、車道Rの幅方向中央に配置されて設けられており、車道Rを図中下側から上側へ向かって走向する車両の運転手に標示内容を認識させるように設けられている。
なお、以下の説明においては、上記したように、車道Rにおける車両の進行方向を、図1の下側から上側へ向かう方向とし、進行方向の手前側を図中下側とする。
本実施形態の自発光体5は、車道Rの幅方向に沿って間隔をあけて3個並設されており、具体的には、各自発光体5が前記速度標示部2の枠線部24の図中下側に沿って、即ち車道Rの車両進行方向手前側に配置されている。各自発光体5がこのように配置されることで、車道Rを走向する車両のドライバーが、最初に発光する各自発光体5へ視線を向け、その後、その後方に配置された速度標示部2へ視線を移して、その標示内容を自然に視認するよう設けている。
本実施形態の速度標示部2は全体が車両の進行方向に向かって縦長で表されており、その周囲には全周を囲う矩形で表された枠線部24が設けられている。
枠線部24の内側の前記速度標示部2には、制限速度を表す文字表示21が設けられており、具体的には、制限速度が30km以下であることを表す「ゾーン30」の文字表示が形成されている。
本実施形態の文字表示21は、それぞれの文字の形状に個別に切り出された青色の路面標示シートで形成されており、それぞれの路面標示シートを車道Rに配置させ、その路面へ貼着させて設けられている。
また、本実施形態の枠線部24は、茶色の熱溶融型路面標示塗料で形成されており、前記文字表示21の周囲を囲うように塗装して設けられている。
本実施形態の立体標示部3は、それぞれ色調の異なる3種類の標示領域31、32、33を組み合わせて形成されており、具体的には、縦長矩形に形成された青色の標示領域31と、この標示領域31の図中下方、即ち車道Rの車両進行方向手前側に接するように配置された黄色の台形形状の標示領域32と、前記標示領域31と標示領域32との右側にそれぞれ接するように配置された白色の平行四辺形形状の標示領域33とを備えている。
本実施形態の各標示領域31〜33は、それぞれの形状に切り出された色調の異なる路面標示シートから形成されている。
具体的には、本実施形態の立体標示部3は、車両の進行方向に沿った台形状のブロック体があたかも路面から盛り上がっているように立体的に視認されるように配置されており、青色の標示領域31が前記ブロック体の上面を表現し、これより明るい色調の黄色の標示領域32が前記ブロック体の前面を表現し、最も明るい色調の白色の標示領域33が前記ブロック体の右側側面を表現するように配置されている。このように各標示領域31〜33を形成することで、前記ブロック体の右側側面に車両のヘッドライト等が照射されて上面より明るく見えているように表現される。
また、この立体標示部3は、前記のように、ブロック体の右側側面を表現する標示領域33を備えているが、左側側面を表現する標示領域を備えていないので、あたかも前記ブロック体を右側から目視しているように視認されるように、前記立体標示部3が設けられている。詳細には、前記標示領域31、32、33がそれぞれ前記ブロック体の上面、前面、右側側面を表現するので、車両の運転手において、あたかも前記ブロック体を前方右側から見下ろして目視しているように視認されるように、前記立体標示部3が設けられている。
本実施形態の左側の立体標示部3は、立体的に視認させる仮想のブロック体の左側側面を表現する標示領域を形成させていないが、これに限るものではなく、前記ブロック体の左側側面を表現する標示領域を設けてもよい。
しかし、前記ブロック体の左側側面を表現する標示領域を設ける場合は、車道Rの左側の側縁付近に配置させる前記立体標示部3を、あたかも前方右側から目視しているように視認させるために、前記ブロック体の右側側面を表現する標示領域より小さな面積で前記ブロック体の左側側面を表現する標示領域を設けるのが好ましいが、いずれにしても、前記ブロック体の左側側面を表現する標示領域を設けないのが最も好ましい。
即ち、本実施形態の右側の立体標示部4は、車両の進行方向に沿った台形状のブロック体があたかも路面から盛り上がっているように立体的に視認されるように設けられており、前記ブロック体の上面を表現する縦長矩形の青色の標示領域と、前記ブロック体の前面を表現する台形形状の黄色の標示領域と、前記ブロック体の左側側面を表現する平行四辺形形状の白色の標示領域とを備えて、車両の運転手において、あたかも前記ブロック体を前方左側から見下ろして目視しているように視認されるように、形成されている。
そして、前記立体標示部3と同様に、前記立体標示部4を車道Rの側縁付近に設けることで、車道Rを走向する車両のドライバーが立体標示部4を視認してこれを回避して走向するように誘導され、車道Rを走向する車両が路側帯を通行する歩行者などに接触するような事故の発生を抑制できる。
この左側の立体標示部4は、立体的に視認させる仮想のブロック体の右側側面を表現する標示領域を形成させていないが、これに限るものではなく、前記ブロック体の右側側面を表現する標示領域を設けてもよい。
そして、ブロック体の右側側面を表現する標示領域を設けない場合は、車道Rの左側の側縁付近に配置させる前記立体標示部4を、あたかも前方左側から目視しているように視認させるために、前記ブロック体の左側側面を表現する標示領域より小さな面積で前記ブロック体の右側側面を表現する標示領域を設けるのが好ましいが、いずれにしても、前記ブロック体の右側側面を表現する標示領域を設けないのが最も好ましい。
また、本実施形態の減速誘導標示システム1は、前記速度標示部2の枠線部24の手前側において、その幅方向の全長に亘って前記自発光体5を並設させるので、各自発光体5へ注意を引きつけられた観者の視線が、より自然に速度標示部2へ向けられるようになされるので、前記速度標示部2による減速の効果がより高められる。
2 速度標示部
21 文字表示
24 枠線部
3 立体標示部
31 標示領域
32 標示領域
33 標示領域
4 立体標示部
5 自発光体
Claims (2)
- 走向する車両に減速を促す減速誘導標示システムであって、
車両の制限速度の値を含んで表される速度標示部を備え、
該速度標示部は車両が走行する車道の幅方向中央付近に路面標示で形成されており、
前記速度標示部の両側の側方には立体図形状に表された立体標示部が前記車道の側縁付近へそれぞれ路面標示で形成され、
前記速度標示部の周囲には矩形に表された枠線部が全周に亘って設けられ
前記立体標示部は前記枠線部の両側の側方において車両の進行方向に沿って複数列設されると共に、
前記枠線部の車両の進行方向手前側には内装する発光体からの光を外部へ放射させる自発光体が設置されていることを特徴とする減速誘導標示システム。 - 前記各立体標示部は、前記枠線部の進行方向の全長に亘って列設されると共に、
前記自発光体は前記車道の幅方向に沿って前記枠線部の全長に亘って複数並設されていることを特徴とする請求項1に記載の減速誘導標示システム。
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