JP5994592B2 - 有機el素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、低分子材料層上に発光層を形成した有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子に関し、特に、車載用表示素子として適用すると好適である。
従来、特許文献1において、複数層の有機層からなる有機EL素子において、ホール輸送層を構成する低分子材料層を、低分子材料層上に形成される発光層の有機溶媒に対して難溶な材料で構成した構造が開示されている。この有機EL素子では、低分子材料層としてトリフェニルアミン誘導体を用いることで、発光層の有機溶媒に低分子材料層が溶け出すことを防止し、低分子材料層の上に他の有機膜を形成できるようにしている。
特開2009−277917号公報
しかしながら、上記のようにトリフェニルアミン誘導体を用いた場合でも、上層に他の有機膜を印刷すると、表面の形状が大きく荒れてしまうことが確認された。表面形状が荒れると、有機EL素子におけるリークの発生原因になるし、表面が荒れたということはトリフェニルアミン誘導体が上層に溶け出していることを意味しているため、有機EL素子の特性低下も懸念される。
本発明は上記点に鑑みて、低分子材料層をトリフェニルアミン誘導体で構成する場合において、上層に他の有機膜を形成したとしても、トリフェニルアミン誘導体の溶け出しを抑制できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、基板(1)上に、導電性物質にて構成されるホール注入電極(2)、低分子材料にて構成されたホール輸送層となる低分子材料層(3)、高分子材料を溶解させた有機溶媒を乾燥させて構成される発光層(4)、発光層の上に導電性物質にて構成される電子注入電極(5)を順に形成する有機EL素子の製造方法において、発光層を形成する工程では、有機溶媒として、該有機溶媒と低分子材料とから計算されるハンセン溶解度パラメータΔδ2が90以上の溶媒を用いると共に、有機溶媒とホール注入電極および低分子材料層を形成した基板の温度を、有機溶媒の凝固点よりも高く、かつ、有機溶媒を塗布するときの雰囲気温度よりも10℃以上低い温度にして有機溶媒を塗布し、有機溶媒の塗布後に、有機溶媒とホール注入電極および低分子材料層を形成した基板の温度を、有機溶媒の凝固点よりも高く、かつ、有機溶媒を塗布するときの雰囲気温度よりも10℃以上低い温度に保ちつつ真空乾燥することで有機溶媒を乾燥させ、低分子材料層を形成する工程では、低分子材料として対称中心構造を有するトリフェニルアミン誘導体を用いることを特徴としている。
このように、有機溶媒としてハンセン溶解度パラメータΔδ2が90以上のものを選択するようにしている。これにより、低分子材料層をトリフェニルアミン誘導体で構成する場合において、上層に他の有機膜となる発光層を形成したとしても、トリフェニルアミン誘導体の有機溶媒への溶解を抑制できる。したがって、低分子材料層や発光層の表面荒れを抑制でき、有機EL素子のリーク発生や特性低下を抑制することが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる有機EL素子100の断面図である。 低分子材料層3の上に有機溶媒を塗布して発光層4を形成したときの低分子材料層3および発光層4の表面荒れの様子を示した断面図である。 有機溶媒A〜Cとハンセン溶解度パラメータΔδ2との関係を示したグラフである。 有機溶媒A〜Cおよび基板1上にホール注入電極2および低分子材料層3を形成した試料の温度と表面粗さRaの関係を示したグラフである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
図1を参照して、第1実施形態にかかる有機EL素子100の構成について説明する。図1に示されるように、有機EL素子100は、基板1の上に、ホール注入電極2、低分子材料層3、発光層4および電子注入電極5が順に積層され、さらにこれら各部を金属缶6によって覆った構造とされている。
このような構造の有機EL素子100は、例えば次のようにして製造される。まず、基板1を用意し、この基板1の上にホール注入電極2を形成したのち、ホール輸送層となる低分子材料層3を真空蒸着法などにより形成する。続いて、発光層4を成膜したのち、電子注入電極5を真空蒸着法などにより形成する。最後に、乾燥窒素雰囲気中にて金属缶6の貼り合わせによる封止を行う。これにより、図1に示す有機EL素子100が製造される。各工程間の搬送方法は特に限定されるものではないが、乾燥雰囲気中での搬送であることが望ましい。
基板1は、例えば、透明なガラス、石英ガラス、バリア膜付きの樹脂基板や金属基板等よりなる電極基板で構成されている。
ホール注入電極2は、透明または半透明の電極を形成することのできる任意の導電性物質にて形成されている。具体的には、酸化物として酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化亜鉛アルミニウム、酸化亜鉛ガリウム、酸化チタンニオブ等を使用することができる。特に、ITOは、低抵抗であること、耐溶剤性があること、透明性に優れていることなどの利点を有する好適な材料である。
低分子材料層3は、低分子材料の中でもホール輸送性の高く、発光層4の形成に用いられる有機溶媒に対して難溶なトリフェニルアミン誘導体材料で構成されている。このトリフェニルアミン誘導体材料の具体例としては、例えば、TPTE(N,N'-bis(4-diphenylamino-4'- biphenyl)-N,N'-diphenyl-4,4'-diaminobiphenyl)(分子量975、ガラス転移温度143℃)、TBPB (N, N, N', N'-tetrakis(4-biphenyl)-4,4'-diaminobiphenyl) (分子量793、ガラス転移点131.8℃)、Spiro-1-TAD(2,2',7,7'-tetrakis(diphenylamino)spiro-9,9'-bifluorene)(分子量973、ガラス転移点133℃)、t-Bu-TBATA(N,N,N', N',N'',N''-Hexakis(4'-tert-butylbiphenyl-4-yl)-tris(4- aminophenyl)amine)(分子量1540、ガラス転移点203℃)などを挙げることができる。
このような低分子材料層3に関しては、例えば、真空中にて低分子材料を加熱蒸発させて薄膜を形成する真空蒸着法により形成することができる。また、真空蒸着法以外にも、インクジェットや印刷やスピンコート等の塗布法、レーザー転写(LITI)法、気相成長法などを低分子材料層3の形成手法として用いても構わない。ただし、有機EL素子の車載化のためには低分子材料層3の品質が重要であり、形成された膜の純度・密度・平坦性などを考えると最も高品質な膜が得られる真空蒸着法での形成が最も望ましい。さらに、形成された低分子材料層をさらに高品質化するために熱処理を行っても良い。
なお、ここでは、低分子材料層3をホール注入電極2の上に単層形成した場合について説明したが、必ずしも単層構造にする必要はない。例えば、低分子材料層3を多層構造とし、最も発光層4に接する層を有機溶媒に対して難溶なトリフェニルアミン誘導体で構成するようにすれば良い。その場合、低分子材料層3のうち発光層4に接しない層については、難溶な材料で構成する必要がない。このため、低分子材料層3のうち発光層4に接しない層については、より低コストもしくはホール移動度のより高い低分子材料層を配置したり、ホール注入効率のより高いホール注入層を積層した構造とすることもできる。このような構造にすることで有機EL素子100のさらなる低コスト化や駆動電圧低減が可能となる。また、トリフェニルアミン誘導体材料の中でも対称中心構造を有する材料、その中でも特にスターバーストアミンは、薄膜にした場合に分子が配列しやすく耐溶剤性が向上するのでより難溶化が可能であり好ましい。
発光層4は、高分子材料(高分子有機発光材料)により構成されている。高分子材料としては、ポリフルオレン(PFO)系高分子、ポリフェニレンビニレン(PPV)系高分子、ポリビニルカルバゾール(PVK)系高分子などを用いることができ、蛍光性色素や燐光性色素を前記高分子やポリスチレン系高分子、ポリチオフェン系高分子、ポリメチルメタクリレート系高分子等に分散させたもの等も用いることができる。これら高分子材料を、所定の有機溶媒に溶解させて塗布液を調製し、その塗布液を塗布したのち有機溶媒を乾燥させて発光層4を形成している。具体的には、有機溶媒として、低分子材料層3のうち発光層4と接する層を構成するトリフェニルアミン誘導体に対して後述する関係を有したものを用いている。このような有機溶媒としては、例えば1フェニルヘプタンや1フェニルヘキサンなどを用いることができるが、トリフェニルアミン誘導体と後述する関係を有していれば、他の有機溶媒であっても構わない。
なお、ここでは発光層4の構成材料を高分子材料のみとしているが、バインダー効果を得るために、高分子材料に対して低分子材料を加えてもよい。
発光層4のうちの高分子材料を形成する際の塗布法としては、スピンコート法、インクジェット法、印刷法、ディップコート法、スプレー法等の手法を用いることができる。そして、発光層4を塗布した後、有機溶媒を揮発させる乾燥処理を行って発光層4が形成される。
電子注入電極5は、例えば低仕事関数の導電性物質で構成される。電子注入電極5としては、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属とアルミニウム等の金属電極との積層、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属のハロゲン化物とアルミニウム等の金属電極との積層などが用られる。具体的には、Al/Ca、Al/Ba、Al/Li、Al/LiF、Al/CsF、Al/Ca/LiF、Al/BaOなどで電子注入電極5を構成できる。
このようにして、本実施形態にかかる有機EL素子100が構成、製造される。次に、このような有機EL素子100における低分子材料層3を構成するトリフェニルアミン誘導体と発光層4を構成する高分子材料の有機溶媒との関係について説明する。
上記したように、低分子材料層3にトリフェニルアミン誘導体を用いた場合でも、発光層4を成膜した場合に、低分子材料層3の表面の形状が大きく荒れてしまうことが確認された。具体的には、図2に示すように、低分子材料層3の上に有機溶媒を塗布して発光層4を形成したときに、低分子材料層3の表面が荒れ、その上の発光層4の表面も荒れていた。例えば、低分子材料層3は膜厚30〜100nm程度、発光層4も膜厚30〜100nm程度とされるが、それらの表面の凹凸の段差が数nmとなっていた。これは、有機溶媒中にトリフェニルアミン誘導体が溶解したためと推測される。
したがって、低分子材料層3や発光層4の表面荒れを抑制するために、トリフェニルアミン誘導体が有機溶媒中へ溶解し難くなるようにすることが必要になる。ここで、溶解とは、溶媒分子が溶かす対象(ここではトリフェニルアミン誘導体)の分子を取り囲む現象であり、溶解し難くなるようにするには、ハンセン溶解度パラメータが大きいことや温度の低下が考えられる。
そこで、本発明者らは、図3に示すように、下記の数式のように表されるトリフェニルアミン誘導体と有機溶媒とから計算されるハンセン溶解度パラメータΔδ2が大きな値となる有機溶媒A〜Cを選択した。Aは1フェニルヘプタンでハンセン溶解度パラメータΔδ2が98.5、Bは1フェニルヘキサンでハンセン溶解度パラメータΔδ2が95.6、Cはメチレンでハンセン溶解度パラメータΔδ2が88.1であった。なお、数式中、pはトリフェニルアミン誘導体、sは発光層4の形成に用いる有機溶媒を意味している。
(数1)
Δδ2=4×(δdp−δds)2+(δpp−δps)2+(δhp−δhs)2
数式1の右辺の第1項は分散項δd、第2項は極性項δp、第3項は水素結合項δhであり、それぞれ各項におけるトリフェニルアミン誘導体と有機溶媒との差を示している。各項におけるトリフェニルアミン誘導体と有機溶媒との差は、相溶性を示しており、各物質の溶解性を多次元のベクトルで表したときに、そのベクトルが近く、差が小さいほど、相溶性が高い、つまり溶け易いことを意味している。具体的には、トリフェニルアミン誘導体と同一系統の溶媒材料の場合、ハンセン溶解度パラメータΔδ2が増加すると、溶媒分子が大きくなり、溶質への引っ付き方が変化し、取り囲み難くなって溶解し難くなる。したがって、ハンセン溶解度パラメータΔδ2が大きいほど、トリフェニルアミン誘導体が有機溶媒に溶け難いことを表すことになる。
そして、選択した各有機溶媒を用い、有機溶媒の温度を変化させて、有機溶媒を塗布した後の発光層4の表面あらさRaを測定した。具体的には、有機溶媒および基板1上にホール注入電極2および低分子材料層3を形成した試料の温度を周辺雰囲気の温度と等しくした場合と、それよりも低くした場合とで、表面粗さRaを測定した。その結果、図4に示す結果が得られた。
図4中に破線で示したように、発光層4の形成に用いられる有機溶媒を塗布する前の低分子材料層3の表面あらさRaは4nmであった。一方、塗布時の有機溶媒および試料の温度を雰囲気温度、例えば常温(室温)のままとした場合、すべての有機溶媒で表面あらさRaが大きくなる。しかし、有機溶媒Cの場合には表面あらさRaが12nmを超えるほど大きくなるが、有機溶媒A、Bの場合には表面あらさRaが8nm以下に抑えられていた。したがって、塗布時の有機溶媒および試料の温度を雰囲気温度とする場合でも、ハンセン溶解度パラメータΔδ2が90以上のものを選択しておけば、表面あらさRaを比較的小さな値で抑えることができた。これは、ハンセン溶解度パラメータΔδ2が90以上の有機溶媒を選択することで、低分子材料層3を構成するトリフェニルアミン誘導体の有機溶媒への溶解を抑制できていることを示している。
また、塗布時の有機溶媒および試料の温度を雰囲気温度よりも5℃低くした場合には表面あらさRaは雰囲気温度での塗布と変わらず大きくなった。一方、10℃以上低くした場合には表面あらさRaが塗布前同等の4nm以下に抑制されていることが確認できた。つまり、有機溶媒および試料の温度を雰囲気温度に対して低下させるほど、トリフェニルアミン誘導体の有機溶媒への溶解を抑制できることが確認された。有機溶媒および試料の温度低下を生じさせると、有機溶媒のエネルギーが低くなり、溶質を取り囲めなくなって、有機溶媒が溶質の分子間力を切断できなくなる。したがって、有機溶媒および試料の温度低下により、トリフェニルアミン誘導体の有機溶媒への溶解を更に抑制することが可能になるのである。
このように、有機溶媒としてハンセン溶解度パラメータΔδ2が90以上のものを選択することによってトリフェニルアミン誘導体の有機溶媒への溶解を抑制できる。そして、有機溶媒および試料の温度を雰囲気温度よりも10℃以上低くすることで、さらに上記溶解抑制の効果を向上させることが可能となる。
ただし、有機溶媒および試料の温度を有機溶媒の凝固点の温度よりも低くすると有機溶媒が凝固することがあり、表面あらさRaも大きくなるし、塗布法もインクジェット法に限られてくるなどの制限が発生する。このため、有機溶媒および試料の温度を有機溶媒の凝固点の温度よりも高くする方が好ましい。
また、上記したように、有機溶媒の塗布後に有機溶媒を揮発させるための乾燥処理を行って発光層4を形成している。この乾燥処理時の温度が有機溶媒の凝固点よりも低い温度であると、有機溶媒が凝固してしまうし、雰囲気温度よりも高くなるとトリフェニルアミン誘導体の有機溶媒への溶解が抑制できなくなる。このため、有機溶媒の凝固点よりも高温で、かつ、雰囲気温度以下、好ましくは雰囲気温度よりも10℃以上低い温度下において乾燥処理を行うのが望ましい。ただし、そのような温度範囲では乾燥が困難な場合もあり得るため、真空乾燥を行うようにすると好ましい。
また、有機溶媒を塗布する際の雰囲気温度については、常温に限らないが、常温にすれば加熱冷却を行わなくて済み、加熱冷却用の設備も必要なくなるため、有機EL素子100の製造工程の簡略化を図ることが可能となる。
以上説明したように、発光層4を形成する際の有機溶媒としてハンセン溶解度パラメータΔδ2が90以上のものを選択するようにしている。これにより、低分子材料層3をトリフェニルアミン誘導体で構成する場合において、上層に他の有機膜となる発光層4を形成したとしても、トリフェニルアミン誘導体の有機溶媒への溶解を抑制できる。したがって、低分子材料層3や発光層4の表面荒れを抑制でき、有機EL素子100のリーク発生や特性低下を抑制することが可能となる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。例えば、発光層4の形成に用いる有機溶媒として1フェニルヘプタンや1フェニルヘキサンを例に挙げたが、ハンセン溶解度パラメータΔδ2が90以上の有機溶媒であれば他の有機溶媒であっても構わない。また、低分子材料層3のうち少なくとも発光層4と接する部分の構成材料をトリフェニルアミン誘導体とするだけでなく、トリフェニルアミン誘導体をエーテル化合物で表面処理することにより難溶化処理などを行っても良い。
1 基板
2 ホール注入電極
3 低分子材料層
4 高分子発光層
5 電子注入層
6 金属缶

Claims (3)

  1. 基板(1)を用意する工程と、
    前記基板の上に導電性物質にて構成されるホール注入電極(2)を形成する工程と、
    前記ホール注入電極の上に、低分子材料にて構成されたホール輸送層となる低分子材料層(3)を形成する工程と、
    前記低分子材料層の上に、高分子材料を溶解させた有機溶媒を塗布したのち、前記有機溶媒を乾燥させて前記高分子材料で構成される発光層(4)を形成する工程と、
    前記発光層の上に導電性物質にて構成される電子注入電極(5)を形成する工程と、を有する有機EL素子の製造方法において、
    前記発光層を形成する工程では、前記有機溶媒として、該有機溶媒と前記低分子材料とから計算されるハンセン溶解度パラメータΔδ2が90以上の溶媒を用いると共に、前記有機溶媒と前記ホール注入電極および前記低分子材料層を形成した前記基板の温度を、前記有機溶媒の凝固点よりも高く、かつ、前記有機溶媒を塗布するときの雰囲気温度よりも10℃以上低い温度にして前記有機溶媒を塗布し、前記有機溶媒の塗布後に、前記有機溶媒と前記ホール注入電極および前記低分子材料層を形成した前記基板の温度を、前記有機溶媒の凝固点よりも高く、かつ、前記有機溶媒を塗布するときの雰囲気温度よりも10℃以上低い温度に保ちつつ真空乾燥することで前記有機溶媒を乾燥させ、
    前記低分子材料層を形成する工程では、前記低分子材料として対称中心構造を有するトリフェニルアミン誘導体を用いることを特徴とする有機EL素子の製造方法。
  2. 前記発光層を形成する工程では、前記雰囲気温度を常温とすることを特徴とする請求項に記載の有機EL素子の製造方法。
  3. 前記低分子材料層を形成する工程では、前記低分子材料としてスターバーストアミンを用いることを特徴とする請求項1または2に記載の有機EL素子の製造方法。
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