JP5994248B2 - インゴット、基板および基板群 - Google Patents

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Description

本発明は、インゴット、基板および基板群に関するものであり、より特定的には、炭化珪素からなり、半導体装置の特性のばらつきを抑制することが可能なインゴット、基板および基板群に関するものである。
近年、半導体装置の高耐圧化、低損失化、高温環境下での使用などを可能とするため、半導体装置を構成する材料として炭化珪素の採用が進められている。炭化珪素は、従来から半導体装置を構成する材料として広く使用されている珪素に比べてバンドギャップが大きいワイドバンドギャップ半導体である。そのため、半導体装置を構成する材料として炭化珪素を採用することにより、半導体装置の高耐圧化、オン抵抗の低減などを達成することができる。また、炭化珪素を材料として採用した半導体装置は、珪素を材料として採用した半導体装置に比べて、高温環境下で使用された場合の特性の低下が小さいという利点を有している。
炭化珪素を材料として採用した半導体装置は、炭化珪素からなる基板上にエピタキシャル成長層、酸化膜、電極等を形成することにより製造される。また、このような半導体装置に用いられる基板の導電型やキャリア(ホールおよび電子)密度を所望の状態に調整するため、基板には所定量の不純物が導入される。具体的には、たとえばSiC(炭化珪素)原料と、Al(アルミニウム)等の不純物原料とを混合したものを加熱昇華させ、種基板上に結晶成長させることにより不純物が導入されたインゴットが製造され、また当該インゴットをスライスすることにより基板が得られる。
炭化珪素からなるインゴットの製造においては、炭化珪素の結晶成長温度が高いため、結晶成長の初期に不純物原料の大半が消費されて枯渇し、その結果結晶成長が進行するに従って不純物濃度が低くなるという問題がある。これに対し、SiC原料と不純物原料であるAlとの混合物を予め加熱して結晶化させることにより、結晶成長におけるAlの枯渇を抑制し、不純物濃度の均一化を図る方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開昭63−85097号公報
しかし、本発明者の検討によれば、特許文献1にて提案されている方法により製造されたインゴットのように、不純物濃度を均一化する対策が施されたインゴットより採取された基板を用いて製造された半導体装置においても、その特性にばらつきが生じるという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、半導体装置の特性のばらつきを抑制することが可能なインゴット、基板および基板群を提供することである。
本発明のインゴットは、単結晶炭化珪素からなり、p型不純物を含むインゴットである。上記インゴットの成長方向における厚みは、10mm以上である。また、上記インゴットの平均キャリア密度は、1×1016cm−3以上である。また、上記インゴットの成長方向におけるキャリア密度の変動は、平均キャリア密度の±80%以下である。
ここで、キャリア密度の変動が平均キャリア密度の±80%以下である状態とは、キャリア密度の最大値が平均キャリア密度の180%以下であり、かつキャリア密度の最小値が平均キャリア密度の20%以上である状態を意味する。また、上記インゴットの成長方向におけるキャリア密度の変動は、上記インゴットの成長方向に沿った複数の任意の点においてキャリア密度を測定することにより確認される。また、キャリア密度とは、ホール密度と電子密度との差であるが、p型不純物を主に含む上記インゴットにおいては、キャリア密度とホール密度とは実質的に等しいと見なすことができる。
本発明者は、従来のインゴットより採取した基板を用いた半導体装置の特性にばらつきが生じる原因について詳細な検討を行なった。その結果、従来のインゴットでは、その厚みが10mm以上にまで大きくなると成長方向におけるキャリア密度のばらつきが大きくなり、これに起因して当該インゴットより採取した基板を用いて製造した半導体装置の特性にばらつきが生じることを見出し、本発明に想到した。
本発明のインゴットでは、成長方向における厚みが10mm以上でかつ、成長方向におけるキャリア密度のばらつきが抑制されている。これにより、当該10mm以上の厚みを有するインゴットより採取される基板間のキャリア密度のばらつきが抑制され、その結果当該基板を用いて製造される半導体装置の特性のばらつきが抑制される。このように、本発明のインゴットによれば、半導体装置の特性のばらつきを抑制することが可能なインゴットを提供することができる。
上記インゴットは、アルミニウムをp型不純物として含んでいてもよい。アルミニウムは、炭化珪素のp型不純物として好適である一方、炭化珪素との蒸気圧の差が大きいため、インゴットの成長方向におけるキャリア密度のばらつきが生じ易い。そのため、アルミニウムをp型不純物として含む場合には、成長方向におけるキャリア密度のばらつきが抑制された上記本発明のインゴットを好適に採用することができる。
上記インゴットは、昇華法により形成されてもよい。これにより、成長方向におけるキャリア密度のばらつきを抑制しつつ、上記インゴットをより容易に形成することができる。
上記インゴットにおいて、キャリア密度は、成長方向において単調に変動していてもよい。これにより、上記インゴットより採取した基板のキャリア密度を容易に把握することができる。
上記インゴットにおいて、成長方向におけるキャリア密度の変動は、平均キャリア密度の±50%以下であってもよい。これにより、半導体装置の特性のばらつきをより効果的に抑制することが可能なインゴットを提供することができる。
上記インゴットにおいて、成長方向におけるキャリア密度の変動は、平均キャリア密度の±20%以下であってもよい。これにより、半導体装置の特性のばらつきをさらに効果的に抑制することが可能なインゴットを提供することができる。
本発明の基板は、上記本発明のインゴットより採取される基板である。したがって、本発明の基板によれば、半導体装置の特性のばらつきを抑制することが可能な基板を提供することができる。
上記基板において、主面内におけるキャリア密度の変動は、平均キャリア密度の±20%以下であってもよい。これにより、特性のばらつきが抑制された半導体装置をより容易に製造することができる。
また、基板の主面内におけるキャリア密度の変動は、当該主面内における複数の任意の点においてキャリア密度を測定することにより確認される。
上記基板において、主面の面積は、100cm以上であってもよい。これにより、より効率的に半導体装置を製造することができる。
上記基板において、反りは、20μm以下であってもよい。これにより、より高品質な半導体装置を製造することができる。
本発明の基板群は、一のインゴットより採取される基板群である。上記基板群の平均キャリア密度は、1×1016cm−3以上である。上記基板群を構成する基板間のキャリア密度のばらつきは、上記基板群の平均キャリア密度の±80%以下である。
ここで、基板群の平均キャリア密度とは、基板群を構成する全ての基板間におけるキャリア密度の平均を意味している。
本発明の基板群では、上記基板群を構成する基板間のキャリア密度のばらつきが抑制されているため、当該基板群を用いて製造される半導体装置の特性のばらつきが抑制される。このように、本発明の基板群によれば、半導体装置の特性のばらつきを抑制することが可能な基板群を提供することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明のインゴット、基板および基板群によれば、半導体装置の特性のばらつきを抑制することが可能なインゴット、基板および基板群を提供することができる。
インゴットを示す概略図である。 基板群を示す概略図である。 基板を示す概略図である。 インゴットおよび基板の製造方法を概略的に示すフローチャートである。 インゴットの製造方法を説明するための概略図である。 基板の製造方法を説明するための概略図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。また、本明細書中においては、個別方位を[]、集合方位を<>、個別面を()、集合面を{}でそれぞれ示す。また、負の指数については、結晶学上、”−”(バー)を数字の上に付けることになっているが、本明細書中では、数字の前に負の符号を付けている。
まず、本発明の一実施の形態に係るインゴットについて説明する。図1を参照して、本実施の形態に係るインゴット1は、たとえば4H型の単結晶炭化珪素からなり、昇華法により図中矢印に示す<0001>方向に成長させることにより形成される。炭化珪素は、<0001>方向において容易に成長させることができるため、上述のように成長方向を<0001>方向とすることにより、インゴット1を容易に形成することができる。また、インゴット1の<0001>方向における厚みは、10mm以上となっている。
インゴット1は、炭化珪素のp型不純物として好適である、たとえばAl(アルミニウム)やB(硼素)などのp型不純物を含むことにより、導電型がp型になっている。また、インゴット1の平均キャリア密度は1×1016cm−3以上であり、成長方向である<0001>方向におけるキャリア密度の変動は、平均キャリア密度の±80%以下となっている。
このように、本実施の形態に係るインゴット1では、<0001>方向における厚みが10mm以上でかつ、<0001>方向におけるキャリア密度のばらつきが抑制されている。これにより、当該10mm以上の厚みを有するインゴット1より採取される基板間のキャリア密度のばらつきが抑制され、その結果当該基板を用いて製造される半導体装置の特性のばらつきも抑制される。このように、本実施の形態に係るインゴット1は、半導体装置の特性のばらつきを抑制することが可能なインゴットである。
また、上述のように、インゴット1を昇華法により形成することにより、<0001>方向におけるキャリア密度のばらつきを抑制しつつ、インゴット1をより容易に形成することができる。
また、上述のように、インゴット1に含まれるAlは、炭化珪素のp型不純物として好適である一方、炭化珪素との蒸気圧の差が大きいため、インゴット1の成長方向におけるキャリア密度のばらつきが生じ易い。そのため、アルミニウムをp型不純物として含む場合には、成長方向におけるキャリア密度のばらつきが抑制された本実施の形態に係るインゴット1を好適に採用することができる。
また、インゴット1において、キャリア密度は、<0001>方向において単調に変動していてもよい。
また、インゴット1において、<0001>方向におけるキャリア密度の変動は、平均キャリア密度の±50%以下であってもよく、より好ましくは±20%以下であってもよい。これにより、半導体装置の特性のばらつきをより効果的に抑制することができる。
次に、本実施の形態に係る基板群および基板について説明する。図2を参照して、本実施の形態に係る基板群2は、一のインゴット1から採取される基板群であって、複数枚の基板10から構成される。基板群2は、たとえばインゴット1から採取される全ての基板10を含んでいる。
基板群2の平均キャリア密度は、1×1016cm−3以上であり、また基板群2を構成する基板10間のキャリア密度のばらつきは、基板群2の平均キャリア密度の±80%以下、好ましくは±50%以下、より好ましくは±20%以下となっている。
図3を参照して、基板10は、本実施の形態に係る基板であって、上記本実施の形態に係るインゴット1より採取される。基板10の主面10Aを構成する面は、{0001}面に対して8°以下のオフ角を有し、4°以下のオフ角を有していてもよい。
また、基板10の主面10Aの面積は、100cm以上となっている。このように大面積の主面10Aを有する基板10を用いることにより、より効率的に半導体装置を製造することができる。
また、基板10の主面10A内におけるキャリア密度の分布は、基板10の平均キャリア密度の±20%以下となっている。このように主面10A内におけるキャリア密度のばらつきが抑制された基板10を用いることにより、特性のばらつきが抑制された半導体装置をより容易に製造することができる。
また、基板10の反りは、20μm以下となっている。このように反りが抑制された基板10を用いることにより、より高品質な半導体装置を製造することができる。
このように、本実施の形態に係る基板群2は、基板群2を構成する基板10間のキャリア密度のばらつきが抑制されているため、基板10を用いて製造される半導体装置の特性のばらつきも抑制される。このように、本実施の形態に係る基板群2および基板10は、半導体装置の特性のばらつきを抑制することが可能な基板群および基板である。
次に、本実施の形態に係るインゴットおよび基板の製造方法について、図4〜図6を参照して説明する。まず、本実施の形態に係るインゴットの製造方法について説明する。本実施の形態に係るインゴットの製造方法では、上記本実施の形態に係るインゴット1を製造することができる。図4を参照して、まず、工程(S10)として、原料準備工程が実施される。この工程(S10)では、図5を参照して、純化処理グラファイトからなる坩堝3内に、単結晶炭化珪素からなる種基板11と、炭化珪素源としてのSiC粉末12とが配置される。また、坩堝3と連結管4を介して接続されたリザーバー5内に配置されたTaC(炭化タンタル)製坩堝6内に、AlとBとが所定の比率で混合されたAl/B混合物20が配置される。
次に、工程(S20)として、結晶成長工程が実施される。この工程(S20)では、SiC粉末12と、Al/B混合物20とを加熱昇華させて種基板11上にSiC単結晶13を成長させることにより、p型不純物としてのAlを含むインゴット1が形成される。具体的には、図5を参照して、まず、坩堝3およびリザーバー5内を真空排気しつつ、所定の温度にまで昇温する。そして、たとえばAr(アルゴン)などの不活性ガスを導入して所望の圧力を達成しつつ、結晶成長温度にまでさらに昇温する。このとき、Al/B混合物20が融解して、Al/B混合融液20となる。そして、所定時間放置した後、坩堝3およびリザーバー5内を所望の圧力にまで減圧して結晶成長を開始させる。これにより、所望の厚みを有するインゴット1が得られる。
また、この工程(S20)では、Al/B混合物20の加熱温度を、SiC粉末12の加熱温度よりも高くすることが好ましい。これにより、加熱昇華したSiC粉末12がリザーバー5側に混入し析出することを抑制することができる。上記工程(S10)および(S20)が実施されることによりインゴット1が製造され、本実施の形態に係るインゴットの製造方法が完了する。
このように、本実施の形態に係るインゴットの製造方法では、工程(S20)において、SiC粉末12とともに、Al/B混合物20を加熱昇華させることにより、種基板11上での結晶成長が進行する。従来のインゴットの製造方法のようにSiC粉末12とAlとを加熱昇華させる場合には、炭化珪素とAlとの蒸気圧の差に起因して結晶成長の初期にAlが枯渇し、その結果インゴットの成長方向におけるキャリア密度の分布が不均一になる。これに対して、本実施の形態に係るインゴットの製造方法では、Bを添加することによりAlの蒸気圧を抑制し、かつSiC粉末12とAl/B混合物とを異なる適切な温度で加熱することにより、Alの枯渇を抑制しつつ結晶成長を進行させることができる。したがって、本実施の形態に係るインゴットの製造方法によれば、成長方向におけるキャリア密度の均一な分布を有するインゴット1を製造することができる。なお、Bの蒸気圧はAlに比べて数桁小さいため、インゴット1におけるBの濃度は、Alよりも小さくなっている。
次に、本実施の形態に係る基板の製造方法について説明する。本実施の形態に係る基板の製造方法では、上記本実施の形態に係る基板群2および基板10を製造することができる。図4を参照して、本実施の形態に係る基板の製造方法では、工程(S30)として、スライス工程が実施される。この工程(S30)では、図6を参照して、まず、インゴット1がその側面の一部が支持台8により支持されるように設置される。次に、ワイヤー7が、インゴット1の直径方向に沿った方向に走行しつつ、その走行方向に垂直な方向である切断方向αに沿ってインゴット1に接近し、ワイヤー7とインゴット1とが接触する。そして、ワイヤー7が切断方向αに沿って進行し続けることにより、インゴット1が切断される。このようにして、インゴット1より採取された基板10(図3参照)、複数枚の基板10より構成される基板群2(図2参照)が製造される。
上述のインゴット1の切断をより詳細に説明すると、たとえば鉄およびニッケルを含む合金からなるワイヤー7がインゴット1に接触しつつ走行し、かつワイヤー7とインゴット1とが接触する領域には、遊離砥粒としての単結晶ダイヤモンドと切削油とを混合したスラリーなどの切削油が供給されることにより、インゴット1が切断される。このようにして、インゴット1のスライスが実施され、図2および図3に示すような基板群2および基板10が得られる。
上記本実施の形態に係るインゴットの製造方法により製造されたインゴットの成長方向おけるキャリア密度の分布、および当該インゴットより採取された基板の面内におけるキャリア密度の分布を調査する実験を行なった。インゴットおよび基板の製造方法としては、上記本実施の形態に係るインゴットおよび基板の製造方法を用いた。具体的には、まず、4H−SiCからなり、(0001)面に対するオフ角が4°である主面を有し、直径が6インチの種基板と、4H−SiCからなり、純度6N(純度:99.9999%)のSiC粉末(4kg)と、純度6NのAlと純度2N(純度:99.0%)のBとが所定の比率で混合されたAl/B混合物とを準備した。Al/B混合物としては、Bの質量に対するAlの質量の比率が、0.1mass%、0.3mass%、1.0mass%、3.0mass%および5.0mass%のものを準備した。また、B(硼素)は、その純化を目的として、Alと混合する前にAr(アルゴン)雰囲気中において2400℃、100Paの条件で加熱し、約半分の量を昇華させて残留したBを使用した。次に、準備された種基板およびSiC粉末と、Al/B混合物とを、それぞれ純化処理グラファイトからなる坩堝と、当該坩堝と連結管を介して接続されたリザーバー内に設置されたTaC製坩堝内に配置した。次に、坩堝およびリザーバー内を真空排気しつつ1500℃にまで昇温した。そして、坩堝およびリザーバー内の圧力が90kPaに達するまで1s(standard)l/minの流量でArガスを供給しつつ、種結晶の温度を2250℃、SiC原料の温度を2290℃、リザーバーの温度を2300℃にまで昇温した。そして、リザーバー内に配置したAl/B混合物を均一に混合させるために5時間放置し、その後坩堝内の圧力を1kPaまで減圧して結晶成長を開始した。結晶の成長時間は100時間とし、これにより成長方向への厚みが約30mmの4H−SiCからなるインゴットを得た。次に、インゴットを成長方向に対して略垂直な方向に1mmピッチでスライスし、得られた基板の両面にミラー研磨を施すことにより650±10μmの厚みの基板を得た。そして、各々の基板の中央領域においてホール測定を行い、インゴットの成長方向におけるキャリア密度の分布を調査した。また、基板の主面内の複数箇所のホール測定を行い、基板の面内におけるキャリア密度の分布についても調査した。表1は、成長方向におけるキャリア密度の分布を示している。また、表2は、基板の面内におけるキャリア密度の分布を示している。
Figure 0005994248
Figure 0005994248
上記実験結果について以下に説明する。表1から明らかなように、基板のキャリア密度は、Al/B混合物中のAlの比率に比例して増加した。また、各々の基板間におけるキャリア密度のばらつきは10%〜20%程度と良好であった。また、表2から明らかなように、基板の面内におけるキャリア密度の分散は、±10%程度以下と良好であった。このことから、本実施の形態に係るインゴットの製造方法により製造されたインゴットの成長方向におけるキャリア密度の分布、および当該インゴットより採取される基板の面内におけるキャリア密度の分布が良好であることが確認された。
<付記>
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
(付記1)
単結晶炭化珪素からなる種基板と、炭化珪素源と、AlとBとを含む混合物とを準備する工程と、
前記炭化珪素源および前記混合物を加熱昇華させて前記種基板上に結晶成長させる工程とを備える、インゴットの製造方法。
上記インゴットの製造方法では、結晶成長させる工程において、炭化珪素源とともに、混合物を加熱昇華させることにより、種基板上での結晶成長が進行する。従来のインゴットの製造方法のように炭化珪素源とAlとを加熱昇華させる場合には、炭化珪素とAlとの蒸気圧の差に起因して、結晶成長の初期にAlが枯渇し、その結果インゴットの成長方向におけるキャリア密度の分布が不均一になる。これに対して、上記インゴットの製造方法では、Bを添加することによりAlの蒸気圧を抑制し、かつ炭化珪素源と混合物とを異なる適切な温度で加熱することにより、Alの枯渇を抑制しつつ結晶成長を進行させることができる。したがって、上記インゴットの製造方法によれば、成長方向におけるキャリア密度の均一な分布を有するインゴットを製造することができる
(付記2)
前記結晶成長させる工程では、前記炭化珪素源および前記混合物の各々は、互いに連通した異なる容器内に配置されて加熱される、付記1に記載のインゴットの製造方法。
これにより、炭化珪素源と混合物とをそれぞれ適切な状態で昇華させることがより容易になる。
(付記3)
前記結晶成長させる工程では、前記混合物は、前記炭化珪素源よりも高温で加熱される、付記2に記載のインゴットの製造方法。
これにより、昇華した炭化珪素源が混合物が配置される側に析出することを抑制することができる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明のインゴット、基板および基板群は、半導体装置の特性のばらつきを抑制することが要求されるインゴット、基板および基板群において特に有利に適用され得る。
1 インゴット、2 基板群、3 坩堝、4 連結管、5 リザーバー、6 TaC製坩堝、7 ワイヤー、8 支持台、10 基板、10A 主面、11 種基板、12 SiC粉末、13 SiC単結晶、20 Al/B混合物(混合融液)。

Claims (9)

  1. 単結晶炭化珪素からなり、p型不純物を含むインゴットであって、
    成長方向における厚みは、10mm以上であり、
    平均キャリア密度は、1×1016cm−3以上であり、
    成長方向におけるキャリア密度の変動は、前記平均キャリア密度の±50%以下であ
    、前記p型不純物はアルミニウムと硼素からなり、硼素の濃度はアルミニウムの濃度より小さい、インゴット。
  2. 前記キャリア密度は、成長方向において単調に変動している、請求項1に記載のインゴット。
  3. 成長方向における前記キャリア密度の変動は、前記平均キャリア密度の±20%以下で
    ある、請求項1または2に記載のインゴット。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載のインゴットより採取される、基板。
  5. 主面内におけるキャリア密度の変動は、平均キャリア密度の±20%以下である、請求
    に記載の基板。
  6. 主面内におけるキャリア密度の変動は、平均キャリア密度の±10%以下である、請求
    に記載の基板。
  7. 主面の面積は、100cm以上である、請求項4〜6のいずれか1項に記載の基板。
  8. 反りは、20μm以下である、請求項4〜7のいずれか1項に記載の基板。
  9. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のインゴットより採取される基板群であって、
    前記基板群の平均キャリア密度は、1×1016cm−3以上であり、
    前記基板群を構成する基板間のキャリア密度のばらつきは、前記基板群の平均キャリア
    密度の±50%以下である、基板群。
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