JP5994014B2 - ヒンジ構造およびこれを備えた画像読取装置並びに画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、原稿押えを有する複写機、プリンター、スキャナー等に好適に用いられるヒンジ構造およびこれを備えた画像読取装置並びに画像形成装置に関する。
従来、ヒンジ構造を介して原稿押えを回動可能に軸支し、機器本体の上面のコンタクトガラスを露出させ、コンタクトガラス上に原稿を圧着させる画像形成装置等が知られている。
例えば特許文献1には、原稿圧着板を支持する支持部材と、支持部材に対し回動可能に連結されて機器本体に挿入される脚部と、脚部の側面に上下方向に延びるガイド溝と、ガイド溝に案内されるローラー部材と、を有した一種のヒンジ構造としての原稿圧着板開閉装置が開示されている。この原稿圧着板開閉装置では、ガイド溝にローラー部材を係合させることで、脚部が機器本体から抜け出さないようになっている。
特開2008−268521号公報
ところで、複写機等の事務機器では、定期的な保守作業が一般的に行われている。この際、原稿圧着板を機器本体から取り外して作業を行う場合がある。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、脚部を機器本体から抜け出さないように構成されているため、保守作業時に原稿圧着板を容易に取り外すことができなかった。したがって、作業員は短時間で効率良く保守作業を行うことができないという問題があった。
本発明は上記した課題を解決すべくなされたものであり、例えば、保守作業等の原稿押えの使用時以外の状態で、原稿押えを容易に取り外し可能なヒンジ構造およびこれを備えた画像読取装置並びに画像形成装置を提供することを目的とするものである。
上記した目的を達成するため、本発明のヒンジ構造は、筐体に設けられる原稿載置面に原稿を押圧する原稿押えを該原稿載置面に対して開閉可能に支持するヒンジ構造であって、前記原稿押えを支持する支持部材と、前記支持部材に対して回動可能に連結され、前記筐体に着脱可能に設けられる取付部材と、一端部を前記支持部材に回動可能に接続し、他端部に前記取付部材のフック開口から出入するフック状の係合部を有する係合可動部材を含む離脱規制機構と、を備え、前記係合可動部材は、前記取付部材の内部に設けられ、前記フック開口の反対方向に向かって凸となるように屈曲して形成され、前記離脱規制機構は、前記原稿押えを閉じた場合に、前記係合部を前記フック開口から外側に突出させ前記筐体に形成される被係合部に当接可能な係合位置に移動させて前記筐体からの前記取付部材の離脱を規制し、前記原稿押えを開いた場合に、前記係合部を前記フック開口内に入り込ませ前記被係合部に当接不能な解除位置に移動させて前記筐体からの前記取付部材の離脱を可能とし、前記離脱規制機構は、前記係合位置と前記解除位置との間で円弧を描くように移動する前記係合可動部材を案内するフックガイドを前記取付部材の内部に有する。
この構成によれば、原稿押えを閉じて原稿載置面に原稿を押圧した状態、すなわち、原稿押えを使用している状態では、筐体からの取付部材の離脱が規制される。一方、原稿押えを開いた状態、すなわち、原稿押えを使用していない状態では、筐体からの取付部材の離脱が可能となる。このように、被係合部に対して係合部が当接可能か否かを原稿押えの開放動作に連動させることができる。したがって、原稿押えを開放するだけで、取付部材および支持部材を介して支持された原稿押えを、容易に筐体から取り外すことができる。これにより、例えば、保守作業等において原稿押えの取り外し作業を容易且つ迅速に行うことができる。
また、この構成によれば、支持部材を回動させることによって、係合可動部材を係合位置と解除位置との間で確動的に移動させることができる。また、係合部がフック状であるため、係合部が被係合部に引っ掛かった状態を適切に維持することができる。これにより、原稿押えの使用時における筐体からの取付部材の離脱規制を担保することができる。
この場合、前記係合可動部材の前記一端部は、弾性部材を介して前記支持部材に回動可能に接続されていることが好ましい。
この構成によれば、支持部材の回動時に支持部材と係合可動部材との接続部分に生じるずれや負荷を、弾性部材の弾性変形によって吸収することができる。これにより、支持部材の回動と係合可動部材の移動との円滑な連動を実現することができる。
上記した目的を達成するため、本発明の画像読取装置は、上記のいずれかに記載のヒンジ構造を備えたことを特徴とする。
上記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、上記のいずれかに記載のヒンジ構造を備えたことを特徴とする。
これらの構成によれば、原稿押えの開放動作に連動して、係合部と被係合部との係合が解除される。したがって、原稿押えを開放するだけで、取付部材および支持部材を介して支持された原稿押えを、容易に筐体から取り外すことができる。これにより、例えば、保守作業等において原稿押えの取り外し作業を容易且つ迅速に行うことができる。
本発明によれば、例えば保守作業時等、原稿押えを取り外す必要が生じた場合に、原稿押えを容易に取り外すことができる。
本発明の第1実施形態に係る複合機を模式的に示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るヒンジ装置を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るヒンジ装置を示す側面図である。 本発明の第1実施形態に係るヒンジ装置を模式的に示す側方断面図であって、原稿カバーを閉じた状態を示している。 本発明の第1実施形態に係るヒンジ装置を模式的に示す後方断面図であって、原稿カバーを閉じた状態を示している。 本発明の第1実施形態に係るヒンジ装置を模式的に示す側方断面図であって、原稿カバーを開いた状態を示している。 本発明の第1実施形態に係るヒンジ装置を模式的に示す後方断面図であって、原稿カバーを開いた状態を示している。 本発明の第2実施形態に係るヒンジ装置を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るヒンジ装置を模式的に示す側方断面図であって、原稿カバーを閉じた状態を示している。 本発明の第2実施形態に係るヒンジ装置を模式的に示す側方断面図であって、原稿カバーを開いた状態を示している。
以下、本発明の実施形態について、添付した図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、便宜上、各図において矢印で示すように各方向を規定する。
<第1実施形態>
まず、図1を参照して、第1実施形態に係る複合機1について説明する。ここで、図1は複合機1の内部構造を模式的に示す断面図である。
複合機1は、略箱型形状の装置本体2(筐体)の内部に画像形成装置としての作像装置3および画像読取装置4等を収容して構成されている。また、装置本体2の上板2a(図4等参照)には、画像読取装置4の画像読取位置Hに原稿Sを一枚ずつ自動的に送り込む自動原稿搬送装置5が搭載されている。
作像装置3は、用紙を収納する用紙収容部6と、用紙収容部6から搬送経路7に供給された用紙にトナー像を転写する画像形成部8と、転写したトナー像を用紙に定着させる定着装置9と、定着後の用紙の排出先となる用紙排出部10と、を備えている。なお、シートとしての原稿Sや用紙は、紙製の記録材に限らず、樹脂フィルムやOHPシート等の記録材も含まれる。
画像形成部8は、例えば、パーソナルコンピューター(図示せず)や画像読取装置4から送信された画像データに基づいてモノクロの画像形成処理を行うものであり、補給用トナー(ブラック)を収納したトナーコンテナ11を備えている。また、画像形成部8は、回転可能に設けられる像担持体としての感光体ドラム12の周囲に転写プロセス順に配置される帯電器13と、露光器14と、現像器15と、転写ローラー16と、クリーニング装置17と、を含んで構成されている。
画像読取装置4は、装置本体2の上板2aに固定されるコンタクトガラス20およびプラテンガラス21と、各ガラス20,21上の原稿Sを読み取り可能に設けられる光学走査ユニット22と、光学走査ユニット22からの光を反射する反射ユニット23と、反射光が集光レンズ24を介して入力されるCCD25と、を含んで構成されている。なお、集光レンズ24およびCCD25は固定されている。
光学走査ユニット22は、原稿Sに向かって光を照射する光源26と、原稿Sで反射した光を反射ユニット23に向ける反射部27と、を有している。原稿Sで反射した光がCCD25に入力されることで、原稿S上の画像が電気信号に変換される。
光学走査ユニット22は、画像読取位置Hに固定された状態で、自動原稿搬送装置5によってコンタクトガラス20上を通過する原稿S(の画像)を読み取り可能に構成されている。また、光学走査ユニット22は、画像読取位置Hから右方向に走査することで、プラテンガラス21上に載置された原稿Sを読み取ることも可能となっている。この際、原稿Sから集光レンズ24までの光路長が常に一定となるように、反射ユニット23は、光学走査ユニット22と同一方向で且つ1/2の距離だけ移動するようになっている。
自動原稿搬送装置5(ADF(Auto Document Feeder))は、原稿Sを載置する供給トレイ30と、供給トレイ30上の原稿Sを画像読取装置4に送り出す搬送機構31と、画像読み取り後の原稿Sを受ける排出トレイ32と、搬送機構31および排出トレイ32を支持する原稿押えとしての原稿カバー33と、を備えている。
供給トレイ30は、複数の原稿Sを積載できるように樹脂製の受皿状に形成されている。供給トレイ30は、搬送機構31の上部において右方に延設されている。供給トレイ30は、搬送機構31に向かって僅かに下傾して設けられている。供給トレイ30の原稿積載面には、幅方向(搬送方向に直交する方向)にスライドし、積載した原稿Sの幅方向の位置を規制する一対の原稿搬送ガイド30aが設けられている。
搬送機構31は、図示を省略するが、供給トレイ30と排出トレイ32とを連通させるように折り返されて略U字状に形成された原稿搬送路に沿って回転可能に配設された複数のローラー等を含んで構成されている。
排出トレイ32は、排出された原稿Sを受けることができるように受皿状に形成されている。排出トレイ32は、供給トレイ30の下方に配設され、原稿Sを受ける面が供給トレイ30と略平行に形成されている。
原稿カバー33は、装置本体2(筐体)の上板2aに設けられるプラテンガラス21(原稿載置面)に原稿Sを押圧するものである。原稿カバー33は、搬送機構31および排出トレイ32の下側に設けられている。原稿カバー33は、略矩形平板状に形成されるカバーフレーム34と、カバーフレーム34の下面に設けられるマット35と、カバーフレーム34の背面側に設けられるヒンジ構造としての左右一対のヒンジ装置36と、を有している。
カバーフレーム34は、樹脂材料で、搬送機構31および排出トレイ32の外装と同一平面を成すように形成されている。マット35は、弾性を有する樹脂材料で、カバーフレーム34よりも小さな矩形平板状に形成されている。なお、各ヒンジ装置36の詳細については後述する。
原稿カバー33は、左右一対のヒンジ装置36を介して装置本体2の上面に取り付けられている。すなわち、自動原稿搬送装置5は、各ヒンジ装置36の回転軸を中心として回動するように構成されている。そして、自動原稿搬送装置5の正面側を上方に持ち上げるように回動させることで、コンタクトガラス20およびプラテンガラス21の上面が露出するように構成されている。プラテンガラス21上に原稿Sを載置して自動原稿搬送装置5を閉じると、当該原稿Sは、マット35によって上側から押さえられる。
ここで、複合機1による画像形成処理について簡単に説明する。光学走査ユニット22等によって読み取られ、光電変換された画像データは、画像読取装置4から作像装置3に出力される。画像読取装置4等から作像装置3に画像データが入力されると、帯電器13によって所定電位に帯電した感光体ドラム12の表面に対し、露光器14によって画像データに応じた露光が行われる。これにより感光体ドラム12上に形成された静電潜像は、現像器15によってトナー像に現像される。このトナー像は、転写ローラー16に転写バイアスが印加されることにより、用紙収容部6から搬送経路7を搬送されてきた用紙に転写され、定着装置9によって用紙に定着される。トナー像が定着した用紙は用紙排出部10に排出される。転写後の感光体ドラム12の表面に残留したトナーは、クリーニング装置17によって除去される。
次に、図2ないし図7を参照して、第1実施形態に係るヒンジ装置36について詳細に説明する。図2および図3はヒンジ装置36を示す斜視図および側面図である。図4および図5はヒンジ装置36を模式的に示す側方断面図および後方断面図であって、それぞれ原稿カバー33を閉じた状態を示している。図6および図7はヒンジ装置36を模式的に示す側方断面図および後方断面図であって、それぞれ原稿カバー33を開いた状態を示している。なお、以下の説明では、原稿カバー33(自動原稿搬送装置5)を閉じた状態を基準とする。
一対のヒンジ装置36は、プラテンガラス21に対して原稿カバー33を開閉可能に支持するものである。一対のヒンジ装置36は、カバーフレーム34の裏面(下面)であって、背面側の一辺に沿って互いに離間して配設されている。なお、一対のヒンジ装置36は、それぞれ同一構造を有しているため、以下、一方のヒンジ装置36に着目して説明する。
図2および図3に示すように、ヒンジ装置36は、原稿カバー33を支持する支持部材37と、支持部材37に対して回動可能に連結され、装置本体2に着脱可能に設けられる取付部材38と、上端部(一端部)に支持部材37が接続され、下端部(他端部)に係合部53が形成されるワイヤー51を含む離脱規制機構39(図4および図5参照)と、を備えている。
支持部材37は、略矩形箱状に形成される嵌合部40と、嵌合部40の後部に形成される左右一対の軸支板41および天板42と、一対の軸支板41の間に設けられる回動軸部43と、嵌合部40および各軸支板41の下部外側に突設される左右一対のフランジ部44と、を有し、一体に形成されている。
図3および図4に示すように、嵌合部40は、中空に形成されており、原稿カバー33(自動原稿搬送装置5)の開閉を補助するアシスト機構45が内蔵されている。アシスト機構45は、先端面を嵌合部40の前側内面に当接する左右一対のアシストバネ45a(所謂コイルバネ)と、各アシストバネ45aを支持するバネ支持部45bと、バネ支持部45bの後端面に当接するアシストカム45cと、を有している。取付部材38に対して支持部材37を回動させるとバネ支持部45bの後端面がアシストカム45cのカム面に沿って相対的に移動する。これにより、圧縮されていた各アシストバネ45aが伸び(図6参照)、この伸びる力を利用して原稿カバー33(自動原稿搬送装置5)の開放を補助するようになっている。
図2および図3に示すように、一対の軸支板41は、それぞれ、嵌合部40の左右両側面と同一平面を成し、嵌合部40の後端から後方に延設されている。一対の軸支板41は、左右に対向して配置されている。各軸支板41の後端上部には、側面視で半円板状の軸固定部41aが形成されている。各軸固定部41aには、軸支穴41bが左右方向に貫通形成されている。また、天板42は、嵌合部40の上面と同一平面を成し、一対の軸支板41の上部に掛け渡されるように設けられている。
回動軸部43は、円柱形状に形成され、その左右両端部が一対の軸固定部41aの軸支穴41bに挿通する。回動軸部43は、支持部材37に対し取付部材38が回動するための回動軸心となる。
一対のフランジ部44は、嵌合部40および各軸支板41の左右外側面の下寄り位置からそれぞれ外方に延設されている。各フランジ部44は、平板状に形成されている。各フランジ部44には、前後方向に並んで3つの締結孔44aが貫通形成されている。
続いて、図2および図3に示すように、取付部材38は、アシストカム45cが一体に設けられる軸受部46と、軸受部46から下方に延設される脚部47と、を有している。
図3に示すように、軸受部46には、上記したアシストカム45cが前方に向かって突出するように設けられている。アシストカム45cには、軸受穴46aが左右方向に貫通形成されている。軸受穴46aには、上記した回動軸部43が挿通する。すなわち、回動軸部43は、各軸支穴41bおよび軸受穴46aに軸支され、支持部材37は、回動軸部43を介して、取付部材38に回動可能に支持される。また、軸受部46の下部には、前後左右外側に突出する挿入規制部48が形成されている。なお、挿入規制部48の下面には、下方に向かって突出する突起が形成されている。
図2および図3に示すように、脚部47は、中空の略角柱状に形成されている。脚部47の下部後側には、斜めに面取りされたテーパー面47aが形成されている。脚部47の下部右側面には、略矩形状のワイヤー開口部50が貫通形成されている。なお、ワイヤー開口部50の形状は、任意であり、例えば円形でもよい。また、ワイヤー開口部50の形成位置は、任意であり、例えば左側面でもよいし、前面や後面でもよい。
図4および図5に示すように、離脱規制機構39は、係合可動部材としての可撓性を有するワイヤー51と、取付部材38に設けられ、原稿カバー33の開閉に伴う支持部材37の回動に連動して移動するワイヤー51を案内するワイヤーガイド52と、を有している。
ワイヤー51は、複数の金属線材をよりあわせて形成されている。ワイヤー51の上端部(一端部)は、支持部材37の天板42の裏面(下面)に設けられたワイヤー固定部42aに接続されている。また、図5に示すように、ワイヤー51の下端部(他端部)には、ワイヤー開口部50から出入可能な係合部53が形成されている。図4に示すように、支持部材37と取付部材38との成す角度が略90°(原稿カバー33(自動原稿搬送装置5)を閉じた状態に対応する角度)の場合に、この係合部53がワイヤー開口部50から突出するようになっている(図5参照)。すなわち、ワイヤー51は、原稿カバー33を閉じた状態で、ワイヤーガイド52によって規定された経路を通って、ワイヤー開口部50から係合部53が突出する長さに設定されている。
図4に示すように、ワイヤーガイド52は、ワイヤー51が挿通するワイヤーチューブ54と、ワイヤーチューブ54の上方においてワイヤー51の上端部を後方に向ける経路変更部55と、を有している。
ワイヤーチューブ54は、中空の矩形筒形状を成しており、軸受部46から脚部47に亘って上下方向に延設されている。ワイヤーチューブ54は、軸受部46および脚部47の前側内面の左右方向中央において一体に形成されている。ワイヤーチューブ54の下端部は、ワイヤー開口部50に接続されている(図5参照)。また、ワイヤーチューブ54の上端部は、回動軸部43の軸心と略同一高さに位置している。ワイヤーチューブ54は、ワイヤー開口部50を介して、取付部材38の内部と外部とを連通させている。
経路変更部55は、支持部材37の左右方向の中央部に設けられ、軸受穴46aの上側前方に固定配置されている。なお、図4ではアシストカム45cの図示を省略している。経路変更部55は、側面視で略扇状に形成される変更部本体55aと、変更部本体55aの前方上側に間隔を有して対向配置される対向部55bと、を有している。この変更部本体55aの円周面には、ワイヤーチューブ54の上端から延出したワイヤー51が摺接するようになっている。
次に、図4を参照して、原稿カバー33に対する各ヒンジ装置36の取り付け構造について説明する。原稿カバー33のカバーフレーム34には、各ヒンジ装置36が取り付けられる位置に対応して、左右一対の嵌合取付部56が形成されている。具体的には、一対の嵌合取付部56は、搬送機構31の下側および排出トレイ32の下側において、カバーフレーム34の裏面(下面)の後側に凹設されている。各嵌合取付部56は、ヒンジ装置36の支持部材37が嵌合可能な形状および大きさに形成されている。また、各嵌合取付部56の左右縁部近傍には、それぞれ、複数(3つ)のネジ孔(図示せず)が形成されている。
各嵌合取付部56には、ヒンジ装置36の支持部材37が嵌め込まれる。各支持部材37の各フランジ部44に形成された各締結孔44aには、ネジ(図示せず)が挿通され、このネジは各嵌合取付部56の各ネジ孔に締結される。これにより、原稿カバー33に対してヒンジ装置36が取り付けられる。
次に、図4および図5を参照して、装置本体2に対する各ヒンジ装置36の取り付け構造について説明する。装置本体2の上板2aには、各ヒンジ装置36が取り付けられる位置に対応して、左右一対の差込取付部57が形成されている。各差込取付部57は、装置本体2の上面を構成する上板2aの背面側において上下方向に貫通形成されている。各差込取付部57は、取付部材38の脚部47が嵌合可能な形状および大きさに形成されている。また、上板2aの下側には、装置本体2の内部空間S1が形成されており、各脚部47は差込取付部57を貫通し、各脚部47の下端部は内部空間S1に位置している。
次に、図4ないし図7を参照して、装置本体2に対する各ヒンジ装置36の取り付け手順について説明する。ここでは、原稿カバー33に各ヒンジ装置36が取り付けられた状態であるものとする。以下、一方のヒンジ装置36に着目して説明する。
ヒンジ装置36を差込取付部57に装着するためには、まず、図6および図7に示すように、ヒンジ装置36の支持部材37と取付部材38との成す角度を90°より大きくする。例えば、支持部材37と取付部材38との成す角度を略150°(水平面と支持部材37との成す角度が約60°)とする。すなわち、各ヒンジ装置36を介して自動原稿搬送装置5を装置本体2に取り付けた場合において、原稿カバー33(自動原稿搬送装置5)を開放した状態となるように、ヒンジ装置36を回動させる。この状態において、支持部材37に一端部が固定されたワイヤー51は、変更部本体55aの円周面に掛け渡されてUターンするように下方に向かって引っ張られる(図6参照)。すなわち、ワイヤー51の下端部(他端部)は、ワイヤーガイド52に案内されて上方に移動される。これにより、ワイヤー51の下端部に形成された係合部53は、ワイヤー開口部50の内側に入り込む(図7参照)。なお、以下の説明では、係合部53がワイヤー開口部50の内側に入り込んだ位置を「解除位置P1」と呼ぶ。
そして、この状態で、ヒンジ装置36(取付部材38)の脚部47が、差込取付部57に挿入される。各脚部47の挿入が進むと、取付部材38の挿入規制部48が、装置本体2(上板2a)の上面(差込取付部57の上端縁部)に当接し、各差込取付部57に対する脚部47の挿入が停止される(図6参照)。これにより、装置本体2に対してヒンジ装置36が取り付けられる。なお、脚部47の先端部(下端部)は、差込取付部57を貫通して、内部空間S1にまで突出している。具体的には、脚部47に形成されたワイヤー開口部50は、上板2aの下面から下方に所定間隔Dだけ離れて位置している(図5参照)。
この後、図4および図5に示すように、プラテンガラス21等を覆うように原稿カバー33(自動原稿搬送装置5)を閉じると、ヒンジ装置36は回動して支持部材37と取付部材38との成す角度が略90°となる。すると、ワイヤー51は、経路変更部55およびワイヤーチューブ54に案内されて下方に向かって移動する。これにより、ワイヤー51の下端部に形成された係合部53は、ワイヤー開口部50の外側に突出する。なお、以下の説明では、係合部53がワイヤー開口部50の外側に突出した位置を「係合位置P2」と呼ぶ。
次に、図4ないし図7を参照して、各ヒンジ装置36の作用について説明する。ここでは、例えば、保守作業を行うために、作業者が、自動原稿搬送装置5を装置本体2から取り外す場合について説明する。
図4および図5に示すように、例えば、原稿カバー33(自動原稿搬送装置5)を閉じた状態で、作業者が自動原稿搬送装置5を上方に持ち上げた場合、脚部47は、差込取付部57から引き抜かれるように上方に移動して行く。脚部47が所定間隔Dだけ上方に移動すると、係合位置P2にある係合部53が、上板2aの右側下面として構成される被係合部58に当接する。これにより、差込取付部57からの脚部47の引き抜きが規制される。つまり、装置本体2からの自動原稿搬送装置5の取り外しが禁止される。
ところで、自動原稿搬送装置5(原稿カバー33)は、プラテンガラス21等(上板2aの上面)から所定間隔Dだけ上方に移動することが許容されているため、プラテンガラス21と原稿カバー33のマット35との間も所定間隔Dだけ離間することができる。これにより、例えば、書籍等厚みのある原稿をプラテンガラス21上に安定して圧着させることができる。なお、所定間隔Dは、画像読取を行うことが想定される原稿の最大厚さを考慮して任意に設定されている。
装置本体2から自動原稿搬送装置5を取り外す場合には、図6および図7に示すように、まず、原稿カバー33(自動原稿搬送装置5)を開く。上記したように、支持部材37と取付部材38との成す角度を略150°とすることにより、係合部53は解除位置P1に移動する。次に、この状態で、作業者は自動原稿搬送装置5を上方に持ち上げる。係合部53は、ワイヤー開口部50内に没入しているため、被係合部58(上板2aの下面)に接触することがない。これにより、差込取付部57から脚部47を円滑に引き抜くことができる。つまり、自動原稿搬送装置5を装置本体2から取り外すことができる。
以上のように、離脱規制機構39は、原稿カバー33を閉じた場合に、係合部53を装置本体2に形成される被係合部58に当接可能な係合位置P2に移動させて装置本体2からの取付部材38の離脱を規制し、原稿カバー33を開いた場合に、係合部53を被係合部58に当接不能な解除位置P1に移動させて装置本体2からの取付部材38の離脱を可能とする。
以上の第1実施形態に係るヒンジ装置36によれば、原稿押えとしての原稿カバー33を閉じてプラテンガラス21に原稿Sを押圧した状態、すなわち、原稿カバー33を使用している状態では、装置本体2からの取付部材38の離脱が規制される。一方、原稿カバー33を開いた状態、すなわち、原稿カバー33を使用していない状態では、装置本体2からの取付部材38の離脱が可能となる。このように、被係合部58に対して係合部53が当接可能か否かを原稿カバー33の開放動作に連動させることができる。したがって、原稿カバー33を開放するだけで、取付部材38および支持部材37を介して支持された原稿カバー33(自動原稿搬送装置5)を、容易に装置本体2から取り外すことができる。これにより、例えば、保守作業等において原稿カバー33(自動原稿搬送装置5)の取り外し作業を容易且つ迅速に行うことができる。
また、第1実施形態に係るヒンジ装置36によれば、ワイヤー51は、ワイヤーガイド52に案内されて係合位置P2と解除位置P1との間で移動する。係合可動部材が可撓性を有するワイヤー51であるため、ワイヤーガイド52によってワイヤー51を所望の経路で様々な形状に変形させて移動させることができる。これにより、例えば、支持部材37および取付部材38内に十分な内部空間を確保できない場合であっても、ワイヤー51を容易に引き回して配置することができる。このような構成は、上記したように、支持部材37にアシスト機構45が内蔵され、支持部材37の内部空間が限定される場合に特に有効である。
なお、第1実施形態に係るヒンジ装置36は、カバーフレーム34(または装置本体2の上板2a)に対して、左右に一対設けられていたが、ヒンジ装置36の配設数は任意である。例えば、重量バランスが釣り合う1箇所にのみヒンジ装置36を設けてもよいし、また、例えば、左右一対のうち一方に第1実施形態に係るヒンジ装置36を用い、他方に離脱規制機構39を省略したような他のヒンジ装置を用いてもよい。
<第2実施形態>
次に、図8ないし図10を参照して、第2実施形態に係るヒンジ構造としてのヒンジ装置60について説明する。ここで、図8は第2実施形態に係るヒンジ装置60を示す斜視図である。図9および図10は第2実施形態に係るヒンジ装置60を模式的に示す側方断面図であって、原稿カバーを閉じた状態および開いた状態をそれぞれ示している。なお、以下の説明では、上述した第1実施形態に係るヒンジ装置36と同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
第2実施形態に係るヒンジ装置60では、主に離脱規制機構61の構成が、第1実施形態に係るものと異なっている。また、第2実施形態に係るヒンジ装置60では、支持部材37の天板42および支持部材37(嵌合部40)に内蔵されたアシスト機構45が省略されている点が第1実施形態に係るものと異なっている。なお、取付部材38の軸受部46の上部は、支持部材37の上面から突出している。
図8に示すように、第2実施形態に係るヒンジ装置60の嵌合部40は、その内部を上下に分割する仕切り板62と左右に分割するリブ63とを有している。嵌合部40の後面には、その右側下部から後方に向かって係合板64が突出するように形成されている(図9参照)。係合板64には、第1係合孔(図示せず)が貫通形成されている。
第2実施形態に係るヒンジ装置60の回動軸部68は、その左右両端部が一対の軸固定部41aに固定されている。図9に示すように、回動軸部68は、円柱周面から成る一対の円周部68aと、円柱周面の対向位置で平坦に形成される一対の平面部68bと、を有している。なお、一対の平面部68bが形成する回動軸部68の最小外径は、後述する取付部材38の軸受溝部49aの幅よりも僅かに小さく設定されている。
図9に示すように、第2実施形態に係るヒンジ装置60の取付部材38は、側面視でフック状に形成される軸受部49と、軸受部49から下方に延設される脚部47と、を有している。
軸受部49は、略直方体の後面下部から前方斜め上方に切り込まれるように形成される軸受溝部49aと、軸受溝部49aの上側突き当たりに形成される軸受本体49bと、を有している。軸受本体49bは、左右方向に延びる略円柱状の空間を形成している。軸受溝部49aは、軸受本体49bの略円柱状の空間を開放するように形成されている。
このヒンジ装置60を組み立てる手順として、まず、作業者は、回動軸部68の各平面部68bを、軸受部49の軸受溝部49aに摺接させながら進入させる。この進入が進むと、回動軸部68の一方の円周部68aが、軸受本体49bの内周面に当接する。そして、図9の状態となるように、支持部材37を回転させると、回動軸部68の各平面部68bは、周方向にずれるため、軸受溝部49aからの抜け出しが規制される。これにより、取付部材38に対して支持部材37が外れることなく回動可能に連結される。
図8および図9に示すように、第2実施形態に係るヒンジ装置60の離脱規制機構61は、樹脂材料で上下方向に長く形成される係合可動部材65と、取付部材38に設けられ、係合位置P2と解除位置P1との間で略円弧を描くように移動する係合可動部材65を案内するフックガイド66と、を有している。
係合可動部材65は、取付部材38の脚部47に形成された摺動空間S2に内設されている。この摺動空間S2は、脚部47から軸受部46に亘って右側内部に形成されている。摺動空間S2の右側面は外部に略開放されている。脚部47の下側には、摺動空間S2に連通するフック開口67が形成されている。フック開口67は、正面視で矩形状に形成され、脚部47の下端部から上下方向略中央まで延びている。
図9および図10に示すように、係合可動部材65は、略平板状に形成される垂直部70と、垂直部70の下端から僅かに前方に折れ曲がる略平板状の屈曲部71と、屈曲部71の下端から下方に延設される延出部72と、により一体に形成されている。つまり、係合可動部材65は、全体として後方に向かって僅かに凸となるように屈曲して形成されている。
垂直部70の上端部には、第2係合孔70aが貫通形成されている。この第2係合孔70aには、弾性部材としてのコイルバネ73の下端部が回動可能に係合する。そして、コイルバネ73の上端部は、嵌合部40の係合板64に開口した第1係合孔に回動可能に係合する。したがって、係合可動部材65の上端部(一端部)には、コイルバネ73が設けられている。すなわち、係合可動部材65は、コイルバネ73を介して支持部材37に回動可能に接続されている。
延出部72は、垂直部70や屈曲部71よりも左方向に突出し、幅広に形成されている(図8参照)。延出部72の下端部は、前方に向かって略直角に屈曲するフック状の係合部74が形成されている。この係合部74は、フック開口67から出入するようになっている。
図9および図10に示すように、フックガイド66は、摺動空間S2内における係合可動部材65の摺動を案内するものであり、摺動空間S2を構成する背面側の壁面として構成されている。フックガイド66は、垂直ガイド80と、垂直ガイド80の下側に設けられる凸状ガイド81と、凸状ガイド81の下側から僅かに前傾して下方に延設される上側傾斜ガイド82と、上側傾斜ガイド82の下端から、段部83を介して、僅かに前傾して下方に延設される下側傾斜ガイド84と、摺動空間S2の右面を覆うように側面視で略矩形状に形成される複数の脱落防止片85と、を有している。
垂直ガイド80には、係合可動部材65の垂直部70および屈曲部71が摺接し、凸状ガイド81には、屈曲部71が摺接するようになっている。また、上側傾斜ガイド82、段部83および下側傾斜ガイド84には、延出部72が摺接するようになっている。なお、段部83は、僅かに前方に向かって下傾している。
複数の脱落防止片85は、フック開口67の上側と、凸状ガイド81の上側と、上側傾斜ガイド82の上部と、段部83と、にそれぞれ配設されている。各脱落防止片85によって係合可動部材65が摺動空間S2から脱落しないようになっている。
第2実施形態に係るヒンジ装置60では、図9に示すように、プラテンガラス21等を覆うように原稿カバー33(自動原稿搬送装置5)を閉じた状態(支持部材37と取付部材38との成す角度が略90°)において、係合可動部材65の係合部74がフック開口67から外側に突出している。すなわち、係合部74は係合位置P2に臨んでいる。
ここから、図10に示すように、プラテンガラス21等を露出させるように原稿カバー33(自動原稿搬送装置5)を開く(支持部材37と取付部材38との成す角度が略150°)と、支持部材37に回動可能に接続された係合可動部材65の垂直部70は、やや前方斜め上に向かって引っ張られる。これに伴い、係合可動部材65全体は、フックガイド66に案内されて上方に移動される。この際、係合可動部材65の延出部72の下端部分は、下側傾斜ガイド84、段部83および上側傾斜ガイド82上を順次摺動して行く。したがって、係合部74は、側面視で後方に向かって凸となるような略楕円軌道を描いて上方に移動して行く。これにより、係合可動部材65の係合部74はフック開口67の内側に入り込む。すなわち、係合部74は解除位置P1に臨む。
なお、係合部74を解除位置P1から係合位置P2に移動させる(原稿カバー33を閉じる)際、延出部72の下端部背面は、上側傾斜ガイド82上を摺動して行き、段部83に突き当たる。そして、延出部72の下端部は、段部83上に案内されて前方に移動し、続けて、下側傾斜ガイド84によってフック開口67へと案内される。
次に、図9および図10を参照して、第2実施形態に係る各ヒンジ装置60の作用について説明する。第2実施形態に係る各ヒンジ装置60においても、第1実施形態と同様に、例えば、自動原稿搬送装置5(原稿カバー33)を閉じた状態で、作業者が自動原稿搬送装置5を上方に持ち上げた場合、脚部47は、所定間隔Dだけ上方に移動する(図9参照)。そして、係合位置P2にある係合部74が被係合部58に当接する。これにより、差込取付部57からの脚部47の引き抜きが規制され、装置本体2からの自動原稿搬送装置5の取り外しが禁止される。
装置本体2から自動原稿搬送装置5を取り外す場合には、図10に示すように、まず、自動原稿搬送装置5(原稿カバー33)を開いて、係合部74を解除位置P1に移動させる。なお、各ヒンジ装置60の最大開放角度(例えば、水平面と支持部材37との成す角度が約60°)において係合部が解除位置P1に移動する。この状態で、作業者は自動原稿搬送装置5を上方に持ち上げる。係合部74が被係合部58に接触することがないため、差込取付部57から脚部47を円滑に引き抜くことができる。つまり、自動原稿搬送装置5を装置本体2から取り外すことができる。
以上の第2実施形態に係るヒンジ装置60によれば、支持部材37を回動させることによって、係合可動部材65を係合位置P2と解除位置P1との間で確動的に移動させることができる。また、係合部74がフック状であるため、係合部74が被係合部58に引っ掛かった状態を適切に維持することができる。これにより、自動原稿搬送装置5(原稿カバー33)の使用時における装置本体2からの取付部材38の離脱規制を担保することができる。
また、支持部材37の回動時に支持部材37と係合可動部材65との接続部分に生じる前後・左右・上下の各方向のずれや、このずれに伴う負荷を、コイルバネ73の弾性変形によって吸収することができる。これにより、支持部材37の回動と係合可動部材65の移動との円滑な連動を実現することができる。
なお、第2実施形態に係るヒンジ装置60では、係合部74は前後方向に出入していたが、これに限定されるものではなく、係合部74の出入方向は任意であり、例えば左右いずれかの側面から左右方向に出入するように構成してもよい。言うまでもないが、この場合、フック開口67の形成位置も係合部74の出入方向に合わせて変更する。なお、第2実施形態に係るヒンジ装置60では、弾性部材としてコイルバネ73を用いていたが、コイルバネ73に代えて、例えば、線状に形成された伸縮可能なゴムを用いてもよい。
<第2実施形態の変形例>
第2実施形態に係るヒンジ装置60では、コイルバネ73を介して支持部材37と係合可動部材65とを接続していたが、本発明はこれに限定されない。例えば、コイルバネ73を省略して、支持部材37と係合可動部材65とを直接、回動可能な状態で接続してもよい(図示せず)。
なお、第2実施形態に係るヒンジ装置60(変形例含む)は、カバーフレーム34(または装置本体2の上板2a)に対して、左右に一対設けられていたが、ヒンジ装置36の配設数は任意である。また、第2実施形態に係るヒンジ装置60(変形例含む)は、一対のヒンジ装置のうち、少なくともいずれか一方に用いられることが好ましい。例えば、小型の複合機等の自動原稿搬送装置5において、搬送機構31の下側にアシスト機構45付きのヒンジ装置36を用い、排出トレイ32の下側にアシスト機構45を省略したヒンジ装置60を用いることが好ましい。つまり、ヒンジ装置36は、重量の大きな(重い)部分を支持し、ヒンジ装置60は重量の小さな(軽い)部分を支持する。これにより、原稿カバー33の開閉を適切にアシストすることができる。なお、この場合、ヒンジ装置36の離脱規制機構39を省略してもよい。
以上の各実施形態(変形例含む)では、本発明のヒンジ装置36,60を複合機1に適用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、複写機、プリンター等の他の画像形成装置や、スキャナー等の他の画像読取装置に本発明の構成を適用してもよい。また、例えば、自動原稿搬送装置5が省略された構成としてもよい。
なお、上記した本発明の実施形態の説明は、本発明に係るヒンジ装置を備えた画像読取装置並びに複合機における好適な実施の形態を説明しているため、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。さらに、上記した本発明の実施の形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、且つ、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能であり、上記した本発明の実施の形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
2 装置本体(筐体)
3 作像装置(画像形成装置)
4 画像読取装置
21 プラテンガラス(原稿載置面)
33 原稿カバー(原稿押え)
36,60 ヒンジ装置(ヒンジ構造)
37 支持部材
38 取付部材
39,61 離脱規制機構
51 ワイヤー(係合可動部材)
52 ワイヤーガイド
53,74 係合部
58 被係合部
65 係合可動部材
66 フックガイド
73 コイルバネ(弾性部材)
P2 係合位置
P1 解除位置
S 原稿

Claims (4)

  1. 筐体に設けられる原稿載置面に原稿を押圧する原稿押えを該原稿載置面に対して開閉可能に支持するヒンジ構造であって、
    前記原稿押えを支持する支持部材と、
    前記支持部材に対して回動可能に連結され、前記筐体に着脱可能に設けられる取付部材と、
    一端部を前記支持部材に回動可能に接続し、他端部に前記取付部材のフック開口から出入するフック状の係合部を有する係合可動部材を含む離脱規制機構と、を備え、
    前記係合可動部材は、前記取付部材の内部に設けられ、前記フック開口の反対方向に向かって凸となるように屈曲して形成され、
    前記離脱規制機構は、
    前記原稿押えを閉じた場合に、前記係合部を前記フック開口から外側に突出させ前記筐体に形成される被係合部に当接可能な係合位置に移動させて前記筐体からの前記取付部材の離脱を規制し、
    前記原稿押えを開いた場合に、前記係合部を前記フック開口内に入り込ませ前記被係合部に当接不能な解除位置に移動させて前記筐体からの前記取付部材の離脱を可能とし、
    前記離脱規制機構は、前記係合位置と前記解除位置との間で円弧を描くように移動する前記係合可動部材を案内するフックガイドを前記取付部材の内部に有することを特徴とするヒンジ構造。
  2. 前記係合可動部材の前記一端部は、弾性部材を介して前記支持部材に回動可能に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のヒンジ構造。
  3. 請求項1または2に記載のヒンジ構造を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  4. 請求項1または2に記載のヒンジ構造を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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