JP5993697B2 - 伸縮風管を備えた換気装置 - Google Patents
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Description
この図において、ガイドレール53がトンネルの壁面51に吊具52で固定され、複数の固定車輪54がガイドレール53に沿って固定され、走行レール55が固定車輪54により前後方向に移動可能に案内されている。
この構成により従来の伸縮風管50は、走行レール55に伸縮可能に吊り下げられ、走行レール55がガイドレール53に沿って前後方向に移動することによって伸縮風管50が伸縮できるようになっている。
しかし、かかる伸縮風管を備えた換気装置には、以下の問題点があった。
この張力に耐えるように布地を丈夫なものにする必要があり、伸縮風管50が重くなり、かつ伸縮風管全体に張力を伝えるため先端に鋼製風管が必要となる。
その結果、伸縮風管全体の重量が増加し、コスト増大の要因となっていた。
送風機の吸気側に連結され、自走車両の長手方向に伸縮可能であり、前端と後端が開口した中空円環形状の吸気側風管と、
自走車両に取り付けられ、自走車両の長手方向に伸縮可能であり、吸気側風管を前記長手方向に移動可能に吊下げる吸気側吊下装置と、を備え、
吸気側風管は、その外周に前記長手方向に沿って所定の伸張間隔で固定された複数の円形リングを有し、
吸気側吊下装置は、自走車両に取り付けられ水平に延びる中空固定管と、中空固定管内に入れ子式に伸縮可能な複数の中空伸縮管と、自走車両に取り付けられ中空固定管及び中空伸縮管の内部を軸方向に延び先端が中空伸縮管の先端に固定されたワイヤを巻き取るウインチと、円形リングの上端部を吊下げ、中空伸縮管に沿って移動可能な複数のハンガーとを有し、
送風機による吸引空気流とワイヤの巻き取りとを併用して、吸気側風管を短縮させる、ことを特徴とする伸縮風管を備えた換気装置が提供される。
自走車両に取り付けられ、自走車両の長手方向に伸縮可能であり、排気側風管を前記長手方向に移動可能に吊下げる排気側吊下装置と、を備え、
排気側吊下装置は、自走車両に取り付けられ水平に延びる中空固定管と、中空固定管内に入れ子式に伸縮可能な複数の中空伸縮管と、自走車両に取り付けられ中空固定管及び中空伸縮管の内部を軸方向に延び先端が中空伸縮管の先端に固定されたワイヤを巻き取るウインチと、排気側風管の上端部を吊下げ、中空伸縮管に沿って移動可能な複数のハンガーとを有し、
送風機による吐出空気流により、排気側風管を伸張させ、ワイヤの巻き取りにより、排気側風管を短縮させる。
ハンガーは、中空固定管及び中空伸縮管の上面に沿って前記長手方向に転動する転動ローラを有する。
吸気側の伸縮ホースの後端に連結されその内側に加圧空気を供給又は排気可能な空圧装置と、を備え、
伸縮ホースに加圧空気を供給して伸縮ホースを伸張させて、吸気側の複数の円形リングを伸張間隔で位置決めして吸気側風管を伸張させる。
また、伸縮風管を伸張させる際に円形リングにより伸縮風管に均一に張力が働くため、伸縮風管全体を真っ直ぐに伸張させることができる。
従って、伸縮風管の伸縮の際に、伸縮風管を構成する布地に大きな張力は作用しない。従って、伸縮風管を構成する布地には、薄く軽い布地を用いることができる。
この図において、1はトンネルの切羽面、2はトンネルの内壁、3は支保工、4はトンネルの床面、5は清浄空気を切羽面近傍に導入する風管である。
図2において、本発明の換気装置は、自走車両10、吸気側及び排気側の伸縮風管12、及び吸気側及び排気側の吊下装置16を備える。
送風機11による送風量(すなわち吸引空気量)は、送風管5から導入される清浄空気の空気量より好ましくは多く設定される。
伸縮風管12は、可撓性がある筒状の布からなる。布は、両端が開口した筒状である。また、伸縮風管12の長軸方向に間隔をあけて円形リング14を固定する連結帯(図示せず)が備えられている。
例えば、伸縮風管12に作用する内外の圧力差は、50〜60mmAqであり、この圧力差に耐える限りで、薄い布地を用いることができる。
この構成により、送風機11による空気流により負圧又は正圧が作用しても伸縮風管12の潰れ又は膨らみを防止することができる。
複数(この例で3つ)の中空伸縮管17bは、中空固定管17a側から順に細く構成され、入れ子式に中空固定管17a内に伸縮可能になっている。
ウインチ18は、自走車両10(この例では中空固定管17a)に取り付けられ、ワイヤ18aを巻き取り、巻き戻しする電動巻上げ装置である。ワイヤ18aは、中空固定管17a及び複数の中空伸縮管17bの内部を軸方向に延び、ワイヤ18aの先端が中空伸縮管17bの先端に固定されている。
なお連結帯13は、この構成に限定されず、バンドやリングでもよい。すなわち、バンドやリングを布の外側に縫い付け、それらに円形リング14を通しても良い。
また、伸縮風管12は、長軸方向に複数分割し、使用時にそれらをファスナーで連結することが好ましい。
この例においては、2つのパイプ14aと2つの差込ジョイント14bから1つの円形リング14が構成されている。
円形リング14は、例えば直径15mm程度のアルミパイプからなる。しかし、十分な強度があり、軽量な素材であればその他の部材、例えば金属、プラスチックのリングでもよい。
ホース固定器具15は、二つに分割されたリングの一端が互いに回転可能に結合しており、一方のリングを開くことにより、伸縮ホース20を取り付けることができるようになっている。
ホース固定器具15は、例えば金属、プラスチックからなる。
また、各吊下装置16は、円形リング14の上端部を吊下げ、中空伸縮管17bに沿って移動可能な複数のハンガー19を有する。ハンガー19は、下端が円形リング14の上端部に連結され、中空伸縮管17bを間隔を隔てて囲む矩形リング19aと、矩形リング19aの上部に回転可能に取り付けられ、中空伸縮管17bの上面に沿って長手方向に転動する転動ローラ19bとを有する。
伸縮ホース20は、3〜6kg/cm2程度の空気圧に耐える、好ましくは消防ホースであるのがよい。なお同程度の空気圧に耐えられ、軽量で可撓性のあるホースであれば、どのようなホースでもよい。
また、空圧装置は、複数の伸縮ホース20を連通させる均圧ホース(図示せず)と、均圧ホースに加圧空気を供給する供給弁(図示せず)と、均圧ホースから加圧空気を排気する排気弁(図示せず)とを備える。供給弁と排気弁は、電磁弁であるのが好ましい。供給弁には図示しない空圧源から加圧空気が供給されている。
図5において、排気側には上述した円形リング14、ホース固定器具15、及び伸縮ホース20は無く、伸縮風管12の上部がハンガー19の矩形リング19aに直接吊り下げられている。
その他の構成は図4と同様である。
なお、本発明はこれに限定されず、吸気側と同様の構成にしてもよい。
この状態において、送風機11は、停止していても稼動していてもよい。
従って、電動ウインチ、ワイヤーロープ等の大掛かりで重い牽引装置を用いることなく、単純かつ軽量な機構で伸縮させることができる。
また、排気側風管12Bは、送風機11を停止させた後に、ワイヤ18aの巻き取りにより、排気側風管12Bを短縮させるので、ワイヤ18aの巻き取りに必要な力が小さく、単純かつ軽量な機構で短縮させることができる。
従って、伸縮風管12を構成する布地に大きな張力を作用させずに伸縮風管12を伸長できるので、伸縮風管12を構成する布地には、薄く軽い布地を用いることができる。
4 トンネルの床面、5 送風管、
10 自走車両(クローラ装置)、11 送風機、
11a 電気集塵機、11b ファン、
11c サイレンサ、11d サイレンサダクト、
12 伸縮風管、12A 吸気側風管、12B 排気側風管、
14 円形リング、14a パイプ、14b 差込ジョイント、
15 ホース固定器具、
16 吊下装置、
16A 吸気側吊下装置、16B 排気側吊下装置、
17a 中空固定管、17b 中空伸縮管、
18 ウインチ、18a ワイヤ、
19 ハンガー、19a 矩形リング、19b 転動ローラ、
20 伸縮ホース
Claims (5)
- トンネル換気用の送風機を搭載しトンネル内を移動可能な自走車両と、
送風機の吸気側に連結され、自走車両の長手方向に伸縮可能であり、前端と後端が開口した中空円環形状の吸気側風管と、
自走車両に取り付けられ、自走車両の長手方向に伸縮可能であり、吸気側風管を前記長手方向に移動可能に吊下げる吸気側吊下装置と、を備え、
吸気側風管は、その外周に前記長手方向に沿って所定の伸張間隔で固定された複数の円形リングを有し、
吸気側吊下装置は、自走車両に取り付けられ水平に延びる中空固定管と、中空固定管内に入れ子式に伸縮可能な複数の中空伸縮管と、自走車両に取り付けられ中空固定管及び中空伸縮管の内部を軸方向に延び先端が中空伸縮管の先端に固定されたワイヤを巻き取るウインチと、円形リングの上端部を吊下げ、中空伸縮管に沿って移動可能な複数のハンガーとを有し、
送風機による吸引空気流とワイヤの巻き取りとを併用して、吸気側風管を短縮させる、ことを特徴とする伸縮風管を備えた換気装置。 - 送風機の排気側に連結され、自走車両の長手方向に伸縮可能であり、前端と後端が開口した中空円環形状の排気側風管と、
自走車両に取り付けられ、自走車両の長手方向に伸縮可能であり、排気側風管を前記長手方向に移動可能に吊下げる排気側吊下装置と、を備え、
排気側吊下装置は、自走車両に取り付けられ水平に延びる中空固定管と、中空固定管内に入れ子式に伸縮可能な複数の中空伸縮管と、自走車両に取り付けられ中空固定管及び中空伸縮管の内部を軸方向に延び先端が中空伸縮管の先端に固定されたワイヤを巻き取るウインチと、排気側風管の上端部を吊下げ、中空伸縮管に沿って移動可能な複数のハンガーとを有し、
送風機による吐出空気流により、排気側風管を伸張させ、ワイヤの巻き取りにより、排気側風管を短縮させる、ことを特徴とする請求項1に記載の伸縮風管を備えた換気装置。 - 中空固定管及び中空伸縮管は、上面が水平な中空管であり、
ハンガーは、中空固定管及び中空伸縮管の上面に沿って前記長手方向に転動する転動ローラを有する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の伸縮風管を備えた換気装置。 - 吸気側の円形リングに前記長手方向に沿って前記伸張間隔で固定され、前端が閉じた複数の伸縮ホースと、
吸気側の伸縮ホースの後端に連結されその内側に加圧空気を供給又は排気可能な空圧装置と、を備え、
伸縮ホースに加圧空気を供給して伸縮ホースを伸張させて、吸気側の複数の円形リングを伸張間隔で位置決めして吸気側風管を伸張させる、ことを特徴とする請求項1に記載の伸縮風管を備えた換気装置。 - 吸気側の各円形リングは、その外側に周方向等間隔に伸縮ホースを固定する複数のホース固定器具を有する、ことを特徴とする請求項4に記載の伸縮風管を備えた換気装置。
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